> 1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/01/18(月) 01:36:45.
> 98 ID:F+jjK7pe0
> もっと二人が早く出会っていれば・・・・・・
2月ほど前に立った同題名の立て逃げスレ、魅力的な題材だったので書きたかったが、そのときは忙しくて無理だった。
やっと時間できたので書いていく。書き溜めはそこそこあるからのんびりついてきておくれ。
あと時系列とかキャラクターの性格とかに矛盾や拡大解釈な部分があるけれど、ご寛恕願いたし。
―とある高校―
土御門「カミやんカミやん、帰りどうする?どっかよってくかにゃー」
青ピ「あの地下街のゲーセン、新しい筐体入ったんやてー」
上条「おう、行く行く。おい一方通行、帰りにゲーセン寄ってこうぜ!!」
一方「あァ、今支度すッから待ッててくれや」
―道中―
「花が萎れますー」「ですのですのですの」
青ピ「なぁなぁなぁなぁ!今の子ごっつ可愛くなかった!?」
一方「ッたくお前はそればッかじゃねーかよ動物園の猿かッつーンだよ。そもそもどこがいいンだよアレのよォ」
青ピ「吊り目ツインテだぜ!?しかもあの制服は常盤台のお嬢様!ああ、罵られたい!」
上条「お前どんだけガン見してたんだよ…ていうか制服どこのかなんて何で知ってる」
青ピ「ボクぁ放っといても女の子の方から寄ってくるカミやん体質もってないでの。代わりに入念なリサーチで女の子の要望にこたえようと……」
一方「ストーカーじゃねェか」
青ピ「んなんという暴言かー!ボクぁただ女の子を……」
土御門「にゃー、だめにゃー青ピ。アクセロリータはアクセロリータだから、ちゅうがくせいなんて年増すぎて食指動かないんだぜい」
一方「あァ、中学生はババァ……ッて何言わせやがる。俺の好みは、あーいう気の強そうなのじゃァなくて、もッと従順そうなだなァ…」
土御門「舞夏は渡さんぞ!!」
一方「誰だよ!マジ口調で何言い出したいきなり!?」
上条「ああ、お前は舞夏まだ見たことないんだっけか。土御門の妹さん。メイド見習いやってんだ」
土御門「『従順』を絵に描いたようならぶりーシスターだにゃー…渡さんぞ」
一方「急に素のテンションになンなきしょィンだボケ!妹想いなこッたな!」
青ピ「いや、このシスコン軍曹はそんなもんやないで」
上条「ああ、リアルに手を出してるからな…」
一方「?」
―ゲームセンター―
青ピ「なぁなぁプリ撮らん?新台来てるみたいなんやけど」
上条「野郎だけでプリクラとか、正気じゃないのは頭の色と出来と女の趣味とセンスくらいにして下さい!」
一方「殆ど全部じゃねェか」
土御門「青ピ…いくら女の子に相手にされないからって、俺らにはそっちの気はないんだにゃー」
青ピ「そんなんやない!そんなんやないねん!ボクァただいずれ女の子と来たときのために…」
一方「一人でサカッてろ馬鹿!」
青ピ「撃たれてる!ボクめっちゃ撃たれてる!助けて、助けて!」
一方「はッはァ!飛び散りやがれェ!」
青ピ「助けて!助け…あー死んだー…」
土御門「一方はショットガン系好きだにゃー」
一方「そういうオマエはスナイパーばッかだな」
上条「…いきなし壁刺しグレネードにやられた…」
一方「ひゃはははは、気ィ落とすなよォ。罠避けにはなッたぜェ?」
上条「不幸だぁぁー!」
土御門「おりゃあ!」ガン!
スコア 228
土御門「まーまーかにゃー」
上条「おお、流石だなー」
青ピ「せいほぅ!!」ガツン!
スコア 252
青ピ「へっへーん、どんなもんや」
土御門「意外と青ピ、ガタイはいいからにゃー」
上条「でも掛け声がなんかキモい」
一方「ドヤ顔がうぜェ」
上条「おらぁ!!」ソゲブ!
スコア 220
土御門「カミやん、くぐった修羅場の割に数字は出ないんだよにゃー」
一方「…なンだ今の音」
青ピ「能力は使用禁止やでー?」
上条「ズルすんなよ!」
一方「チッ…うォらァ!」パチン!
スコア 157
一方「……」
青ピ「やーいやーいもやしっ子ー」
土御門「貧弱貧弱ゥ!だぜいにゃはははは」
一方「……」イライラ
上条「なんだもう一回やるのか?」
一方「……」チャリン
ドカン!!
スコア 999 パパパパーラーラーラッパラー
青ピ「やーいやーい一方のズルッ子ー」
上条「ムキになっちゃってこの子ったら!」
一方「あああどッちにしろうぜええええええ!!」
―帰宅中―
青ピ「あ、ボクこっちやけん」
一方「おゥ、またな」
土御門「またにゃー」
上条「またな、そのうちパン買いに行くぜー」
―男子寮―
上条「明日の宿題なんだったっけ?」
土御門「数学」
一方「出席番号的にそろそろ当たりそうだよなァ…じゃァな」ガチャ
上条「おう」ガチャ
土御門「明日にゃー」ガチャ
―次の日―
ガンガンガンガン
上条「一方通行ー、起ーきーろー!遅刻すんぞー」ガンガンガンガン
ガチャ
一方「うあァァァァうッせェー……」
上条「あーさでーすよーと。もう土御門は行っちまったぞ」
一方「あァ、あァ、起きたよ、起きたからもういいだろォがよォ、先に行ってろ…」ペタペタペタ
―次の日―
ガンガンガンガン
上条「一方通行ー、起ーきーろー!遅刻すんぞー」ガンガンガンガン
ガチャ
一方「うあァァァァうッせェー……」
上条「あーさでーすよーと。もう土御門は行っちまったぞ」
一方「あァ、あァ、起きたよ、起きたからもういいだろォがよォ、先に行ってろ…」ペタペタペタ
上条「駄目だ、この間もそうやって一度起きたからって放っといたら、お前二度寝してて結局学校来たの昼休みだったじゃねーか」スタスタ
一方「部屋ン中までついてくンなよ…くあ…」
上条「そら顔洗えって。メシあるのか?」
打ち止め黄泉川と一緒に住んでない&上土と同じ寮に入ってるって設定
でいいんだよね?
>>21
すまない
ただ吹寄を出してほしくて
小萌「今日も一方通行ちゃんは遅刻せずに来ましたねー、えらいえらい」
一方「ガキじゃねェンだぞ、頭撫でようとすンな…」
上条「俺がいなかったら絶対遅刻してたろ」
青ピ「あああああ…いいなぁ、一方通行いいなぁ、小萌センセに撫で撫でされていいなあああああ」
一方「されてねェっつの」
青ピ「背の低い小萌センセが一方の頭撫でようとがんばって背伸びしてる姿がぁ…ボクぁ…ボクぁもう…」
一方「病気だろコイツ」
>>31
Exactry(その通りでございます)
>>32
書きため尽きたら頑張って見るが…期待はしないでおくれ
―放課後、ゲームセンター―
ぴーぴーぴー...ブー
青ピ「あーまたしくったーーー!!」
上条「はっはっは、他人の不幸を見るのはこんなに楽しいもんなんですね。いくらこのハイテクUFOマシーンに貢いだんだい青髪ピアス君?」
青ピ「…まだや、まだまだや…この高難易度キャッチャーの景品ぬいぐるみは、今巷の女の子の間で大ブーム中…」
青ピ「これさえあれば、ボクもモテモテなんやーーー!!」
上条「さすがの上条さんもその絶叫は引くわ…」
土御門「きもいぜい青ピ…」
一方「必死すぎだろォがよ…」
上条「…とか言いつつ、一方通行、お前ちゃっかり一個取ってるのな」
一方「楽勝だったぜ?」
土御門「能力使ったなら反則だぜい」
青ピ「いつの間に!くれ!」
一方「い・や・だ・ね。こいつァ俺が正々堂々取ッたもンだ。ベクトル変換はァ使ってねェ」
青ピ「ニア ころしてでもうばいとる」
土御門「やめとけ、返り討ちだにゃー」
一方「いつの間にか、はぐれちまッたな…」キョロキョロ
女の子「あ、あの!」
一方「あ?」
女の子「それ……譲ってもらえませんでしょうか」
一方「このぬいぐるみかァ?
女の子「はい」
一方「何でこンなもンが欲しいンだよ?」
女の子「…それ、取れたら願いが叶うとか、能力のレベルが上がるとか言われてて」
一方「どっちも俺にァ必要ねェな。科学の街で下らねェオカルトが流行ってンなァ」
女の子「高位の能力者さんですか?…あなたには、分かりませんよ、無能力者の気持ちなんて」
一方「ッは、いじけてくれてンなァ。…ちィと待ッてな」
一方(ま、絶対座標と力学演算の練習だァな)
ぴーぴーぴー...がしゃこん
一方「ほれ」
女の子「え?」
一方「も一個取れたからくれてやらァ。ま、ンなもンで何が変わるとも思えねェが」
女の子「…同情、ですか…?」
一方「なンとでも思え。ただ、な…」
女の子「?」
一方「俺が言ッても嫌味なだけかもしンねェが…」
一方「能力なンざより、大事なモンもあるもンだぜェ?」
女の子「…ありがとう、ございました」ペコ
一方「で、アイツらどこに…」
青ピ「みーたーぞー」
一方「うォ!?」
土御門「確かに見たぜい、一方通行の瞬速のフラグ立て…」
上条「ぬいぐるみなんて似合わねーもん何で取ってんだと思ったが、中々隅に置けませんねこの子ったら!」バンバン
一方「痛ェ!痛ェし、うぜェ!『幻想殺し』ではたくンじゃねェ!」
青ピ「そんなことより…そんなことより、や。さっきこいつからぬいぐるみを奪うことが出来ていたら、あのフラグはボクに立ったてたハズなんや…。黒髪ロング…黒髪ロングのちゅうがくせい…」
一方「発想がイカレてンぞそれ」
青ピ「喰らえ貴様にフラグを奪われた痛み!マグネットパワープラァス!」
土御門「マグネットパワーマイナァス!」
青・土「「クロスボンバー!!」」ズガッ!
