片桐早苗「生活安全防犯対策強化講習……長っ!」 (110)
ザワザワガヤガヤ
早苗「はいはーい、静かにー」パンパン
早苗「えー、もう夏ですね」
早苗「夏というのは、そう!セミと変質者が出てくる時期ね♪」
早苗「……変質者は春でも出てくるだろって?そういう細かいことは気にしないの」
早苗「まぁとにかくね、アイドルが変質者と対峙するという事が、どういう事か……」
早苗「皆には今から流す映像で、それを学習してもらいたいと思います」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373893796
ちひろ『お疲れ様でした、由愛ちゃん』
由愛『ちひろさん……ま、また明日……』
早苗「新人子役アイドルの成宮由愛ちゃん」
早苗「日が暮れた頃に事務所から出た彼女は、人気のない夜道を一人で帰宅途中でした」
由愛『うぅ……レッスンで、遅くなっちゃった……』
由愛『は、早く、帰らないと……』
早苗「ところが、ぎっちょん!」
P『ゆあぁぁぁぁ……ゆあぁぁぁぁ……』ハァハァ
由愛『!?』
早苗「はい、変質者が1体あらわれた!」
P『ゆ、ゆああぁぁぁぁぁ!』
由愛『あ……ぁ……』ガタガタ
早苗「変質者と対峙し、あまりの恐怖に怯える由愛ちゃん!」
早苗「そうこうしている内に……」
P『ゆあぁぁぁぁ……』ガシッ
由愛『あっ……』ガタガタ
P『ゆ、ゆあぁぁ……ゆあぁぁぁぁ』ハァハァ
由愛『い、いやぁ……!』ポロポロ
ピッ
早苗「はい。と言う訳で……由愛ちゃん、変質者に腕を掴まれちゃいましたね」
早苗「さて、この状況で由愛ちゃんが変質者から助かる方法」
早苗「皆にはそれを考えてもらいます。思いついたら手を挙げてねー」
みりあ「はいっ!」
早苗「はーい、みりあちゃん」
みりあ「お断りします!」
早苗「え?」
みりあ「触らないで☆ってお断りすれば、きっと変質者さんも分かってくれると思いまーす!」
早苗「そう。お断りします、ね」
みりあ「はい!」
早苗「じゃあ、この続きを見てみましょうか」ピッ
由愛『さ、触らないで……下さっ……』ポロポロ
P『ゆあぁ……ゆああぁぁぁぁぁ……!』ハァハァ
由愛『触らなっ……い、で……』ポロポロ
P『ゆ、ゆああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』ガバッ
瑞樹『——次のニュースです』
瑞樹『先週から行方不明になっていた成宮由愛ちゃん(13)が今日未明、遺体となって発見されました』
みりあ「えっ……」
瑞樹『新人子役アイドルとして活躍中だった成宮由愛ちゃん。一体彼女の身に、何が起きたのでしょうか』
チャチャチャチャチャッ チャチャチャッ チャーチャーーー
『DEAD END』
みりあ「し、死んじゃったの、由愛ちゃん……?」
早苗「えー、変質者に『お断りします』は通用しません」
早苗「そりゃそうよ。だって変質者だもの」
早苗「アイドルが好きで好きでたまらない変質者を口頭で拒絶すると、何をされるか分かりません」
早苗「ま、由愛ちゃんの場合は殺されちゃったけど。これ、最悪のケースね」
みりあ「………」
早苗「それじゃ、さっきのシーンまで巻き戻すわよ」ピッ
P『ふひひひひ……ゆあぁぁぁぁ』ハァハァ
由愛『い、いやぁ……!』ポロポロ
ピッ
早苗「はーい、他に思いついた人はー?」
薫「はーい!」
早苗「はい、薫ちゃん」
薫「えっとね……いっぱい泣く!」
早苗「泣く?」
薫「いーっぱい泣けばね、へんしつしゃさんも気まずくなって、やめちゃうとおもう!」
早苗「そう。泣き続ける、ね」
薫「うん!」
早苗「じゃ、その続きを見てみましょうか」ピッ
由愛『ふ……ふぇっ……』ポロポロ
P『ゆあぁ……ゆああぁぁぁぁぁ……!』ハァハァ
由愛『ふえぇぇぇん……』ポロポロ
P『ゆ、ゆああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』ガバッ
瑞樹『——次のニュースです』
瑞樹『先週から行方不明になっていた成宮由愛ちゃん(13)が今日未明、遺体となって発見されました』
