ユリーカ「綺麗...」
セレナ「ありがとうユリーカ」
サトシとの披露宴を控えたドレスを纏ったセレナは支度部屋で会場の準備が出来るまで待機していた。
その間、ユリーカにドレス姿を披露していた。目を輝かせて彼女はセレナをみていた。
ユリーカ「今のセレナは世界の誰よりも綺麗よ!」
セレナ「そう言ってくれると嬉しいな」
ユリーカ「サトシとの新婚生活上手くいくって祈ってるよ!」
セレナ「私もユリーカが良い恋人に巡り逢えることを祈ってるわ!」
ユリーカ「ありがとう!(セレナに言われるなんて思ってなかったな)」
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サトシ「結婚は人生の墓場...か」
タキシードに着替えたサトシはポツリと声を零す。それを聞いて昔馴染みのタケシは首をかしげる。
タケシ「あんな可愛い子と結婚出来るんだぞ?幸せなことじゃないか」
サトシ「結婚したら旅は?」
タケシ「生活を養わない立場になるから無理だろうな」
サトシ「だろうな。自分のやりたい事を好きな女の為に封印する...」
タケシ「今からやめにするか?」
サトシ「そんなわけにはいかない...結婚はする」
披露宴が始まり、新郎新婦が大扉から現れ、ウェディングケーキが置かれているテーブルの方へ進んでいく。
セレナ「///」
サトシ「...」
新郎新婦を祝う為に招かれた客人たちは祝福の言葉を浴びせる。
タケシ「幸せになー!」
カスミ「サトシー!花嫁を泣かせるんじゃないわよ~!」
シトロン「幸せに~2人とも!」
シンジ「ふん...」
ヒカリ「サトシ!おめでとう~!」
マノン「私の方にブーケ投げてね!」
アラン「お、おい...マノン///」
アイリス「おめでとうサトシー!」
ティエルノ「...」
デント「新婚旅行にはイッシュにおいでよー!」
ユリーカ「お幸せにセレナー!」
コジロウ「あのジャリボーイがな...」
ムサシ「時を感じるわ...」
ニャース「...にゃー」
神父「...永遠の愛を誓いますか?」
セレナ「は...」
「ちょっとまったー!!!」
客席から声が響く。ティエルノが客席から立ち上がりセレナの方を見ていた。その光景を周りの客達は息を飲んで見守っている。
ティエルノ「セレナー!今更かもしれないけど...僕は君の事が大好きなんだ!この結婚式を中止にして...僕と結婚してくださいっ!」
セレナ「ティエルノ...」
サトシ「!」
サトシはセレナの気持ちがティエルノに移っているを察し、彼女の想いを尊重する事を決めた。
サトシ「どうやら...俺に新郎は似合わないようだ」
セレナ「さ、サトシ...?」
サトシ「今日の主役はティエルノ!お前だ!」
サトシがティエルノに向かって人差し指を指すと客達に歓喜が上がる!ティエルノは頬を赤らめながら新婦に問いかけた。
ティエルノ「...僕と結婚してください」
セレナ「...喜んで!」
新郎がティエルノに変わり、進められる披露宴を客席からサトシは見届けていた。
ショックを受けているだろうサトシを励まそうとヒカリは声を掛けた。
ヒカリ「...ショック受けてのサトシ?」
サトシ「別に...俺は1人で旅するのが似合ってる。それだけだ」
ヒカリ「2人じゃ...ダメ?」
サトシ「何のことだ?」
ヒカリ「私...サトシの旅に付いて行きたい。昔みたいに...ダメ?」
サトシ「...歓迎する」
ヒカリ「そう。またよろしくねサトシ」
衝撃の結婚から数年が経ち、セレナとティエルノ夫妻はミアレシティでアクセサリー店を営みながら暮らしている。
ティエルノ「きっついね~疲れたー!」
セレナ「私も明日からお店に...」
ティエルノ「君は身重なんだからダメだよ。...安静にしてないと」
セレナ「でも...!」
ティエルノ「君とお腹の子を思う事で僕はがんばれる。だから心配しないで?」
ティエルノは目一杯の笑顔をセレナに見せる。
セレナ「うん...」
夫の優しさに包まれ、セレナは頬が赤くなった。
ーハッピーエンド!ー
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