苗木「超高校級の絶望に懐かれた」 (277)
江ノ島「あー、苗木みーっけー♪」
ぎゅーっ
苗木「あれ、江ノ島さん」
江ノ島「もう、名字呼びとかそんな他人行儀なのやめなってー! アタシと苗木の仲じゃん?」
苗木「……それで、江ノ島さん、どうかしたの?」
江ノ島「ん? 別にどうもしてないけど」
苗木「えっ」
江ノ島「なに、どうかしてないと苗木に抱きついちゃいけないっていうの?」
苗木「それは、まぁ……違うけど……」
江ノ島「まぁ、実はちゃんと意味があるんだけどねー」
苗木「えっ」
江ノ島「へへへ、苗木、ちょっと周りの声に耳を傾けてみてよ」
「苗木君、また、江ノ島さんと……」「フン、よくあんなのと仲良くできるな」「アイツらって意外とデキてんのか?」 「なんだと!? 不純異性交遊だ! 許せない!」
「だべ!!」「仲がいいのはいいけど、ちょっとやり過ぎな気もするよねー」「我もそう思う」「……苗木君のくせに生意気よ」
江ノ島「ね、だんだん絶望的なキブンになってきたでしょ?」
苗木「江ノ島さん、離れて! 離れて!!」
苗木「おんどりゃクソ島!離れんかい」
江ノ島「ギギギ…すまんのうあんちゃん」
苗木「そっちがその気なら望み通りにしてあげるよ」ビリビリ
江ノ島「!?」ゾクゾク
江ノ島「なにしてんの苗木!?」裸
苗木「いやあ?僕が突然凶行に及べば皆の僕への信頼が下がって、より僕が絶望すると思って」
苗木「盾子には協力してもらうよ」
江ノ島「どんな・・・?」
苗木「今から公開レ○プする」
江ノ島「ぷ・・・ぷぷ・・・」
江ノ島「苗木、落ち着」
苗木「うだうだうるさいよ」ドガア!
江ノ島「ぎゃ!」ドサア
苗木「あれ?こんなに滴らせて準備万端じゃないか。
予想外の展開で絶望感じちゃった?」
江ノ島「ははっ・・・そんなわけねーじゃん!!これは汗!
・・・もしかしてえ、私があんたのせいで濡らしたと思ってるわけ?
チョーウケるんですけど!」
苗木「なんだって!?それは大変だ!!風邪引かないように早く拭き取らないと!
でもタオルないから舌で拭き取らせてもらうよ!」レロオ
江ノ島「ひゃっ!?」ビクビクン
苗木「おかしいなあ。拭き取ってるのにどんどん溢れてくるよ?」
江ノ島「それは、えっと、その」
苗木「本格的に風邪引いたみたいだね。じゃあ注射しないとね」ボロン・・・グググ↑
江ノ島(目測20cm以上ある!?ヤバイ、超ヤバイ!!危機的な意味と絶賛の意味で!)
苗木「……ボクがこういうこと聞いちゃいけないんだろうけど、コロシアイ生活はどうしたのさ?」
江ノ島「あー、あれね。飽きた」
苗木「相変わらず飽きっぽ過ぎる性格だね」
江ノ島「コロシアイが起きる度苗木のかわいー顔見れるのも良かったけど、私が直で苗木に触れらんないじゃーん?」
江ノ島「ほら、こんな感じで」ギュー
苗木「や、止めてってば」グイグイ
江ノ島「コッチのほうが苗木に触れられるし、可愛い顔見れるしで一石二鳥なわけだしー」
苗木「ぼ、ボクには迷惑なだけじゃないか!」
江ノ島「おや? おやおやぁ? 苗木ィ、顔赤いよぉ? もしかしてジュンコちゃんのおっぱいで興奮しちゃったのかなぁぁ?」ニヤニヤ
苗木「恥ずかしいんだよ!! みんな見てるでしょ!!!」
「やっぱり胸なんですか? 私だってある方だと思ってたのに……」 「女の胸で興奮するなど、童貞の証拠だな」 「え、十神って童貞じゃねえのか!?」
「君たち! 人前で卑猥な行動は慎み給え!」 「だべ!」 「……おっぱいなら私にも分があるかな、さくらちゃん」 「我に聞かれてもな」
「…………胸無くて悪かったわね」 「………ですわ」
江ノ島「み・せ・つ・け・て・ん・の・よ♪」ギュッ
苗木「なおさらタチ悪いっ!!」
苗木「……あれ? 二階へのシャッターが開いてる……」
江ノ島「なーえぎっ!」ギュッ
苗木「うわっ、っと、江ノ島さん! 急に引っ付かないでよ……」
江ノ島「うぷぷっ。 なーにしてんのっ?」
苗木「ん、いや、二階へのシャッターが開いてるからさ……これって江ノ島さんが?」
江ノ島「いえ~すっ! 1階だけじゃ暇過ぎて死にたくなるでしょうと思ってシャッターを開けといたのよ~ん」
苗木「そっか。 それじゃあ皆にも知らせてこないとっ」
江ノ島「こーらっ」ギュッ
苗木「うえっ!?」
江ノ島「こーらこらこら、苗木ったらどこ行く気よ~」
苗木「いやっ、だから皆に知らせに!」
江ノ島「目の前にカノジョ居るっつうのに放っといて他の女んとこ行くつもりなんだ~、苗木サイッテ~」
苗木「か、カノジョって」
江ノ島「苗木はあたしと今から図書室で保健体育の補習しなきゃね~。 まずは生命の生まれ方からっ!」グイグイ
苗木「ちょ、誰か助けてぇ!!」ジタバタ
苗木「へぇ、プールもあるんだ」
朝日奈「苗木ー! あたしとプールで泳が」
江ノ島「どーん!」ギュムッ
苗木「ぎょえっ」 朝日奈「わっ!」
