真「チーズバーガーズ・ダイアリー」 (134)


朝/765プロ事務所

P「えーと?あれ?何処いったー?」ガサゴソ

小鳥「何探してるんですか?プロデューサーさん?」

P「いや、手帳が見当たんなくって…アレ?」ガサゴソ

小鳥「えー?手帳ですか?あの茶色の奴ですよね?」

P「そうですそうです…何処だ?あっれー?」 ガチャ

真「おはようございまーす!!」

P「おう、真おはよう」

小鳥「真ちゃん、おはよう」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1377680406


真「おはようございます、ふふふっプロデューサー?」サッ

P「あっ俺の手帳!?」

真「事務所の郵便受けの上に置いてありましたよ?」

P「あ…DMとか確認した時に置いて…」

小鳥「あぁ…ありますね」

P「サンキュー、危なかったぁ…助かったよ真…」

真「はい、どうぞプロデューサー…危なかったってどういう事ですか?」スッ

P「ん?いや、ホラこれ俺の日記に近いモノがあるからさ」サッ

真「……………」ヒョイ

P「真ちゃぁんっ!?」ガーン!


このSSは

あずさ「On A Clear Day」

等の続きになります。

未読の方はこちらをお読みください。

よろしくお願いします。


真「へへっ冗談ですよ、プロデューサー」スッ

P「怖いわーこの子…怖いわー」パシ

小鳥「日記代わりの手帳ですか、確かにあまり見られたくないですね」

真「そうですよね!」

P「…小鳥さん前に見た事あるでしょう?」

小鳥・真「「え!?」」

小鳥「…あ、DとCですか…すいません…あはは」チラ

P「全くもう…」


真「(あぁ…犬猫…知らないフリしなきゃいけないんだった…)」

真「あーっとプロデューサー?その手帳、結構長く使ってますよね?」

P「ん?あぁそうだな」

小鳥「買い替えたりしないんですか?」

P「中身が入れ替えられるタイプなので、何だか愛着が…」

P「大学で就活用に、ちょっと良いヤツ買って…まぁ就活は散々でしたが…」ズーン

小鳥「くっ暗くならないで下さいよぉ!」


P「でも未だに、不採用通知が届く夢とか見ちゃいますもん…」ズーン

小鳥「プロデューサーさん!暗いです怖いですって!」

真「そっそのお蔭で、765プロに来られたんですから!!ね!?」

P「あぁ…そうだな」ニッ

真「へへっ」ニッ

小鳥「…(ごめん真ちゃん、ちょっと〝兄弟みたい〟って思っちゃった…)」

P「さてと、今日は一日真に付くからな、イベント詰め込んだし!」

真「ハイ!お願いします!!プロデューサー!」


小鳥「そっか、真ちゃんのソロアルバムと写真集…もぅ!!最高だったわ!!」キラキラ

真「あっありがとうございます…///」

小鳥「可愛い真ちゃんも!カッコイイ真ちゃんも!どっちもちゃんと両立してて」

P「little bird氏としては、写真集のどのページが推しですか?」

小鳥「そうですなぁ、やはり27Pの宝塚風のジャケット姿の真王子が最高です…ピヨォ」

P「なるほど~」

小鳥「プロデューサーさんはどうですか?」


P「やっぱり素直な意見としては、最初の方の街歩きスタイルですね!」

小鳥「いいですね~快活で可愛い!!」

P「でしょう?楽しそうな雰囲気が伝わって来ますよ!」

小鳥「こんなデートしてみてぇなぁ~」

真「ほっ本人の前ではやめてくれませんかっ!?///」

P・小鳥「「ぐへへ」」

真「もぅっ!!///」


初夏/撮影スタジオ・控室

P「それじゃあ、伊織は花屋の娘役でこれ台本な…貴音は通行人D」

伊織「花屋の娘には、台詞あるのね!」

貴音「すぅつ姿で…ですか…わかりました。」

P「それで…だ…あーっと…真?」

真「………………なんですか?」ムスー

P「そっそう拗ねるなよ、急遽男性のエキストラが足りなくって…な?」

真「だからって!!なんでボクが、男子高校生の役しなきゃいけないんですかぁ!!」

伊織「あ~らっ似合ってるわよ~ま・こ・と・ク・ン」


真「伊織っ!!」

P「はい、やめなさいって…」グイ

P「真と貴音は、衣装合わせに行ってくれるか?」

真「…はぁい」シブシブ

貴音「わかりました。」ガチャ バタン

貴音「…真…」

真「…ボクも女の子らしい役がよかったなぁ…」ショボン

貴音「…真、今は力を蓄える時です…いつか必ずその力が必要になりますよ」

真「…そっか…そうですよね!よぉーっし!頑張るぞぉ!!」


/スタジオ・衣裳部屋

スタッフ「ん?キミ達は?」

真「Aスタジオのドラマのエキストラで…ボクが学ランで」

貴音「私が、すぅつの通行人でぃなのですが」

スタッフ「はいはーい…えっと?身長はいくつ?」

真「あ、159㎝です」

貴音「背丈で御座いますか?五尺五寸と八分程ですが…」

スタッフ「え?…センチメートルでは?」

スタッフ「あ、君は…このサイズで…一旦そっちで着替えてみて」

真「(部屋の隅って…)あっあの…ボク、女で…」

スタッフ「えっ!?そっそうなの?こりゃ失礼…じゃあ隣の更衣室使って」


真「はい…」ヒョイ

真「(…そりゃ…男子高校生役だし…間違えるかもしんないけどさっ!)」ガチャキィ

?「ちょっここは女子更衣室ばいっ!!男は出て行っちくれんねっ!?」バッ

真「…ボクは女の子です!!」

?「え?あ…こりゃ…すんまっせん…」

真「(…というか鯉のぼりの着ぐるみなのに、胸隠してどうするんだ?…)」

?「いや~、しかしあんた…むしゃんよかねぇ…」

真「…むっむしゃん?」コンコン


「上田さーん?着られましたー?」

上田鈴帆「おぉ!バッチリったい!!そんじゃウチはこれで」テクテク

鈴帆「体張って頑張るけん!!み~んな笑かして元気にするばい!!」ガチャキィ…バタン

真「…(変な人だなぁ)…」 ガチャ

貴音「真?…今…何やら面妖な巨魚がそこに…」アタフタ

真「…さっ!貴音さん!!衣装合わせしちゃいましょう!!」

貴音「真?…えぇ…そうですね…」ソワソワ

真「…はぁ…」


/スタジオ・廊下

真「あっプロデューサー」

貴音「お待たせ致しました」

P「おぉ~…真、似合うな!…って…ごめんそんな顔すんなよ…あはは」

真「別に、いいですけどねっ!!」ムスー

