プロシュート「アイドル事務所?」 (60)

プロシュート(以下プロ)『ここは…』

プロ『確か俺は…なにをしていたんだ…?』ズキッ

プロ『頭がいてぇ…なんだってんだ、なにも思い出せねぇ』

プロ『それに…なんなんだここは…真っ白じゃねぇか』

プロ『…?扉?』


プロ『この扉を越えれば…なにかあるのか?』

プロ『…ダメだ、なにもわからない』

ギィィィ…


プロ『扉が…開いた?』

プロ『行けってことなのか…?この先になにがあるのかもわからねぇのにか?』

プロ『…』

プロ『ここにいてもなにも始まらねぇか…』

プロ『のってやろうじゃねぇか、なにかはしらんが』

プロ『なにがあろうとのりきってやるさ』

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1377865672



……???……


私は焦っていた
若さに任せ、走り出したはいいが失敗してしまい

再び、年老いてなお夢を持って行動を起こしたというのにまた大きな壁に阻まれてしまったのだ

『アイドル』

それが私の夢だった
なにも自身がアイドルになりたいわけではなかったが、同じ夢を持つ女の子達をサポートしてあげたかったのだ


そして立ち上げたとても小さなアイドル事務所には私を信じて共に歩むと決めてくれたアイドル達が12人、在籍している

だが、大きな問題が発生してしまったのだ


『プロデューサー』

そう、プロデューサがいないのだ
だましだまし私や事務員、はてにはアイドルからプロデューサーからへと転身した娘

この三人で事務所をまわしていたが、それももう限界なのだ

途方にくれ、焦っていた
このままでは、アイドル達の夢を叶えることもできないと

そんなときだった、ある一人の『偉大なる死』を遂げた男が現れたのは


『プロデューサー』

そう、プロデューサがいないのだ
だましだまし私や事務員、はてにはアイドルからプロデューサーからへと転身した娘

この三人で事務所をまわしていたが、それももう限界なのだ

途方にくれ、焦っていた
このままでは、アイドル達の夢を叶えることもできないと

そんなときだった、ある一人の『偉大なる死』を遂げた男が現れたのは

???(ぁぁ……考えもなく町にでたはいいがどうすればよいのやら……)

???(新しくプロデューサーを雇うか?いやだがこんな落ち目もいいところの弱小事務所にわざわざ入ってくれる者などおるまい…)

???(全く…つくづく黒井と比べて自分の未熟さが嫌になるね)


オイ,ケイサツヨンダホウガイインジャネエノ?

ヤダヨ,カカワリタクナイモン

???(なんだ、騒がしいね)

ザワザワ…

???(あれは……人が倒れているのか?)

こんなとき、最近の若い人の冷たさが嫌になる
私も年を取ったものだね…


???「きみきみ、大丈夫かね?」

プロ「う……あ、……」

???「ひとまず、事務所に…今なら音無君もいるだろうしね」

プロ「あ、あんたは…?」

???「私か?私は高木、アイドル事務所を経営している…っと今はそんなことはいい、はやく私の事務所へ行こう」

……事務所……


高木「……というわけだ、すまないが少し手当てを頼めるかね?」

小鳥「えぇ、わかりました」(ほんとははやく帰りたかったピヨ…)

小鳥「といっても見た目にはほとんど傷もありませんが…大丈夫なんでしょうか?」

プロ「……」スヤスヤ

高木「うむ……どうやら今は眠っているようだし、起きたときにまた色々と話を聞かせてもらおう」

小鳥「はぁ…ですが、社長」

高木「なにかね?」

小鳥「どうして事務所に連れてきたんですか?警察なり病院なり選択肢はあったと思うんですが…」

高木「あぁ…いやなに、少しばかり気になってね」

高木「とにかく、私は警察に彼の情報がないか聞いてこよう、もしも行方不明だったりしたら大変だ」

小鳥「分かりました」

小鳥(きれいな顔…そうとうハンサムね)

小鳥(ほりも深いし…外国の人かしら?)

プロ「うっ…!」

小鳥「ピヨっ!?」

プロ「あ、あんたは…?」

小鳥「あ、気がついたんですね!私は音無小鳥です」

小鳥「あなたは?外国の方ですよね?」

プロ「プロシュート…」

小鳥「プロシュートさんですね、ここは…」

プロ「ここは一体どこなんだ?」

小鳥「ここはアイドル事務所ですよ!そしてあなたは倒れていたところを社長が…」

プロ「俺は…なんだ?」

小鳥「…え?」

プロ「俺はなんでこんな場所にいるんだ?そもそもここはどこで、俺は誰なんだ?」


小鳥「ま、まさか…!」


(記憶喪失のイケメン来たーーー!)

