マツコ・デラックス「マツコの知らない世界THE IDOLM@STERスペシャル」 (126)


 マツコの知らない世界。
 今夜は豪華6本立て。THE IDOLM@STERスペシャル。
 さて今夜のマツコの知らない世界は……

『マツコの知らないブラジル系アイドルの世界』
・島原エレナ ナターリア 日下部若葉

『マツコの知らないお風呂アイドルの世界』
・田中琴葉 日野茜

『マツコの知らない白衣の天使アイドルの世界』
・豊川風花 柳清良 夢見りあむ

『マツコの知らないりんごアイドルの世界』
・木下ひなた 辻野あかり 工藤忍

『マツコの知らない応援アイドルの世界』
・若林智香 周防桃子 真壁瑞希

『マツコの知らないピンク麺アイドルの世界』
・橘ありす 高坂海美 他



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カンペ「THE IDOLM@STER15周年を記念して、765プロとシンデレラガールズ、両事務所の壁を越えてのスペシャル番組です」

マツコ「はい、おめでとうございます。今までもアイドルの娘が来てくれたことはあったけど、事務所を超えての登場は初めてよね。まず最初は……ブラジル系アイドルの世界?」



マツコの知らない世界 マツコの知らないブラジル系アイドルの世界


島原エレナ「ハーイ! ママンがブラジル人の島原エレナだヨ よろしくー!」

ナターリア「よろしくダヨー。ブラジルから来たナターリア、ダゾ!」

日下部若葉「日下部若葉です。よろしくお願いします~」

マツコ「……ん?」

若葉「?」ニコニコ

マツコ「あなたもブラジル系の人なの?」

若葉「いいえ、生まれも育ちも両親も日本ですよ~」

マツコ「なんでここにいるのよ!?」

若葉「私、群馬県出身なんですけど~」

マツコ「群馬……あ!」

若葉「はい!」

マツコ「聞いたことある。群馬県の……日本のブラジルだ!」

若葉「そうなんですよ~」

エレナ「ワタシもママンやおばあちゃんと買い出しに行ったりするヨ。群馬」

ナターリア「ナターリアも!」

若葉「群馬県の大泉町は、ブラジル系の方が多くて日本のブラジルとも呼ばれているんですよ」

マツコ「でもそれ、町にブラジル系の方が多いってだけでしょ?」

エレナ「それがネ」

マツコ「え?」

ナターリア「ワカバ、サンバのリズム完璧だゾ」

マツコ「本当に? じやあ試しにちょっと踊ってみてもらえる? ミュージックお願い」

♪ピーッピ♪ ♪ピッピッピピッピッピッピピッピ♪ ♪ピッピッピピッピッピッピピッピ♪

エレナ「イエーイ!」

マツコ「おー! あ、スゴイスゴイ」

ナターリア「ピッピッピピッピッピッピピッピ♪」

マツコ「うわ完璧」

若葉「よっ! はい! はーい!!」ボナペティ

マツコ「あら!」

若葉「どうですか~♪」ボナペティィィ!!!

マツコ「可愛い……! お遊戯みたい」

若葉「ちょっとマツコさ~ん!」プンスカ

マツコ「いやいやいやごめんなさい。でも確かにリズム感といい、踊り方といい本場みたい。エレナちゃんやナタちゃんとなんら、遜色ないわね」

若葉「でしょう~? ありがとうございます~」

マツコ「なんで? 地元にブラジル系の方が多いとそうなるの?」

若葉「学校の体育祭とかで、みんなでダンスしたりするじゃないですか~?」

マツコ「もしかしてそれがサンバだったり?」

若葉「そうなんですよ~。小学生の頃からブラジルの文化と自然に触れあっているんですよ~」

マツコ「なるほどね。ブラジル系の人が多いから、その文化に自然に詳しくなっているわけなんだ」

ナターリア「ナターリアも時々ブラジルの味が恋しくなったりするけどナ。ワカバがうらやましいのは……」

マツコ「なに?」

エレナ「学校の給食で、フィジョアータ出たりするんダヨ-」

マツコ「フィジョアータって確か……豆と肉を煮込んだ……」

ナターリア「すっごく美味しいんだゾ!」

若葉「そういうメニューの給食、多いんですよね~」

マツコ「あれとかどうなの? でかい肉を串に刺して焼いてるあれ」

エレナ「シュラスコだネ」

若葉「さすがにシュラスコそのものは出ないんですけど~牛肉は大きいのが出てきますね」

ナターリア「エスフィーハもあるって聞いたゾ」

マツコ「なにそれ?」

若葉「なんていうか……ピロシキみたいな……挽肉の入ったお惣菜パンですね~」

マツコ「ねえねえ。聞いてて思ったんだけど、こっちの本格的ブラジル系の2人は、やっぱり家ではブラジル料理とかなの」

エレナ「やっぱりママンの味はブラジル料理ダネー。ポリーニャとかパモーニャとか」

マツコ「うん。聞いてもどんな料理か全然わからない。ナタちゃん家は?」

ナターリア「ウチはスシ!」

マツコ「和食かよ!」

ナターリア「ネタはバナナ!」

マツコ「そこだけブラジル風にすんのやめなさいよ!」

ナターリア「それをネ、余ったら次の日油で揚げて食べる!」

マツコ「えー」

エレナ「これダヨ」

マツコ「持ってきたの!?」

若葉「どうぞ一口~」

マツコ「えー……じゃあちょっと……あら?」

ナターリア「ドウ? ドウ?」

マツコ「これ……美味しい!」

エレナ「やったネ! イエーイ♪」ピッピッピピッピッピッピピッピ♪

マツコ「温まったバナナが意外と嫌じゃない。でサクサクした衣の中の酢飯がね、うまーくバナナにマッチしてるわ」

ナターリア「ブラジル料理にバナナ・ア・ミラネーザってあるんだけど、それとボリーニョ・デ・アホースを合わせた料理ダナ!」

マツコ「うん。さっぱりわからない」

若葉「ボリーニョは、ポルトガル語で丸める、っていうか……こう手でコロコロってする感じで~」

マツコ「ふんふん。で、アホースは?」

エレナ「アホースは、ごはんだネ」

マツコ「じゃあごはんをこう……手でコロコロ……おにぎり?」

若葉「それでそれを揚げちゃうんですよ~」

マツコ「あ、ライスコロッケか。ボリーニョ・デ・アホース」

若葉「そうですね~」

マツコ「バナナ・ア・ミラネーザは? バナナはバナナだろうけど」

若葉「ミラネーザはフライのことですから、バナナ・ア・ミラネーザはバナナフライですかね~」

マツコ「もうね。今日ここ若葉ちゃんに来てもらって良かった。こっち本場の娘らは、当たり前にポルトガル語出してくるからね」

エレナ「でもワタシ、ポルトガル語全然わからないヨ」

マツコ「なんですって!?」

エレナ「6歳で日本に来たからネ、ブラポル語全然わからないんだヨ。食べ物はママンから聞いて覚えたけどネ」

マツコ「ブラポル語?」

ナターリア「ブラジルはボルトガル語が公用語なんだケド、ポルトガルのポルトガル語からちょっとちがう言葉になっちゃってるんダ」

マツコ「そうか。長い歴史の間に、元が同じでも離れてる国の言葉だから独自の言葉になってるのか」

若葉「ブラジルポルトガル語と呼ばれてまして、略してブラポル語ですね~」

マツコ「じゃあ本家ポルトガルのポルトガル語は?」

エレナ「ポルトガルポルトガル語で、略してポルポル語だヨ」

マツコ「なるほどw」

若葉「ちなみになんですけど、ポルトガル語とスペイン語とイタリア語って、ちょっと似てるんですよ~」

マツコ「聞いたことある。なんか日本語の標準語と関西弁と博多弁ぐらいの違いだから、なんとなく意味はわかるんじゃなかった?」

ナターリア「ホントは、もうちょっと違うナ」

マツコ「あれ? そうなの?」

若葉「文法が違う部分もあるので、確かに標準語と方言よりは離れているかもしれませんね~。でも、単語が似ている部分は大きいので、ポルトガル語が耳になじんでいる私は、スペイン語やイタリア語もちょっとわかったりしますね~」

