彼方「金玉!」 (18)
近江彼方「ひい ふう みい」
彼方「へへへ、商品券貯まったんだぜ」
彼方「何か当たると良いな。一番下の賞でも、ティッシュ貰えるし」
彼方「すみません、お願いします」
おっちゃん「3回分だね。確認したよ」
カラカラ
ぽてん!
白玉
カラカラ
ぽてん!
赤玉
彼方「(トイレットペーパーと、ティッシュと...あとは...)」
カラカラ
ぽてん!
金玉!
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おっちゃん「カランカラーン!金の玉!一等当たりでーす!」
彼方「!?」
おっちゃん「じょうちゃん運がすごく良いね、おっちゃんの金の玉を出すなんて」
彼方「一等?本当に?」
おっちゃん「じゃあもう一回回す?おっちゃんの金の玉が出るまで回す?」
彼方「ふるふる」
おっちゃん「おっちゃんの金の玉は一等、ディズニーシーペアチケットミラコスタ宿泊券付き」
おっちゃん「おめでとう」
周りの客「おめでとう~」パチパチ
彼方「...えへへ、ありがとう」ニコニコ
彼方(周りの客もあったけえぜ…)
(近江家)
近江遥「え~!?ディズニーのチケット当たったの!?」
彼方「うん!見てみて~!」
近江母「凄いじゃない。余程の幸運ね」
彼方「でも一つだけね、問題があって」
彼方「これ、ペアチケットだから誰か1人行けない」しょんぼり
母「...はぁ、全くもう」
母「お母さんはあなた達の倍長生きしてるのよ」
母「その分ディズニーシーだって倍行ってるの」
母「2人だけで楽しんで行って来なさい」
彼方「良いの?」
母「良いに決まってるじゃない」
遥「ありがとうお母さん!」
遥「わーい、ディズニーシー!」
遥「いつ以来だろう?楽しみだなぁ」
次は~ 舞浜~ 舞浜~
遥「久しぶりだね舞浜来るのも」
遥「お母さんも一緒だったら良かったのになぁ...」
彼方「仕方ないよ。お母さんにもお仕事あるし」
彼方「それよりもお姉ちゃんと一緒に全力で楽しも」
彼方「ところで遥ちゃん、スマホアプリとアカウントはとった?」
遥「あっ、まだとってなかった。ごめんねお姉ちゃん」
彼方「まだまだ時間あるから大丈夫」
彼方「チェックインの時間にもまだ余裕あるし、ゆっくり行こ?」
遥「うん」
彼方「ディズニーシー、ミラコスタ!いざ尋常に、勝負ぅ~!勝負ぅ~!」
遥「...っぷ何それ?」
彼方「ふふっ、遥ちゃん久しぶりのシーで緊張してるかなって?」
遥「してないよぉ」
近江姉妹「あはは」
彼方「なんじゃここは!」
遥「建物の外見も、外国のそのもので...」
彼方「さすがデズニーだよ」
彼方「チラッ」
彼方「チェックインちょうど、16:00」
彼方「入ろっか」
遥「うん!」
彼方「ほわぁ~」
遥「すごーい!」
彼方「天蓋って言うんだっけこの吹き抜け!」
彼方「この中にも隠れミッキーっているのかな?」
遥「船もすごいよね」
彼方「遥ちゃん、ちょっと待っててね、今チェックインしてくるから」
彼方「すみませーん」
彼方「16時チェックインの近江です」
受付「かしこまりました....ペラペラ」
受付「鍵の準備が出来ました。今回宿泊なさるのは、ポルトパラディーゾサイドのダブルのお部屋になります」
受付「ご案内の準備が整うまで少々お時間いただきます」
受付「お掛けになってお待ち下さい」
彼方「はーい!」
近江様「遥ちゃーん!ついにようやく、初ミラコスタだよ!」
近江様「お姉ちゃんはしゃぎすぎ」
受付「近江様、お部屋案内の準備ができました」
受付「こちらになります」
テクテク....
