スイレン「サトシ!10まんボルト!!」 (46)
ポケモントレーナーとは
ポケモンをパートナーとして使役する女性のことである
年齢で言うと10歳からの女性にその権利が与えられ
ポケモンをゲットできるモンスターボールで気に入った男性を一人ゲットすることができる
・女性にゲットされた男性はポケモンと呼ばれ、ゲットしたトレーナー(女性)の命令には絶対服従である
・ポケモンは一人につき一人と決められている
・他人のポケモンを無断でとってはいけない
・他のポケモンが欲しい場合は今持っているポケモンを逃がす、相手トレーナーとの合意の上のトレード
など、その他諸々厳しい法律がある
大抵の女性は初めてゲットしたポケモン(男性)を生涯のパートナーとして結婚する場合が多いという
詳しくは
スイレン「あ!やせいのサトシがとびだしてきた」
スイレン「あ!やせいのサトシがとびだしてきた」 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1523622612/)
より
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1552394272
スイレンはサトシのママに"サトシをゲットしました"と報告すべく、サトシの故郷"マサラタウン"に向かっていた
カントー地方
マサラタウン
サトシ「久しぶりだなー!マサラタウン!」
サトシ「ママ…元気にしてるかな?」
サトシ
トレーナー:スイレン
ゲット方法:だましうちからのふいうち
スイレン「………」ドキドキ
サトシ「なぁ!スイレン!」チラッ
スイレン(とうとうこの日がやってきた……サトシママにサトシゲットの報告の日!)ドキドキ
スイレン(あなたに家の息子は相応しくないから今すぐ逃がしなさいとか言われたらどうしよう…)ドキドキ
スイレン(心臓バクバク……!)ドキドキドキドキドキドキ
サトシ「スイレン?」
スイレン「な、なに!?」ビクッ
サトシ「い、いや……どうしたんだ?さっきから何かソワソワしてるような……」
マオ「そりゃそうだよー!なんたって今日はスイレンにとって大事な日なんだからー!」
リーリエ「論理的結論からいいますと、今日はスイレンにとって運命の日です!少しは察してあげてくださいサトシ!」プンプン
サトシ「えっと……ごめん…」
スイレン「マオちゃん!リーリエ!やめて!逆にプレッシャー!」
マオ、リーリエ「ご、ごめん……」
スイレン「うぅ~……」ドキドキ
「おーい、マオ~」
マオ「!」
カキ「自分の荷物くらい自分で持てよ~」ノロノロ
カキ
トレーナー:マオ
ゲット方法:友情ゲット(仲介交渉あり)
マオ「なによー!それくらいで情けないなー」
カキ「………そう思うんだったら少しは自分で持てよ…」
サトシ「へへっ!なんだよカキ!もう疲れたの?」
カキ「な、なんだと!?」カチン
サトシ「俺なんかまだまだ楽勝だぜ!」ヘヘン
カキ「お前は自分の荷物しか持ってないだろ!」
スイレン「私は…サトシと一緒がいいから…辛いことも…楽しいことも!」
マオ「さっすがスイレン!」
リーリエ「愛ですね!」
スイレン「/////」テレッ
サトシ「カキ!俺の家まで競争しようぜ!よーいドン!!」ダッ
カキ「あっ!ちょっと待てサトシ!!」ダッ
ダダダダダ
マオ「なによ…カキ、まだまだ元気じゃん」ヤレヤレ
リーリエ「さすが男の子ですね!」
スイレン「うん」ニコッ
「みんな~待ってよ~」
スイレン、マオ、リーリエ「!」
マーマネ「うぅ…重い~…」ズルズル
マーマネ
トレーナー:リーリエ
ゲット方法:ねむらせてゲット
スイレン「マーマネ、ヘロヘロ!」
マオ「リーリエ…ちょっと荷物持ってきすぎじゃない?」
リーリエ「いざと言う時の為にと思いまして……」
スイレン「いざって……」
リーリエ「マーマネ、マーマネは自分のペースでいいです!もし疲れたのなら、少し休憩しましょうか」ニコッ
マーマネ「リーリエ……」
スイレン「リーリエ、マーマネに優しい!」
リーリエ「私も……いつも私の為に頑張ってるマーマネとは苦楽を共にしたいと思っていますので」ニコッ
マオ「うん…そうだね!少し休憩にしよっか!」
スイレン「賛成!」
リーリエ「ありがとうございます!」
マオ「そ、そんなお礼言うほどのことじゃないよリーリエー!」アセアセ
スイレン「マーマネは頑張ってるんだし、当然の権利!なんたってマーマネはリーリエのパートナー!」ビシッ
リーリエ「マオ…スイレン……」ウルッ
マーマネ「みんな……」
マーマネ(そう思うんだったら少しは荷物持つの手伝ってよ)ハァ
マーマネ「マオのお弁当は相変わらず美味しいね!」モグモグ
マオ「まだまだあるからいっぱい食べてね!」ニコッ
リーリエ「……………」ジトー
マーマネ「……リーリエの家のご飯の次に…」モグ
スイレン「おぉ!リーリエ、マオちゃんに嫉妬!」
リーリエ「そ、そんなんじゃないですー!」プクー
マオ「アハハ……」
ワイワイ
コラッタ「コラッタ!」ヒョコッ
マオ「あっ!見てよ!コラッタだよ!」
マーマネ「アローラのとは少し姿が違うね」モグモグ
コラッタ「コラッタ?」
スイレン、マオ「かわい~~!!」キャー
スイレン「コラッタ!おにぎりあげる!」チョイチョイ
コラッタ「コラー?」クンクン
コラッタ「…………」モグモグ
スイレン「見て!コラッタおにぎり食べてる!」キラキラ
マオ「かわい~!家につれて帰りた~い!」キラキラ
リーリエ「ダメです!論理的結論からいいますと…モンスターを飼うにはその地方地方での厳密な手続きや許可が入ります!」
