マスオ「…頼むよカツオくん!タラちゃんをとめてくれ!」 (9)

カツオ「そんなマスオお兄さんしっかりしてよ!」

マスオ「…ごめんよぉ~最後まで迷惑かけて 君みたいな弟ができてうれし かった…」バタン

カツオ「うわあああああああああああああ!マスオお兄さんんんんんんんんんんんんん!」

あれから15年後…僕はレベルが低いとは言え 大学を出で一度は就職をした しかし今はフリーライターをしてる

5年前に父さんは無実の放火殺人で逮捕され 死刑囚としてその死をただひたすらに待っている

その事実がまるでトリガーになったかのように僕たちは壊れていった 父さんの逮捕で重度の鬱になった母さんは
自らその命を絶ち 姉さんは現実逃避するかのように変な宗教にハマって行方不明

僕の妹のワカメは家族の十字架を背負ったかのようにマスコミに追い回され 居場所をなくし
開き直り 今やAV女優として活動している…そして今、実の息子に殺されたマスオさんは最後まで息子を救うべく
職を捨てて はたまた人生を捨ててただひたすらに夢中だった 

そして僕の弟…いやあいつはすべてを吞み込んで「闇に堕ちた」まだ18歳であるのにも関わらず
「パンクラチオン」という闇組織のリーダーである



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とあるBARにて

中島「マスオさんのことは残念だったな…磯野…」

カツオ「なぁ…中島、あいつの足取りはわからないのか?」

中島「無理だよ磯野…タラちゃんに勝つことはできないよ」

カツオ「どうしてだよ!?刑事の君なら何か知ってるだろう!?」

中島「タラちゃんは表向きは闇組織のリーダーだけど その力を必要としている人間がたくさいるんだ」

中島「一般企業の社長 ヤクザ 政治家 芸能界 そして言いたくはないけどたぶん警察の上層部にも…」

カツオ「じゃあ僕はどうすれば!?」

中島「…悪いことは言わないよ 次のターゲットは間違いなく 磯野 君自身だ」

カツオ「来るなら来ればいいよ!高校と大学で鍛えたボクシングと空手で返り討ちだよ!」

中島「冗談はともかく しばらく身を隠したほうがいいよ!」




いつもの公園

ノリスケ「やぁ~カツオくん!また情報を買ってくれるのかい?」

集りのノリスケ 表向きは雑誌記者だが 実際はスキャンダルや人の弱みを握り 金をたかるダニだ
だがだからこそ知っている情報もある

カツオ「タラちゃんの居場所について何か知らない?」

ノリスケ「知ってるけどただでは教えられないねぇ こっちも商売だからね 悪く思わないでくれよ~」

カツオ「いくら?」

ノリスケ「まぁ親族だし 150ってところかな?」

カツオ「そ、そんな大金用意できるわけ…」

ノリスケ「お金がないなら仕事すればいいじゃないか~」

カツオ「知ってるだろう!僕たちがどんな扱いを受けているか!」

ノリスケ「裏の仕事をすればいいじゃないか~よければ紹介するよ?」

カツオ「ここは?」

ノリスケ「いささか先生が経営している 売春クラブさ 表向きは地下ボウリング場だけどね」

カツオ「ここで僕に何をしろっていうの!?まさか体を売れとか?」

ノリスケ「まさか 僕にそっちの趣味はないよ~」

ノリスケ「ひとつ言い忘れていたことがあるんだ ここにはさらに裏の顔があるんだ!さぁこっちへ!」

いささか「久しぶりだね カツオくん…」

ノリスケ「連れてきましたよ~」

カツオ「ここは?」

いささか「我々のアジトといったところだね」

カツオ「あなたは一体?」

いささか「我々は毘沙門天という組織だ」

カツオ「毘沙門天?」

いささか「まぁ平たく説明すれば 非合法な警察といったところかね?」

カツオ「非合法な警察…?」

いささか「一言でいえば 警視庁が表の警察なら 我々は裏を統治する警察ってところさ」

いささか「難しい話はさておき…君はタラちゃんを見つけ出したいんだね?」

カツオ「はい!何としても止めないと!」

いささか「我々も裏社会の秩序を保つものとして 彼らのことは見過ごせない つまり利害が一致している」

カツオ「じゃあ協力してもらえるんですか!?」

いささか「ただ勘違いをしないでもらいたい 我々は彼らに平和的な警告をしたのにも関わらず 警告を無視したどころか反撃をしてきた」

いささか「ここ数か月で右腕を切り落とされた我々の同志たちの死体が6つ以上…」

いささか「つまり裏社会を統治する者として はたまたメンツを保つために彼らを抹殺せねば ならん もちろんタラちゃんの右腕を切り落としてね」

カツオ「!!!」

いささか「君にその協力ができるかい?これは脅迫なんかではない できれば君はすべてを忘れてそこそこな人生を送ったほうがいい」

カツオ「やります!もう僕も引き返せないから!」

いささか「よし!ならば奴らの組織図を教えてあげよう!」

いささか「まず初めに…パンクラチオンはふたつの組織を母体として出来上がった組織だ」

いささか「ご存じ リーダー格のタラちゃん率いる 武闘派暴走族・トルネードと堀川という男が率いる謎の組織・堀川一派」

いささか「今の組織が出来上がったのは約3年前…その数か月前までこの二つは争っていた」

