やよい「私のプロデューサー」 (82)

やよい「もう、1年以上も会ってません・・・」


私がプロデューサーと最後に顔を合わせたのは1年前、私がAランクアイドルに上がった時です。

プロデューサーは一人で所属アイドルのみんなをランクA以上に上げて、姉妹プロダクションのプロデューサーも
兼任?するようになりました。今では500人以上のアイドルを一人でプロデュースしてます。

顔を合わせることはできないけれど、毎日メールは送ってくれます。毎週、当日のスケジュールや、たまに冗談も交えた
プロデューサーらしいメールもきます。忙しい中、わざわざ送ってきてくれてるんだよね?

やよい「だから・・・さびしいとか思っちゃ、ダメなんだよ・・・ね?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1379242650

P『今日は12時から笑ってもいいんじゃない?の番組出演。
共演者には棟方愛海と遊佐こずえもいる。心配な奴らだけど、
やよいがいるならオレも安心だよ』

やよい「愛海ちゃんとこずえちゃんが一緒なんだー」

やよい「プロデューサー、私のこと信頼してくれてるんだ・・・」

P『事務所まで送迎用のバスを手配してる。10時20分には出れる準備をしておいてくれ。
まぁ、やよいのことだからこのメールを読んでる頃には準備万端だと思うけどな、あっはっは』

やよい「高槻やよい、今日も頑張りますっ!」

やよい「・・・頑張り・・・ます・・・」

愛海「おー、やよいっち。今日もよろしくなー」ワキワキ

やよい「手の動きがちょっと嫌かなーって」

愛海「そう言うなよー。おいちゃんがバスト大きくしてあげるよー」

こずえ「ふわぁ・・・そんなこと、いうとぉ・・・またPに・・・おこられるよぉ」

愛海「ここにいないのなら怒られようがない! 目の前には成熟する前の果実が!
ここで頂かなければ女が廃る! いただきまs―」

rrrrr

愛海「!?」

愛海「プ、プロデューサーからメールが・・・!?」

P『さっさとスタジオ入れ』

愛海「・・・み、見られている?」コワイ

やよい「?」

愛海「おー、やよいっち。今日もよろしくなー」ワキワキ

やよい「手の動きがちょっと嫌かなーって」

愛海「そう言うなよー。おいちゃんがバスト大きくしてあげるよー」

こずえ「ふわぁ・・・そんなこと、いうとぉ・・・またPに・・・おこられるよぉ」

愛海「ここにいないのなら怒られようがない! 目の前には成熟する前の果実が!
ここで頂かなければ女が廃る! いただきまs―」

rrrrr

愛海「!?」

愛海「プ、プロデューサーからメールが・・・!?」

P『さっさとスタジオ入れ』

愛海「・・・み、見られている?」コワイ

やよい「?」

タモオリ「笑っても?」

客「いいんじゃな~い?」

タモオリ「今日のゲストは765プロダクションから高槻やよいちゃん。そして棟方愛海ちゃんと
遊佐こずえちゃんだー」

やよい「こんにちわー」ガルーン

愛海「全国の美少女のみんな、こんにちわー!」

こずえ「・・・えっと・・・こんにちわ・・・?」ニコッ

タモオリ「いやー、若いオーラが迸ってるね。サングラスかけてても眩しいくらいだよ」

やよい「えへへー、私たち、元気いっぱいですから!」

タモオリ「765プロは1年ほど前から大ブレイクしたね。今でもどんどん大きくなってる。
お仕事、大変なんじゃない?」

やよい「お仕事は楽しいですよー」

タモオリ「愛海ちゃんとこずえちゃんは?」

愛海「楽しいです。目の保養もできますから」ニヘヘ

こずえ「えっとぉ・・・わたしもぉ、たのしいかなぁー」

お仕事は楽しい。これは嘘じゃないです。ファンのみんなと、アイドルの仲間たちと、たくさんの人達と
出会えるこのお仕事は楽しい。でも、目を閉じるといつもプロデューサーの姿が浮かぶんです。

番組が終わると、プロデューサーからメールが届いていました。

P『出演お疲れ様。テレビで見ていて、やよいの元気がファンのみんなにも届いたと思うよ。
オレもやよいの笑顔で癒されたところだ(笑)』

P『でも時々考え事してたか? フレームアップはしていなかったからいいけど、集中するのは大事だぞ?
悩み事ならいつでも相談にのるからな?』

P『夕方にはボイスレッスンが入っている。千早と一緒だ。
久しぶりにやよいと会えるって喜んでたぞー』

やよい(プロデューサー、観てくれたんだぁ)

プロデューサーは忙しいはずなのに、こうしていつもメールをしてくれる。

愛海「やよいっちー、プロデューサーから? 私にもきてたよ。見てよこれー」

P『とりあえず、お疲れ様。しばらく会っていないが、愛海は相変わらずだな。
たまには男性ファンにも構ってやってくれ(汗)』

P『愛海は夕方からCDの音取りだ。今の時点で結構な注目を浴びているから、
しっかりやるように!』

愛海「もっとかわいい女の子がたくさんいるような場所に連れてけって何通も催促してるのに、
いつもこれだよ。髭面の監督やおっさんのディレクターばかりの仕事場なんて、行きたくないのにー」

