男「斬新なヒロインを考えよう」 (19)

男「最近ヒロインのキャラ被りが多くないか?」

友「と言うと」

男「端的に言えば、同じような性格のヒロインが増えすぎじゃないかと思う」

友「そりゃ作品数が増えるほど被りも多くなるだろ」

男「それにしたって多すぎる気がする」

友「まぁ確かにマンネリ化してる節はあるな」

男「そこでだ、今日は斬新なヒロインを考えてみようと思う」

友「いいねぇ」

男「今こそヒロイン業界に新しい風を吹かせるときだ!」

友「でも考えるったってどうするんだ?」

男「とりあえず既存の要素から新しい組み合わせを見つけ出そう」

友「なるほど」

男「まずは思いつくだけ要素をかき集めよう」

友「ツンデレ、ヤンデレ、クーデレ、デレデレ」

男「無口、天然、毒舌、元気、真面目、高飛車、煽り」

友「妹、姉、従姉妹、幼馴染、転校生、委員長、先輩、後輩、先生、お嬢様、ヤンキー」

男「敬語、ボクっ娘、ネガティブ、ロリ、貧乳、巨乳」

男「よし、とりあえずこんなもんか」

友「まだまだありそうだがキリがないな」

男「この中から新しい組み合わせを作っていこう!」

男「とはいえ、2つずつの組み合わせはもう全部ありそうだな」

友「となると最低3つは組み合わせなきゃいけないってことか」

男「おいおい面白くなってきたぞ」

友「これあるぞおい」

男「っしゃいくか~?」

友「まずは性格だな」

男「思うに、相反する属性を兼ねることによって新たな境地に辿り着けるんじゃないか?」

友「あれだな、チョコでコーティングした柿の種みたいな感じだな」

男「というわけで、無口+毒舌でどうよ」

友「あーはいはい、それだわ。それキてるわ」

男「こーれは今までなかっただろ」

友「毒舌なのにデレデレとかはどうだ?」

男「友ちゃ~ん。それよ!それそれ」

友「ついでに語尾もヒロインが言いそうにない単語にしようぜ」

男「下水道とかいいんじゃね?」

友「は~?お前ほんとふざけんなよ。天才かよ」

男「これは次世代のメインヒロインあるぞ」

①無口毒舌デレデレ語尾が下水道ヒロイン

??