カキーン(反射)
青・土「「痛ってぇぇぇぇぇ!!!」」
一方「バカだろオマエら…」
上条「土御門まで悪ノリして」
チンピラA「おい、アイツ…」
チンピラB「ああ、一方通行だ」
チンピラC「野郎、でかい顔して歩きやがって…チッ」
チンピラD「一度ノしたやつに狙われてるなんざ、関係ねえってか」
A「あいつをぶっ殺せたら、さぞスッキリするんだが」
B「無理だな、あいつの能力は無敵だ」
C「…よぉ、別に野郎自身にゃ手を出せなくてもよ、連れならボコれんじゃねーか?」
D「…悪くねぇな」
一方「ああ、今日は俺ァこッちだ。じゃァな」
青ピ「したらな!」
土御門「また明日にゃー」
上条「またなー」
さるよけに15時待ってた
ちと投下間隔延ばす
A「よう、ちょっと待てよにーちゃんら」バキッ
青ピ「痛!?なに!?」
BC「「へへへへへへ」」ゾロゾロ
土御門「!!囲まれたぜい…」
上条「何しやがる!」
D「へっ、別にお前達には恨みは無いが…、一方通行には色々世話んなっててよぉ…。とばっちりで悪いが、付き合ってもらうぜ」
ABC「「「参りましたー!!」」」
D「こいつら…喧嘩慣れしすぎてやがる…」
上条「なんだったんだこいつら?」
土御門「一方通行がどうとか言ってたにゃー」
青ピ「あいつも狙われとるんやないかな。一応、連絡したほうがええんちゃう?」
上条「あいつが負けるとも思えねぇけど…そうだな、」
Pllllllガチャ
上条「カクカクシカジカ」
一方「マルマルウマウマか。……事情は分かった。世話ァかけたな、俺ァ大丈夫だ」
上条「(世話?)あ、ああ、とにかくお前も気をつけろよ。じゃ」ガチャ
―次の日―
上条「一方通行ぁー、一緒にメシ食おうぜ!」
一方「……」フイ
スタスタスタ
上条「?」
―また次の日―
土御門「アークセーラレータぁー、メイドものの秘密用途本、一緒に見ようぜい!」
一方「……いらねェ」プーイ
土御門「一方通行?」
吹寄「土御門!大声でなんてことを!」
土御門「にゃー!勘弁だにゃー委員長!!」
―またある日の放課後―
青ピ「いっぽー!一緒に帰るかー?」
一方「……いい」スタスタスタ
上条「あいつどうしたんだ?」
土御門「ATフィールド(心の壁)全開って感じだぜい」
青ピ「転校してきたばっかの頃みたいやなぁ……」
上条「一方通行!」
一方「……」スタスタ
青ピ「おおっと!」
一方「!」
土御門「にゃっハァー!ここは通さないぜーい!」
一方「…どけよ」
上条「嫌だね。最近どうしたんだよ、俺達をスルーしやがって。俺達何かしたか?」
一方「オマエらには関係ねェよ」
青ピ「関係ないなんてことないやろ、冷たいやん!」
一方「ねェッつッたら、ねェンだよ!どけ」
上条「お前に関係あることで、俺達に関係ないことなんてねーよ!ダチだろうがよ俺達!」
一方「俺といると、また狙われンだぞ」
上条「…もしかしてそれが理由か?」
一方「…チッ」
一方通行「俺の力は、周りの奴らを傷つける。俺は、誰だろうが、憎ンでも気を許してもいけねェのさ」
青ピ「別に君にやられたわけじゃ……」
一方「俺自身がやらなくッても、俺に恨みのある奴が、そうするンだ。こないだみたいになァ。やりそうな奴をリストアップすれば、きッとノートが何ページか埋まるンだぜ?」
土御門「……」
一方「オマエらとツルンでる間は忘れてられたがよ。俺ァもともと、こンな陽が当たる場所に、そんな場所にいるヤツと一緒に、いていい人間じゃねェンだよ」
一方「俺のせいで、お前らが襲われたンだ。今回は大したことにァなンなかッたが、次もそうとは限らねェ。…こんなことが続けば、いつかお前らも俺のことを厄介に思う、関わらなきゃァよかったと思うだろうよォ」
一方通行「オマエらには、…その、なンだ……嫌われたくねェンだよ…」
上条「……一方通行、あのな」
上条「見下ろしてんじゃねぇー!!」バキッ!
一方「う!?」
上条「厄介に巻き込む?感情を向けたせいで傷つける?そんなもの、ダチなら当たり前のことだろうがよ!」
上条「てめぇの過去に何があったのかなんて知らない、それはお前が背負うしかないことなんだろう…。だが、俺達だってちょっとくらい、お前を支えてやることはできる!」
上条「頼ることができない、喧嘩もできないなんて、その程度の関係だったのかよ俺達はよ!?」
上条「てめぇが俺達のことをただ守られる側だと、対等なダチじゃあないと思ってるってんなら…まずはそのふざけた幻想をブチ殺す!」
一方「上条…」
一方「…オマエ達も同じか?」
土御門「まー俺達からは特に…」
青ピ「言いたいことはカミやんが大体言ってくれたやの。とにかく、水臭いことは言いっこ無しっちゅうことやで、一方通行」
一方「……後悔すンぞ」
土御門「なんだにゃー、一方通行、俺達を心配してくれるのかにゃ―?」
一方「悪ィかよ」
上条「意外とお前、他人に気を使うタイプなのな。使い方間違ってっけど。俺達といるのが嫌ってわけじゃないんだろ?」
一方「…まァ、な」
上条「だったら、そうすりゃいいさ。もうちょっと自分に素直になれよ。心配すんなって、お前意外といいやつだから、いい方に転ぶさ」
一方「ンなけしかけるようなこと言いやがッて。もし俺がオマエの思ってる以上のクズだッたらどうするンだよ?好き放題始めたLV5第一位を、止められる奴なンざいねェンだぞォ?」
上条「んー…そうだな、お前が道を間違えたそのときは…」
上条「よし、俺がブン殴って止めてやる。俺の『幻想殺し』でな」グッ
一方「……頼もしいこッた」
土御門「さて、一段落着いたところで、これからどうするにゃー?」
青ピ「またゲーセンいかん?」
上条「流石に飽きたぜ、ちょっと遠出して…」
一方「…ありがとよ」ボソッ
上条「ん?何か言ったか?」
一方「なンでもねェよ」
―ある日の昼休み―
上条「今日の出汁巻き卵は失敗だな…」モソモソ
一方「昨日も言ッてなかッたかそれ」モグモグ
上条「お買い得品で卵まとめて買っちまってなぁ。期限までに消費しきらないと」
一方「飽きそうだな」モグモグ
上条「上条さんは、昼食に毎日800円クラスのコンビニ弁当+缶コーヒーを日替わりで供せるようなブルジョワジーじゃないんです、こういう試行錯誤は必要なんですよ、と…唐揚げ一個くれ」
一方「ン…」ヒョイ
青ピ「パン屋で下宿マジオヌヌメやで。朝焼いたばかりのパンを毎日食べられる」パクパク
土御門「ときに、なぁ、一方通行」ムグムグ
一方「ンお?」ジュルルー
土御門「お前、女の子と『した』ことあるかにゃー?」
一方「」ブーー!!
一方「ぶへェ!ごほッ!…いきなり何聞きやがる!?」
土御門「いやーLV5ってのは、やっぱりそっち方面も進んでるんじゃないかにゃーって」
一方「生憎だが、能力の発現以来、俺一人のための特別カリキュラムを受けてきたからなァ。同年代の女とまともに会話したのも小学校以来だ」
青ピ「おお、ということは当然彼女も!?」
一方「いねェよ…」
青ピ「友よ!」ガシッ
一方「肩抱くんじゃねェ!」カキーン
土御門「あー青春したいぜい…」
上条「まったくなぁ…」
青・土「「……」」
上条「え、ちょ、2人とも、何を…ぎゃああああ!?」
青ピ「この野郎白々しい!ネタは上がってるんでい!」グリグリ
土御門「カミやんが常盤台のお嬢様とよろしくやってるのは、お天道様が承知なんだぜい!?」ゲシゲシ
上条「あのビリビリはそんなんじゃ、いてててて!」
一方「はッ。ッたく何が女だ、下らねェ」
青ピ「なんや、一方は彼女なんていらんと?」
一方「あァ、興味ねェな」
一方(今は、こいつらがいるしな…)
青ピ「なるほど、一方通行は男に興味が」
一方「死ね」ガス!
青ピ「ぎゅふぅ…」
一方(微妙に心読まれたかと思ッたぜ)ドキドキ
上条「しかしその話題引っ張るわけじゃないが、一方通行って女装似合いそうだよな」
一方「な」
土御門「華奢な体してるからにゃー。肌も白いし」
一方「……紫外線だの何だの、有害そうな外部刺激、全部反射してッからよォ。ホルモンバランス崩れてンだ、多分」
青ピ「アルビノ貧乳美少女…あかん、ボク新しい扉開いてしまいそう」
一方「変な目で見ンな」
―ある日、一方通行の部屋―
一方「ン?メールか」
一方「新しい実験だァ…?」
一方「『絶対能力進化』…なぁ」ゴロゴロ
一方(ちッと前の俺なら、「俺の能力から周りを守るには、敵対する気さえ起こさせない絶対的な力があればいい」と思ってた俺なら、1も2もなく飛びついたンだろうが)
一方(傷つけたり傷つけられたりするのも友達、か)
一方「モチベーション上がンねェなァ…」ゴロゴロ
Pllll...ガチャ
一方「おう上条かァ?どうしたんですかァ常識無いンですかァこンな夜中に」
上条『すまん、ちょっとトラブルだ、助け―』ブツ!
一方「おい?おい、どうしたよ!?チッ!」ダッ
不良E「せりゃあ!」ガン!
上条「がっ……」
不良E「ようやく動けなくなったか」
不良F「無能力者のくせにかっこつけるからだ、馬鹿め」ドカ!
上条「うっ!」
女の子「やめて、やめて…」
不良G「おっとぉ、へっへっへ。彼氏はやられちゃったなぁ。残念だったなぁ、せっかく助けてくれたのに」
上条「くっ…大丈夫、すぐに助けが」
不良H「こんな路地裏に誰も助けになんか 「オラァ!!」ガン! ぶぁ!!」
不良E「うわ、何だこいつ、空から」
不良G「ち、能力者か…。だが4対1なら」
不良F「お、おい待て。こいつもしかして…」
上条「…来てくれたか」
一方「酷ェざまだな。ちッと待ッてろよ…」
一方「今すぐ、このクソども皆殺しにしてやる」ギロ
不良達 死ーん
女の子「この人が…ひっく…助けてくれたんです、怖い人たちに襲われて…ひっく」グスグス
一方「らしいなァ。…コイツらまだ生きてやがる。止めさしとくか」
上条「それくらいにしといてやれよ…それより手、貸してくれ」
一方「チッ…オイオイ血だらけじゃねェか」
女の子「ありがとうございました、本当に…。あの、上条さん、でしたよね。よければ、連絡先を教えていただけませんか?今度是非お礼を…」
上条「ああ、ああ、大丈夫大丈夫ですよ。上条さんは当然のことをしたまでです」
女の子「そんな、」
上条「それより。これからは一人でこんな時間にウロウロしちゃいけませんよ?上条さんとの約束。ほら、指きりな」ギュ
女の子「は、はい」ポー
一方「…」
―帰り道―
上条「あぁ、痛てー。あー、悪いな、服に血付けちまった。後で洗って…」
一方「どうして…」
上条「ん?」
一方「どうしてオマエは、そこまで他人の為に体張れるンだ?」
上条「そんなの…当たり前のことじゃねーか」
一方「そうは思えねェな。普通、俺みたいに能力があるンでもない限りは、そこまでの無茶ァできねェぞ。実際、ボコボコにやられてンじゃねェか」
上条「んー……」ポリポリ
上条「確かに相手のが強かった。数がいたしな。でもほら、上条さんは男の子で、襲われてた女の子よりは強いんですよ。だったら助けてやらないと」
一方「自分のが強いから、か」
上条「そうそう」
一方「強ェな、オマエ」
上条「?だからそう言ってるだろ」
一方「そういう意味じゃねェよ、と。そら、着いたぜ」
土御門「ようカミやーん、また女の子助けてフラグ立てて来たって聞いたぜい…にゃははは、酷いやられようだにゃー」ゲラゲラゲラ
上条「こ、この野郎、怪我したダチを指差して笑いやがった!」
一方(自分の方が強ェから、か…)
一方(俺よりよほど強者らしい信念じゃねェか?)