マツコ「住んでるだけで色々な言語がわかるようになるのは、なんとなくお得よね」

若葉「そうですね~」

ナターリア「ナターリアもシンデレラガールズになったら、いろんな言葉おぼえたからナ! 日本語もだけど、英語もロシア語もフランス語もちょっと覚えられた」

マツコ「シンデレラガールズの強みよね。765プロではないの? そういうの?」

エレナ「エミリーがいるけど、エミリーは英語あんまりしゃべらないんだよネ」

マツコ「そうか。なんにしても、ブラポル語わかる若葉ちゃんが来てくれて、今日は助かったわ」

若葉「それは良かったです~」

マツコ「ごめんね最初、なんでいるのとか言って」

若葉「ただやっぱりエレナちゃんやナターリアちゃんは、私みたいな環境からくる詳しさだけじゃない、ディープなブラジルをご存じなんですよ~」

マツコ「へえ。例えば?」

エレナ「ワタシたち、ナモラードじゃなくても仲がいい人には、ハグとかキスとか普通にするんだけどネ」

マツコ「はい若葉ちゃん、ナモラードは?」

若葉「恋人? ですかね~?」

ナターリア「シー! そうそう」

マツコ「エレナちゃんあなた、ポルトガル語全然わからないんじゃなかったの?」

エレナ「ナモラードって言葉は、ママンとパパンからよく聞くんダヨー。パパン、転勤でブラジルにきたんだけどママンに会って恋に落ちてナモラードになって、結婚したって」

マツコ「さすが情熱の国ね」

エレナ「それですぐワタシが生まれたんだけど、パパン自分のお母さん……つまりエレナのおばあちゃんにはそのこと話してなくってネ」

マツコ「え? 結婚したとか子供ができたことを?」

エレナ「ウン。それで帰国することになってパパンがはじめておばあちゃんに言ったら、おばあちゃん怒ってネ」

マツコ「そりゃ外国で黙って結婚して子供もできてたら親は怒るでしょ」

エレナ「でもエレナが空港でおばあちゃんに抱きついてキッスして、おばあちゃんエレナだヨ! って言ったらおばあちゃん全部ゆるしてくれたんだって」

マツコ「6歳だっけ? 可愛かったんでしょ。そりゃ全部許すわ。こんな可愛い娘が抱きついてキスしてくれたら。ナタちゃんは? どういう動機で日本に?」

ナターリア「ナターリアはテレビで日本の歌番組を見て、すっごく楽しそうって思って」

マツコ「それで日本に来たの?」

ナターリア「ソウ! でマィンに日本に行くって言ったら、なんでそんな地球の反対側に行くの!? て言われテ」

マツコ「え? 反対されたの?」

ナターリア「でも、楽しそうだから行く! って言ったら、楽しそうならイイワヨ! って」

マツコ「ノリがいいわねw ほんとラテンだわ」

エレナ「それでハグとキスの話なんだけど、ワタシ仲のいい人にはみんなしちゃうんだけどネ」

マツコ「まあそれは外国の人は、よくあることよね。親愛のキッス」

エレナ「そのキスがネ、する時にマナーあるんダヨ」

マツコ「えっと……音がしないように静かに……とか?」

ナターリア「逆だゾ。マツコさん」

マツコ「え?」

エレナ「ブラジルではキスは、チュッって音を出さなければいけないんダヨ」

マツコ「そうなの!?」

ナターリア「チュッっていわないチューは、ガリのないスシとおんなじダゾ」

マツコ「わかりにくい! すさまじくたとえがわかりにくい!」

ナターリア「ガリがないと、スシが生きないからナ!」

マツコ「でもその寿司のネタは?」

ナターリア「バナナ!」

マツコ「www でも話を戻すけどキスって言っても親愛のキスだから、ほっぺにするやつよね?」

エレナ「そうダヨ。その時もちゃんとチュッって音をさせないとネ」

マツコ「それって事務所でも?」

エレナ「もちろん。事務所のみんなにするヨ!」

マツコ「すごい事務所ね。で、ナタちゃんも?」

ナターリア「スルスル!」

マツコ「すげえな両事務所。他には?」

エレナ「ワタシの家、よくホームパーティーをするんだけど、友達とか同じ事務所のみんなを呼ぶと知らせた時間に本当にやってくるんダヨ」

マツコ「……え?」

ナターリア「ウンウン。ゆうがたの5時からスシフェスティバル、って言ったら本当に寮に5時前に来てビックリしたゾ」

マツコ「当たり前じゃないの!?」

エレナ「5時、って言われたら……6時ぐらいに行くかなワタシ」

マツコ「そういうもんなの!? ブラジル時間」

ナターリア「別に5時に来てもいいけど、まだ準備できてないし、誰も来てないからナ」

マツコ「でもそれ逆は? お呼ばれで5時に来てって言われて6時に行って大丈夫? 日本で」

エレナ「あったヨーそれ。6時に行ったらコトハとかに『遅かったのね』って言われて、フーカとかもう完全にできあがって? て」

ナターリア「ワタシも。サナエ、完全にベロンベロンにできあがってた!」

マツコ「両事務所の大人アイドルの娘、大丈夫なの。プライベートとはいえベロンベロンって」

ナターリア「ワカバもなってた! ベロンベロン!!」

若葉「あ! ちょっとナターリアちゃ~ん」

マツコ「若葉ちゃ~ん!? あなた、飲んでもいいの!?」

若葉「い、いいんですよ! 大人ですから!! ほら!!!」

マツコ「免許証……若葉ちゃん二十歳なの!?」

若葉「そうですよ~」

エレナ「ホントに!? 知らなかったヨー」

若葉「エレナちゃ~ん!」

ナターリア「小学生だと思ってたゾ!」

若葉「ナターリアちゃんまで~!」

マツコ「同じ事務所の娘でもそう思ってたんだ……www」



マツコの知らない世界 マツコの知らないお風呂アイドルの世界


田中琴葉「本日はよろしくおねがいいたします」

日野茜「よろしくお願いします! ファイアー!」

マツコ「お風呂アイドルってことだけど、お風呂好きなの? 2人とも」

田中琴葉「私は温泉じゃなくてお風呂、って所にこだわりがあってですね」

マツコ「あ、1人がいいんだ」

琴葉「そうなんです! 誰にも邪魔されず自由でなんというか救われるんですよ。独りで静かで豊かで……」

マツコ「わかる。本当の自由が自宅風呂ってあるわよね。くつろげる空間で」

琴葉「はい!」

マツコ「で、どのくらいお風呂に入ってるの?」

琴葉「時間ですか? まあ平均して……2時間とか」

マツコ「2時間!?」

琴葉「家族に悪いから、いつも私は最後に入ってます」

マツコ「ふやけちゃわない!?」

琴葉「なんかこう指とかお婆ちゃんみたいになってw」

マツコ「でしょ?」

琴葉「そして……目を閉じて、自分がしじみになっている所をイメージしたりして」

マツコ「うん?」

琴葉「好きなんですよ、しじみ汁」

マツコ「いや、いくら好きでも自分が料理されてるとこはなかなか想像しないわよ?」

琴葉「そういうイメージだけではなくて、お風呂の時間を有意義に過ごそうと思って実はこの間、防水のタブレットを買ったんですよ」

マツコ「完全にお風呂の為のタブレットだ」

琴葉「ええ。映画とか見られるようにして」

マツコ「そりゃ2時間かかるわ」

琴葉「それがですね……」

マツコ「え? なに?」

琴葉「先日、早速そのタブレットを使ってワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカをお風呂で見てしまいまして……w」

マツコ「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ? あれ何分の映画だっけ」

琴葉「3時間49分ですw」

マツコ「なんでよりにもよって、そんなの見たのよ!!」

琴葉「すみませんwww」

マツコ「もうほぼ4時間よね!?」

琴葉「それが……」

マツコ「え?」

琴葉「その後、ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカには2012年のカンヌ国際映画祭で公開されたレストア版というのが存在しているのを知りまして」

マツコ「……それ、オリジナル版より長いの?」

琴葉「40分ほどシーンが追加されていますから、4時間29分に……」

マツコ「それも見たの!? お風呂で!?」

琴葉「名作だったので……」

マツコ「家でシチュー作る時でもそんなに煮込まないわよ!?」

琴葉「……あの」

マツコ「え?」

琴葉「実はですね……」

マツコ「まさか……!」

琴葉「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカには更に、2014年のニューヨーク国際映画祭で公開されたエクステンデッド版というのが存在しているというのを、また知ってしまいまして……」

マツコ「……何分?」

琴葉「さらに22分のシーンが追加されて、4時間51分に」

マツコ「……見た?」

琴葉「……見ましたw」

マツコ「お風呂で?」

琴葉「お風呂でwww」

マツコ「もうあなた、田中琴葉のエキス全部出ちゃってるんじゃないの!? お風呂の方に!!」

琴葉「じゃあ今の私は出汁ガラですねw」

マツコ「そうね、元田中琴葉。で現田中琴葉は、お風呂のお湯の方」

琴葉「www」

マツコ「ほぼ5時間の入浴か」

琴葉「その入浴中、さすがに途中でお湯が冷めて寒くなってきまして」

マツコ「当然よね」

琴葉「それでお湯を3分の1ぐらい抜いて、新しい熱いお湯を足して」

マツコ「水入りじゃなくて、お湯入りだ」

琴葉「それを2度、やりまして」

マツコ「煮物か! 二度煮、三度煮か!! 土井善晴先生の作る手間暇かかったおでん並の煮込み具合じゃないのそれ!!!」

琴葉「それでそのお湯が出ている間、お湯の音で映画の音が聞き取りにくいじゃないですか」

マツコ「まさか中断したの?」

琴葉「はいwww」

マツコ「もうお風呂じゃなくて自室よね。住んでるわよね、お風呂に」

琴葉「事実、お風呂から出たら母とばったり出くわしまして。『あら、おはよう』って言われてしまいましてw」

マツコ「一晩コトコト煮込んだ琴葉……もう立派なメインディッシュよね。茜ちゃんは? あなたも長風呂なの?」

茜「私は逆に時間的には短くてですね!」

マツコ「そうなんだ」

茜「熱いとすぐ疲れてしまって……ぬるめのお湯に入ってます!」

マツコ「普段あれだけファイアー、ファイアー言ってる茜ちゃんが?」

茜「ボンバーも言いますよ!」

マツコ「知ってるw」

茜「炎天下とか全然平気なのですが、お風呂は熱いと弱いんですよね!」

マツコ「あ、ラグビー好きなんだっけ?」

茜「はい! ラグビーはですね、球技の中で一番人数が多い1チーム15人でプレイするのですが、30人の選手がたったひとつのボール目指して必死で頑張る姿が大好きなんです!」