江ノ島「な~え~ぎ~。 勝手に補習抜けだしちゃだめじゃな~い!」ギュムギュム
苗木「補習なんて名前だけの君と二人きりのAV鑑賞とか誰が耐えられるのさ……って、江ノ島さん!!? なんて格好してるのさ!!」
江ノ島「ん? んぷぷ、似合う~?」
苗木「スリングショットとか……は、派手過ぎるよ!」
江ノ島「ねぇねぇ、どぉ? どぉ? どぉどぉどぉ~?」グイグイ
苗木「その格好で引っ付かないでよ!! い、いつもより刺激が……」
江ノ島「アハハハハ! 苗木ったらか~わ~い~い~!!」ギュムー
苗木「あ……あぅ………」
朝日奈「私にはあんなエッチなの着れない……」
朝日奈「……負けた……グスッ」
江ノ島「2階だけじゃつまんないから3階開けといたよー」
江ノ島「どぉ? 苗木、アタシえらい?」
苗木「偉いかどうかは置いとくとして、ありがとう江ノ島さん」
江ノ島「うぷぷ」
苗木「ここは……娯楽室?」ガチャッ
セレス「あら、苗木君に江ノ島さん。 今日もお熱いことで」
苗木「や、やぁセレスさん。 これは江ノ島さんが勝手にひっついてるだけでボクは別に……」
江ノ島「アタシたちラブラブだもんね~。 ね~苗木~」ギュー
苗木「や、止めてってば」
セレス「…………苗木君、お困りであれば害虫駆除いたしましょうか?」
苗木「え?」
江ノ島「ん~? 害虫?」
セレス「てめえのことに決まってんだろビチグソが」
江ノ島「アハハハ! おー、こわこわっ。 セレスさんがこわいよぉ~苗木ぃ~」ギュー
セレス「……ギリッ」
セレス「ルールを確認します。 私とポーカーで勝負し、アナタが負けたら苗木君に今後一切近寄らない」
苗木「近寄らないまでは言わないけど、せめてところ構わず引っ付くのは勘弁してほしいかなぁ」
セレス「そして、苗木君は私のモノになる」
苗木「えっ」
江ノ島「アタシが負けるとかありえないけどねぇ」
苗木「いや待ってよ。 今セレスさんおかしな事言わなかった?」
セレス「ではディーラーをお願いします、苗木君」
苗木「ちょっとちょっと! 待った! 異議あり! ルールにおかしな点があります!」
江ノ島「苗木、大丈夫。 こっちには超高校級の絶望がついてるんだから」
苗木「それの何に安心しろっていうのさ」
セレス「苗木君、式はアメリカの有名カジノで開きましょうね」ニコリ
苗木「やっぱり聞き間違いじゃなかった! ねぇ待ってよ、オカシイよこのルール! ボクの人権は無いの!?」
江ノ島・セレス「「黙ってカード寄越せ」」
苗木「……こんなの絶対おかしいよ……」スッ
しえ
江ノ島「ほい、ロイヤルストレートフラッシュ」パラッ....
セレス「そんな……この私が……」
苗木「せ、セレスさん元気出して……。 今日はたまたまツイてなかっただけだよきっと……」
セレス「………」
江ノ島「あー、つまんな。 これなら道端のアリ潰してるほうがよっぽど楽しいっつーの」
セレス「……敗者は黙して語らず……、……黙って身を引きますわ……」
苗木「セレスさん……」
江ノ島「ほら、行こいこ苗木っ。 まだまだ周る所はあるんだからさっ」グイッ
苗木「わっ。 せ、セレスさん! こんなの気にしなくていいからね!これからもボクをギャンブルに誘ってくれていいからね!」
セレス「苗木君……………」
江ノ島「ほーらーほーらー」グイグイ
苗木「だから気にしないでぇぇぇぇぇ……」
バタンッ
セレス「……………」
セレス「ふぇぇ……」グスッ
苗木「美術室かぁ」
江ノ島「ほら苗木! これがジョン・ウィリアムのウォーターハウス」
苗木「う、ううん……画家には疎いからあまりわからないけど……」
江ノ島「こっちはルイス・リカルド・ファレロ。フランソワ・ブーシェにフェリックス・ヴァロットン」
苗木「…………」
江ノ島「ルノワールにディエゴ・ベラスケス。伊藤悌三もあるね」
苗木「…………」
江ノ島「極めつけはやっぱウィリアム・ブーグローの『ヴィーナスの誕生』!」
苗木「………あのさ、江ノ島さん」
苗木「なんでさっきから『裸婦の絵』ばっか紹介するのさ」
江ノ島「え、不服?」
苗木「当たり前でしょ!!」
江ノ島「でも山田とか桑田とかめっちゃ楽しそうだけど」
山田「ほほぉ……これはこれは……」 桑田「あ、やば、ちょっとトイレ」
苗木「………ぼ、ボクは不服なの!!」
苗木「物理室……って、うわぁ!」
江ノ島「どったん?」
苗木「江ノ島さん! なにあのでっかいの!」
江ノ島「ああ、あれ。 空気清浄機」
苗木「空気清浄機? あれが!?」
江ノ島「そ。 あ、止めちゃ駄目よ? そしたら漏れ無く皆死ぬから」
苗木「う、うん」
江ノ島「まぁ、清浄範囲指定できるからアタシと苗木残して皆殺すこともできるけど」
苗木「や、やっちゃ駄目だよ!! 絶対やっちゃ駄目だよ!!?」
江ノ島「え~? どぉしよっかなぁ~?」
苗木「だ、駄目だよそんなことしちゃ……そんなことしたら………!」オロオロ
江ノ島(あーん! オロオロする苗木めっちゃ可愛い!!)
