姉「ふふ、ネコぱーんち///」ニャン (68)


ーーーーーーーーーーー

男「クカー......」


これは


姉「男くーん? 朝ですよー」ガチャ


ある姉弟の...... 


姉「起きないとーキスしちゃうよー?」


おはなし


姉「はい、時間ぎれ~」


チュ

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ーーーーー


男「......」もぐもぐ


姉「うーん、朝は目玉やきね~」


男「......」もぐもぐ


姉「男君どうしたの~? 元気ないよ~」


男「ねぇちゃん......起こすなら、もう少しまともに起こしてほしい」


姉「え......」


男「......」


姉「そっか......そうだよね......お姉ちゃん配慮がたらなかったわね」


姉「じゃあ、今度からディープキスで起こしてあげる~」


男「いらんわ!!」

>>1は姉いる?


姉「ふふ、照れちゃって~よしよし」


男「お、オイ、撫でんなよ......」


姉「だって私、男君大好きだもの~」


男「それも言わんでいい......」


姉「じゃあ、男君は?」


男「へ?」


姉「私のこと好き?」


男「え、いや......その」


姉「ふふ、悩んでる男君も可愛いよ~」スリスリ


男「なぁ!? こらひっつくな!!」


姉「任せて私、男君しか見てないから」


男「どういうこと?」


姉「そういうこと~」


男「......はぁ」


>>3姉いない

ーーーーーーーーーー

姉「いってらっしゃーい」


男「いってきまーす......」


男「はぁ......」


俺はの名前は男


普通の高校生だ


そんで今、後ろで俺に手を振っているのは


俺の姉だ


姉ってどんな存在? そうだな......


なら、姉って存在について俺の姉を例に考えていこうか


じゃあ、俺の姉について語ろう


まずは性格か? 


姉の性格を一言で言うなら.....


かまってちゃん、かな


俺は寝るのが好きだ


男「............ぐぅ」


休日ならかなりの時間を睡眠に使っている。


姉「お・と・こ・くーん!!」タタタ


しかしながら、俺の睡眠を必ず邪魔してくる奴がいる


姉「ほらほら、今日はいい天気だよ~」ユサユサ


俺の姉ちゃんだ。


姉「起きなさーい」ペシペシ


男「ごめん眠い」


だが姉がこようとも俺は無視を決め込んでいる


単純に寝たいというだけだが......


姉「なんでよ、もう......男君意地悪だよ」


男「そっとしておいてくれ、危険はないよ」


姉「むぅ......」


普通の姉弟なら、ここで興味を失って退散するのかもしれない。


しかし、俺の姉はそうはいかない。



姉「起きないとイタズラします」


男「もししたら姉ちゃん嫌いになる」


姉「なぁ......」


しかし、姉をのさばらしてはいけない。


だから早めに釘を打っておく。


姉「ああもうー、男君構ってよー!!」ユサユサ


男「一人でなんかしてろ、姉ちゃんは」


だが、この姉はとにかくしつこい


姉「むぅ、分かった......じゃあ男君寝るまで」


姉「私が撫でてあげよう!!」


俺は姉のベクトル操作を間違えたようだった。


姉「よしよし///」ナデナデ


男「(ね、寝れん......)」


こうして俺は姉に構うような形になってしまった。


姉はかまってちゃんだ


だが......


姉「男君、どう?」


男「まぁ、気持ちいいです。ハイ」


悪い人間ではないから、いいんだよな。


ただ......


男「なぁ姉ちゃん」


姉「ん? どうしたの男君」


男「いつ社会復帰するの?」


姉「............」


そう俺の姉は


男「なぁ、姉ちゃーー」


姉「ネコぱーんち!!」バギぃ!!


男「いたい!!?」


絶賛引きこもりニートです。

また夜書きます。


俺の姉は昔から何をやっても上手くいく


そんな姉だ。


小学校では運動良し、勉強よし。


中学では、生徒会会長を務め、生徒達からの信頼もある存在。


高校でもそれは変わらず、当たり前のように有名大学へ進学


そして主席で卒業


さらに家事もそつなくこなす。


まさに完璧といってもいいほど存在だ


そして美人だ。


だがしかし......


何を思ったのか姉は突然、大学をやめた。


そして引きこもりニートになった。


もう、訳分からん。


俺も両親もびっくり


大学をやめたことで借りたアパートも返し


家に帰ってきた。


姉「ただいま~」


あの時の微笑みを俺は忘れないだろう



と、聞いていると


なんだこのグズ野郎は、と批判されるだろう


たしかに、今までが良かったせいで両親は姉の


この一連の行動にもはや頭を抱える始末


俺もあの時は呆然としていた


そして、引きこもりニートの姉との生活が始まった。



とは言ったものの


姉はやっぱり何をしても上手くいく


そう改めて思ったのが姉が引きこもり始めた最初の時期だ


姉「男くーん」


男「ん、なに?」


姉「ネコぱーんち///」シュ!!


男「ぶわ!? なにこのぬいぐるみ!?」


姉「ふふ、可愛いでしょ?」


姉「ぽっちゃリーマン黒猫さんだよ!!」


姉は大の猫好きである。


姉の部屋に入れば、多種多様な猫のぬいぐるみが置かれている。


この黒いぽっちゃりとしたサラリーマン風の猫もその内のひとつだ


姉はかまってちゃんだ


俺にこのぬいぐるみを投げた時点でそれはお察し


男「姉ちゃん......俺、勉強中なんだけど」


姉「貴様に~拒否権はないぞ!! 少年!!」にゃん


男「その構えはなんだよ」


姉「マタタビ拳法、メメント・モリ!!」にゃんにゃん


男「名前つければいいと思ってるでしょ?」


姉「君のハートを狙い打つぜぇ~」にゃん


男「人の話聞けよ」


姉「ふっふっふ、掛かったね男君」


男「え?」


姉「私のちょっかい、というなの策に」


姉「男君は溺れてしまっているということを......!!」


男「.......は!!」


そう俺は、なんだかんだで姉がちょっかいしてくると


ついつい反応をしてしまっている


姉「君はいつから私のちょっかいを回避できていると......」


姉「錯覚していた......!!」


男「......は、はめられた」


姉「ふふ、というわけで男君には引き続き」


姉「私の話を聞いてもらいます!!」


でもやっぱり、姉はかまってちゃんでした


姉「実はね、男君にはどうしても言っておきたいことがあるの......」


男「え......言っておきたいこと?」


姉「うん、どのくらい大事かって言うとケルディムガンダムの
  メイン射撃が二発から三発になったことぐらい大事なの」


男「ごめん俺ガ○ダム分からんし、ゲーセン行かないから
  その例えよく分からん」


姉「それでね、本題なんだけど」


男「絶対今の例えいらないでしょ......」


姉「私がなんで引きこもりニートを始めた理由」


男「!!」


姉「知りたいでしょ?」


男「......うん」


姉「たしかに私は身勝手なことをした」


姉「お父さんとお母さん、そして男君にまで迷惑をかけた」


姉「でもね、それはどうしても確かめないといけないことが......あるからなの」


男「確かめないといけないこと......」


姉「そう、それが証明されれば......私が私たる確信が持てるの!!」


姉「私の人生が薔薇色になるの!!」


男「そ、そうなんだ......」

ああ......間違えた......
ごめんなさい、訂正します。
卒業後大手企業に就職して、退社したことにしてください。
申し訳ない!!


男「で、それってなに?」


姉「ふふ、それはね......」ガサゴソ


姉「はい、これなーんだ?」


男「え、何って宝くじ......」


姉「私ね、昔から何しても上手くいくでしょ?」


男「自覚してたんだ......」


姉「うん、だからね。ある日ふと思ったの」


姉「今まで上手くいったのだから......これからも上手くいくと!!」


姉「というわけで、宝くじで一発当てて暮らすことにしました~!!」


男「............」


男「ば............」


男「............バカや」 


姉「大丈夫、心配しないで」


姉「当選確実なんだから!!」


男「もう......好きにしてくれ......」


後日、姉の宝くじが当選しました。


それも複数、ほのぼのと暮らしていれば十分足りる額が


手に入ってしまいました。


姉「ふふ、さすが私!!」


男「......」


というわけで


姉の為すことは、すべて上手くいく


それが証明されました。

今日はここまでします。
いや本当に、打ち込みミスは申し訳ない......


姉が宝くじをあてた。


とは言っても俺達の生活が変化するわけはない。


父「やっぱりお前は凄い子だ!!」


母「さすが私達の娘ね!!」


まぁ、変わったといえば両親が姉の引きこもりニートに大賛成
になっちまったことだが...... 


男「ホントにね......姉ちゃん見てると
  人生が楽勝に見えるよ」


姉「ふっふーん、私は幸運を招くのだよ~」にゃん


男「......」


天、二物を与えず


こんな言葉を思いだしたが


姉には当てはまらないらしい


姉「メメント・モリ!!」にゃん


男「はいはい」


多くの人をまとめるのは


多分みんなが想像している以上に大変だ


俺はそれを学校の行事などを通して痛感した。


だが......


姉「行ってきまーす!!」


男「え? 姉ちゃんどこいくの?」


姉は人をまとめるのが......


姉「うん、ゲーセン行ってくるよ~」


男「こんな時間から?」 ←PM 5:30


姉「うん大会あるんだ~」


とてつもなく上手い


~ゲーセン~


姉「さぁ、第5回ガ○ダム大会始めるよ~!! 拍手~」


イェーイ!! フォォォ!! 待ってましたぁ!!

パチパチパチパチ!!


男「ゲーセンってもっと殺伐としてたような印象が......」


姉「というわけで、最初はシャッフル戦しま~す」


おお、マジかww 

これは運ゲーの予感ww

やべぇ事故ったらどうしようw


男「............」


俺はこの勢いやらノリが学生のような
あきらかに二十歳超えてるような人々と


それをまとめる、この大会の主催者である
ハツラツとした姉を


その集団に入らないように距離調節をしながら見やっていた。


え、このゲームは何かって?


そうだな、簡単にいうと


二対二で戦うゲームだ。


ガ○ダムっていうアニメ作品などに登場するロボを
動かして敵を倒すゲーム。


多分、大体のゲーセンに置いてあると思う


おじ様達に人気なアーケードゲームです。


え、姉はおじ様じゃないだろって?


理由は簡単、姉はこのゲームに魅力されちまった


ガンオタ女子だからだ。


姉「ふゃっふ~!!」


おおーーー!! イイゾーー!! そこだーー!!


姉があのゲームに出会ってからというもの......


姉「狙い撃つぜぇ!!」ピシュン!!


WIN!!


オォォォーーー!!!


今や大会を開くまでになるほど
それこそ、こうやって人をまとめる自分の長所を
惜しみなく生かしている。


まぁ、俺からすれば生徒会長やってた人が
こんなところで自分よりも一回り年上のおじ様達と
ゲームしてる光景が...... 


非常にシュールだ。



バン!!!


だがしかし、時には輪を乱す奴いる。


うわ......また台バン......

マナー悪いだろ...... 

たかだかゲームなのに......


だがそんな時でも姉は即座に対応する


姉「ねぇ、なんでそういうことするの?」






「うっせぇ!! 勝ったからって調子のんな!!」


姉「のってないよ」


姉「私は楽しくこのゲームをしてるだけ」


「こっちはガチなんだよ!! 
 まぐれで勝ったくせに偉そうなこと言うんじゃねぇ!!」


姉「偉そうなこと言ってるのはどっちよ!!」


「!!」


姉「アナタがこのゲームを始めたキッカケは何?」


姉「最初からそんな勝ちにこだわってた? いえ、違うわ」


姉「自分の好きな機体を動かして見たかったからじゃないの?」


「............ぬ」


姉「たしかにこのゲームは勝ち負けがあるわ」


姉「でも、このゲームを本当に楽しむためには......
   一人じゃ駄目なの、みんなでやってこそなの」


姉「たかがゲーム、されどゲーム」


姉「あなたの欲しい力は本当にそんな独りよがりな力?」


「............」


「ふぅ......悪い、冷静じゃなかったよ」


姉「そうよ、このゲームは熱くなったら負けなんだから」


「そうだったな、明鏡止水か」


姉「そうよ!! さぁ気を取り直して今度は固定するわよー!!」


おおーーーー!!  よっしゃ次こそは......!!


男「普通はあんな風に言えないんだけどなぁ......」


俺の姉はニートだ


姉「さぁ、盛り上がっていこ~!!」


イエスイエス!! ピ~ピ~!! フゥゥゥゥ!!


でも只のニートじゃない


姉「ギッチョン!!」


凄いニートだ。


男「でも世間体も考えて社会復帰はしてほしいな......」

多分今日中に終わる。


姉「はい男君、あ~ん///」


男「普通に自分で食べるから!!」


姉「もう、ケチ!!」


俺の姉は引きこもりニートだ。


でも生まれつきの、何でも上手くいくわ!! の特殊能力で
人生を薔薇色に染めた人間だ。


だが...... 


ピンポーン


姉&男「ん?」


それは間違いだった。


男「はーい、今いきま」


姉「なにやつ!!」


男「はや!!」


俺は姉が苦しんでいたことを知らなかったんだ


姉「......!! 部長」


部長「久しぶりだな姉......」


男「え......どちら様?」


姉「......私の上司だった人だよ」


セクハラ


姉が勤めていた会社でされていたことだ


上司「お前にちょっかい出していた社長、あの[ピザ]はもういない」


上司「戻ってこないか?」


姉「......嬉しいお言葉です。でも戻りたくありません」


上司「............そうか」


男「......」


俺は二人を黙ってみていた、正直なんて
声をかけていいか分からなかった。



なにより姉がそんなことを
されていたのに現実味がなかったんだ


その日、姉は首を縦には振らなかった。


ーーーーーーーーーーーーー


上司「また近いうちにおじゃまする」


そう言って上司さんは帰った。


姉に社会復帰してほしい、ついさっきまで思っていた
だが彼女の本当に会社を止めた理由を突きつけられ


男「......」


姉「......」


姉にどう接すればいいか、分からなくなった。


姉「男君......」


男「!! なに?」


姉「嘘ついてて、ごめんなさい」


男「なにも謝ることじゃ」


姉「でも......私今までちゃんとやってきたから......」


姉「みんなに、男君に心配かけたくなかったの......」


男「!!」


俺はそのとき、姉の涙を初めて見た。


姉「ごめんね......ごめんね......」



俺達家族はいつも姉に期待していた。


姉も今までそれに応えてくれた。


でも......


男「はぁ......まったくもう」


男「弱音を見せるのが遅いよ」


姉「ごめん......なさい......」


男「ほら、泣かない泣かない」


これを期に俺は、変わろうと思う。


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