【艦これ】暴れん坊元帥!2【時代劇】 (29)

ピッピッピッ

ポーン!

※作中に登場する人物名、役職、団体は全て架空のものであり
現実の人物、役職、団体等と一切の関わりはありません。全てフィクションです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1619011032

横須賀埠頭

海軍の管轄する船から一人の提督が降り立つ。


憲兵1「お疲れ様です!お迎えにあがりました!」

「憲兵隊の方がわざわざありがとうございます。」

憲兵2「いえ、では荷物。預かりますね。」

バタン

ブゥーン

数十分後

「あれ?向っている方向が違いませんか?」

憲兵1「いいえ。あっていますよ?」

港湾付近 海浜公園

叢雲「クルーズディナーに夜景の綺麗な公園での散歩ね…。」

叢雲「あんたにしては気がきいているじゃない。」

男「お褒めに預かり光栄でございます。」

叢雲「それで、この後、どこに連れて行ってくれるのかしら?」

男 ンフフフフ

叢雲「まぁ、及第点をあげるわ。後で、じっくり愛を語りましょう?」

二人が海浜公園を楽しく歩いている所に不釣合いな怒号が聞こえてくる。

憲兵1「貴様はここで死ぬんだよ!」

「くそ!お前達の目的は何だ!?」

憲兵2「今から死ぬお前が知る必要なんかない!」



パン!パン!



男「銃声だ!」

叢雲「大変!」

憲兵1「!」

憲兵2「人が他にもいるぞ!」

憲兵1「こいつを捨てていくぞ!」

憲兵2「あぁ!」



ジャボーン!



男「誰か海に落とされた!」

叢雲「あんた達待ちなさい!」

男「えぇい!ままよ!」



ドボーン!

