忍「変態……ですか?」
アリス「うん」
アリス「イギリスで日本のことを調べていたときに、よく目にした単語なんだ」
忍「そうですねー」
忍「一言でいえば、>>3ですかね」
忍「一言でいえば、愛情の一つですかね」
アリス「愛情?」
忍「そうです」
アリス「それって、likeとloveならどっちに近いんだろう」
忍「ライク……ラブ……どっち……?」
忍「はっ、きっとディープラブです!」
忍「金髪少女をお人形さんみたいに綺麗に飾って鑑賞したい!」
忍「……みたいな愛情ではないでしょうか?」
アリス「そ、そうなんだ」
アリス(シノの目がちょっと怖いよ……)
アリス「……つまり、好きなものをとっても大切にする気持ちのことをhentaiっていうんだね!」
忍「ええ」
忍「そういう一途な気持ちをもっている人のことを指してhentaiって言うんですよ」
アリス「へぇ~そうなんだ」
忍「私はアリスのことが大好きなので私はhentaiさんですよ!」
アリス「私だって、シノのこと大好きだからhentaiさんだね!」
忍「アリス……!」
アリス「シノ……!」
綾「あら、二人とも」
忍「! 綾ちゃん」
綾「何の話してたの? やけに盛り上がってたみたいだけど」
アリス「シノにね、とっても素敵な日本語について教えてもらってたんだ~」
綾「へぇ、どんな言葉?」
アリス「hentaiだよ」
綾「」
アリス「きっと日本人の奥ゆかしさがhentaiという愛情に結びついたんだね……」
忍「そうかも知れませんね……」
綾(これ、私が何かつっこみ入れるべきなのかしら……)
アリス「アヤはhentaiさんかな?」
綾「え」
忍「綾ちゃんは間違いなくhentaiさんですね」
綾「な」
綾「ち、ちょっと待って……!」
綾「私は >>11 」
↑
綾「私は、ド変態」
忍「そうなんですかー」
アリス「す、すっごーい!」
アリス(hentaiとdo heitai って何が違うの?)
忍(う~んと、英語でいうとmostが付く感じかと)
陽子「……」
綾「!?」
忍「あ、陽子ちゃん」
アリス「? どうしたの、怪訝な顔して?」
陽子「い、いや……」
綾「よ、陽子!!」
綾「ち、違うのよ……こ、これは……!」
アリス「アヤは最上級のhentaiさんなんだよ」
陽子「アリス……」
綾「か、勘違いなの……!」
綾「ほ、ほんとう……に……」
綾「違うんだからぁ……っ……」
陽子「やれやれ、そういうことか」
綾「……陽子?」
陽子「そんな涙目になることないだろ、綾」
陽子「おおかた、またシノがアリスにあることないこと吹き込んだんだろ?」
忍「そ、そうでしたか!?」
アリス「えっ?」
陽子「それで、引っ込み思案な綾は頑張ってノリツッコミしようとして滑ったってわけだ」
綾「……ちょっと違う気もするけど」
綾「たぶんそんな感じね」
アリス「えー!」
アリス「それじゃ、綾はhentaiじゃないの?」
綾「断じて違うわ」
忍「ではどういう愛情のことを変態というのでしょうか」
忍「難しい問題です……」
陽子「ボケてるのか本気なのかはっきりしてくれ」
アリス「それじゃ、陽子に聞くね」
アリス「hentaiって何?」
忍「……」
綾「……」
陽子(ストレートで答えづらい質問だな、おい)
陽子「そーだなぁ、……ま、簡単に言えば >>19 」
セックスだな
陽子「そーだなぁ、……ま、簡単に言えばセックスだな」
アリス「!!?」
忍「おおー」
綾「ななな!」
綾「何破廉恥なこと言ってるのよぉ……!」
綾「バカァ……!!」
陽子「何で綾が怒るんだよ!?」
忍「いけませんよ陽子ちゃん!」
忍「アリスは子どもなんですから」
忍「そういうことは、……まだ」
アリス「私、子どもじゃないよ(同級生だよ)!」
アリス「それに、sexくらい知ってるよ」
陽子「何!?」
綾「嘘でしょ!?」
アリス「本当だよ!」
アリス「毎晩シノとやってるもん!」
陽子「は」
アリス「ね、シノ!!」
忍「ア、アリス……!!」
綾「ちょ……!!?」
綾「そそそそこのところ詳しく……!!!」
陽子「落ち着け、綾」