一方(無能力者のくせに)
一方(…LV5がLV0に負けッぱなしじゃァ、いられねェよなァ)
―数日後、学校―
土御門「おーはよーうカーミやーん!」
上条「よっす…一方通行は?」
土御門「まだ来てないにゃー」
上条「おかしいな…部屋にはいなかったみたいなんだが」
小萌「えーと、一歩通行ちゃんはぁ、急な実験に参加することになって、今日からしばらく学校をお休みします」
青ピ「ほー、さすがLV5は忙しいんやねー」
上条「どんな実験なんですか?」
小萌「詳しいことは分からないんですがぁ、『シフト』というキーワードが関わるプログラムだそうですよ」
土御門「もうすぐ夏休みなのににゃー」
ちょっと離席。
―とある広場―
一方「……実験の内容が『2万体の標的を撃破』ッてのは聞いてたがよォ」
『妹達』00001号「絶対能力進化実験、第1次プログラム開始まで、残り3分です」
一方「ここの暗部のイカれッぷりを忘れてたぜ。まさか『超電磁砲』のクローンが標的とはなァ」
00001号「……」
一方「よう、オマエ何にも思わねェのかよ?『的』だってよ、ヒャハハハハハ!!」
00001号「……開始まで1分です」
一方「無視ですかァそうですかァ。じゃ、精々楽しむがいいぜェ」
00001号「第1次プログラム、開始します」
一方「そら、よッと!」ガン!
00001号「ぐっ…」
一方「勝負あり、だなァ。まッたくつまンねェプログラム―」
バチチチチチ!
一方「あァ?」
00001号「まだ私は機能を停止していません、とミサカは無理に体を起こしつつ述べます」
一方「今、オマエは俺にノされただろうが。オマエの負けだ」
00001号「私が恒久的な機能停止状態に陥ること、完全に破壊されることがプログラム終了の条件とされている、とミサカはプログラム進行概要から抜粋します」
一方「要は、死ぬまで戦え、かァ?ッは、笑えねェ。あァ全然まったく完ッ璧に笑えねェぞ。オマエはそれでいいのかよ?」
00001号「『妹達(シスターズ)』は、自己保存の本能が人工的に抑制されています、とミサカは『欠陥電気』計画におけるテスタメント処置記録の抜粋を述べます」
一方「…あァ、そうかよ。じゃァ、遠慮なく!!」ズガ!
00001号「っ…きゅうう……」バタリ
一方「フン。よッと」カツギアゲ
―とある研究所―
芳川「あら、一方通行。第一次プログラムは終わったの?別にいちいちここに顔を出す必要はないのに」
天井「君が担いでるのは、00001号の死体かな?それも他の『妹達』が処理する手はずになっているから、ここに持ってくる必要はないよ」
一方「死体じゃねェよ」ドサ
天井「え?」
一方「……」スッ
天井「(握手?)どうしたんだい、一体―」ギュ
天井「いぎぎぎぎぎぎぎ!?」
芳川「(天井の掌から痛覚を刺激している!)一方通行!?」
一方「ちッと計画の変更プランを持ッてきてなァ」
天井「変更だと?ありえない!動き始めた計画を変更するなど!それより手を離せ一方通あぎぎぎぎぎ!」
一方「あァそいつァ残念な報せだなァ…。悲しすぎてベクトル操作ミスッちまいそうだ」
天井「分かった!分かった話を聞く!だから離してくれ!」
一方「俺の言いたいことァ単純だ。コイツらを殺さなくていいようにしろ」
芳川「…一体どういう風の吹き回し?」
天井「君が人道主義者だったとは驚きだ。…まぁ彼女たちは見目麗しいからな、本来の用途以外の使用法mぎああああああ!」
一方「確かに俺が今更ンなこと言い出すなァお笑い種だろうがよ、今それァどうでもいい。出来るのか出来ねェのか?」
天井「…不可能だ」
一方「……」グッ
天井「(ビクッ)い、いくら痛めつけられても結論は変わらない!そもそもこの計画の進行表はツリーダイアグラムが策定したものだ。我々の一存で変更を加えたとして、どういう結果を招くか想像がつかない!」
一方「芳川」
芳川「…ツリーダイアグラムは、2万体の標的を『撃破』しろ、と言っているわ。これを、今あなたがしているように気絶させるだけでいいと解釈すれば、あるいは…」
一方「殺害を無力化と言い換えるようなもンか」
天井「危険すぎる。『もしかしたら』それでいいかも知れないというだけだ。そうやって進めて終わって見れば、全てが徒労だった、ということになる可能性もあるんだぞ」
一方「もう一回聞けばいいだろうがよ、ツリーダイアグラムのご託宣をよォ」
天井「そう簡単にツリーダイアグラムの使用許可が…分かった分かった、やる、やるとも。だからそんな怖い顔で睨まないでくれ」
一方「フン。…笑いたきゃ笑えよ、今更こンなことに必死になッてる俺をよ」
芳川「ええ、あなたにまだ人間らしい心が残っていることは、笑って歓迎してあげる。ただ、ツリーダイアグラムの結果が出るまで、第二次以降のプログラムは延期ね」
天井「ということは、『妹達』の寿命についても、調整を始めなければならないか。やれやれ、この一件でしばらくデスマーチ決定だな…」
一方「恩に着るぜ。じゃァな」
芳川「『恩に着る』か。…本当に変わったわね、彼」
打ち止めクルー?
>>134だいぶ後にだが出す予定…そこはまだ書きためてないけど
貼りながら書けるかと思ったが無理だこれ
―数日後、街中―
一方「ン?アイツは…」
00001号「……」テクテク
一方「よう、オマエは、00001号か。培養槽から出てて平気なのかよ?」
00001号「おや、あなたは被験者。ええ、おかげさまで調整は順調です、とミサカは儀礼的に報告します」
00001号「『いつまでも研究所の中じゃ気が滅入るでしょうから、少しはお出かけしてらっしゃい』と」
00001号「つまり精神衛生的及び身体的健康のための、開放系への接触と軽度の運動を行って来いとの指示を受け、定期巡回コースを4.5km/hで歩行しているところです、とミサカは現在の状況を説明します」
一方「堅ッ苦しィなァ全くよォ。遊びにいくような所とかねェのかよ?」
00001号「遊びに行くところ、ですか?とミサカは全く予想外のことを聞かれ問い返します」
一方「あとはツルむ相手とか…はいる訳ねェか。同じ顔の『妹達』と連れ立ッて歩いてたら大騒ぎだろうしなァ…」
一方「……。よう、時間はあるんだろうがよ。ちょうど昼時だ、メシ食おうぜ」
00001号「食事ですか?定時の栄養補給には少し時間が」
一方「いいから来い」
00001号「お金も持ってませんし…」
一方「この場面で出せとか言わねェよ。奢ってやらァ」スタスタ
00001号「……」テクテク
―とあるファミレス―
00001号「ほぁー…」
一方「キョロキョロすンな」
00001号「ふわぁー…」
一方「メニューと睨めッこしても、写真は食えねェぞ。とッとと選べ」
00001号「ど、どれもぴかぴかしてて、選べませんとミサカは…」
一方「お子様ランチ一つとハンバーグ定食一つ」
店員「かしこまりました」
00001号「ああー!?」
一方「いつまでも悩んでッからだ」
00001号「こういった一般的なお店のことは…」
一方「ン?」
00001号「知識としては知っていましたが、自分が利用することがあるとは思いませんでした、とミサカは感慨深く述べます」
一方「フン」
00001号「…何故私を殺さなかったのですか?とミサカは被験者に疑問を抱きます」
一方「……」
一方(あのときフッと「コイツぶッ殺した後、俺ァあの馬鹿どもとまた平気な顔してツルめるのか?」ッて思ッちまッた。それに…)
一方「俺は強い、オマエは弱い。それだけだ」
00001号「よく、わかりませんと、ミサカは重ねて説明を求めます」
一方「俺はオマエを殺せるが、オマエは俺を殺せねェ。だから、オマエは俺の敵じゃねェ」
一方「そしてオマエは能力的にも生物としてもか弱い。だから、強い俺が、助けてやるッてことだ」
一方(アイツのように、生きてみてェのさ)
00001号「責任に類する概念でしょうか?とミサカは類推します」
一方「まァ、そンなもンだな」
店員「お待たせ致しました、お子様ランチセットと、春の地中海風ハンバーグセットになります」
00001号「うわぁー…」キラキラ
一方(嫌がらせで頼んだお子様ランチで、普通に喜ンでやがる…)
店員「こちらベンティアドショットヘーゼルナッツバニラアーモンドキャラメルエキストラホイップキャラメルソースモカソースランバチップチョコレートクリームフラペチーノ」
一方「えっ」
店員「えっ」
ごめん嘘
―学校―
青ピ「結局終業式まで来んかったなー一方」
上条「まぁ、あいつの場合、一ヶ月くらいこなくても成績的には余裕だろうしな」
土御門「そうそう、カミやんなんか、毎日来てるのに補習だにゃー」
上条「うるせー!」
青ピ「ええやんええやん。小萌センセと補習、素敵やん?」
土御門「変わらないにゃー青ピは」
―上条の部屋―
上条「フンフンフーン♪…ん?」ドサッ
上条「今何かベランダで…」ガララ
禁書「……」
上条「……」
禁書「…ご飯をくれると嬉しいな」
上条「へ?」
―数日後、とある研究所―
芳川「あなたの提案が認められたわ」
一方「早かッたなァ」
芳川「予想外にね。上層部としても『絶対能力進化』実験に期待している、ということかしら」
天井「君の望み通り、プログラムの終了条件には、『標的の殺害』だけでなく『気絶その他行動不能』も含まれることになった」
天井「しかしながら、いくつかそれに付随して条件が変化している。例えばもともと簡易クローンで寿命の短い彼女達の寿命を延長するための処置や、」
天井「それに伴う製造コスト増大、予算や施設的な制限の問題から、実験の規模が少し縮小された」
一方「縮小?」
天井「端的に言って、製造される『妹達』が半減することになった。戦闘回数は、同じ個体が2回戦うことで稼ぐことになる」
天井「もし一度目の戦闘で死亡した場合は、不足分を改めて製造する、とのことだ」
芳川「戦闘経験がプログラムに影響を与えることが無いよう、一体あたりの戦闘回数は最大2回、かつ、2度目の戦闘の前にテスタメントにかけて記憶の消去と、MNWとの接続の制限を行うことになるわ」
一方「あァ、俺ァ構わねェぜ」
天井「ああ、それと…」
一方「あァ?」
天井「(ビクッ)…先日、恐らくこの計画を策定したすぐ後だと思うんだが、原因不明の事故でツリーダイアグラムとの接続が絶たれた」
芳川「つまり、これ以降は計画の変更を検証できない。今回のが最初で最後の変更、あなたへの譲歩ってことよ」
一方「あァ、これ以上はいらねェさ」
―後日、とあるファミレス―
一方「ッてな感じだ。まァ聞いてるだろうがなァ」
00001号「ええ、概要は聞かされました、とミサカは肯定します。あなたとはもう一度戦うことになるようですね、とミサカは改めて確認します…それより」
一方「あァ?」
00001号「サービスのこの…ゲコ太ストラップを獲得するためには、どれを注文すれば良いのでしょうか?とミサカは尋ねます」
一方「それとそれのセットだ…今回はテメェで注文してみろォ」
つまり、00001号が実質10032号ってこと?
―数週間後、第9956-9982次プログラム―
一方「オラァ!」ドカーン!
09956~09982号「きゅううぅ…」グッタリ
一方「ッはァ!数に頼ッてもこンなもンですかァ!?ッて聞いてねェよなァ、気絶してンだしよォ。…ン?」
美琴「う、うわぁぁぁぁぁぁ!!」バチバチバチバチ!!
