苗木「超高校級の発明家?」阿笠「ワシじゃよ」 (114)
苗木「僕は超高校級の幸運として希望ヶ峰学園に来たけど意識を失い15人の超高校級の生徒たちと出会った」
苗木「その15人目は・・・」
苗木「あ、あのー・・・きみ、じゃなくてあなたは・・・」
阿笠「ん?君も希望ヶ峰学園の新入生かの?」
苗木(どう見ても高校生じゃないよな・・・)
阿笠「ワシは超高校級の発明家としてここに招かれた、阿笠博士じゃ。くれぐれもよろしくの」
モノクマ「オマエラにはここで一生暮らしてもらいます!出たければ誰か殺すんだよ!」
大和田「ふざけんじゃねえぞこのクマ!」
モノクマ「ぎゃあ暴力反対!」
霧切「危ない!投げて!」
大和田「あ?」ブンッ
モノクマ「」ドカーン!
大和田「何だって!?」
モノクマ「学園長への暴力行為は校則違反だからね!」ビョン
苗木「な・・・なんなんだこれは・・・」
阿笠「く・・・ただごとではないのう・・・コロシアイか・・・」
山田「そのお腹…なんだか親近感を感じますな~」
阿笠「そ、その声は…新一!?」
食堂
石丸「まあ落ち着けみんな!こういう時こそ団結してここから脱出する方法を考えようじゃないか!ましてやコロシアイなんてもっての他だ!」
十神「綺麗事を言うな。そもそも脱出するにしても外の様子がわからないだろう!」
霧切「そうね。調べたけど通信手段はほぼ絶たれていたから・・・」
阿笠「通信?まあそうせかすでない。今やっとるから」ジーコジーコ
十神「おい、何をしている阿笠!」
阿笠「何って、爆発したモノクマの部品から通信機器を作っとるんじゃが・・・」
苗木「え、そんなことできるの!?」
十神「フン、超高校級の発明家だかなんだか知らんが、そんな有り合わせの部品で何ができるというんだ?」
十神「あまり己の才能に過信するものじゃないぞ?そんなことよりもう腹を決めてコロシアイに望むべきじゃないのか?」
十神「ギリギリ~崖の上を行くよ~お~に~♪」
霧切「は!?何を歌っているの十神君!しかも私の名前・・・」
十神「な・・・ちがう!今のは俺じゃない!確かに俺の声だったが・・・」
阿笠「ほっほっほ。ワシの発明品、超ネクタイ型変声機。これでもワシの技術を疑うかね?」
十神「・・・・・・なめた真似を!」
苗木「もしかしたら・・・希望があるかもしれない・・・?」
苗木「数日後、ついに殺人事件が起こった。被害者は舞園さん。僕が舞園さんに部屋を貸したばかりのために僕が疑われることになってしまった」
捜査開始
霧切「う~ん・・・・・・ダメだわ。うまくいかない」
阿笠「どうしたんじゃ?」
霧切「メモ帳に書かれた文字を炙り出そうとしたんだけど、筆圧が弱いのかうまく浮き上がらないわ」
阿笠「何じゃ、だったら・・・」
苗木「舞園さんの背後に不自然についている血・・・広くかすれているな・・・ダイイングメッセージかもしれない。犯人に消されたのかな?」
阿笠「しょうがない犯人じゃのう。しょうがない、ここはワシが調べていやるわい」
苗木「阿笠君・・・」
学級裁判
霧切「このメモを見て。舞園さやかの手紙が書かれているわ」
桑田「何も書いてないじゃねーか?」
桑田(へへ!メモはもう捨ててやったし、念のためメモ帳も上から数枚剥がしておいた!舞園ちゃんが俺を呼び出していた証拠はない!)
霧切「阿笠君、お願い」
桑田「・・・え?」
阿笠「ほっほっほ。鉛筆の鉛やペンのインキは紙を数枚隔てても下に分子レベルで染み込む。分析する機械を発明して置いたぞい」ガチャ
桑田「マ、マジかよ!?」
阿笠「ほれほれ。反応がある部分に文字が浮かび上がるぞ」ウィーン
霧切「『今夜私の部屋に』・・・・・・確かにはっきりと写っているわね」
桑田「・・・・・・・・・・・・アポ?」
桑田「ででででででででも、もう新しい証拠はねーんだぜ?」
苗木阿笠「それはちがうよ!(ちがうぞい!)」ロンパ!
苗木「舞園さんの後ろについていた血文字だよ!」
桑田「はあ?あれが文字に見えんのかよ!?」
桑田(お、落ち着け俺!ダイイングメッセージには運よく気づいて掻き消したはず!)
阿笠「犯人は消したつもりじゃろうが、ワシにはそんなごまかしはきかんぞい」
桑田「・・・・・・はひ?」
阿笠「最初に血文字が塗られた場所と、伸ばされた場所では血の新鮮さが異なる。一番時間がたった部分を分析する薬をさっき発明しておいた」
桑田「ままままままマジかよ!?」
苗木「着けてみた結果、『11037』という文字が浮かび上がった。これを180度開店するとLEON、レオン・・・」
苗木「つまり犯人は君だよ桑田玲恩君!」
桑田「はにやあああ!!!???」
桑田「そんなもん状況証拠だ!真犯人が捏造したかもしれないだろう!」
十神「わざわざ偽のダイイングメッセージを残して掻き消したんだとしたら、裏を書き過ぎではないのか?」
桑田「ああ!そこまでやったんだきっと!」
苗木「何か・・・何か決定的な証拠はないのか・・・!?」
桑田(落ち着け・・・なんとか言い逃れできるように夜明けギリギリまで証拠を隠滅したんだ!)