中途半端だけどすまんが今日はここまで

東海

ミス
○投下

高木「おや、気がついたようだね」

小鳥「社長!」

高木「警察に問いわあわせたところ彼の捜索願いなどは出ていないようだったよ」

小鳥「そんなことはどうでもいいんです!大変なんですよ!」

小鳥「彼…プロシュートさんったら記憶喪失みたいなんです!」

高木「プロシュート…それが彼の名前かね?」

小鳥「ええ、どうやら名前以外なにも覚えてないみたいで…」

高木「プロシュート君」

プロ「あんたは確か…俺を運んでくれていた高木…だったか?」

高木「その通り、そしてこのアイドル事務所の社長をしているよ」

プロ「アイドル事務所……」キョロキョロ

高木「プロシュート君、アイドルは好きかね?」

プロ「アイドル…?どうだろうな…興味があったかどうかも覚えていない」

高木(ふむ……どうやら記憶喪失といっても忘れているのは自分に関することのみで、名前と他のことは覚えているらしい)

プロ「高木…、あんたは一応俺の命の恩人ってやつなんだよな?」

高木「ふむ、恩をきせる気はないが確かにそうだね」

プロ「なにか、礼がしたいんだが…」

高木「礼かね…では、こんなのはどうかね?」

高木「うちで『プロデューサー』になるというのは…」

プロ「プロデューサー…?」

小鳥「ピヨっ!?ダメですよ社長!いくらなんでも素性の知れない人を雇うなんて…!」

高木「そうは言ってもね音無君…彼は今記憶喪失で行く宛もない状態だ」

高木「とてもじゃないがほっておけるわけがないんだよ」

小鳥「そ、それはそうですが…」

高木「それに、初めて会ったときからティンッときた!彼なら出来るとね!」

小鳥「もう勝手なんですから…」ハア

高木「どうかね?やってくれるかね?」

プロ「正直に言うと……いきなりすぎて話が見えてこなくはある、が」

プロ「…わかった、恩人の頼みだ、断れるわけもない」

高木「うむ!ならば君はいまから我々の事務所の一員だ!」

高木「ようこそプロシュート君、我等が『765プロ』へ!」


……夜の765プロ……


プロ「……」

高木『住まいはそのうち用意する、すまないが暫くはここで寝てもらっていいかね?』

高木『なに、明日の朝になればアイドルの誰かしらが来てくれるさ』

高木『よろしく頼むよ!』


プロ「と、言われてもな……」

プロシュートは眠るには少し狭いソファの上で体勢を変えながら思慮にふけた

音無が寝袋というものを用意してくれていたが、他の誰か(小鳥)の臭いが染み着いていて、とてもあれで寝ようとは思えなかったのだ

プロ「なんなんだ俺は…」

ガムテープで形どられた765の文字の隙間から月明かりが差し込んで事務所をあやしくいろどっている

月明かりは雲に隠れたり、また現れたりと何度も姿を変え、さながら今のプロシュートの心を映し出すようである

ー不安ー

それが今、彼の心を支配していた
自分が何者なのかもわからないのだ、当然と言えば当然なのかもしれない

プロ「寝るか…」

プロシュートは枕にするには少々柔らかすぎるクッションを頭にしいて眠りに落ちた


…朝の765プロ…


???「おはようございまーす!」

???「って、まだ誰もいないよね」エヘヘ

???「今日も一日頑張るぞー!ってうわぁ!」ドンガラドンガラ!

???「いたたた…またこけちゃった…誰もいなくてよかったぁ…」

???「って、あれ?ソファに誰か…」

プロ「zzz…」(睡眠中)


???「…………」


???「のワの」










ーーーーこれは死へと向かう物語
偉大なる死を遂げた男が再び歩き出していくーーーー


第1話
『目覚めた場所』

……朝の765プロ……

どうも皆さん、おはようございます!
天海春香です!

そしていきなりですが大事件です
知らない人が事務所で寝ています
ゆゆしき事態です、通報すべきなんでしょうか?

プロ「うぅん……」

あ、寝返りうった

って!そんな呑気なこといってる場合じゃないです!

ハルカ「ど、どうしよう……警察に通報?でもでももしかしたらお客さんかもしれないし…」

ハルカ「いやでも誰もいない事務所で寝るお客さんなんているのかな?」

ハルカ「とりあえず律子さんに電話を!」

プルルル…プルルル…

ダメです、出ません
八方塞がりですよ!八方塞がり!