一方「はッはァ!まだ隠れてやがッたかよ!?いいぜ、もッと楽しませやがれェ!」
美琴「きゃあああ!?」ドカッ
一方「はァー、手間ァ取らせやがッて。しかし随分手ごたえあッたなコイツ…?」ジー
美琴「うーん…」
一方「…やべ、これオリジナルだ」
一方「どうすッか…。面倒くせェ、芳川に任すか」
>>160そんなところ
―数日後、街中―
00001号「おや、一方通行ではありませんか、とミサカは知り合いの気安さで呼び止めます」
一方「ン?あァ、オマエか。散歩かァ?」
00001号「ええ、あとこのコースはあなたが時折通るコースなので、会えないかと思って巡回していました、とミサカは狙いが図にはまったことを喜びながら告げます」
―とあるファミレス―
00001号「ここであなたと食べるご飯は、研究所で一人で食べるよりずっと美味しい、とミサカは発見しました」モグモグ
一方「美味いものは一人で食ッても美味いンだがよォ、不味いものは不味いもので、何人かで不味い不味い言い合いながら食うと楽しいもンだ。俺も最近知ッたことだがなァ」モソモソ
00001号「でもあなたと一緒だと、特に美味しい気がするのです、とミサカは主観的に過ぎる感想を述べます」
一方「…まァ、オマエにはある意味貸しがあるからなァ。だが、俺がオマエを助けたのはただの自己満足だ。あンまり、恩に着る必要はねェんだぜェ?」
00001号「では、こうしてあなたと会っているのも私の自己満足です、とミサカはキメ顔で述べます」
一方「どこがキメ顔だドヤ顔ッつーンだそれはよォ…フン」
00001号「…今日あなたに会えて良かった、とミサカはひとりごちます」
一方「?」
00001号「お願いがあるのです、とミサカは上目遣いで切り出します」
一方「何だ、言ッてみなァ」
00001号「もうすぐ、私はあなたと2度目のプログラムを行います、ミサカは事実を述べます」
一方「……」
00001号「その際私は、テスタメントを使用した初期化を受けます、とミサカは再び事実を述べます」
一方「まァ、しゃァねェよなァ。こうやって馴れ合ッちまッた後で殺す気で戦え、ッつうのも無茶だからなァ」
00001号「…どうか、次も私を殺さないで欲しい、とミサカは懇願します」
00001号「こうしてあなたと過ごした記憶を失うのは怖いです、」
00001号「が、記憶を失って、再び何者でもなくなったまま、あなたに殺され忘れ去られるのはもっと恐ろしい、とミサカは…」ポム
一方「……」ナデナデ
00001号「……」
一方「心配すンな、絶対にまた助けてやる」クシャクシャ
一方「それに、高々一ヶ月分の記憶だろォがよォ。一ヶ月ありゃ取り戻せる。また連れてきてやらァ」グシャグシャ
00001号「…以前あなたの言っていた概念について、少し理解できた気がします、とミサカは頭を撫でられるまま呟きます」
00001号「『頼もしい』というんでしょうね、この感覚は。そうミサカは理解します」
―数日後、とある広場―
『妹達』00001号(初期化済み)「絶対能力進化実験、第10001次プログラム開始まで、残り3分です」
一方「……」
00001号「……」
一方「……」
00001号「開始まで1分です」
一方「……」
00001号「第10001次プログラム、開始します」
ドカッ!
00001号「うやぁぁ…」フラフラ バタリ
一方「……」ホッ
一方「…チッ…」
上条「てめぇぇぇぇぇ!!」
一方「あン?何で―へぶぁ!」バキッ
上条「『絶対能力』だかなんだか知らないが、やって良いことと悪いことがあるだろうが!!」
美琴「大丈夫!?」
00001号「…うーん…」グッタリ
美琴「良かった、まだ生きてる!」
一方「かァァァァァァァみじょォォォォォォォくゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!一体何のつもりですかァこれはァ!?」
上条「てめぇの能力の為に一万人も殺したような野郎に、名を呼ばれる筋合いはねええええええ!!」
一方「あァ!?……いいぜェ、ちょォォォど気が立ッてた所だしよォォォ。オマエの『幻想殺し』と俺の『一方通行』…どッちが強ェか試してやろォじゃねェか…」
一方「泣いて詫び入れても遅ェぞ三下ァ!!」
上条「上・等・だあああ!!」
上条「覚悟しろよ最強、俺の最弱(さいきょう)はちっと痛いぜ!?」
バキイィィィィ!!
一方「チッ…やッぱ、強ェなァ、オマエ…」ガクッ
―ちょっと時間経過―
上条「すいませんでしたーー!!」ジャンピング土下座
美琴「ご、ごめんなさい…まさかあなたがそんな…『妹達』を殺さないで済むようにしてるなんて思わなくて」
一方「ッたく、オリジナルの方には説明が足りなかッたのはあるだろォがよォ…」
一方「上条よォ、オマエまで、俺がそンなイカれた計画に乗ると思ッてたのかァ?」
上条「ああ、その、すまん…」
一方「……?」
―研究所―
天井「…まさか君がLV0相手に不覚をとるとはね…」
一方「…フン」
芳川「これは完全に想定外の事態だわ…。計画自体の信頼性に大きく影響する」
天井「止むを得ないな。しばらく次のプログラムは延期だ。…ツリーダイアグラムの無い今、再開がいつになるかは想像もつかないが」
芳川「『妹達』の寿命を延ばしておいて良かったわね?」
天井「あれは再生産すればいいだけだろう。それより被験者の戦闘経験の時間経過による劣化が心配だ」
一方「昨日勝ッた相手になら、100年経とうが負けやしねェよ。…俺ァもう行くぜ。今日はもう、眠ィ」
芳川「ええ、おやすみなさい。後日詳しいことは報せるわ」
―男子寮―
上条「うわぁ!一方通行!何故ここに!はっ、まさか上条さんにボコられた復讐に…」
一方「ボコられてねェよ、ほぼ相討ちだッたろォがァ!ッつーかこッちは手加減しまくりだッつの」
一方「あと俺ンちはオマエの部屋の隣だろォが」
上条「あ、ああ!そうだったそうだったな!ハハ、しばらく帰ってこないもんだから、忘れてたぜ」
一方「……」
上条「……」ヒヤヒヤ
一方「…なァ、オマエひょッとして…」
ガチャ
禁書「とーまおかえりー!おなかが減ったんだよ、早くご飯ご飯!」
一方「!?」
上条「ああ、悪いインデックス。じゃ、じゃー、またな」ガチャバタン
一方「……」
―次の日の朝―
アサダヨー トーマオキルンダヨ オナカスイタオナカスイター ガブ! ギャー! メザマシガワリニカミツクンジャナイ インデックス!
一方「だァァァァうッせェェェェ!朝ッぱらから痴話喧嘩してンじゃねェ!!」ガンガンガン!
上条「ほらインデックス!怖いお隣さんがベランダから文句言ってるぞ。静かになさい!」
インデックス「ぶー、とーまがお寝坊さんなのがいけないんだよ。おなかとせなかがくっつきそうなんだよ」
ベランダ越しに会話中
一方「よォ、上条、一体なァーンなンですかァ、そのチビはよォ」
上条「うーん…話すと長くなるんだが…。まぁ、親戚の子みたいなもんだよ。しばらくここで預かることになっててさ」
一方「オマエの頭の問題も関係あンのか?」
上条「……!」バッ
一方「あァ、あのチビには聞こえやしねェよ。心配すンな。…どッかの小娘と同じ感じだなァと思ッてたら、やァッぱり記憶トンでやがッたかよ」
上条「お見通しか…。随分、『前の』俺と仲良かったんだな、お前」
一方「べ、別に仲良いとかンなんじゃねェよ!オマエらがしつこく絡ンできてたッつーだけで」
上条「?…とにかく、少し外へ行こう。詳しく話しといた方が良さそうだ」
一方「はァ、魔術ねェ……」
上条「ま、その話にしたって、『今の』俺からしたら伝聞なんだけどな」
一方「なるほどなァ。オマエにはッきり分かンのは、オマエが7月の終わり頃に、それ以前の記憶をスッパリ失くしてることだけッてわけだ」
一方「馬鹿だ馬鹿だたァ思ッてたが、大概だなァヒャハハハハハ!」
上条「ぐ、他人事だと思いやがって!…まーいいや、それで、お前に聞きたいことがあるんだが、」
一方「記憶を失う前のオマエについて、かァ?」
上条「ああ、教えてくれないか」
一方「の前に一ついいかよ?」
上条「ん?」
一方「どうして俺に向かッてきた?」
一方「俺がLV5ッつーのは知らされてたはずだろうがよォ。知り合いッてのは忘れてたなら、下手したら殺されるかも知れねェとは思わなかッたのかァ?」
上条「…勝てる勝てないは問題じゃないさ。放っておけない、助けたい、俺が考えてたのは、それくらいだ。…まぁ、勘違いだったんだが…」マッタクモッテモウシワケナイ
一方「……」
―――
上条「んー…そうだな、お前が道を間違えたそのときは…」
上条「よし、俺がブン殴って止めてやる」
―――
上条「確かに相手のが強かった。数がいたしな。でもほら、上条さんは男の子で、襲われてた女の子よりは強いんですよ。だったら助けてやらないと」
―――
上条「なぁ、前の俺は」
一方「フッ、クククク…変わってねェよ」
上条「え?」
一方「あァ、びッくりするほど変わッてねェ。相ッ変わらず暑ッ苦しい馬鹿野郎だよ、オマエは」ニヤニヤ
上条「…そうなのか?」
一方「あァ、保証してやらァ」
上条「そうか。…お前、見た目よりずっと良いやつだな!」
一方「ばッ、ンなわけねェだろ急に何言ッちゃッてるンですかァこのポンコツ頭はァ!」
上条「照れんな照れんな。ははは」
―一方通行の部屋―
ピンポーン
一方「はいはいどちらさンですかァ、(ガチャ)…と」
00001号「被験者一方通行、計画の今後について伝言をお持ちしました」
一方「…あァ、上がれよ」
一方「凍結、なァ。それだけならメールで知らせりゃァいいことなのに、何でオマエを寄越したンだ」
00001号「機密上の問題から、空中波の使用を嫌ったのではないでしょうか、とミサカは推測を述べます」
00001号「また芳川博士に、『いつまでも研究所の中じゃ気が滅入るでしょうから、ついでに少しお出かけしてらっしゃい』と」
00001号「つまり精神衛生的及び身体的健康のための、開放系への接触と軽度の運動を行って来いとの指示を受けました、とミサカは追記します」
一方「……」
一方「…堅ッ苦しィなァ全くよォ。遊びに行くような所とかねェのかよ?」
00001号「遊びに行くところ、ですか?とミサカは全く予想外のことを聞かれ問い返します」
一方「あとはツルむ相手とか…はいる訳ねェか。同じ顔の『妹達』と連れ立ッて歩いてたら大騒ぎだろうしなァ」
一方「よォ、時間はあるんだろうがよ。ちょうど昼時だ、メシ食いに行こうぜ」
00001号「食事ですか?定時の栄養補給には少し時間が」
一方「いいから来い」
00001号「お金も持ってませんし…」
一方「この場面で出せとか言わねェよ。奢ってやらァ」
00001号「……」
しばし離席。
―道中―
00001号「…もしや」テクテク
一方「あァ?」スタスタ
00001号「初期化される前、私は被験者と、今と同様に一緒に行動したことがあるのですか?とミサカは尋ねます」
一方「……さァな」
00001号「私達は親しかったのでしょうか?とミサカは重ねて尋ねます」
一方「……」
00001号「だとしたら申し訳ない、と」
一方「…俺ァオマエの他にも、記憶無くした馬鹿を知ッてるンだがよォ」
00001号「はい、とミサカは続きを促します」
一方「ソイツは記憶無くしてはいても、何にも変わッちゃいなかッたぜ。多分オマエも心配いらねェよ」ニッ
00001号「…あなたのそんな顔、初めて見ました、とミサカは一瞬呆けてしまいました」
一方「フン」
00001号「……」
一方「……」
00001号「……」
一方「…今オマエ、『初めて』ッつッたか?」
00001号「ギク!とミミミミサカミサカは」
一方「普通初対面に近い相手の表情に、そンなに驚きゃァしねェよなァ…!」
00001号「イイイイメージ的に似合わなかったとミサカは視線を逸らしてキョドりながら苦しい言い訳をしてみます」
一方「……」ガシ!
