【FGO】マシュ「カルデアバレンタイン」 (7)

虞美人「妙ね……」クンクン

マシュ「あっ、ヒナ……虞美人さんこんにちは。何かお困りごとですか?」

虞美人「あら、マシュ・キリエライトじゃない。ちょうどよかった、何だかここ最近カルデア内に甘ったるい匂いがしない?」

マシュ「あっ、これはチョコレートの匂いですね」

虞美人「チョコレートって、あのお菓子の?」

マシュ「えぇ、今カルデア内ではチョコレート作りが盛んなんです」

虞美人「はぁ?何でまたそんなものが……」

マシュ「それは決まってますよ、だってもうすぐーー」


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セミラミス「バレンタイン?」

虞美人「えぇ、まさか人類の命運を握っている彼らがそんなものにうつつを抜かすなんてね」

セミラミス「なるほど、確かに最近芳しい匂いが鼻につくとは思っていたが、そういうことであったか」

虞美人「全く、大体そんな人間の怠惰で無駄な文化に夢中になる暇があるなら、少しでも自己研鑽に励むべきだわ」

セミラミス「それは結構な講釈だが、お前のその右手に持っている本は何だ?」

虞美人「こっ、ここ、これはその、たまたまそこに落ちてたから、ひっ、拾ってきただけよ!」

セミラミス「ほう、では妾に見せてみよ」ヒョイ

虞美人「あっ、ちょっ!」

セミラミス「ふむ、今年のバレンタインはあなたの思いを込めた手作りチョコで、大切なあの人に愛を届けよう……」

虞美人「み、見るなぁあっ!」

セミラミス「ククク……いやすまなかった。まさか星の精霊たる汝が斯様な人間の文化に興味を持つとは」

虞美人「ぐうっ……穴があったら2000年くらい閉じこもりたい……!」

セミラミス「まぁそう恥じ入ることもあるまい。まぁ、妾はこのような些事、興味もないがnジャック「あ、ここにいたー!」

セミラミス「!?」

ジャック「あのね、頼まれてたチョコレートの材料と、道具をみんなから分けてもらってきたよ!」

虞美人「ふぅーん、頼まれてたねぇ」

ジャック「うん! しろうって人に手作りチョコを作ってあげるんだって!」

虞美人「そうなのねぇ、士郎さんって人に手作りチョコをねぇ」

セミラミス「な、何の話だ、妾はそのようなことなど頼んだ覚えはなiジャック「えーさっき私達にお菓子をくれて言ったじゃん!チョコレートを作りたいから持ってきてくれって」

セミラミス「や、やめろ、それ以上は言うな!」

虞美人「へぇー、そうなのねぇ」

セミラミス「クッ……! 庭園があったら空の彼方へ閉じこもりたい……!」

虞美人「さてと、それじゃあ材料と器具はこれでいいとして」

セミラミス「あとはどうやってこの素材を調理するか」

虞美人「生憎と、私こういうの作ったことないのよね」

セミラミス「妾もこういった類にはあまり詳しくなくてな、毒物ならば得手なのだが」

虞美人「この2人じゃ埒があかないわね。ここは作り方を教えてくれそうなサーヴァントを探しに行きましょう」

セミラミス「ふむ、それが最善か」


ーー

アルトリア「手作りチョコレート?」

虞美人「えぇ、やっぱりこういうのは西洋出身の人が得意かと思って」

アルトリア「なるほどそういうことでしたら私が請け負いましょう。しろ……以前仕えていたマスターが料理好きだったので、私にも多少なりとも心得がある」

虞美人「これは頼りになるわね」

セミラミス「あぁ、実に心強い」

アルトリア「では早速材料を見せてください」

虞美人「えぇ、これよ」

セミラミス「チョコレートだけでなく、多種多様な材料を取り揃えてある、準備に抜かりはない」

アルトリア「これは素晴らしいですね、では早速味見をしましょう」ヒョイパク

虞美人「あっ、ちょっ」

アルトリア「なるほど、甘すぎずかといって苦すぎない、カカオの芳醇な香りが鼻の中にも広がります」モグモグ

アルトリア「こちらのトッピングも味見しておきましょう」ヒョイパク

セミラミス「おい、少し食べる量が多くないkアルトリア「これも美味しいですね」モグモグ

虞美人「ま、まぁ確かに味見は大事よね」

アルトリア「もう1ついただきます」ヒョイパク

アルトリア「もう1つ」ヒョイパク

虞美人「……」

セミラミス「……」

アルトリア「ひゃてと(さてと)、ひょろひょろちゅくりはじめるとひまひょう(そろそろ作り始めるとしましょう)」モキュモキュ

虞美人「や、やっとね」

セミラミス「おい、本当にこやつで大丈夫なのか。味見だけで材料が半分ほど減ったぞ」ヒソヒソ

虞美人「だ、大丈夫よ、ほら、包丁を握って何かする気よ」ヒソヒソ

アルトリア「ではまずこのチョコレートを細かく切っていきます」

セミラミス「なるほど、まずはそうするのだな」

アルトリア「ふっ」ググッ

アルトリア「ふ、ふんぬっ」グググッ

虞美人「……」

セミラミス「……」

アルトリア「フッ、私としたことがこのような固形物に遅れをとるとは」

虞美人「確かに固くて切りにくそうではあるけど」

セミラミス「というか、あんなに一気に重ねて切ってよいものなのか?」

アルトリア「任せてください、ここは」チャキッ

虞美人「ちょっ、そんな大きい剣で切って大丈夫なの!?」

アルトリア「案ずることはない、我が剣を持ってすれば切れないものなど」

セミラミス「おい、そういう問題では」

アルトリア「風よ、荒れ狂えッッ!」

虞美人「ひっ」

セミラミス「なっ」

アルトリア「あっ」

ドゴシャアッ!!!

虞美人「ちょ、チョコが」

セミラミス「よもやまな板ごと両断とはな」

アルトリア「あっ、あーっ、そうだ、これから用事があるんでしたぁーっ。あ、あはは、では私はこれで失礼しますねーっ」ダダッ

虞美人「あっ、ちょっとあんた待ちなさい!」

アルトリア「チョコレート作りが得意そうな人をそこに書いておいたので、当たってみてくださーいっ」スタタタ

セミラミス「結局つまみ食いしただけで帰って行きおったな」

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