瑞樹『新人子役アイドルとして活躍中だった成宮由愛ちゃん。一体彼女の身に、何が起きたのでしょうか』
チャチャチャチャチャッ チャチャチャッ チャーチャーーー
『DEAD END』
薫「えぇー……?」
早苗「泣けば許してもらえるのはファンとプロデューサー君だけです。今は変質者だけど」
薫「何でへんしつしゃさん、最後ゆあーってさけんだの?」
早苗「泣いてる姿もカワイイ!すごくソソられる!って人もね、世の中にはいるの」
早苗「変質者を余計に興奮させないよう、気をしっかり持つこと。これ、大切よ?」
千枝「はい」
早苗「はい、千枝ちゃん」
千枝「人を呼べばいいと思います」
早苗「どうやって?」
千枝「由愛さんも携帯電話は持ってると思うんです。だから……」
早苗「そう。電話で人に助けを求める、ね」
千枝「は、はい」
早苗「じゃ、その続きを見てみましょうか」ピッ
ミミミン ミミミン ウーサミーン ミミミン ミミミン
ガチャッ
ちひろ『はいもしもし、こちら』
『ち、ちひろ、さん……!』
ちひろ『?……由愛ちゃん?』
由愛『え、えっと、今……へ、変…男……人に……』
ちひろ『え?』
由愛『あっ!……は、離しっ……助……!』ガガッ
ちひろ『も、もしもし?由愛ちゃん?どうしたの!?』
『……………』
ブツッ ツー ツー ツー
ちひろ『……切れちゃいましたね』
瑞樹『——次のニュースです』
瑞樹『行方不明になっていた成宮由愛ちゃん(13)が今日未明、遺体となって発見されました』
チャチャチャチャチャッ チャチャチャッ チャーチャーーー
『DEAD END』
千枝「そ、そんなぁ……」
早苗「人に助けを求めるのは模範的な回答ね。でも不正解」
千枝「電話じゃ、ダメだったんですか?」
早苗「由愛ちゃんはいつ襲われてるの?……今でしょ!」ビシッ
千枝「……あっ」
早苗「あんな状況で携帯出したら、まず取り上げられちゃうわね」
みりあ「あの、さっきから気になってたんですけど、最後のチャチャチャって……?」
早苗「あぁ、あれ火サスのアイキャッチ。いかにも事件って感じするでしょ?」
桃華「はい」
早苗「はーい、桃華ちゃん」
桃華「代わりの物を差し出せばよいのです」
早苗「代わりの物?」
桃華「例えば、アイドルの私物とか……」
早苗「私物って、どんな?」
桃華「そうですわね……飲みかけのペットボトル辺りで、手を打ちましょう」
薫「えー?そんなのでいいのかなぁ?」
桃華「殿方はそういう物に興味を惹かれると、わたくし聞いた事がありますわ」
千枝「そ、そうなんだ……」
早苗「そう……私物で懐柔する、ね」
桃華「えぇ」
由愛『……こ、これ……あげます、から……』スッ
P『ゆ、ゆあっ!……ゆああぁぁぁぁぁっ!!』ガシッ
由愛『ひぃっ……』ガタガタ
ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ
ヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュヌチュ
由愛『あんなに……ペットボトルの口、舐め回して……』ゾッ
P『………』
由愛『……こ、これで満足……しました、よね?……そろそろ、手を離』
P『ゆぅぅぅぅあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』ガバッ
http://i.imgur.com/rf5ghlo.jpg
http://i.imgur.com/8istkZq.jpg
片桐早苗(28)
http://i.imgur.com/uRQQzOa.jpg
http://i.imgur.com/wITz3FX.jpg
成宮由愛(13)
http://i.imgur.com/ZMalanZ.jpg
http://i.imgur.com/o1UzWT0.jpg
赤城みりあ(11)
http://i.imgur.com/57kdLQz.jpg
http://i.imgur.com/nSnM18Al.jpg
川島瑞樹(28)