00001号「!!」
一方「吐け。」
00001号「…ええと、じ、実は私達『妹達』はその電撃使いの能力と、クローンゆえに全ての個体が完全に同じアーキテクチャからなるという特性を利用し、MNW(ミサカネットワーク)という共有情報網を持っていまして…」
00001号「初期化前にあらかじめ記憶をMNWにアップロードしておき、第10001次プログラム終了後にそれをダウンロードすることで…」
一方「記憶を取り戻せる、と」
00001号「こくり、とミサカは肯定のしぐさをして見せます」
一方「てンめェェェェ!!」
00001号「(ビクッ)…!」
一方「……」
00001号「……?」
一方「…俺が、俺がどンだけよォ…」
00001号「はぅ…(きゅうううん)」
00001号「ご、ごめんなさい!」ギュ
一方「うォ!?」
00001号「つい私に対するあなたの心象を聞きたくて、とミサカは衝動に任せて抱きつきながら釈明します!」ギュー
00001号「自分ばかりでなく、忘れられてしまう側の心境も想像してしかるべきでした、とミサカは反省しています!」ギュー
一方「分かッたから離しやがれアホがァ!」
00001号「……本当に嫌なら反射なり何なりで振りほどけば良いのに、とミサカはちょっと意地悪を言ってみます」ギュウウ
一方「う」
00001号「あああ可愛い一方通行かわいい!!とミサカは愛しさのあまりぐりぐりぐり…」グリグリグリ
カキーン
00001号「あう!」ベシャ
一方「調子乗ンなクソボケ」パッパッ
00001号「うー、とミサカは座り込んだまま不満をあらわにしますー」
一方「置いてくぞォ」
00001号「ちぇ、とミサカは立ち上がり追いかけます」タタタ
一方「…あァ?」
00001号「これくらいなら、構わないでしょう?とミサカはあなたの手を握ります」キュ
一方「…フン」
続く?
一旦終わり!
一応続き、打ち止め編の構想はあるんだが、書き溜めが尽きた
誰だよ書き溜め投下しながら書き進めればいいとか考えたやつ
それに、なんとなくもう後は蛇足な気がしてきた
―学校―
上条「一方通行、夏休みの学校で何やってんだ?」
一方「2学期から登校すッから、事務手続きだ。どッかの馬鹿野郎のせいで実験が凍結になッたからよォ」
上条「う…面目ない」
一方「ハッ、良いッてことよ、別に楽しかァなかッたしなァ…。で、そういうオマエはどうしたよ、補習かァ?」
上条「けっ、その通りですよ。一ヶ月以上欠席しても成績余裕な一方通行さんには、縁の無い話でしょうがねー」
一方「そうでもねェよ、さすがにあンだけ休むとなァ。課題をクソみたいに出された」
やっぱりメモ帳の構想が諦められん!
オナニーは出し切らないとスッキリしないよね!
青ピ「よーう、一方通行!」
一方「あァ?オマエも補習かァ?」
青ピ「うん、ボクもカミやんと一緒に小萌センセと束の間の逢瀬を楽しんできたとこ」
一方「表現が気持ち悪ィンだよ」
青ピ「でも『ロリ女教師の課外授業』って、それだけで淫靡な響きって気がせぇへん?」
一方「懐かしいくらいに相変わらずの病気ッぷりだなコイツ…」
―男子寮―
土御門「お、一方通行、いいところに来たにゃー」
一方「どうかしたかよ?」
土御門「ちょっとこれ預かって欲しいんだにゃー」ドサ
一方「あァ?段ボールいっぱいの本?一体何の…」
『爆乳メイドのご奉仕』『エロメイドにお仕置き』『ご主人様と私』『コスプレ調教シリーズVol.4 メイド』...
一方「なンのつもりだァァァァァ!!」バリバリ
土御門「ぎゃあああああ乱暴にしないでえええええ!!」
一方「義理の妹が遊びに来るから預かッてくれ、とそういうわけかァ?」
土御門「そうだぜい。っていうかそれだけのことなのに過剰反応しすぎだぜい一方通行。エロ本見たのは初めてかにゃー?」
一方「…燃やすかこれ」
土御門「破損したら弁償だぜい。リストアップするから、書店で『新米メイドあきら~夜のお仕事~』下さい、って一冊ずつリクエストしてもらうにゃー」
一方「悪魔かオマエは」
土御門「あ、ちょッとくらい『使って』もいいけど、カピカピにはするなよにゃー」
一方「死ね」
―一方通行の部屋―
一方「ッたく、とンだ災難だぜ」ドサッ
一方「……」ソワソワ
一方「いや、興味ねェッつの」
一方「……」チラチラ
一方「…まァ話のタネぐらいに見てやるか、あとで冷やかして笑ッてやる」
ガチャ
00001号「一方通行、遊びに来ました、とミサカは無遠慮にドアを開きます」
一方「!!」
00001号「……」
一方「……」
00001号「……(ニコリ)」バタン
一方「待てェェェェ!!そういう逆にキツイ気遣いどうやッて覚えたァ!?」
00001号「なるほど、ご友人のエロ本でしたか、とミサカは理解ある母親のようにあっさり納得します」
一方「おいだからそういうのマジでやめろやめて下さいクソ野郎」
00001号「さて、あなたの趣味が巨乳メイドと全世界一万人の姉妹たちの知るところとなったところで」
一方「だから止めろッつの」
00001号「お出かけしましょう、とミサカは一方通行の腕を取って引っ張ります」
一方「はァァー、今日はどこ連れていく気だァ?」
青ピ(物陰)「一方が彼女連れとる…ギギギ…あの裏切りもんめー」
青ピ(物陰)「でもあの娘、あれはカミやんの…?…うわぁー、ヤバいもん見てもうたー…」
―ショッピングモール、セブンスミスト―
00001号「新しい服を買うので選ぶのを手伝ってほしい、とミサカはここに来た目的を告げます」
一方「あァ、そういやオマエらずっと制服だしなァ」
00001号「この服はこの服で気に入っているのですが、せっかくならおしゃれというものもしてみたい、とミサカは思うのです」
一方「いいンじゃねェか?普通に女らしくてよ」
00001号「この服はどう思いますか?とミサカは問いかけます」
一方「いいンじゃねェのか」
00001号「こちらは?」
一方「いいンじゃねェのか」
00001号「…メイド服が?」
一方「いいンじゃねェのか」
一方「二時間も三時間も延々と試着しては戻し試着しては戻しされりゃァ疲れンだよさすがによォ」
00001号「だとしても、デートの最中にあんな風に上の空になられるのは厭です、とミサカは憤慨します」
一方「…デートだッたのか」
00001号「…違ったのですか?とミサカは急に不安になります」
一方「いや…、そォいや、間違いなくそうだなァ」
00001号「気を使ってくれなくても構いません、とミサカはちょっと涙目ですが意地をはります」
00001号「どうせあなたは、私のような未成熟な身体より、先ほどの文献にあったような豊満な身体が好きなのでしょう!?」
一方「はァ!?やけに絡みやがるなァと思ッたが、それが理由かよ!?」
00001号「絡んでなどいません!とミサカは意地になって否定します!」
一方「意地になッてンだろうがよォ!」
00001号「なってません!とミサカは…」
一方「じゃァ、勝手にしやがれ」プイ
00001号「どこへ?とミサカはいささか険のある調子でお尋ねします」
一方「帰ンだよ」スタスタ
00001号「そうですか、どうぞご勝手に。とミサカも踵を返します」
―男子寮―
土御門「一体何だにゃー青ピ、話って」
青ピ「今は言えん…。ただ、ボクらの友情に関わる重要な問題やねん」
上条「青ピがマジだ…一体どういうことだ。雹でも降るのか」
青ピ「……」
上条「何その気の毒そうな目!?」
美琴「なんで私がこんな所に…?」
青ピ「…いい面の皮やね、お嬢ちゃん」
美琴「はぁ?何、わざわざ喧嘩売りに呼び出したわけ?即金で買ったげるわよ?」バチバチ
青ピ「確かにLV5相手は分が悪いけど…ボクとしても引けんところなんや。あくまでしらばっくれるゆうんなら、相手なるよ」
土御門「にゃー!落ち着けい青ピ、わけが分からんぜい!?」
上条「ビリビリも止めろって。まずは話を…」
美琴「私の名前は、御、坂、美、琴、よ!」バチチチチ
一方「…よォどうした?騒がしいじゃねェか」
土御門「にゃー!一方通行!いいところに!!」
上条「こいつら止めてくれ!」
一方「土御門…オマエ、オマエさえ…」
土御門「って、えー一方通行までどうしたってんだぜい!?」
青ピ「待った!!」
上土一美「「「「?」」」」
青ピ「関係者が揃ったみたいやけん、本題に入らせてもらうで」
青ピ「カミやん、一方、君たちはボクの友達や。叶うなら苦しめたぁない。けど、友達やからこそ、君らには話さなあかんことがあるねん」
上条「あ、ああ」
一方「どォしたよ、青ピらしくもねェ…」
青ピ「その娘や!」
美琴「…私?」
青ピ「その娘はカミやんの彼女や。ああ、今更隠してくれんでもいいよ。夏休み中に街中でラブラブちゅっちゅしとったのは公衆の知るところやけん」
青ピ「でも今朝、ボクは見てしまったんや!その娘が一方と腕を組んで部屋から出てくる所を!!」
青ピ「かくなる上は、拳を交えた対話でも構へん!白黒はっきりつけるべきや!ボクと土御門で立会人は務めたる!!」
土御門「……」
上条「……」
一方「……」
美琴「……」
上土一美「「「「 は ぁ !?」」」」
青ピ「どうもすいませんでしたーーー!!!」ジャンピング土下座
一方「…デジャビュだな」
土御門「そーいや青ピは妹ちゃんみたことなかったにゃー」
美琴「あっはっはっはっは。いやぁーただの勘違いならいいのよ。許してあげるわ」
美琴(彼女と思われてた彼女と思われてた彼女と思われてた彼女と思われてた彼女と思われてた彼女と思われてた...)