マツコ「そうか。改めて説明されるとパワフルというか、熱いスポーツよねラグビー」

茜「ラグビー部のマネージャーも忙しかったのですが、アイドル活動というのにはやはり輪をかけて忙しくてですね! 疲労を抜くためにもおすすめしたいのが、サウナです!」

マツコ「サウナねえ。あれこそ暑くてバテそうじゃない? 私とかもう入って1分ぐらいで全身汗だくでウナギみたいになっちゃうんだけど」

茜「それはマツコさん、身体から老廃物が排出されている、良い傾向ですよ!」

マツコ「そう? でもなんかその後、だるいんだけど」

茜「それはおそらく、軽度の脱水症状ですね! マツコさん、給水をしっかりしておられますか!?」

マツコ「やってない。給水ってやっぱり水がいいの?」

茜「私のおすすめは、麦茶です!」

マツコ「へえ、意外。体育会系だから、スポーツドリンクとか勧めるのかと思ってた」

茜「スポドリはですね、糖分がおおいんですよね! 健康という面からは、カフェインレスでミネラルも豊富な麦茶が最適解だとおもいます!」

マツコ「糖分か……うん、控えた方がいいわよね」

茜「私はこれに入れて、サウナの合間にコップについで飲んでいます!」

マツコ「やかん!? またレトロな」

茜「昔はですね、ラグビーといえばこのタイプのやかんだったそうなんですよ!」

マツコ「そう言われれば……ドラマで見たかも。魔法のやかんとか言ってた!」

茜「以前はこのやかんで選手は給水をしたり、気を失った選手にかけたりしていたらしいのですが!」

マツコ「あれって今は、やってないの?」

茜「やはり衛生的な面から、廃れていったようです!」

マツコ「まあ時代の流れよね。でもなんでそれを茜ちゃんは?」

茜「ラグビーに関するグッズはやはり好きでして……過去の名試合の動画とか見ていると、随所に出てきますし!」

マツコ「ラグビーが好きだから、関連グッズも好きなわけね」

茜「あと塩分も摂った方がいいんですけれど、摂りすぎもよくないのでサウナ中はやはり麦茶ですね!」

マツコ「なんかすごい参考になる。ちなみに琴葉ちゃんは? あんだけお風呂入ってたら水分補給も必要じゃないの? なにか飲んでる?」

琴葉「私は、しじみ汁です」

マツコ「出たw しじみ汁www」

茜「まさかの回答でしたが、微量の塩分も摂れて良いかも知れませんね!」

マツコ「やめてw 茜ちゃんはあんまりこっちの影響受けないで! ね? あれ? どこ行った……」

茜「いいんですか!? こちらをお借りしましても!!」

琴葉「お風呂で見る映画は、最高だから。どうぞどうぞ」

マツコ「おーい! 知らない間に仲良くなって話すすめてないでよ!!」

茜「失礼いたしました! 実は最近フィンランドの大学から、サウナは認知症とアルツハイマー病のリスクを下げるという論文も発表されまして」

マツコ「なになになに、それホント?」

茜「脳の血流が効果的に上がり、神経細胞が活性化、加齢による細胞の減少を止めたということなんですよ!」

マツコ「決めた。入るようにする、私もサウナ」

茜「加えて甲状腺ホルモンの分泌も増えるそうです!」

マツコ「そうするとどうなるの?」

茜「代謝がよくなります! 代謝がよくなればエネルギーの消費もあがり、ダイエット効果にもつながります!!」

マツコ「ありがとう。もう今日これ終わったらその足で行く。サウナに」

琴葉「タブレット、お貸ししましょうか?」

マツコ「いや、私はっていうか、普通の人はそんなに長時間は入らないから!」

琴葉「www」

マツコ「でしょ? 長時間は良くなくない?」

茜「極端なお話ですが、サウナは1分でも良いんです!」

マツコ「そうなの!?」

茜「ただし……それを何回か入ることで、効果が出てきます」

マツコ「なるほど。短時間を複数回か」

茜「我慢して長時間入るのも良いですが、無理せず回数を増やしても効果はあります!」

マツコ「聞いた? 琴葉ちゃんもこれからはそうしたら?」

琴葉「わかりました! 短編映画をまとめて何本か見るようにしますね」

マツコ「そういうことじゃないわよwww」

茜「そのサウナの合間ですが、身体の調子を整えるには大切なことがありまして!」

マツコ「なに?」

茜「これはサウナだけではなくてですね、ご自宅のお風呂でもできることなんですが!」

マツコ「自宅の風呂でもできる入浴法なの?」

茜「そうなんですよ! 正確には入り方というか、出る時ですね」

マツコ「出る時?」

茜「湯船でしっかりと身体を温めた後で!」

マツコ「後で?」

茜「冷水浴を行うのです!」

マツコ「やだ、寒そう!」

茜「慣れると、とっても気持ちがいいんですよ!」

マツコ「それ、真冬でもやってるの?」

茜「やっています!」

マツコ「風邪とかひかないの?」

茜「免疫力も上がるので、健康になれますよ!」

マツコ「ほんとに?」

茜「マツコさんも試してみませんか!」

マツコ「え?」

琴葉「今日はその為に、スタジオにお風呂を用意していただきました。どうぞ!」

マツコ「おーいスタッフー! なにやってくれてんだ!!」

茜「まずはですね、湯船に浸かって身体を温めてください!」

マツコ「え、ほんとにやるの!?」

琴葉「さあ、どうぞどうぞw」

マツコ「なにごとも挑戦ですよ! トラーイ!!」

マツコ「うわ、水着も用意してある……これ着替えるとこも撮るの?」

茜「その間は視聴者のみなさんには、不肖この私のグラビアシーンを!」

マツコ「ああ、それがいい。それがいい。じゃあ失礼して……」

 マツコ・デラックス着替え中。
 画面には『茜ちゃんの水着イメージビデオ』
 浜辺でビーチフラッグをする茜ちゃん。光る汗、躍動する身体、笑顔の茜ちゃん。

マツコ「できたわよ」

茜「では湯船に!」

マツコ「あー……でもやっぱりお風呂はいいわね。温まる」

茜「ゆっくり身体を暖めてください」

琴葉「防水タブレットもご用意いたしました」

マツコ「見ないわよ!? 私は!! ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカは!!!」

琴葉「まあまあ、ちなみにエクステンデッド版ですw」

マツコ「だから見ないって!!!」

 なんのかんのでワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ視聴中。
 画面には『琴葉ちゃんの水着イメージビデオ』
 キッチンで水着を来て調理する琴葉ちゃん。慣れた手際、ゆだる鍋、口を開くしじみ。

マツコ「やっぱ名作映画よねー、ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」

茜「マツコさん、そろそろ」

マツコ「え? 今いいとこなんだけど」

琴葉「タブレットは後でお貸ししますからw」

マツコ「えー……で、これで冷水シャワーを浴びるの?」

茜「理想は冷水浴ですが、家庭では無理なのでシャワーを!」

マツコ「ちょ! 冷たい!! 冷たーい!!!」

茜「最初はそうですが、だんだん慣れてきますから!」

マツコ「あー……うん、なるほど。冷たいは冷たいけど、気持ちよくなってきた」

琴葉「しっかり冷水シャワーを浴びたら、どうぞ」

マツコ「ガウン着るの?」

琴葉「身体を拭いて……はい」

マツコ「うわー……なんか、気持ちいい」

茜「冷水によって下がった体温を、身体がまた上げようと血管をひろげるんですよ!」

マツコ「わかるー……こう、身体中の血液が細部までいきわたっていく感じ……あぁー……」

茜「血液循環が良くなり、精神もリラックスします! 自律神経も向上するんですよ!」

マツコ「これあれだ、急に雨降って全身ズブ濡れになって帰ってきて身体拭いた後で着替えた時の感じ。あれの上位版だ」

茜「あー! わかりますね!!」

マツコ「ヤバいこれ、寝ちゃいそう」

琴葉「そこでこれ、ついつい見てしまうこの名作」

マツコ「うあー! 眠いのに面白くて寝られないー!! ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ・エクステンデッド版!!!」

琴葉「タブレットはお貸ししますからwww」



マツコの知らない世界 マツコの知らない白衣の天使アイドルの世界


豊川風花「どうもはじめまして」

柳清良「本日は、よろしくお願いします」

夢見りあむ「うわー本物のマツコさんだ! 撮っていい? ツーショット撮ってSNSあげていい!? いいよね!?」

マツコ「……1人、文字通り毛並みの違うのがいるわね」

りあむ「え? 誰? 誰?」キョロキョロ

マツコ「これみんな元、看護師さんなの?」

りあむ「無視しないでー! いっつもそうだよ世界はぼくに対して」

マツコ「あのピンク頭、あれも本当に元看護師なの?」

清良「ええと……」

風花「それがですね……」

マツコ「え?」

りあむ「ぼく国試、通ってない!」

マツコ「モグリか、テメー!」

りあむ「違う違う、聞いてぼくの話」

マツコ「なによ?」

りあむ「実は看護学校も3日でやめてて……」

マツコ「アンタ、謝んなさい! こっちの2人に!!」

りあむ「ええー……なんで?」

マツコ「おんなじ枠で出てるのよ!? 失礼でしょ? こっちの2人に! 一番看護師みたいな服着て」

りあむ「これは衣装だから」

マツコ「もうこっち2人中心で話すわ。えっと風花さん特技は……息を止めること?」

風花「自分のですよ?」

マツコ「わかってる! 嫌よ他人の息を止める看護師」

清良「すごいんですよ、風花さん。2分は余裕で息を止めていられるんです」

マツコ「2分……って結構すごいの?」

清良「普通の人は1分を超えるのもちょっと大変ですね」

マツコ「へえー……ちょっとりあむ。やってみて」

りあむ「え? ぼく?」

マツコ「アンタ枠的には一般人なんだから、ちょっと参考にやんなさいよ」

りあむ「でもこれぼく、けっこう自信あるよ?」

マツコ「あんの?」

りあむ「今まで世間からずっと息をひそめて生きてきたから」

マツコ「そうは思えない髪の色してるけどね。じゃあ……はい」

りあむ「…………もう限界!」ゼーハーゼーハー

マツコ「はえーよ! 何秒? 今の」

風花「6秒ですね」

マツコ「風花さん、どのぐらいまでいけるの?」

風花「自己ベストは5分3秒です!」

マツコ「嬉しそうに言うわね。これ、看護となにか関係はあるの?」

風花「長時間息を止めていると、血中酸素飽和度が下がって高地トレーニングと同じ効果があるんですよ」

清良「つまり心身に良いんですよ。ダイエット効果もありますし」

マツコ「ダイエット効果……ねえ」

風花「ま、マツコさんどこ見てるんですかぁ~!」

マツコ「これコツとかあるの?」

風花「こう呼吸をですね……ふーっ、ふーっ、ってしっかり吐いてから吸うんですよ」

マツコ「こう? ふーふーふー」

清良「ひっひっふー、ひっひっ」

マツコ「ふー、ひっひっふー……ってラマーズ法じゃねえか! 出産の時の呼吸じゃねえか!!」

りあむ「出産の呼吸! 壱ノ型『無痛分娩』!!」

マツコ「やめろーーー!!! そういう流行にすぐ乗っかって茶化すのはやめろーーー!!!」

りあむ「ラマーズ法は、フェルナン・ラマーズが1951年ごろに体系化した無痛分娩法なんだよ」

マツコ「あら!? あんた意外にちゃんと勉強してたの?」

りあむ「今ググった」

マツコ「ググるな! 持ち込むな! スタジオにスマホを! それで清良さんは特技……イタズラ?」

清良「はい」

マツコ「看護師さんでイタズラ……って、どういうの?」

清良「採血の時に『今日は出血大サービスですよ』って言ったり」

マツコ「やめてー!」

清良「胃カメラの時に、見えるようにめんつゆのビンを置いておいてあげたり」

マツコ「見た目に反して結構ガチ目のイタズラするわね」

清良「やはりですね、看護って優しさの愛情も必要なんですけど、治療のためには患者さんからは負担に感じる厳しいこともしないといけない場合がありますから、そういう厳しさも求められるんです」

マツコ「うん。一見もっともらしい話で説得力もあるけど、それ別にイタズラする必要はないわよね?」

清良「ふふっ」

マツコ「すごい笑顔だ。それで2人とも元看護師さんってことは、お仕事してらしたのよね? 看護師として」

風花「はい。それでもやっぱりアイドルへの夢があって、担当していた患者さんにも後押しされてアイドルを目指そうと応募しました」

マツコ「あ、やっぱり憧れはあったんだ。清良さんは?」

清良「私は今担当していただいているプロデューサーさんが、急患として運ばれてきまして」

マツコ「え? もしかして、そこでスカウトされたの? 職場の病院で?」

清良「本当に顔色不良でバイタルも悪くて、ともかくルートキープしようとしてたら目を覚まされて」

マツコ「結構、緊迫した状況だったのね」

清良「開口一番で『アイドルになりませんか?』って言われて」

マツコ「いきなりか! あそこのアイツよね、清良さんのプロデューサーって」

清良「ええ。それで私もまだ意識が混濁しておられるのかな、と思って『大丈夫ですよ、これから点滴の針を刺しますからね』って言ったら」

マツコ「なんて言った? あの男?」

清良「『いい声だ。アイドルに向いている』って」

マツコ「もう病気よね。病院で治せないタイプの病気」

清良「幸い、入院にはなったんですけどすぐに快方に向かわれて。でも、毎日私がお部屋に行くとそのたびに『アイドルになりませんか』って」

マツコ「嫌な患者ねー。あ、でも待ってよ? 結局アイドルになったってことは……」

清良「アイドルは人の身体だけでなく、心も癒やすお仕事です、って繰り返し説得されて……なんだか次第に私もその気になりまして」

マツコ「はあー……やっぱり言い続けるもんか。こうしてアイドルになってくれたんなら」

風花「清良さんのプロデューサーさん、退院時に2人アイドルを事務所に連れ帰ったんですもんね」

マツコ「え? 2人?」

清良「私と、加蓮ちゃんですね」

マツコ「あのフライドポテトの北条加蓮か!! あの娘、病院でスカウトされてたの!?」

清良「当時、入院中だったんですよね」

マツコ「そこのお前! 入院中はおとなしくしてろ!! 迷惑だろ、病院にも他の患者さんにも!!!」

モバP「www」

マツコ「それでシンデレラガールズってあんなに人数いるのか。今わかった、その理由が。怒られたりしないのかしら? 『こんなにスカウトしてきてどうするの!』とか『返してらっしゃい!』とかお母さんに言われないの?」

