P「百合道とは、死ぬことと見つけたり」 (134)

.

P「……」パタン

P「うむ、心に沁み入る良い言葉だ。 かの武将は戦場に赴く際、常に自決用の短刀を懐に忍ばせていたという」

P「俺もそれに習って、常に内ポケットには『マリみて』を忍ばせておいて何時でも百合心中(←良作)できるようにしたいものだ」

P「……と言いたいところだが」

ガタン……ガタン……

P「朝の通勤電車のなか、できるのは覗き見防止シートを張ったスマホでこっそりと百合SSの更新をチェックするのみ」コソコソ

P「……」

P「俺は、スポーツ新聞を読んでるリーマンと並んで、堂々と百合姫を読める明るい未来を待っている」

P「だが現代社会でそれは出来ない……! 百合男子の研ぎ澄まされた感性は12歳の無垢なる処女と何ら変わりはないのだ……!」

P「さてさて……百合ルギーを蓄えなくて出社しなければ……」 ※百合ルギー:百合妄想の糧になるエネルギー。供給の割に消費がとても激しく燃費が悪い。

P「新着百合SSは、なになに、P「我思う、故に百合……なんだこれはキモいな!」

P「ふぅ、全く朝から汚らしいものをみた。心を切り変えなくては」

P「……」



P「何せ今日は、雪歩と真の百合デュースの日なのだから!」

P「おはようございます」ガチャ

高木「おぉ、おはよう! 10分前出社、いい心がけだね」

P「あれ、社長お一人ですか。 律子と音無さんはどこへ?」

高木「あぁ二人なら外回りに行っているよ。何か企画を探しに飛び込み営業しているらしい」

P「そうですか。 えっとスケジュールボードに書いて……と」キュキュッ

P「真と雪歩はまだ出社してない、か」パチン

高木「キミ、昨日頼んだ書類は……」

P「あぁ、もうやっておきましたよ。今から若干修正してから渡します」

高木「ありがとう、よろしく頼むよ」

P「ふぅ、さて、と」ギィ

P「……」カリカリカリ

P「……」ピタッ

P「……」

P「……」

P「ここで先にゆきまこについて解説しておこう(カメラ目線)」クルッ

P「ゆきまこは正義と揶揄されるように、この二人は絶対的な正の普遍性のカップリングである」

P「カップリングは対比が重要なのは以前に言ったが、まさにゆきまここそ体現者といえよう」

P「カッコよくなりたい雪歩と、カワくなりたい真。白と黒、王子様とお姫様、線の太さと細さ……」

P「性格的にも見栄え的にも映えるため、ドラマCDやアニメなどにも度々ペアを組んでいる」

P「……まさしく黄金百合比率!」グッ

P「ライト、ガチ、イチャイチャ、時にはふとした喧嘩やストーリーも作り易く、柔軟性がきくために、美希を絡ませて修羅場トリオ、貴音を絡ませて雪歩ハーレムなど多岐に渡る枝分かれを見せるのだ」

P「そう、この見栄えが良い、話が作りやすいというのはとても重要なファクターである」

P「なにせ百合を嗜もうにも書き手の供給がなくては需要は成り立たない」

P「創作意欲を掻きたてる組み合わせである、というのはまさに繁栄か衰退かを左右するのである」

P「……」

P「中国の言葉にこういうものがある」

P「先ずゆきまこより始めよ、と」

P「……」ゴゴゴゴゴ……

高木「キ、キミ、随分とやる気があるみたいだが、その、ちょっと朝からあり過ぎるんじゃないかね」

P「し、しまった。 また自分を抑えきれずに百合ーラが漏れてしまった」
               ソウル
P(静まれ……! 俺の百合魂……!)

P「……」

P「……」カリカリカリ

高木「いやぁ君が入ってきてくれたおかげでわが社の業績は右肩上がりだ。感謝しているよ」

P「いえ、社長がこんな得体の知れない若造を拾ってくれたおかげです。 こちらの台詞ですよ」

高木「はっはっは」

P「……」カチカチ

P「……」

P「くっ……本当は会社のPCのデスクトップの背景をこんな殺風景なブルースクリーンではなく、志村貴子先生の美麗イラストにしたい……!」

P「胸に湧き上がるこの思いの丈を全力でぶちまけたい……!」

P「百合が好きだーと!!!叫びーたい!!!!」ガタッ

高木「?!」ビクッ

高木「そ、そんなに花が好きなのかね」

P「凍りついてく時間(とき)を……」ボソボソ

雪歩「あ、あの、プロデューサー?」

P「ぶち壊したい……」ボソボソ

真「プ~ロデュ~サ~聞こえてますかー?」

P「……」ハッ

P「お、おぉ、真、雪歩来てたのか、早いな」

雪歩「はい、さっき事務所の前で偶然真ちゃんに会って、一緒に来ました」

真「雪歩ってばチワワに怖がってて立ち往生してたんですよ、ははっ」

雪歩「うぅぅ……真ちゃん、それプロデューサーだけには秘密にしてって言ったのに~」

P「」

P「」

一緒に手を繋いで登校:30点 二人だけの秘密:+20点 君を全力で守る+40点
百合点:90点

P(やったぜ。)

