両津勘吉「事務所で留守番」市原仁奈「するです」 (24)

両津「うおっす」

中川「おはようございます」

両津「最近急に涼しくなってきたな」

中川「ええ」

本田「せんぱ~~~~~~い!見てくださ~~~~い!ついに引きましたよ~~~~~!」

両津「あぁ?」

本田「これこれ!轟愛李ちゃんのスーパーレアです~~~!」

両津「ああ、今流行のゲームか。で、いくらかかったんだ」

本田「えっとお、大体7万円くらいですねえ」

中川「え!?7万円!?」

両津「ああ、まあいいほうなんじゃねえの」

中川「えっ、それでいいほうなんですか!?」

両津「わしはこのゲームはしとらんが、どうもそういう世界らしい」

中川「はあ」

両津「金をかけたものが勝つとは限らん。だがレアカードを引いたものはみなすべからく金をかけておる、というのがあっちじゃ常識らしい」


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中川「恐ろしい世界ですね…」

両津「結構うちの部長とか危ないんじゃないか?スケベでかつ金は持ってるからな。コロリと闇に飲まれるかもわからん」

部長「わしがいつ飲み込まれたんだ?」

両津「あっ!部長おはようございます!今日もいい靴ですね!」

部長「もう7年履いてる靴だ!朝からゲームの話をしている暇があったら書類の整理でもせんか!」

両津「はいはいわかりましたよーっと」

両津「まったく、いつも絶好のタイミングで現れるんだからな…」

ジリリリリリン

両津「はい公園前派出所」

ちひろ「両津さんですか?ご無沙汰しております」

両津「その声は、シンデレラプロダクションの事務の姉ちゃんか?」

ちひろ「はい、千川です。実は両津さんに頼みがあるんですが…」

両津「ん?何だ?」

ちひろ「実は、事務所の留守番をお願いしたくて」

両津「あ~ん?わしはアイドルのお守りは輿水やら神崎やらの件でもう飽きたぞ」

ちひろ「(ちっ、噂通りタダじゃ動かないわね…)バイト代、出しますよ」

両津「すぐ行くから待ってろ!」ガチャン

両津「本官はパトロールに行ってくるであります!」ドヒューン

部長「おい待て!ここで気絶してる本田をどうにかしてから行け!」

中川「本田さん笑顔でスマホ持ったまま気絶してる…」

事務所前

両津「ここに来るのも久しぶりだな…」

ちひろ「あ、両津さんお久しぶりです」

両津「おう、留守番ってのは何だ?他の奴誰もいねえのか?」

ちひろ「そうなんです。私も今からどうしても行かなきゃいけない仕事があって…。モバPさんは出張中で、年長のアイドルもみんな休みでいないんですよ」

両津「ふーん。ま、わしはバイト代さえ出れば何でもいいがな」

ちひろ「じゃあこれから面倒を見てもらう子を紹介するので、中へどうぞ」ガチャリ

両津「おい、羊のぬいぐるみしかいねえぞ」

仁奈「あれ?ちひろさん後ろの人は誰でごぜーますか?」

両津「羊のきぐるみを着たガキかよ」

ちひろ「この人は両津さんよ。今から仁奈ちゃんと一緒にお留守番してもらうの」

仁奈「ちひろさんまたお外行きやがるですか?」

ちひろ「ごめんね。そのかわりこのお巡りさんが遊んでくれるからね」

仁奈「わかったでごぜーます!ちひろさんは安心して出かけるですよ」

ちひろ「日が暮れるまでには戻るからね。それではよろしくお願いします」

両津「ああ」

仁奈「行ってらっしゃーい!」

両津「おう、お前名前は何てえんだ?」

仁奈「市原仁奈でごぜーます。お巡りさんは何ていいやがるんですか?」

両津「わしは両津勘吉だ」

仁奈「お巡りさんその立派なゴリラのきぐるみはどこで買ったですか?」

両津「これはきぐるみじゃない!毛深いだけだ!」