りあむ「それなwww」

マツコ「……まあ、アンタをスカウトしてきたぐらいだものね」

りあむ「どういう意味!?」

マツコ「ねえ反対されなかった? せっかく看護師さんになったのに、って」

風花「私は姉が、すごい心配してくれて。『風花ちゃんあなた、騙されてるのよきっと!』って」

マツコ「身内はまあ心配するわよね」

清良「私もそうなんですけど……でも、自分で選んだ道ですから」

マツコ「なるほどね」

りあむ「まあ、そういうことだよね」

マツコ「アンタは逆の意味でなんか言われなかったの!? 親に!! 3日で学校やめちゃって!!!」

りあむ「親は海外で」

マツコ「え?」

りあむ「元々ぼくには無関心で」

マツコ「……そうなの?」

りあむ「姉もいるけど、あっちはぼくと違って優秀だから……」

マツコ「アンタもアンタで色々大変なのね。や、なんか色々言って悪かったわね」

りあむ「気にするなよマツコ」

マツコ「なんなのよ、その立ち直りの早さは!」

りあむ「だめだった? 早すぎた? 立ち直り? もっと時間かけるべき? そこらへんの時間配分難しすぎない? 料理の小さじ一杯の小さじってどのさじ? うわーんめっちゃやむ」

マツコ「どういうメンタルなのよあれ。でもあれよね、お2人ともけっこう事務所や現場で頼られない? なにかあっても看護師さんがいるって感じで」

清良「確かにそういうことはありますけど、私でお役に立てればとも思いますし」

風花「事務所のアイドルの娘の中には親御さんが結構心配される方もおられるんですけど、看護師が同道しますってお話しすると安心してもらえたりしますし」

マツコ「あー、役に立ってるんだ。看護師って立場も」

清良「逆に幻滅されちゃうこともあるんですけど……」

マツコ「幻滅?」

風花「ほら、男の人ってなにかこう……具合が悪くなった時に身近に看護師さんがいると優しく看病してもらえる、みたいな幻想を持っていること多いじゃないですか」

マツコ「あるある。え? 違うの?」

清良「ではちょっとやってみましょうか。幻想の看護師を風花さん、具合の悪い人をマツコさんで」

マツコ「え? じゃあ……う、うーん。熱っぽい……」

風花「大丈夫ですか。はい、ここに横になって」

マツコ「ありがとう……」

風花「額が熱い……熱があるみたいですね。少し休んでいてください」

マツコ「そうする……」

風花「私がずっとそばにいて、看ていてあげますからね」

マツコ「あー……なんか嬉しい……癒やされる……」

清良「と、これが一般の方がなんとなく想像している、具合が悪くなった時に身内にいる看護師さんです」

マツコ「てことは、実際には違うんだ」

風花「じゃあ今度は実際の看護師さんが身内にいる時の再現を清良さんが……りあむちゃん。具合が悪くなった設定で……どうぞ」

りあむ「え? ぼく? うーん、熱っぽいよママ」

清良「ママじゃありませんよ」

りあむ「あ、はい」

清良「どうかしたんですか?」

りあむ「ちょっと熱があるみたいで」

清良「何度です?」

りあむ「え?」

清良「体温は? 何度です?」

りあむ「まだ測ってないけど」

清良「すぐ測って」

りあむ「あ、はい」

清良「病院へは?」

りあむ「行ってないけど……」

清良「なんで行かないの?」

りあむ「え、と、体調が悪くて……」

清良「悪いから、病院って行くんですよね?」

りあむ「あ、はい。でも、風邪だと思うから病院に行くほどでは……」

清良「……」

りあむ「行きます。はい」

風花「まあ今のは清良さんなりのイタズラも入っていますけど、概ねこんな感じですよね」

マツコ「冷たいっていうのとはちょっと違うけど、確かに想像してたのと違うわね」

清良「私たちは看護師であって医師のように診断ができるわけでも、お薬の処方ができるわけでもないですからね。やはり具合が悪いなら、病院に行って欲しいんです」

マツコ「さっき幻滅って言ってたけど、これもしかして実際にあったやりとり?」

清良「プロデューサーさんに、実際に言いましたねw」

マツコ「あそこのアイツに? あら、残念だったわね」

モバP「www」

マツコ「看護師だからって頼り切られても困るわよね」

風花「私にできることはしてあげますけど、知識があるだけにやはり色々と心配になることはありますよね」

マツコ「あ、専門家だから余計に心配しちゃうのか」

清良「そうですね、看護師だった時にどうしてもメンツが足らないからって、同僚の看護師さんに合コンに呼ばれたことがあるんですけどその時も幻滅されました」

マツコ「すごい人気じゃなかったの? その時」

清良「そんなことないです。ただ私も別に乗り気で行ったわけじゃなかったので、相手の男性の方たちの腕ばかり見てたんですよね。それでノリが悪いって思われたみたいで」

マツコ「腕?」

清良「あ、この人は採血しやすそう……とか、こっちの血管がダメでもこっちなら点滴入れられそう、とか」

マツコ「なにそれ?」

風花「ものすごくわかります、それ!」

マツコ「わかるんだ!」

風花「ついつい目がいきますよね」

清良「ね。退屈な席だと、ひたすら人の腕を見てたりしますよね」

マツコ「メッチャ意気投合してる、ここ。アンタは? そういうのないの?」

りあむ「また胸ばっか見られてる、とかはあるよ」

マツコ「アンタは見られる方か。でもまあ、世の男性の目がいくのはわかるわ」

りあむ「別にそれでいいことなんてないけど、こんなんでも見られるならそれで有名になれるかな、って」

マツコ「うーんまあ、そういうのもプロ意識……かしらね」

りあむ「でもちょっと、顔も見てすこれよ! とは思う」

風花「ものすごくわかります、それ!」

マツコ「わかるんだ!」

風花「まあそういう視線もわかってはいますし、それで喜ばれるのも嬉しいんですけど、やっぱりそれだけじゃない魅力も伝わればなあって思います」

マツコ「最後にちょっと共感することがあったわね、ここ。じゃあこっちの2人はこれからも看護師として、そしてアイドルとしてがんばってね」

清良「看護師の目線や観察力を忘れず、周囲に気を配りながらトップアイドル目指しますね」

風花「私も、正統派アイドルとしても輝きたいと思ってます」

マツコ「そんでりあむ。アンタはないの? そういう決意表明みたいなの」

りあむ「楽して有名になりたい」

マツコ「ホントにこの娘は……」

りあむ「これがぼくの本音なんだよう」

マツコ「それでも一時期は目指そうとしたんでしょ? 看護師? なにかないの、命の尊さに対する姿勢みたいなの」

りあむ「ぼくが命……いきてるって感じるのは、夜中に回ってる洗濯機の音を聞いてる時」

洗濯機の音を聞いてると、
生きてるって感じがする。

清良「え?」

風花「なんです、それ?」

マツコ「……ものすごくわかるわ、それ!」

清良・風花「わかるんですか!?」



マツコの知らない世界 マツコの知らないりんごアイドルの世界


木下ひなた「マツコさん、今日はよろしくお願いしますねぇ」

辻野あかり「お願いしますんご」

マツコ「んご!? 語尾が、んご!? またすごいの寄越したわね。シンデレラガールズ」

工藤忍「よろしくお願いします。マツコさん」

マツコ「今日はここ、3人はみんなご実家がりんご農家なの?」

ひなた「あたしとあかりさんは、そうだねぇ」

マツコ「あれ? 忍ちゃんは? 違うの?」

忍「はい。そうなんですけど、あかりちゃんのサポートも兼ねて、そして青森出身のアイドルとして本日は」

マツコ「あ、青森ね。やっぱり生産量が1番多いんでしょ? 青森」

忍「そうです」

マツコ「それであかりちゃん、ご出身は?」

あかり「私は山形出身で」

マツコ「山形……って、生産量どのぐらいなの?」

あかり「全国で4位ですんご」

マツコ「4位……なんか微妙よね」

ひなた「そんなことないよう。あたしは北海道の出身だけどねぇ、生産量は全国8位だからねぇ」

マツコ「あ、北海道そんな感じ?」

ひなた「だけど、北海道はりんごの品種が多いんだべさ。うちの農園でも8種類ぐらい作ってるからねぇ」

マツコ「そんなに? そうか、北海道は種類で勝負か。あかりちゃん家は? 何種類?」

あかり「うちは『ふじ』だけですんご」

マツコ「まあそこは、色々よね。それで農園の娘がどうしてアイドルに?」

ひなた「あたしはねぇ、農園の手伝いをしながら歌っていたら、社長さんがたまたま通りかかってねぇ。てぃんときた、今からプロデューサーを呼ぶから……って」

マツコ「なんか夢のある話よね。家の手伝いをしながら好きな歌っていたらプロに認められて、ってことよね」

ひなた「そうだねぇ。都会に来るのが不安もあったけど、アイドルになって良かったべさ」

マツコ「才能あったのね。あかりちゃんは? どういう経緯でアイドルに?」

あかり「私もスカウトですんご」

マツコ「へえ。やっぱり実家のお手伝いをしてて?」

あかり「いえ、学校からの帰り道、プロデューサーさんにスカウトされたんですけど」

マツコ「待て。シンデレラガールズのプロデューサーって……」

あかり「あそこにいるんご」

マツコ「お前か! またお前か!! ほんとあっちこっちでアイドルをスカウトしてくんな、お前は!!!」

モバP「www」

あかり「でも私もその時は本気にしてなくて、名刺だけ受け取って帰って。で、夕食の時に両親に話したら怒られたんご」

マツコ「怒られた……って、なんで? ふらふら付いてって怒られたんなら、そりゃ親としてはわかるけど」

あかり「なんだぐにやりますって言わねがったんだ、って」

マツコ「? なんて?」

あかり「あ、なんですぐにやりますって言わなかったんだ、ってすごい怒られて」

マツコ「やって欲しいんだ、ご両親は」

あかり「おめ、おいかわ牧場の雫ちゃんて知っとるか、あそこは雫ちゃん効果ですごい業績上げてんだぞ! って……」

マツコ「あー及川雫ちゃんか。あそこの実家は酪農だっけか。そんな業績上がってんだ。そっか、自分とこもってことなのね」

あかり「んで、私が名刺はもらったって言ったら、即そこに電話して」

マツコ「早いわねwww」

あかり「プロデューサーさんもすぐに来てくれて、そしたらうちの両親が『煮るなり焼くなり好きにして構いませんから、ウチの農園を! 農園をよろしくお願いします!!』って頭を下げて」