P「学ランがこんなに似合うとはなぁ…」ピロリーン♪

真「なっ何で写真撮るんですか!!///」

P「え?残しておかないと、後、雪歩に頼まれてたし」

真「頼まれたって何ですか!!もぅ!!」

P「カッコいいぞ真!」

真「ボクはもっと可愛い恰好がしたいんです!!」


/撮影スタジオ・控室

伊織「…んで?アイツは30分も何してんのよっ!!」バンッ

真「さぁ?…本当、どこ行っちゃったんだろ?」

貴音「そろそろ…撮影が始まってしまいますのに…」

伊織「はぁ…もう…あっ、真アンタ絆創膏持って無い?」

真「え?何?伊織どこか怪我でもしたの?」

伊織「してないわ、でも花屋の娘だから、小さな切り傷があるかもでしょ?」

貴音「なるほど…演出…ですね?」

真「あぁ…いいね!え~っと…あれ?置いてきちゃったんだっけ?」ガサゴソ


伊織「う~ん…あっじゃあアイツに買いに行かせればいいのよ!」

貴音「ですが、撮影の付き添いとして…」

伊織「あんな何も出来ない奴に傍に居られても意味無いわよっ」

真「伊織っ!なんて事いうのさ!」

伊織「本当の事言っただけよ、ちょっと探してくるわね」ガチャ

貴音「私も捜しましょう…」スッ

真「それならボクも…」ガタッ


伊織「真、アンタの出番が一番先でしょ?」

真「あっ…そっそうだった」

伊織「貴音、アイツ見つけたら、真の付き添いを最優先させんのよ?」

貴音「えぇ…存じております」ニコ  バタン

真「…うぅ…だっ台本確認しておこ…」ペラ

真「…えっと…女刑事さんがドレスの衣装で登場する…」

真「それを、見蕩れる男子高校生か…ん?」 >コースモスコッスモス♪

真「あ、雪歩からメール…」

『From:雪歩 本文:真ちゃぁああんっ!!学ラン姿もカッコイイよぉおお!!>ヮ<』


真「……プロデューサーが送ったのかな…」ポチポチ

真「『ありがとう…でも気持ちとしては複雑かな?』っと…ハァ」

真「本当…複雑だよ…」

伊織『花屋の娘には、台詞あるのね!』

真「アイドルなのになぁ…」 >コースモスコッスモス♪

『From:雪歩 本文:でも本当にすごくイイよ!目立つと思う!頑張ってね!!』

真「目立つ…か…」

真「『頑張ってみる!そろそろ出番だ!』…よーし…あ!」ガチャ


真「おかえり、プロデューサー見つかった?」

伊織「すっすぐ来るわよ!///」

真「ん?伊織、顔赤いけど…どうし…」

伊織「なんでもないわよ!!///」

貴音「うふふ…」ニコニコ

真「?」 ガチャ

P「はーいお待たせー、そろそろ撮影だぞー」


/撮影スタジオ

真「よろしくお願いしますっ!」

P「よろしくお願いします。」

スタッフ「それじゃあ、こっちから撮りますんで」

スタッフ「通り過ぎたヒロインを思わず見てしまうって感じで」

エキストラA「はい」

エキストラB「わかりました。」

真「はいっ!」

P「真、頑張れよ」

真「はい!行って来ます!!」タッタッタ…


スタッフ「それじゃあ、こちらから!お願いします!!」

ヒロイン「はーい」コツコツ…

真「(綺麗なドレスだなぁ…真っ赤ですごい大胆な…)」

スタッフ「はーい!その位置からゆっくり…」

コツコツ…

真「…(ボクもいつかあんな風に)…」ジッ

スタッフ「はーいオッケーです。」

真「…え?…終わり?」

P「お疲れ真…どうした?」


真「…うぅう…何にも出来なかったぁ!!」

P「はぁ?…でもOKだったし、あの短い時間じゃ…なぁ」

真「…そうですね…控室戻りましょうか…ハァ」

P「あぁ戻ろう」

スタッフ「すいません、えっと君!君!」タタタッ

真「え?ボクですか?」

スタッフ「ちょっといいかな?こっちへ」

真「…はぁ…なんでしょうか?」

P「まぁとにかく行こう…」


/撮影スタジオ・カメラチェック

スタッフ「監督!呼んできました!」

監督「ん…」

真「…………えっと?」

P「真、挨拶」

真「あっ!きっ菊地 真です!!」バッ

監督「ん…ボソボソボソ…」

スタッフ「はい…このシーンでの君の顔をアップにしたいから、別撮りをお願いします」

真「えぇっ!?ボクの顔をアップで!?」

P「ほっ本当にですか!?」


監督「ん…ボソボソボ…」

スタッフ「はい…いい表情だったそうなので!」

P「あっありがとうございます!!」

スタッフ「じゃあさっきの立ち位置に立ってもらって…」

真「あっあの!さっきのボクのどこが良かったんでしょうか!?」

P「真!?」

真「すいませんプロデューサー、でもボク自身どんな表情してたかわからなくって…」

監督「ん…ボソボソボソ…」

スタッフ「はい、言葉にするならとても自然だったからだそうです!!」


真「しっ自然?って」

P「真!こっちへ!ちょっと失礼しますね!!」グイ

/撮影スタジオ・セット裏

P「どうしたんだ?表情がわからないって」

真「いや、その…ボーっとしてる間に撮影終わっちゃってて…」

P「あぁ…そこに〝自然な表情だった〟と言われてもって事か…」

真「どうしましょうプロデューサー!ボクどんな顔してました!?」

P「え?うーん…俺は何となくだけど…〝憧れてる〟みたいに見えたな…」

真「憧れ…(そうだ、ボクあのドレスに…)」


P「なんとなくだけどな?どうだ?なんか掴めたか?」

真「…プロデューサー…」

P「ん?」

真「…ぼっボクが…あのヒロイン役の人みたいなドレス着たら変ですかね?///」

P「あの…真っ赤なドレスか?…そうだな…似合うと思うぞ?」

真「ほっ本当ですか!?」ガバッ

P「嘘言ってどうするんだ…真は姿勢良いからな、凛とした空気も相まって」

P「フォーマルなパーティーとかも、似合うかもしれないな!」

真「…えへへ…ありがとうございます…プロデューサー///」


現在/BBSテレビ・スタジオ

真「…(顔のアップもドラマで放映されて…少しだけネットで話題になったっけ)」

真「…(〝このイケメンは誰だ!?〟的な扱いだったけど…)」

司会「…という訳で、真クンのエキストラ時代の貴重な映像でした」パチパチパチ…

女優「カッコイイねー!真クン」

芸人「イッケメンやな~」

真「あっありがとうございます。」ニコ

女優「…僻まないで下さいよ?モノが違うと…」

芸人「やかましわっ!」 >アハハハ!


