律「コンビニのバイトなめてたわ」(213)

唯「え?りっちゃんバイトなんてしてたの?」

律「そだぜー。色々欲しい物あったし」

澪「そんな話、全然聞いてないぞ」

律「別にいーじゃん。なんでいちいち澪に報告すんだよ?」

澪「ばか!バイトなんか始めたら部活に支障出るって話だろ!」

梓「そうですよ!仮にも部長なんですから相談ぐらいしてくれてもいいと思います!」

唯「えー。そんなに怒るような事かなー」

紬「コンビニのバイトってどんな事するの?」

律「んー、私の入ってる時間はレジとー、届いた荷物の検収とー」

紬「検収って?」

律「ん?ああ、商品の登録みたいな。届いた商品を、こう、ピッピッてバーコードをな」

澪「ったく……まず、律に客商売のバイトなんて勤まるのか?」

梓「見るからに向いてなさそうですよね」

律「ムギー、なんかいじめてくるー」

紬「よしよし。りっちゃんできる子だもんね」

唯「コンビニのバイトって楽なイメージあるなー。なんか簡単そう」

律「簡単っていや簡単なんだけどな。慣れれば。ただ楽じゃない、楽な時間なんて1秒もない」

澪「そ……そんな過酷なのか……」

梓「簡単だけど楽じゃないってどういう意味ですか?」

律「傍から見てる以上にコンビニの仕事は多いって事だよ」

紬「レジと、検収?と、あとは?」

律「肉まん作って、FF…あ、揚げ物な。それ作って、おでん補充して、
届いた荷物開けて、陳列して、残りは倉庫に整理して入れて、裏から飲み物補充して、
油の入った鍋とトレー洗って、その日の新聞廃棄して、商品の賞味期限1つ1つチェックして、これも廃棄して、古い雑誌も引くものは引いて、
前出し……あ、売り場の整理もして……って感じ」