マツコ「もうそれ身売りよね。現代のあゞ野麦峠だ。けっこうハードな環境でアイドルになったんだ。ちなみに、忍ちゃんは?」

忍「私はもともとアイドルに憧れてて……標準語をラジオで必死で覚えて、ファッション雑誌とかで研究して。でも、両親に反対されまして」

マツコ「あかりちゃんと真逆か。それでどうやって説得したの? ご両親を」

忍「実は、家出同然に上京してきまして……」

マツコ「えー!?」

忍「それでオーディション受けてその事を決意のつもりで話したら、プロデューサーさんが『今すぐご両親に電話をなさい』って」

マツコ「あ、そういう常識はあんのね。あの男」

忍「それで電話口でプロデューサーが『私が責任を持ってアイドルにいたしますから』って言ってくれて」

マツコ「嬉しかったでしょ?」

忍「ちょっとですね、上京するに際していい気になってる自分もいたんですよ。でも実際、東京とかみんなオシャレで。ちょっと心配になってとところでそう言ってもらえて……なんて言うんですか、初めて認めてもらえたっていう」

マツコ「はあ……なんかごめん、身売りよりこっちの方がハードな気がしてきた」

あかり「んご!?」

忍「あ、でも今日は私は、あかりちゃんのサポートですから」

マツコ「あかりちゃんも、ご両親にプロデューサーが何か言ってた? アイツが家によばれた時」

あかり「辻野りんご園は私がどんなことをしても有名にいたしますから、って言ってましたね」

マツコ「忍ちゃんのときと似てるけど全然違うこと言ってるわねw ところで、なにかないの? りんごアイドルらしいりんご知識とか」

ひなた「りんごはエチレンガスを出しているから、冷蔵庫に入れる時は注意が必要なんだけどねぇ」

マツコ「バナナとかが早く熟れるんだっけ?」

ひなた「マツコさんよく知ってるねぇ。バナナやキウイを冷蔵庫に一緒に入れると、あっという間に熟れたり腐っちゃうから要注意だねぇ」

マツコ「私もそれで、キウイを腐らせちゃったことあるわ」

ひなた「でもジャガイモは逆に、芽が出るのを遅くする作用があるから、こっちはオススメだよぉ」

マツコ「なるほど。あかりちゃんはないの? こういうりんご知識」

あかり「え、えっと……山形りんごアイドルとしてな、なにか……そ、そうですんご! 焼肉のタレって、りんごがたくさん入ってるんですよ。調べてみると、多くのタレの30%前後の成分が、なんとりんご」

マツコ「へえ、そうなんだ」

忍「中でもオススメしたいのがこれ、青森のスタミナ源たれ!!!」

あかり「んご!?」

マツコ「聞いたことある。青森のソウル調味料よね」

忍「はい! 焼き肉だけじゃなく、なんにでも合いますし、こうしてホカホカご飯にかけただけでも……」

マツコ「美味しい! モリモリ食べられちゃう!」

あかり「あ、あの……忍ちゃん」

忍「え?」

あかり「や、山形のアピールも……お願いしたいんご」

忍「あ、ごめんね!」

マツコ「美味しーい! ところでひなたちゃん、やっぱり農園の手伝いとかするんでしょ?」

ひなた「もちろんだべさ。でも農園の仕事は、ゆるくないからねぇ。休みなんてないし」

マツコ「樹が相手というか、お世話していかないとだもんね。あかりちゃんもそう?」

あかり「私も手伝いはしますけど、どっちかというと両親が主にやってまして」

マツコ「そうなんだ」

あかり「よく努力が大切とか言いますけど、努力してもしょうがないって思うんですよね」

マツコ「え?」

あかり「努力しても、台風とかそういう災害で農園はいっぺんに駄目になってしまうから、努力ではどうしようもないものってあるんご」

マツコ「うーん。経験のないあたしなんかが口出すべき問題じゃないんだろうけど、そういうものなのかしらね」

ひなた「でもりんごの樹も、丹精こめたらちゃあんと応えてくれるし、かわいくなったくるもんだべさ」

マツコ「かわいくなるんだ?」

ひなた「おんなじように見える樹でもねぇ、みぃんな個性があるし、成ったりんごの味も違うんだよぉ」

あかり「え? そうなんですか?」

ひなた「えぇ? 違うんだべか?」

マツコ「ここは、農園の娘同士でも共感はできない部分なんだ。忍ちゃんはどう思う? サポートとしての意見は」

忍「農園のことはよくわからないんですけど、努力はやっぱり大事かなって」

マツコ「先輩らしい意見ね」

忍「実は私、地元ではめちゃくちゃ訛ってまして」

マツコ「そうなの? ちょっと喋ってみて? 青森弁」

忍「青森弁というか津軽弁と南部弁があって、私は津軽弁なんですけど、私が『わー』なんですよね。それであなたが『なー』」

マツコ「あ、なんかちょっと可愛い。じゃあ『私はあなたが好きです』は? わーはなーが好き……なの?」

忍「えっと……わっきゃなーが好ぎだ、ですかね」

マツコ「可愛い。そういえばフランス語っぽく聞こえるんじゃなかった?」

忍「言われますね。実家の母とかと電話で話してるのを寮のみんなが聞いてると、どこの国の言葉? って」

マツコ「可愛く聞こえたわよ」

忍「確かに津軽弁って物に『っこ』をつけるんですよ。それは自分たちでもちょっと可愛いかなって」

マツコ「こ?」

忍「飴を飴っこ、とか。馬を馬っこ、って呼んだりでするんですね」

マツコ「あ、可愛い可愛い」

あかり「可愛いですんご」

マツコ「……可愛いか疑問よね、その『んご』は」

あかり「んご!?」

マツコ「でも忍ちゃん、普段は全然訛ってないわよね」

忍「私は東京キー局のラジオとか聞いて必死で覚えました」

マツコ「さっきもそれ言ってたわね。それが努力か」

忍「あと津軽弁といえばちょっと笑い話みたいになるんですけど、『どうぞめしあがれ』が『け』なんですよね」

マツコ「また随分と縮めたわねw つまり『食え』ってことよね」

忍「はい。それで『おいしいです』が『め』」

マツコ「短いwww うめえ、が縮まって『め』か。ひなたちゃんも、言葉ちょっと独特よね」

ひなた「あたしは北海道の方言もあるけど、じいちゃんやばあちゃんといつも一緒にいたから、その影響も大きいかもねぇ」

マツコ「なるほど。おじいちゃん子でおばあちゃん子なんだ。それでもやっぱり、なまらとか言うんでしょ?」

ひなた「言うよぉ。歌ってると、なんまら気持ちいいねぇ……とか」

マツコ「津軽弁の飴っこもだけど、方言って可愛いわよね。可愛い女の子が話してると、特に」

あかり「そうですかねんご」

マツコ「……どうもその、んごは可愛くないわよね」

あかり「んご!?」

マツコ「それって山形の方言なの?」

あかり「いや、あの……これって都会では流行ってるんじゃないですんご?」

マツコ「流行ってないわよ、そんな語尾!」

あかり「おかしいな……」

マツコ「じゃあ、んごは方言じゃないんだ」

あかり「違いますよ。方言って、その……可愛くないじゃないですか」

マツコ「いや、こっち2人の話聞いてた!? 可愛いわよ、方言」

あかり「えー……可愛いかな、方言」

マツコ「ちなみに山形弁ってどんな感じ? さっきちょっとご両親のくだりで言ってたけど」

あかり「山形弁というか、うちの方は置賜弁なんですけど」

マツコ「青森弁じゃなくて津軽弁と南部弁みたいな感じか」

あかり「そうです。山形は庄内方言と内陸方言があって、んで庄内方言も4つぐらいあるんですんご」

マツコ「けっこう細かいんだ」

あかり「今の、『そうです』って言うのも村山の方だと『んだべし』とか『んだずにゃあ』って言ったり」

マツコ「可愛い」

あかり「そうですか?」

マツコ「可愛いって。ねえ?」

ひなた「にゃあ、って語尾はなんまら可愛いねぇ」

あかり「そうかなあ……?」

マツコ「もっと愛しなさいよ、故郷の言葉を。これ、忍ちゃんもよ」

忍「はい……そういえば、山形の方言もおんなじ東北なまりだからなんとなく理解できるんですよね」

マツコ「まあ地理的には近いわよね。大まかに言えばだけど」

あかり「ちなみに『そうです』は、ウチの方だと『んだごで』」

マツコ「そこからか、んごは」

あかり「なしてや! あ、えっと、なんでですか。違いますんご」

マツコ「今の、なしてやは可愛かったのに」

あかり「おかしいな……」

マツコ「ところでりんごの話なんだけど」

あかり「あ、はい! 辻野りんご園を、よろしくお願いしますんご!!」

マツコ「必死なのわかるけど、そうじゃなくてw 美味しい食べ方とかあるんでしょ?」

ひなた「もぎたてをそのままかじるのが一番美味しいと思うんだけどね、東京ではそれは難しいから。あたしはバターで炒めたりするねぇ」

マツコ「うわ、美味しそう……」

ひなた「炒める場所とかない時でもねぇ、電子レンジがあるなら、りんごを半分に切って種の所をくりぬいて、そこにバターお砂糖をかけてラップでチンしても大丈夫だからねぇ」