司会「真クンから、お知らせが…」

真「はい!ボクの1stソロアルバムと写真集が発売になります!」

真「今日の午後一時から、新宿紀●国屋さんでお渡し会とトークイベントをやりますので」

芸人「お渡し会言うんは、握手会とは違うの?」

真「えぇご予約戴いた方にボクから手渡しなので…あっでもトークイベントの方は」

真「どなたでもご覧いただけますので…お待ちしてます!!」ニコッ

女優「カッコイイ…///」


/BBSテレビ・楽屋

真「ふぅ…」

P「お疲れ、何か飲むか?」

真「あっありがとうございます、じゃあお水貰えますか?」

P「ほい」ヒョイ

真「ありがとうございます…~♪」ゴク

P「どうだった?自分の懐かし映像は?」

真「ングッ!///…ぷっプロデューサー?///」


P「はははっスマン」

真「まぁ懐かし映像と言うには早過ぎる気がしますけどね」

P「そーだな、去年だもんな」

真「…去年の今頃って竜宮小町が…」

P「あぁ…サスペンスドラマしてたくらいじゃないか?」

真「あれから、一年も経つんだ…」

P「海とか行ったな…懐かしいな」


真「みんなで旅行はもう難しいですかね?」

P「どうだろうな?こうなったらライブとかに託けて…」

真「あはは、いいですね!」

P「五大都市ツアーの合間で観光…キツイな」

真「そうですか?楽しそうですけど?」

P「もっとゆったりと…まぁいいや…さて、そろそろ移動しよう」

真「はい!了解です!!」ビシッ


一年前・夏/765プロ事務所

真「…えっと…次に?ピンを耳の後ろの…?」

P「…(先程から真が、雑誌を見ながら一人でヘアアレンジに挑んでいる…が…)」

真「痛っ!…おー…痛…あっれー?」

P「…(前衛的な生け花みたいになってる…)」

真「えっと…こっちで…ん?足りない?ん?」グイィ

P「(痛い痛い…見てるこっちが痛い)」アワアワ

真「っぬ~~っ!!あぁっ!!もぅっ!!!」ペシ  チャラン…

真「…ハァ…やっぱりボクじゃあ…可愛くなんないよなぁ…」

P「(何この子可愛いぃいいいいい!!!///)」ベシベシ


真「………………」ズーン

P「(本格的に落ち込んでるな…)…あ~っと…一休みするかな!」

真「…あ…プロデューサー、今お茶…」

P「ん?いいよ、今日は…こっちが…じゃ~ん!!」

真「?…あぁ!!コレって!!ゴージャスセレブアイスじゃないですかぁ!!うわぁ…」

P「へへへっ営業の帰りに前を通ったら、行列が無くてさ」

P「売り切れかな?と思ったら…何と丁度入荷した所だったんだよ」

真「すごいラッキーですね!!プロデューサー!!」


P「おうよ…真どれにする?」

真「えぇ~迷うな、ストロベリーに…あっマンゴー!…キャラメルも美味しそう~」

P「俺はナッツで♪」

真「あぁっ!!それも気になってたのに~!!」

P「わかったわかった!一口やるから」

真「本当ですかっ!?へへっやーりぃ!!じゃあボク、ストロベリーにしよっと!!」

P・真「「いっただきま~す!」」パク パク

真「ん~おいしい~♪」ジタバタ


P「(機嫌とるには何よりプレゼント、甘いもの食べて幸せよっと…)」

真「あ、プロデューサーどうぞ!一口」

P「お、サンキュー。んじゃ俺のも」

真「わーい♪」

P「…何でまた、急にヘアアレンジの練習してたんだ?」

真「え?…あ…その…」

P「…え?何か、言い難い理由なのか?」

真「いえっ!あの…この間、竜宮小町の歌番組をみんなで見たじゃないですか…」


P「…あぁ…」

真「…あの時…ボク、何処か遠い出来事の様な気持ちだったんです…」

P「遠い出来事…?」

真「〝アイドルになって歌番組に出演する〟なんて…でも伊織達は実現して」

真「自分達の出演してるシーンを…食い入るように見ていて」

真「『ミスは無かったか、もっと出来たんじゃないか』って真剣…そう真剣さが」

真「あの時、まだボクには無かったんです…」

P「…そうか…真もそうだったのか…」


真「え?」

P「…あの番組を見て…俺も、焦ってたんだ…」

真「焦ってた?…あぁ…ダブルブッキングの…」

P「おう…本当、迷惑かけたな…」

真「いえ、美希の集中力もあって…別の仕事も貰えたじゃないですか!」

P「本当、ウチの子達はトラブルに強くなったよなぁ…」

真「あはは、そーですね!」

P「…それで、何か一つ得るものが無いかって挑戦してたって訳か」

真「えへへ///…まぁ…うまくいきませんでしたけど…」


P「うーん…色んな人から、方法聞いてみるとか…そういえば、真?」

真「はい?」

P「真は候補生時代から随分髪が伸びたらしいけど、もっと伸ばさないのか?」

真「あぁ…うーん、そうですねぇ…伸ばしたい気はあるんですけど…」

P「けど?」

真「ボク髪質が硬いから、これ以上伸ばすと…ハリネズミみたいになりそうで…」

P「えー?そうかぁ?」ナデ

真「!?///」


P「うーん?指通りはサラサラだし…大丈夫だと思うけどな?」ナデナデ

真「あっ…はぃ…///」

P「まっ色々と考えてみよう」パッ

真「はっはい!!」

P「…真、焦んなくて大丈夫だから、じっくり行こう」ニッ

真「…はい!プロデューサー!」ニッ

P「おっと、アイスが溶けるぞっと――なんだよもぉ…」プルルルルルルップルルルルッ


P「はい、もしもし?765プロダクションです…あーどうもお世話になっておりまっ」

P「え?…ほっ本当ですか!?ハイ…ハイ…ハイっ!!ありがとうございます!!」

P「えぇ…ハイ…明日の…14時…大丈夫です、伺います!ハイ!」

P「では、詳しくは明日…ハイ!ありがとうございます!!」 カチャ…

真「……………」

P「…真、今さっき…じっくり行こうとは言ったが…」

真「…ハイ…」


P「舞い込んできた仕事はガンガン行くべきだよな?」

真「え?…えぇ…」

P「…やったぞ!真!!お前単独で、CM撮影だ!!」

真「え…ほっ本当ですか!?」

P「あぁ!スポーツメーカーがご指名だぞ!!」

真「やっ…やったぁああああああああ!!!」

P「よぉおっし!!やるぞぉ!!」ガチャ

真「おぉー!!」

小鳥「…?どうしたんですか?二人とも?」


現在/ラジオ局

DJ「お寄せいただいたメールから…こんな質問が」

DJ「R.N『Ellieンギ』さんからです。」

DJ「〝真さんがグッとくる女性の仕草って何かありますか?〟…」

真「普通それって男性アイドルとかにする質問じゃないですか!?」

DJ「まぁまぁ…どうですか?真クン」

真「えぇ?そうですねぇ…」


P「(公開録音でも、外のファンは男女比4:6くらい…)」

P「(男性ファンも順調に獲得出来てきた、良い証拠だな…)」

真「やっぱり…笑顔が素敵だと、グッときちゃいますね!」キラッ

キャァアアアアアアアアアアアアアア!!マコトオウジィイイイイ!!カッコイイ!!オトコダケドホレタッ!!

P「(ファン心理としては、男女どっちにしろ王子性を求めてるのか…?)」

真「あはは…」


DJ「凄いですね!熱気と言うか気迫というか…」

真「嬉しいけど、みんな暑さには気を付けてね?」ニコ

ギャァアアアアアアアア!!マコトサマァアア!!ヤサシイイィイイ!!