真「今日は僕の大好きなダンスレッスンの日ですね、よろしくお願いしまーす! ぷっろでゅーさー♪」

P「真、もっと力強く、鋭くステップを踏んだほうがいい、それと表情は余り崩さないほうがいいな。 そうすればもっと魅力が出る」

真「えっ、はっはい、こうですか!」キュキュッ

P「うん、いいぞ。次に雪歩、雪歩は円を描くイメージだ。柔らかく、丸く、女の子っぽく」

雪歩「は、はい!」タン、タン

P(うむ、やはり対極の個性をお互いに持っているからこそ、より調和が際立つ)

雪歩「はぁ……はぁ……」タン、タン

P(萩原雪歩)

P(一目見たときに、最もシンパシーを感じたのが雪歩だ)
           ソウル
P(あ、この娘は百合魂をその胸に秘めているかもしれない、と)

P(……だが、ここで悲しいお知らせがある)

P(このことは有耶無耶にせず、目を背けずに、はっきりと、伝えなければいけないんだ)

P(……)

P(……)

雪歩「……っ! 見てくれてますかプロデューサー!」ニコッ

P(雪歩はノンケだ)

てす

今日はもう治らないのかな……

P「あぁ、ちゃんと見てるよ」

雪歩「あ、ありがとうございますぅ!」タン、タン

P(……)

P(CDのドラマパートで「私と真ちゃんが恋人なんて、真ちゃんは女の子だよ」と否定した後に)

P(「それもまたちょっぴり興味あるかもだけど!」と言ったときには)

P(俺の魂は煩悩に塗れた穢土を離れて、極楽浄土に導かれる心地がした)

P(だが)

雪歩「プロデューサーが一緒だと、なんだかダメダメな私でも頑張れそうな気がします……」

P(雪歩はノンケだ)

P(……)

P(SPが発売し、新たな新勢力貴音×雪歩が登場して、「四条さんとイチャイチャしたい」と申し賜れた時は、やっぱり雪歩はガチで女が好きだった!と独り歓喜した)

P(だが)

雪歩「その、男の人はやっぱり苦手だけど、プロデューサーだけには、私を見て居て欲しいんです」

P(雪歩はノンケだ)

【 悲 報 】 雪 歩 は ノ ン ケ

P(……)

P(本当は知っていた、判ってたんだ。本当は男の人が大好きです!ということが。お茶と言い間違えるわけないだろ!)

P(……だが地獄に垂らされた一本の蜘蛛の糸のように、一縷の望みに縋らずにはいられなかった)

P(希望が捨てられずに、さり気なく空気を読みつつ「雪歩ってもしかして百合キャラじゃね?」と書きこんでマジレスの嵐を受けたことも今は過去だ)

P(雪歩はノンケ。これだけはハッキリさせなくてはならない)

P(……)

P(だが俺は諦めない)

P(一年前は、恋愛ラボを女の子が沢山出ているから百合アニメと勘違いし、絶望の淵に落とされたことがある) ※前作参照

P(あの時の俺は、本当に愚かだった)

P(……)

P(しかし、人は日々成長するものだ)

P(痛みや挫折を知って、人生は深みを増す)

P(百合においても「痛み」というキーワードは常に付きまとう)

P(あの日以来、俺はLilium-Eyeに更なる磨きをかけた)

P(新作百合コンテンツは必ず前評判をチェックし、地雷は踏む前に回避しておく)

P(最近では【女の子が二人抱き合って、こっちを見ている薄い本表紙】を百合キタ!と早計せず、中身がノンケ本だったことを覚悟しておく)

P(また、【完全に百合だと思ってたら途中でいきなり生えてくるふたなり本】というケースも思惑に入れておき、精神的ダメージを最小に留める)

P(……俺は信じている。いや、俺が希望を捨て去ったら、そこで終わりだ)

雪歩「プロデューサー、どこ見てるんですか?」

P(雪歩もいずれ、本当に目覚めるかも、という可能性を)

P(そう、『青い花』でふみちゃんが完全にノンケのあーちゃんを見事落としたように)

雪歩「あの、プロデューサー、やっぱり、私ダンス下手で……みんなのお荷物でしょうか?」

P「!」ハッ!

P「そ、それは違う、雪歩いいか。 よく聞いて欲しい」

P「……」

P「人は日々成長するものだ」

雪歩「えっ……?」

P「昨日までの雪歩に囚われるな。明日からの雪歩を信じろ」

雪歩「でも、私不安なんです、ずっとこのままなんじゃないかって……」

P「違う、誰にでもうまくいかない時はあるんだ」

P「それに、昔の俺なんて雪歩の数億倍はダメなヤツだったよ」

雪歩「えっ、そんな信じられません……」

P「いいや、俺は自分勝手な思い込みで、気づけば迷惑をかけていた」

P「……」

P「うん、大丈夫、雪歩は根性がある。 いずれ、自分の力で自分の心の閉じた扉を押し開けることができる」

P「そう、例え」

P「世界中の人間が信じてなくても、俺だけは信じている!」グッ

雪歩「プ、プロデューサー……えへへ、私、もうちょっと頑張れそうです……」

[パーフェクトコミュニケーション] テッテテレッテー♪

真「ふぅー、やっぱりダンスは楽しいや、へっへー」

P「……」

P(真か)

P(典型的ボーイッシュキャラで、一人称はボク)

P(空手の達人であり、性格は男らしい)

P(……)

P(俺は真のプロデューサーになるにあたって、真のことを一晩中考えたことがある)

P(その日は結局一睡も出来なかった)

P(気づけば真のプロフィールを暗唱できるくらいだった)

P(結局その日、答えは出なかった……)

真「へっへー! やーりぃ!」

P()

P()

P(果たして真のカップリングを“百合”と形容していいのか、と)

P(百合作品において黒髪短髪ボーイッシュはもう、トンカツにはキャベツの千切り、カレーには福神漬、というくらいド定番になっている)

P(迷ったらとりあえずボーイッシュキャラが内気な女の子をリードする展開にしとけ、というくらい定番だ)

P(最早ボーイッシュは不文律と化し、セーラームーン、うる星やつら等など百合ブーム以前の、古来から伝わる由緒正しい要素だ)

P(いつの間にか、俺達は自然と受け入れてしまっている)

P(……)

P(だが、待てよ(カメラ目線))クルッ

P(俺はここで待ったをかける)

P(……)

P(ボーイッシュって、ボーイ、男の子だろ……)

P(男子禁制の秘密の花園的百合空間において、男を想起させる容姿を持ったキャラを絡ませるって)

P(それはもうヘテロセクシャルすなわちノンケカップリングが根底のある、ということじゃないか……?)

P(百合に男はいらない、という信条を根底から脅かすボーイッシュという存在)

真「プロデューサー、真剣な顔してどうしたんですか?」

P(この疑問は俺の奥底に深く根を張った)

P(悩んで悩んで、悩み抜いた)

P(どうしても自分の中で折り合いをつけることが出来なかった)

P(辛かった)

P(……)

P(しかし、無明の中でもがく俺に、ある日突然、光明が差した)

P(俺を救ってくれたのは、運命の悪戯か)

P(奇しくも最近台頭を見せてきた同じマイノリティジャンル同盟)

P(……)

P(男の娘、TSというジャンルだ!)ドギャーン!

P(俺は何気なく、男の娘専門雑誌『わぁい!』やTS界の金字塔といわれる『かしまし!』などを読んでみた)

──回想──

P「なるほど、これが男の娘か、今日は友好条約を結びにきた」

店員(うわ、またあの人来てる)

P「……」ペラッ

P「……」

P「来た、女の子とのキスシーン……」

P「……」

P「違う」パタン

P「絵面においては完全に女×女だ。1ページだけを見せられたら俺でさえ百合と見分けがつかない」

P「だが、これは違う。百合と同じようでいて、ベクトルがどこか違う」

P「何故だ?」

P「……」

P「……」ティン!

P「そうか、そういうことか……」

──イメージ──

……ヒュオォォォ……

P「ここがボーイッシュ鉱脈か、ピッケル一本でひたすら最深部へ進め。そう百合の女神からお達しがきた」

P「ふんっ!」カァン……!

P「はぁ……はぁ……汗臭い……」

P「くそっ……引き返すか……やはり最深部にあるものは……」

P「……」

P「いや、ここで諦めたら真理へは辿りつけない、ふんっ!」カァン……!

カァン……!カァン……!

パァァァ……。

P「な、何だ……この光り輝くものは……」

P「そうか、これが最深部……もうこれ以上掘り尽くせない部分……」

P「……ふん……!」カァン……!

P「こ、これは……!」

P「これはあああぁああぁ……!」

【ボク、これだって女の子なんだからね】


P「」ガシャガクッ

P「そうだ……これだけは真実なんだ……」

P「例え外見が男だろうと、正確が男だろうと、ボーイッシュは間違いなく、女の子なんだ……」

P「地球が超新星爆発で滅びようとも、宇宙の果てが解明されようとも、決して覆ることはない……」

P「おぉ、そう思えばボーイッシュが男らしく振るまえば振舞うほど、逆に女の子らしさがより一層際立つという、矛盾しているようで理に適った考えが浮かんでくるではないか!」

P「きっと、男の娘山脈の最深部には【だが男だ】という真実が埋まっているだろう」

P「……」

P「さぁ、帰ろう」

……ヒュオオォォ……

P「……」

P「百合道というのは果てしなく、底がしれない」

P「まさか男の娘という別のジャンルから救われるとは」

P「趣向が違うと一笑に付せず、他ジャンルにも敬意と理解を払わなければいけないな」

P「……」

P「だが、男の娘ジャンルにどうかひとつだけお願いがある」

P「…ッ…!」

P「ステルス男の娘だけはやめてくれ!!!(カメラ目線)」クルッ

P「♂というのを隠されると、見抜くのは達人クラスでないと無理だ」

P「いいか、男の娘だと判明した瞬間に」

P「脳内の百合妄想データを全て消去する作業が発生する!!!」

P「……!……っ……!」

P「……お前のことだよっ!」ビシィッ




涼「くしゅんっ」

P「はぁー……はぁー……」

真「プロデューサー、このクマの刺繍が入ったタオル、昨日お店で一目惚れして買ったんですよ」

P「あの作業の虚しさといったら……!」

真「見てください、カワイイですか?」

P「」

真「……あの、やっぱり、変ですか? 男っぽいボクがこんなの持ち歩いてるって」

P「!」ハッ!

P「何言ってるんだ! 真は女の子だ! 俺は知ってる。 真が、実は誰よりも女の子らしいってことを!」

真「えっ」

P「たまに見せる女の子らしい仕草を、俺は一度も見逃していない」

P「今から全部、言ってみせようか?」ジッ

真「……ぁっ……」

真「も、も~プロデューサーたら、そうやって、褒めるのが……その、あー、も、もぅ~~~!///」

[パーフェクトコミュニケーション] テッテテレッテー♪

P「よしっ、それじゃレッスン終わるぞー」パンッ

真「ひゃー、汗いっぱい掻いちゃったよ」

雪歩「う、うん、もうクタクタ」

P「お疲れ様、喉乾いたろ?」

P「ほらっ、スポーツドリンクだ。水分補給水分補給」スッ

雪歩「ありがとうございますぅ、って、あれ?」

真「1本だけですか?」

P「近くの自販機行ったんだけど、丁度売り切れで、ごめんな」

P「……」

P(この瞬間、この瞬間だけを待ち望んでいた)

P(俺と小鳥さんが一晩語り合って編み出した百合デュース第一弾……)

P(……名百合コミュ5……)

P()

P()

P(ジュース間接キッス!!!)バァーン!

──妄想──

真「やーりぃ! それじゃいただきまーす!」ゴクッ

雪歩「あっ……」

真「はい! 雪歩、結構飲んじゃったけど残りあげるよ」

雪歩「その……あの……」

真「遠慮しないで、ホラッ!」

雪歩「ぅ……じゃぁ……」

雪歩「……こくっ……」

雪歩「ぷはぁ……」

真「ど、どうしたの? 雪歩? なんだか顔真っ赤だけど」

雪歩「真ちゃん、その、あのぅ、これって……」

真「これって?」

雪歩「間接、キスだよね?」

真「えっ?! な、何言ってるんだよ雪歩、女の子同士だし別にいいでしょ!?」

雪歩「ご、ごめん、私なに変な事言ってるんだろ、……忘れて!」

真「……」

真(何だろう、雪歩がそんなことから)

真(ボクまでドキドキしてきちゃったじゃないか……)ドクン、ドクン

雪歩「真ちゃん……」ドキドキ

──妄想終了──

P(……この胸に沁み込む無上の優しさ成分……)ジィィィン

P(やはり、ゆきまこは正義……)

P(……)

P(ここでひとつ、補足をつけ加えなくてはならない(カメラ目線))

P(自惚れと言われてもいい、ナルシストとでも何とでも呼べばいい)

P(……)

P(俺は、アイドル全員からモテている)

P(だが、今は(一人を除き)己の恋愛感情に無自覚な蕾の状態だ)

P(もし、これが開花したとしよう)

P(……)

千早「瞳貴方を見つめるためにある耳貴方と聞くためにある唇貴方を感じるためにあるこの手貴方に触れるためにある足貴方に近付くためにある」

雪歩「ところでプロデューサー・・さっき、洗濯しようとして見つけたんだけど、このハンカチ、プロデューサーのじゃないよね?誰の?あっ、分かった!真ちゃんのハンカチでしょ!匂いで分かるもん・・・」

美希「あの子にもしも飽きたら、すぐに呼び出して……」

P(……)

P(アカン)

P(男を奪い合って女同士で修羅場を繰り広げるヤンデレ展開……事務所は終わりだ)

P(だが女が女を奪い合うのは大好物だ。ネコ〇コランク最高!平つ〇ね先生続き待ってます!(手の平返し))

P(日本は一夫多妻は認められていない、残念ながら同性婚も……)

P(が、だからといって他の男にいくのもマズい)

P(ジュピターの天ヶ瀬冬馬と765プロの天海春香が付き合っているという展開になってみろ)

P「……」ブルッ

P(ファンの心は一瞬にしてお通夜ムードになり、絶望するだろう。可能性を生み出しただけでアウトなんだよ)

P(なので解決法は、俺への愛情を、さりげなくさりげなく方向を誘導していく)

P(春香は、そうだな、やはり千早とココロコネクトしていただきたい)

P(雪歩は……真と甘いストロベリーパニックを繰り広げてほしい)

P(そうして、水面下で百合平和を実現させていく)

P(こういう時にあずささんはいつも余りがちになってしまうが、音無さんもいる、大丈夫ですよ)

P(そして残った俺は……)

P()

P()

P(心穏やかに唯独りで、天寿を全うするのみ)

P(それが、それこそが百合デュースだ)

P「ささっ、飲んでくれ」

真「う、うぅん、どうしよ」

P(さぁ! 俺でなく、ペットボトルは存分に取り合ってくれ! さぁ!)

真「それじゃ雪歩2人で飲もうか?」

P(来た!)

雪歩「えっと」

P「雪歩から飲むか?」

真「あっ多分飲みすぎちゃうから、雪歩から先飲んでよ」

雪歩「大丈夫だよ、真ちゃん」ニコッ

P「ん?」

雪歩「私、自分でお茶作って水筒に入れてきてるよ」ゴソゴソ

P「」ピシッ

雪歩「最近、とっても外、暑いからね……ほらっ」

P()

P()

P(地球温暖化反対)

真「ぷはぁ~、やー生きかえるなぁ~」

雪歩「んく……んく……」

P()

雪歩「ね、ねぇ真ちゃん、プロデューサー何だか固まってるよ」ツンツン

真「ほ、本当だ」

P()

雪歩「あっ、わかった」ポンッ

真「あっ、ボクも! プロデューサーに悪いことしちゃったな」

P(ん?)

雪歩・真「「プロデューサーも喉乾いてるんですよね」」

雪歩・真「「はい、どーぞ!」」

P()

P(そ……)

P(そんなの誰も望まない!!! 誰も得しないよ!!!)

~帰り路~

真「だーん! プロデューサー、へっへーん、今日もカッコよかったですよ!」ダキッ

P「はは……そんなくっつくなよ……(絶望)」

雪歩「……」モジモジ

P(どうしていつもこうなってしまうんだ……)

P(無論、無理やり命令して間接キッスをさせることも出来なくもない)

P(だが、それは違う)

P(前に興味本位でレズAVを借りたことがあったが)

P(気づいたら何故か悔し涙が出ていた。いつの間にか俺の中で百合は遊びじゃなくなっていた)

P(あの、「やらされてる感」は違う)

P(様々な艱難辛苦を乗り換えた先に生まれる)

P(これ以上ろ過しきれない純な感情の一雫こそ百合のカタルシスがある)

P(……どうする?)

真「プロデューサー、何処か寄って行きましょうよ♪ この辺にぃ美味しいラーメン屋あるみたいですよ!」

雪歩「……」モジモジ

P(どうすれば、好かれ過ぎもせず、嫌われすぎもせずやんわりと、さりげなく、距離を置ける?)

P「……」テクテク

P「……」

P「……」

P「……」ピタッ

P「……」

P(──漏らすか?)

P(ここで突然、尿を漏らすか?)

