事務所
凛「さて、どうしたものか……」チョコーン
奈緒「どうしたものか、じゃないだろ!なんだこれ!アタシたち、豆粒みたいな小ささじゃねえか!!」チョコーン
加蓮「ほんとだ、何でだろうね?」チョコーン
奈緒「いや、能天気すぎだろ!」
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凛「うーん、それが不思議なんだよねー。たまたまプロデューサーの机の上にあったドリンク飲んだら、何でかこうなっちゃったんだよね?」
加蓮「喉乾いてたし、もらっちゃえ~って凛が言って、みんなで飲んだらこうなったんだよね」
凛『ねえねえ、机のこれ飲んじゃおうよ。プロデューサーと間接キ……じゃなくて、普通に喉乾いちゃったから』
奈緒『いや、今本音ダダ漏れだったぞ!?』
凛『あ、せっかくだしみんなで飲もうよ。そうすれば共犯……じゃなくて、もっと絆を分かち合えると思うんだ』
奈緒『どんだけ嘘下手なんだよ!!』
加蓮『いいね、賛成賛成~』
奈緒『ええっ!?か、加蓮!?』
凛『うん、じゃあ私口つけちゃうから、二人はラッパ飲みでよろしく……』
奈緒「なんか、アタシただ巻き込まれた感が……」
凛「てかさ、なんかしようよ。こんなに現実離れした状況、活かさないともったいないじゃん?」
奈緒「すげえポジティブだな」
加蓮「ちっちゃいと人目も気にしなくていいからね。大胆なことイロイロと出来そうじゃない?」
凛「三人全裸で事務所一周とかやる?」
奈緒「やるわけねえだろ!!」
凛「とりあえず廊下まで出よ……っと、流石にちょっと遠いね、ドア」
加蓮「まあ身体ちっちゃいからね。多分こっから2000キロくらいあんじゃない?」
凛「いやざっと3メーターくらいでしょ、いけるいける」
加蓮「なわけないじゃん。普段学校で何教わってんの?」
凛「ん?じゅぎょー」
加蓮「真面目に聞いてる?」
凛「真面目に~、不真面目~って感じかな~」
加蓮「ふーん、1足す1は?」
凛「たんぼのたぁ~」
凛「ぎゃははははっ!!」
加蓮「あっはははっ!!」
奈緒「話の中身がなさすぎる……」
凛「ちょ、まじ、やばいんですけどぉ~、ちっちゃくなっちゃった奈緒バリかわ~」
加蓮「あの髪ホットサンドでプレスして、アイロンかけてみたい~、マヨネってキューティクル守りたい~」
奈緒「この雰囲気、嫌すぎる……」
凛「ま、というわけでこの部屋で何かしよう」ケロッ
加蓮「うん、そうだね」ケロッ
奈緒「ってええ!?急に戻るのやめてくれよ!」
凛「え?奈緒はああいうJKが好きなの?イマドキいないよあんなの」
加蓮「あんなに空っぽなのは、流石に私もちょっと嫌かな~」
奈緒「いや、お前らが自分でやりだしたんだろうが!」
凛「はいはーい、提案提案。やりたいこと三つあるんだけど、言ってくね?」
加蓮「お、どんな感じのやつ?」
奈緒「み、三つも?このちっちゃさを活かしたやつなんて、どんな……」
凛「一つ目、パンツ隠れんぼ」
奈緒「……ん、ん?」
凛「二つ目、正々堂々野球拳。三つ……」
奈緒「おいおい待て待て。ひょっとして、普遍的に碌なもの出すつもりない?」
凛「ふっ……そんなの、当たり前でしょ?」キラン
奈緒「全然カッコよくねえよ!?」
凛「はぁ……残念だけど、私、社会には縛られない、自由な蒼風だからさ」フッ...
奈緒「なんでそこまで自信持てるんだよ……」
加蓮「羨ましいの?」
奈緒「違うわ!!」
凛「まあ、まず一個目からやってこうか。まずパンツ隠れんぼだけど」
奈緒「恥ずかしげもなく、よくもまあ……」
凛「えい」ズルッ
奈緒「……へ?」
凛「まず、奈緒のパンツを脱がします。次に……」ピラピラ
奈緒「うおおおおおおおおおおい!!!?!!????!!!??」ガバッ
加蓮「おわっ、どうしたの?急に暴れて」
奈緒「いや!!?!?ちょ、あ、だっ、て、あれ、そう、そっ、な、っ、え、な、っ!????????」グルグルグルグルグルグル
凛「……というわけで、ここに私、加蓮、奈緒の3枚のパンツが揃いましたよっと」スースー
加蓮「うん。それで、それをみんながそれぞれこの部屋のどこかに隠して、探し当てた人がそのパンツを奪えるんだよね」スースー
奈緒「っ……は、早く、やろ……」スースー
加蓮「はは、なーんだ、やる気満々じゃん。そんなに私たちのパンツが欲しいの?」
奈緒「当たり前だ……!!!こんなに恥ずかしい思いさせた分、絶対にアタシ、勝つからな!!!!お前らのパンツ引っ剥がして、めっちゃ恥ずかしめて、外歩けなくしてやるから、覚悟しとけ!!!」ドンドン!!
凛「奈緒、スカートめくれてる」
奈緒「え……い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!!!」ガバッ
加蓮「あちゃー、こりゃあれも結果も丸見えだねー」ジロジロ
奈緒「み、見るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」
奈緒は、激怒した。必ず、かの邪智暴虐のパンツを除かなければならないと決意した。
必死になって探している内に、奈緒は、部屋の様子を怪しく思った。しつこくスカートを捲ってくる者をつかまえて、どこにパンツがあるかと質問した。
「パンツは、椅子にかかっているプロデューサーのYシャツの胸ポケットにございます」
「なぜそこにあるのだ」
「下心が故でございます」
「呆れたパンツだ、生かしては置けぬ」
奈緒は、単純な者だった。豆粒がそんな高くに登れるはずがないと知りながら、そこに何としてでも辿り着こうと断崖絶壁を渡っていった。
登れ!奈緒。
長い時をかけ、頂に辿り着いた時、目にしたのは、地面で自身のパンツを振り回している女達の姿だった。
「うぇぇぇぇぇぇい」
どっと女達の間に、ウェイ声が起こった。
頭を抱え、奈緒は、ひどく赤面した。
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