やよい「大変だねー(プロデューサーが)」

こずえ「こずえもぉ・・・Pからきてたぁー・・・」

愛海「お? なんてきてたんだ?」

こずえ「えっとぉ・・・ないしょぉー」

愛海「いいじゃん、見せてくれないと」ワキワキ

こずえ「・・・こずえ・・・おむねないよぉ・・・?」

愛海「私は一向に構わん!」

愛海ちゃん、こずえちゃんは送迎のタクシーで次の現場に向かっていきました。

私はバスの時間まで1時間ほど余裕があったので、テレビ局を散歩しています。

やよい(こうしてスタジオ見てると、プロデューサー担当のアイドルばっかりだなぁ)

やよい(500人以上プロデュースしてたら、当たり前なのかなぁ)

やよい「あれ、あそこにいるのは・・・」

美希「あ、やよい。久しぶりなのー」

やよい「美希さん、お久しぶりですー」ガルーン

そこにいたのは同じ765プロのアイドル、美希さんです。
美希さんはSランクアイドルで、とってもかっこよくてかわいいんです!

美希「やよいはこれから?」

やよい「私は『笑ってもいいんじゃない?』の出演でしたー。愛海ちゃんと、こずえちゃんと一緒にがんばりましたぁ」

美希「愛海・・・いつも美希のおっぱい揉むから、あの子苦手なの! 私のおっぱいはハニーのなのに―」

やよい「あわわわ、美希さん。声が大きいですよー///」カァ

やよい(プロデューサー、やっぱりお胸大きいほうがいいのかなぁ・・・)

美希「」ドン

やよい「」チョイーン

やよい(揉むと・・・大きくなるのかなぁ)

美希「やよい、顔真っ赤だよ?」

美希さんの手元を見ると、携帯が握られていました。

美希さんは携帯の画面をじっと見つめています。

美希「ハニー・・・・・・」

やよい「プロデューサーからですか?」

美希「・・・うん。ね、やよい。ハニーと最後に会ったのって、いつくらい?」

やよい「・・・私がAランクに上がった辺りなので・・・一年前です・・・・・・」

美希「美希も、それくらい会ってない」

美希「ハニーの声も聞いてない・・・」

やよい「美希さん・・・」

プロデューサーは・・・こうしてメールは送ってくれます。

でも忙しいから・・・会うこともできないし・・・電話にも出てもらえない。

気がついたら、私たちは膝を抱えて俯いていました。

やよい「プロデューサーに・・・」

美希「ハニーに・・・」

やよい・美希「「会いたい・・・」」

私は携帯を取り出してプロデューサーに電話をかける。

何度かコール音が続いて留守番電話につながる。

やよい「やっぱり・・・繋がらないですね・・・」

美希「やよい、今日はいつから時間空く?」

やよい「これから千早さんとボイスレッスンがあるので、それが終わったら・・・」

美希「一緒に事務所に行くの。最近は事務所にも行けてないから、そこでハニーに会えるかもしれないの!」

やよい「・・・はいっ! 私もプロデューサーに会いたいかなーって」

美希「もう決めたの! 今日はハニーに会うまで帰らないの!」

やよい「うっぅー、私も帰りませんー」











小梅「・・・・・・・・・」

千早「事務所に?」

やよい「はいっ」

美希さんと別れて、千早さんと合流しました。
今はレッスンスタジオで歌の練習をしてます。

千早「そう、私も行こうかしら」

やよい「千早さんも、プロデューサーと会ってないんですか?」

千早「・・・ええ。春香も会えてないって言ってたし・・・みんな会えていないんじゃないかしら?」

やよい「春香さんも・・・そうなんですか・・・」

千早「プロデューサー、忙しいのはわかるけど・・・家にも戻っていないみたいで・・・」

やよい「たくさんのアイドルをプロデュースしてますもんねぇ・・・」

やよい「・・・・・・え、家にも戻っていないんですか?」

千早「ええ。家の中に入ってみたけど、戻ってきた様子はないわね」

やよい(・・・プロデューサー、カギかけ忘れてたのかなぁ)

やよい(・・・・・・あれ? プロデューサー、家の場所内緒にしてたはずだけど・・・千早さんには教えてたのかな?)

千早「でも、おかしいのよ」

やよい「何がですか?」

千早「事務所や仕事先で泊まるにしても、着替えを準備すると思うの」

やよい「そうですね」

千早「家にある下着の数も減っていないのよ」

やよい「・・・?」

千早「まさか・・・どこかアイドルの家に泊まってる・・・?」ボソッ

千早「こんなことになるならプロデューサーの体に発信機をインプラント・・・ぶつぶつ」

やよい(何を言ってるのかよくわかんないけど、千早さんすごい真剣です!)