http://i.imgur.com/J8lMQa8l.jpg
http://i.imgur.com/KEy7D0Xl.jpg
龍崎薫(9)
http://i.imgur.com/ePqE7kVl.jpg
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佐々木千枝(11)
http://i.imgur.com/bGUZxGIl.jpg
http://i.imgur.com/rt4yN6Nl.jpg
櫻井桃華(12)
瑞樹『——次のニュースです』
瑞樹『行方不明になっていた成宮由愛ちゃん(13)が今日未明、遺体となって発見されました』
チャチャチャチャチャッ チャチャチャッ チャーチャーーー
『DEAD END』
桃華「なっ……!?」
早苗「あの程度じゃ満足しないから、変質者って呼ばれるのよ」
早苗「はーい、他にー」
仁奈「………」スッ
早苗「はい、仁奈ちゃん」
仁奈「……と、トイレに……」
早苗「?」
仁奈「トイレに行きてーので、ごぜーます……」ソワソワ
早苗「そう……トイレに行きたい、ね」
由愛『は、離してっ……と、トイレに……!』
P『ゆあっ?』
由愛『トイレ、に……行かせて、ください……』ポロポロ
P『………』
由愛『グスッ……離し、てぇ……』ポロポロ
P『ゆあぁぁぁぁぁ……』ニヤニヤ
由愛『うぅぅ……も、漏れちゃうよぉ……』ポロポロ
瑞樹『——次のニュースです』
瑞樹『行方不明になっていた成宮由愛ちゃん(13)が今日未明、遺体で発見されました』
チャチャチャチャチャッ チャチャチャッ チャーチャーーー
『DEAD END』
早苗「アイドルのお漏らしなんて、変質者には格好のエサよ?」
仁奈「ち、違っ……違ぇのです!」プルプル
早苗「え?」
仁奈「仁奈が!トイレに!行きてーのですっ!!」プルプル
早苗「……着ぐるみ着てると、トイレって大変そうねー。間に合ったかな?」
千佳「はいっ!」ビシッ
早苗「はい、千佳ちゃん」
千佳「魔法少女に変身して、やっつける!」
早苗「……はい?」
千佳「魔法少女に変身して、やっつければいいと思います!」
薫「ゆめさんって、魔法少女だったの!?」ガタッ
みりあ「うそー!?」ガタッ
早苗「ち、ちょっと待って。あのね、千佳ちゃん……」
千佳「アイドルになれば魔法少女にもなれるって、プロデューサーも言ってたもん!」
桃華「わたくし達は、既に魔法少女でしたの……!?」
晴「お、オレは聞いてねーぞ、そんな事!」
小春「小春はお姫様になれましたし、あり得ない話ではないと思いますね〜」
早苗「はいはい、静かに!」パンパン
P『ゆあぁぁぁぁぁ!!』
由愛『……と、特訓!』 カメンライドォー トトキィ
パァァァァァァ
P『!?』
由愛『……お、大いなる、希望の力〜……シンデレラ・ドリーム!』ビシッ
由愛『と、通りすがりの、アイドルが……あなたの心……スケッチ、しま』
P『AAAAAAAAAAAAAAAAH!!ゆぅぅぅぅぅあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』ガバッ
由愛『きゃあああああああっ!!』
瑞樹『——次のニュースです』
瑞樹『行方不明になっていた成宮由愛ちゃん(13)が今日未明、遺体で発見されました』
チャチャチャチャチャッ チャチャチャッ チャーチャーーー
『DEAD END』
千佳「あれっ!?」
早苗「……変質者には、魔法少女好きもいるからね」
千佳「えぇー?……大人なのに?」
早苗「大人なのにねぇ」
早苗「さーて、次は誰に……」
莉嘉「Zzzzz……」
早苗「………」
小春「りかちゃん、見られてますよぉ〜」ユサユサ
莉嘉「ふぁ?」
早苗「………」
莉嘉「……お、おはー☆」
早苗「じゃあ、そこの居眠莉嘉と小春ちゃん」
小春「こ、小春もですかぁ〜?」
莉嘉「え……えっと、何だっけ?」
小春「変質者ですよ、変質者」
莉嘉「あぁ、ヘンタイさん?……なら、防犯グッズ使えばいいんじゃないかな?」
早苗「……ほう」