マツコ「もう作り方聞いただけで美味しそう。それ、今日は食べられないの? スタジオでは」

あかり「マツコさんへは、私特製の……」

マツコ「え? 期待しちゃう。なになに?」

あかり「あかりんごラーメンですんご!」

マツコ「えー……ラーメン」ガッカリ

あかり「なしてや! ものすこだまんまぇんだよこのラーメン!!」

マツコ「なんて?」

忍「たぶんですけど、ものすごく美味しいんですよこのラーメン……だと思います」

あかり「あ、そうです! 美味しいんですよ、このラーメン!」

マツコ「いやでもね、今もう口の中完全にりんごを期待して臨戦態勢に入ってたのよ? それが、ラーメン? これ、りんご入ってるの?」

あかり「りんごは入ってないです」

マツコ「なしてや! あなた、りんごアイドルじゃないの!?」

あかり「この段階ではりんごは入っていないんですけど、チャーシューの代わりにですね……」

マツコ「あ、なんかいい匂いがしてきた!」

ひなた「できたよぉマツコさん。りんごのバター焼きスライスだべさ」

マツコ「あるんじゃない、バター焼き。わあ、りんごの甘い香りとバターの風味ですごい美味しそう」

あかり「これをですね」

マツコ「え? ちょ、なにすんのよ!」

あかり「お醤油にインして」

マツコ「ちょっとーー!!」

あかり「りんごチャーシューで食べます」

マツコ「なんてことしてくれてんのよ!!!」

あかり「んご!?」

マツコ「美味しそうだったのに……りんごバター焼き」

あかり「まあまあマツコさん、これを食べてみて欲しいんご」

忍「け!」

マツコ「じゃあ……」ズルズル

あかり「どうですか?」

マツコ「……め!」

あかり「やったあ! あは♪」

マツコ「醤油ラーメンが、フルーティで甘みを感じる味になってる」

あかり「マツコさんお墨付きのこの、あかりんごラーメン。辻野りんご園が通販でお届けしますんご! ご注文はこちら↓ こちらのフリーダイヤルからよろしくんご!!」

マツコ「ちょ、宣伝するな! 人の番組で勝手に!」

あかり「えっと……これを読めばいいのかい? ご注文いただいた方には特製、りんごろうぬいぐるみをセットでお付けするよぉ」

マツコ「巻き込むな!! 余所のアイドルを自分とこのCMに!!」

忍「今ならなんと、このりんごろうぬいぐるみが2個! 付いてきます!!」

マツコ「付けるな!!! 忍ちゃんまで一緒になって宣伝しないでよ!!!」

忍「今日は、あかりちゃんのサポートですからw」

マツコ「わかった! アイツの言ってた、どんなことをしても辻野りんご園を有名にいたしますからの、どんなことをしてもって、このことか!!!」

モバP「www」



マツコの知らない世界 マツコの知らない応援アイドルの世界


若林智香「ゴーゴーレッツゴー! レッツゴー、マツコ!」

周防桃子「がんばれ、がんばれ、マツコさん! フレー、フレー、マツコさん!」

真壁瑞希「ふぁいとー……おー」クルクルクルクル

智香・桃子「M! A! T! U! K! O! マツコ!! マツコ!!! YEAAAHHH☆」

瑞希「……いえー」

マツコ「はい。のっけからハイテンションとローテンション、ありがとう。思ってた通りの娘と予想外の娘が来たわね」

智香「そうですかっ?」

マツコ「アナタはいいわ。アナタは。よく知ってる。応援の娘」

智香「本日はよろしくお願いしますっ! 若林智香です」

マツコ「で、ちょっと意外だったのは」

桃子「今日はよろしくね、マツコさん」

マツコ「子役でも有名だった周防桃子ちゃんよね? アナタも応援アイドルなの?」

桃子「最初はね、お仕事のアイドルスポーツフェスティバルでチアガールをやったんだけど、ファンのみんなからの評判も良かったし、お兄……プロデューサーも褒めてくれたから、続けてるんだよね」

智香「すっごく筋がいいんですよ、桃子ちゃんっ☆」

桃子「それは智香さんの教え方が上手だからだよ。きっと」

マツコ「そしてメチャクチャ意外だったのが」

瑞希「こんにちは、真壁瑞希です。瑞希ちゃん、と呼んでください。名前で呼ばれると……いい感じです」

マツコ「実はここ、私と瑞希ちゃんはCMで共演したことがあるんだけど」

瑞希「ご無沙汰しています……いいことあるぞ。ミスタードーナツ」

マツコ「知り合いではあるんだけど、あなたも応援アイドルなの!? 全然知らなかったんだけど」

瑞希「実は私、学校ではバトントワリング部に所属していまして……」

智香「日本では、バトントワリング部とチア部が一緒になってる学校が結構あるんですよっ☆」

マツコ「そうなの!?」

瑞希「競技としてのバトントワリングだけではなく……応援の席で披露することもあります」

智香「何を隠そうアタシたち、アイドルになる前から知り合いなんですよっ☆」

マツコ「それは応援の席で?」

智香「対戦相手の応援に、すごい可愛い娘がいるなっ☆ って」

瑞希「若林さんも、いかにもチアガールという容姿だけでなく、元気いっぱいで目立つ存在でしたから」

智香「お互いアイドルになって再会して、やっぱりってなりましたね。瑞希ちゃん、可愛いからそれはアイドルになるよね、って」

瑞希「それは……若林さんも同じです。応援アイドルになったんだな……と。なっとく」

桃子「それでその縁で、チアのことならいい人がいるって瑞希さんが桃子に智香さんを紹介してくれたんだ」

マツコ「なるほど。ところで応援アイドル、っていうジャンルだけど。普通アイドルって応援される側じゃない? ファンに」

智香「マツコさんっ!」

マツコ「え?」

智香「してもされてもいいのが、応援ですよっ☆」

マツコ「……そうなの?」

桃子「桃子もね、最初は智香さんがそう言ってたことの意味がよくわからなかったんだけど、ライブの時とかでもね」

マツコ「うんうん」

桃子「自分がセンターの時でも、バックでダンスする時でも、ライブが成功した時の達成感は一緒なんだよね」

瑞希「わかります。ともに作り上げている……そういう気持ちが、自然とわきあがります。ふつふつ」

桃子「うん。だから、もりあげたり応援してた人が1番になると、なんだか自分も1番になったみたいなんだ」

智香「桃子ちゃん……」ボロボロ

マツコ「え!? なんで泣いてんの?」

智香「それなんですよっ! まさにそれこそが応援の醍醐味なんです!!」

マツコ「泣くことはないでしょ!?」

瑞希「先ほど……マツコさんがおっしゃっていましたが、確かに私は大きな声を出すことは得意ではありません。ですが、応援は必ずしも大きな声を出すわけではありません」

桃子「大声を出すだけが応援じゃないんだよ、マツコさん」

マツコ「そうなの? 私なんか古い人間だから、こう応援って大声でやるもんだってイメージがあるけど」

智香「必要な時は出しますけど、大声だけが応援じゃないんですよっ☆」

マツコ「たとえば?」

瑞希「振動によって爆発する爆弾の解除をしている、爆発物処理班の人を応援する時……ですとか」

マツコ「うん、それは静かにやった方がいいけど、どんなシチュエーションよ、それ!」

桃子「あとは、静かな競技の応援の時とかかな」

マツコ「静かな競技って……」

智香「弓道とか、そうでしたねっ☆」

マツコ「あー、弓道ね」

智香「シンデレラガールズに水野翠ちゃんっていう弓道をやってる娘がいるんですけど、彼女の応援にアタシが行くって言ったらみんなに止められて」

マツコ「大声出すと思われたんだ」

智香「でもちゃんと、静かに応援をしましたよっ☆ 翠ちゃんにも好評でした」

マツコ「静かな応援って、具体的にはどうやるの?」

瑞希「相手の目を見て……想いを伝えます」

桃子「真剣に見つめられると、気持ちが伝わってくるしね。これは演技も一緒だよ」

マツコ「なるほどね。そこら辺のTPOが大事なんだ、応援」

桃子「だから、応援する色んな競技を勉強したりはよくやってるよ。3人で」

マツコ「勉強? なにを? 盛り上げたり、声援を送ればいいんじゃないの?」

智香「間違った場面で声援をあげて、選手のモチベーションを下げちゃいけませんから」

マツコ「間違った場面?」

瑞希「例えば野球ですが……」

桃子「桃子、昴さんの応援で球場に行ったことあるんだけど、インフィールドフライっていうのがよくわからなくて」

マツコ「あー、あれ私もよくわかんないのよね。急に審判が空を指さして『インフィールドフライ!』って叫んで何事かと」

桃子「周りの人が盛り上がっているから、てっきり昴さんがいいプレーをしたと思ったんだけど、アウトになってて」

智香「そういう本当は残念なプレーをした場面で、応援側が盛り上がってたりするとプレーしてる選手はテンション下がっちゃうんですよ」

マツコ「せっかく喜んでもらってるのに……ってことね。それはそうよね。そうか、だからルールとか勉強するんだ」

瑞希「ちなみに……私たち3人が今までに勉強してきた競技のルールが、こちらになります」

マツコ「え? どれ……って、このスタジオの壁一面に貼ってあるこれ!? こんなに覚えたの、ルール!?」

桃子「まあ桃子は女優だから、こういうの覚えるの得意だけどね」

マツコ「すごい数……というか、聞いたこともない競技がちらほらあるんだけど……なにこのラートっていうのは」

智香「はーい。こちらにご用意いたしましたっ!」

瑞希「マツコさーん……ごろごろ」

マツコ「大きな丸い鉄の輪っかの中に瑞希ちゃんが入って、これ自分で回してるの? 目、回らない!?」

智香「これがラートという競技ですっ☆」

マツコ「これ、なにをどうやって競うの?」

桃子「ラートには直転、斜転、跳躍の3種目があるんだけど、要するにこのまま転がったり、傾いて転がったり、跳ねたりしてその技や美しさを競うんだよ」

瑞希「きれいな○になるよ……見ててね」

桃子「ちょっと瑞希さん、それ桃子の歌だよ!」

マツコ「このフィーエルヤッペン? これはどんな競技?」

智香「棒高跳びってあるじゃないですかっ?」

マツコ「うん。長い棒持って走って、でポール飛び越えるやつね。ブブカとかテレビで見たわ」

瑞希「あの要領で……運河を飛び越えるんです」

マツコ「うん?」

桃子「高さを競うんじゃなくてね、どのくらい遠くまで棒を使って飛び越えられるかを競うんだよ」

マツコ「え、運河って」

智香「オランダ発祥のスポーツですからっ☆」

マツコ「それで運河か。でもこれ日本でやってる人いるの?」

瑞希「大阪に協会があって……大会も、ありました」

マツコ「面白い。壁一面のこれ全部、どんな競技か聞いてみたいけど、全部のルール覚えるってすごいわね。改めて」

桃子「楽しいんだよ。このモトボールとか、バイクを使ってするサッカーなんだけど、参考に見てたビデオでのり子さんやエレナさんがすごい盛り上がって、即席の応援観戦みたいだったんだよね」

智香「あー、それアタシも参加したかったな」

マツコ「ところで、そもそもなんで応援アイドルっていうか、アイドルになろうと思ったの?」

智香「マツコさんも今日、色々なアイドルにお会いになってわかったと思うんですけど、アイドルのなり方って大体3パターンありまして」

マツコ「1番多いのはあれでしょ? あそこのアイツにスカウトされるパターン。アイドルにスカウトしないと死んじゃう病気のアイツに」

モバP「www」

瑞希「そうです。ちなみに私も、あそこのプロデューサーではありませんが……スカウトをされました」

智香「そして次に多いのが、オーディションを受けるパターン」

桃子「桃子もね、自分ではそう思ってなかったんだけど、結果的にそのパターンになったんだよね」

マツコ「自分ではそう思ってなかったって?」

桃子「新しいお仕事のオーディションだと思って行ったら、アイドルのオーディションだったんだよ。その時は自分が本当にアイドルになるとか思ってなくて」

マツコ「でもまあ、オーディションを経てアイドルになったわけだ」

智香「そしてアタシは、3番目のパターンですっ!」

マツコ「スカウトでもオーディションでもないとすると……え? なんだろ」

智香「おしかけですっ☆」

マツコ「え?」

智香「おしかけです、えへへっ☆」

マツコ「おしかけ……って、自分からアイドルにしてくださいって、おしかけてきたの!?」

智香「ある時、球場にアイドルの人が来てて、そうしたら球場全体がひとつになって盛り上がって、それでアタシ感動しちゃって、アタシもアイドルになってこんな応援したい、ってなりましたっ!」