P(世間ではお漏らし女子なるジャンルがあるらしい、合コンでわざと漏らして男の気を引く女子だそうだ)

P(お漏らし男子……想像しただけでドン引きだ)

P(……)

P(いや、一成年男性としてそれはさすがにできん……)

P(……困った)

雪歩「……」モジモジ

P「ん、雪歩、どうした?」

雪歩「プロデューサー、その……」

雪歩「……!」スッ

P(おずおずと差し伸べられた手)

P(こ、これはまさか)

P(名百合コミュ55:関係を進展させる勇気の手つなぎ要請、では……)

P(雪歩、それを何故俺相手にやるんだ……!)ガーン

雪歩「あの……その……ダメですか……」

P「雪歩……」

P(俺には誓いがある……)

P(俺は絶対に、自らの意思では絶対に女に触らん)

P(それは)

P(ダ・ヴィンチの美術品を、そのままの状態で未来永劫残したい気持ちと同じだ)

P(……)

P(ダメだ、雪歩、俺に触ったら……!)

P「やめろ、汚れる……!」

雪歩「えっ?」

真「プロデューサー、今なんて……?」

P「しまっ……つい口に……!」

雪歩「……」

P「ち、違うんだ、雪歩、その、これは」

雪歩「……ごめんなさい……」ペコッ

雪歩「……っ!」ダッ

P「あっ、待ってくれ! 雪歩!」

真「雪歩、いま、泣いてた……?」

P「……」

P「何てこった……」

~Pの部屋~

P「……」パチッ

P「……」

P「結局、あのあと電話もメールも返ってこなかった」

P「俺は最低だ……雪歩の無垢な心を傷つけ、恥をかかせるなんて……」

P「百合男子失格どころか、男子失格だ」

P「……もうこんな時間か……」

P「ダメだ、きんいろモザイクが放送されているが観る気になれない……」

P「赤と青の組み合わせはそれだけで最高、はるちはわっほいなどと言う気にすらなれない……」

プルルルル……

P「……! 雪歩かっ! すまん、さっきのは誤解で!」

小鳥「こんばんわぁ~きんいろモザイク観てます?」

P「音無さん……?」

小鳥「ところで発見したんですけどねPさん、百合女子が百合カップリングの呼称を割と気にして百合男子が気にしないのやっぱりBLは棒と穴だから受け攻め問題は超重要なわけで、その名残からBL兼任の百合女子はリバありきにおいても拘りが……」

P「音無さん、悪いんですけど、今はその話を聞く気になれないです」

小鳥「何かあったんですか?」

P「……」

P「いえ、何もないです大丈夫です」

小鳥「そう、ですか」

小鳥「その、こんな遅くにすいません、急ぎなので、仕事の用件だけでも」

P(さっき受け攻め談義始めようとしてたのは一体……)

小鳥「雪歩ちゃんと真ちゃんのドラマのお仕事のアポ取ってきましたよ」

P「えっ?」

小鳥「明日、3人で行ってください。私が体を張って取ってきたお仕事ですから! 絶対に成功させてくださいよ!」

P「……」

小鳥「プロデューサーさん、ファイトですよ♪ ファイト♪」

~TBS(ティーブーエス)~

P「おはようございます、今日はよろしくお願いします」

スタッフ「番組Pはもうすぐ到着します。監督は今遅れているから、会議まで待っていてくださいね」

雪歩「……はい」

真「……はい」

P(二人のテンションが低い……ドタキャンしなかっただけでありがたいが……)

P(弁解も、焼け石に水だったな。俺のせいだ、何とかしないと……)

P「その、台本を貰ったから、先に読んでてくれ。」

真・雪歩「……」ペラッ

P(名百合コミュ41:同じ物を共有……)

P(どうする? こういう時は、どの参考文献(一迅社)から答えを……!)

P(……)

P「……ちょっと、頭冷やしてくる」

~洗面所~

P「……」バシャッ

P「ふぅ……」キュッ

P「それにしても音無さん、切る時に俺へのプレゼントって言ってたな。 どういう意味だ……?」

スタッフ「先輩マズイですよ!」

P「ん……?」

スタッフ2「いいだろ、別によぉ」

P「あの二人はドラマのスタッフさん……? 何話してるんだ?」

スタッフ「あの二人、必死に台本読んでたじゃないですか。可哀想ですよ」

P「……」

スタッフ「765プロの事務員さんとも会議室で随分と揉めてたみたいですし」

P「……?」

スタッフ2「しゃぁないだろ、あの人には逆らえないんだ」

スタッフ「だけど……」

スタッフ「あんまりじゃないですか?」

スタッフ「番組P、いくら監督の事嫌いだからってバックれなくても」

P「なに?」

スタッフ2「俺だって不本意だよ。だが、このドラマはお蔵入りだ」

スタッフ2「監督の車が到着する前にズラかるぞ」

P「……!」

~TBS(ティーブーエス) 玄関~

雪歩「あ、あの、今日はよろしく、お願いします」ペコリ

真「台本、読みました。あの、とっても良かったです!頑張ります!」

番組P「あっそ、じゃあね」スタスタ

雪歩「あ、あれ……?」

真「あの……?」

P「……! 待ってください!」

雪歩「プ、プロデューサー?」

番組P「……」クルッ

P(なっ女性だったのか……)