アオイトリー

千早「あら、メールかしら」

千早「・・・プロデューサー」

やよい「プロデューサーからですか?」

千早「ええ」

千早さんは手馴れた手つきで携帯のボタンを押して、プロデューサーに電話をかけ始めました。

千早「今々このメールを送ってきたのなら、電話くらい取れるはずよ」

千早「・・・出ないわ」

やよい「忙しい中でメールを送ってくれたんでしょうか?」

千早「メールの本文は・・・

P『今はボイスレッスンの時間だったかな? 千早はSランクアイドルになってから
なかなか休みが取れなかったけど、明日は久しぶりのオフだ。ゆっくりとはいかないかもしれないが、
体を休めてくれ』

千早「これだけね」

やよい(私も送ってみよっかなー)

やよい『プロデューサー、今度お休みはいつですか? みんな、プロデューサーに
会いたがってますよー』ポチポチ




















765プロ事務所


小梅「・・・・・・」

パソコン『カタカタ』

小梅「・・・プ、プロデューサーさん・・・もう・・・いいよ・・・」

パソコン『カタカタカタ』

高木「・・・・・・・・・」

小鳥(パソコンが勝手に動いてる。こわい)

よし、仕事行く。

レッスンを終えた私たちは、事務所前で美希さんと合流しました。
もちろん、私たちはみんな変装していますっ。げいのうじんのたしなみですね!

美希「あれ、千早さんも一緒なの?」

やよい「はいっ」

千早「美希・・・久しぶりね」

美希「美希たち、全然予定合わなかったねー」

やよい「・・・はい・・・会えなくてさびしかったです・・・」シュン

美希(かわいいの)

千早「高槻さんかわいい」

やよい「!」

小梅「・・・え・・・そ、そう。社長さん・・・やよいさんたちが・・・」

高木「・・・来たか。何とか誤魔化すしかないな」

小梅「・・・し、しんじて・・・もらえない・・・と思うから・・・」

高木「それに、彼女たちに負担を背負わせるわけにはいかないからね」

小梅「・・・う、うん」

小鳥(小梅ちゃん、たまにあらぬ空間に話しかけてる、こわい)

パソコン『カタカタカタ』

小梅(・・・私は・・・視えるだけ・・・。プロデューサーさんに・・・なにもできない・・・くやしいよ・・・)

高木「やぁ、キミ達。お疲れ様!」

やよい「あ、社長。おつかれさまですー」ガルーン

千早「お疲れ様です。そこをどいてください」

美希「社長がそこに立ってると事務所の中に入れないの」

高木「・・・やよい君以外が厳しい」

高木「むぅ・・・今はちょっと中に入れるわけにはいけない理由があるのだよ」

やよい「そうなんですかー。あ、それじゃプロデューサーいますかー?」

高木「彼は忙しいからね。今は外回りに出ているよ」

千早「事務所の中に入れない理由とはなんですか?」

美希「ハニーが帰ってくるまで事務所で待っていたいの」

高木「そ、それが・・・」

高木(・・・どう誤魔化したものか。この三人が納得できる理由を考えねば・・・)

高木「ティン」

高木「実は音無君が仕事の疲れで全裸で踊り狂っているのだよ!」ドン

やよい「!」

千早(ありえない話ではないわね)

美希「小鳥ならいつかやると思ってたの」

高木「そして目が会った人物に襲いかかってくるため、落ち着くまで事務所を閉鎖しているのだよ」

高木(我ながら素晴らしい理由付けだな、うん)

