穂乃果「バトル・ロワイヤル」 (69)
※別の所で書いてたやつの続きです
前スレ
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凛も真姫も絵里も、誰も声をあげなかった。ただただ呆然と、目の前の光景を見つめている。
絵里がふらふらとした足取りで歩き出し、希だった物の側へ膝をついた。飛び散った血液が脚に付着しても気にした様子はない。
絵里「──」
絵里は何かを呟いているようだった。ぶつぶつと、言葉にならない音が周囲に広がる。
上半身のほとんどが血まみれの包帯で覆われた絵里の姿を見て、海未が息を呑んだ。
にこ「リエラの唐可可よ。絵里が助けようとしたところを襲ってきたそうよ」
海未「そんな……」
にこ「それで、穂乃果」
穂乃果「……」
にこ「希をやったのは?」
ぼんやりと座り込んだままでいた穂乃果が、にこの方へと視線を持ち上げた。
にこ「もう充分に分かったでしょ? 海未が言ったように、他のグループと協力するなんて絶対に無理だって」
穂乃果「……」
にこ「まだ私に人殺しなんてして欲しくないなんて甘い事言うなら─」
にこ「あんたの考えなんてどうでもいい。私は─アクアもリエラも皆殺しにしてやる」
穂乃果「……」
穂乃果「……アクアの……」
穂乃果「黒澤…ダイヤさん……」
にこ「……分かった」
ぽつりと呟いた穂乃果の言葉に対して、にこはそれだけ言った。一拍置かれた沈黙が、海未には恐ろしかった。
にこ「もう一つだけ。そいつは…黒澤ダイヤは、何か付けてなかった? 多分だけど、ゴーグルみたいな何かを」
穂乃果が小さく頷いたのを確認すると、にこは穂乃果から目を外した。聞きたいことは全て済んだようだった。
「ぅぇっ…」とむせ込むような声がして、凛の背中が丸まった。続いて、ぱしゃぱしゃという音とともに、足元に黄色っぽい液体が飛び散った。真姫が両手で包み込むように、凛の背中を抱きしめる。
一同の様子を見回した後、にこは再び海未に向かって言った。
にこ「海未、この子達の事はあんたに任せるわ。探知機の反応にだけ注意して、逃げることだけ考えなさい」
海未「……」
にこ「あんたと穂乃果がこの集落まで来た理由は聞かない。けど、今度は私の言う事を守れるわね?」
『にこは─?』その言葉を海未は呑み込んだ。分かりきった事を聞き返そうとする自分が愚かに思えた。にこはとっくに心を決めている。この益体もないゲームで生き残るために。
海未はにこが抱えているマシンガンに目をやり、自分に問いかける。
私には──出来ない。
希が亡くなっても、考えは変わっていない。自分にそんなことが出来るなど到底思えない。しかし──自分にはもう、にこに掛ける言葉が何も思い浮かばかった。
海未「分かり…ました」
にこ「頼んだからね」
鋭い、射抜くような目で海未に念を押し、にこは続ける。
にこ「まずは─夜明けまで待つ。黒澤ダイヤは間違いなく、夜目が効くようになる武器を持ってる。今すぐにでも殺してやりたいけど、視界が効かない中で襲われたら分が悪い」
にこ「朝が来たら私はここを出る。で、あんた達は制限時間が来るまでひたすら逃げる。それだけでいい。そうすれば─」
にこ「最期に生き残るのは私達よ」
こいつはもうダメだ。諦めろ。
ノリスケ「いいじゃないですかw減るもんじゃあるまいしwね?ね?」クチュクチュ
サザエ「んあっ!あっ」ジワァ...
ノリスケ「おっと、声抑えないとタラちゃんが起きちゃいますよ?w」クチュクチュ
サザエ「そんな事...あっ...言ったって...!あんっ!」ビチャビチャ!
ノリスケ「ほらすごい濡れてますよwマスオさんとはだいぶご無沙汰みたいですねw」ギュッ!
サザエ「ひっ!」ビクッ!
ノリスケ「タイコにも飽きてきたし、今夜はサザエさんのサザエさんを開拓してあげますよw」ズププ.....
サザエ「あぁぁぁん!」ヌプ....
〜翌朝〜
ノリスケ「いやー申し訳ないです!一晩泊めてもらった上に朝食までご馳走になって!」
波平「まったく、我が家の夕飯がスキヤキと見るや嗅ぎつけてきおって」
ノリスケ「いえいえそんな!飲んで帰った事がバレると家内がおっかないからここに逃げ込んだだけですよ!」
カツオ「家庭を持つと色々と苦労をする事になるんだねぇ、結婚するべきかどうか迷っちゃうよ」
波平「バカモン、今の成績のままで結婚相手が見つかる訳がなかろう」
カツオ「父さん〜!」
一同「ハハハハハ!」
サザエ「...........」
マスオ「おや?サザエどうかしたのかい?具合でも悪いのかい?」
サザエ「い、いえ、何でもないわ!さて、食器を片付けてお買い物に行かなくちゃ!」スッ
ピッ!
サザエ「あんっ!!」ビクンッ!
一同「!!」
サザエ「..........!」
ワカメ「お姉ちゃん今の声何??」
サザエ「い、いや、何でもないわよ!ちょっとくしゃみが出そうになっただけよ!」
フネ「おや、風邪でも引いたのかねぇ、今日は横になってた方がいいんじゃないかい?」
サザエさん「だ、大丈夫よ母さん!母さん一人に任せっぱなしにするのも悪.......」
ピッ!
サザエ「ん.....ぐ......!」
マスオ「おいおいサザエ、本当に横になって休んだ方がいいんじゃないかい?今日は日曜日だし家事は僕がするよ」
サザエ「そ....そうね.....んあっ.....お言葉に...甘えっ.....ようっ!あん.....かしら!」
タラオ「今日のママ変でーす!」
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