DJ「流石、真王子サマ!!カッコイイ!!」

真「いやぁ…そんな…」

DJ「それでは一曲…もちろん!真クンとは、CMの後もお付き合いいただきます!」

真「よろしくお願いします」


/ラジオ局・楽屋

真「ふぅー…」パタパタ

P「大丈夫か?暑いか?」

真「いえ、平気です…ファンの子達が熱中症とかにならなければいいけど…」

P「あぁそうだよな…外の様子凄そうだったからな」

真「心配ですよね」

P「真自身も気を付けろよ?」

真「大丈夫です、ホラお水一本飲んじゃいましたから」


真「それに、去年のCM撮影で迷惑かけてから水分多く摂るようにしてます」

P「あーあの時か、本当…びっくりしたよ」

真「いやぁ、すみませんでした…」

P「いやいや、体調管理も俺の仕事の内だ。すまなかったな」

真「そうだ…あっあの…」ポリポリ

P「ん?なんだ?」

真「ボクが…たっ倒れた時…そのおっお姫様だっ…うぅ…///」モジモジ

P「?」

真「なんでもありません…///」


一年前・夏/クライミングジム

真「ほっ…よっ」ガシ パシ

トレーナー「うん!そう!上手ですよ!!」

真「せー…のっ!」パッ ピョン

P「うぉっ!?」ドキ

真「…っし!」グイ

トレーナー「あっ」

真「うわぁっ!!」ズル ヒュシュルルッ ビッギギィ…プラーン

P「真!!…ふぅー…」ドキドキ…


P「…(心臓に悪い…落っこちるかと思った…)」

トレーナー「大丈夫ですよ、プロデューサーさん」

P「そっそうですよね…ロープで吊ってるんですもんね…フゥ…」

真「うーん…難しいなぁ…」シュー…

トレーナー「いえいえ、初めて1時間でここまで感覚を掴んでるなんてスゴイですよ」

P「そういうものなんですか?」

トレーナー「そうですね、空間認識とか体の力の入れ方、抜き方がわかってないと…」

P「へぇ…」


CM監督「そろそろ…いいですか?」

真「あっはい!いけます!!」

トレーナー「それじゃあ…この緑のホールドのクライミングルートで…」

P「うぅむ…(CMの構成上とはいえほぼ初心者の真が登るなんて…)」

真「…?」チラ

P「…(大丈夫なんだろうか…怪我でもしたら…)」

真「…プロデューサー」

P「!どっどうした?真?」


真「…へへっ心配しないで下さい!大丈夫です!!ボク、気合十分ですからっ!!」ニカッ

P「…そうか…よぉっし!!頼んだぞ真!!」

真「ハイ!!まっかせてください!!プロデューサー!!」

CM監督「じゃ、いきまーす!!…よぉい…スタート!」

トレーナー「それじゃあここに、左手を…」

真「はい…」グッ

トレーナー「視線はしっかり先ね」

真「…よっと…」グイ


P「―――(最初こそ順調だったが…)」

真「…うわっ」ズル ヒュシュルルッ ビッギギィ…プラーン

真「…もうっ!!また同じとこ…ハァハァ…」

P「…(失敗の連続…)」

トレーナー「降ろして下さーい」

CM監督「…あの765さん…」

P「あ…はい」

CM監督「…ちょっと時間もアレなんで…こっちで編集して」


P「そう…ですか……」

真「待ってください!!」

P「真っ!?」

真「ハァハァ…あの!もう一回!もう一回だけ挑戦させて下さい!!」

CM監督「でもねぇ…」

P「あのっ俺からもお願いします!!最後にもう一回お願いします!!」

真「…プロデューサー…」

CM監督「…わかりました…じゃあコレでラストです」


真「はい!ありがとうございます!!」バッ

P「ありがとうございます!!」

CM監督「ハーイ!スタンバイしてー!!」

トレーナー「…真クン、指診せてね…痺れた感じとかしない?」クイ

真「はい、大丈夫です!」

トレーナー「…握力が落ちてるから、そこを気を付けて…」

トレーナー「後、届かないと思ったら…ホールドの方を見ずに、手を伸ばしてみて。」

真「はい!スゥー…ハァー」


P「…真、いけるな?」

真「…もちろんですよ!プロデューサー!!」キリッ

P「よし!頑張れ!真!!」

真「ハイ!!」

真「――っく!」ガシ

トレーナー「力任せにしないで、腕の筋肉だけじゃ持たないわ」

真「はい!」ギュ

P「…(さっき失敗したところだ…)」


真「…右じゃ無くて…左を見ながら…ンッ」グイ  パシ

真「届いた!!…そっか…よぉおし!!」グン

P「…すごいな…」

トレーナー「スイスイ登っていきますね…体力は大丈夫かしら?」

真「んっ…よっ…ハァハァ…やった…やったぁあ!!」

真「…ハァハァ…へへっやっりぃ~!」ピース

CM監督「はい!カーット!!」

トレーナー「ハーイ、降ろして下さーい!」


真「やったぁああ!!」シュルルルルッ…

真「プロ…デューサー…えへへやりましたよぉ」

P「あぁ見てたぞ!すごかったな真!!」

真「ははっ…ハァハァ…」ガクッ

P「真っ!?」

真「あ…れ?」

P「そこ!退いてください!!」ガシッグイ

真「…ハァハァ…」

P「酸素缶をっ!早く!」ダッダッダッダッダ


/医務室

真「………ん…?」

P「…真?気が付いたか?」

真「あれ?…ボク……!あっ!!」ガバッ

P「真、急に起き上がるな、倒れたんだよお前」

真「…すっすみません…」モゾ パサ

P「酸欠で眩暈を起こしたんだろうって…具合はどうだ?」

真「あっ…大丈夫です…そっか…あー…」

真「…成功して…プロデューサーの顔見たらなんか安心しちゃって…」

P「はははっそうか…」


真「…ごめんなさい、プロデューサー…ボク…意地張って」

真「…カッコ悪いですよね…ボク…」

P「何言ってるんだ、最高にカッコよかったぞ?」

真「でも、スタッフさん達にも、プロデューサーにも迷惑を…」

P「真…さっき真が登り切った時、俺思ったんだ」

真「え?なっ…何をですか?」

P「このCMを見た人はきっと、クライミングの楽しさが伝わるだろうなって」

真「え?」


P「…失敗してた所を乗り越えた瞬間の真の顔…すごく輝いてたぞ」

真「あっ…ありがとうございます…///」

P「真、お前が頑張ってる姿は…きっと誰かにも必ず届く…」

P「少なくとも、俺にはちゃんと届いたからな」ニコ

真「…プロデューサー…」

P「よし、それじゃあスタッフの皆さんに挨拶して…打ち上げといくか!」

真「打ち上げ!へへっやーりぃ!…あっそうだ!」

真「この近くに可愛いパフェを出すカフェがあるんですよ!乙女っぽいですよね!?」


/カフェ

真「…うわぁ~…」キラキラ

P「…ふふっ…」

真「迷うなぁ…チョコも…この抹茶も捨てがたい」

P「こないだのゴージャスセレブアイスでも似たような事言ってたな…」

真「いっいいじゃないですかぁ!迷うものなんです!!」

P「はいはい…」

真「…うん!決めました!このストロベリーパフェDXにします!」

P「何がDXかわからんが…注文するか」スッ


店員「お待たせしました~ストロベリーパフェDXです。」

真「…すっすごい…コレはDXだなぁ…」ドンッ