苗木「……そ、そんなことしたら、江ノ島さんのこと嫌いになっちゃうからね!!」
江ノ島「えっ」
江ノ島「ご、ごめん……」
苗木「え……いや、わかってもらえばいいけど……」
江ノ島「………苗木……」スッ
ギュッ
苗木「え、江ノ島さん! 引っ付くのはやめてって……」
江ノ島「やだ……」
苗木「や、やだじゃなくて……」
江ノ島「やだやだやだ……」
苗木「……江ノ島さん?」
江ノ島「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!」
江ノ島「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!」
江ノ島「苗木苗木苗木苗木苗木苗木苗木苗木苗木苗木苗木苗木苗木苗木苗木苗木!!!!」
苗木「え、江ノ島さん!? どうしたの!?」
江ノ島「殺さないから……皆のこと殺さないから……」
江ノ島「嫌いにならないで…………なえぎぃ…………」ギュー.....
江ノ島「なえぎ……なえぎぃ……」ギュー
苗木「え、江ノ島さん!………大丈夫! 大丈夫だよ!」
苗木「ボクは江ノ島さんを嫌いにはならないよ!」
苗木「確かに僕達をここに閉じ込めてコロシアイをさせようとしたのは悪質だったけど」
苗木「もうそれをする気は無いんでしょ!? だったらボクは嫌いになることは無いよ!」
苗木「だから江ノ島さん! ボクは………!」
江ノ島「なーんちって♪」
苗木「なっ……」
苗木「ふんっ……」
江ノ島「あーん! もー苗木ったらかーわーいーすーぎー!!!!」ギュゥゥゥゥゥゥゥ
苗木「こっちは本気で心配したのに……」
江ノ島「メンゴメンゴ! あーでもふくれっ面の苗木チョーかわいー!!!」ギュゥゥゥゥゥゥゥ
苗木「………ふんっ」プンスカ
江ノ島「うぷぷぷっ」ギュッ
江ノ島「苗木ー! 4階のシャッター開けといたよー!」
苗木「………」
江ノ島「そんなスネないでよ苗木ー! ちょっと絶望しただけでしょー?」
苗木「……今度したら本気で嫌いになるからね」
江ノ島「りょうかーい♪」ギュッ
苗木(……本当にわかってるのかなぁ……)
江ノ島「……んぷぷっ」スッ
チュッ
苗木「ッ!! え、江ノ島さん!!」
江ノ島「お詫びのチッスっす! 駄目?」
苗木「だ、駄目とかそういうのじゃなくて……」
江ノ島「なんならもっかいしよっか?」
苗木「だ、駄目!! 絶対駄目!! 嫌いになるよ!?」
江ノ島「あいあーい! ならもうしませーん!」
苗木「……ハァ…………疲れる……」
飯
>>60訂正
かわいー顔見れるのも良かったけど
↓
かわいー顔見れるのも良さそうだけど
苗木「ここは、音楽室か」ガチャッ
舞園「あっ、苗木君!」
苗木「舞園さん。 どうしたの? こんなところで」
舞園「ええ、ちょっと歌の練習を。 最近歌ってませんでしたからね」
苗木「へええ。 じゃあ歌の練習の邪魔しちゃ悪いし、ボクはこれで……」
舞園「あ、ま、待ってください! 苗木君はここにいてください!」
苗木「え? いいの? ボクがいても邪魔になるだけじゃ」
舞園「いいんです、苗木君だけなら。 苗木君に見られてると思うとやる気と元気と性欲が湧いてくるんです!」
苗木「そ、そうなんだ……、……ん?」
舞園「だからここにいてくださいね! 練習が終わるまでは!」
苗木「う、うん。 ……それは別にいいけど………」
苗木「……だってさ、江ノ島さん」
江ノ島「ハアーイッ! おっじゃましまーっす!」ガチャッ
舞園「 」
江ノ島「いんやぁ~アイドルの歌唱練習だってさ苗木! レアもんでしょこれ~!」
苗木「う、うん。そうだね」
舞園「…………」
江ノ島「おっ、舞園さん! さぁいっちょお願いしますよぉ~! アイドルの生歌聞いてみたーい!」
舞園「………苗木君だけ……苗木君だけなのに………」ブツブツブツ....
江ノ島「ほら! ほら! 歌って歌って! 苗木がいると性欲とヤる気が湧いてくるんしょ~!? アハハハハハ!!」
苗木「ちょっと江ノ島さん! 舞園さん相手に変なこと言わないでよ!」
江ノ島「うぷぷぷっ、メンゴメンゴ~!」
苗木「全く……、……舞園さん?」
舞園「………何日頃から当たり前の顔して引っ付いてるんですか………苗木君が嫌がってるのがわかってないんですか………」ブツブツ
苗木「ま……舞園さん……?」
舞園「はっ。 す、すいません苗木君。 まさか江ノ島さんが一緒にいるとは思ってなくて……」
江ノ島「え~? アタシ達最近ラブラブなんだけどなぁ~? こりゃもっと見せつけてやんなきゃねぇ? 苗木~?」ギュー
苗木「だ、だから止めてってば江ノ島さん……舞園さんが見てるんだから……!」グイッ
舞園「殺る気湧いてきました」
苗木「なんで音楽室にカラオケが……」
舞園「ルールは簡単。 同じ歌を歌って点数がより高い方の勝ち。 単純でしょう?」
江ノ島「あーはいはい。 曲も転調も歌詞表示も全部好きにしていいからさっさとして頂戴」
舞園「私が勝ったらその場で爆ぜてください。 即急に」
苗木「そんな無茶な」
江ノ島「ふーん。 んで? 私が勝ったら?」
舞園「私が爆ぜます」
苗木「そんな無茶な」
舞園「苗木君、私が勝ったら結婚しましょうね」
苗木「なんかこれデジャブだよ」
江ノ島「苗木。 私が勝ったら子作りセックスしよっか」
苗木「表現が生生しい!! もっと抑えてよ!!」
江ノ島「そいじゃ、始めよ」
舞園「負けません……絶対……!」
苗木「……っていうかやっぱりボクの人権無いの!?」
ピーッ......ジャンッ!