小鳥「・・・・・・社長、ちょっとお話が」

高木「あ」

高木「いや、これは彼女たちを誤魔化すためにだね・・・」

小鳥「それで勝手に人を変態に仕立て上げないでくださいっ」

千早「誤魔化す・・・とは?」

高木「いや、そ、それはだね・・・」

高木「音無君、今ならまだ間に合う! 裸で踊り狂うんだ」

美希「いろいろ手遅れだと思うの」

小鳥「・・・はぁ」

小鳥「あなたたちには全部教えるわ。でも、このことは他言無用でお願いね?」

やよい「な、なにがあったんですか?」

小鳥「・・・・・・・・・」

小鳥さんはゆっくりと話してくれました。

一年前の、私がAランクアイドルになった日のことを―。




P「やった、やったな、やよい!」

やよい「あ、本当に・・・私が・・・Aランクアイドル? し、信じられませんっ」

P「何を言ってるんだ。やよいは今まで頑張ってきたんだ。これくらいは当然だよ」

やよい「うぅ・・・本当に・・・私が・・・?」ウルウル

P「ああ、おめでとう、やよい!」

やよい「・・・!」ダキッ

P「!?」

小鳥「あらあら、やよいちゃんに抱きつかれるなんて、ご褒美ですね♪」

P「か、からかわないでくださいよ。それにご褒美ならオレじゃなくて、やよいがもらわないと・・・」

やよい「あ、あの・・・それじゃ・・・少しだけでいいので・・・」

P「お、何かご褒美がほしいのか? いいぞ、なんでも言ってみろ」

やよい「少しだけ・・・頭・・・撫でて欲しいかなーって・・・えへへ」

P「天使か」

小鳥「天使ですね」

そして私と別れた後、プロデューサーは小鳥さんと一緒に
お酒の飲めるお店にいったみたいです。

P「小鳥さん、いつも介抱するの大変なので、お酒はほどほどにしてくださいね」

小鳥「プロデューサーさん、いつもお酒少なめですよねー。もうちょっと飲みましょうよー」

P「お酒弱いんですよ。だから、自分にはこれくらいがちょうどいい」

小鳥「やよいちゃんのお祝いだっていうのに、変わらないですね」

P「だから、ですよ。これからのことも考えないといけない。今のオレは、やよいのことで頭がいっぱいです」

小鳥「その中で私はどの程度占めてるんですか?」

P「えっ」

小鳥「えっ」

P「考えておかないといけなかったですか?」

小鳥「ひどい!」

P「あー、案の定泥酔されておる」

小鳥「えへへー」

P「えへへじゃないですよ。タクシー呼んだので、後は自分で帰って下さい、いいですね?」

小鳥「プロデューサーさんが家まで送って下さいよー」

P「オレと小鳥さん、方向逆じゃないですか」

小鳥「そこをなんとか」

P「土下座するのやめてください」

小鳥「あれ、私、携帯どこやりましたっけ」

P「知りませんよ、そんなの。どうせカバンの中に入ってるんじゃないですか?」

小鳥「えー、無いですよー」ガサゴソ

P「はぁ、仕方ないですね。電源は入ってますね? オレが着信入れるのでそれで探して下さい」ピッ

prrrrr

P「なんでオレのカバンの中に入ってるんですか!」

小鳥「小鳥はプロデューサーさんに包まれる運命なのですよ」

P「だめだ、この酔っ払い」

P「ほら、タクシーきましたよ。それじゃ、また明日」

小鳥「あい、また明日―」

prrrr


小鳥「んー…ムニャムニャ、23時かぁ」

小鳥「誰だろ、こんな時間にー…プロデューサーさん?」ピッ

「もしもし、あなたはこの携帯の持ち主のお知り合いでよろしいでしょうか?」

小鳥(あれ、プロデューサーさんじゃない?)

小鳥「は、はい。同じ同僚の者です」

「良かった、やっと関係者と連絡が取れた! 今すぐ身近な方を呼んで○○病院に来て下さい!」



都会って何時まで飲み屋やってるもんなんだろ?
こっちはこの時間、もう真っ暗だけど。

小鳥「そこで、私はプロデューサーさんが事故に巻き込まれたことを知ったの」

高木「彼は幼いころから施設で育ったため、知らせるような親族はいなかった。竜宮小町は海外ロケに行っていた為、連絡がとれず…」

小鳥「結局、私と社長だけがプロデューサーさんの運ばれた病院に向かったの」

千早「そ、そんなこと…どうして内緒にしていたのですかっ」

やよい「…え、プロデューサー、大丈夫だったんですか?」

美希「大丈夫に決まってるの。だってメールもくれるし、仕事もハニーが取ってきてくれてるんだよ!」

高木「……見てもらった方が、早いだろうね」

パソコン『カタカタカタ』

千早「…え」

美希「パソコンが…勝手に動いてるの。これは、ライブの報告書?」

やよい「最近のパソコン、報告書も自動でつくってくれるんですか?」

高木「…作っているのは、プロデューサー君だよ」

やよい「え」

パソコン『カタカタカタ…』ピタッ

小鳥「…作り終わったみたいね」

美希「小鳥、どういうことなの!」

千早「ちょ、ちょっと待って下さい…。状況を整理すると…プロデューサーは…」

やよい「あ」

小鳥「やよいちゃん、どうかした?」

やよい「い、いえ…」

やよい(今、誰かに頭を撫でられた気がしたけど…風、かな?)