リーリエ「……勝手につれて帰っては密猟に……ましてや、このコラッタはカントーのポケモンです!アローラとの国際問題に……」ガミガミ
マオ「アハハ…わかってるよリーリエ…言ってみただけだよー」
スイレン(そういえばサトシ…ピカチュウが飼いたいって言ってた…)
スイレン(将来はピカチュウをペットに……イーブイやアシレーヌとかもいいかも…)ホワーン
コラッタ「コラッター」モグモグ
サトシの家
サトシ「ただいまー!」ガチャッ
ハナコ「あら?サトシ……どうしたの?連絡もしないで急に……」
サトシ「へへへ、実はさー?」
スイレン「待ってサトシ!」
サトシ「!」
スイレン「……言わせて……私から…」
サトシ「スイレン……」
ハナコ「あなたは……確かサトシのお友達の……」
スイレン「あ、あの……!アロー……こんにちは!私、サトシのクラスメイトの…」ドキドキ
ハナコ「……スイレンちゃんね?」ニコッ
スイレン「は、はい!」
スイレン(良かった……サトシママ、私のこと覚えててくれた…)ホッ
スイレン(じゃ、じゃなくて!)ブンブン
ハナコ「?」
スイレン「そ、その……お話しがあります!大事な……!」ドキドキ
ハナコ「………そこに座って?」ニコッ
家の外
マオ「スイレン大丈夫かなー?」ハラハラ
カキ「ま、心配ないだろ」モグモグ
マオ「もぅー!カキはお気楽なんだからー!……って、勝手にお弁当食べないでよー!」
カキ「いいだろ少しくらい。うん、美味い!」モグモグ
ギャー ギャー
マーマネ(なんだかんだあの二人も仲いいよねー)
リーリエ「マーマネ」
マーマネ「? どうしたの?リーリエ」
リーリエ「私……実はカントーに来る前に新しいわざマシンをゲットしたんです!後で試しましょう!」ワクワク
マーマネ「うわぁ……」
ハナコ「……そう、サトシをあなたが…」コト
スイレン「は、はい…!その…」ドキドキ
ハナコ「……サトシも男の子……旅に出るって言い出した時から……何れはこの日が来ると思っていたけど…」
スイレン「」ドキドキ
ハナコ「……サトシ」チラッ
サトシ「? なに?ママ!」
ハナコ「……スイレンちゃんと一緒で……楽しい?」
サトシ「うん!すっげー楽しいよ!」ニッ
サトシ「一緒に釣りしたり泳いだりバトルしたりさー!スイレンのパパやママは優しいし……ホウとスイと遊んでる時もさー!」
スイレン「サトシ…」
ハナコ「……ふふっ、あの子の様子を見てればわかるわ?あの子……すごく幸せそうね」クスッ
スイレン「お義母さん…」
ハナコ「これからもサトシをよろしくね?スイレンちゃん」ニコッ
スイレン「…………はい!!」パァァァ
ハナコ「サトシ!スイレンちゃんやスイレンちゃんのご家族にご迷惑をかけちゃダメよー?」
サトシ「わ、わかってるよ…」
スイレン「ふふっ」ニコッ
ハナコ「………スイレンちゃん、いくつか…約束してほしいことがあるの…」
スイレン「? なんですか?」
ハナコ「……たまにでいいから…サトシと一緒にマサラタウンに顔を出してほしいの……」
スイレン「………はい、必ず!お義母さんがサトシに会いたいとき……駆けつけます!いつでも!」
ハナコ「それと……」
ハナコ「………できればサトシを…ずっと大切にしてほしいの…」
スイレン「!」
サトシ「ママ……」
スイレン「それは……」
スイレン「約束するまでもなく、そのつもりです!サトシをゲットした時から……ずっと!」ニコッ
ハナコ「そう、良かったわ」ニコッ
ハナコ「サトシ!いい子にゲットしてもらって良かったわね?」ナデナデ
サトシ「へへっ!でしょ?」ニッ
スイレン「/////」ボフン
ガチャッ
マオ、リーリエ「!」
スイレン「ふぅ…緊張した…」
マオ「スイレン!どうだった!?」
リーリエ「サトシのお母様には認めてもらえましたか!?」
スイレン「う、うん…なんとか…」
マオ「そっかー…良かったぁー…」
リーリエ「ホッとしました……」
スイレン「もぅ心臓バクバク…汗ダラダラ……」ハァ
スイレン「でも……お義母さんすっごくいい人!」ニコッ
マオ、リーリエ「おや?」ニヤニヤ
スイレン「? な、なに?」
マオ「スイレン今……サトシのお母さんのこと"お義母さん"って言ったよね?」ニヤニヤ
リーリエ「はい、言いましたね!」キラキラ
スイレン「!」
マオ「スイレ~ン?ちょっと気が早いんじゃないの~?」ニヤニヤ
リーリエ「ふふっ、ですが……論理的結論からいいますと、間違ってはいな……」
スイレン「うわぁぁぁぁ!!そ、そうじゃなくて……////」
キャー キャー
カキ「たくっ、アイツらは」ヤレヤレ
マーマネ「ま、まぁ…上手く行ったみたいだし、良かったんじゃないかな?」ハハハ
サトシ「よーし、終わった終わったー!」ノビー
サトシ「カキ!マーマネ!バトルしようぜ!」ウズウズ
カキ「お前は相変わらずお気楽だな」ハァ
マーマネ「その能天気さ、羨ましいよ」ハァ
サトシ「へ?」
その頃
カントー地方 空港
アセロラ「ここがカントー地方かー!いいとこだね!おじさん!」
クチナシ「あんまウロウロすんなよ?迷子になると探すのめんどくせーからなぁ」
アセロラ「もぅー!子供扱いしないでよね、おじさーん!」ジトー
クチナシ「そ、そんな目でみんなっつーの!」
アセロラ「……それにしてもスイレンもリーリエもマオもひどいよー!アセロラを置いてカントー旅行だなんて!」プンプン
クチナシ「…………」
アセロラ「……えーっと、確かサトシのお家は……」ペラッ
アセロラ「……マサラタウン……ね…」
マサラタウン
スイレン「サトシ!10まんボルト!!」
サトシ「おう!!」バリバリバリ
マオ「カキ!かわして!」
カキ「たあっ!」サッ
スイレン「! かわした!」