主人公「よぉ女」

女「??」

主人公「相変わらず無口な奴だな」

ピロリン

主人公「ん?メールか?」

「朝から話しかけてんじゃねえよこのクソ芋虫野郎でも好き好き好き好き好きで下水道?」

主人公「やれやれ??」

友「これはなんか違くね?」

男「うん、ちょっと違うな。主人公も困惑してるもん」

友「まず無口と毒舌の時点でちょっと無理あるわ」

男「語尾に下水道はちょっとやりすぎたな」

友「あとどうでもいいけど主人公がやれやれ系なのも腹立つ」

男「もう少し別の角度から考えてみるか」

友「そうだな。元気+ネガティブとかどうだ?」

男「ふほ~ぅ!きたぞきたぞ!」

友「か~らの敬語委員長よ」

男「これはぁぁぁぁ!??あえて馴染み深い要素を加えることで~?」

友「大人の方も安心してね、お子さんと一緒に見ていられるんですね、はい」

男「スイッチのポケモンのやつっすね笑」

②元気ネガティブ敬語委員長ヒロイン




委員長「今日は文化祭の出し物について皆で考えようと思います!どうせ何も思いつかないけど!」

主人公「いやいや、そんな事ないだろ」

委員長「こら、主人公くん!私語は慎んでください!どうせ私の話なんて誰も聞いてないど!」

主人公「・・・・・・」

委員長「皆で意見を出し合って楽しい文化祭にしましょうね!どうせ人間最後は死ぬけど!」

男「めんどくさいわ。」

友「誰だよこいつ委員長に選んだの」

男「主人公も黙っちゃってんじゃねーか」

友「元気とネガティブはあんまり噛み合わないな」

男「完全に自暴自棄になってる人だもんこれ」

友「やはりここはもっと思い切った一打が欲しいな」

男「だったら後輩+先輩なんてのはいかがかな?」

友「あー、お前やっちゃったな。やっちゃったなおい!ホームランよこれ!」

男「革命の男っち、すかさず煽り+毒舌を提案」

友「かー!やっぱ男っちだわ!もう男っちかくちぱっちかって言ったら男っちだもん!」

男「これもうノーベルヒロイン賞確定か?あ、いま確定演出入ったわピカーン」

③後輩先輩煽り毒舌ヒロイン

・・・・・・


先輩「せんぱーいwっつってw」

主人公「えっ・・・・・・あっ・・・・・・久しぶり・・・・・・」

先輩「何で2年も留年してんすか?wもう私の方が先輩になっちゃったんすけどw」

主人公「いや・・・・・・別に・・・・・・」

先輩「あーあーきめぇきめぇwホントないわーw2年てwwwそもそも留年てwww」

主人公「・・・・・・」

先輩「てか敬語使えや」

男「なんかもう見てらんねぇわ」

友「ただただキツいわ」

男「こっからどうすれば恋に発展するんだよ」

友「油切れたチェーンくらいギッスギスになってるじゃん」

男「ある意味組み合わせ的には噛み合ってんだけど、ヒロインのそれじゃないわ」

友「ていうかよく考えたら別に俺チョコ柿ピーそんな好きじゃないわ」

男「やっぱある程度は王道な要素も必要かもしれん」

友「となると、とりあえずツンデレ+お嬢様を入れとくか」

男「そうだな。問題はそこに何を入れるかなんだよな~」

友「設定を付け足してみたらどうだ?」

男「設定か。あるあるぴょんぴょんだな」

友「相手の言動に点数をつけるとかどう?どうよ?」

男「それは、いくらなんでも・・・・・・最強すぎるだろ・・・・・・」

友「あとは家がゾロアスター教とか」

男「それはアリアリのアリエッティすぎる」

友「むしろアリエッティすぎてアリエッティンガーのネコとも言えるな」

④家がゾロアスター教で相手の言動に点数をつけるツンデレお嬢様ヒロイン

・・・・・・


主人公「ここがお嬢様の家か・・・・・・すげぇ大きいな」

お嬢様「これくらいで大きいだなんて、50点中23点ですわ」

主人公「お邪魔しまーす」

お嬢様「あら、挨拶がしっかりしていて60点中49点ですわね」

父「おや、君が主人公君か。よく来たね」

母「ゆっくりしていってね」

主人公「どうして家の中で火を炊いて白衣を纏っていらっしゃるんですか?」

お嬢様「プライベートな部分に突っ込んでいく姿勢は10点中2点ですわ」

父「うちはゾロアスター教でね。ガーサー!!」

主人公「そうなんですか。僕もゾロアスター教には少し興味がありますね」

お嬢様「そ、それはうちの家族になりたいという事ですの!?30点中500000000点!!!

男「うーん・・・・・・」

友「なん・・・か・・・・・・極端なんだよなぁ」

男「混沌としすぎてどこがダメなのかもわかんなくなってくるな」

友「多分最初のセリフからしてもうダメだと思うぞ」

男「ゾロアスター教への偏見も垣間見えるよな」

男「もうどうすればいいのかさっぱり分からん!」

友「ここに来て手詰まりか」

男「いや、何か・・・・・・!何かあるはずだ・・・・・・!」

友「なぁ、いっその事全部詰め込めばいいんじゃね?」

男「ちょいちょいちょーい。友くーん。お前な?それは流石にな?天才すぎるやろて」

友「これ来たか?もう歴代ヒロインなんてゴミと化すくらいの来ちゃったか?」

男「来たんずよこれもうヒロイン通り越してヘロインだわ。むしろCO2だわ」

友「チキュウオンダンカガススンジャウー」

⑤ツンデレヤンデレクーデレデレデレ無口天然毒舌元気真面目高飛車煽り妹姉従姉妹幼馴染転校生委員長先輩後輩先生お嬢様ヤンキー敬語ボクっ娘ネガティブロリ貧乳巨乳語尾が下水道で家がゾロアスター教で相手の言動に点数をつけるヒロイン

・・・・・・

主人公「よぉ妹姉従姉妹幼馴染転校生委員長先輩後輩先生お嬢様ヤンキー、今日も片乳凹んでますね」

妹姉従姉妹幼馴染転校生委員長先輩後輩先生お嬢様ヤンキー「っ・・・・・・!・・・・・・?・・・・・・」

ピロリン

主人公「ん?メールか?」

「もう、朝から話しかけないでよね!36点!いや、真面目に。って言うかあんまり馴れ馴れしくされるとベッドに縛り付けて殺したくなってしまうんですけど?ねぇお兄ちゃん。むしろ弟よ。てめぇあんま調子乗ってっと僕が夜に窓から部屋に入って勉強を教えて差し上げますわよ?なんて先輩に先輩の私が偉そうに言っていいわけないよね・・・・・・もういいや死のう。でも死ぬって辛いことじゃないよ?だって最後の審判で善の神アフラ・マズダーは悪の神アンラマンユに勝つんだもん!だから兄妹じゃないから結婚出来る私でも安心して死ねるで下水道!」

主人公「やれやれ・・・・・・」

男「・・・・・・」

友「・・・・・・」

男・友「「やっぱ王道ヒロインが一番だな」」


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