いささか「そして抗争の果て…勝利したのは堀川一派だ」

カツオ「じゃあなぜタラちゃんがトップに!?普通なら勝った堀川くんのはずじゃ!?」

いささか「謎なのはそこだけじゃない…トルネードは総勢300人もいたのにも関わらず 堀川一派はたったの15人だ」

カツオ「なんだって!?どうやって勝ったんですか!?」

いささか「詳細は分からないが堀川一派は元々 IT企業として存在していたらしい」

いささか「簡単に考えればあの組織の暴力はタラオ一派 資金面は堀川一派が引き受けているということだね」

いささか「さらに今は七人の侍と言われている その名の通り、ふたりを含んだ七人の最高幹部が存在している 叩くならまずそこだ」

大魔王タラオ 大蔵大臣堀川 逃げの甚六 強欲の花沢 叩きのサブロウ 親不孝のイクラ そして最高幹部ながらも顔をガスマスクで隠した「謎の仮面」 

僕はこの七人をいささか先生に説明された そしてこの七人を一人ずつ潰していくことが組織の壊滅につながると

カツオ「もしかしてノリスケおじさんが協力してるっての!?」

ノリスケ「…イクラのためだといいたいんだろう?ちがうな~もう僕は家族を捨てたんだ」

カツオ「そう…」

いささか「まずはカツオくん…君の知り合いでもある 花沢に近づくといいだろう」

カツオ「でもきっと会ってくれないですよ…警戒されて」

いささか「いや彼女に会うのはそう難しくはないぞ」

カツオ「どこへいけば?」

いささか「彼女の趣味 それは男性用風俗に言って金をまき散らして 美人風俗嬢の顔面を踏みつけることで快感を得る以上行為だ」

ノリスケ「ひどいことに反発した風俗嬢の顔面をグチャグチャにした挙句 田舎の両親のもとへ送ったりしたこともあったんだよ?」

カツオ「…花沢さん!なんでそんなひどいことを!?」

ノリスケ「それも組織の力を使って 隠蔽しているから表ざたにはならないんだよ」

風俗店

花沢「ちょっとあんた 飼い主様に逆らう気かしら~?でもあなたも大変よね~片親で小学生の息子さんがいるんですもんね」

風俗嬢「ゆ、ゆるして…明日はその息子の授業参観があるの…こんな顔じゃいけない!」

花沢「なるほどー 息子さんかわいい顔してるわね~私って実はショタコンでもあるのよ!いろいろと教育してあげたいわね~」

花沢「それに小学五年生なら精通していてもおかしくないわ~」

風俗嬢「…息子にだけは手を出さないで!」

花沢「じゃあいうこと聞きなさいよ!」

カツオ「…落ちぶれたね 花沢さん」

花沢「い、磯野くん!?久しぶりね!?ってどうしてここに?」

ノリスケ「流石に今のはひどいな~でも全部録画させてもらったよ?」

花沢「そんなことして何になるっていうの?組織がすべてもみ消すわよ?」

カツオ「じゃあ試してみる?」

ノリスケ「ネットってのは消えたら増える世界さ 中国と違って日本のネット社会は無法地帯さ」

花沢「それがなんだっていうの!?」

カツオ「たとえマスコミが報じなくても 組織は君を始末するはずだよ」

花沢「そんなわけないでしょ!」

カツオ「本当にそうかな?世間的にはダメージがなくても ネットで増え続ければ組織は反感を買う」

カツオ「たとえその映像が永遠に残ったとしても もうこんなことがないように君を始末するはずだよ」

カツオ「その反応からするとあながち間違ってなさそうだね?」

とある倉庫にて

ノリスケ「ここは真実の倉庫ともいわれているの知ってるかい?」

花沢「どういうことかしら?」

ノリスケ「簡単に言うとここに来たひとはみな 隠し事を吐くらしいよ?」

花沢「そ、それって」

ノリスケ「そう みんな隠し事を吐きたくなるくらいの拷問を受けるんだよね…僕らもプロだから殺しはしない」

ノリスケ「ただ人によっては死んだほうがよかったかも…って感じるかもしれない」

花沢「わ、わかったわ!知っていることは全部話すわ!だからひどいことはしないで~~~~!」

ノリスケ「随分と勝手だね~さっき罪のない人にあんなひどいことしてたのにさ~」

ノリスケ「…でも君のエピソードで一番 驚いたのはワカメちゃんを強姦させたことかな~」

カツオ「な、なんだって!?本当かい!?」

花沢「仕方ないじゃない!彼女が悪いのよ!それに磯野くんにだって原因はあるのよ!」

カツオ「答えによっては…!」

花沢「最初は軽い気持ちだったのよ…お父さんがああなられて…最初は磯野くんに優しくすれば私に振り向いてもらえると思った!」

花沢「でも優しい磯野くんは!自分の気持ちより妹の気持ちを優先したのよね」

花沢「それで…私は組織に依頼したのよ…ワカメちゃんを強姦して…って」

カツオ「なんで!?なぜワカメをおおおおおおおおおお!」

ノリスケ「落ち着くんだ!」

花沢「この際だから言うわ…あのまま死んでくれると思ったのよ!ショックで!」

花沢「そして私は組織からそのことをネタに脅迫され 切っても切れない関係になって 今に至るってわけよ!」

花沢「そもそも私だって被害者よ!?本当はあんなことしたくなかったのに!?」

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