サトシ「へへっ!やるなカキ!」ニッ
マオ「カキ!フラフラダンス!!」
カキ「俺の躍りを見ろ!サトシ!」フラフラー
サトシ「!」
サトシ「う、うわっ!なんだ…!クラクラしてきたぞ!」クラクラー
スイレン「サトシ!」
リーリエ「サトシがこんらん状態に…!」
マオ「チャンスだよカキ!トロピカルキック!!」
カキ「うおぉぉぉ!!」ブンッ
スイレン「よけて!サトシ!」
サトシ「……へ?」クラー
ドコォ
サトシ「ぐえっ!!」ドサァ
スイレン「サトシー!!」
リーリエ「……トロピカルキックをモロに…」
マーマネ「ひえぇ……イタそー……」
スイレン「サトシ!大丈夫!?」タッタッタ
サトシ「……へへっ、どうってことないよ、これくらい…」ヨロッ
スイレン「良かった…」ホッ
カキ「どうしたサトシー!もうギブアップかー?」ハッハッハ
サトシ「なんだとー!」カチン
マオ「ポケモンバトルはパートナーとのキズナが試されるんだ!スイレンやサトシには悪いけど……手は抜かないよ!!」
マオ「カキ!ニトロチャージで決めちゃって!!」
カキ「うおぉぉぉ!」ボオオオ
スイレン、サトシ「!」
マーマネ「カキが燃えながらサトシに突っ込んでく…いつもながらすごい光景だね……」
リーリエ「サトシは今こんらん状態……どうすることも……」
スイレン「! サトシ、かわ……」
サトシ「スイレン!」ギュッ
スイレン「!」
サトシ「俺を……信じてくれ」ニッ
スイレン「サトシ……」
スイレン「うん、わかった!」ニッ
スイレン「サトシ!アクアジェットで迎え撃って!!」
サトシ「おう!!」ザバババ
マオ「!」
カキ「ふっ、そうこなくっちゃな!!」ニッ
リーリエ「サトシはこんらん状態のハズなのに……これもサトシとスイレンのキズナが成せるワザ…」ゴクリ
マーマネ(サトシが水飛沫をあげながらカキに突っ込んでく……)
サトシ「いくぜ!!カキー!!」ザバババ
カキ「くらえサトシー!!」ボオオオ
スイレン「サトシーー!!」
マオ「カキーー!!」
リーリエ、マーマネ「」ゴクリ
ドカーン!!
モクモクモク……
スイレン、マオ「」ゴクリ
サトシ「………へへっ…」ヨロッ
カキ「…………やるな…サトシ…」ドサッ
マオ「カキ……!!」
リーリエ「そこまで!勝者、スイレンとサトシです!」
スイレン「サトシ……」ウルウル
サトシ「………へへっ!」ニッ
スイレン「うん!」ニコッ
カキ「すまんマオ…」ヨロッ
マオ「うぅん…カキは頑張ったよ…私こそ…しっかり指示出してあげれなくてごめんね…」
マオ「……大丈夫?痛いところとかない?」ペタペタ
カキ「……俺を誰だと思ってるんだ」フッ
サトシ「カキー!」タッタッタ
カキ「!」
サトシ「すっげー楽しいバトルだったな!またやろうぜ!」
カキ「……ああ!次は負けないぞ、サトシ!」ニッ
スイレン「マオちゃん!」
マオ「負けたよスイレン……やっぱりスイレンとサトシのキズナは本物だね?」ニコッ
スイレン「////」カァー
マオ「ふふっ」クスッ
リーリエ「スイレン!サトシ!よろしければ……次は私とバトルしてください!」ウズウズ
スイレン、サトシ「!」
スイレン「……サトシ、大丈夫?無理そうなら……」
サトシ「なーに言ってんだよスイレン!何戦でもいけるよ!」スクッ
スイレン「……うん!」
リーリエ「マーマネ!バトルです!がんばリーリエしましょう!」
マーマネ「バトルかぁー……気乗りしないなぁ…」ヤレヤレ
カキ「まったく、元気なやつらだ」フッ
マオ「だね?」クスッ
ドーン
リーリエ「マーマネ!ムーンフォースです!」
マーマネ「とりゃー!」キラキラキラビー
スイレン「よけて!サトシ!」
サトシ「おうっ!」サッ
スイレン「サトシ!リーリエとマーマネは遠距離攻撃が主体!だから、接近戦に持ち込んで一気に決める!」
サトシ「任せとけスイレン!」
スイレン「サトシ、アクアジェットで一気にマーマネの懐に!」
サトシ「いっくぜー!マーマネ!」ザバババ
マーマネ「あわわわわ!サトシが突っ込んでくるよ!どうしようリーリエー!」
リーリエ「落ち着いてくださいマーマネ!こういう時のパターンもお勉強済みです!」
リーリエ「マーマネ!地面にむかってこなゆき!!」
マーマネ「もうどうにでもなれー!」ヒュオオオ
カチコチ
サトシ「いっ!?」ツルッ
サトシ「うわぁぁぁぁー」ツルツルー
ズザザザー
スイレン「地面がカチコチ…サトシがツルツル…」ウーム
カキ「地面を氷らせて接近戦を回避か。上手いなリーリエ」
マオ「リーリエもマーマネもやるね!」
サトシ「冷静に分析してる場合じゃないよスイレン!これじゃマーマネに近づけないよ!」ツルツル
スイレン「サトシ、落ち着いて。こういう時こそ心を静めて。明鏡止水…」フッ
マーマネ「リーリエ!よくわかんないけど、スイレンが目をとじてるよ!」
リーリエ「チャンスですね!一気に決めてしまいましょう!」
サトシ「くるぞ!スイレン!」
スイレン「……サトシ!…とにかく一旦距離をとって10まんボル……」
リーリエ「マーマネ!チャージビームです!!」
マーマネ「僕の勝ちだね!サトシ!」ビー
スイレン(! 早い……!これじゃ…)
サトシ「スイレン…あの技だ!」
スイレン「え?で、でも……」
サトシ「俺を信じてくれ」ニッ
スイレン「サトシ……」
スイレン「うん!わかった!」ニッ
サトシ「………」スッ
マオ「サトシ……避けようともしないで何するつもりなの!?」
カキ「あの構えはまさか……」
ビー
スイレン「いくよ!サトシ!」クワッ
サトシ「おう!ロイヤルマスク直伝……」
スイレン「ばくれつパンチ!!」
サトシ「おりゃー!!」ブンッ
ドカーン!!