マツコ「で、押しかけたの?」

智香「アポなしでいきなりだったんですけど会ってくださって、熱意を語ってたら、とりあえず……じゃあ、って言われましたっ☆」

マツコ「あのアイツが、押され気味だったの? それはちょっと見たかったわねw でもまあ可愛いし、そのポニーテールも印象的だもの。採用して正解よ」

智香「個人的にはチアの基本はポニテだと思ってるんですよっ☆」

マツコ「そうなの? ポニテじゃなくなるとどうなるの?」

智香「やってみましょうか。これがほどけちゃうと……うう……」

マツコ「ど、どうしたの!?」

智香「ポニテがほどけて力がでない……★」ヘニャヘニャ

マツコ「そんな、へにゃへにゃになっちゃうの!?」

桃子「智香さーん! 新しい顔……ゴムだよ!!」

瑞希「てってれれてーれーれー♪」

智香「元気100倍! チアガールっ☆」

マツコ「そういう余所の局に怒られるようなネタ、やめなさいよw」

智香「あと、応援といえばやっぱりこれ」

マツコ「あ、ボンボンだっけ?」

桃子「違うよ。これはね、ポンポン」

マツコ「あ、ごめんなさい。ポンポンね」

瑞希「ただし、英語ではボンボンです」

マツコ「どっちなのよ!?」

智香「日本では、ポンポンですねっ☆」

桃子「智香さんは常にこのポンポンを持ち歩いているんだよね」

マツコ「常に?」

智香「いつでもどこでも応援できるようにっ☆」

瑞希「若林さんは学校では、応援が大好きポンポンさん、って呼ばれいるとかいないとか」

マツコ「これ、なんでポンポンって言うの?」

桃子「……」

瑞希「……」

智香「……」

マツコ「あれ!?」

桃子「あ! あのね、765プロで一緒にアイドルをやってるエミリーは、ポンポンのこと助太刀の玉房って呼ぶんだよね」

瑞希「そうでした。エミリーさんもチアのお仕事をされてましたね」

智香「玉になった房だから玉房なんですねっ!」

マツコ「いや、だからなんでポンポンって言うの?」

桃子「……」ヒソヒソ

瑞希「……」ヒソヒソ

智香「……」ヒソヒソ

マツコ「なんなのよ!? はっきり言いなさいよ!!」

智香「いちおう……一応ですよ、フランス語が語源という」

マツコ「フランス語? ポンポンが?」

桃子「フランス語でpompon……ポムポンって発音するんだけどね」

マツコ「意味は?」

瑞希「なんと言いますか……花とか実がなってこう……重くなって垂れている様子がありますよね。そこから転じて、糸とかを束ねて房状にしたものをpomponと言います」

マツコ「なるほど。え、ちゃんと名前の由来わかってるのに、なんでさっきは3人とも口ごもってたわけ?」

桃子「……」

瑞希「……」

智香「……」

マツコ「だから、なんなのよ!? その沈黙は!!」

智香「え、と……じゃあどういう経緯でフランス語のpomponがチアの時に使うこのポンポンの語源になったのか、とかですね……」

桃子「ポンポンって、跳ねるチアガールの動きからきてる、っていう説もあったり……」

瑞希「日本のチアガールの源流は、アメリカから伝わったものです。ですが……先ほどもお話ししたように、アメリカではポンポンをボンボンと呼びますが」

智香「フランス語のpomponがアメリカに渡ってボンボンになったとして、ではなぜ日本にそれが伝わったらポンポンというフランス語発音に戻っちゃったのかは……」

マツコ「なるほど、その辺は謎なんだ」

智香「フランス語が語源というのも、有力ではあるけどひとつの説でしかないんですよね」

瑞希「ではポンポンの次は、こちらの私の応援グッズ……バトンです。持ってみてくださいマツコさん」

マツコ「あ、持ってもいいの? あれ、これ左右で主さが違うの? なんか真ん中が重心じゃないのね」

瑞希「はい。左右で先端部分大きさが違いますよね。大きい方をボール、小さい方をティップと呼びます」

マツコ「これをクルクル回すのよね?」

瑞希「はい……やってみましょう……くるくる」クルクル

マツコ「あーすごいすごい。片手で……え、反対にも?」

瑞希「投げて……受け止めながら……回します」クルクル

マツコ「おー。これ、見応えあるわね」

瑞希「私の特技ですので。しかし、慣れればマツコさんでもできますよ」

マツコ「本当に? 私、言っとくけど不器用よ? やってみたいけど」

瑞希「マツコさんには……」

マツコ「え? バトンにタオルを掛けて……なにするの?」

瑞希「じゃじゃーん……こちらをどうぞ」

マツコ「えっ!? ペン!? うわ、すごい!!」

瑞希「実は手品も私の特技……多才だぞ瑞希」

桃子「このペン回しで練習するといいよ、マツコさん。感覚は近いから」

智香「そしてアタシたちと応援アイドル、始めちゃいましょうっ☆」

マツコ「いや、私は応援はしないし、アイドルでもないからね!?」



マツコの知らない世界 今夜はマツコの知らないピンク麺アイドルの世界


マツコ「というかね、ピンク麺っていうだけでもう意味がわからないのに、2人もいるの? このジャンル!?」

橘ありす「今日はマツコさんをこの1皿でわからせます」

高坂海美「うんうん! いいよねピンクの麺!」

マツコ「なんかこう、静と動って感じの2人だけど、どんななの? そのピンク麺っていうのは?」

ありす「私のピンク麺は、いちごパスタです」

マツコ「あ、ちょっと聞いた事ある。デザート寄りよね? ちょっと。で、そっちは?」

海美「女子力やきそばだよ!」

マツコ「……え?」

海美「女子力やきそば!」

マツコ「ちょっと色々いい?」

海美「なになに!?」

マツコ「お目々キラキラさせてるけど、あのね。まず材料は?」

海美「材料はね、普通のやきそばと同じ」

マツコ「それでなんでピンク色になるの?」

海美「それはスパイスの力で」

マツコ「スパイス?」

ありす「スパイスパラダイス~♪」

マツコ「……まあいいわ。スパイス?」

ありす・海美「スパイスパラダイス~♪」

マツコ「ハモらないで! 即興で!! それアナタ達の歌じゃないでしょ!?」

海美「スパイスっていうのはね、ジョシタミンαにキャワピタンX、あとツルスベミンR-2なんだよね!」

マツコ「聞いた事ないわよ!? そんなスパイス!!」

海美「奥が深いよね、スパイスの世界!」

マツコ「それあなたが勝手に奥に行ってるだけでしょ!? 未開の奥地的な方面に!!」

ありす「それではまず、私から説明いたします」

マツコ「え? あ、はい」

ありす「いちごパスタの素晴らしさ。その最初の1点は、見た目です」

マツコ「はあ」

ありす「まずはご覧ください。この美しさを」

マツコ「あ、運ばれてきた。うーん、まあ確かに。確かによ、見た目はキレイよね」

ありす「初めて見た、いちご畑での光景。その時の感動を、なんとかお皿の上で表現できないかと熟考した料理です」

マツコ「うん。そのエピソードとこの見た目は理解したわよ。それで味は?」

海美「実はね、私の女子力やきそばと、ありすちゃんのいちごパスタを実際に食べた人から感想のVTRを預かってきてるんだ!」

マツコ「実食者の感想はありがたいわね。じゃあそれ流してもらおうかしら」

海美「まずは、ありすちゃんのいちごパスタ実食者の方からだよ!」


VTR開始

喜多見柚「どーもー。マツコさん初めましてー! 喜多見柚でーす。今日はスタジオには行けないんだけど、このビデオを通じて初対面カナ?」

マツコ「あ、見たことある娘だ。バドミントンやってる娘じゃなかったっけ」

海美「柚ちゃんは私も共演したことがあるんだけど、すっごく元気で、すっごく素直な娘なんだよね!」

マツコ「素直?」

海美「『楽しいことは大切に、ツラいことは上手にうけながして』がモットーなんだって!」

マツコ「素直っていうか、自由な感じの娘なのね。じゃあV続けて」

柚「それで? 今日はどういうお仕事カナ?」

――今日は柚ちゃんが以前、食べたものについてのお話を――

柚「ユズが食べたことあるもの?」

――橘ありすちゃんの、いちごパスタについてお話を――

柚「……」

ドロン

――柚ちゃん? 喜多見柚ちゃん!?――


VTR終了

マツコ「ちょっと待ちなさいよ! どうなったのよ、いちごパスタの話は!!」

海美「今一瞬、消えたように見えたよね! すごい動きだよ柚ちゃん!」

マツコ「いや逃げちゃってたでしょ!? 今!! ツラいことは上手に受け流すのがモットーの娘が!!! あきらかにヤバめの味のパスタなんでしょ、それ」

ありす「実はもう1人、今日はスタジオに直接来ていただいている方がいます」

マツコ「え? 今度は誰?」

ありす「パスタの味の評価をお願いしようと思ってお呼びしました。どうぞ!」

マツコ「誰だろ……?」

RED RICE「どうもマツコさん」

マツコ「えっと……あれ、確か湘南乃風の」

RED RICE「はい、レッドブルこと湘南乃風のRED RICEです」

マツコ「ここ仲いいの? ありすちゃんと湘南乃風は」

ありす「初対面です。はじめまして」

RED RICE「今日はよろしくでゅ~ありすちゃん」

マツコ「初対面なんだw それで今日はなんでまた、面識のないありすちゃんの為にここへ?」

RED RICE「俺、実はシンデレラガールズのファンでして」

マツコ「ありすちゃんの?」

RED RICE「いえ、五十嵐響子ちゃんのw 家庭的なアイドルがタイプの俺なので」

マツコ「来てないわよ? 今日は五十嵐響子ちゃんは」

RED RICE「それでもありすちゃん経由で、これをキッカケにお友達になれたら……と思いまして。ほら、大親友の彼女のツレって言うじゃないですか」

マツコ「それ言ったの、あなただけどねw」

ありす「RED RICEさんが認めてくれたら、いちごパスタも本物だとわかってもらえると思ったので」

マツコ「え? あなたパスタくわしいの?」

RED RICE「美味しいパスタ作ったアイドル、一目惚れ~♪」

マツコ「なんで今日呼ばれたか、今のでだいたいわかったwww」

ありす「ではどうぞ、いちごパスタです」

RED RICE「う~ん。キレイな色合いだ。麺がピンクで、たっぷり乗ったクリームの上に生のいちごが美味しそうだね。いただきます!」ズッ

海美「どう? どう?」

RED RICE「……これ」

マツコ「どうしたの?」

RED RICE「温かいパスタなんですね」

ありす「はい」

RED RICE「暖かいいちごと生クリームが、その……」

マツコ「どう? 一目惚れした? ありすちゃんに?」

RED RICE「あの……」