プロ「ん…?お前は…?」

ハルカ「うひゃあ!!」ズッテン!ドンガラドンガラ!

軽快な音をたてながら私は思いっきり転びました、とても痛いです

プロ「おいおい大丈夫か?」

ハルカ「あ、え!?はい!体は丈夫です!」

プロ「そ、そうか」

ハルカ「転ぶのはなれてますんで!さいきんもうなんなら転ぶのが気持ちよくなってきたくらいで!!」

ハルカ(うぁぁ…なにいってんだろ私、バカなのかな?私バカなのかな?)

プロ「いや、そんな性癖まで暴露しなくてもいいが…見えてるぞ」

ハルカ「え?うわぁ!!」バッ!

見られちゃいました!パンツ!乙女の純白を!
ていうか誰なんですかこの人は!?
やっぱり不審者!?

とりあえず私は立ち上がりました
お尻がかなり痛みますけど今はそれどころじゃありません

ハルカ「えっとあの…えっと…」

ハルカ(ダメだ!言葉が出てこない!)

プロ(落ち着きのねぇ女だな…まさか、コイツが高木の言ってたアイドルなのか?)

プロ「お前、アイドルか?」

ハルカ「あ、はい!天海春香です!」

プロ「春香…だな、覚えとくぜ」

ハルカ「きょ、恐縮です…」

プロ「……」

ハルカ「………」


ハルカ(沈    黙    が)


ハルカ(こ    わ    い!!!!!)


プロ「おい、春香」

ハルカ「ヴぁい!!?」

プロ「すげぇ声だな…自己紹介がまだだったと気づいてな」スッ

そういって彼は立ち上がって私の前まで歩いてきました
よくよく見れば顔立ちはものすごく整っていて、髪型は少し個性的だけどそれを差し引いてもこの人はものすごく魅力的な男性なのだと初めて気づきました

プロ「改めて…俺の名前はプロシュートだ、今日からお前のプロデューサーとしてここに厄介になるぜ」

ハルカ「…////」

プロ「…人の話きいてんのか?聞いてないってなら今度は耳元で大声で叫んでやるが」

ハルカ「聞いてます!聞いてますって!プロデューサーですよね!」

プロ「そうだ、そこで頼みがあるんだが…」

ハルカ「な、なんでしょうか…?」

ーーーーー

小鳥「おはようございますピヨー…って、あら春香ちゃん来てたのね!」

ハルカ「あぁ…小鳥さん…おはようございます…」

小鳥「ど、どうしたの?なんだか急にアンチエイジングが必要なレベルなくらい老化してるけど…」

ハルカ「プロデューサーさんが…」

小鳥「プロデューサー?…あぁ、プロシュートさんとあったのね!」

ハルカ「はい…あの人すごいですよ小鳥さん!」

小鳥「あ、若返った」

ハルカ「ほら、見てください!」



プロ「…コイツが如月千早で、でコイツが菊地真か」

小鳥「あれは…皆のプロフィール?」

ハルカ「はい、皆が来る前に名前と顔くらいは覚えておきたいって私に頼んできて…」
ハルカ「すごい熱意ですよね、尊敬しちゃうなぁ…」

小鳥(正直…社長の判断には賛成できなかったけど)

小鳥(いまなら社長がティンっときた理由、わかる気がするわね…だってものすごく面倒見が良さそうだもん)ウフフ


小鳥「おはようございます、プロシュート…いえプロデューサーさん!」

プロ「…アンタ誰だったか?」

小鳥「ピヨォ!?」

To Be Continued…

ここまで

とりあえずこんな感じで進めていきます

ペッシは出るんですか!?ついでにリゾットも

>>32
『今の所』プロシュート以外のジョジョキャラをだす予定はないですね

投下します

第二話
天才と兄貴』

…スタジオ…

プロ「だるいな…」

そういって彼…プロデューサーは(といっても距離が離れてたから想像だけど)少しだけ気だるそうに目を閉じていた


社長が言うには業界は初めてらしいから心配しかないぞ…

うがーー!どうして社長はあんなのをプロデューサーに選んだのさーー!

監督「ちょっと我那覇君!!集中して!」

響「あ!はい!すいません!」

今おこられたのもプロデューサーのせいだぞ…うぅ…
収録おわったら文句でも言ってやりたいくらいだ… ?あれ?プロデューサーが…!!?