マーマネ「う、嘘でしょ!?」
リーリエ「チャージビームを……拳で砕いた……」
マオ「アハハ……メチャクチャだね……」
カキ「だな?ま、アイツららしいが…」フッ
ピキピキピキ パリン
リーリエ「! ばくれつパンチの衝撃で地面にはった氷が!?」
スイレン「リーリエ!」
リーリエ「!」
スイレン「バトルは最後まで…油断禁物!」ニッ
リーリエ「! サトシはいったいどこに……」キョロキョロ
マーマネ「あわわ……メチャクチャだよ…サトシとスイレ……」
サトシ「マーマネ!」ガシッ
マーマネ「!」
サトシ「捕まえたぜ!」ニッ
マーマネ「げっ!?」ビクッ
スイレン「サトシ!そのまま10万ボルト!!」
サトシ「覚悟しろよ~?マーマネ~?」ニヒヒ
マーマネ「ヒィィィ」
リーリエ「マーマネ!だいばくはつです!!」
マーマネ「へ?」
サトシ「え?」
ピカー
スイレン「………!サトシ、離れ………」
ボカーン!!
ハナコ「みんな~オヤツの用意できたわよ~?」ガチャッ
ハナコ「………あら?」
サトシ「」プスプス
マーマネ「」プスプス
リーリエ「ふぅ…なんとか引き分けに持ち込めました…ナイスファイトです!マーマネ!」グッ
スイレン「サトシー!!」ダッ
ハナコ「ふふっ、みんなで仲良くポケモンバトルしてたのね?」ニコニコ
カキ「い、いやその……」ハハハ
マオ「……そ、それほどでもないです…」ハハハ
サトシ「うぉー!うめー!!」バクバク
マーマネ「バトルの後のオヤツは最高だね!」バクバク
ハナコ「ふふっ、いっぱい食べてね?」ニコッ
カキ「あ、あの!すみません!おかわりを頂いてよろしいでしょうか!」
ハナコ「どうぞ、カキくん」スッ
カキ「ありがとうございます!」バクバク
マオ「アハハ…みんな凄い食欲だねー」
リーリエ「マーマネもサトシもカキも先程のバトルで頑張ってくれましたからね」ニコッ
スイレン(これがお義母さんの味…覚えなきゃ!)モグ
マオ「にしてもさっきのバトルはすごかったねー!」
リーリエ「はい、特にサトシとスイレン……チャージビームをばくれつパンチで砕くなんてどんなバトルの本にも載っていませんでした!」
スイレン「常識は……打ち砕く為にある!」モグモグ
サトシ「そうそう!」バクバク
リーリエ「なるほど…参考にさせて頂きます!」メモメモ
マーマネ「さ、参考にしなくていいよリーリエー!」
マオ、カキ(ま、一番メチャクチャなのはリーリエだったけどな)モグモグ
ハナコ「うふふ」ニコニコ
サトシ「ねぇ!これ食べたらさ!みんなで俺の部屋に…」
ハナコ「サトシ!」
サトシ「なに?ママ」
ハナコ「サトシはもうスイレンちゃんのポケモンなんだから…サトシの部屋じゃなくってスイレンちゃんの部屋でしょ?」
サトシ「あっ!そっか!いっけね!」
マオ「ふふっ、サトシはそそっかしいね?」
リーリエ「サトシらしいですね?」クスッ
サトシ「スイレン!いいかな?」
スイレン「……アローラでマナーロ…」
サトシ「え?」
スイレン「私は…これからもサトシと一緒に…分かち合って生きていきたい!」
サトシ「スイレン……」
スイレン「だから……私のものはサトシのもの!サトシのものは私のもの!そこは……サトシと私の部屋!」ニコッ
サトシ「スイレン……」ウルウル
マオ「…やっぱりスイレンには敵わないね?」
リーリエ「私……スイレンの愛に涙が……」ウルウル
スイレン「あ、愛ってそんな////」ボフン
カキ「いや~…女って怖いな」
マーマネ「本当だね…」
ハナコ(サトシ……本当にいい子にゲットしてもらったわね?)ウルッ
スイレン(とサトシ)の部屋
マオ「ここが元サトシの部屋かー」
リーリエ「男の子の部屋ってカンジですね!」
カキ「よしマーマネ!探索開始だ!」ワクワク
マーマネ「サトシ案外……やらし~本とか隠し持ってたりしてね?」ニヒヒ
マオ「こらー!人の部屋を勝手に荒らしちゃダメだよー!」
リーリエ「……もし(元)サトシの部屋から変な本が出てきでもしましたら……サトシ…スイレンにキツいお仕置きをされてしまいそうですね?」コホン
カキ、マーマネ「」ビクッ
カキ「……さ、サトシが可哀想だしやめといてやるか…」ハハハ
マーマネ「こ、このゲーム面白そうだね!これやろうよカキ!」
カキ「だ、だなー」ハハハ
マオ「まったく!」
マオ「あれ?そういえばスイレンとサトシは?」
リーリエ「少し散歩をしてくると言っていましたよ?」
マオ「散歩?」
外
ピカチュウ「ピカァ!」タタッ
サトシ「あっ!ピカチュウだ!」
スイレン「かわいー!」
サトシ「だよなー!ピカチュウカッコいいしさー!」
スイレン「……ねぇ、サトシ」
サトシ「ん?」
スイレン「ピカチュウ…サトシが飼いたいんだったら、アローラに帰ったらとってあげる!許可!」
サトシ「本当!?スイレン!嘘じゃない?」キラキラ
スイレン「うん、本当!そのかわり……サトシは私とずっと一緒にいること!」ビシッ
サトシ「何言ってんだよスイレン!そんなの当たり前だろ!」ニッ
スイレン「サトシ////」
サトシ「やったー!楽しみだなー!」
スイレン「うん!」ニコッ
スイレン(サトシが喜んでくれてると私も嬉しい…サトシとずっと一緒………私…サトシをゲットして良かった…)
サトシ「へへへ」
スイレン(……私だけの…サトシ……)
サトシ「ねぇスイレン!」
スイレン「な、なに?」ビクッ
サトシ「俺さ…もっと強くなりたい」グッ
スイレン「サトシ……」
サトシ「……カントーで……アローラで……世界で一番強く…」
スイレン「……アローラでマナーロ…」
サトシ「え?」
スイレン「……サトシの夢は私の夢!強くなろう、サトシ!一緒に!」ニコッ
サトシ「スイレン………」
サトシ「ああ!」ニッ
サトシ「俺、強くなってさ!スイレンを悪いやつから守れるようになりたいんだ!」
スイレン「私も同じこと思ってた!サトシを誰にも渡したくないって!」
スイレン「強くなる為にまずは……具体的な目標設定!」
サトシ「具体的な目標?」
スイレン「うん!とりあえず……今度開催される予定のアローラリーグ!それで優勝!」
サトシ「アローラリーグか……燃えてきたー!」メラメラメラ
スイレン「うん!私も!」ニコッ
サトシ「そこでさスイレン!相談なんだけどー…」
スイレン「相談?」
サトシ「俺のワザ構成なんだけどさ?"ねむる"をそろそろ外さない?」
スイレン「それは無理!」ビシッ
サトシ「なんで!?」
スイレン「"ねむる"は戦略の要!絶対に外せない!」
サトシ「戦略の要って……スイレン"ねむる"をバトルで使わないじゃん……」
スイレン「そ、そんなことない!こ、これから使う………予定…」ボソッ
サトシ「本当?」ジトー
スイレン「ほ、本当!」アセアセ
サトシ「んー……でもなー…」
スイレン「……………」
スイレン(ああ……幸せ…この時間がいつまでも……)
「やっと見つけたよー!」
スイレン、サトシ「!」
アセロラ「へっへー!アローラ!サトシ、スイレン!」ニコッ
クチナシ「よぉ」
サトシ「アセロラ!?クチナシさん!?」
スイレン「なんでカントーに!?」
アセロラ「なんでって……アセロラだってカントーに行きたかったのに……なんで誘ってくれないのよスイレーン!」プクー
スイレン「ご、ごめん……」
サトシ「アセロラ!クチナシさん!せっかく来たんだからさ!家によってってよ!すぐそこだから!」
アセロラ「本当!?サトシのお家、楽しみだね!おじさん!」
クチナシ「ん?ああ、悪いな兄ちゃん」
サトシ「へへへ!クチナシさんとアセロラにはウラウラの大試練でお世話になってるからさ!な?スイレン!」
スイレン「うん」
サトシ「それにお化け屋敷でも……」
サトシ「あっ、つーか俺、スイレンのポケモンだし、今は俺とスイレンの家か!」
アセロラ「……………」
アセロラ「ねぇスイレン」
スイレン「? なに?アセロラ」
アセロラ「サトシのお家に行く前にね?」
アセロラ「アセロラとバトルしようよ?」ニコッ
スイレン「え?」
クチナシ「……………」
ヒュオオオ
アセロラ「サトシ!スイレン!ゼンリョクでいくからねー!」
クチナシ「悪ぃが……手は抜かねぇぜ?」
サトシ「お願いします!クチナシさん!アセロラ!」
スイレン「サトシ!」
サトシ「!」
スイレン「…私の中の……女の勘が言ってる…」
スイレン「このバトル……絶対に負けられない!!」メラメラメラ
サトシ「……ああ!最初からそのつもりだよ!」ニッ
スイレン「サトシ!10まんボル……」
アセロラ「おじさん!ふいうち!!」
クチナシ「おらよっと」バキッ
サトシ「ぐあっ!」ガクッ
スイレン「! ……サト……」
アセロラ「まだまだいくよ!おじさん!シャドーパンチ!!」
クチナシ「オラァ!!」ブンッ
サトシ「うわぁぁぁ!!」ドサッ
スイレン「サトシ!」ダッ
サトシ「イテテ……」ヨロッ
クチナシ「よぉ、どうした?もう終わりかぁ?」ニヤニヤ
サトシ「……まだまだこれからだよ!」
クチナシ「相変わらずタフさだけは一丁前だなぁ」
サトシ「なんだって!?」カチン
アセロラ「……うふふ、やっぱりすごいね……」
アセロラ「サトシは」チラッ
スイレン「!」カチン
サトシ「スイレン!」
スイレン「うん!サトシ……アクアジェ……」
アセロラ「おじさん!あくのはどう!!」
クチナシ「………………」スッ
オオオ
サトシ「うわぁぁぁぁ!!」ガクガク
スイレン「な!?ひる……」
アセロラ「シャドーパンチ!!」
クチナシ「ふんっ!」ブンッ
サトシ「ぐぅ……」ズザザ
スイレン「サトシー!!」
アセロラ「うーん……やっぱりねー」
スイレン「!」
アセロラ「スイレンは……サトシの良さを全然引き出せてないよ…これじゃあ…」
サトシ「……くそっ……まだまだ…」ヨロッ
アセロラ「サトシが可哀想だよ」
スイレン「……可哀想……?」
アセロラ「サトシ!」クルッ
サトシ「…………?」ヨロッ
アセロラ「サトシ……強くなりたいんだよね?」
サトシ「………え?」
アセロラ「………実は……ウラウラの時からアセロラ……ずっと思ってたの…」
スイレン「アセロラ!何を……」
アセロラ「サトシ!アセロラのポケモンになってよ!」ニコッ
サトシ「…………な、なにを……」
スイレン「ちょ、ちょっとアセロラ!何言ってるの!?サトシは私のポケモン!」
スイレン「いくら友達でも……その冗談、許せない!!」キッ
アセロラ「冗談なんかじゃないよスイレン」
スイレン「……え?」
アセロラ「………この世界に…ポケモンは星の数ほどいるよ?でもね、同じポケモンは…サトシはこの世に一人しかいないの」
スイレン「……でも……アセロラにはクチナシさんが……」
クチナシ「………俺はやせいだ。アセロラが気に入ったポケモンを見つけるまでの保護者がわりみてぇなモンよ」
スイレン「な!?」
アセロラ「いくら友達でも……いや、女の子としてこれは譲れない……かな?」
アセロラ「サトシ!」
サトシ「!」