P「食べ切れるのか?すごい量だぞ?」

真「もちろんでっ…(ハッ!…そういえばこんな時少女漫画だと…)」

真「…えっと…すっ少し食べますか?プロデューサー?」

P「え?」

真「…はっはい…どうぞ…あ~ん…///」スッ

P「んな゛っ///」


真「あっあのボクも恥ずかしいんですからね!?///」

P「じゃあやるなよ!///」

真「いいから!ハイ!どうぞ!!///」グイ

P「むごっ!」

真「どっどうですか?プロデューサー?」

P「とっても甘くておいしいデス///」モグモグ

真「ふふふっ♪」

??「ほらー!他の人もやってるにぃ☆ねねねっ、食べゆ?食べゆっ?あ~ん☆」


P・真「「?」」クル

??「いや、きらり…他の人がやってるからって…///」アタフタ

諸星きらり「?Pちゃんもイチゴ好きでしょ?カワイイし美味すぃ☆」フリフリ

モバP「あーほら、きらり?口の横、ついてるぞ?」

きらり「にょわー!クリームついちゃった♪Pちゃん、味見するにぃ!」グイ

モバP「なっ何言ってるんだきらり!!///」

きらり「おっすおっす!ぱふぇぱふぇ☆」

真「…ほっ他の人に見られてた…うううっ///」プルプル

P「…めっちゃ恥ずかしい…///」プルプル


現在/新宿・紀●国屋・イベントブース

真「はい、どうぞ…ありがとう」ニコッ

女性ファン「あっありがとうございます…」

女性ファン「あのここっ…この前の大阪の公録の時もわた、私、居たんですけど…///」

真「え?」

P「(それは流石に憶えてられないだろ…)」

女性ファン「おっ憶えてないですよね…すみませ」

真「ごめんね…でも」ギュ

女性ファン「えっ!?」ドキッ

真「今日、ちゃんと憶えたから安心して?」キラッ


キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

女性ファン「はっ…はい///」キュンキュン

P「(真さんカッコイイわぁああ!!)」

真「今日も来てくれて…ありがとう」ニコ

女性ファン「つっ次も必ず来ますぅ…///」フラフラ

アナウンス「この後のトークイベントは、八階で行われます。」

P「よし、行こうか真」

真「はい!」


/八階・イベントスペース

アナウンサー「菊地 真・1stソロアルバム、写真集発売記念トークイベントを始めさせていただきます」

真「よろしくお願いします」ニコッ

アナウンサー「それじゃあ、まずはこのアルバムと写真集のテーマから…」

真「そうですね…何と言うかボクが…これからどんなボクになっていくのか…」

真「ボク、自身にもわからない…だけどそれが楽しくてワクワクする…」

真「そんな未来の可能性へ向けた…一枚と一冊に…なってたらいいなぁ、アハハ…」

アナウンサー「なるほど…未来の可能性ですか」

アナウンサー「では、ここからはトークテーマを設けて真クンに色々と聞いて行きましょう…」


一年前・初冬/765プロ事務所

真「……はぁ…」カチカチ

春香「…?どうしたの?真?元気無いね?」

真「えっ?そっそう?」

千早「さっきから、携帯を見ては…溜め息ばっかりよ?」

真「うぅ…ごめん、ちょっと…その…」

雪歩「何かあったの?私達でよかったら…話聞くよ?」

千早「えぇ…真が何か悩んでいるなら…聞かせて?」

真「ありがとう…」


真「あのさ…男女の友情って…やっぱり在り得ないのかな?」

春香・千早・雪歩「「「!?」」」

春香「ちょっと待って真、あまりに予想外過ぎて、いぃ今居住まいを正すから!」ビシッ

雪歩「ままままっまずお茶を淹れてててっおぉおぉ落ち着きましょう!!」ガタガタガタ

千早「まずは、萩原さん自身が深呼吸して?ね?」オロオロ

真「…なっなんだよぉ~みんなしてぇ…」ムス

春香「いや、真の口からそんなトークテーマが飛び出すとは…」

雪歩「ゴクゴクゴク…ぷはぁ!…ハァハァ…ふぅ…」


千早「ごめんね、真…とりあえず話を…」

真「うん…まぁえっと…ボクには幼馴染が居てね?」

春香「幼馴染!いいなぁ~」

真「うん、敬介って言うんだけど…子どもの…小学生の頃とかは、本当いっつも一緒で…」

真「ず~っと遊んでたんだけどさ…中学一年生の時に…事件っていうか…」

真「一緒にお昼ご飯食べてたら…クラスメイトに冷やかされて」

春香「あぁ…そのくらいから、男女にきっぱり分かれるよね」


真「やっぱり、春香もそうだった?」

春香「うん、女子は女子でグループ作って~って感じだった」

雪歩「わっ私も…というか…私は男の人が怖くて…」

千早「でも、幼馴染だったのなら…その後も」

真「…ううん…ボクの方も何だか照れくさくなっちゃって…」

真「遊んだりしなくなったし、電話とかも…ミゾって言うか距離が出来たんだ」

春香・雪歩・千早「「「あぁ~…」」」


真「でもね、この間小学校の頃の先生が定年退職されるとかで…」

真「あの時のクラスで集まろう!みたいな話が出てさ?」

真「だけど…ボクは仕事で参加出来なくって…でも本当に久しぶりだったし」

真「せめて敬介とだけでも会いたいなって…連絡したんだけど」

真「『アイドルなんだから、そこは考えろって』返信来て」

春香・雪歩・千早・律子・小鳥「「「「「あぁ~…」」」」」

真「みっみんなして…」


律子「でも理解のある友達だと思うわよ?あ、ごめんねいきなり」

真「律子…」

小鳥「うーん…とっても難しくてデリケートな問題ですねぇ…」

真「小鳥さん…」

小鳥「男女の間は、やっぱりバランスが難しいですからねぇ」

千早「バランス?」

小鳥「友情や尊敬、信頼や憧れから…〝恋〟に変わったりもするでしょう?」ニヤ

春香・雪歩・千早・律子・真「「「「「!?///」」」」」ガタタッ


千早「…そっそれで///…男女の友情は在り得ないのかって話になる訳ね?」

真「まっまぁ…そういう事…はぁ…」

春香「でっでもさ、これは敬介君の方が真を意識してるって事?」

真「え?///」

律子「どちらかと言えばそうなんでしょうけど」

律子「もし…他の誰かにその現場を見られたらどうなるかしら?」

千早「…嫌な話だけれど、捻じ曲げられて報道される事になるでしょうね」

雪歩「うぅ…嫌ですね…本当に友達なのに…」


小鳥「李下に冠を正さずって事よね、思慮深くていいお友達だと思うわよ?」

千早「私としては…男女の友情に近いモノってあると思うわ」

雪歩「近いモノ?」

千早「えぇ…パートナーというか、お互いがお互いの為に動くというか…」

春香「そういう感じ?真?」

真「うーん…そこまできっちり領分が決まってる訳じゃ無くて…」ポリポリ

春香「幼馴染だもんねぇ…」

真「うん…気の置けない仲だったから…普通にもっと…」


千早「そう…まぁ私は友人も少ないから…あまり参考にならなかったわね…」

春香「大親友の春香さんが居ますよ!!」キリッ

雪歩「わわっ私も居るよ!!///」

真「もちろんボクもね!!」ニコ