響「うがーー!あのプロデューサー、アイドル残して一人でどっかに消えたぞーー!!!」

監督「おい我那覇ゴ
ラァァ!!!」

響「すいませんだぞ!!」

…喫煙所…

プロ「…」シュボッ

響「アイドルほっといてタバコとはいい身分だね」

プロ「我那覇…撮影終わったのか?」

響「まぁね、自分完璧だから本気だせばすぐだぞ」

響(実際には追い出されたんだけどね…)

プロ「そうかい、頼もしいことだ」

そういうとプロデューサーはまだ長いタバコを灰皿に捨てようとした
さすがにそのくらいは自分を気にかけてくれてるんだな…

響「タバコ」

プロ「やらねぇぞ」

響「いらないよ!べつに消さなくていいって言ってるんだぞ!」

タバコの煙、それは普通なら嫌いな人が多いんだろうけど自分はちょっと違った

響「プロデューサーが吸ってるタバコ…にぃにぃと一緒なんだよね」

プロ「にぃにぃ?そりゃうちなーぐちってやつか?」

響「んー…まぁ似たようなもんかな?」

プロ「どういう意味なんだ?」

響「兄貴ってことだぞ」

プロ「…兄貴か」

その時チラッと見えたプロデューサーの横顔はすっごく寂しそうな、でもなんだか懐かしさを楽しんでるような顔をしてたぞ

もともと、表情があんまりかわらないプロデューサーだけど
それでもわかるくらいに、プロデューサーは寂しそうだった


響「プロデューサーも…兄貴がいるの?」

プロ「…さぁな」

響「あ、でもなんとなくプロデューサーの方が兄貴っぽいぞ!」

プロ「……」

(???『兄貴!やっぱり兄貴はすげーや!』)

プロ「!!?」ビクッ

響「ど、どーしたの!?プロデューサー!?」

プロ「い、いやなんでもねぇさ」

プロ(今のは…記憶?我那覇の言うとおり俺には弟がいたのか?)

響「ねえ、プロデューサー」

プロ「…なんだ?」

響「これ」スッ


自分は机に置いてあったプロデューサーのタバコを渡そうと前へと手を出した

プロ「…?」

響「にぃにぃはさ、今のプロデューサーみたいになってるときにタバコを吸ってたぞ」

響「だから、吸う?」

プロシュートはチラリと自分の右手にもつシガーを見たが、話してるうちにもうほとんど灰になってしまっていた

プロ「…好きなのか?兄貴の匂いが」

響「べつにそーいうわけじゃないぞ」

響「でもさ…」

自分は一人、沖縄から出てきた
もちろん家にはハム蔵たちもいるし、賑やかなんだけど…



響「…やっぱり、寂しい時もあるんだ」

プロ「我那覇…」

プロ「これ、持ちな」

響「え?」


そういってプロデューサーが自分に持たせたのは…

響「これ、ライター?」

プロ「ん」

響「お?」

響(プロデューサーがタバコくわえて自分を見てるぞ…)

響「火つけろってこと?」

プロ「…」

プロデューサーはなにも言わない、ただ首を縦に小さくふった

響「…」

つられて自分も無口になってしまうぞ…

カチッ…シュボッ

チリチリ…とシガーの焼ける音と一緒に、白い煙がたちこめていく

響(あ…この匂い…)

この匂いは…自分が悪さしたときに、いつも嗅いでいた

にぃにぃのタバコの匂い

決していい匂いじゃないし、なんなら悪臭だけど

響(なにも知らないこの場所で、今自分が知ってる唯一の匂い…)

プロ「我那覇、お前いま何歳だ?」

響「え、16だけど…」

プロ「寂しいなら誰かにすがりゃいい」

プロ「苦しいなら誰かに助けてもらえりゃいい」

プロ「ただし一度だけだがな、いつまでも甘えてていいわけでもねぇ」

プロ「その一度目、お前さえいいなら俺にぶつけりゃいい」

響「プロデューサー…」

プロ「よし…わかったならいくぞ、監督に頭下げにな」


響「ちょ、プロデューサー!追い出されたの…!?し、知ってたのか!?」

プロ「は?…俺は礼を言うつもりで行くぞと言ったんだが…」

響「うげ…!!」

プロ「たくっ…この馬鹿が」

そういうとプロデューサーは自分の頭をすこし乱暴に撫でながら、言ってくれた


『行くぞ、響』



ねぇプロデューサー

いつか、記憶が戻ったら

自分にもプロデューサーの話いっぱい聞かせてよね!



To Be Continued…

今日はここまで

最近本当に忙しくて中々更新できませんでした…

次はもう少し早く投下できるように頑張ります

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom