にこ「真姫ちゃんとルームシェア」 (40)

1年目


真姫「ほら、にこちゃん早く起きて」

にこ「あと3分」

真姫「ほらしゃきっとしなさいよ」

にこ「講義まであと2時間あるから……」

真姫「……お、起きないとおはようのキ、キスするわよ」

にこ「……」

真姫「い、いいのね」

にこ「ぐ、ぐー」

真姫「…………あああああ! できるわけないじゃない!」ウワアアア

にこ「何よ期待させて!」フトンバサー


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真姫「にこちゃんの好きなフレンチトーストよ」

にこ「真姫ちゃんってにこの好きなものしか作れないわよね、何で?」モグモグ

真姫「ぐ、偶然よ偶然!」

にこ「ふーん」ゴクン

にこ「真姫ちゃんは食べないの?」

真姫「さっきちょっと食べたわ」

にこ「へー」

にこ「はい、あーん」

真姫「えっ」

にこ「あーん、ちょっとしか食べてないんでしょ?」

真姫「あ、ありがと……あーん」

真姫「……」パクッ

真姫(おいしい)

にこ「どう? お味のほどは」

真姫「まあまあね……って私が作ったのよ!」

にこ「真姫ちゃんこわーい!」アハハ


真姫「じゃあ私は先に出るわね」

にこ「あれ、一緒に行かないの?」

真姫「にこちゃんは1時間も早く出て何するのかしら」

にこ「えーと……ゲリラ握手会?」

真姫「はいはい、食器洗いは頼んだわよ」スタスタ

にこ「真姫ちゃん冷たい!」ガーン

にこ「行ってらっしゃいのチューがまだなのにこ」

真姫「」スタスタ

にこ(戻ってきた)

にこ「いってらっしゃい」チュッ

真姫「!?」

真姫「い、行ってくるわ!」スタスタ

にこ「はいはい」

にこ(ほっぺであれとはウブね)ニヤニヤ


にこ(真姫ちゃんとのルームシェア、最初はどうかと思ったけど案外うまくいくものね)カチャカチャ

にこ(大学に行く真姫ちゃんが一人暮らしするって言うから半ば転がり込んだようなものの……)ジャー

にこ(悪くはないわね)フキフキ

にこ「あ、レポートまとめてなかった」

凛「真姫ちゃーん! おっはよー!」ニャー

真姫「あら凛、おはよう。花陽は?」

凛「かよちん、今朝はパンだったからゆっくり来てるのにゃー」

真姫「パン? 珍しいわね」

凛「……凛が炊飯器のスイッチ入れ忘れてたのにゃ」ショボーン

真姫「なるほど」

真姫「……この大学に3人一緒に来れるとは思ってなかったわ」

凛「凛も凛も! これも全部真姫ちゃんとかよちんのおかげなのにゃー」

真姫「うれしいこと言ってくれるじゃない」

凛「えへへー」


花陽「おーはよーう……」グッタリ

凛「か、かよちん! 今朝はごめんなさいにゃ……」

花陽「大丈夫だよ凛ちゃん、お昼の食堂のご飯が楽しみだよぉ」

凛「せ、せめてもの償いにこのコンビニおにぎりを!」サッ

花陽「凛ちゃん! ありがとう!」ダキッ

凛「ごめんねかよちん!」ダキッ

真姫(そういえばこの2人もルームシェアしてたんだっけ)

にこ「髪の毛ちょっと伸びてきたかも」ウーン

にこ「にっこにっこにー!」ニコッ

にこ「よし、今日の笑顔もばっちりね」ウム

にこ「行ってきまーす」

にこ「……っとガス消したかしら」

真姫(にこちゃんちゃんとガスとか消したかしら)

真姫(食器は洗ってくれたと思うけど……)

真姫(そういえば今日はバイトがあったのよね)

真姫(あっ、にこちゃんに晩ご飯作ってもらわないといけないんだった)

真姫(今からメールしたら気付くかしら……)

凛「真姫ちゃん難しい顔してるにゃ」

花陽「きっとにこちゃんのこと考えてるんだよ」ウフフ

海未「あ、にこ先輩、おはようございます」

にこ「おはよう海未。堅苦しいわねぇ、別に呼び捨てでいいのに」

海未「いえいえ、ここは大学ですから」

にこ「このやり取り何回目かしら」

海未「入学してから150は超えていますね」

にこ「アンタも相当頑固ね」クスクス

海未「ええ、それが取り柄ですから」フフフ

にこ「弓道サークル、だっけ? うまくいってる?」

海未「まあまあです。やはり運動してかく汗は格別ですよ。たまにはにこ先輩もどうですか?」

にこ「私はダンスしてかく汗の方が好きかしら」

海未「このやり取りも結構しましたね」フフフ

にこ「そうね」フフフ


ブーッブーッ

にこ「あ、真姫ちゃんからメール」

にこ「『晩ご飯よろしくね』って……ああ、今日は真姫ちゃんバイトだっけ」

海未「にこ先輩は真姫とルームシェアしてるんでしたっけ」

にこ「そうよ」

海未「その……どういった感じですか?」

にこ「一言でいえば普通ね、真姫ちゃんとは交代で家事をしたり……まだ1年たってないけど」

海未「へぇ、少し楽しそうですね」

にこ「えぇ、楽しいわ」ニコッ

海未「あれ? さっきは普通って……」

にこ「あー……建前よ建前」

海未「ふふっ」

にこ「何よー」

海未「いえ、何でもありません」クスクス

海未(別に恥ずかしがらなくてもいいのに)


2年目


にこ「真姫ちゃん、朝」

真姫「何ー? まだ6時よ。日曜日なのに」ウダウダ

にこ「起きないとおはようのチューするにこ」ニヤニヤ

真姫「イ、イミワカンナイ!」フトンバサー

にこ(照れてる照れてる)

真姫「アレ、昨日買ってた?」

にこ「アレって?」

真姫「名前が出てこない……えーと」

にこ「ああ、イチゴジャムね。買っておいたけど」

真姫「そうそれよ。ありがと」

穂乃花「あ、にこちゃん真姫ちゃんいらっしゃーい」

真姫「久しぶり……って言ってもいつも来てるわね」

穂乃花「穂むらはいつも2人を待ってるよー」ニコニコ

にこ「揚げ饅頭4つね、常連だからまけてよー」

穂乃花「じゃあ特別に5%お安くしておきましょう」ウフフ

真姫「前まで5割と5%と一緒だと思ってた穂乃花がそんなこと言うなんて」

穂乃花「あ、あれは仕方ないんだよ! 半額って言ってくれればわかったのに……」プンプン

にこ「ことりちゃんは今どうだって?」

穂乃花「元気にしてるって手紙が来たよ、お会計350円になりまーす」

真姫「へぇ、会いに行けたらいいんだけど」

穂乃花「今度帰ってくるって書いてあったから夏にはまたみんな集まれるかもね」

にこ「そういえば絵里もロシアから戻ってくるとか言ってたわね」

真姫「なにそれ、にこちゃん私聞いてないわよ」ゴゴゴゴ

にこ「あ、それはそのー……さっき思い出したにこ!」シュタタタ

真姫「逃げ足はやっ!」

穂乃花「にこちゃーん! おつりおつりー!」

真姫「私がもらっておくわ、ったくにこちゃんってばもー……」

穂乃花「2人とも変わらないね」

真姫「えっ?」

穂乃花「だって高校生の時と変わらないもん」

真姫「穂乃花もあんまり変わらないわよ?」

穂乃花「ううん、そういうことじゃなくてね」

真姫「?」

(穂乃果だぞ)

希「こんにちはー……真姫ちゃん? どしたんこんなところで」

真姫「希!? 何でここに」

希「いやだってウチあっちの神社おるやん」

希「さっきにこっちが走って来たけど……痴話喧嘩やな!」ワシワシ

真姫「チガウワヨ!」ウガー

希「あはは、2人は変わらんなぁ。穂乃花ちゃん揚げ饅頭20個お願いな」

真姫「え? 1人で全部?」

希「まーきーちゃーん? ウチをモンスターかなんかやと思ってへん?」ゴゴゴゴ

真姫「え、あ、ごめんなさい」

希「まあ本気出せばいけるやろうけど」

真姫「ずいぶんあっさり言うわね」

希「参拝してくれた人にあげるんよ、今はサービス期間中やし」

穂乃花「……わいろ?」

希「なっ、縁起でもない」


真姫「……ふふ、2人もだいぶ変わらないじゃない」

穂乃花「だって、希ちゃん」

希「そうやなー」

真姫「?」

希「ウチらの雰囲気とかは変わってへんかもしれへん、やけど2人は『2人のまま』変わってへんってことやで」

真姫「??」キョトン

希「なー、穂乃花ちゃん」

穂乃花「ねー」


3年目


にこ「オーディションの結果を発表します」

真姫「」ゴクリ

にこ「結果は……」



にこ「合格です! にっこにっこにー!」ブイッ

真姫「やったじゃないにこちゃん!」




にこ「まあ、にこの手にかかれば当然の結果よね」フフン

真姫「あら、オーディション当日に緊張で私に慰めてもらった子の言うセリフじゃないわね」

にこ「だってー不安でー」

真姫「冗談よ、さあ今夜はパーティーにする用意はできてるわ」

にこ「落ちてたらどうするつもりだったにこ?」ポカーン

真姫「私のにこちゃんよ、合格するにきまってるじゃない」キリッ

にこ「あー、親バカというかなんというか……」

にこ「真姫ちゃん、あれとって」

真姫「はいお醤油」

にこ「さっすが真姫ちゃん、わかってるぅー」

真姫「もう何年ルームシェアしてると思ってるのよ」

にこ「えーっと……3年? 3年!?」

真姫「私はもう3期生よ」

にこ「にこは社会人1年生……」

にこ「真姫ちゃんはおうちの病院を継ぐのよね。あ、このサラダおいしい」モシャモシャ

真姫「そうなるわ。そのサラダ私の自信作だから」フフン

にこ「じゃあにこが世界中のみんなを笑顔にするアイドルになるから真姫ちゃんは……」

真姫「私は世界中の痛みをなくす、ってやつね」

にこ「それそれ!」

真姫「夢物語だけど……私は嫌いじゃないわ」

にこ「真姫ちゃんってば結構にこ色に染まってきてるにこ」

真姫「逆じゃない? にこちゃんが私色に染まってきてるのよ」

にこ真姫「「もしかしたら半分ずつかもしれないけど」」

にこ「え」

真姫「あ」

にこ「依存依存ーいけないわー」

真姫「ダメねー私たち」

にこ「あはは」

真姫「うふふ」

にこ「でもこんなにたくさん、食べきれないにこー……」

ピンポーン

にこ「あら、お客さん? こんな時間に……」

真姫「にこちゃん出てくれる?」

にこ「わかったわ」スタスタ

真姫「」ニヤリ

にこ「はーい……」ガチャ

穂乃果「にこちゃんアイドル昇格……」

みんな「「おめでとー!」」

にこ「うわぁ!?」

ことり「真姫ちゃんから聞いちゃった、衣装は任せてね!」チュンチュン

絵里「夢をかなえるなんてやるわね、にこ!」ハラショー

凛「にこりんぱなは永遠に不滅にゃー!」

花陽「プレゼント持ってきたよ!」

海未「ちょ、みんな静かに……」

希「にこっちと真姫ちゃんの愛の巣に突入や!」

にこ「ぎゃー!」

にこ(このための大皿料理だったのね……真姫ちゃん策士!)

絵里「真姫、料理うまくなってるわ」

真姫「そ、そうかしら?」

ことり「髪も伸びて色っぽくなってる!」

真姫「そ、そんなぁ」

穂乃果「大人の魅力ってやつだね!」

にこ「ちょっとー! にこのお祝いに来たんでしょ!」

花陽「あ」

凛「忘れてたにゃ」

にこ「永遠に不滅は!? 今完全に存在消えたわよね!」

希「にこっちはその、あれや。変わってへんから」

海未「まあ……そうですね」

にこ「ぐぬぬ、もうサイン書いてあげないんだから!」プンプン

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「よし、カルテチェック終わりっと……今日こそは……」

「先生! 急患が!」

「あー……はいはい任せなさい、それで容体は?」

(今日こそは自宅に帰ろうと思ったんだけど……仕方ないわね)


「にこさん、アンコールが」

「もう1曲ストックあったかしら、できれば新しいのがいいわ」

「えっと、ご友人の西木野さんの作曲のが1つ」

「じゃあかけて!」

(ライブが長引いちゃってる……まあ仕方ないか)

「みんなー! ありがとー! もう1曲いっくよー!」

「「わああああああああ!!」」


「たっだいまー……」

「おかえりにこちゃん……いや、スーパーアイドルの矢澤さん」

「真姫ちゃん……じゃなくてスーパードクター西木野先生が先だったかー」

「やめてよそれ、恥ずかしいから」

「スーパードクター?」

「やめてってばー!」

「あははは……喉疲れた」

「はい、のど飴」

「あーこれって、にこの好きなやつ!」

「CMしてるくらいだから知ってるわ」

「え? 真姫ちゃんはそれよりずーっと前から知ってるわよね」

「当たり前じゃない。にこちゃん、高校生の時に私に分けてくれたでしょ」

「そうだったわね、じゃあ『スーパードクター西木野の歩み』でも見ようかしら」

「ちょっと! 録画してたの!?」

「もっちろん! かわいい真姫ちゃんの貴重な緊張シーンを見逃すわけにはいかないわ」

「じゃあこっちだって『スーパーアイドル矢澤の歴史』を見るわ!」

「えっ、録画してたの!?」

「あったりまえよ! かわいいにこちゃんの貴重な転倒シーンを見逃すなんて損よ」

「むむむむむ」

「むむむむむ」

「……ぷっ」

「……ふふ」

「じゃあじゃんけんで勝った方から先に見る!」

「上等じゃない、やってやるわ!」



「「じゃーんけーん!」」

「何で真姫ちゃん勝っちゃうのよー」

「にこちゃんは勝負どころでは必ずチョキを出すもの」

「その裏をかいてにこはパー出したのに」

「その裏の裏をかいたまでよ」

「ぐぬぬ、真姫ちゃんには勝てないわ」

「はいはい、私たち何年ルームシェアしてると思ってるの」



                        おわり

>>14
さんくす
なんか間違えてた

ありきたりな話ですまん
年末になって幸せな二人の姿を描きたかったんだ
40分クオリティ短スレ読んでくれてありがとう

つぎスレ立てるときもこの酉で行こうと思います

書くとしたらスレタイをラブライブ!ss雑談スレに書くのでお楽しみに
次あるかわからんけど……

ルームシェアおまけが最後の方にあります
良かったら見てください
にこ「音乃木坂高校の日常」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388500390/)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年08月29日 (金) 02:04:11   ID: ZcZ20tux

この人の作品はどれもいいなあ

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