小鳥「お姉さん枠は私が」

律子「残念、私でしたー」

千早「はっ恥ずかしいからやめて頂戴///…もぅ…ありがとう…うふふ」


春香「えへへ~あっ!ねぇ真?幼馴染って、やっぱりクラスの男子とは違う感じ?」

真「そうだね、兄弟とか家族に近いってイメージだなぁ…」

千早「気の置けない仲っていうのも、中々得難いものよね」

真「…うん…でもボクから離れたっていう気持ちがあって…あぁ~なんであの時…」ジタバタ

小鳥「思春期って言うのはコントロール出来ないわよねぇ…ピヨ~甘酸っぱい!!」

春香「小鳥さん…」

律子「私は…同性、異性に関わらず、『周波数が合う』って言葉使っちゃうわね」

雪歩「周波数ですか?」


律子「そ、何て言うか〝この人とは気が合うな、合わないな〟って」

律子「最初の印象から変わっちゃうのも、あるけどね?」

千早「なるほどね…」

律子「人間関係なんて悩む様に出来てるのよ」

小鳥「重要なのは、真ちゃんがどうしたいかだと思うわ」

真「…ボクが…どうしたいか…」

春香「友達か…人と人の…縁だよね…」

小鳥「縁か…そうね…本当にそう…」


雪歩「真ちゃん…」

真「え?何?雪歩?」

雪歩「真ちゃん自身は…また会いたいって考えてるんでしょう?」

真「…うん、会って色んな事話したい…また昔みたいに…」

雪歩「なら、縁を繋げようっていう気持ちが大事だよ」

雪歩「私達はアイドルだから、軽はずみな事は出来ないけど」

雪歩「敬介君とまた会いたいって真ちゃんが思う事こそが、大事だと思うよ?」

真「ボクが…思う事…」

律子「…合縁ね」

春香「あいえん…って合縁奇縁の合縁ですか?」


律子「そう、合縁は確か…元々仏教語で、恩愛…つまりは恵みや慈しみね?」

律子「恩愛から起こる、人との結びつきって事なのよ」

千早「恵みによる、人との縁…大事にしたいっていう気持ちが大事…」

春香「でも、素敵だね…幼馴染って…家族みたいだけど友達で」

律子「兄や姉みたいだけど、妹や弟みたいで…」

雪歩「…きっと縁は続いてるよ?真ちゃん」

真「…ありがとう、みんな…もっとちゃんと考えてみる」


小鳥「頑張ってね!真ちゃん」

真「はい!」

春香「でも、真の小さい頃って…今より男の子と間違われたりしたんじゃない?」

真「うぅ…そうだよ!!…空手とか習ってたからね…男女なんて言われてたし…」

雪歩「道着姿の真ちゃんもカッコイイよね!!」ムフー

小鳥「私は、道着の中に着込むインナー萌えですよ?」ムフー

律子「そこの二人黙ってろ」

千早「…小さい頃か…優と一緒にお絵かきしたり歌を歌ったりしてたわね」


春香「そっかぁ…妹千早ちゃんを愛でたいんだけど、どうしたらいいかな?」

千早「えっ!?///」

律子「どうしようも、無いわよ。」 ガチャ

P「ただいま戻りました」

やよい「ただいま帰りましたー!」ガルーン

伊織「ただいま」

春香「あ、おかえりなさい」

雪歩「おかえりなさい、今お茶淹れますね~」トコトコトコ


伊織「フゥ…ほら、真ちょっと詰めてよ座れないじゃない」

真「おっと、はい」ポフ

P「みんなで何を話してたんだ?」

小鳥「道着萌えについて」

律子「全然違う」

春香「全員私の妹になればいいんじゃないかな会議ですよ!会議!」

律子「絶対違う」

真「いやぁまぁ…みんなの子供の頃ってどんなんだったかなって?」


やよい「子供の頃ですか…うーん…」

春香「もう、長介君やかすみちゃんが居たんだよね?」

やよい「はい!小さい頃の長介もかすみも可愛かったんですよ~」ニコニコ

千早「高槻家カワイイ!!///」

雪歩「はい、お茶どうぞ…プロデューサー、伊織ちゃん、やよいちゃん」

P「お、ありがとな」ズズッ

伊織「ありがと、雪歩」

やよい「雪歩さん!ありがとうございまーす!」

春香「伊織は?小さい頃ってどんなだった?」


伊織「私?…まぁ、習い事とか勉強ばっかりで…あんまり遊んだ記憶は無いわね」

小鳥「流石、水瀬家…厳しかったの?」

伊織「…そうね、厳しかったんだと思うわ、当時は当り前だと思ってたし」

伊織「学校に通うようになってから、水瀬の巨大さがわかったというか…」

やよい「伊織ちゃんのお家、すっごく大きいもんね!!」

春香「やよい、そうなんだけどそうじゃないっていうか…」

伊織「んー…やよいの言ってる事も間違いじゃないわね…」

律子「?どういう事よ?」


伊織「家が大きくて…遊び相手が居なかったのよね…」

伊織「お兄様とは歳が離れていたし…シャルルとおままごとばかりしてたわ」ナデナデ

真「ボク…お姫様みたいな生活に憧れてたけど…」モフ チリン

伊織「聞いてみるとそこまで楽しそうじゃないでしょ?」

伊織「私にしてみれば、外で思いっきり遊んでみたかったわ、泥んこになってね」

真「お互い無いモノねだりだったのかもね…」

P「…なるほどねぇ…ふふっ」

真「?どうしたんですか?プロデューサー?」


P「全然違う環境だったみんなが…今765プロで一緒に居るのがちょっと不思議に思えてな」

千早「確かに…そうよね…」

春香「みんな個性的だもんね!」

雪歩「同じ学校だったら仲良くなってたかな?」

伊織「同じ学校って…何?中高一貫校みたいな事?」

小鳥「何その妄想!滾る!!///」ムッハー

律子「黙れ、鳥」ガシッ

小鳥「あぁっ!りっ律子さん私の肩はそこまで凝って無いんでッ痛たたたたっ」ギリギリギリ


春香「中等部にやよいとか伊織とか美希が居て…765学園的な?ふふっ」

真「高等部にボク達?はははっ面白いね、765学園かー」

やよい「うっうー!すっごく楽しそうですー!」

P「…765学園か」

千早「あの…プロデューサー?」

伊織「変な企画考えるんじゃないわよ?」

小鳥「りっちゃんが委員長!流石メガネ!ビバ!メガネ!」

律子「メガネメガネうるさい!!」


春香「…プロデューサーさんはどうでした?」

P「え?俺?」

春香「はい、子供の頃とか…学生時代とかも…えっと聞きたいなって」

P「子供の頃って…うーん、鍵っ子だったからなぁ…」

P「家で一人ってのが多かったかな?漫画読んだり、ゲームとかばっかりしてたな…」

真「あぁ…シューティング上手かったですよね?」

雪歩「シューティングゲーム?」

真「うん、ゾンビ撃って倒す…」


律子「プロデューサー殿も男の子らしい趣味あったんですね」

P「まぁそこそこな」

春香「学生時代はどんな感じだったんですか?」

P「俺の学生時代なんて普通だよ、普通に勉強して…」

小鳥「でも、普通の学生生活を送ってたのってプロデューサーさんだけなんですよ?」

P「え?」

小鳥「この中では、ですけど」

律子「あぁ…そうなりますね…」


P「確かにそうだけど…そんな本当に特別な事…えぇっと…参ったな」

雪歩「あっあの!」

伊織「?どうしたのよ?雪歩?」

雪歩「えっとあの…おっお茶のおかわり、飲みますか?」

春香「え?あぁうん…お願いしようかな?」

雪歩「そっそれじゃあ、淹れてきますね…えっと…」トコトコトコ

雪歩「あっ!そうだ、あのプロデューサー?」クル

P「ん?なんだ?雪歩?」


雪歩「あの、お茶請けのお菓子が棚の上にあるんですけど…その」

真「じゃあボクが、椅子持って…」

雪歩「ううん!プロデューサーなら届くから!えっとお願いしますぅ!」

P「…あぁ、俺が取るよ。」スタスタスタ

真「…?」ヒョイ

/給湯室

P「…よっと…」ガシッ

雪歩「あっありがとうございますぅ…プロデューサー…あの…」


P「…気を使ってくれたんだな、ありがとう…雪歩」

雪歩「えっと…あの…すみません…差し出がましい真似を…」

P「あはは、何言ってるんだ?雪歩のは優しさだろ?」

雪歩「そっそんな!わっ私なんてぇ///」ブンブン

P「〝私なんて〟なんて言うな、俺はお前達のそういう優しさに支えられてるんだ」ナデナデ

雪歩「あっ…ありがとうございますぅ…///」


真「…支えか…」


現在/BBSテレビ・楽屋

P「さて…歌番組の生放送だ!気合入れろよ!?」

真「はい!バッチリですよ!プロデューサー!!」

P「よし、そろそろ収録開始だからな」

真「はい!ん?メール来て…あっ」カチカチ

『From:敬介 本文:CDと写真集買ったぞ!アイドルの写真集なんて初めて買った!』

真「…へへっーやーりぃ!」

P「?どうした?真?」

真「あ、幼馴染からメールが来たんです!CDと写真集、買ったって!」


P「おぉ~そりゃ良かったな」

真「はい!…へへっ…」ニコニコ

真「『ありがとう。これから生放送…』…ううん…」

真「『ありがとう。敬介の自慢できるようなアイドルになるから!』っと…よし!」ポチ

P「真さん、カッコイイわぁ~」

真「うわぁっ!?プロデューサー!!聞いてたんですか!?///」

P「え?独り言のつもりだったの?」ギョ


春/765プロ事務所

真「え?ボクの写真集…本当ですか?」

P「あぁ、○○社さんの方からオファーがあってさ」

春香「わぁ…やったね!真!!おめでとう!!」

真美「まこちん!おばんざ→い!!」

真「でっでも、それだったら美希とかの方が」

P「美希は秋口に出したばかりだし…何より、真を御指名なんだぞ?」

真「ボクを…」

P「…?乗り気じゃないか?」


真「え、いえあの」

P「安心しろ、男の格好ばっかりじゃないから」

真「そっそうですか…ん?ばっかりじゃない?」

P「………ちょっとだけかな?」のヮの

春香「プロデューサーさん!」

真「どのくらいですか?」

P「…半分かな?」

春香「割と多いですね…」


真「むぅ…仕方ありませんね…」

P「お?」

真「…まっファンのみんなの夢ですからね!」

春香「おぉー!」

真「ボク!頑張ります!」ビシッ

真美「いよっ!まこちん!!真前!!」

P「それで、同時にアルバムも出すから」サラッ


真「でえぇっ!?」

P「真…リアクション上手になったなぁ…うんうん…」シミジミ

春香「いや、コレは素で驚いたんだと思いますよ?プロデューサーさん?」

真「しっCDですよね!?CDアルバムってあの歌のですよね!?」

P「そうだってば…同時発売で怒涛の勢いをだな」

真美「いいなぁ→まこちん…兄ちゃん真美もぉ→」

P「真美はファッション誌の連載企画の打診が来てるんだけどやってみるか?」

真美「本当っ!?やるやるぅ→!!」ピョン


春香「プロデューサーさん!私は!?春香さんにも何か新規のお仕事ありませんか!?」

P「何でそんな必死なんだよ?春香はレギュラーいっぱいあるだろ?」

真「あっあの!アルバムの話に戻ってもらってもいいですか!?」

P「あ、ごめんごめん」

真美「まこちんのアルバムか→、自転車に迷走mind、そりから」

春香「エージェントは入るんですよね?」

P「あぁ!それに…新曲もレコーディングするぞ」

真「新曲…」


真美「…まこちんどうしたの?」

真「えっ?」

真美「なんか、さっきから庭のズラってかさ→?」

春香「上の空ね、お庭にカツラ落ちてたら、怖いわ切ないわでイヤ過ぎでしょ?」

P「驚かせ…過ぎたか?」

真「いえ…あの…迷ってる…というか」

真美「えぇっ!?何で!?」

春香「真…?」


真「その…本当にボクで大丈夫ですかね?」

P「…真らしくも無いな…」

真美「まこちん?どうしちったのさ?」

真「………………」

春香「…真、この前の…私のラジオでみんなが突撃して来た時さ」

真「え?」

春香「あの時…真が一番最初に走って来てくれたんだよね?」

真「うん…春香が泣いてるって思ったら…」


春香「ありがとう。それ聞いて私!すっごく嬉しくなったよ!」ニコ

真「春香…」

春香「私ね、誰かの為に全力で走れる人って…本当に凄いと思う」

春香「真ってそういう人、誰かの為に一生懸命になれる」

春香「〝ボクで大丈夫ですかね?〟なんて言わないでよ」

春香「…真じゃなくちゃってヤダって人達が、た~くっさん!居るんだから!」

真「…ありがとう…春香…」


P「あぁ…俺もそう思うよ」

真美「え~兄ちゃん、はるるんにブンジョー?」

春香「ぶっ分譲?」

P「それを言うなら便乗…ってしてねーよ!!」

真「あはははっ」

P「全く、今日作詞家さんに渡して貰った新曲の中で」ガサガサ

P「…これが一番、真に似合うと思ったんだ…」スッ


真「………………」パラッ

真美「どんなん?どんなん?」グイ

春香「こら、真美?」

真美「い→じゃん、まこちん♪真美にも見せ…まこちん?」

真「……あぁ…グスッ…っく…うぁ…」ポタ…ポタ

真美「何で泣い…」

春香「……………あぁ…そうだねぇ…これは…真の歌だね…」





春香「『チアリングレター』」




現在/テレビ局・スタジオ


真「元気にしていますか?相変わらず突っ走ってますか?♪」

真「もう月日だいぶ経つけど 変わったのかな? 変わらないかな?♪」

真「いい汗かいてますか? 思いやり忘れてませんか?♪」

真「ちょっぴり照れちゃうけど この手紙を書いてみよう♪」

真「もしも行き詰ったなら その時はベストを尽くせばいい♪」

真「今できること考えよう♪」

真「素直な気持ちで ありのままやっていれば♪」

真「みんなに届くよ だから悩まないで♪」

真「いつも夢見ていた かっこいい大人に♪」

真「気付かないうちになっている貴方へ…♪」


真「何かに夢中ですか? 誰か好きな人はいますか?♪」

真「大人になった時 この手紙を開けてみよう♪」

真「もしも辛くなったなら 思いきり叫んじゃえばいい♪」

真「リフレッシュして また進もう♪」

真「一途な想いで 真っ直ぐ歩いていれば♪」

真「応援してくれるよ だから迷わないで♪」

真「いつも夢見ていた 素晴らしいレディに♪」

真「気付かないうちになっている貴方へ…♪」


ワァァアアアアアアア…

司会「…菊地 真さんで、チアリングレターお聞きいただきました…」