舞園さやか 評価:希望
江ノ島盾子 評価:絶望
舞園「やった!やりましたよ苗木君!」
苗木「え、評価おかしくない?」
舞園「私の十八番の持ち歌ですし、歌詞表示無しの転調は私好み。 勝たないハズがありません!」
苗木「う、うん…………でもこの学園でいうこの評価って……」
ジャンッ!
勝者:江ノ島盾子
舞園「………えっ………」
苗木「やっぱり……?」
江ノ島「んまあそりゃそうよ」
舞園「え、あの、これ……どうして……」
江ノ島「にっぶいわねぇ~。 この学園の長は私、この江ノ島盾子ちゃんよ? この超高校級の絶望が頂点なんすよぉ?」
江ノ島「だったら評価の最上級も勿論『絶望』に決まってんでしょうが! アハハハハ!」
舞園「そ、そんな……そんな…………」
舞園「ほ、他の曲で! 他の曲で勝負しましょう!! 他の曲でなら絶対勝ちますから!!!」
江ノ島「ねえ苗木知ってる? こういうのを悪あがきっていうのよ?」
苗木「そ、そんなこと言っちゃ駄目だよ……」
舞園「次は絶対……絶対勝ちますから……うぅ……うぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
苗木「ま、舞園さん!」ダッ
江ノ島「はい、ストップ」グッ
苗木「うわっ。 え、江ノ島さん!離してよ!!」
江ノ島「負け犬にいつまでも構ってらんないっつーの。 ほら、出た出た」グイグイ
苗木「そ、そんなっ……ちょ、舞園さんっ!!」
江ノ島「いーから、出なさいっって」ドンッ
ガチャッ.......バタンッ.
苗木「あ、ちょっと! なんでボクだけ出すのさ!!」
カチャリ....
苗木「……鍵までかけられた……」
舞園「嫌だ……嫌だ……苗木君……苗木君……」
江ノ島「もしも~し? だいじょ~ぶぅ~? まいぞのちゅぁあああん?」
舞園「苗木君……苗木君……嫌っ……嫌ぁあああああ………」
江ノ島「………あのさ」
江ノ島「いい加減そのくっさい演技止めてくんない?」
舞園「 っ、」ビクッ
舞園「えん、ぎ? ………な、何を……」
江ノ島「その後ろ手に持ってるの、睡眠薬染み込ませたハンカチっしょ?」
舞園「ッ!!」
江ノ島「近づいた苗木とアタシを眠らせようとしたんだろうけど、考えがつまんなすぎよアンタ」
舞園「ど、どうして私がそんなこと……」
江ノ島「あっれぇ~忘れたの~? モノクマと監視カメラ操ってんのアタシなんすけどぉ?」
舞園「あっ……」
江ノ島「今朝ね。 アンタが誰よりも先に4階に向かう姿を見ちゃったのよねぇ~」
江ノ島「4階にゃ化学室あるもんねぇ。 通常の頭痛薬から普段お目にかかることのない毒薬までたっぷり揃ってるもんねぇ~?」
江ノ島「アタシ達が部屋回ってるってことに気づいて先回りしてたんでしょ? んで、音楽室で苗木を奪っちゃう作戦だったんだろうけど」
舞園「あ……あ……ああぁ……」
江ノ島「そうはいかないんだなぁ、これが」
江ノ島「うぷぷっ」
江ノ島「ほーんと苗木が好きなのねぇ、アンタ。 絶望的に病的なほどに苗木のことが好きなのねぇ」
舞園「お、お願い……お願いです!! 苗木君には黙っててください……! お願いします!!! なんでもしますから!!!!」
江ノ島「んじゃ、こんなことで手間かけさせないで頂戴。 苗木と一緒の時間が減るでしょ?」
舞園「えっ…………そ、それだけでいいんですか?」
江ノ島「まぁ、アタシとしては自殺者が出ようがコロシアイが起きようがどーでもいいわけだしねぇ~」
江ノ島「……あー、でも……」スッ
江ノ島「今度苗木に変なことしようとしたら『絶望的なオシオキ』、しちゃうから」ボソッ
舞園「ひっ………」
江ノ島「わかった? おーけー? どぅーゆーあんだすてん?」
舞園「は、はい……二度としません……絶対!」
江ノ島「んーよろしい。 んじゃ、これあげーるっ」スッ
チャリッ
舞園「? ……か、鍵?」
江ノ島「視聴覚室の倉庫の鍵。 そこにここ3年分の監視カメラの映像があるから」
舞園「えっ……」
江ノ島「それでまぁ、苗木のカメラ映像でも見りゃいいんじゃない?」
舞園「!!!」
江ノ島「んじゃね~♪」ガチャッ
バタンッ.....
舞園「え………江ノ島さん………!!」キラキラ
江ノ島「あーん! 苗木ぃ~!! 怖かったよぉ~!」ギュー
苗木「うわぁっ!や、やっと出てきたね江ノ島さん。 中で何してたのさっ」
江ノ島「舞園ちゃんとなーかなーおーりっ。 アイツ、終始『なえぎく~ん、なえぎく~ん』って言ってたのよ!」
苗木「そ、それはそれは……。 それで? 仲直りは出来たの?」
江ノ島「まぁねぃっ。 これで舞園から睨まれることは無くなったんじゃないかな」
苗木「そっか。 それは良かったね!」
江ノ島「さっ、次行こっか~次~」ギュッ
苗木「う、腕絡ませないでよ!」
江ノ島(苗木は私だけが守ってやんなきゃね!)