小春「防犯ブザーなら、小春も持ってますよ〜」
莉嘉「そーそー、催涙スプレーとか、スタンガンとかさ。最近色々出てるよね☆」
早苗「じゃあ、防犯グッズで撃退する、と」
由愛『ストラップに付いてた防犯ブザー……こ、これを押せば!』
P『ゆあぁぁぁぁぁ!』
由愛『えいっ』ポチ
ファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウ
P『!?』
由愛『すごい音……これなら……!』
ファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウ
P『………』
由愛『……あれ?』
ファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウファウ
P『………』
由愛『……だ、誰か、来てよぉ〜……!』アワワワ
P『ゆあぁぁぁぁぁぁ……』ニヤニヤ
由愛『う、うぅぅぅ……こうなったら……』ゴソゴソ
由愛『え……あれ?』ゴソゴソ
P『ゆあっ?』
由愛『……す、スプレー……スプレーが、見つからないぃ……』ゴソゴソ
P『ゆあー』ゴソゴソ
由愛『それなら、最終兵器を……!』
由愛『……どこに、しまったっけ……』ゴソゴソ
P『ゆあ!』ヒョイ
由愛『そ、それです!……あっ』
バチッ
瑞樹『——次のニュースです』
瑞樹『行方不明になっていた成宮由愛ちゃん(13)が今日未明、遺体で発見されました』
チャチャチャチャチャッ チャチャチャッ チャーチャーーー
『DEAD END』
莉嘉「えぇー?なにそれー」
小春「……いざという時に焦ってたら使えないですね〜、防犯グッズ」
早苗「まぁ由愛ちゃんの場合、変質者との距離が近すぎたってのもあるけどね」
http://i.imgur.com/gCg4XFz.jpg
http://i.imgur.com/cLvYkTx.jpg
市原仁奈(9)
http://i.imgur.com/ZXh3Wl4.jpg
http://i.imgur.com/J5N5IYT.jpg
横山千佳(9)
http://i.imgur.com/xdivzGt.jpg
http://i.imgur.com/fYSqajz.jpg
結城晴(12)
http://i.imgur.com/GoGMMHq.jpg
http://i.imgur.com/WRk0SOO.jpg
古賀小春(12)
http://i.imgur.com/SoV0CWc.jpg
http://i.imgur.com/B0GDHrr.jpg
城ヶ崎莉嘉(12)
莉嘉「ってゆーか、何でブザー鳴らしたのに誰も出て来なかったわけ?」
早苗「ブザーだけじゃなくて、叫び声を上げても誰も来ない可能性もあるってこと」
早苗「『なーんか騒いでるけど、面倒事には巻きこまれたくないわねー』」
早苗「叫び声なら、『子供か何かの喧嘩じゃない?』」
早苗「ブザー音なら、『車の盗難防止装置の誤作動か何かでしょ?』」
早苗「『そもそも誘拐、殺人に繋がるような出来事が、うちの近所で起こるなんて、そんなまっさかぁ〜』」
早苗「……周囲の人間が皆、そう思ってたとしたら?」
小春「誰もゆめちゃん、助けられませんね〜」
早苗「全く役に立たないとは言わないけどね。防犯グッズに頼り過ぎない事も大事よ」
メアリー「ハァイ!」
早苗「はい、メアリーちゃん」
メアリー「とりあえずパンチよ、パンチ」
早苗「パンチ?」
メアリー「抵抗しなきゃ死ぬんでしょ?」
早苗「うーん、パンチだけじゃちょっと……」
晴「はーい」
早苗「はい、晴ちゃん」
晴「パンチでダメならキックだろ、キック!」
早苗「パンチにキックねぇ」
メアリー「まだ足りないって言うの?」
早苗「それが大の大人相手に通用すればいいんだけど」
舞「はい!」
早苗「お、舞ちゃん」
舞「お股を蹴り上げればいいと思います!」
晴「あー、それは効くな。確かに」
早苗「……カワイイ顔して結構エグイ事言うのねあなた」
舞「え、だって男の人はお股が弱点って聞いたので……」
メアリー「?……なんでお股が弱点になるわけ?」