アリス「大好きな人と一緒に寝ることだよね!」
忍「アリス……純粋な子!」
陽子(だよなー)
綾(……良かった、アリスはやっぱりアリスなのね)
カレン「何の話してるデスか~? 私も混ぜてください」
忍「あ、カレン」
陽子「何となくそろそろ来ると思ったぞ」
アリス「hentaiの意味についてお話してたんだよ」
綾「て、まだそのネタ引っ張るの?」
カレン「Oh! hentaiデスか?」
カレン「私知ってるデス!」
アリス「知ってるの?」
カレン「Japanese紳士のことデスね!」
陽子「紳士?」
カレン「ようにするに >>27 」
性的倒錯があり、性行動が普通とは変わっている状態のことデス
カレン「ようにするに性的倒錯があり、性行動が普通とは変わっている状態のことデス 」
忍「……」
陽子「……」
忍「カレンがよくわからない言語でしゃべっています」
忍「アリス、翻訳してください!」
アリス「ええ?」
綾「しの、これは日本語よ……ちょっと専門的だけど」
綾(倒錯なんて単語よく知ってるわね)
カレン「ってパパがー」
陽子「受け売りかっ」
綾「カレンのお父さん、日本に造詣深すぎ!」
アリス「カレンのお父さんは日本人だよ~」
綾「……」
カレン「hentaiさんはいつも全ラにネクタイ装備というhentai紳士スタイルで活動しているそうデス!」
アリス「えええっ!?」
忍「なるほど、それが日本的な紳士スタイルなんですか」
忍「これは金髪少……いえ、外国にも広めなければなりませんね!」
陽子「あーいるいる駅前とかでよく見かけるわ」
アリス「わ、私……そんな人……見たことないよ……」
陽子「……っているかよそんな紳士!!」
綾(さすが陽子、ツッコミに抜かりがない……)
アリス「う、う~~~~~ん」
カレン「アリス、どうかしまシタ?」
アリス「何だかよくわからなくなっちゃった……」
アリス「結局hentaiって何なんだろう」
忍「えーと、みんなの意見をまとめると……んーと」
忍「ディープラブで一途でセックスが普通じゃない綾ちゃんということでしょうか」
カレン「アヤヤ?」
綾「だから私は関係ないからー!!!」
陽子「よーし、こうなったら仕方ない」
陽子「こういうコトに詳しそうな大人な人に聞いてみよう!」
~職員室~
烏丸「……で」
烏丸「ここに来たの?」
忍「そうなんです」
陽子「からすちゃんなら上手く答えられるだろうと思って。先生だし」
アリス「ミス・カラスマの意見を聞きたくて……」
カレン「私も参考にしマス!」
烏丸「えっと、生物学的な意味ではなくて……?」
綾「世俗的な意味だと思います……おそらく」
烏丸(……世間一般に使われる「変態」ですか)
烏丸(正直答えづらいですが……ここは教師として)
烏丸(生徒に正しい認識を持たせることも大事ですね)
烏丸(でもあまりストレートな表現はちょっと……)
烏丸(多少オブラートに……)
烏丸「モザイクです」
アリス「はい……?」
烏丸「映像に移ったらモザイク処理されるような人のことを、えてして変態というんですよぉ~」
忍「そ、そんな!」
忍「つまり金髪にした私はやっぱりhentaiになってしまうんですね!?」
カレン「金髪! では私もモデルになったらモザイク処理されるんデスか!?」
アリス「そっかぁ(納得)」
陽子(上手く流したな……)
綾(さすがは教師……)
~放課後・大宮宅~
忍「……という話で盛り上がったんですよ」
勇「ふーん」
アリス「イサミはhentaiって言葉、どう思う?」
勇「そうねぇ」
勇「まぁ、そのうちわかるようになると思うわ」
勇「ふたりとも」
~忍の部屋~
忍「今日も一日あっという間に終わってしまいましたね」
アリス「そうだね」
アリス「……シノ」
アリス「日本語って難しくて奥が深いけれど、知れば知るほどもっともっと面白くなるよ」
アリス「これからも……」
忍「zzzzz」
アリス「……」
アリス「……一緒にいろんなこと勉強しようね」
アリス「おやすみなさい」
fin.
このSSまとめへのコメント
これはシノがアリスの髪に対して性的に興奮するHENTAIオチにして欲しかった