翌日

男「風邪引いた…。」

叢雲「先生ありがとうございました。」

黒男「無免許医として色々見逃して貰っているから緊急の電話にも応じたが。」

黒男「一体何があったのか聞きたいもんだね。」

黒男「腹に銃弾が2発。やくざの抗争にでも巻き込まれたのか。」

叢雲「さぁ、ただ助けただけなのでそこまでは」

ピノ子「ちぇんちぇー!あんまり深入りもよくないなのさ!」

間「それもそうか。」

男「黒男先生。風邪薬……。」

黒男「手術は完了している。早めに入院施設の整った病院に入院させるんだな。」

黒男「手術料はいつも迷惑を掛けている分で帳消しにしておこう。」

男「あの、薬……。」ズビー

ピノ子「それじゃぁ、さよならなのさ!」

何処かの豪邸


少将「何!?何者かに邪魔された!?」

憲兵1「確実に始末はしておきましたので!」

憲兵2「銃弾を撃ちこんで海にすてておきましたので!」

少将「………。」

陸大佐「まぁまぁ、少将様。憲兵は私の管轄ですので。」

陸大佐「仮に死体があがったとしてもこちらの権限でどうとでもなります。」

少将「これは陸大佐殿。」

陸大佐「ご迷惑をお掛けしております。」

陸大佐「それに、万一を考え艦娘をあの方の権限で入れさせていただいているではないですか。」

少将「あぁ、そうでしたな。」

陸大佐「何かあった際は彼女に動いてもらいましょう。」

少将「そうですね。」

陸大佐「うまく替え玉を……。あの方もそれをお望みです。」

少将「それは任せてもらおうか。」


海軍 軍令部

元帥「明日だったか?」

大淀「明日ですね。

トラックからの転属でこられる方で優秀な方だそうです。」

大淀「先日入国された連絡がありました。」

大淀「こちらが書類になります。」

元帥「あぁ、確認している。」

元帥「彼の着任予定は横須賀第二の提督だったな。」

大淀「はい。重要拠点の一つになりますので優秀な方をという事でしたので。」

元帥「トラックで辣腕を振るった彼をという事か。」

大淀「えぇ、調査においても問題はなく

トラックでの部下の艦娘の皆さんからの評判も良いものでした。」

大淀「まもなく来られるかと。」

元帥「そうか。」


同日午後  男の長屋

男「風邪つらい…。」ズビー

コトコトコト

叢雲「入院施設で警備のしっかりしたところというと海軍病院が最も適当かしら。」

男「あの、風邪薬。」

叢雲「もちろんあるわよ。」

叢雲「大丈夫?それとおかゆもできたわ。食べられる?」

男「ありがとうございます……。」

叢雲「寒い?」ダキツキー

男「暖かいです。」ンフフフフ

男「あの、当ってますよ?」ンフフフフ

叢雲「当てているのよ?」ギュー

ガラッ

徳田「男、邪魔するぞ。」

叢雲 ! ///

男 ! ///

徳田「ふむ。邪魔したな。」

ガラピシャッ

叢雲「ちょっと!待ちなさいよ!」

ガラッ

徳田「うむ。すまんな。」

話し中

徳田「ふむ。何者かと争った後に海に落とされていたと。」

男「えぇ、そうなんですよ。」ズビー

徳田「怪しいな。」

男「なにより銃をそうやすやすと。」ヘッキチ

徳田「手に入れることが出来るというのもおかしな話だな。」

徳田「それで、何か身元の分かる物はあったのか?」

男「それがまったく。」

徳田「ふむ。いずれ目を覚ますだろう。」

徳田「おって報告してくれ。」

男「了解いたしました。」

叢雲「徳田様。その、病院に入院させたいのですが。」

徳田「うむ。そうだな、手配しよう。」

徳田「海軍の病院だが今、先の大規模作戦でベッドが埋まっている。」

徳田「大淀に言って市内の病院の個室を用意させよう。」

叢雲「ありがとうございます。」

徳田「何かあれば連絡をくれ。」

男「了解いたしました。」

長屋外


徳田「川内!控えておろうな!」

ゴミ箱 ゴトゴト

川内「ここに!」シュタッ

徳田「男の所にいた者だが。どうにも嫌な予感がする。」

徳田「調べてくれ。」

川内「承知!」スッ

翌日 軍令部 元帥執務室

大淀「元帥。新しく着任される提督が挨拶にこられました。」

元帥「分かった。通してくれ。」

「この度、新しく横須賀第二鎮守府に着任することになりました偽提督と申します。」

元帥(この偽提督とかいう者、男の所にいた者に似ている!)