司会「CMの後は!海外からのアーティストの登場です!!」

/セット裏

真「………………」

P「真、お疲れ様」

真「プロデューサー…えっと…どうでした?」

P「…素晴らしかったぞ、歌も…ドレスも似合ってる」

真「…へへっやーりぃ!!」


現在/車内

真「うわぁ!すごいや!へへっ」

P「もう、トランクに入らなくってな…」

真「嬉しいですね!こんなにたーくさん!」

P「きっと事務所充てには、10倍くらい来てるんじゃないか?プレゼント」

真「ほっ本当ですかっ!?10倍…事務所…大丈夫ですかね?」

P「仮置き場を用意してある、そこに移動して貰えてるから…多分大丈夫」

真「そうですか…へへっ…嬉しいなぁ…」


P「さて…と…」ブルルン…

真「?あのプロデューサー?」

P「ん?」

真「事務所に戻るんじゃないんですか?」

P「真…このプレゼント全部抱えて帰る気か?」

真「あ…そっか」

P「一旦、仮置き場の方に行って置かせて貰おう」

真「そうですね!」


/都内某所

真「…?ただの雑居ビルじゃ…」

P「あぁ、隙間産業ってヤツだよ、テナントが入らないんだろ?」

真「なるほど…そこで倉庫代わりにって事か」

P「そうそう、2階な?真も持ってくれよ」

真「あぁはい!了解です、プロデューサー!」ガサッ

/雑居ビル・2階

真「…事務所のビルと同じくらい古いなぁ…」

P「そこの茶色のドアだ、右のポケットに鍵があるから開けてくれ」


真「はーい…えっと?コレですか?プロデューサー?」チャリ

P「おーそれだ、早く開けてくれ…うっ腕が限界…」

真「はいはい、今すぐに…っと」カチャカチャ…ガチャ

真「よっし、プロデューサー開きましたよっ中に」

「お帰りなさいませ!!真お嬢様!!」バッ

真「…へ?」

響「ほらほら、ウトゥガマー!こちらへどうぞっ♪」

真「響!?うとぅ!?ってなんだよその恰好?…メイド服?」


美希「こっちだよ、真クン!」

真「美希まで…っていうか…みんなメイド服!?」

亜美「へへっか→わいいっしょ→?」

貴音「本日の意向は、皆が従者となり…真お嬢様を御持て成しするという…」

伊織「全く…なんでスーパーセレブの伊織ちゃんがメイドの真似事なんて」

あずさ「あら?でも、伊織ちゃんさっき鏡の前でクルクル…」

伊織「あずさぁあああっ!!///」


真「…………」ポカーン

千早「…真お嬢様?どうされました?」

真「千早まで…みんな本当ノリ良いよね…」

やよい「真おじょぉさまー」トテトテ

真「あっ自信持って言える!可愛い!///」

やよい「えへへっ小鳥さんが全員の分用意してくれたんですよー?」

千早「確信を持って言えるわ!天使!!///」ブシュ!ボタボタ…

やよい「??」キョトン

春香「千早ちゃん!鼻血!鼻血ぃ!!」アタフタ


律子「さてと…それじゃあ…」

真「…律子はクラシカルなメイドなんだね」

真美「そだよ→?なんたってりっちゃんはメイド長だかんねっ!」フフン

律子「うるさいっ///…このメンバー仕切るとしたら私しかないじゃない…」

真「確かに…ふふっ…」

美希「どうしたの?真クン?」

真「あ、いや…雪歩は?」

響「あぁ雪歩はっモガモゴ」

貴音「響?いけませんよ?」


真「?」ガチャ

P「うぃーっす…」

真美「にっ兄ちゃん!?///そっそりは!?」

貴音「…なるほど…あなた様が真お嬢様の…執事という訳ですね」

P「…裏に行ったら小鳥さんがニコニコしながら待ってて…」

律子「執事服着させられたって訳ですか…あはは…」

美希「キャー!やっぱりハニーはカッチリとした恰好が似合うの!」

伊織「むっむぅ…」


春香「ほらほら、ちゃぁんと真お嬢様のエスコートお願いしますね!?」

真「えっ?」

P「わかったよ…んん゛っ…」

P「真お嬢様…それではどうぞ…こちらのお席へ…」スッ

真「はっはい…///」

P「…お座りください」ズズッ

真「…なんか、違和感あるけど壮観だなぁ…あははは…」


律子「…整列!」ババババッ

真「わぁ!?…きっ綺麗に並んで…え?」パッ

真「…あっ」

雪歩「真ちゃん♪」カラカラカラ…

真「雪歩!…あははやっぱり、雪歩もメイド服なんだね…」

雪歩「えへへ///みんなで真ちゃんをお嬢様扱いしてあげようって決めたら」

真「小鳥さんが全員分用意したんだってね…ふふっ」


雪歩「あ、えっと…おほん…真お嬢様?」ニコ

真「ふふ…何かしら?雪歩?」

伊織「えぇ…」

真「なんだよっ!」

やよい「伊織ちゃん!もぅっ」

春香「真お嬢様っ」

響「締まらないなぁ…」


雪歩「コレ…春香ちゃんに習いながら作ったの」

真「わぁ…ケーキ?緑っぽいって事は…」

雪歩「うん♪抹茶のケーキだよじゃなくて…抹茶のケーキですよ?真お嬢様?」

真「もういいよお嬢様は…」

雪歩「えへへ」

真「この小さい女の子…もしかしてボク?」

雪歩「マジパンって言うので作ったんだよ?可愛いでしょ?」

真「お姫様みたいなドレス着てる…すごいなぁ…」




雪歩「真ちゃん…お誕生日おめでとう!」

真「…ありがとう…すっごく嬉しいよ!!へへっ」



亜美真美「「いっえ→い!!まこちんおっめでと→!!」」ガバッ

真「わわっ!」

やよい「真おじょぉさま、お誕生日おめでとうございまーす!」ピョン

あずさ「うふふ…真ちゃんおめでとう」ニコニコ

真「あはは、ありがと!みんな!」

春香「いやぁ…真だけ普段着ってのも何か変だね…」

真「ただ少数派なだけのはずなんだけどね?」

美希「真クンもメイド服着るの?」


律子「お嬢様なのになんでメイド服着るのよ…」

響「……………」ジッ

伊織「何、こっち見てんのよ?」ガチャ

小鳥「おっ待たせしましたー!!新人メイドのことりちゃんでっす!☆」

一同「アウトーーー!!」

小鳥「なんでピヨォオオッ!!」


おわり


小鳥「あ、一応真ちゃん用に、執事服も…」

雪歩「真ちゃん、こっちで♪」

真「ボク、今日誕生日なのに…」


ほんとにおわり


真!誕生日おめでとうございまーす!!

笑ったり落ち込んだり色んな顔を見せてくれる君が好きだぁあああ!!

そして遅ればせながら、平田宏美さん!第一子誕生おめでとうございます!!

産まれたのが男の子と聞いて、真前に育ってくれると信じています!!


真は理想とは違う姿を望まれ、王子様である自分に違和感があって

悩みながら、時に不満も口にしながら、それでも進んで行けて

それを理解して支えてくれる人達が居るのを、真本人もわかっているのが

真は縁や徳に恵まれた生き方が出来る人だと感じました。

だからいつの間にか素敵なレディになっているんだろうなと


次回は、小鳥さんの誕生日をお祝いしたいと思います。

よろしくお願いします。

読んでいただいた皆様、ありがとうございました。

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