律子「明日業界の偉い方が事務所に刺殺に来るわよ」亜美「!!??」 (20)

 
亜美「待って待って! 聞いてないし!!」

律子「そりゃそうよ、サプライズだもの」

亜美「びっくりだよ!! 事件じゃん!!!」

律子「大げさねぇ。死ぬわけでもなし」

亜美「死ぬよ!!!」

律子「バカ言わないの。 そうそう……ここだけの話」

亜美「なに」



律子「目当てはあんたみたいよ」

亜美「!!??」

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亜美「ちょっ待ってホントに!! なんでなんで!??」

律子「もともと竜宮小町を知って下さっててね。最近の亜美の活躍を見て、ずいぶん気に入られたそうよ」

亜美「気に入られたから刺殺されるの!!??」

律子「ありがたいことじゃないの。 何が不満なのよ?」

亜美「いや……何がって……」

律子「そうそう、亜美あんたその方に話すこととか、言葉遣いとか気をつけるのよ?」

亜美「なんで」

律子「何でって」



律子「刺殺の後は生地にされるんだから」

亜美「!!!???」

 
亜美「はぁあぁあ!!!?? 生地!!!???」

律子「そうよ」

亜美「いや意味わかんない!!!」

律子「何もないよりはずっといいでしょ? あんたの魅力を精一杯生地に加工と思いますっておっしゃってたわよ」

亜美「加工って……そもそも何の生地!!??」

律子「確か、ナンとかっていう……ごめんなさい、忘れた」

亜美「ナンの!? 亜美ナンの生地にされちゃうの!!??」

律子「だから何の記事にされるかは忘れたって」

亜美「そんな大事なこと忘れないでよ!!!!」



律子「亜美ったら、もうナンなの?」

亜美「まだナンじゃないよ!!!!!!!」

律子「恥ずかしがることなんかないわよ、こういうのは話題性のあるうちにやってもらわないと」

亜美「話題っつーかニュースじゃん!!??」

律子「亜美もここ最近人気出てきたんだから、この機会に内面も知ってもらおうっていうことなの」

亜美「内面っていうか中身でしょ!!??」

律子「次はないかもしれないのよ? アイドルは鮮度が命! 賞味期限は短いんだから」

亜美「もうメチャクチャだ!!!!!」

 
亜美「そもそも、なんで亜美だけなのさ!?」

律子「もちろんせっかくだし、竜宮小町全員まとめて刺殺されますかって提案したわよ」

亜美「セットで勧めたの!!??」

律子「だけど先方も頑固な方でね。 ……社長だって頑張って話つけようとしてくれたのよ? うちの他のアイドルも全員おすすめですよって」

亜美「……これ以上被害者ふやしちゃダメだよ……何されるか分かったもんじゃないよ……」ゴニョゴニョ

律子「だけどどうしても亜美だけがいいって、その偉い方が社長相手にもう押しまくってね」

亜美「えっ、押しまくって……?」



律子「社長も頑張ったんだけどね。 偉い方に押されて押されて……」

亜美「そんな……まさか」



律子「最後には落ちたって訳」

亜美「社ぁ長ぉぉぉお~~~~~!!!」

 
亜美「オニ!! アクマ!! ヒトデナシ!!!」ポカポカ

律子「なになに、どうしたのいきなり!?」

亜美「刺殺なんかやだ!! 怖い!!」

律子「何よ、そんなにイヤなの? 緊張しなくてもすぐに終わるわよ」

亜美「そうじゃない!!!」

律子「確かにそのお偉い様はちょっと変わった方だし、見た目はアレだけど……取って食いやしないわよ」

亜美「思いっきし食おうとしてるでしょ!!!!!!」



律子「んー……何をそんなに嫌がることがあるのかしら……とにかく、いろいろ聞かれると思うから準備しておいてね」

亜美「律っちゃん……!!」

律子「ごめんなさい、会議があるから。 じゃ、また後でね」


バタン


亜美「…………どうしよう……!」ガタガタ

──────


亜美「……うぅ、どうしたら……」

伊織「あら亜美。 どうしたのそんな苦しそうな顔して」

亜美「……ぃぉりん……」

伊織「……?」



伊織「……それで悩んでたわけ」

亜美「だってさぁ……アイドルがそーゆー運命だって知らないじゃん……」

伊織「運命っていうか、そりゃそうしてもらうためにアイドルやってるようなもんでしょ」

亜美「……いおりんまで……」

伊織「ただの刺殺で終わるんならまだいいほうじゃない」

亜美「ただのって……なんかもうマヒしてきた……」


伊織「765プロなんてまだまだ相当良心的なほうよ?」

亜美「そなの?」