元帥「そうか、私が元帥だ。横須賀第二鎮守府の提督として職務を励んでくれ。」

偽提「はっ、不惜身命の精神で任務にあたります。」



そして、挨拶が終わる。


バタン

大淀「では、私も手続きがありますので退出いたしますね。」

元帥「あぁ。」

バタン

元帥「……、青葉!」

天井 / パカッ \

シュタッ

青葉「お呼びでしょうか?」

元帥「新任の提督だが少し気になるところがある。」

元帥「川内と協力して身元を洗ってくれ。」

青葉「承知!」

市内のどこかの病院


男「それでは記憶が無いんですか。」

謎男「えぇ、自分が何処の誰だかまったく記憶が。」

謎男「見ず知らずの自分にこんなにもしていただいているのに。」

謎男「本当に申訳ありません。」

男「まぁまぁ、祖で触れ合うも他生の縁。気にする事はありませんよ。」

謎男「ですが。」

ガラッ

徳田「男の言うとおりだ。気にせずに養生するがいい。」

謎男「あなたさまは?」

男「あぁ、こちらのお方は徳田新之助様と言われて海軍の名家のお方なんだよ。」

謎男「それはそれは。」

徳田「なに、部屋住みの三男坊だ。畏まる必要なない。」

徳田「それより記憶が無いと聞いたが。」

謎男「はい。襲われたまでは覚えているのですが、自分の事となるとまったく。」

謎男「アイタタタ」

徳田「あぁ、無理をせずともよい。」

謎男「申訳ありません。」

叢雲「こちらの徳田様は各方面に顔の広いお方だから、あなたの事もきっと直ぐに分かるわ。」

謎男「それはそれは。ありがとうございます。」

徳田「なに。気にするな。しっかりと養生するがいい。」

病室の外

徳田「と、いう事があってな。」

男「それはなにやら不穏ですね。」

徳田「あぁ、俺の方でも川内達に調べさせてはいるがそちらも充分注意しておいてくれ。」

男「私の方でも充分に注意しておきます。」


翌日

大淀「元帥。その男さんが拾われた身元不明人の件ですが。」

元帥「どうした?」

大淀「昨今出入国の管理も厳しくなっている状勢から陸軍の方からその…。」

元帥「なるほど、テロリストなどではないか調べさせろと言ってきているわけか。」

大淀「申訳ありません。」

元帥「それで陸軍憲兵隊から人が来る形になるのだな?」

大淀「いえ、艦娘のあきつ丸さんを派遣で事足りるという事だそうです。」

元帥(憲兵隊の担当部署の者ではなく艦娘を……?妙だな。)

元帥「……分かった。その様にしてくれ。」


同時刻病院

あきつ丸「こちらに聞き取りに来たあきつ丸であります!」

男「お疲れ様です。話は伺っています、どうぞどうぞ。」

あきつ丸「部屋の付き添いには普段は男殿がされているでありますか?」

男「あぁ、普段は連れ合いの叢雲が色々していまして。今日は私がたまたまですよ。」

あきつ丸「なるほど。」

あきつ丸「ど、こちらがその記憶をなくされている方の病室で有りますな。」

ガラッ

あきつ丸「!」

あきつ丸(もしかして、おにい!?)

あきつ丸(なぜ、おにいがここに!?)