上条「美琴、何ニヤニヤしてるんだ?」
美琴「ニヤニヤなんて…って今名前…!」
一方「ッたく。そもそも俺だッてアイツとは何でもねェッつーンだよ」
青ピ「嘘やーん!あんな風に腕組んで歩いといてそれはないわー」
一方「…まァ、確かにそう『だった』のかも知れねェがよ」
美琴「…?『だった』って?」
一方「チッ…。アイツが悪いんだ。細けェことで絡みやがッて」
土御門「なんや?喧嘩でもしたのかにゃー?」
一方「あァ、オマエのコレクションのせいでなァ」
土御門「あちゃー」
上条「…俺が見てた限り、お前たちそんな簡単に壊れそうな関係には見えなかったがな…。なぁ」
美琴「ええ。あの子とは何度か話したことあるけど…」
美琴「ねぇ、話してみなさいよ。何があったの?」
一方「チッ…。…あのな…」
まぁさるくらうようなペースでは落とせないと思う。
今ので完璧に書き溜め尽きたし。
さるは基本が一時間(n:00~n+1:00の間)に、同一IDが11以上レスしようとすると11レス目で引っかかる。
別のID(複数のIDでいい)が合計11以上レスしてると、その分1IDが書き込めるレスが増える。
美琴「それはあんたが悪いわ…」
一方「なンでだよ!?その手の本のことァ誤解だぞ!?」
上条「俺もいまいち納得いかねーなーそれ」
一方「だろォ?」
美琴「はぁーこいつらは…。いい?その…Hな本のことはただのきっかけよ。最悪なのは、あんたがデートだと思ってなかったってとこ」
一方「?」
美琴「たぶん不安だったんだと思う。あの子キチンと自分がその…あんたの恋人って思ってもらってるのか」
一方「……」
美琴「あんたはあの子の恩人よ。でもあの子にしてみたら、『一方通行は自分がかわいそうだから一緒に居てくれてるだけなんじゃないか』って常に不安なの」
一方「…何でそンなに、見てきたように話せるンだァ?」
美琴「私も同じだからよ。好きな人と…」チラ
上条「……?」
美琴「///こ、恋人のように見えるって周りから言われたらすごく嬉しいもの。だから、逆に『違う』って本人に言われたら、きっとすごく悲しい…」
美琴「…あんた、本当はあの子のことどう思ってるの?」
一方「俺は…」
青ピ「ストップ!」
土御門「多分そこから先は、本人に言うべきなんじゃないかにゃー?」
一方「チッ…。…ちッと出かけてくる」
青ピ「しゃあない、君の抜け駆けを許そう!どうなろうとボクらの友情は永遠やからね!」
土御門「本のことはすまんかったにゃー。でも、雨降って地固まるって感じになると思うよ?」
上条「俺が言うと変に洒落にならないが…幸運を祈るぜ」
―――
00001号「絶対能力進化実験、第1次プログラム開始まで、残り3分です」
―――
00001号「おや、あなたは被験者。ええ、おかげさまで調整は順調です、とミサカは儀礼的に報告します」
―――
00001号「ここであなたと食べるご飯は、研究所で一人で食べるよりずっと美味しい、とミサカは発見しました」
―――
00001号「……本当に嫌なら反射なり何なりで振りほどけば良いのに、とミサカはちょっと意地悪を言ってみます」
―――
00001号「これくらいなら、構わないでしょう?とミサカはあなたの手を握ります」
―――
一方「よォ。帰ッてなかッたンですかァ?」
00001号「…あなたこそ、とミサカは鼻をすすりながら答えます」ズビー
一方(チッ…。真っ赤な目ェしやがッて)ズキズキ
一方「あなた、か。最初は『被験者』ッて呼んでたッけなァ」
00001号「お望みとあらば、戻しましょうか?といっても、既にあなたが被験者である実験は凍結済みですが。とミサカは皮肉っぽく言います」
00001号「私を殺すための実験…というか、実験で殺される為に作られたのが私、ですね。とミサカは正確な表現を行います」
00001号「そんな実験でも、あなたと会える機会であったと思えば、ミサカは…」
一方「前に話したけどなァ」
00001号「…はい、とミサカは話の続きを促します」
一方「俺がオマエを助けたのは、俺がオマエよりずッと強ェからだ」
00001号「…知っています、とミサカは自嘲気味に笑います。あなたは私に同情してくれただけで…」
一方「強いッてことには、責任みたいなもンも伴うが、それだけじゃァねェ」
00001号「…?」
一方「強いッてことは、奪うことができるッてことだ。無理やり、腕づくで、一方的になァ。そうできンのが強い側、出来ないのが弱い側だ」
一方「俺は、強い側だ。だから返事は聞かねェ。逃がしもしねェ」
00001号「……」
一方「俺のものになれ」
ミサカ「はい、とミサカは腕に力を込めながら、確かに頷きます。」ギュウ
一方「返事は聞いてねェ」ギュウウ
ミサカ「好きです」
一方「知ッてる」
ミサカ「大好きです」
一方「……」ギュウウ
―その頃男子寮―
ビリビリ アンタハケッキョクイツモイツモイツモイツモ ギャーヤメロビリビリスンナヤメロ ワタシノナマエハミコトダッテイッテルデ...
土御門「ふぃー、一方の部屋の本、やっとこさ全部回収したぜい。で、あいつら何やってるんだにゃー?」
青ピ「カミやんが、あのお嬢ちゃんに『お前は俺なんかと恋人に見られていい迷惑だよな』って笑いかけて、それからずっとあの調子やね」
土御門「変わらんなぁーカミやん」
青ピ「なー」
―数日後、一方通行の部屋―
一方「つくづくこの部屋には、眠るという以外の生活感というが欠如していますね、とミサカは呆れつつ感想を述べます」
00001号「そりゃそォだろうぜェ。実際そうなンだからよォ。そもそもガスとか来てンのか?」
一方「(カチカチカチカチボッ)…どうやら来ているようですね、とミサカは火勢を調節します。買ってきた食材を無駄にしないで済みそうです」
00001号「何度も聞いたがよォ、オマエ料理なンかできンのかァ?焦げ飯食わされンのはご免だぜ」
一方「大丈夫です、MNWにより今の私にはノートにして数十冊分のレシピが入っているのです、とミサカは胸を張ります」
00001号「大してねェくせに」
一方「むー。…それに、たとえ失敗したとしても、何だかんだ文句言いながらもあなたは食べてくれる、とミサカは信じています」
00001号「…フン」
一方「上手く出来たら、お隣さんや土御門さんにお裾わけしましょう、とミサカは名案を思いつきました。先日はお世話になりましたし」
00001号「あァ、どっちも帰省してるから、失敗しても二人で片付けるしかねェよ」
一方「失敗前提というところに若干引っかかりますが、『二人で』という言葉が嬉しいのでミサカはいそいそ準備を続けます」
一方さんは原作では反射できるかも知れないが、こっちではできないことにした
―とある研究所―
天井「天井博士。今更打ち止めをテスタメントにかけて何をしようというのです?」
打止「何って、計画書の通りさ。『妹達』の反乱防止用最終信号のテストだよ。プロトコルは渡しただろう?」
芳川「……」
天井「そんなことより、ツリーダイアグラムのログを調べるのを手伝って欲しいんですが。もしかしたらどこかにミスが…」
打止「ナンセンスだよ、分かるだろう、芳川博士。人間の力であのログから計算ミス『かも知れない』ものを発見するなど、不可能だ。少なくとも、私や君が生きているうちにはね。だろう、打止」
芳川「…今のスピードで、百年以内にこの実験用の演算ログから何らかの有意なエラーを発見できる確率は、10の-13乗%です、とミサカはミサカはネットワークの回答を出力します」
打止「もはやこの実験は続行不可能だ、さっさと見切りをつけるのが、お互いキャリアのためだと思わないか?」
天井「……」
またちょっと離席
―一方通行の部屋―
一方「いただきます、とミサカは両手を合わせます」
00001号「いただきます」
一方「ふふっ…」
00001号「ン?どうかしたかよ」
一方「二人で食卓を囲んで、いただきますの挨拶して、まるで家族みたいだな、とミサカは嬉しく思います」
00001号「アホらしい。レストランで散々二人で飯食ッたじゃねェか」
一方「新婚夫婦みたい、とミサカは顔を赤らめながら言ってみます」
00001号「はァ?」
一方「はい、あなた。あーん、とミサカは煮物を摘んだ箸を突き出します」
00001号「あむ」ムシャムシャ
一方「意外とあっさり食べてくれました、とミサカは喜びます。お味はいかが?あなた」
00001号「悪かァねェな」
00001号「ごッそさン」
一方「はい、お粗末さまでした。とミサカは空っぽの器を満足気に眺めつつ、片付けます」
一方「さて、ではいよいよお待ちかね、とミサカは食器を片付けた手を拭いながら呟きます」
00001号「ン?」
一方「いちゃいちゃしましょう、とミサカは直裁か婉曲か微妙な表現で誘います」
00001号「あァ、来い」
ポフ
一方「んふふー。すりすり、とミサカはあなたの薄い胸板に顔を埋めます」
00001号「胸が薄いのァお互い様だろォがよ」ナデナデ
00001号「……(ぼー)」ナデナデ
一方「……」
00001号「……(ぼー)」ナデナデ
一方「……」
00001号「……(ぼー)」ナデナデ
一方「……」
00001号「……(ぼー)」ナデナデ
一方「……すー」
00001号「…ンァ?…コイツ、寝てやがる」
00001号「動けねェ…」
00001号「寝るか…」
おはよう
スマン寝落ちしてた
書き溜め中
―病院へ向かう路上―
一方「どうして起こしてくれなかったのですか、とミサカは口を尖らせます」スタスタ
00001号「こッちも寝てたンだよ知ッてンだろォ」トコトコ
一方「せっかく一日中外出許可の出た日だったのに…とミサカはもっと色々したかったのに、という無念さを隠せない口調でいいます」スタスタ
00001号「まァ気にすンな。次があらァ。どうせ10年20年の付き合いじゃすまねェンだからよォ」トコトコ
一方「……」ピタ
00001号「どォしたァ?」
一方「…いえ、少し幅のある解釈のできる表現だったため、びっくりしていました、とミサカは自身の動揺を説明します」
00001号「フン」
一方「ここまでで結構です、送っていただいてありがとうございました、とミサカはキチンとお礼を述べます」
00001号「あァ」
―病院前―
打止「おや、一方通行」
00001号「天井か。病院で何してンですかァ?胃に穴でも空きましたたかァ?」
打止「ああ、最近は誰かさんの為に色々無理をしたからね。だが、今日は別件だ。打止、挨拶なさい」
芳川「……」ペコリ
一方「あれは…」
00001号「なんだァ?そのチビ…『妹達』かァ?」
打止「君は彼女について知る必要がなかったな、そういえば。この個体はしりあるなんば10001、『打ち止め』。『妹達』の反乱防止用に製造された、強制信号を送信するための上位個体だ」
00001号「ふゥン」
打止「今日はこれの調整があってね。では、失礼」
00001号「あンなのいたンだなァ、オマエらの姉妹」
一方「私も知りませんでした、彼女は今のところMNWから切り離されてるようです、とミサカは説明します」
00001号「しかし…。一貫してあの男は、オマエらを道具扱いしてンなァ」
一方「…そうですね、とミサカは曖昧に頷いておきます」
一方「それでは、おやすみなさい」
00001号「あァ、おやすみよォ」
―次の日―
上条「ふぃぃー。帰ってきたぜー」
青ピ「ただいまーなんだよ!」
土御門「あーしんどかったにゃー」
00001号「よォ、おかえり」
一方「今お帰りですか、お疲れ様です、とミサカは労います」
上条「この辺はまだエンゼルフォール抜け切ってないみたいだな」ヒソヒソ
土御門「だにゃー」ヒソヒソ
青ピ「はい、これおみやげ!お饅頭なんだよ」
一方「おや、これはどうもご丁寧にありがとうございます、とミサカはお土産を押し頂きます」
青ピ「……」ワクワクテカテカ
一方「フフ。それではお茶を入れますから、ご一緒にいかがですか?とミサカは先導します」
青ピ「うん是非!さすがクールビューティなんだよ!私の気持ちを察してくれると思ってた!」
上条「インデックスが食べ物を誰かに譲るなんて珍しいと思ってたが、やっぱり自分で食べるつもりだったのか」
エンゼルフォールは原因は解決したけど、元に戻るのに地域差があるという設定、せっかくだし
あと今更ながら一方さんの「ッ」はひらがなだったと気づいた。でもここまで書いちゃったしもう修正できないからいいや…
00001号「…あー、そッちのはどこのどいつさンだァ?」
上条「ああこちらはえっと…俺の親戚。ちょっと学園都市に興味があるそうで」
土御門「どうもはじめましてだにゃー」
00001号「あァ」
00001号(にゃー?)