アセロラ「アセロラと一緒にきてよ」ニコッ
アセロラ「サトシ!アセロラと一緒なら……サトシの夢だって叶えられるよ!だから……」
サトシ「アローラでマナーロ…」ヨロッ
アセロラ「え?」
サトシ「ごめんアセロラ……俺の夢はスイレンの夢……スイレンの夢は俺の夢なんだ……だから…」
サトシ「この夢は…スイレンと一緒に叶えるって決めたんだよ…」
スイレン「サトシ……」ウルッ
アセロラ「……………」
クチナシ「フラれちまったなぁ…」ポンッ
アセロラ「………だったら……」
アセロラ「アセロラがこのバトルに勝ったら……!サトシをアセロラに頂戴!」キッ
サトシ、スイレン「!」
クチナシ(アセロラがここまでワガママを言うとは珍しいな…)
スイレン「……サトシは渡さない…誰にも…」
スイレン「サトシ!アセロラに見せてやろう!私たちのゼンリョク!!」ピカー
サトシ「おう!」
アセロラ「スイレンのZリングが輝いて……」
アセロラ「………おじさん!」ピカー
クチナシ「ああ」スッ
スイレン「………これが私とサトシのゼンリョク!!」ピカー
スイレン「スパーキング!ギガボルト!!」
サトシ「うぉー!!」バリッ
バリバリバリ
アセロラ「……ブラックホール……」スッ
アセロラ「イクリプス!!」
クチナシ「……………」スッ
オオオ
スイレン、サトシ「!?」
ピカー!!
ポツン ポツン
ザー ザー
スイレン(雨………)
スイレン(負けたんだ……私……アセロラに……)
ザー ザー
コロコロコロ
スイレン「………モンスターボール……サトシの…」ヨロッ
スイレン「行かないで……私の……」スッ
コツン
アセロラ「……………」ヒョイッ
スイレン「……アセロラ……」
アセロラ「………ごめんねスイレン」ボソッ
スイレン「……まっ……」
アセロラ「………行こうよ。おじさん」クルッ
クチナシ「………………」クルッ
スイレン「……待って!行かないで!」ヨロッ
ズルッ
スイレン「……うっ…」ドサッ
スイレン「うぅ…」グスッ
ザー ザー
ザー ザー
サトシの家
リーリエ「………雨…強くなってきましたね……」
スイレン「……………」
マオ「スイレン……」
マーマネ「ね、ねぇ……スイレンどうしたの?なんでサトシは一緒じゃないの?」ヒソヒソ
カキ「………どうやら…アセロラとバトルしてサトシをとられたらしいぞ…」ヒソッ
マーマネ「えぇ!?」
マオ「ね、ねぇ…スイレン…」
スイレン「サトシを守れなかった…」ボソッ
マオ「!」
スイレン「………弱いから……私が…」グスッ
マオ「スイレン……」
リーリエ「でしたら……今からサトシを取り返しに行きましょうスイレン!」
マオ「そ、そうだよ!アセロラにさ、私が勝ったらサトシを返してーって、バトルを申し込みに……」
スイレン「……………」
リーリエ「で、では早速……!ポケモンをレンタルしに……」
スイレン「ポケモンは…サトシじゃなきゃイヤ…」
リーリエ「で、ですが……」
スイレン「……」スクッ
リーリエ「あの…スイレン……何処へ……」
スイレン「……出てく。ここは私の家じゃないから…」
リーリエ「で、出てくって…」
マオ「スイレン!外は雨…」
ガチャッ
バタン
マオ、リーリエ「……………」
マーマネ「……スイレン……本当に出てっちゃったよ…」
カキ「追いかけるか?」
マオ「………リーリエ」チラッ
リーリエ「……はい」コクッ
トキワシティ
ポケモンセンター
アセロラ「えっへっへー!アセロラ、クッキー作ってきたんだよねー?」ゴソゴソ
アセロラ「おじさん!バトルお疲れさま!どうぞ!」スッ
クチナシ「あんがとよ。うめぇ」モグモグ
アセロラ「はい!サトシにも」スッ
サトシ「いらないよ…」
アセロラ「サトシ……」
クチナシ「まぁ、あんなゲットの仕方すりゃあ、そりゃそうなるわな」モグモグ
アセロラ「ひ、人聞きの悪いこと言わないでよおじさーん!」
アセロラ「あれは……歴とした……スイレンとのサトシを賭けたバトルなの!」
クチナシ「半分強奪みてぇなモンじゃねぇか」モグモグ
アセロラ「ち、違うよ!スイレンだってちゃんとオッケーしてたもん!」
クチナシ「わーった、わーったよ!」モグモグ
サトシ「スイレン……」
アセロラ「…………」
ジョーイ「あのー…アセロラさんですか?」
アセロラ「? そうだけどー……」
ジョーイ「外でアセロラさんのお友達にアセロラさんを呼んできてと頼まれましてー」
アセロラ「? お友達……?」
トキワの森
ザワザワ
アセロラ「………どうしたの?アセロラに何か用?」
アセロラ「リーリエ!マオ!」ニコッ
リーリエ「……………」
マオ「アセロラ……お願い、サトシを返して!」
アセロラ「…………サトシはアセロラがスイレンとのバトルに勝ってゲットしたの。今サトシはアセロラのポケモンだよ?返してーはないんじゃないかな?」
リーリエ「はい、わかっています。スイレンから事情は聞きました」
アセロラ「だったら……」
リーリエ「この世に同じポケモンは存在しない……同じ女の子として…アセロラのキモチもわかります。それに……」
リーリエ「だからこそ、こういった似たような"賭けバトル"が世界中でおこっているのもまた事実……」
リーリエ「私もマオも…アセロラがサトシを賭けたバトルをスイレンに持ちかけ、サトシをゲットしたことを責めるつもりはありません」
アセロラ「……じゃあ、もういいよね?アセロラだって…これからもマオやリーリエ……それにスイレンとは友達として仲良くしていきたいの」
マオ「うん、私たちも同じだよアセロラ……でも…」
リーリエ「アセロラの友達として……アセロラのしたことを責めるつもりはないです。ですが…」
マオ「スイレンの友達として…私たちもアセロラに賭けバトルを挑むよ!!」
アセロラ「!」
リーリエ「アセロラ!私とマオ……好きな方を選んでください!」
マオ「でも…私かリーリエが勝ったら……サトシをスイレンに返してもらうよ!」
アセロラ「…………うんうん、なるほどねー……サトシ!」
サトシ「…………」ザッ
アセロラ「…………マオ、リーリエ!二人いっぺんにかかってきていーよ!」ニコッ
マオ、リーリエ「!?」
アセロラ「サトシに……アセロラの方がスイレンよりサトシのパートナーに向いてるってことを教えてあげるよ」ニコッ
マオ、リーリエ「……………」
マサラタウン
ザー ザー
スイレン「……………」
「スイレン!」ピチャ
スイレン「!」
カスミ「なーにこの世の終わりーみたいな顔してんのよ?」
スイレン「カスミ……」
カスミ「こんな雨の中傘もささないで……風邪ひいてもしらないわよ?」
スイレン「……………」
カスミ「……それともー………美女がビショビショーってギャグでも言うつもり?」スッ
スイレン「カスミ……」ウルッ
カスミ「えっ!?」ビクッ
スイレン「うわぁぁぁぁん!!」ビエーン
カスミ「ちょ、ちょっとスイレン!?」アタフタ
オーキド研究所
カスミ「なるほどねー……サトシを……」
スイレン「……サトシと一緒なら…どんなことも怖くない…乗り越えられるって思ってた…」
スイレン「……いつの間にか…一緒にいるのが当たり前になってて……サトシは私だけのものだから…絶対に私から離れないって…」
カスミ「スイレン…」
スイレン「私って…ホント馬鹿…」グスッ
カスミ「……まったく、たかがそんなことくらいで情けないわねー」ヤレヤレ
スイレン「そ、そんなこと!?カスミにとってはそんなことでも、私にとっては……」
カスミ「スイレン!泣いてる暇があるなら」ビシッ
スイレン「」ビクッ
カスミ「女に生まれたからには…好きな男くらいさっさと取り返しに行きなさい!」
カスミ「ね?」ニコッ
スイレン「カスミ……」
タケシ「スイレン!サトシをとられたんだって!?」ヌッ
スイレン「タケシ!?(どっから……)」
タケシ「水くさいぞスイレン!何で俺に相談しないんだ!」
スイレン「タケシ…ありがと」ニコッ
シゲル「まったく、女の子を泣かすなんて…サートシくーんも最低だねー」ヌッ
スイレン「!」
シゲル「…とはいえ、彼は僕にとって大切な友人でもありライバルだ。僕も協力は惜しまないさ」キラン
スイレン「ど、どうも…」
カスミ「タケシにシゲル!二人ともやせいよ!スイレン、サトシを取り戻すんならつれてっていいわ」
スイレン「…………」
タケシ「スイレン!行こう!サトシを取り戻しに!」
シゲル「女の子を泣かすサートシくーんにはお説教をしてあげないとね?」ニッ
スイレン「カスミ…それにタケシとシゲル、ありがとう…でも、大丈夫」スクッ
カスミ、タケシ、シゲル「!」
スイレン「サトシを迎えには……私一人で行く!……だって…」
スイレン「私のパートナーは……サトシだけだから!」ニコッ
タケシ「……たくっ」ニッ
シゲル「やれやれ」
カスミ「スイレン!」
スイレン「!」
カスミ「スイレンなら大丈夫よ!頑張んなさい!」ニッ
スイレン「……うん!」クルッ
ガチャッ
タッタッタ
トキワの森
カキ「ぐあっ!」ドサッ
マーマネ「うぅ……」
マオ「カキ!」
リーリエ「大丈夫ですかマーマネ!」
マーマネ「な、なんとか……それにしても……」チラッ
サトシ「これが……俺のチカラ……」
マオ「……カキとマーマネ…二人がかりでも勝てないなんて…」
カキ「サトシのやつ……あんなに強かったのか…」
リーリエ「強いです…強すぎです…」
アセロラ「サトシ!これがサトシの真のチカラだよ!」
サトシ「アセロラ……」
アセロラ「……わかってくれた?サトシのベストパートナーはスイレンじゃなくてアセ……」
「違う!サトシのベストパートナーは……私!」ザッ
アセロラ「!」
マオ「……まったく、何やってたのよ…」
リーリエ「遅いです……遅すぎですよ!」
スイレン「ごめん、遅れた!マオちゃん!リーリエ……」
スイレン「サトシ!」
サトシ「スイレン!!」
アセロラ「……………」
アセロラ「……何しにきたのスイレン?……って、聞くまでもないかな?」
スイレン「サトシを迎えに来た」
スイレン「アセロラ!私とバトルして!サトシを賭けて」キッ
サトシ「スイレン……」ウルウル
アセロラ「いいよ?アセロラとサトシが負けるわけないしねー?」
アセロラ「で、スイレンの新しいパートナーは?」
スイレン「いない。私のパートナーはサトシだけだから」
アセロラ「! いないって……それじゃバトルに……」
スイレン「サトシは……いつも私のために体を張ってくれてる……だから……」
スイレン「今度は……私が体を張る番!」ドンッ
マオ「ちょ、ちょっと!スイレン!何言ってんのよ!」
リーリエ「論理的結論から言いますと……さすがにそれは無茶……」
アセロラ「……マオとリーリエの言うとおりだよスイレン。せめてポケモンを手に入れてから出直して……」
スイレン「Zワザ……」
アセロラ「?」
スイレン「今からアセロラが撃つZワザ……私が耐えたらサトシを返して!」
アセロラ「…………」