謎男「どうされました?」

あきつ丸「はっ!申し訳ないで有ります!自分少し用を思い出したであります!」

あきつ丸「失礼するであります!」

バタバタバタ

男「あれ?もう帰るんですか?」

あきつ丸「急用を思い出したであります。申し訳ないであります!」

叢雲「慌ただしいわねぇ。」

男「ねぇ。」


その夜 都内のどっかのお高そうな料亭

陸大佐「例の件ですが我々の艦娘を監視につけることが出来ましたよ。」

少将「それは重畳ですな。」

陸大佐「今度は必ず仕留めます。私も上から厳しく言われておりますので。」

少将「それはそうと、今日はあの方もいらっしゃると聞いたが?」

陸大佐「えぇ、我々の作戦の進捗状況を直接聞きに来られるそうで

悪商社の営業も今日は来るそうです。」

陸大佐「と、どうやら悪営業が来たようですな。」

仲居(変装川内)「お連れ様がお越しになりました。」

ススッ

悪商社営業(以下悪営業)「これはこれはお二方、遅れまして大変申し訳ございません。」

陸大佐「先に楽しまさせていただいておりますよ。」

少将「人の金で飲み食いするのは実に美味い。」

悪営業「ははは。これはこれは。このくらいでよければいつでも……。」

悪営業「今宵はこの後に美妓もご用意しておりますので……。」

少将「艦娘達より美しいのであろうな?」グヘヘ

悪営業「それはもちろんでございます。」ゲヘヘ

悪営業「と、あの方も間もなくお越しになるそうですよ。」

ガラッ

悪営業「噂をすればですなぁ。」

???「皆の者、待たせたな。宴席は充分に楽しんでいるか?」

悪営業「これはこれは陸中将閣下。」

悪大佐「閣下、本日はこのような場所にご足労いただき感謝いたします。」

少将「中将閣下、おまちしておりました。」

陸中将「なに、君らが儂の手足となって動いてくれるからこそ利が出ている。」

陸中将「そうやって出た儲けで各所に働きかけて儂も上を目指せる。」

陸大佐「ははぁ、もったいないお言葉…。」

陸中将「もちろん儂が大将、いや、元帥へとなった暁には君も将官、

望む役職、すきにしてやろうじゃないか。」

少将「なんとも羨ましいですな。」

陸中将「少将殿は所属が違う故、役職等差し上げらぬが…、

金に利権、陸軍が絡むものであればいくらでも口利きしよう。」

少将「ありがとうございます。」

少将「今も国際港湾における積み荷の検査には便宜を図っていただいでいますし、

今後とも末永くお付き合いいただけるとありがたいですな。」

悪営業「わが社が手配した禁制品を…。」

陸中将「儂の息のかかった憲兵隊が検査をし。」

少将「艦娘の護衛で安全に密輸。」

陸中将「これで儲けが出ぬわけがあるまいよ。」

一同 ハッハッハッ

陸大佐「ですが、最近、陸大将閣下が何やら我らの動きを探るような動きを見せておりますが…。」

陸中将「なに、おいぼれの事など気にするな。それにやつが海軍に願い出た、

例の肝入りの輸送作戦。あれが失敗すればやつも儂らにかまってなどおれなくなろうて。」

陸大佐「なんと!」

少将「いやぁ、不幸にもどこからか情報が漏れて、不幸にも敵の待ち伏せに会い、

不幸にも輸送船が壊滅となれば。」

陸中将「不幸ではあっても作戦を立案したものの責は問われるであろうなぁ。」ニヤニヤ

少将「不幸な事ではありますがなぁ。」ニヤニヤ

悪営業「いやぁ、わが社も不幸にも古い輸送船が処分できますし、

積み荷の保険で不幸ではありますが、不幸なことに儲けがでてしまいますなぁ」ニヤニヤ

陸大佐「それはそれは。いやぁ、他人の不幸はなんとやらですな。」ニヤニヤ

陸中将「まぁ、あのおいぼれが悔しがる顔を見れぬのが一番の不幸かな?」ニヤニヤ

一同「「「それは確かに不幸ですなぁ。」」」ゲヘゲヘゲヘ

床下

川内(これは!元帥に速くお知らせしないと!)