早苗「じゃあ、抵抗して股間を蹴り上げる、でいいのね」
メアリー「ちょっと、何でそこが弱点になるのか教えなさいよ」
舞「えっとね……」
由愛『は、離して……くださいっ!』ペチペチ
P『ゆあぁぁぁぁぁぁぁ……』
由愛『は、離さないと……えぇーい!』ブンッ
ドゴォ
P『!!!?!?!?!』グラッ
早苗「……あらー」
晴「決まったぜー!良いシュートだ!」
そりゃちんすこうのわきにあるサーターアンダギーの部分を殴ると痛いさ〜。
なんでも棒の横にある丸い「こうがん」って部分は雄の動物全般の急所って爺ちゃんが言ってたさ〜。
byとある沖縄出身のアイドル娘
P『!!………!!!』ピクピク
由愛『や、やり過ぎちゃったかな……』
由愛『……で、でも、今のうちに逃げられ』
ガシッ
由愛『!?』
P『……も、もっとぉぉぉぉぉぉぉぉ!!』ハァハァ
由愛『えぇ!?』
瑞樹『——次のニュースです』
瑞樹『成宮由愛ちゃん(13)が今日未明、遺体で発見されました』
チャチャチャチャチャッ チャチャチャッ チャーチャーーー
『DEAD END』
晴「どういうことだよオイ!」
早苗「まぁ……世の中には、なぶられると喜ぶ体質の変質者もいるのよね」
舞「威力が足りなかったって事ですか?」
早苗「いや、そういう訳じゃないけども……」
メアリー「マイ、あれはキンタマなんでしょう?きっと名前通り、ゴールドで出来てるのよ」
舞「あ!そ、そっかぁ……」
早苗「違います。ってか、普通はそう簡単に壊してはいけません」
晴「っかしいなぁ。ウチのオヤジなら、簡単に崩れ落ちるんだけど」
早苗「お父さんにそれはやめてあげてね、晴ちゃん」
http://i.imgur.com/Hm5un8S.jpg
http://i.imgur.com/OFAwwJd.jpg
メアリー・コクラン(11)
http://i.imgur.com/KLGFXVr.jpg
http://i.imgur.com/xB1OXcG.jpg
福山舞(10)
雪美「………」スッ
早苗「はい、雪美ちゃん」
雪美「……倒す」
早苗「え?」
雪美「どうせ……何をやっても……逃げられない……」
雪美「それなら………やられる前に……やる」
莉嘉「でもさっき抵抗してもダメだったじゃん?」
雪美「……本当に……生き延びたいのなら…………あんなのじゃ……ダメ」
早苗「……とうとう来ちゃったかー、みたいな感じね」
雪美「他に……どうしろと……?」
みりあ「そ、それはそうだけど、ちょっと……」
早苗「んー、まぁ映像は用意してあるんだけどね。流石にヤバいトコは見せられないけど」
千枝「えっ!?」
早苗「んじゃ、行ってみよー♪」
雪美ちゃん怖い・・・・。
由愛『この……カッターで……!』チキチキチキチキ…
P『ゆあぁぁぁぁぁ……ゆあぁぁぁぁぁ……』ハァハァ
由愛『は、離さないと……切りますよ!……切りますからぁっ!!』ポロポロ
P『ゆあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』ガバッ
由愛『い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』ブンッ
グサァァァ
P『ゆ……あぁ……?』ガクン
由愛『はぁ……はぁ……!』
P『ゆ、ゆあぁぁぁ、ぁぁ……ぁ……』グラッ
バタリ
由愛『……“ゆあ”じゃない……“ゆあ”じゃない!!』
由愛『私……私は!“ゆめ”ですっ!!』
かーなーしーみのー♪むこーうーへとー♪
『DEAD END』
雪美「……何故?」
早苗「過剰防衛って言われそうね、これじゃ」
早苗「まぁ未成年だし?そうとやかく言われる事はないと思うけど……」
早苗「人一人やっちゃった♪なんてマスコミに知られたら、大事よ?アイドル、続けられると思う?」
雪美「……無理、かも……」
早苗「変質者一人の為に、自分の人生を台無しにする事はないのよ、雪美ちゃん」
雪美「……………」
ありす「ちょっと良いですか」
早苗「はいはい、何かなーありs」
ありす「橘です」
早苗「……橘さん」