江ノ島(誰かに任せるなんて絶望的過ぎだし!)
江ノ島「うぷぷっ」
苗木「?」
江ノ島「なんでもなーいよんっ。 それじゃあ保険室行ってセックスしよっか!!」
苗木「え、あれ冗談でしょ? ……冗談じゃなかったの!? 嘘ぉ!!?」
江ノ島「ホラ、苗木。ここが書庫」
苗木「ん? うん」
江ノ島「ここが保健室」
苗木「うん」
江ノ島「ここが体育倉庫」
苗木「うん」
江ノ島「ここが女子更衣室」
苗木「う、うん……」
江ノ島「ここが3階の女子トイレ」
苗木「…………」
江ノ島「以上、普段人気の無い場所ですがどこでセックスする?」
苗木「しないよ!!」
江ノ島「えー、せっかく苗木だけ女子更衣室入れるようカスタマイズしたのに」
苗木「なんでしちゃったの!? 平然と入れたからビックリしたよ!!」
江ノ島「ここがモノクマ操作室」ガチャッ
苗木「へぇ。 ここでモノクマを操るんだ」
江ノ島「同時に操れるのは6体くらいかなぁ。 だからどう頑張っても7pしかできないからね、ドンマイッ」ポンッ
苗木「そのドンマイの意味がわからないんだけど」
江ノ島「ここが職員室」ガチャッ
江ノ島「つっても、もう誰も居ないけどねん」
苗木「職員室ってことは皆の個人情報があったりするのかな?」
江ノ島「お、苗木ったら鋭い! いいよいいよー教えちゃう!」
苗木「い、いやいやいや! 別に知りたいからそういうこと言ったんじゃないって!」
江ノ島「私のスリーサイズはね、上からー」
苗木「いい! いいから!」
江ノ島「あ、ちなみに私安産型だから。 将来安心よんっ」
苗木「聞いてないからホント」
江ノ島「ここは情報処理室。 なんと、スパコンが置いてあるのだ」
苗木「へえ! それはすごいね! ボク、スパコンなんて見るの初めてだよ!」
江ノ島「そうっしょそうっしょ? それじゃあ、ご開帳~♪」
ガチャッ....
千尋「んぁ! ああんっ! すご、すごいよ大和田君のおち○んぽぉ!!」パンッパンッ
大和田「ぐうっ! てめえのケツ穴こそ、すっげえシマリだぞ……ぐぅ!」
石丸「こんな……不純な……! ああっ! だが止められない!! 不二咲クンの吸い付きが良すぎて……僕はぁ!!」
バタンッ
苗木「………」
江ノ島「……つ、次行こ次」
苗木「あの、今……スパコンの影のところで誰か……」
江ノ島「何もないから! 何も見てないから!! 行くよ苗木!」グイッ
苗木「うわ、ちょ……、…………江ノ島さん、顔赤いよ?」
江ノ島「う、うっせー!!」グイッグイッ
江ノ島「ご、5階開けといたから……」
苗木「え? あ、うん。 ありがとう」
江ノ島「………」モジモジ
苗木「どうしたの? いつもより元気無いけど」
江ノ島「な、なんでもねーし……」
むくろ「ふぇぇぇん……なえぎく~ん……じゅんこちゃぁあん……」トテトテ
苗木「あれ?」
江ノ島「うわっ」
むくろ「あっ……な、苗木くぅん!! 盾子ちゃぁん!!」ダッ
ボフッ
苗木「え、あの、ど、どちら様っ?」
むくろ「うわぁぁぁぁぁん! 苗木くん! 苗木くん!! 苗木くぅぅぅぅぅぅん!!!」ギュウウウウウウ
江ノ島「………はぁぁ……」
苗木「へぇ、江ノ島さんのお姉ちゃんなんだ」
むくろ「えへへ。 二人共……久しぶり……」
江ノ島「アンタ、随分と見なかったけどどこほっついてたの?」
むくろ「えぅ……あの……そ、それが……」
むくろ「こ、コロシアイの為に階段のシャッターをみんな下ろしたでしょ……?」
むくろ「その時、ちょうど武道場で銃のメンテしてたら……」
むくろ「と、取り残されちゃって……エグッ……グスッ」
苗木「うわぁ……」
江ノ島「はぁ………」
むくろ「皆居なくて……私ひとりぼっちで……」ポロッ
むくろ「少し経って……校内放送でコロシアイ止めるって盾子ちゃん言ったから……私何すればいいかわかんなくて……」ポロポロ
むくろ「寂しくって……怖くってぇ………うぇぇぇん……」ボロボロ
苗木「う、うわぁ……」
江ノ島「はぁぁぁぁぁぁ………」
苗木「コロシアイ止めてから5階開くまで大体5日くらいだったけど、その間食料は?」
江ノ島「こいつ、超高校級の絶望と同時に超高校級の軍人だもの。 5日くらい飯喰わなくてもわけないわよ」
むくろ「え、えへへ。 ぶいっ」
むくろ「それに植物庭園もあるからね。 食用の草は解るんだ」
苗木「へぇ、それはすごいね!」
むくろ「そ、そぉ? ……ぶ、ぶいっ」
むくろ「これなんかは天ぷらにすると美味しい。 胃腸の調子を整えてくれるの」
苗木「へぇぇ」
むくろ「苗木君、これ吸ってごらん」スッ
苗木「ん。 ……わ、甘いっ」
むくろ「でしょ! んっ……、……えへへ、あまーい」
苗木「あまーい」
むくろ「あまーい」
江ノ島「………」イライラ
江ノ島「苗木~。 こっち見てごらーん」
苗木「ん? うわぁ!!?」
江ノ島「ほらここ。ラフレシア咲いてんのよ」
苗木「く、臭い! 臭いいいい!!!」
江ノ島「絶望した?」
苗木「したした! したよすっごいする!! くっさい!!」
江ノ島「うぷぷっ」
むくろ「あ、苗木君苗木君。 ここっ」
苗木「ん? おおっ、四つ葉のクローバーだ」
むくろ「流石は超高校級の幸運だね」
苗木「ううん、見つけたのは戦場さんだよ。 だから戦場さんも超高校級の幸運だね」
むくろ「私が? な、苗木君と一緒?」
むくろ「…………えへへ……やった」
江ノ島「…………」イライラ
ちょっとおでん食ってくる
折角デレたのに突き放されるとか超絶望的で妹様濡れちゃう!