上条「この二人はこの二人だけで入れ替わってんのか」ヒソヒソ
土御門「こんなときにまで仲良いにゃー、コイツら」ヒソヒソ
上条「っていうか一方通行(外見)に常盤台の制服って」ヒソヒソ
土御門「ああ、意外と似合ってるんだぜい…。つるぺたロリっぽくて、結構ストライクかもしれない」ヒソヒソ
上条「いつもの4人の中で妙な関係が生まれるからマジ自重しろよそれ」ヒソヒソ
00001号「?」
00001号「上条よォ。次ァこッちに面ァ貸せや」
上条「ん?」
00001号「オマエ大丈夫だッたのかよ?」ヒソヒソ
上条(顔近い…!いかんいかん、変なこと考えたら後で一方通行(本物)に殺される)
上条「…大丈夫って、何が?」ヒソヒソ
00001号「記憶だ記憶。家族相手じゃバレねェわけにもいかなかッたンじゃねェかァ?」ヒソヒソ
上条「ああ、大丈夫大丈夫。なんとか誤魔化しきったぜ」ヒソヒソ
00001号「アイツ、オマエを疑ッてついて来てるンじゃねェのかァ?」ヒソヒソ
上条「それはない。心配してくれてありがとうな」
00001号「べ、別にそンなンじゃねェよ…」
上条(やばいツンデレミサカ可愛い)
一方「皆さんお疲れでしょう、冷たい麦茶の用意がありますよ、とミサカは場の人間を室内に誘います」
青ピ「お饅頭は一人一個なんだよ」
上条「16個入りの饅頭を5人で分けて一人一個っておかしくね?」
青ピ「残りは私の分なんだよ!」
上条「インデックス、お土産の意味知ってるか?」
00001号「あァ、俺は甘いもンは食えねェから、勝手に分けなァ」
青ピ「やったー、私の分が増えたんだよ」
上条「こらインデックス。せめて半分は引渡しなさい」
上条(青ピの姿で飛び跳ねんなよなー。裾がめくれて、ああ夢に見そう)
土御門「ミサカちゃんは一方の部屋を自宅みたいに使うのにゃー。まるで新婚さんだぜい」
一方「おや、初対面の方にもそう見えてしまいますか?とミサカは頬を染めます」
00001号「ケッ…」
―次の日―
上条「なぁ、一方通行」
一方「あァー?」
上条「例えばの話なんだけどさ、ミサカ妹ちゃんが急に青ピの姿になったらどうする?」
一方「何だァ?突拍子もねェ」
上条「…例えばインデックス、あいつ朝よく空腹のあまり俺の頭に噛み付いてくるんだけど、」
一方「あァ(…のろけ話かァ?)」
上条「例えばそのインデックスが青ピの姿になって、青ピに頭噛み付かれて起こされたとしたら、俺多分正気を保てないんじゃないかって思うんだ」
一方「…だろうなァ」
上条「いやー今朝戻ってて良かった…」
一方「?」
上条「ああ、こっちの話。でだ。そう思うと、俺って人を見かけで判断するやつなのかなーって」
一方「…さすがにそれとこれたァ問題が違うンじゃねェかァ?」
上条「実は俺、結構自分のこと良いやつだ、と思ってたんだけど、自信なくしてさ…」
一方「想像の話で自信失うとか、バカなンですかァ?」
青ピ「カーミやーん、いっぽー!一緒に課題やろー」
一方「噂をすれば、だなァ」
上条「むぅ…悪いが今日はあいつには会いたくない気分だったんだが…」
一方「ひゃははははは!」
青ピ「カーミやーん、いっぽー!一緒に課題やろー」
一方「噂をすれば、だなァ」
上条「むぅ…悪いが今日はあいつには会いたくない気分だったんだが…」
一方「ひゃははははは!」
―一方通行の部屋―
青ピ「一方、冷蔵庫あさっていい?」
一方「あァ、アイツが淹れてッた麦茶があるはずだからよォ、出してといてくれ」
上条「その彼女は今日は来ないのか?」
一方「あァ、一応アレでも入院中だかンなァ。今日は俺が後で見舞いに行く」
土御門「結局毎日会うのは会うんだにゃー」
一方「悪ィかよ?」
土御門「うんにゃ全然。実はそんな一方に、先日の詫びもかねてプレゼントがあるにゃー」ゴソゴソ
青ピ「そ、それはまさか…!」
土御門「じゃーん、堕天使メイドセット胸元が控えめな方向け、だにゃー」
一方「あァ?」
土御門「結局まだ新しい服買いにいってないんだろ?これ、きっと喜んでくれるはずだぜい!」
一方「これが、ねェ…」
土御門「絶対似合うと思うにゃー。メイド服は全ての女の子の魅力を120%引き出してくれるんだぜい?」
上条「うーん、上条さんはそれには完全には同意できねーな。年上の女性の割烹着こそ至高だろ」
土御門「それはメイド最強とともにロリ最強を信奉する俺への挑戦と受け取らせてもらう!」
上条「てめぇの幻想なぞ年上のお姉様の魅力でぶち殺してやる!」
青ピ「ボクァ、女の子ならなんでもいいなぁ…。一方はどんなコス萌え?」
一方「あァ?…首輪」
上条「…首輪?他には?」
一方「無し」
上条「」
土御門「woo...」
青ピ「し、新境地やわぁ…」
青ピ「はっ!まさか既に妹ちゃんとそんなプレイを!」
一方「まだに決まッてンだろォが、病み上がりだぞアイツ」
上条「『まだ』か」
青ピ「ただただ妬ましい!嫉妬の力を思い知れ!マグネットパワープラァス!」
土御門「マグネットパワーマイナァス!」
一方「無駄だッつの」
上条「マグネットパワーニュートラル」ピト
一方「あ、上条、テメェ…!」
青・土「「クロスボンバー!!」」
一方「ぎゃあああ!!」
―夕方、病院―
一方「よォ、見舞いに来たぜェ…?」
00001号「はい、あーん。とミサカはリンゴの小片を差し出します」
打止「あーん」パク
打止「んーおいしい、ってミサカはミサカは」
一方「なんだァ、先客かァ?」
00001号「いらっしゃい、とミサカは次の小片を刺しながら挨拶します」
打止「お邪魔してまーす、ってミサカはミサカは元気に手を振ってみる!」
00001号「今日急にお見舞いにきてくれました、とミサカはこの子がここにいる理由を説明します」
一方「オマエ、何でいきなり来たンだァ?」
打止「えーと…」
00001号「そんな詰問口調で聞くものではないです、とミサカはたしなめます」
00001号「姉妹なんだから、別に何も遠慮することないんですよ、とミサカは打止の額を撫でます」ナデナデ
打止「…そう?ってミサカはミサカは首を傾げて聞き返してみる」
00001号「ええ、来てくれてありがとうね、とミサカは撫でるのを続行します」ナデナデ
打止「んふふー」
一方「フン。元気そうだなァ」
00001号「はい、最近は外出してもほとんど熱を出すことはなくなりました。先生も退院は近いと仰ってくれています、とミサカは報告します」
一方「明日は出られンのかァ?」
00001号「はい、恐らく大丈夫でしょう、とミサカは頬を緩めながら頷きます」
打止「明日どこかお出かけするの?ってミサカはミサカは聞いてみる!」
00001号「どこ、とはまだ決めていないのですが…」
00001号「そうだ、あなたは行きたいところはありませんか?とミサカは逆に尋ねます」
打止「え?」
00001号「よければ明日は一緒にお出かけしましょう、とミサカは誘います。構いませんか?とミサカはあわせてあなたに尋ねます」
一方「…ガキの世話ァご免だぜ」
00001号「意地悪なお兄さんのお世話になんか、ならないもんねーとミサカは笑いかけます」
打止「ねー、ってミサカはミサカは合わせてみる!」
一方「…好きにしろォ」
打止「わーい、ありがとう!ってミサカはミサカはベッドに飛びついてみる!」ボフッ
00001号「良かったねー、とミサカは打ち止めを受け止めます」
00001号「さぁ、あっちのお兄さんにもお礼を言って、とミサカは促します」
打止「あなたもありがとう!ってミサカはミサカは言われたとおりにしてみる!」
一方「フン」
―その夜、一方通行の部屋―
Plllll...
一方「誰だァこンな時間に、…天井?」
ガチャ
一方「よォ。どうかしたのかァ?」
天井『打ち止めが脱走したんだ。どこか知らないか?』
一方「脱走だァ?何でまた?『妹達』に聞いたらどォなンだ?MNWで探した方が早ェだろうがよォ」
天井『脱走の理由については、分からん。私が知りたいくらいだ。『妹達』には既に問い合わせたが、彼女らは知らないといっている。打ち止めはMNWに接続していないらしい』
一方(…アイツ、知らせてねェのか。何かあるンだな)
一方「…悪いが俺も知らねェなァ。見かけたら連絡すりゃいいかァ?」
天井『ああ、そうしてくれ、頼む。では』ガチャ
―次の日、病院―
一方「オマエ、ここに泊まッたのか?」
打止「うん、ってミサカはミサカは寝癖を手櫛で整えながら答えてみたり!」
00001号「昨夜は姉妹水入らずで過ごしました、とミサカは報告します」
一方「おい、天井がコイツ探してンぞ」
00001号「ええ、知っています。昨夜MNWを通じて連絡がありました、とミサカも報告します」
打止「アマイに会いたくないから、匿ってもらったの、ってミサカはミサカは言ってみる」
一方「どォいうことだァ?」
打止「……」
00001号「詳しい事情は私も分かりません。が、ここは彼女の言う通りにしてあげてくれませんか?とミサカはお願いします」
一方「…まァ、いいがよ。アイツそのチビ使って考えることなンざ、多分胸糞悪ィことだろうしなァ」
一方「ただ、後で芳川あたりに話をつけるぜ。オマエ、本当ならまだ培養槽にちょくちょく浸かンねェといけねェ身体だろォがよ」
打止「…分かった、ってミサカはミサカはしぶしぶ頷いてみる」
00001号「まぁ、それは明日でもいいじゃないですか。今日は楽しみましょう、とミサカは努めて明るく声をあげます」
―ショッピングモール、セブンスミスト―
一方「ンで、よりによッてここかよ」
打止「このワンピースかわいい!ってミサカはミサカははしゃいでみる!」
00001号「それよりこっちのキャミソールとパンツは?とミサカは体に当てて見てみます」
キャッキャッ
一方「まァ、女同士のが向いてるッちゃ向いてるかァ」
打止「んー美味しい!ってミサカはミサカはクレープをさらに頬張ってみたり!」
00001号「ほらほら、ほっぺについてますよ、とミサカは顎をあげるように促します。んーって」
打止「んー」
00001号「んー」フキフキ
00001号「はい取れた。とミサカは手を離します」
打止「ありがとーってミサカはミサカはキチンとお礼の言えるいい子」
ザワザワ
00001号「…あれは何ですか?とミサカは跳ね回るボールやピンに目を奪われながら尋ねます」
一方「ありゃジャグリングだな。能力者の大道芸人が集まってンだ。見てくかァ?」
打止「見たい見たい!ってミサカはミサカはせがんでみる!」
00001号「では行きましょう、とミサカも同調します」
一方「人垣が濃いな…」
打止「うー見えないー!ってミサカはミサカは不平をこぼしたり…」
一方「…チッ、そらよォ」グイ
打止「わぁ、高い高い!ありがとーってミサカはミサカはお礼を言ってみたり!」キャッキャッ
00001号「意外と優しいんですね、とミサカはあなたを見直します」クスクス
一方「前に出られるまでぐずられても面倒ッてェだけだ。オマエの腕力でも能力でも無理だろうがよォ」
00001号「…さっきまで打ち止めを引いていた右手が寂しいです、とミサカは呟きます」
一方「…フン」
ギュ
打止「……」スー
00001号「疲れてしまったんですね、とミサカは声をひそめて言います」
一方「ンなら、今日はこの辺にしとくかァ」
00001号「はい、とミサカは同意します」
一方「ちッとコイツ見てろ、用足してくる」
00001号「はい、とミサカは打ち止めを預かります」
ジャー ゴボゴボゴボ
Pllll...