数日後の陸軍のどっかの建て物の悪大佐の執務室

悪大佐「まだ始末が出来ておらんのか!」

あきつ丸「も、申し訳ないであります!」

悪大佐「病院内だから医療事故での死亡などどうにでもできるだろうが!」

あきつ丸「そっそれが……。」

悪大佐「言い訳などいらん!奴が自分の記憶を取り戻したらどうするんだ!」

あきつ丸「そっその心配はたぶん不要であります。といいますか、その…。」

悪大佐「なんだ?」ジロリ

あきつ丸「記憶をなくしたままなら殺さなくてもよいのではないでしょうか?」

悪大佐「馬鹿もん!少しでも事が露見する可能性をなくさねばならんのだ!」

ガラッ ←机の引き出しを開ける音

悪大佐「これを使え。証拠は一切残らん毒だ。」

悪大佐「よしんば不審に思われた所で死体の監察は陸軍が引き取り行うよう手筈は整えてある。」

悪大佐「万に一つとして始末したのが我らとバレることはない。」

あきつ丸「!」

悪大佐「分かったらさっさといけ!」

病院の中庭


あきつ丸「どうすればいいでありますか…。」

あきつ丸「このままではおにいを殺さなければいけなくなってしまうであります…。」

あきつ丸「………。」

テクテクテク

あきつ丸「!」

叢雲「あら?あきつ丸じゃない、こんなところで何してるの?」

叢雲「何か悩みでもあるの?深刻な顔してるけれど?」

あきつ丸「なっ、なんでもないであります!それより叢雲殿こそ、どうしたでありますか?」

叢雲「旦那に頼まれて見舞いの品を持ってきたのよ。」

叢雲「見舞いの品といえば定番のリンゴよね。さ、持って行って食べましょ!」

あきつ丸「なるほど、それはいいでありますな。自分、リンゴは好物であります。」

謎男の病室

謎男「これはおいしそうなリンゴですね。」ニコニコ

叢雲「うちの旦那が仕事の出張先で買ってきたものだけどねー。」

叢雲「青森の大湊まで行った帰りで青森名物だからーって。」

謎男「ご夫婦なかがいいのですね。」シミジミ

叢雲「まっまあ、そうよ?!///」

ショリショリ

謎男「そういえば…、昔もこんな風に誰かにリンゴを剥いてあげた事が…?」

あきつ丸「!」

ツルッ

謎男「あっ!」サクッ

あきつ丸「大丈夫でありますか!?直ぐに救急車を!?」

叢雲「ここ病院よ。それ程傷は深くはないわよ。」ヤアネェ

謎男「そういえば昔もそんな風に慌てて大変な………。」

謎男「あきつ丸?もしかして、あきつ丸は……。」

じっとあきつ丸の顔を見る謎男。

謎男「思い出した!いつもうちの家に遊びに来てた!」

あきつ丸「おにい!思い出したでありますか!?」

叢雲「大変!先生を呼んでこなくっちゃ!」

謎男が記憶をおぼろげながら思い出したその頃。

海軍 横須賀鎮守府のとある一室



陸大将「なんと?!」

元帥「この輸送作戦は敵に情報が漏れています…。」

陸大将「そんなばかな!?」

元帥「私の部下が得た情報ですがこちらをお読みください。」

陸大将「………。」

陸大将「こちらの資料は持ち帰ってよろしいですか。」

元帥「もちろんです。」

陸大将「お教えいただき感謝いたします。」

元帥「いえ、この作戦の成功は我ら海軍も願っておるものです。」

元帥「当然の事をしたまでです。」

陸大将「………。では、私はこれを持ち帰り直ぐにでも。」

バタン

陸大将と入れ違いに入ってくる大淀。

大淀「陸大将閣下が帰られましたね。」

元帥「どうした?緊急の連絡か?」

大淀「はい。叢雲さんから入院中の謎男さんの記憶がおぼろげながら戻ったと。」

元帥「直ぐに向かう、車を回してくれ。」

大淀「そういわれると思いまして既に用意しております。」

その頃 陸軍のどっかの基地のどっかの執務室

陸大佐「なんだとぉ!?記憶を取り戻しつつある打と!?」

陸大佐「あきつ丸は何をしてるんだ!!」

憲兵A「どっどうやら昔の馴染みらしく……。」

陸大佐「えぇい、もはや一刻の猶予もならん!貴様!直接しまつしてこい!」

陸大佐「あきつ丸もだ!」

憲兵A「ははーっ!」

病院

「きゃぁーーーーーーー!」

徳田「どうした!?」バタバタバタ

叢雲「大変!先生をお呼びして!」

叢雲「あきつ丸が!あきつ丸が覆面の変な奴からおにい提督をかばって刺されたの!」

徳田「なんだと!?」バタバタバタ

おにい提督の病室

おにい提督「あきつ丸ーーーーー!」

あきつ丸「…………。」

ガラッ

徳田「あきつ丸!」

おにい提督「あっ!徳田様!あきつ丸が!あきつ丸が!」

あきつ丸「………。徳田殿でありますか………。」ケフッ

あきつ丸「叢雲殿から海軍の上層部に顔が利くと聞いているであります…。」

あきつ丸「今から話すことを聞いていただけるでありますか……。」