ありす「人生台無しにする事はないって言いましたけど、結局由愛さん、死んじゃってますよね」
早苗「そうねぇ」
ありす「この問題に、正解ってあるんですか?」
早苗「うーん。あるかもしれないし、ないかもしれない♪」
ありす「……そういうあいまいな答え、嫌いです」
早苗「橘さんは何か、答えを持ってるのかな?」
ありす「一つだけですけど、あります」
早苗「ほほう?」
ありす「それは……早苗さん。あなたを、呼ぶ事です」ビシィ
早苗「………」
みりあ「あ、そっかぁ☆」
千佳「早苗お姉ちゃんなら、すぐ飛んできてくれそうだもんね!」
莉嘉「いっつもプロデューサーくん、シメてるから……」
仁奈「あの勢いでシメてくれるかもしれねーですよ!」
薫「あ、仁奈ちゃん。トイレだいじょうぶだった?」
仁奈「……ギリだったのです」
P『ゆあぁぁぁぁぁぁ……』
由愛『うぅぅ……さ、早苗さん、呼ばなきゃ……!』ポパピプペ
トゥルルルル トゥルルルル トゥルルルルル
由愛『は、早く出て……出て、くださいっ……!』
ガチャッ
由愛『!……さ、早苗さぁん!助けてぇぇぇぇぇ!!』
『えー、ただ今片桐早苗はこの時間、仕事か銭湯かで留守にしておりまーす』
由愛『……え?』
『御用のある方は、発信音の後にメッセージをどうぞ♪』ピー
由愛『……そ、んな……』ポロポロ
P『ゆあぁぁぁぁぁ!ゆああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』ガバッ
もうこうなったらこれしかないんじゃねえの?
�わざと500円玉を落としてサンダル履きで自転車に乗ってて眉毛がつながってる某お巡りさんを呼ぶ。
�「ルパン三世が現れたぞ〜!」と叫んで銭形警部を呼ぶ。
瑞樹『——次のニュースです』
瑞樹『成宮由愛ちゃん(13)が今日未明、遺体で発見されました』
瑞樹『なお、早苗ちゃん(28)はスーパー銭湯に行っていた模様』
瑞樹『入浴って大事よね、わかるわ』
チャチャチャチャチャッ チャチャチャッ チャーチャーーー
『DEAD END』
ありす「………」
千枝「ど、どうして……?」
早苗「いや、どうしてって言われても……ねぇ?」
桃華「早苗さんが銭湯に行っていなければ、助かったかもしれませんのに……」
早苗「まぁ、間が悪かったって事で」
ありす「……これで、何が言いたいんです?」
早苗「人には人の都合があるってこと。あたしだって、スーパーマンじゃないんだからね」
早苗「こっちの勝手な期待に、周りはそう上手く応えちゃくれないわよ」
早苗「大体、前の携帯電話や防犯ブザーの時だって、そうだったでしょ?」
ありす「と言うか、由愛さんにとってはどれもこれも、最悪のケースばかりだったと思うんですが」
早苗「あぁ、あれはね、敢えてそういう風にしたの」
ありす「敢えて……?」
早苗「逆に考えてみて。最悪のケースを想定して、行動すればいいのよ」
早苗「自分の置かれた状況を、決して楽観視しないこと」
早苗「危機意識を持たなきゃ、映像の由愛ちゃんみたいになるからね」
小春「ゆめちゃんって、どうやったら助かったんですかぁ?」
早苗「……そうねー、もう言っちゃってもいいかなー」
早苗「由愛ちゃんの場合、あの条件下ではどうあがいても助かりません」
晴「……は?」
早苗「腕を掴まれるまで近づかれたら、何をしても袋小路、デッドエンド。無事じゃあ、済まないわね」
早苗「相手は大の男だし、そもそも電話や道具だって、その場で使えるかどうかも怪しいし」
早苗「でも由愛ちゃんみたいに、現実であんなにやり直しは出来ない……」
早苗「だから、変質者に捕まったら死ぬ、位の意識で丁度いいわけよ」
メアリー「なら、どうすればいいのよ?」
早苗「例え怖くても、気をしっかり持って距離を取る。絶対に相手に近づかない、近づかせない」
早苗「人通りのある場所、あるいは明かりの付いてる家に逃げ込めるようにしておくこと」
早苗「つまるところ、最初から相手にしない。これ、大切」
みりあ「相手にしないだけでいいの?」