仁奈「ふふふ、仁奈は騙されねーですよ。そんなごつくて毛深い人間などいねーです!」グイグイ

両津「いてて!腕毛を引っ張るんじゃない!」

ブチッ

両津「あんぎゃらふんぎゃらびっちょっぺ!」

仁奈「…本当に本物の人間でやがりますか…!」

両津「腕毛を鷲づかみで引っこ抜きやがって…。ミステリーサークルになったじゃねえか」

仁奈「本物ならしょーがねーです。お巡りさんにはこの中にあるきぐるみを着てもらうです」ガラッ

両津「何でそうなるんだ…」

両津「つってもわしのサイズに合うきぐるみなんか無いぞ」

仁奈「困りやがりましたね」

両津「ん?この馬鹿でかいのは何だ?」

仁奈「それは友紀おねーさんが『ろーん』で買ったきぐるみでごぜーますね」

両津「ああ、あいつのか…」

仁奈「友紀おねーさんを知ってやがりますか?」

両津「前にちょっとな」

仁奈「なら大丈夫でやがりますね。さあ早く着るですよ!」

両津(ねこっぴー)「あちぃ…」

仁奈「おお!ねこっぴーがちゃんと立ってる姿は初めて見たですよ!」

両津「これはなかなか動きが難しいな」

仁奈「お巡りさんは背が小さいからぴったりでごぜーますね」

両津「余計なお世話だ!」

両津「ところで、わしにこれを着せて何するんだ?」

仁奈「怪獣ごっこをするです!大正義ねこっぴー軍VSニナひつじをするですよ」

両津「それはどっちが怪獣なんだ?」

仁奈「両方です!」

両津「それは怪獣ごっこと言えるのか…?」

仁奈「とおーっです!」ポスッポスッ

両津「わはは、子供の攻撃なんかへっちゃらだぜ」

仁奈「むむむ、手ごわい敵でやがりますね」

両津「次はわしの番だな。浅草すてみタックルをくらえ!」ドスドス

スタドリの瓶くん「」コロン

両津「げっ!」

ドンガラガッシャン!

両津「いつつ…後頭部を思いっきり打ってしまった…」

仁奈「お巡りさん大丈夫でごぜーますか?」

両津「「何とかな。ん、何だ…?『上条春菜用超高級眼鏡。触るな』」

眼鏡だったもの「」

両津「見なかったことにするか。多少の犠牲はやむをえん」ポイ

両津「これを着てたらまともに動けんから脱ぐぞ」

仁奈「もう怪獣ごっこはおしまいでやがりますか?」

両津「まあそう言うな。ん、何かカードがいっぱい置いてあるな。3000とか10000とか…。いいことを思いついたぞ」

仁奈「何でやがりますか?」

両津「下町のガキ共御用達の遊び、メンコをするぞ」

仁奈「聞いたことねーです。どうやって遊ぶですか?」

両津「例えばこのカードを地面に置いてだな…。もう1つのカードを持って…でえい!」ズバン!

3000MCくん「」クルリ

仁奈「おお、ひっくり返ったですよ!」

両津「ま、こんな風にひっくり返せたら勝ちだ。そしたらひっくり返せたやつは貰えるんだ」

仁奈「なるほど、じゃくにくきょーしょく、ってやつでごぜーますね」

両津「習うより慣れろだ。やってみろ」

仁奈「えい!えい!」テシテシ

両津「やはり小さい女の子の力じゃ厳しいな。待ってろ、テープでカードを3重にしてやる」

両津「よし出来たぞ。これでやってみろ」

仁奈「とう!です!」パシン

5000MCくん「」クルン

両津「おっ、これならいけそうだな。よし、わしと対戦しよう」

仁奈「ふっふっふ、仁奈に勝てるですか?」

両津「浅草のメンコ王を舐めるなよ。あまりにもメンコを集めすぎて電信柱の上からばら撒いてたほどだ」

仁奈「おおー、チャンピオンでやがりますね」

両津「お前はわしがさっき作ったその3重巻きにしやつ15個を使え。わしは普通のやつ5枚を使うぞ。先に手持ちが無くなったほうが負けな」

仁奈「まけねーですよ!」

両津「どりゃあ!」ドバン!