P「あの、事情は聞きました!」

番組P「チッ……」

P「お、お願いします! 雪歩と真をちゃんと、見てやってください!」

P「今回がドラマ初挑戦で、二人とも楽しみにしていて、精一杯レッスンしてきたんです」

番組P「そんなの、私に関係ないでしょ」スタスタ

番組P「私はアイツの顔すら見たくないのよ」スタスタ

P「……!」

P(どうする……!?)

P(女性には触れない、というか無理やり触ったらセクハラになる……!)

P(クソッ、きんモザを観てないせいで百合ルギーが足りない……! 頭が回らない……)

番組P「……」スタスタ

P(すいません……音無さん……俺はやっぱりダメダメの……!)

──私が体を張って取ってきたお仕事ですから──

P(ん?)

──Pさんへのプレゼントですよ──

P(もしかして音無さん)

──765プロの事務員さんとも会議室で随分と揉めてたみたいですし──

P(もしかして)

P(もしかして音無さん)

P(もしかして)

P()

P()

P(百合営業を?) キュピーン

小鳥「お願いしますっ! お仕事ください!オナシャス!」

番組P「イヤよ、そうやって頭を下げたって無理」

小鳥「そんな……」

番組P「全く、さっさとお帰りなさい」

小鳥「……」

小鳥「ま、待ってください!」

番組P「何よ、あんた、頭を下げる以外に何かあるの?」

小鳥「か……」

小鳥「か、体で払います……」ヌギッ

番組P「……」

番組P「へぇ、あなた、熟れた体してるわね、私の好みだわ(舌舐めずり)」

番組P「おいで、深夜番組ですら放送できない過激なこと、してあげる」

──妄想終了──

P(き)

P(きたあああああ!!!)

番組P「?!」ビクッ

P(音無さん、あなたの覚悟受け取りました……!)ゴゴゴゴ……

番組P「な、何このオーラ、気持ち悪っ……」

P(俺は、また女性に恥を掻かせるところでした)

P(絶対に、俺はこの仕事を取ります!)

P「……!……!」

P「お願いします!!! どうか会議に出席してください!」ズシャァ!

番組P「土下座……? ちょ、やめなさいよ!」

ざわ……ざわ……

番組P「くっ……ギャラリーが集まってきた……」

P「お願いします!!! どうか!!!」

番組P「あ、あんた恥ずかしくないの?!」

P「……はい」

番組P「……!」

スタッフ「監督の車、到着しましたー!」

番組P「しまっ……!」

番組P「み、みんな、どきなさい……!」ドンッ

P「くっ、あと……せめて、あと、1分だけ時間稼ぎが出来れば……!」

P(何かないか……! 何か……!)

P(……!)ティン!

P(……)

P(……)

P(──漏らす?)

──尿を──漏らす──?

P(この観衆の前で……?)

P(……)

P(そうだ、俺は百合のためなら命を捧げると心の中で豪語していた)

P(女の子同士がキャッキャウフフしていれば、それでいい、幸せだと言っていたじゃないか)

P(己を完全に捨てられなくてどうする?)

P(結局、俺は自己の欲望を百合という快楽で満たしていた、最後は自分が可愛いだけのただの性欲ヘテロ男子だったということ)

P(……否!)

P(俺の百合愛はエロスではなくアガペー! 百合へ帰依した絶対他力!)

P(尿くらい漏らせずして……)

P(何が百合男子か!!!)カッ

P「」チラッ

雪歩・真「えっ?」

P(もしかしたら、アイドルから二度と話しかけられないくらいに、嫌われてしまうかもしれない)

P(だが、それでいい。雪歩と真がこの先キャッキャウフフしてくれるならば)

P(……)

P(別れることはよくあることで、俺は慣れてるはずだったんだ)

──何だって、百合姫の対抗馬『つぼみ』が廃刊だと……──

P(今まで自分から別れを決めることはなかったけれど)

──そうか、また百合漫画は打ち切りか──

P(前に進むために、一旦お別れ)

雪歩・真「「プロデューサー!!!」」



P「帰って来なくても俺は待ってる!!!」

【膀胱ハッチオープン】

P「リーチ……!」

P「……」

P「……」

P「……」

P「出ない……」

P「さっきトイレへ行ったせいで」

P「出ない」

P「……」

雪歩「あの、プロデューサー……」

P「!」ティン!