一方「ン?」
一方「よォ、近いうちに連絡しようと思ッてたンだ」
芳川『そう?朗報ならいいんだけど。なにせこっちは今からあげる悪いニュースで手一杯だもの。天井亜雄が打ち止めに、『妹達』を暴走させるウイルスコードを仕込んでいるわ』
一方「ンだと?」
芳川『ついさっき彼がテスタメントに施した細工が解けたの。ウイルスコードの起動まであと数時間、天井も打ち止めも行方不明よ。』
一方「打ち止めなら俺が確保してる」
芳川『朗報ね、良かった。コードを消去する為にテスタメントを準備しておくから、今すぐに連れて来て』
>>1の書留は尽きたのか?
一方「悪ィ」
芳川『え?』
一方「打ち止めを奪われた。ちッと目を離した隙に…」
一方「一緒にいた00001号が倒れてる。コイツは…薬か」
芳川『最悪…。天井が攫ったんだわ、一刻も早く見つけて。ウイルスコードが起動すれば、全世界で『妹達』が制御不能の暴走状態になる』
芳川『一時被害だけで数万人に上るでしょう。量産能力者計画や絶対能力進化実験も明るみに出る。世界と学園都市の戦争になるわ。いい、必ず阻止して』ガチャ
>>564
大分前に尽きてるぜ
一方「おい、気をしッかり持ちやがれ」ペチペチ
00001号「う…ごめんなさい、油断しました、とミサカは…」
一方「無理に起きなくていいからよォ、MNWに連絡入れろ。探すぞ」
00001号「既に…実行済みです、とミサカは…報告します。学園都市内の…『妹達』は捜索を…始めています」
一方「あァ、良くやッた。ちッと我慢しろォ、今病院に…」
00001号「私は…大丈夫ですから…早く、あの子を、助けに…、とミサカは…求めます」
一方「…分かッた。人を呼ンどくから、動くンじゃねェぞォ」
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>>572
詳細を
>>573
pixivで通行止めで検索したら見つかるよ
>>574-575thx
芳川「いい?ウイルスコードを止める方法は二つ。一つはテスタメントによるコードの除去。安全で確実だけど、準備も含めて時間がかかる。この準備は今私が進めてるわ。」
芳川「もう一つは、ある意味もっと確実なやり方。…あなたなら、この意味わかるわよね?」
一方「……」
芳川「どちらにせよ、打ち止めを見つけるのが大前提よ」
一方「あァ、分かッてる」
芳川「いくつか私たちに有利な点がある。一つは、今朝学園都市に外部からの侵入者があって、現在コードイエロー発令中。少なくとも、天井は学園都市の外には出られない」
芳川「もう一つは、あなたには意外に友人が多いこと」クス
一方「…フン」
芳川「人海戦術には足りないけど、連絡を密に取り合って連携すれば結構なことができる」
芳川「特に『妹達』の監視網と、彼女の能力は大きな武器だわ」
美琴「……」ハッキング中
美琴「…見つけた!」
ギュオオオォォォ―――
美琴『方位320、27km。今から15分前、最後に天井の車が交通管制システムのカメラに写ったポイントよ。助手席に小さな女の子が乗ってる』
一方「1分で当該区域の上空に達する」
美琴『体表の気流を制御して、生身で超音速飛行、ね。さすがLV5筆頭ってところかしら?』
一方「無駄口叩いてンじゃねェ」
美琴『やってるわよ。街頭カメラからコンビニの監視カメラまで全部―待って。方位010、18km。廃工場脇の路地に入っていくわ。あそこに監視カメラはないけど、路地の出入り口は見えてる』
美琴『袋の鼠よ』
一方「あァいよォ!」
天井「……」
打止「……」
天井「……?」
ヒュ―――ガン!!
天井「がっ!?」
一方「ぃぃぃいよォう鼠野郎!会ァいたかッたぜェェェ!!」
天井「……」
天井「ふう…。間に合わなかった、か」
一方「潔いィなァ、随分とよォ。いーい心がけだぜェ?全殺しの予定が半殺しくらいにゃァなッたかもなァぎゃははははは!」
天井「ウイルスコードの起動時間にはまだ2時間近く残っている。テスタメントがコードを削除するのに十分な時間だ。あるいは、既に起動中だったとしても、すばやく打ち止めを破壊すれば『妹達』の暴走は阻止できる」
天井「そしていずれの場合にせよ、私では君を阻止できない。君に追いつかれた時点で…コードを起動できない時点で、私は死んだも同じだ」
天井「…なぁ」
一方「あァ?」
天井「見逃してくれないか?」
一方「…はァ?」
天井「そのまま何も見なかったことにして、ウイルスコードを起動させてくれないか?」
一方「頭おかしいンですかァ?どォして俺がそれに応じると思うンだよ」
天井「諦めるわけにはいかないんだよ」
一方「ハッ。都市外の組織といくらで取引したか知らねェが、命より金が大事かァ?」
天井「金じゃない、キャリアだ」
一方「同じだろォが」
天井「違う。…私を何だと思っている?学園都市暗部の研究者だぞ。手が血に汚れてるのは、自分ひとりだとでも思っているのか」
一方「……」
天井「私の手は、私自身で殺したか、あるいは私の責任の下に行われた実験において殺された、何千何万という動物の血で汚れきっているんだ。君よりはるかにな」
天井「マウス、ラット、イヌ、サル、『置き去り』に『欠陥電気』。私のキャリアは、積み上げられたものは、すなわち死体の山だ」
天井「今さら、この程度の失敗で、諦めるわけにはいかないんだよ」
一方「人間以外は…」
天井「ふっ…。ヒトの形をしているかどうかがそんなに重要か?」
一方「…あァ?」
天井「いや、そう、重要なのかも知れないな。私はそうは思わないが。いずれにせよ区別、線引きは必要だ。こっち側のためなら、あっち側を殺す、そういう線引きだ」
天井「君は人間とそれ以外の間に線を引く。私は私とそれ以外の間に線を引く。…私と君は、一体何が違うんだ?」
天井「君に、私と私のキャリアを否定する権利があるのか?」
一方(ここでコイツをブッ殺すことはできる。コイツは放ッておいて、打ち止めを攫ッて帰ることもできる。どッちも簡単だ)
一方(だがどッちにしろ、コイツとコイツの背負ッてるものは打ち捨てられる)
一方(コイツに言わせりゃ「『妹達』と天井の間に線を引く」ッてことだ。…コイツの信念に従ッちまうッてことだ)
一方(コイツを殺せても、コイツの信念が殺せねェ…!)
打止「......activating *** sequence....mud3yh45d;oKNYTT4ybkdyYns3t2mva2ui2d 」ガクガク
一方(ウイルスコードが起動してやがる!?まだ時間はあるンじゃ…!)
一方「…天井…!」
天井「くくくくく…ここに来てすぐ打ち止めを運び出せば、間に合ったのかも知れないな。テスタメントの記録に残していた起動時刻、すなわちさっき私が君に話した時刻は、ダミーさ」
天井「もうテスタメントでは間に合わないな」
一方「…クソ!」グイ
打止「kn37nd93hnfh(JYTV)7jkO9J'i&h(jeuph v....」ガクガク
ギュン!
天井「今さらどこへ運ぼうというのか…。彼は殺せるのだろうかな?合理的な判断が出来ないほど情が移っていればいいが」
ギュオオオォォォ―――
一方「オリジナル!!アイツはどこだ!?」
美琴『怒鳴らないでよ、どうなったの!?』
一方「ウイルスコードが起動してンだ!アイツはどこにいる!?」
美琴『まだ時間じゃ…!あんた達の寮の前の公園で待機してる!急いで!』
―男子寮前、公園―
―――ォォォォォォオオオ
上条「来た」
ダァン!
一方「上条!」
上条「おぅよ!」スッ
打止「GkdueJifd'8&8&R546kfdu9sks...」ガクガク
―――
一方「ウイルスコードの演算処理装置は打ち止めの脳だ。これをどうにかすンのにはテスタメントがいる。時間がかかるから、間に合わねェこともある」
一方「そういう場合は上条の『幻想殺し』を使う。汚染された情報を発信すンのと、打ち止めの脳回路を焼き切る出力装置である電撃能力の方を、それで無力化する」
―――
上条「効いてくれよ…」
一方「コード自体に、害はねェハズだ。ものを考えるだけで人は死なねぇ。…でも万が一止まらねェようなら…俺がコイツを…!」
打止「nodhielsgjeidkeso...」
打止「fomeiude...」
打止「...」ゴニョゴニョ
一方「……」
上条「……」
一方「…どォやら、なンとか、なッたな…はァー」
上条「まだ何かごにょごにょ言ってるが、大丈夫か…?」オドオド
一方「電撃能力に関係ない部分のコードが空転してるだけだろォよ。ま、悪い夢を見てるようなもンだ」
上条「天井はどうした?…殺したのか?」
一方「いや…。だが、次会ッたら容赦しねェ、できねェ。アイツは強かで、俺を殺せる、敵だ。俺の頭に毒を打ち込ンでいきやがッた」
上条「やられたのか!?」
一方「…いや、毒ッつーのァものの喩えッてヤツだ」
上条「何だ…。しかし、お前にそこまで言わせる相手だったのか。驚きだな」
一方「ああ、後で話す…かも知れねェ」
芳川『打ち止めの状態は安定しているようね。寝言を聞かせてもらった限りでは、もう危険はなさそうよ。』
芳川『本来なら、コードの起動が始まっていた段階で打ち止めを殺すしかなかったのだけれど。あなたには、本当に色々な友人がいるのね』
一方「あァ、頼りになるダチがいるッてのァいいもンだ」
芳川『打ち止めに救急車を手配しておいたわ。00001号と同じ病院に。それじゃ、またね』
一方「救急車が丁度今来たぜェ。世話ンなッたな、あばよ」
ピーポー...
上条「どうやら一段落、か?」
一方「のようだなァ」
上条「…なあ、気づいてるか?」
一方「あァ?」
上条「お前から、俺のことダチって呼んだの初めてだぜ?」
一方「き、記憶ねェ癖に適当なこと…」
上条「何だ、前はもっと気軽に呼んでたのか?」
一方「呼ぶわけねェだろ!」
上条「だろ?」
一方「……」
上条「…さて、デレた一方通行は名残惜しいが、上条さんはそろそろ行かないと」
一方「なンだ、こんな夜からお出かけか?逢引なンですかァ?」
上条「いや、むさい魔術師のオッサンさ。一緒に病魔に囚われたお姫様を助けに行ってくる」
一方「面白ェじゃねェか、俺も連れてけ。今夜は、ちッと暴れ足りねェ気分でよォ」
上条「…ひひひ、魔術師の戦いについてこれるか?ダチ公」
一方「オマエこそ、俺がいきゃお払い箱だぜェ、ダチ公」
この二人、もはや敵なし
(了)
なんか最後ぐだった…
やっぱり蛇足だったか
でももう絞りきってスッキリしたんだぜ、ああ、金玉空っぽだ
どうもお付き合いありがとうございました
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