徳田「あぁ。聞こうか………。」

あきつ丸「自分はそこのおにい提督を[ピーーー]ようにと言われやってきたであります…。」

あきつ丸「ですが、なつかしのおにい提督と分かりそれを出来なかったであります。」

徳田「むぅ。」

あきつ丸「その結果がこれであります………。」ニゴリ

あきつ丸「こうなったからにはその理由と黒幕についても全て話すであります……。」

徳田「…………。」

あきつ丸「今回の悪だくみはすべて陸中将が裏で糸を引いているであります……。」

おにい提督「あきつ丸。今は喋るな。ここは病院だ。すぐに治療するからな。」

あきつ丸「自分の事は自分が一番分かっているであります……。」

あきつ丸「陸中将はおにい提督の替え玉を用意して海軍の鎮守府を乗っとるつもりだったであります……。」

あきつ丸「そして悪商社を抱きこみ密貿易で私腹を肥やし……。」ケフッ

あきつ丸「その利益で陸軍、そして政界をも操る予定だったでありますよ……。」

おにい提督「あきつ丸!もう喋るな!血が!血がぁ……。」

あきつ丸「もう二度とおにい提督には会えないと思っていたであります。」

あきつ丸「最後に会えてよかったであります………。」

あきつ丸「リンゴ、美味しかったでありますなぁ………。」

ガクッ

おにい提督「あきつ丸ーーーーーーーー!」

徳田「……………。」

徳田「もはや許せん!」

その夜 都内にある陸中将の屋敷

陸大佐「なんとも申し訳ございません!」

陸中将「よいよい。全てを知るあきつ丸を始末出来たのだ。

おにい提督の方は護衛が襲われたのだからと理由をつけて

陸軍の管理する病院にでも移せばよい。」

陸中将「記憶が完全に戻ってないうちに始末すればよい事よ。」

少将「話は変わりますが先日の陸海合同輸送作戦、艦娘の都合がつかずに延期になりそうです。」

陸中将「ふむ。感づかれたか?」

悪営業「そっそれは困ります!!」

陸中将「はっはっは!そう慌てるでない。儂が何の為に賂を各所にばらまいたと思っている。」

陸中将「こういう時に全てを無かったことにする為よ。」

陸中将「しばらくは活動を抑える必要があるやもしれぬが、それも一時の事。」

陸中将「なに、しばらくやり過ごしてからまた事を起こせばよいだけよ。」フハハハハ





「ほう、ならば試してみるか?」





少将「なっ何奴!?」バッ

ファファファー ファファファファッー

徳田「俺は天下の風来坊、徳田新之助。」

陸大佐「ええい!ここを何処と心得る!陸軍の重鎮、陸中将閣下の屋敷なるぞ!」

陸大佐「素浪人風情が頭が高いわ!」

少将「………。」

徳田「少将。海軍軍人であるその方には余の顔を知らぬとは言わせんぞ?」

少将「余だと……?」

カーン!カーン!

少将「げ、元帥!?」ドゲザー

陸中将 陸大佐 悪営業「元帥!?」

吉宗「少将、その方、少将という海軍要職にありながらそこの悪営業と組みご禁制品の密貿易、

更には悪営業の敵対企業の船を深海棲艦からの攻撃をよそおい沈めたること、卑劣で許しがたい。」

吉宗「そして陸大佐に陸中将、軍の規律を守る憲兵隊の要職に就きながらそれを悪用し私腹を肥やし

更には海軍提督に自分の手の者を就かせようとしたばかりか

私利私欲の為に南方への重要な軍事物資を失わせようとした行い……、

鬼にも悪魔にも劣る卑劣で実に許しがたい。」

陸中将「だからどうしたというのだ!言わせておけばほざきおって。

そもわしの所属は陸軍であって海軍ではない!ゆえに海軍元帥である貴様の部下ではないわ!」

陸中将「そのわしの屋敷での狼藉など言語道断!

この事、統帥会議にあげ貴様にしかるべき罰をくれてやる!吉宗!心するがいい!」

陸大佐「そうだそうだ!」


「往生際が悪いぞ中将。大佐。」


陸中将「なっ……、り、陸大将閣下……」サーッ

陸大将「そなたらのやってきた不正の数々、既に元帥殿から聞き陛下にも言上しておる。」

陸大将「貴様らはもはや陸軍軍人でもなければ帝国臣民でもないわ!」

陸中将「なっ………。」

陸大佐「そっそんな……。」

陸大将「元帥、この者らの処遇。全てあなた様にお任せいたします。」

吉宗「うむ……。では陸大将、陸大佐。そして少将。

その方ら誇りある帝国軍人であるならば、最後くらいは潔くいたせ……。」

陸大将「ええい!言わせておけばいい気になりおって!わしを舐めるな!出会え!出会え!」

憲兵隊 ゾロゾロゾロ

陸大将「なっ、手向かい致す気か!?」

川内「陸大将閣下、こちらへ…。」

陸大将「うっ、うむ……。」

陸中将「こうなればここで貴様らを皆殺しにし貴様らがわしの屋敷に来たことなどなかった事にし

我らの犯した罪も全て被せてくれるわ!