唯「そっ、そんなに?」

紬「意外とやる事多いのね……」

律「あ、これやってる間1人だからな」

梓「分担できないんですか!?」

律「おう。その間にも客はレジに並ぶからな。走ってレジ戻んなきゃ間に合わないんだよ」

澪「律……それで……時給は?」

律「765円」

唯「…………」

澪「…………」

紬「…………」

梓「……安っ」

律「引ーくーなーよー」

澪「いや、あんまりにも……あんまりすぎてな」

唯「絶対割に合ってないよ!」

紬「りっちゃん大変じゃない?」

律「大変だっつーの。全然お金貯まらないっつーの」

梓「じゃあ、他のバイト探したほうが……」

律「なんかこういうのって辞めるタイミングわかんなくてさー」

唯「そーなんだー……。あ、ねね、あのさ、バイトしててね、変わったお客さんとか来た事ある?」

律「変わった……んー……基本的に腹立つ客しか来ないな」

澪「え、そうなのか?」

律「コンビニで働いてる人ってな、ニコニコしてても心の中では『客死ね』としか思ってないからな」

紬「りっちゃんがそんな事言っちゃダメよ!りっちゃんはほんとは女の子らしい女の子で」

律「あーあーごめん、ムギ。もう言わないから。……でも、ほんっとにムカつく客多いんだよなー」

梓「具体的に、どんなのがムカつくんですか?」

律「そうだなー。よし、唯。店員役やって」

唯「ん。どういう場面?」

律「私がお客さん役やるから、お釣りとレシートまとめて渡してみて」

唯「はーい。じゃ、スタートね。560円のお返しでーす」

律「……」

唯「え?あ……ちょっとー」

澪「なんで避けるんだよ?」

紬「お釣りいらないの?」

律「レシートをかわしてるんだよ」

梓「は?」

律「レシートいらない人は基本的にこうやって手をな、こう上げるだけで、口で『いらない』とは言わないな」

唯「なんで!?一言いらないって言うだけじゃん!」

律「っていうか、いらなくても勝手に出る物だし元々客の物なんだから『いらない』じゃなくて『捨てておいて下さい』だけどな」

唯「あ、ごめん」

梓「あの、レジの前にレシート入れる箱ありません?」

紬「あ、あるある。不要なレシートこちら、みたいなね」

律「はんっ。そんなもん入れてくれねえって。付けてるだけ付けてるだけ」

澪「また悪い顔になってるぞ」

律「あとは、あれな。タバコの銘柄覚えてない客」

紬「え?自分の吸ってるタバコの名前でしょ?」

律「そ。それを覚えてないの。自分で何吸ってるかわかってねーんだよ。えーっと……とか言いながら、ずーっと棚から探してるし」

梓「それは確かにめんどくさいですね」

澪「レジの列に並んでる時に探しておいて、番号で伝えればいいんじゃないか?あれって番号ふってあったよな?」

律「そんな頭の回転が速くて優しい客は来ないっ」

澪「うっ」

律「タバコに限った話じゃねーって。みーんなとにかく手際が悪いんだよ」

唯「手際?」

律「唯っ、店員役!」

唯「はいっ。いらっしゃいませ!」

律「まず商品をカゴに入れないで手に持って来る。で、1つ1つゆっくり台に置く」

唯「うう……イライラするっ」

律「全部バーコードが下向いてる」

澪「ああっ、全部裏向けないといけないのか」

律「商品置いてから肉まんとか見てみたり」

紬「もう!これで全部なの?まだ何か買うの?」

律「あ、ちょっと待っててー牛乳忘れてたー取って来るねーみたいな」

梓「ああっ!もう!後ろに他の人が並んでたらどうするつもりですか!」

律「(唯、唯、ポイントカード持ってるか聞いて)」

唯「あ、ポイントカードはお持ちでしょうかー?」

律「……」

唯「りっちゃん?」

律「イヤホンしてて聞こえませーん」

唯「ええっ?買い物の時まで音楽聞かなくても死なないでしょ!」

律「おでん入れまーす」

紬「散々待たせたのにまだ!?」

律「タバコ探しまーす」

澪「これ、このタイミングでやられると最悪だな……」

律「フライドチキンって1個しか無いんすかー?3個欲しいんすけどー」

梓「うーっ……見たらわかるでしょう!無いものは無いです!」

唯「お会計1748円いただきまーす」

律「ここからやっとカバン開けて、財布を探す」

澪「先に出しとけよ……」

律「2000円出す」

唯「2000円お預り……」

律「あー、小銭出す」

唯「……」

律「1、2……3……」

梓「なんで片手でちまちまやるんですか……片方で財布を持って、片方で小銭を出せば速いのに……ああ、また出しすぎた……」

律「あ、やっぱり2000円で」

唯「なっ!?……じゃ、最初から……うう……252円のお返しです……」

律「あ、タバコこれじゃないわ。その青いやつ」

紬「あなたが言ったんでしょ!?もー!!イライラする!!」

梓「お、落ち着いてください!」

律「あ、ポイントカードあったわ」

唯澪紬梓「最初に聞いただろ!!!!イヤホン外せ!!!!」

律「あ、これ俺のアドレス。良かったらメールして」

唯澪紬梓「うあああああああ!!!!もおおおおお!!!!」

律「まだまだ山程あるけど、よくあるのはこんな感じかなー」

澪「こ、これは……」

紬「予想以上にムカつくのね……」

梓「絶対コンビニではバイトしたくなくなりました……」

唯「りっちゃん頑張ってるんだね。偉いねえ」

律「唯。そんなん言われたら好きになるぞ」

のろいのは別にいいや
Edyとか電子マネーの返品処理はだるい
>>75
あっためるサンドイッチもあるにはある

そうなの
なんか聞き返したらお互い「えっ」「えっ」「えっ」みたいなことになって、
もしかしてそういうものかと思って次から温め頼む気になってたんだけど、
別にそういうものでもないのか