小梅「…プ、プロデューサーさん…行っちゃったよ…」

高木「ふむ、どこに行くとかは言っていたかね?」

小梅「スカウトを・・・街に行って来るって…」

やよい「小梅ちゃん?」

美希「やよい、知ってるの?」

やよい「う、うん。プロデューサーが担当するアイドルの一人で…前に一緒に共演したことがあります」

小梅「あ…そ、その…プロデューサーさんは…自分の体のことを気付いてない…」

小梅「私を…スカウトした時から…そういう存在だったから…」

やよい「そういう存在ってどういうことなの、小梅ちゃん」

千早「…し、信じたくありませんっ」

やよい「千早さん、どういうことか、分かったんですか?」

やよい「私にも教えて下さいっ」

美希「…まさか、そんなはずないの…」

小梅「…やよい、ちゃん」

伊織「そういうことだったのね」

やよい「伊織ちゃん!」

タタタタタッ

伊織「大丈夫よ、やよい。プロデューサーは、大丈夫だから」

やよい「ど、どういうこと?」

伊織「社長も小鳥も、人が悪いわね。こんなことをずっと隠してたなんて」

高木「…申し訳ない」

千早「水瀬さん、プロデューサーは大丈夫って…」

伊織「だから、そのままの意味よ。あんたが思い浮かべた最悪の状況にはなっていないわ」

伊織「おかしいと思ったのよ。あいつと全く顔を合わせれないなんて…。だから、調べさせてもらったわ」

高木「…あいつにも他言無用と頼んだのだがな」

やよい「伊織ちゃん、どういうこと?」

伊織「まず、さっきそこで作業していた見えない何か、それはプロデューサーで間違いないわ」

やよい「!」

千早「…で、でも水瀬さんは違うって」

伊織「最後まで話を聞きなさい。プロデューサーはそんな存在になっていても、生きてるのよ、ちゃんとね」

小梅「…あれは…そういう存在に近いけど、まだ、体とのつながりをもってる…」

双海病院

亜美「いおりん大佐! お待ちしていたぜ!」

真美「いおりん、兄ちゃんなら、こっちにいるよ」

亜美「あれ、真美さん真面目にいっちゃうの?」

伊織「ありがと、二人とも。詳しい話は? 歩きながらでいいから教えてちょうだい」

真美「兄ちゃんは一年前、車にはねられてこの病院に運ばれたって。頭を強く打って…」

伊織「それで?」

真美「手術は成功して、一命は取り留めた。でも、それから目が覚めない。体は…いつ起きても不思議じゃない位治ってるのに…」

やよい(…ぜんぶ、わかった。プロデューサーが事故に遭った事。それから一度も目が覚めていない事。そして…そんな状態でも私たちをプロデュースしてくれていたこと…)

亜美「ここに兄ちゃんが寝てる」

やよい「プロデューサー…」

双海父「…高木、すまんな。どうしても、黙っていられなかった」

高木「いや、こちらこそ、無理を言った。余計な混乱を招くのを防ぎたかったが、どうやら老婆心だったようだ。彼女たちは…事実を知っても、強くいられる」

双海父「彼女たちなら、現代医療以上のもので彼を助けられる。そう信じたい」

高木「…そうだな」

小鳥「そうですね…」

小鳥(あれ、私、年寄りと同じポジション?)

病院の中の隔離された更に奥の病室。
そこの小さな真っ白病室で、プロデューサーは眠っていました。
周りにはたくさんの機械が並んでいます。


やよい「ぷ、プロデューサー…」グスッ

私は駆け寄ってプロデューサーの顔を覗き込みました。

やよい(一年ぶりのプロデューサーだ…。ちょっと、やせたかな? あいかわらず、ぼさぼさの頭です。いつもしっかりしてくださいって言ってたのに…)

伊織「やよい、これ」

やよい「…ハンカチ?」

伊織「涙、拭きなさいよ」

やよい「……ふふっ、それなら伊織ちゃんが使ってほしいなーって」

伊織「な、なによ…グスッ、わ、私がこんなことで…な、泣く訳ないじゃない!」

美希「ハニー!」

千早「プロデューサー!」

小梅「…社長、問題は…これから…です」

高木「…うむ。どうやって、彼を治すか、だな」

双海父「正直、医療の面ではこれ以上のことはできない。申し訳ないが…」

真美「パパが…兄ちゃんを手術してくれたんだよね?」

双海父「う、うむ。彼とは何度か顔を合わせていたから、すぐに分かった。頭を強く打っていて、難しい手術だったからね。確実に成功するという保障はなかったが…」

真美「パパ…ありがとう」

亜美「パパ、見直したよ!」

双海父「え、それはどういう意味? 亜美ちゃん!?」

千早「オカルト関係はよくわからないのだけれど、霊能力者とか、いるのかしら?」

美希「…お姫様のキスで目が覚めると思うの! だから美希、試してみるね」

千早「…! ま、待ちなさい!」ガシッ

美希「やーなの!」ジタバタ

亜美「え、なに? それで兄ちゃんが起きたら、その人が運命の相手とか?」

千早「!」

伊織「!」

真美「!」

やよい「え」




取材中

あずさ「はっ!?」ピキーン

伊織「た、試す価値はあるわね…」

真美「兄ちゃんとキス…兄ちゃんとキス…」カァ

千早「プロデューサー、私の唇で…」

高木「医療的には、どうなのだ?」

双海父「斬新だな」

小梅「わ、わたしは…だめだと思う…」

やよい「で、でも、勝手にプロデューサーにき、きすとかするのは良くないよ」

亜美「やよいっち、これは医療行為なんだぜ?」

亜美「なぜ、キスをするか。そこに患者がいるからだ!」

真美「患者を治すのは医者の娘である真美の役目だね!」

亜美「抜け駆けは無しっしょー」

小鳥「歯磨きしてきました。私の番、きました?」

美希「小鳥の番は永久にこないの」

小鳥「ひどい!」

やよい「…プロデューサー、聞いて下さい」

やよい「私、Sランクに上がりましたよ? プロデューサーのおかげです」

やよい「一年前より、歌も…ダンスも、たくさん練習してきました。だから…今の私を、プロデューサーの、本当のプロデューサーの体で、見てもらいたい。聞いてもらいたいです」