10000MC×3くん「」クルリ

仁奈「ああ、仁奈の最後のメンコが無くなっちゃったです…」

両津「いいことを教えてやろう。わしみたいに足を風が吹く方向に壁として置くんだ。そうしたらよりひっくり返りやすくなるぞ」

仁奈「ず、ずりーです!そういうことは先に教えてくだせー!」

両津「わはは、わしは勝つためには手段を選ばん男だからな」

仁奈「も、もう1回です!次は仁奈が勝つですよ!」

両津「おう、どっからでもかかってこい」

ちひろ「ただいまー。あら?」

仁奈「」スースー

両津「遊び疲れて寝ちまったよ」

ちひろ「ふふ、すっかり仁奈ちゃんも懐いたみたいですね。腕にしがみついちゃって…」

仁奈「うう…」ムクッ

ちひろ「あら、おはよう仁奈ちゃん。どうしたの?変な顔して」

仁奈「このお巡りさんくせーです…」

両津「」

ちひろ「」

後日

両津「っていうことがあったぞ」

中川「へえ。ところでその大量のカードみたいなのどうしたんですか?」

両津「ああ、これでメンコしたから勝ったぶん記念に全部持って帰った。ただよく考えると全然いらねえな」

中川「何なんでしょうね?」

両津「おい本田、お前持って帰れ。わしはいらん」

本田「ええっ!そんなあ~…(やった!10万MCはあるぞぉ~)」

両津「それにしてもおせえな。1週間以内にはバイト代送るって言ってたんだが…」

配達員「両津さん、千川さんからお届けものですー」

両津「わお!待ってました!ん、何だこのでかい箱は…」パカッ

手紙「両津さんへ バイト代の1万円をスタミナドリンクで送ります。今ならお得な10本でプラス4本キャンペーン中ですよ♪」

中川「うわっ、すごい量のドリンクですね…」

両津「ちくしょうあのアマ騙しやがったな!」

本田「1本貰っていいすか?」

両津「ああ、中川も飲め。わしは栄養剤は嫌いだ。署で売ってくる」

中川「僕もあまりこういうのは好きでないので…遠慮しておきます」

両津「ふう、やっと半分捌けた。ん?」

本田「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」

両津「な、何だ!?本田の奴、車道を全力疾走してやがる!しかもバイクに乗ってないのに豹変してたぞ!?」

中川「あ、先輩!本田さんがあのドリンクを飲んだ瞬間突然走り出して!」

両津「何だと!?もしや署の連中も…!」ダダダ…

葛飾署

署長「ひねったうんこ」

部長「金曜日のおかずはフライデ~~~~」

左近寺「さおりいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!」ドドドドドドド

板池「うおおおおおおおお!!!!!!!!舐めんじゃねえ!!!!!」

ボルボ「蜂め!!!向こうに行け!!!」ズガガガガガガガガ

中川「じ、地獄絵図だ…」

両津「くそっ!得体の知れない物寄越しやがって!覚えてろ千川~~~!!!!!!」

一方シンデレラプロの事務所

モバP「あれっ!?無い!?ここ3ヶ月貯めこんでたマボコインカードが無い!?」

ちひろ「私は知りませんよ。どうせまた寝ぼけて使ったんじゃないんですか?」

モバP「いや、そんなはずは!ああっ、10万円ぶん以上も無くなってる!なんてことだ…なんてことだ…」

仁奈「(黙ってたほうが良さそうでごぜーます…)」

おわり

以上です。読んでくださった方いらっしゃいましたらありがとうございました。後でHTML化依頼を出しておきます

書くにあたって調べたんですが、モバコインカードって買ってから6ヶ月で無効になるんですね。みなさんも貯めすぎには注意しましょうね

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