桑田(血のついたYシャツは燃え残しがないのを確認してから立ち去ったし、シャワールームのドアも余計な器具を使わずに力ずくで開けた)
桑田「確実な証拠がない以上は俺がやったなんて認めねーぞ!絶対やってねー!アホアホアホアホアホアハホー!」
阿笠「わかったわい。証拠を見せればいいんじゃな?」
桑田「・・・・・・・・・・・・ふふぇ?」
阿笠「ほれ。即席で作ったパソコンじゃ。これを観なさい」ピッ
十神「よくもまあパソコンまで・・・な!?」
桑田『や、やめろよ舞園ちゃん!そんなものしまってくれ!』
舞園『桑田君!私はここから出ないといけないんです!お願いですから死んで下さい!』ブンブン
霧切「・・・・・・これは!?」
苗木「まさか・・・監視カメラの映像!?」
モノクマ「はあ!?絶望的にありえねーんだけど!」
舞園『た・・・助け・・・』ガチャ
桑田『ま、待ってくれ舞園ちゃん!何もしねーから!話し合おうぜ!』
舞園『いやだ・・・来ないで!』
桑田『クソ・・・叩き破るしかないか・・・オラ!!!!』ゴシャア!
舞園『ひいいいいいいやだああああああああああ来るなあああああ』
桑田『うわ!だから一度話してくれよ!なんでこんな包丁で俺を・・・あ!』ブス
舞園『ぐっ・・・キュー』バタン
桑田『・・・・・・・・・アポ?舞園ちゃん・・・・・・?包丁が・・・腹に・・・』
桑田「はが・・・はが・・・」
阿笠「決まりじゃの」
十神「これで桑田がクロとはっきりしたわけだ。さっさと投票を・・・」
腐川「そ、そうよ!こいつなんかとっとと処刑しちゃいましょうよ!」
山田「・・・・・・・・・僕の推理だと最初からその映像を見せればすぐに裁判が終わったんじゃないかと・・・」
セレス「ピザでも食ってろラード」
山田「ブギー!」
阿笠「いや、オシオキする必要はない。桑田君にはちゃんと生きて罪を償ってもらう」
桑田「・・・・・・へ?」
阿笠「モノクマよ・・・・・・君はさっき動揺しとったようじゃが・・・予想通りじゃよ」
モノクマ「・・・・・・・・・・・・」
阿笠「もう既にこの学園のネットワーク回線に侵入、解析は完了した!覚悟せいモノクマ、いや、江ノ島盾子!!!
モノクマ「うぷぷぷぷぷ・・・まったく阿笠博士、君は・・・」
江ノ島「本当に絶望的にとんでもないことをしでかしてくれたわねえ?ええ?」ボヨン
阿笠「簡単に説明すると、こいつが人類史上最大最悪の絶望的事件を引き起こした後、学園に残る覚悟を決めたワシらから二年間の記憶を奪い・・・」
苗木「長い上にネタバレになるから中略」
十神「な、何だと・・・!?」
大神「そうなると外の世界は・・・・・・」
葉隠「俺たちどうしたらいいんだべ・・・どうしようもないべ・・・」
江ノ島「フフフ!そうよ、もっと絶望しろ!」
苗木阿笠「それは違うよ!(違うぞい!)」ロンパ!
江ノ島「な・・・!?」
苗木「希望は前に進むんだ!全員希望で論破!」ロンパ!!!
十神「俺が今まで以上の十神家にしてやるとも」ドン!
大神「ケンイチロウはまだ死んでおらん!」ドン!
桑田「舞園ちゃん、ごめん・・・俺も罪を償って世界再建に尽くすぜ!」ドン!
葉隠「え、えーと・・・だべ!」ドン!
阿笠「どうやら絶望しとるものは一人もおらんようじゃのう・・・江ノ島、お前一人を除いてはの」
江ノ島「く・・・・・・絶望的に小賢しいいいいわあああああああああこうなったら力ずくでええええ!!!!!」グオオオ
ウツムークーソノセーナーカニー
阿笠「バカモン・・・お前のオセロは既に真っ白なのじゃよ!」ビュン!
江ノ島「うぐう!・・・・・・その腕時計・・・・・・!?」フラフラ
阿笠「・・・・・・・・・時計型麻酔銃。新一のにも劣る旧型じゃがな」
江ノ島「た・・・たった数日で全てが台無し・・・・・・・・・な・・・なんて絶望・・・て・・・」バタン
苗木「お・・・・・・終わった」
阿笠「真実はいつもひとうじゃぞい」
苗木「こうして僕たちは無事脱出することに成功した」
苗木「今はみんなと共に世界を建て直すために奔走している」
苗木「阿笠君の仲間もほとんどは無事だったようで、僕たちにも篤く協力してくれている」
苗木「運悪くソバカスの少年とやらは亡くなったそうだけどどうでもいいや」
苗木「桑田君も誰よりも再建のために努力しているし、舞園さんも浮かばれるだろう」
苗木「真実はいつもひとつ」
終わり
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