やよい「だから…」

伊織「…社長、今度のライブ、もっと規模を大きくすること、できるかしら?」

千早「…水瀬さん?」

高木「む…まぁ、今の君たちならそれくらは容易いだろうが…どうするつもりかね?」

伊織「今、予定されてる参加アイドルは20人くらいかしら。そこにこいつがプロデュースしてるアイドル全員呼びなさい」

高木「!」

小鳥「!」

伊織「これまでにない最大の、そして最高のライブを、こいつに見せてやるんだから。にひひ」

「わたし、Sランクに上がりましたよ? プロデューサーのおかげです」

「知ってるよ、いつも見ているから」

「一年前より、歌も…ダンスも…」

「一年前? そうだな。やよいは本当に頑張ってきた」

「だから…」

「…やよい?」

「どうして、そんな悲しそうな顔をしてるんだ、やよい…」

「…オレの…せいなのか…?」

その日、高木社長はすべてをプロデューサーが担当しているアイドルたちに伝えました。

初めは疑っていた人も、病室でのプロデューサーを見て、そして今も送られてくるプロデューサーからのメールを見て、事実を受け入れてくれていました。

夜になったけど、私はまだプロデューサーの病室にいます。

伊織「やよい、帰らないの?」

やよい「…プロデューサーと、離れたくないから…」

伊織「…それじゃ、やよいは泊って行きなさい。家族には私から連絡を入れておくわ」

やよい「伊織ちゃん、ありがとう」

タッタッタ

伊織「あら、またお客さんかしら?」

貴音「これは…水瀬伊織にやよいまで。話はすべて高木殿より承っております」

貴音「あなた様…やはり、真実であったのですね」

伊織「そう、今まであんたに連絡を入れてたのはこいつの幽霊…生霊?」

貴音「」ガクガク

貴音「しかし」カッ

貴音「それがあなた様であるならば、私は受け入れましょう!」

prrrr

貴音「ひぃ」

伊織「プロデューサーからメール?」

貴音「そ、そのようです。ちょっと失礼します…」

やよい「…プロデューサー、起きてくれるかなぁ」

伊織「大丈夫よ」

やよい「本当に?」

伊織「私たちの最高ライブよ? その中で寝たままなんて、ありえないじゃない」

やよい「伊織ちゃん…うん、そうだね」

やよい「プロデューサー、私…頑張ります」

やよい(プロデューサーが…起きてくれるような…最高のライブを…)

ライブ当日

ザワザワ

やよい「すごいお客さんだねー」

亜美「まるでごみのようだ」

真美「もうモザイクにしか見えなくなってきた」

春香「わ、カメラがあんなに…うぅ、緊張するー」

千早「大丈夫よ、いつもの春香なら」

真「プロデューサー、そんなことになってたなんて…ボクたちの声、届くかな」

雪歩「うん、絶対届くよ…」

響「あ、プロデューサーとピヨ子がきたぞー」

小鳥「一応、プロデューサーさんは車イスで最前列から見てもらえるように手配はできたけど…」

伊織「肝心の中身は、どうなのかしら?」

小梅「…まだ、ここには来てない…でも…わたしの友達が…呼びにいってくれてるから…」

律子「その…あなたの友達っていうのを信じるしかないわね」

卯月「1番手、準備できました!」

凛「いつでもいけるよ」

未央「元気に明るく、がんばっちゃうよー!」

冬馬「よし、行って来い!」

「はいっ!」

ライブが、始まりました。
プロデューサーが担当するアイドル、500人を超える大規模ライブ。
そのアイドルたちのほとんどがCランク以上を超えていたので、ファンの皆さんも大興奮です。

そんな中、私は昔の事を思い出していました。
プロデューサーと初めて会った日の事を…。

やよい「あなたが私のプロデューサーですか?」

P「ああ、よろしくな。高槻やよいさん」

やよい「わ、わたしがアイドルに…よ、よろしくおねがいしまーす」ガルーン

P「それじゃ、歩きながらでいいから、話でもしようか。君のこと、いろいろ聞きたいな」

やよい「えー、私のことって言われても、何もないですよー?」テクテク

P「何もないってことはないだろう。君は14歳だったかな。その中でたくさんのことがあるはずだ」

やよい「うー、それじゃ、家が貧乏です…」

P「ふむ、なるほど」

やよい「貧乏で…ごめんなさい」

P「謝ることじゃない。オレも貧乏だから。そして貧乏だったから、今のオレがある。やよいさんもそうだろう?」

やよい「難しい話ですか?」

P「そこまで深く考えなくてもいいよ。つまり、なんでもネガティブに考える必要がないってことさ」

P「オレは貧乏だ! やよいさんと一緒だ! 嬉しいぜ…ってな」

やよい「プロデューサーって、面白い人かなーって」

P「そう、オレは面白いんだ」

最初に会った時は、優しそうで、面白くて、私にはいないけれど、お兄さんみたいな人でした。
私の「お兄さん」というイメージの人が、そのままそこにいるかのようです。

P「目指すはトップアイドル、Sランクだなー」

やよい「はわわ…私がそんなところに…」

P「いけるさ」

やよい「うっうー、が、頑張りますぅ」

P「そうだなー、Sランクまであがったら、ご褒美を用意しよう」

やよい「ご褒美ですか? Sランクになることがもうご褒美だと思いますけど」

P「まぁ、なにか考えておいてくれ。オレにできることなら、なんでもいいさ」

やよい「それじゃ、考えておきます―」









やよい(私が、プロデューサーにしてほしいこと。今なら、すぐに答えれます)