P「雪歩、お茶!」ガッ

雪歩「へっ?」

P(このお茶を……)キュキュ

P(股間へぶちまける!)

バシャァ……!

ギャラリー「きゃぁ!」

番組P「えっ」クルッ

P「し、しまった……やってしまった……!」

番組P「はっ、はぁ?! あんたバカじゃないの?!」

番組P「な、何やってんの?! 信じられない!」

P「すいません……つい……!」

番組P「つい……じゃないでしょ……!」

監督「おはよう、どうしたんだね?」ポンッ

番組P「!」

監督「遅れてすまない、会議だったね、みっちりと話し合おうではないか」

番組P「…っ…! はい……!」

P(……)

P(勝った……)ドサッ

P(アイドルには嫌われた、仕事は取れた、音無さんの百合ップルのちょっとカワイイ所も見れた)

P(一石三鳥だな……)

……。

雪歩「プロデューサー……」

P「ごめんな、雪歩」

雪歩「えっ?」

P「手造りのお茶、台無しにしちゃって」

雪歩「……」

P「俺な、さっき本気で漏らそうとしたんだよ、情けないだろ」

雪歩「……」

P「この通り、汚いのは俺だったんだよ、雪歩に指一本触れてはいけないんだ」

雪歩「……」

P「と、いうわけで以後俺のことは腫れものを扱うように」

雪歩「……」ギュッ

P「ギュッ?」

雪歩「嫌いになれるわけ、ないじゃないですか」

雪歩「私たちのために、ここまでしてくれる人を」

P(この展開はマズい)

真「はぁ、プロデューサー、すっごくカッコ悪かったですよ」

P「……! おぉ真良いことを!」

真「だけど、えへへ、まっすぐな気持ち、届きました」ギュッ

P(そうだ、真はお漏らし女子だった……) ※:アイマス1コミュ参照

P「……」

P「……!(号泣)」

真「プ、プロデューサー泣かないでくださいよもぉ~!」

雪歩「えへへ、私も嬉しいです……」ホロッ

P(悲しくて泣いてるんだよ……!)

P「……!」

雪歩「そうだ、ねっ、真ちゃん……」

真「えっ?」

雪歩「あの……練習……」

真「あ……」

真「わかった、行くよ。せーの」

……チュッ……

P「」

P「何をした?」

真「えへへ、ホッペに」

雪歩「キスですぅ」

P「」

P「」

P「ゴハァッ!(吐血)」

雪歩・真「「プロデューサー?!」」

P(余りのストレスで一瞬にして胃潰瘍が……!)

雪歩「だ、大丈夫ですか?!」

P「く、くくくく口の中切っただけだ! ちょっと洗ってくる! 先に会議室へ行っててくれ!」

P「すぐ戻るすぐ戻るからなああああ」ダッダッダ!

雪歩「行っちゃった……」

真「プロデューサー大丈夫かな……?」

雪歩「……」

真「……」

雪歩「ねっ、真ちゃん?」

真「……ん?」

雪歩「ビックリしたよね……これ……」ツンツン

雪歩「台本にハッキリ書いてあるし、やるしかない、よね……」

真「そ、そうだね……まさか……」

雪歩「う、うん」

雪歩「このドラマ、私と真ちゃんのキスシーンが……あるなんて……」

……キュッ……

……。

小鳥「うふふ、百合デューサーさん、私のプレゼント喜んでくれたかしら」

小鳥「それにしても昨日のきんモザは神だったわね! 早くPさんと熱く感想を語り合いたいわ!」

……。

P「……!」ダバダバダバダ

P「俺は、俺はいつでも帰りを待ってるぞ!」

P「ゆりs……ゴハァッ!(吐血)」


──プロデューサーは謎の胃潰瘍での入院と、尿を漏らしたことによるスタジオ出禁により、肝心のキスシーンを鑑賞できなかったという。

──765プロの運命やいかに

次回

──希望──

伊織「やよいは私の大切な人よ、もしかしたら、誰よりも大切かも……」

──絶望──

貴音「プロデューサー殿、わたくしにでぇとというものを教えていただけませんか?」

──絶望──

律子「プロデューサー、今日は夜勤ですよ。はい、二人っきりです」

──絶望──

あずさ「どうしましょ~、エレベーター、動かなくなっちゃいましたねぇ」

──絶望──

P「俺は……ここまでなのか……」

──光明──

小鳥「立ち上がれ、百合男子よ!」

小鳥「諦めたらそこで妄想終了!!!」
                                 ~coming soon?~

『First Step』を雪歩→真の曲だと解釈すると捗ります
お疲れ様でした

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