>>77
カツサンドは温めるよね

澪「いや、でも、ほんとすごいよ。私にはできないな」

紬「澪ちゃんは、ね」

梓「澪先輩はそうですね」

澪「梓まで……っ」

律「そうそう。やめとけやめとけ。これ以外にも宅配便にメール便、今の時期だとクリスマスケーキとか年賀状印刷の予約だとか、覚える事たっぷりで澪には無ー理っ」

唯「そんなに……。りっちゃんって頭良いんだね。すごいなぁ」

律「好きになるぞ」

唯「いやん」

紬「あ……り、りっちゃん頭良いのね!要領も!」

梓「何を言わせようとしてるんですか」

この前コンビニで切手買ったんだけど、可愛い姉ちゃんの店員が
「お貼りしましょうか?」って言うからペロっとしてペタってしてくれるのを期待して「はい!」っつったら
普通にあの、指湿らせるスポンジ?みたいので濡らして貼ってくれた
ちょっとがっかりした

>>102
ペロってしてくれたとして出す予定のハガキを汚せないから何もできないじゃないか!

おにぎりは温めるわ

店員の人は、常連の顔覚えてくれるのは嬉しいんですけど、
天気の話とか髪型の話とか服の話とか世間話とかを振ってくるのはやめてください
恥ずかしいんで

律「あ、あとな、めちゃくちゃ混んでる時に店の電話とか鳴ると軽くパニックだな」

唯「出れるわけないよね」

律「うん。目の前の客ほっといて電話出るなんて無理だしな」

澪「大変だな」

律「で、なんとか電話出たとするじゃん。そしたら『あのー、そこってバイト募集してますかぁ?』」

紬「あらー……」

律「なんかお前とは一緒に働きたくない、って言いたくなるよ」

梓「ですよねー」

>>105
出す前に切手剥がして別の切手に貼り替えるわwww

ほんとに絡みのない友達の友達の場合、五分どころか一分でも気まずい

唯「いい人っていないの?ほら、ありがとーとか言ってくれたりさ」

律「ああ、中にはいるぞ」

紬「良かった!まだ救いが……」

律「外国人」

紬「……え?」

律「常連の鼻高い外人さんぐらいだな。『アリガト』って片言だけど。あとは基本的に無言だよ」

梓「うわー……なんか皮肉っていうか……。日本人のほうが何も言わないんですね」

澪「なんだろ、今すごい律の事抱き締めたい」

唯「私も」

紬「私も」

梓「私はあんまり」

律「中野」

>>134
気まずさ選手権の会場はここじゃねーよ

なんか、そういう場面で「ありがとう」より先に「すみません」が出るのが大半の日本人だよ

律「っと……やば。ごめん、今日もバイトなんだ。私もう行くわ」

澪「ちょ……おい!今日練習してないぞ!」

律「わり!明日はちゃんと出るから!じゃな!」

唯「頑張ってー時給765円ー」

律「言うなっ!悲しくなるわっ!」

紬「行ってらっしゃーい。頑張ってー」

梓「……行っちゃいましたね」

澪「もうっ……」

唯「でも、りっちゃんも頑張ってるみたいだし」

澪「う」

紬「実際、今日まで部活に支障きたしてないしね」

澪「まあ……」

梓「確かに律先輩に言われるまでバイトしてるなんて気付きませんでしたしね」

澪「そう、だな……うん」

唯「あんまり責めたりしないであげようよ。ね?」

澪「……わかった」

唯「んふふ、いい子いい子ー」

澪「なあっ!?す…好きになるぞ?」

紬「いっ、いい子」

梓「それはもういいです」


おわり

けいおんSS書いてたらいつの間にかコンビニ客・店員議論スレになってたでござる

「こちら温かい商品になっていますので、袋別にしますか?」って訊かれて、
家まで大して時間かからないから一緒でいいですって言ったのに
「えっでも一緒に入れるとアイスが云々」とかgdgd言う店員なんなの
いいって言ってるんだからいいんだよ

だったら最初から訊かずに別々に入れろよ

老夫婦がタバコ買いに来た

婆「あたしバージニアワン2個ね~」と残し立ち去る

爺何も言わず黙々と小銭を出す

ぼく「何をお求めですか?」

爺何も言わず黙々と小銭を出す

ぼくの相棒「キャビン青」

持ってくる

ぼく「おふたつでよろしいですか?」

爺「お前アタマ大丈夫か?救急車呼んでやろうか?」

今日は死ぬほど行きたくないな
642/hさんがケーキ売ってきますね

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