伊織「やよい、出番よ!」

やよい「…うん!」

やよい(戻って来て下さい、プロデューサー)

小梅「はぁ…疲れたぁ…も、もう動けない…」

乃々「もう…むーりぃ…」

幸子「ボ、ボクがここまでしてるんだから、戻って来なかったらプロデューサーさん、許せませんよね?」

千枝「わ、わたし、最後までがんばります!」

小梅(プロデューサーさん…あなたは…わたしたちに必要な人…)

小梅(あなたは…そんな存在になっても…プロデュースをしてくれているけど…)

小梅(私たちが本当に望んでいるのは…)

小梅「…!」ハッ

小梅「プロデューサーさん…きた…!」

「みえる? みんな、あなたの帰りをまってる」

「みえる、みえるよ。みんな、こんなに上達して…さすがトップアイドルだな…」

「今のあなたには、道が二つ。ひとつは私と同じになる。もうひとつは、彼女たちの隣に戻る。そして…彼女たちはあなたが隣に立つのを望んでいる」

「………」

「彼女たちの、心の声、きこえる?」

「…ああ」

春香(プロデューサーさん! 私、待ってますから!)

千早(帰って来て下さい、プロデューサー!)

真(やっぱり、765プロにはプロデューサーがいないと!)

雪歩(プロデューサー、見ていて下さい)

美希(ハニー! 美希、信じてるの! ハニーは絶対帰って来るって!)

あずさ(帰ってきてほしい。みんなを悲しませないで、プロデューサーさん…)

亜美(兄ちゃんがいないと、亜美さみいしいかんねー!)

真美(兄ちゃん…戻ってきてくれたら…真美、なんでもするから…戻って来てよ…兄ちゃん)

響(じ、自分は…さびしいぞ! プロデューサーがいないと、さびしいんだからな!)

貴音(あなた様…わたくしには…皆の想いが手に取る様にわかります。女性を泣かせたままいくおつもりですか? あなた様はそんないけずな方ではないはずです)

伊織(…車イスに座ったプロデューサー、その隣に…ぼんやりと何かが見える)

やよい(うん、私にも見えるよ、伊織ちゃん)

やよい(見てて下さい、プロデューサー!)




そして長い時間が過ぎ、ついに最後の曲を迎えていた。
全アイドルによる「READY!!」。

巨大スクリーンが周囲を取り囲み、たくさんのアイドルの姿を映す。

失礼、修正前の載せてた・・・。

こっちが修正後です。


伊織(…車イスに座ったプロデューサー、その隣に…ぼんやりと何かが見える)

やよい(うん、私にも見えるよ、伊織ちゃん)

やよい(見てて下さい、プロデューサー!)




そして長い時間が過ぎ、ついに最後の曲を迎えていた。
全アイドルによる「いっしょ」。

巨大スクリーンが周囲を取り囲み、たくさんのアイドルの姿を映す。

いっしょに歌おう
いっしょの時代(とき)の中
いっしょで行こう
いっしょな夢を見よう
いっしょにいよう
いっしょがいいもっとずっと
大切にしよう一生

ねぇみんなにサンキュ
心からサンキュ
いつもいつも
傍にいてくれて
ねぇ自分にサンキュ
心へとサンキュ
こんな素敵な
みんながいるから

広い世界だって
めぐり逢えた
それが幸せ

いっしょに歌おう
いっしょの時代(とき)の中
いっしょで行こう
いっしょな夢を見よう
いっしょにいよう
いっしょがいいもっとずっと
大切にしよう一生

さあ笑顔にハロー
元気になるハロー
今日のみんなを
愛する気持ち
さあ涙にハロー
勇気になるハロー
明日の自分を
愛する力

もしも離れたって
遠くたって
心はいっしょ

広い世界だって
めぐり逢えた
それが幸せになってく
もしも離れたって
遠くたって
心はいっしょ

いっしょに歌おう
いっしょの時代(とき)の中
いっしょで行こう
いっしょな夢を見よう
いっしょにいよう
いっしょがいいもっとずっと
大切にしよう一生

いっしょに歌おう
いっしょの時代(とき)の中
いっしょで行こう
いっしょな夢を見よう
いっしょにいよう
いっしょがいいもっとずっと
大切にしよう一生

大好きだから一生
いっしょにいよう一生

やよい(歌い…終わっちゃいました…)

やよい(プロデューサーは…?)