早苗「道を迂回するとか、他の人と一緒に、とか……回避する方法は色々あるわよ」
早苗「空手とかぁ〜、護身術習ってるからぁ〜、あたしは大丈夫でぇす♪」
早苗「……なーんて子もたまにいるんだけど」
早苗「ハッキリ言っておくと、そういう子が一番危険だからね?」
早苗「本当の護身術ってのはね、日頃から危険な状況に巻き込まれない為の、心構えと行動、そのものなんだから」
ありす「あ、それウィキペディアに載ってました」
早苗「………」
早苗「はーい、それじゃあ皆、変質者にどう対応すればいいか、よく分かったかなー?」
「「「「「「「「「「「はーい」」」」」」」」」」」
〜翌日〜
薫「あ、千枝ちゃん!ちょっといい?」
千枝「?」
薫「せんせぇ、見なかった?」
千枝「ううん、見てないけど」
薫「そっかぁ。今日はせんせぇといっしょにかえろうって思ってたのに……」
千枝「プロデューサーさんと、一緒に……?」
晴「おい、橘!見つかったか、あいつは?」
ありす「いえ、まだ……」
みりあ「どこ行っちゃったんだろ……」
千佳「みんな慌ててるけど、どうしたの?」
舞「昨日の話を聞いてから、何だか一人で帰るの、怖くなっちゃって」
仁奈「チィッ……今日はプロデューサーと、一緒に帰る予定でごぜーましたのに」
メアリー「何言ってんのよ、ダーリンと一緒に帰るのはアタシよ?ニナじゃないわ」
雪美「ううん……メアリーは………ないわー……」フルフル
メアリー「な、何ですってぇ!?」
ちひろ「プロデューサーさん?」
莉嘉「うん。どこ行ったか、知らない?」
ちひろ「つい先ほど帰りましたよ。早苗さんと一緒に」
桃華「なっ……ど、どういう事ですの!?」
ガチャッ バタン
早苗「う〜ん、さっぱり〜♪」ホクホク
P「いつも行ってるんですか?この銭湯」
早苗「ううん。イイトコなんだけど、ちょっと遠かったから。行きづらかったのよね〜」
P「で、このまま家に?」
早苗「あ、ビール買わなきゃ。途中でコンビニ辺りに寄ってくれない?」
P「はぁ……」
ブロロロロン…
早苗「……ね、どうだった?あそこの銭湯」
P「え、えぇ、確かに気持ちよかったですけど……」
早苗「でしょー?わざわざ行った甲斐、あったわよねー」
P「……本当に銭湯に行って、帰るだけなんですか?」
早苗「全然そんなわけないじゃな〜い♪」ダキッ
P「あぁ、ちょっと!う、運転中……!?」
早苗「……昨日は由愛ちゃんに随分、『奮発』したんだって〜?」
P「」ギクッ
早苗「ったく、子供達の教育の為です、とか何とか言っちゃって。ボランティアが聞いて呆れちゃう」
P「……も、もしかして」
早苗「あの子だけ寮に帰るのが遅かったら、何かあったって、普通は思うでしょ?」ニヤニヤ
P「いや、あれはですね、その、実際由愛には撮影で色々と苦労を……」
早苗「今日はあたし、明日は瑞樹ちゃんに色々『サービス』してもらうから♪」ニヤニヤ
P「……そ、そうだ!変質者に遭わないよう、あいつらを送らなきゃ」
早苗「ちひろちゃんに集団で帰るように伝えておいたから。安心してね♪」ニヤニヤ
P「ぐ、ぐぬぬぬ……」
早苗「……ね、プロデューサー君。一つ、聞いてもいい?」
P「はい?」
早苗「プロデューサー君が、あたしと一緒に帰ってるとするでしょ?」
P「はい」
早苗「そこにどーんと、変質者が現れたとするでしょ?」
P「はい」
早苗「……プロデューサー君はさ、その時あたしのこと」
P「絶対に守ります」
早苗「……も、もー!答えるの早い!」
P「そうですかね」
早苗「でも……ちょっと、嬉しかったかな?」
P「え?」
早苗「ううん、何でもなーい♪ふふっ」
P「あー、でもまぁ早苗さんの場合、変質者の方がボコボコにされそうですけどね」ハハハ
P「……あ、あれ?ちょ、早苗さん?少し、腕にくっつき過ぎじゃ……」
P「ってか、腕!腕痛いです早苗さん!締まり過ぎです早苗さん!!」
早苗「うん、だってシメてるから♪」
P「し、シメてるってあいだだだだだだだだだっ!!!」
おわり
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