江ノ島「お姉ちゃんのイチャイチャが絶望的に残念なんですけどーてか、お姉ちゃん邪魔だから消えてくれない?」
戦場「え・・・循子ちゃん?」
苗木「それは言いすぎだよ江ノ島さん!」
戦場「苗木くん・・・/ / /」
江ノ島「」イライラ
ssとか書いた事ないから仕方ないだろ
むくろ「ここは生物室」
苗木「へぇ、って寒い!」
江ノ島「本来、コロシアイで出た死体をここに保存する予定だったからねぇ」
むくろ「この冷蔵庫に死体を入れる予定だったの」
苗木「へぇ……。 あれ? その冷蔵庫に何か入ってるみたいだけど」
むくろ「……あ、ホントだ。 なんだろ」ピッ
江ノ島「あ、ちょ、こら止めっ……!」
ガラー
ガシャン
苗木「……えっ……これって」
むくろ「苗木君の……」
苗木・むくろ「「抱きまくら?」」
江ノ島「…………」カァァァ
さすがおでん代行、仕事が早い
江ノ島「だ、だって今夏じゃん!!」
苗木「?」
江ノ島「夜あっちぃんだよ! アタシ、クーラーに弱いから付けたくないし!」
苗木「いや……そうじゃなくて……そこじゃなくて……」
江ノ島「うっ……ぅるっせー! 枕くらい人の勝手じゃんか!! いーじゃんかよ抱きまくらで寝たってよぉ!!」
むくろ「盾子ちゃん、抱きまくら派だったっけ……」
江ノ島「黙ってろ残姉!」
江ノ島「……だからその……つまり……そういうこと!!」
苗木「………」
江ノ島「あ、なんだそのほほ笑み!! うっぜえ! 苗木のくせにー!!」
むくろ「ねえ盾子ちゃん」
江ノ島「あぁ? ……なによ」
むくろ「その抱きまくらカバー、もう一つ無い?」
江ノ島「有ってもやんねー! お前にゃやんねー!」
むくろ「(´・ω・`)」
江ノ島「くっそ……なんか最近私のキャラがブレてきてる……」
むくろ「大丈夫だよ。 盾子ちゃんは私なんかと違ってどんなキャラでも素敵だよ」
江ノ島「大体はおめーのせいなんだよ、絶望的につまらないくせに!」
むくろ「ご、ごめんね盾子ちゃん……」
苗木「江ノ島さん、あまり戦場さんを責めちゃ駄目だよ。 家族なんだから」
むくろ「苗木くぅん…………」
苗木「大丈夫。 戦場さんだってとても素敵だよ。 だからそんなに自分を卑下しないで」
むくろ「な、なえぎきゅぅん……」
江ノ島「ぬぁああああ!!! だからそのムードが腹立つっつってんだよぉおおお!!!」
むくろ「だ、大丈夫。 私、あ……あい……愛人でもいいから……」カァァァ
江ノ島「うるせー! 私が正妻だ!! 苗木は誰にも渡さねーし!!」
むくろ「苗木君。 こう見えて盾子ちゃんは結構恥ずかしがり屋だから、男の子らしくリードしてあげてね……」
苗木「え、あ、うん…………あ、そうなんだ」
江ノ島「やめてよぉおおおおおおおお!!! もぉおおおおおおおお!!!!」
>1
細かいが戦場じゃなくて戦刃ね
>>198
細かいが俺じゃなくて別の奴ね
苗木「さて、これで大体の場所は回ったかな」
苗木「戦刃さん、つまらなくなかった?」
むくろ「ん……、……昨日までの5日間は一人で寂しかったけど……」
むくろ「今は……今は苗木君と一緒だから……どこ回っても楽しいよ」
苗木「そう? 嬉しいこと言うなあ」
むくろ「……苗木君は?」
苗木「ボクもだよ。 戦刃さんと一緒だと、楽しいな」
むくろ「…………」
苗木「…………」
むくろ「な、なんか今の………ぷ、プロポーズ……みたい……」カァァァ
苗木「言ってからボクも思ったよ。 ……照れちゃうね、ハハッ」
江ノ島「おいちょっと!止めろよ! 私の一番キライな王道青春ラブコメを繰り広げんなっつーの!!」
苗木「あ、勿論、江ノ島さんと一緒でも楽しいよ?」
江ノ島「えっ、あっ、うっ………」
江ノ島「…………は、はい……」カァァ
江ノ島「くそぅ……苗木が女慣れしてきてる……」
苗木「戦刃さん。ここは?」
むくろ「ここが武道場。 私の愛銃がいっぱいあるんだっ」
苗木「じゅ、銃かぁ。 怖いなぁ」
むくろ「じゃあ銃の恐怖感を無くすために、苗木君に試射させてあげるよ」
苗木「し、試射って……銃の?」
むくろ「うん。 とは言っても初心者向けの小口径のハンドガンだけどね」スッ
苗木「わ、重い。 こんなに小さくても重いや」
むくろ「あそこにちょっとわけわからない水晶球があるでしょ? あれを狙って打ってみて」
苗木「ん……どう構えればいいんだろう」
むくろ「こう、自分の鼻の延長上に銃のサイトが来るようにして」スッ
苗木「ん……んん? こ、こんな感じ?」スッ
むくろ「えっと……そうじゃなくて……」
苗木「……うーん……」
むくろ「………な、苗木君…………ちょっと……し、失礼します……」スッ
ピトッ
苗木「! い、戦刃さん!!」
むくろ「こ、こうしたほうが教えやすいから……ね?」
苗木「う、うん。 お願いします……」
むくろ「こう……腕を伸ばして……あまり足を広げすぎないように……」ピトーッ
苗木「うん……」
むくろ「………ふぁっ」
苗木「えっ、ど、どうかした?」
むくろ「う、ううん。 なんでもないよっ」
むくろ(苗木君の香りが……いっぱい……)ドキドキ
江ノ島「…………」
大神「ぬ? 江ノ島ではないか。 お前も鍛錬か?」
江ノ島「ん、まぁそんなところ。 大神は?」
大神「我はサンドバックを持参済みだ。 今日もこいつでな」シュッ
江ノ島「ふぅん」
パンッ!