受付「こちらのお部屋になります」
受付「それでは近江様、ごゆっくりどうぞ」
彼方「...ゴクリ」
彼方「開けて良い?」
遥「うん!」
ガチャ
彼方「わぁ~!」
遥「すごぉ~い!」
遥「中央の広場を一望できる!人がすごくいっぱいいる!」
彼方「みてみて!内装も!一国の王様になった気分だよ」
彼方「ベッドがふかふかぁ~」
彼方「すやぁ」
遥「寝ちゃダメだよお姉ちゃん!」
彼方「はっ!いかん、いかん」
彼方「荷物整理出来たらラウンジ回ってみる?」
遥「うん!」
彼方「何があるんだろうんね~」
窓の外「みんな~」
彼方「みて!ショー始まった!」
ナナーナナナ ナナナーナナナ
40周年ありがとぉ~
彼方「よっこいせ」
彼方「こうやってゆっくり遠くからショーが見られるって楽で良いね」
彼方「私達、あんまりおっきくもないしさ、塀は微妙に高い、前の人に埋もれる」
彼方「ゆっくり、ダラダラは良いねぇ」
遥「でもねちゃダメだよ?」
彼方「わかってますって」
遥「ショー見てたらもう夕方だ」
彼方「どうする?ちょっと早いけどディナーがいい?」
彼方「あのね、ホテルの予約した時にディナービュッフェにしちゃったんだけど」
遥「全然問題なし」
彼方「良かった。食べに行こっか」
遥「うん!」
彼方「わぁ~美味しそうなのいっぱい!」
遥「お姉ちゃん何食べる?」
彼方「ぜーんぶ一口ずつ食べたい」
遥「あはは、それはちょっと」
遥「栄養考えるとこんな感じかな?」
彼方「こっちがスズキのカルパッチョで、こっちがカボチャのサラダ」
彼方「どっちも、地中海の土着の料理だよ」
遥「トマトは?」
彼方「トマトはね、比較的新しい食べ物なんだ」
彼方「お姉ちゃんが言いたいのはね、トマトが流入する以前の料理って意味」
彼方「彩は地味だけど、素朴な優しさがあって美味しいんだよ」
遥「へぇ~!」
遥「かぼちゃサラダもっと食べちゃお」パクパク
遥「美味しい!お姉ちゃんといると、料理のお話聞けて楽しいなぁ」
彼方「えへへ~彼方ちゃん嬉しいカモ~」
彼方「これはチキン」
彼方「はいあーん」
遥「あーん」
遥「ん~、おいひい」
彼方「遥ちゃん、食後のドルチェとレモネードはいかが?」
彼方「はいこれカンノーロ」
遥「?」
彼方「揚げたパイ生地の中にクリームが入ってるお菓子だよ」
彼方「召し上がれ」
遥「わぁ~」
遥「パクッ!」
遥「甘くって、サクッとしてて、美味しいねぇ」
遥「レモネードも、さっぱりしてて美味しいや」
彼方「うふふ」
彼方「遥ちゃんの笑顔が見れてお姉ちゃんうれぴー....アレ?」
遥「お姉ちゃんどうしたの?」パクパク
彼方「遥ちゃん、これ美味しい?」
遥「?、さっき美味しいって言ってたじゃん」パクパク
彼方「....お姉ちゃん、味が分からないんだぜ」
遥「何で?」パクパク
彼方「....よく見ると目の前が少し暗くなってるんだぜ」
遥「何言ってるの?」パクパク
彼方「あっ、何も見えなく」
彼方「....」
遥「お姉ちゃんおはよー!」
彼方「夢?」
(数日後)
近江彼方「ひい ふう みい」
彼方「へへへ、商品券貯まったんだぜ」
彼方「何か当たると良いな。一番下の賞でも、ティッシュ貰えるし」
彼方「すみません、お願いします」
おっちゃん「3回分だね。確認したよ」
カラカラ
ぽてん!
白玉
カラカラ
ぽてん!
赤玉
彼方「(トイレットペーパーと、ティッシュと...あとは...アレ?これっていつか見た夢と同じ?なら次は...)」
カラカラ
ぽてん!
白玉
彼方「...現実はそんなに甘くないよね」
おしまい
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