P「……」ニコッ

やよい「ぷ、プロデューサー…!」

P(最高のライブだった…彼女たちのプロデューサーであることは、オレの誇りだよ)

(そこが、あなたの場所。これからも、彼女たちと一緒に…)

P(ああ、あいつらと一緒にいられる。キミのおかげだよ」

(友達の願いだから…ね)

P「ありがとう」

あの後、プロデューサーは一年前と変わらない笑顔で私たちを迎えてくれました。

幽体? の影響から、この一年の間の記憶は曖昧なものになっているらしいです。今は病室で落ちた筋肉を取り戻すためにリハビリを頑張っています。

P「くっ、なんだか、ずっと働いていたような気がするんだが…」

やよい「みたいですねー。500人以上をプロデュースしてましたよー」

P「今のオレには絶対無理だなー。今度こそ死んでしまう」

高木「しかしだね、アイドルたちは皆一様にプロデューサーはキミでなければアイドルを辞めるとまで言って来るのだ」

P「なにそれ、こわい」

高木「まぁ、なんというか…いっそのことプロダクションの名前にちなんで765人プロデュースしてみるかね?」

P「この鬼! 悪魔! 黒点!」

高木「あっはっは、まぁ、頑張ってくれたまえ」テクテク

P「や、やよいも…そうなのか?」

やよい「えっ、わ、私ですかー?」

P「こうして毎日見舞いに来てくれているが…、オレがこんな体たらくじゃ仕事もうまくいかないだろう? 別のプロデューサーについてもらった方が…」

やよい「えっと…」

やよい「ごめんなさい」ガルーン

P「え?」

やよい「先に謝っておきますね」

P「ど、どういう意味だ?」

やよい「これからもずっと一緒ですよ」

やよい「私のプロデューサー♪」



はぁ、やっと終わった


あまとうは、スタッフだったの?

>>68
彼も所属アイドルということにしてあげてください。
きっと「きゅんっ! ヴァンパイアガール」でも歌ってると思いますよ。

もうちょっと続けてみよう。



やよい(あれから一ヶ月が経ちました。プロデューサーはリハビリを終えて、事務所に戻ってきています)

P「ぐあー! 目が回るー!!」

小鳥(500人もプロデュースしてれば、そうなって当然ですよ・・・)

P「えーっと、真と雪歩が北海道フェスの手続きをして、美希がファッション雑誌の取材、やよいと真美がポンポンキーの出演で・・・杏も取材か。あ、杏のやつ携帯の電源切ってやがる!
寮で寝てるんじゃないだろうな!?」

凛「プロデューサー、そろそろ私もテレビ局に向かう時間なんだけど」

P「ああ、わかってる。ちょっと誰かに杏を連れ出してもらうよう連絡するから・・・」

P「えーっと、今日オフで寮に残ってるアイドルは・・・」

高木「大変そうだねぇ」

P「そう思うなら、プロデューサーの人員を増やしてくださいよ!」

凛「言っておくけど、私はプロデューサー以外の人はお断りするからね?」

高木「と、言う訳だ」

P「ぐぬぬ・・・」

やよい(プロデューサーは相変わらず大変そうです)

凛「それじゃ、私はやよいと一緒に先に車の中で待ってるからね」

P「あー、すぐ行く! あ、蘭子、今、寮にいるよな? 杏のやつを仕事行くように言っておいてくれないか? え、なに? 言ってることよくわかんない」

ガチャ

凛「・・・やよいは・・・プロデューサーの初めての担当アイドルなんだってね」

やよい「は、はい・・・」

凛さんは、名前のとおり凛としたお姉さんです。なんだか、会ったばかりの千早さんに似てる・・・。

凛「やっぱり、プロデューサーにとって最初のアイドルっていうのは、特別なのかな?」

やよい「わ、わかんないですけど・・・そ、そうだったら嬉しいですー」

凛「・・・・・・そう」

凛(なんなのこの子、すごくかわいい・・・)

>>1ありがと、じゃあ500人の中には男も結構入ってる感じなのかな?

あんまり売れてない子は、そこまで力入れないでみてる感じでいいの?

>>72
男はジュピターくらいしか考えてませんでしたー。
あんまり売れてない子でも、一応そこそこやってると思って見てくださると助かります。

凛(この子は、きっと私たちの中でも一番プロデューサーに近い場所にいる・・・)

凛(でも、私は諦めないからね、プロデューサー)

凛「やよいは、プロデューサーのどんなところが好きなの?」

やよい「れぅ!?」ビクッ

凛(かわいい)キュン

やよい「はわわ、そ、そんなこと言っちゃダメですー」

凛「そう、好きじゃないんだね」

やよい「うー、す、す、好きですー」

凛「そう、プロデューサーは優しいからね。お兄さんみたい?」

やよい「プロデューサーは優しいお兄さんみたいですよねー」

凛「お兄さんとしての、好き?」

やよい「えっと・・・よくわからないですけど多分・・・違う好きかなーって」

P「何が好きなんだ?」

やよい「!」

凛「!」

P「?」

やよい「はわわ・・・///」カァ

凛「プ、プロデューサー、いつからそこに?」

P「ん? 今々だけど。なんだ、ガールズトークってやつか?」

凛「そう、だからプロデューサーは聞いちゃダメなんだよ」

P「んー、仲間外れはさみしいが、仕方ないな。それじゃ、車に乗ってくれ。時間が押してる」

やよい「は、はいっ」カァ

ガチャ バタン

P「そんなに恥ずかしい話題だったのか? やよい、顔真っ赤だけど」

凛「だから、プロデューサーには内緒だよ。それより、運転しながらでいいから聞きたいことがあるんだけど」

P「まぁ、とりあえず向かうか」

凛「だね」

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