伊織「ええ。あくまで噂だけど……そういうお偉いさまがこられたときは、他所の事務所はもっといやなことさせられたりするんですって」

亜美「たとえば?」


伊織「それは……そ、その……う、噂よ!? つまり、……枕をおしつけられたりとか……」

亜美「枕を……おしつける……?」



  「(チッソクさせられるのか……)」



亜美「ぅゎ……そりゃ苦しいよね……」

伊織「そりゃ苦しいでしょうね…… まあ、あくまで聞いた話よ? 聞いただけ!」

亜美「んー、あんまり苦しい思いするんだったら、一気に突き刺して早く終わらせてくれたほうがいいよね……」

伊織「……?」



伊織「えっ、は、はぁっ!? ちょっ、アンタ何言ってるの!!??」

亜美「?」


亜美「だってそうじゃん……そのほうが痛くないっしょ?」

伊織「いや、痛いのは同じでしょ……? って、何言わせるのよっ!!」

亜美「イタイの?」

伊織「へっ? ん、んー……聞いた話よ、あくまで聞いた話! まぁ、初めてだと痛いって言うじゃない……?」

亜美「いつだって痛いでしょ! フツーに考えて! もういい!」プンスカ

伊織「ちょっ、どこ行くのよ!」

亜美「せめて余生くらい静かに暮らさせてよ……!」スタスタ



伊織「……どうしちゃったのかしら……?」


──────



律子「もうすぐお偉いさんが来られるから、お行儀よくね」

亜美「…………うん……」

律子「どうかしたの? 元気ないわよ?」

亜美「……なんでも…………」


亜美「(真美にイショ書くの忘れた……)」



ガチャッ


亜美「!!!」



  「こんにちは765プロさぁん。 今日はよろしくねぇ」

律子「いえいえ、ようこそお越しくださいました! このたびはウチの双海をよろしくお願いいたします!」ペコリ

律子「ほら亜美も、ご挨拶!」

亜美「え、う、うん……こ、こんにちわ……!」ペコリ

  「あなたが亜美チャンねぇ、噂はカネガネ聞いてるわヨ! 最近絶好調らすぃじゃない!?」

亜美「あ、うん、じゃない、はい……」

律子「ささ。どうぞおかけください! とりあえず軽くお話でも」

──────


律子「……で、11月にはアリーナでのライブも成功しまして、竜宮小町は順調に……」

  「あー、悪いんだけど、今日はグループじゃなくて亜美チャンだけが目当てなのよねぇ」

亜美「(来た……!!)」ビクッ

  「…………」ジロジロ


亜美「(…………見定められてる……!)」


  「いやぁ、ホント亜美チャンすっごく可愛くて大好きなの! もう大ファン!!」



亜美「……へ?」


律子「あ、あぁ! ありがとうございます!」

  「踊ってるときとかホント元気で、歌声もすっごくキュートだし……」

亜美「え、えへ、そうかな……?」

  「ウチの同僚たちもみんな言ってるわよ! 竜宮小町じゃ亜美チャンがいっちばんカワイイって」

亜美「そ、そっか、 よかった……ありがと、兄ちゃ、……姉ちゃん?」

  「もうほんと」



  「食 べ ち ゃ い た い く ら い ♪」



亜美「」

亜美「…………」

律子「そんな、光栄です………………亜美?」

亜美「…………ぁは、ぁはは……」

  「あら、どうしたの亜美チャン?」



亜美「……ぃ、ぃゃぁ、亜美は別に……食べても全然美味しくないと思う、ょ……だから、だからさ……」





亜美「…………ぉねがぃぃ、だべないでえぇええ~っ……グジュッ……」


  「「!!??」」

亜美「う゛ゎ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁん……じにだぐな゛いいぃっ……ヒッグ……エッグ……びええぇえぇえ……!!」

律子「ちょっ、亜美!? どうしたの!!??」

亜美「いだぐじないでえぇえ~……!! い゛い゛ごにずるがらあぁあ~~っっ……!!」

  「ちょっと、亜美チャン? アタシなにか悪い事言ったかしら!!??」



亜美「う゛わ゛あ゛あぁぁああ~~ん……!!」



このあと、すべての誤解が解けた亜美は、
「私の説明が足りなかったせいだから」と、お詫びのしるしに律っちゃんからゴージャスセレブプリン1ヶ月ぶんをもらいましたとさ。
亜美だけだとズルイから、真美ももらっちゃいましたとさ。
デメタシデメタシ♪

おわり☆

亜美はばか。(なのがかわいい)
お付き合いありがとう


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