苗木「っと……反動がすごいね」
むくろ「すぐ慣れるよ。 苗木君、筋がいいから」
苗木「そ、そうかな? ……えいっ」パンッ
パリーンッ
苗木「あっ」
むくろ「こんな早く当てるなんて……すごいよ苗木君っ」
苗木「そ、そんなっ、ボクじゃなくて戦刃さんの教えが上手いからだよ」
むくろ「そ、そんなことないよぅ。 苗木君がすごいんだよぉ!」
苗木「………」 むくろ「………」
苗木・むくろ「「えへへへ………」」
江ノ島「………」パンッパンッパンッパンッ!!
大神「お、おい江ノ島……それは……我のサンドバッグ……」
江ノ島「……………」バンッバンッバンッバンッ!!
大神「あ、ああ……みるみる穴だらけに……」
江ノ島「…………」
大神「ぬ? 江ノ島ではないか。 お前も鍛錬か?」
江ノ島「ん、まぁそんなところ。 大神は?」
大神「我はサンドバックを持参済みだ。 今日もこいつでな」シュッ
むくろ「」ドサァ
江ノ島「ふぅん」
苗木「ふぅ。 ちょっと疲れちゃったかな」
江ノ島「あー、いい汗流したぁー」
江ノ島「……あれ、あの子は?」
苗木「戦刃さんなら大神さんと一緒に鍛錬だってさ。 この暑い中よくやるよね」
江ノ島「ふぅん」
江ノ島「……ねぇ、苗木。 汗かいてない?」
苗木「あ、やっぱちょっと臭うかな。 銃打つってだけなのに汗かくと思わなかったよ」
江ノ島「そう……汗かいてるんだぁ……」
苗木「……な、なんかイヤな予感」
江ノ島「お風呂で背中流しっこターイムッ!!」ガバッ
苗木「うわぁ!! 久々の引っ付き!!」
江ノ島「お風呂行きまちゅよ~まこときゅ~ん」ギュウウウウウウ
苗木「や、やめてよ! 自分の部屋にシャワーがあるじゃないか! そこで十分でしょ!」
江ノ島「あら誠きゅんったら、あの狭い空間を二人でシャワー浴びちゃうのぉ~? ひわ~い!」
苗木「ああもう……」
苗木「……………」
江ノ島「…………」
カポーンッ....
苗木(ホントに入るとは………)
江ノ島(…………………)
苗木「………あの、江ノ島さん……」
江ノ島「ええっ!? ……あ、背中ね。 うん、任せといて……うん……背中……」
苗木「いや、それよりちょっと聞きたいことがあるんだけどさ」
江ノ島「な、なな、なあに?」
苗木「………なんで……」
苗木「なんで水着着てるの?」
江ノ島「逆になんで苗木はマッパなのよぉおおお!!!!」
苗木「え!? だってお風呂っていったら全裸でしょ!?」
江ノ島「たしかにそうだけど、男女二人っきりで風呂入るのにマッパはないでしょマッパは!!?」
苗木「ボク、妹や妹の友達と一緒にお風呂入るときでも何も着てなかったけど」
江ノ島「それはアンタ妹相手だから……、……はぁ!?」
苗木「ん?」
江ノ島「アンタ……妹の友達とも風呂入るような男なの!!? 親は何してんだよぉおお!!?」
苗木「え、だって幼馴染だから……それに父さんも母さんも何も言わなかったし」
江ノ島「こ、この……この変態!!」
苗木「それを江ノ島さんが言うの!?」
江ノ島「苗木はもっと貞操観念の強い今どきの草食系男子だと思ってたのにぃいいいいい!!!」
苗木「ぼ、ボクは童貞だよ!!……って、何言わすんだよ!!!」
江ノ島「え、そうなの!? やった!!」
苗木「あ、嬉しいんだ」
江ノ島「ってちょっと苗木! 前!!前!! ちゃんと隠しなさいよぉおおお!!!」
苗木「ど、どうしろっていうんだよ……」
チャポンッ
苗木「ふぅ…………なんか余計汗かいた感じ……」
江ノ島「……人類史上最大最悪の絶望的事件……人類史上最大最悪の絶望的事件……」ブツブツ
苗木「なに不吉なこと呟いてるのさ……」
江ノ島「べ、別に恥ずかしがってねーし!!」ドキドキ
苗木「言ってないよ」
カポーンッ.....