吉宗「どこまでも腐りきった下郎め……」スッ

チャキ!

デーンデーンデーン デデデデデデデデーンデーンデーン


憲兵A「グハッ!」バタッ

憲兵B「グアーッ!」ドサッ

吉宗「!」カーン!

憲兵C「グワーッ!」バタッ

憲兵D「アバーッ!」ドサッ

陸大佐「陸大将閣下!御命頂戴いたす!」

陸大将「!」カーン!

陸大佐「グアァーーーー!」バタッ

川内「」

陸大将「だてに大将という役職についておる訳ではないわ!」

少将「元帥!御覚悟!」

吉宗「ッ!はぁ!」キィンッ

少将「くそっ!!」

吉宗「!」ザシュッ

少将「」バタッ

悪営業「ひぃぃぃ!」

青葉「!」ザシュッ

悪営業「グアーッ!」

憲兵E「グヒャッ!」

陸中将「くっくそ!もはやこれまで!元帥覚悟!」ブンッ!

吉宗「愚か者!」キンッ

陸中将「ぐあっ!?」

吉宗「成敗ッ!!」

青葉「!」ザシュッ

川内「!」ザシュッ

陸中将「ぎゃぁーーーーー!!」バタッ

吉宗「…」スッ

陸大将「元帥殿、この度はご迷惑をおかけいたしました……。」

吉宗「……」

『後日、横須賀の元帥の執務室に新しく着任する提督とその秘書官が訪問する姿があった』


大淀「元帥、本日新しく横須賀第二鎮守府に着任される提督と

   その秘書官がお越しになられております。」

吉宗「うむ、通してくれ。」

おにい提督「元帥、この度新しく横須賀第二鎮守府に着任いたしましたおにい提督にございます。」

吉宗「面をあげよ。」

おにい提督(!)

おにい提督「……、げ、元帥におかれましては数々のご助力を賜り感謝の言葉もありません。」

あきつ丸「………。」

吉宗「あきつ丸、その後の体調はどうだ。委細問題ないか?」

あきつ丸「はっ!もっ、問題ないで有ります!」

吉宗「うむ、余はその方らに期待をしている。

   横須賀第二鎮守府を二人で盛り立て艦娘達にとって良き運営をしていくこと、頼んだぞ。」

おにい提督「はっ!肝に命じます!」ススス




大淀「お二人とも仲よさそうでしたね。結婚カッコカリどころかカッコガチもされるそうですよ。」

大淀「元帥はカッコカリもまだでしたよね……。」

大淀「艦隊強化の為にもやはりカッコカリをされるべきなのではないでしょうか?」

大淀「えぇ、まずは具体的に手始めとして是非私から。」

元帥「まっ、まて大淀。そう軽々に結婚を決めるでない!」

大淀「しかし元帥!このままでは艦隊の強化がままなりませんよ?」

大淀「いいですか?海軍のトップである元帥が……って話はまだ終わってませんよ!?」



「若く実績のある提督、そしてその幼馴染であり陸軍艦娘であるあきつ丸。

 二人の関係が海軍と陸軍、その関係をより改善していくきっかけになればと

 二人の仲睦まじい様子に大きな期待を寄せる吉宗であった」



ED  「加賀岬」

唄  一航戦空母 加賀




この番組は

健康は、進化する     バスクリン

の提供でお送りしました。


ここまでお読みいただきありがとうございました
時代劇はテンプレの流れがありますがそれに合わせたシーン考えたり流れを壊さないセリフ考えたり
普通にギャグSS

途中送信しちゃった…
普通にギャグSS書くより難しいですね
私事で色々ありご無沙汰しておりました、しばらくの間に艦これSS書く人めっきりへっちゃいましたね
残念……、面白かったとかまた読みたいとか、気軽にレスいただけるといっちがよろこびます
改めてここまでお読みいただきありがとうございました
依頼を出しに行ってまいります

おつでした

出たなバスクリン!
待ってたぞバスクリン!
乙!

あいかわらず上様はフットワーク軽いな

元帥さん……

こりゃひでぇ(褒めてる)

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