マツコ「わかった。じゃあ質問変える。RED RICEが今、一番好きなシンデレラガールズは?」

RED RICE「五十嵐響子ちゃんでお願いします……」

マツコ「www ねえこれありすちゃん、RED RICEさんも言ってたけど冷やした方がいいんじやないの?」

ありす「でもですね、このいちごパスタ。これは実はデザートとか単品の一皿ではなくて、橘流イタリアンというコースの前菜なんです」

マツコ「うん、なんて? 橘流……イタリアン?」

ありす「はい。いちごパスタから始まり、いちごピザ、そしてメインに牛肉のいちごソース煮込み……」

マツコ「なんかすごそう……橘流イタリアン」

海美「橘流イタリアンはね、料理の色が全部ピンク色なんだよ!」

マツコ「全部!? あのねありすちゃん、料理ってさ。味だけじゃなくて見た目も大切だと思わない?」

ありす「初めて見た、いちご畑での光景。その時の感動を、なんとかお皿の上で表現できないかと熟考を……」

マツコ「それはさっき聞いたから! だけどね、全部いちご色にしなくてもいいと思うのよ!!」

ありす「ともかくマツコさん。食べてみてください、いちごパスタ」

マツコ「えぇー……大丈夫なの? これ」ヒソヒソ

RED RICE「食いに、食いにくいよ、食いに♪ 食いに、食いにくいよ、食いに♪」

マツコ「歌うなw 普通に言えww 普通にwww」

ありす「さあ、どうぞ」

マツコ「じゃあ、まあ……いただきます」ズルズル

ありす「どうですか?」

マツコ「うん……まずくはない。まずくは。でもやっぱり冷やした方が、食べやすいと思うのよね。デザートとして食べたい感じの味」

ありす「冷やした方が食べやすいですか」

マツコ「うん、温かいとなんだか脳がバグるのね。冷たいと美味しそうな予感があるけど、このままだと食べにくい」

RED RICE「食いに、食いにくいよ、食いに♪ 食いに、食いにくいよ、食いに♪」

マツコ「歌うなwww」

ありす「参考意見として今後のいちごパスタの方向性に活かしていきたいと思います」

マツコ「今後……ねえ。じゃあ女子力焼きそばの方を。これもVあるの?」

海美「あるよ! あのね、女子力焼きそば誕生の場に立ち会ってくれた閃光☆HANABI団の、のりさんからです!」


VTR開始

高山紗代子「マツコさんこんにちは、閃光☆HANABI団リーダーの高山紗代子です。本日は、女子力やきそばについてということで、なんていうか……ご愁傷様です」

マツコ「待って! 今、なんて言った!? ご愁傷様!?」

海美「あれ? のりさんじゃなくて、さよちんだ」

紗代子「まず最初にマツコさんにお詫びをしないといけないんですが」

マツコ「いやな予感しかしないんだけど、なんだろ?」

紗代子「閃光☆HANABI団メンバーの、のり子さん……福田のり子なんですが、女子力やきそばについて思い出そうとすると、ピンクのユニコーンが現れるということで。代わりに私からのメッセージとなってしまいました」

マツコ「え? ピンクのユニコーン?」

紗代子「でもマツコさんのガッツならきっと、女子力やきそばにも打ち勝つことができると私、信じていますから!」

マツコ「そんな危険なモノなのこれ!?」

紗代子「最後に、ご参考までにこの女子力やきそばを食べた時の閃光☆HANABI団メンバーの、のり子さんの動画をご覧ください。ではVTRスタート」

マツコ「動画から動画を案内されるって、なんだか変な感じするわね」

ありす「そうですね」

福田のり子「いただきまーす……きゅ~」バタン

VTR終了

マツコ「いや、今倒れてたでしょ! 食べた瞬間に!! きゅーとか言いながら!!!」

海美「大丈夫だよ、マツコさん!」

マツコ「なにが大丈夫なのよ」

海美「あのね、これはその失敗から改良された、ばーじょんつーだから!」

マツコ「ホントに? ホントに大丈夫なの?」

海美「大丈夫だから!」

マツコ「じゃあちょっと……」ズル

海美「どう? どう!?」

マツコ「うん……こう言っちゃなんだけどさ、普通?」

海美「はい、マツコさんから合格いただきましたー!」

マツコ「合格とは言ってないわよ!?」

ありす「不合格ではないんですよね?」

マツコ「うーん……それは、まあ」

ありす「不合格ではない。つまり……」

海美「やったー! 合格だー!!」

ありす「おめでとうございます」

マツコ「いやちょっと待ちなさいって! なんでもかんでも二者択一ってもんでもないでしょ!?」

ありす「私も収録前に食べましたが、悪くないと思いましたよ?」

マツコ「まあ、悪くはないけど」

ありす「ピンクのユニコーンもそう言っています」

マツコ「ピンクのユニコーンってさっきも言ってた人がいたけど……あ、どうもはじめまして」

海美「んっ!?」

マツコ「こちらがその、ピンクのユニコーンさん?」

ありす「そうです」

海美「あれれー!?」 

マツコ「それでピンクのユニコーンさんは、この女子力やきそば? どう思ってるの? あ、そう?」

ありす「わかります。そうですよね」

海美「ピンクのユニコーンの幻覚が見えてるよ! まだ改良が必要だったかー……美奈子先生ーーー!!!」

佐竹美奈子「はいはーい! 海美ちゃん、基本的な調理は良かったけどまだちょっとスパイスの配分に難点があったみたいだね」

マツコ「え? なに? どういうこと?」

美奈子「ピンクのユニコーンは、女子力やきそばが上手くできなかった場合のものを食べてしまった時の副作用なんですよね」

マツコ「副作用? このピンクのユニコーンが!? こんなにリアルに存在してるのに!?」

ありす「ほら、いななきまで聞こえますけど」

美奈子「心配いりませんよ。この本格中華やきそばを食べることで、副作用は治まりますから」

海美「さすが美奈子先生!」

マツコ「うわ! いい匂い。言っちゃ悪いけど今日イチ美味しそう」

ありす「確かに……この香りをいちごバスタにもいかせれば……」

美奈子「さあさあ、食べて副作用を治めてください」

マツコ「ではさっそく……美味しい! こんな美味しいもの食べて治るなら、かえってラッキーかも」

美奈子「1人あたり3キログラム食べてくださいね」

マツコ「最高ー……え?」

美奈子「1人あたり、3キログラムですよ!」

マツコ「いや今日、ここまでで色々食べたのに更に3キロは無理よー!」



 マツコの知らない世界。
 次週も引き続きTHE IDOLM@STERスペシャル。そしてマツコの知らない世界に、ついにあの283プロが参戦。



『呉服アイドルの世界』

マツコ「呉服アイドル、ってまた随分と狭い世界じゃない? そんなにいるの?」

桃井あずき「いや、それがですね」

白石紬「この3事務所のアイドルだけでも」

杜野凛世「3人も……いるのでございます」

マツコ「こんなにいるの!?」


『鳩アイドルの世界』

櫻木真乃「むんっ!」

マツコ「なんの気合い!?ww」

ロコ「学校でフレンドは鳩ぐらいで……」

マツコ「やめて! そういうの冗談でも心にくるから!」

二階堂千鶴「わたくしは、サブレですから」

マツコ「セレブでしょ!?」

佐藤心「佐藤心と書いて、しゅがー・はぁと、だぞ♥」

マツコ「はぁと? 鳩じゃないの!?」


『外食スイーツアイドルの世界』

樋口円香「いいことあればいいですね、ミスタードーナツ」

マツコ「いや、いいことあるわよ!? ミスドには!!」

マツコ「ちょっと! もうシロノワールのパンがプカプカとシロップに浮いちゃってるんだけど!?」

榊原里美「美味しいから大丈夫ですよ~」

マツコ「いやその決めセリフの持ち主が、さっきからこっち見てしきりと首を横に振ってるんだけど……」

三村かな子「……」フルフルフル

春日未来「じゃあ私はクリームを生で」

天海春香「はい生一丁~!」

マツコ「やめなさいよ! 人聞きが悪いから!!」


『肉食系アイドルの世界』

マツコ「あなた肉食系なの?」

乙倉悠貴「野菜が苦手なんですっ!」

桑山千雪「 わぁ!  牛丼! わあ! こっちは豚丼!」

マツコ「なんでもいいんじゃないwww」

財前時子「豚ね」

天空橋朋花「子豚ちゃんですね~」

マツコ「……私の想像してた肉食系とは、ちょっと違ったわね」



『珍しい動物ブリーダーアイドルの世界』

田中摩美々「ここにカメレオンがいますよー。見えませんかー?」

マツコ「いや、いないでしょ!? いないわよ……ね?」

マツコ「これ……トカゲ?」

古賀小春「ヒョウくんは、イグアナですよ~」

高山紗代子「名前は、ハリネズミのハリ子です!」

マツコ「まんまだw」


『巨乳アイドルの世界』

マツコ「なんか先週今週、色々とレアというかニッチなジャンルの話が多かったけど、ここにきてアイドルらしいテーマじゃない?」

三浦あずさ「私、泳げないんですけど浮くことだけはできるんですよ」」

マツコ「なるほど救命胴衣常に着てるようなものよね」」

月岡恋鐘「じつはうち、アイドルになってグラビア撮って久々に自分のおへそば見たんよ」

マツコ「え?」

及川雫「わかります~普段は見えないんですよね~」

マツコ「そういうものなんだ……」

大沼くるみ「あと、足のお爪を切るのが難しいんでしゅ」

マツコ「足の爪って……あ、こうか! ここで胸がつっかえちゃうのか!!」

マツコ「なんていうか……いや、十分大きいわよ? 平均よりはるかに大きいけど、なんかここ4人と並ぶと……そうでもなくない?」

松本沙理奈「数字という記録じゃなくて、記憶に残るセクシーだから私は」


 おたのしみに!

以上で終わりです。おつき合いいただきまして、ありがとうございました。
そしてTHE IDOLM@STER15周年本当におめでとうございます。

https://i.imgur.com/JYZmdtJ.jpg

応援が大好きポンポンさん(17)

>>76で、ひなたなのに、あかり表記になってたっぽいにゃ

>>123
ご指摘ありがとうございます!

>>76
※訂正
×あかり「えっと……これを読めばいいのかい? ご注文いただいた方には特製、りんごろうぬいぐるみをセットでお付けするよぉ」
○ひなた「えっと……これを読めばいいのかい? ご注文いただいた方には特製、りんごろうぬいぐるみをセットでお付けするよぉ」

大変失礼いたしました。

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月21日 (木) 03:07:24   ID: S:SsPXux

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