苗木「ふぅ…………」
江ノ島「はぁ…………」
苗木「江ノ島さんって……ホント恥ずかしがり屋なんだね……」
江ノ島「う、うっさい。 ……むしろ異性と二人っきりで風呂入ってドキドキしない苗木のほうがおかしいっつーの……」
苗木「そりゃあボクもドキドキしてるけどさ……江ノ島さんほどじゃ……」
江ノ島「……うっさい……」
苗木「………ははっ」
江ノ島「こうやって落ち着いて苗木と話したこと無いから……ちょっと新鮮っつうか……」
苗木「……そうだね」
江ノ島「最初は私に振り回されるだけのナヨナヨした男ってイメージだったのにさ……」
苗木「それは今でもそんなに変わらないけど……」
江ノ島「少なくともアンタに対して一つ気づいたことがあるわ」
苗木「……それは?」
江ノ島「苗木は天然ジゴロ」
苗木「ぶっ」
江ノ島「ハズレじゃないでしょ?」
苗木「そ、そんなつもり無いんだけどなぁ……」
江ノ島「でもま、そういう所も含め私は苗木が好きなのよん」
苗木「……江ノ島さん……」
苗木「顔真っ赤だよ」
江ノ島「の、のぼせてんのよ! うっさい!!」
苗木「はははっ」
霧切「それで二人共、何時になったら私に気づくのかしら?」
苗木「……えっ」
霧切「全く。年頃の男女が二人っきりで混浴とは、見逃せないわね」ザパアッ
苗木「き、霧切さん!? な……なんで水中から……」
江ノ島「いや、私は気づいてたけどさ」
苗木「そうなの!? なんで言わなかったのさ!!」
江ノ島「アンタがマッパで来るからでしょ!! 言うタイミング逃したんだよ!!」
霧切「私抜きで話を進めないでほしいわね」
江ノ島「ふん。 大方アンタもヤスヒティア・ルーデンタエコとか枕ビッチのあいつとかと同じ目的なんでしょ?」
苗木「そ、それって……」
霧切「苗木君。 駄目じゃないの。 私を差し置いて別の女とお風呂に入るだなんて」
江ノ島「おーおー。 まーたガイキチなのが現れたね。 苗木ってキチガイに愛される体質でも持ってんの?」
霧切「お黙りなさい、超高校級の絶望が。 苗木君、さぁ、さっさとここから出ましょう?」
苗木「き、霧切さん………」
苗木「霧切さんも水着着てるんだね……」
霧切「むしろなんで苗木君こそマッパなのよぉおおお!!!!!!」
すまん用事
6時には帰って来る
苗木「え、だってお風呂で(ry」
霧切「苗木君は年頃の女子を舐めすぎよ! いい、苗木君?」
霧切「年頃の女子っていうのは好きな異性の裸体を想像するだけでオルガニズムに達しちゃうようなものなのよ?」
苗木「そ、そうなの?」
江ノ島「そうねぇ」
むくろ「う、うん」
セレス「そうですわね」
舞園「一理あります」
十神「全くだ」
苗木「そうなんだ……」
霧切「そんな子が、潜んでいたお風呂場に好きな異性がマッパで入ってきたらどう思う?」
苗木「いや……わかんないけど……」
霧切「恥ずかしくてしょうが無いわよ!!」
苗木「声を張り上げて言うようなことじゃないと思う」
霧切「とにかく、苗木君。 あなたは速やかに水着に着替えて戻ってきなさい!」
苗木「に、二度手間じゃないか、嫌だよそんなの」
霧切「ふ、不潔よ苗木君!」
苗木「酷い言いがかりだ!」
霧切「何よ! それだったら私だって意見があるわ!」
霧切「私だって本当は手をつなぐ所から初めて、仲が深まってきたらアダ名で呼び合ったり、食事の中身の交換とかして……」
江ノ島「うわぁ……」
霧切「部屋に呼んで他愛もない話から始まり、気になってる子の話題に入って、お互いの名前を同時に呼び合って赤面しあったり……」
江ノ島「うっわぁ……」
霧切「晴れて彼氏彼女の関係になっても、何をすればいいのかわからなくてお互いギクシャクしちゃったり……」
江ノ島「うっわぁぁ……」
霧切「でもある時欲求のままに任せて獣の如く野性的にプラトニックなセックスをしちゃって……」
江ノ島「うっわ……え?」
霧切「衝動のまま犯しあい続けて朝日を浴びる頃『好きだよ』って呼び合うような段階を踏むハズだったのに……!!」
霧切「こんなのってあんまりよ!!」
霧切「もう私……お嫁にいけない……」グスッ
むくろ「霧切さん……」
セレス「霧切さん……」
舞園「霧切さん……」
十神「霧切………」
むくろ「元気だしてよ、霧切さん! 希望はいつも明日にあるんだよ!」
霧切「い、戦刃さん……!」
セレス「あなたの俯いた姿など、私、見たくありませんわね」
舞園「霧切さんはいつもキリギリっとした人です! 顔を上げてください霧切さん!」
霧切「セレスさん……舞園さん……!」
十神「ふん。 落ち込むなら好きなだけ落ち込んでればいい。 だがな霧切よ」
十神「お前がそんなんでは、俺の一人勝ちということで苗木を貰ってしまうことになるな」
十神「それでは、全くもって張り合いがない。 まるで面白く無いだろう?」
十神「顔を上げろ。 貴様は貴様らしくあればいいのだ」
霧切「十神……くん……!」
霧切「私……私頑張る……!」
霧切「苗木君に……もっと振り向いて貰えるように……!」
霧切「将来私のお尻をぶってもらえるように……!」
むくろ「霧切さん!」
セレス「霧切さん!」
舞園「霧切さん!」
十神「霧切!」
霧切「私、頑張る!!!」
苗木「………」
江ノ島「……苗木。 今だけアンタに同情するわ……」
苗木「…………ありがとう……」
苗木「………それで……」
江ノ島「うん」
苗木「……どうしよう……この状況……」
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