サトシ「な、何言ってんだよスイレン!俺、スイレンにZワザなんか撃ちたくないよ!」
スイレン「大丈夫!サトシのゼンリョクなら、受け止める覚悟はできてる!いつだって!」ニコッ
サトシ「な、なぁ!アセロラからも何か言って…」
アセロラ「わかったよスイレン」
サトシ「アセロラ!?」
アセロラ「……スイレンのゼンリョクの覚悟……受け取ったよ」ピカー
スイレン「どうも」スゥ
サトシ「お、おい!」
リーリエ「アセロラのクリスタルが輝いて……」
マオ「スイレン!アセロラ!やめてー!」
アセロラ「……いくよサトシ……!アセロラたちのゼンリョク……!!」ピカー
サトシ「うぅぅ……」
スイレン「………こい!!」キッ
アセロラ「スパーキングギガ………」フシュー
アセロラ「……え?」
リーリエ「……アセロラのクリスタルの輝きが……」
マオ「……消えた……?」
アセロラ「さ、サトシ……?どうしたの?た、体調でも……」オロオロ
サトシ「ごめんアセロラ」
アセロラ「……え?」
ピキピキ
アセロラ「!」
リーリエ「み、見てください!アセロラのモンスターボールにヒビが!!」
パリン
アセロラ「そ、そんな……アセロラのボールが……」
マオ「割れた……」
アセロラ「ま、待ってよサトシ!行かないで!」
サトシ「…………」ツカツカ
たとえ火の中水の中草の中森の中……
スイレン「サトシ……」コト
カキ「スイレンがモンスターボールを置いた……?」
マーマネ「……せっかくサトシがやせいに戻ったのに……ゲットしないの……?」
スイレン「………今度はだましうちもふいうちもしない……もしサトシがもう一度私のところに戻ってきてくれるなら…」
サトシ「…………」
スイレン「このボールに入って」
土の中雲の中、あのコのボールの中
サトシ「そんなの最初から決まってるよ」ポチッ
シュー
アセロラ「そ、そんな……」
マオ「サトシが自分からスイレンのボールに!?」
ウニウニ ウニウニ
リーリエ「わ、私……本で読んだことがあります……あれは……友情ゲットを越えた……」
ウニウニ ウニウニ ポーン
スイレン「サトシ……ゲットだぜ!!」
リーリエ「キズナゲットです!!」
アセロラ「き、キズナゲット……?なによそれ…」
クチナシ「フラれちまったなぁ」ヤレヤレ
アセロラ「……おじさん…」
クチナシ「……で?このまま諦めんのか?」
アセロラ「…………こう見えてもアセロラ……」スクッ
アセロラ「諦めの悪い女なの」ニッ
クチナシ「へっ」ニッ
マサラタウンにサヨナラバイバイ
オレはこのコと
サトシ「スイレン!」
スイレン「うん!サトシ……」スゥ
アセロラ「! おじさん!ふいうち!」
クチナシ「………」ダッ
スイレン「ねむる!!」
サトシ「クカー」スピー
クチナシ「な!?」スカッ
アセロラ「いっ!?」
カキ「初手ねむる、か……」
リーリエ「あの二人は本当に次の行動がよめませんね?」クスッ
アセロラ「で、でも…サトシが眠ってる今がチャンスだよ……!おじさ…」
スイレン「サトシ!起きて!」
サトシ「ああ!」パチ
アセロラ「なんで!?」
マオ「さすがスイレンだよ!」
リーリエ「はい!普段から"ねむる"にチカラを入れていた成果がでましたね!」
カキ、マーマネ(うわぁ……)
アセロラ「うぅぅ~……!おじさん!シャドーパンチ!!」
クチナシ「おう!!」ボンッ
鍛えたワザで
スイレン「……サトシ!!」ギラン
サトシ「おう!……へへっ!ロイヤルマスク直伝……」ググッ
スイレン「ばくれつパンチ!!」
サトシ「とりゃあ!!」ブンッ
ドカン!!
勝ちまくり
アセロラ「う、嘘でしょ!?ゴーストタイプのシャドーパンチをかくとうタイプのばくれつパンチで相殺した!?」
クチナシ「はっ、やるじゃねぇの?」ニッ
スイレン「……常識は…!」
サトシ「打ち砕く為にある!!」
仲間を増やして次のまちへ
カキ「たくっ、相変わらずメチャクチャだな」ヤレヤレ
リーリエ「ですね?」クスッ
マーマネ「リーリエが言う?」
リーリエ「……どういう意味ですか?」ジトー
マーマネ「いや……ハハハ……」
マオ「ふふっ」クスッ
いつもいつでもうまくいくなんて
アセロラ「…………」
クチナシ「どうした?やっぱギブアップか?」
アセロラ「言ったでしょおじさん?アセロラ…」スッ
ピカー
アセロラ「諦めが悪い女なの」ニッ
スイレン「サトシ!」ピカー
サトシ「おう!!」
マオ「二人のリングの輝きが!!」
リーリエ「スイレンとアセロラ……お互いのゼンリョクを込めたZワザで勝負を決めるつもりのようですね…」ゴクリ
アセロラ「いくよー!おじさん!!」ピカー
クチナシ「おう!!」
"無限暗夜への誘い"
オオオ
リーリエ「アセロラのZワザから無数の影の手が!!」
マーマネ「ヒィィィィ」ガクガク
カキ「サトシー!スイレン!!」
マオ「! み、見て!スイレンのZリング!形が!!」
リーリエ、カキ、マーマネ「!」
オオオ
スイレン「……10まんボルトじゃ……たりない…」ピカー
サトシ「……ああ!!」
オオオ
スイレン「10まんボルトよりもでっかい100まんボルト!!いや…」
サトシ「もっともっとでっかい…俺たちの…」
スイレン「私たちの……」
スイレン、サトシ「超ゼンリョク!!」
ピカー
アセロラ、クチナシ「!?」
いつもいつでもゼンリョクで生きてる
スイレン「……届け!!常闇の彼方まで!!」
サトシ「うおぉぉぉー!!」バチバチバチ
"1000まんボルト!!"
マサラタウン
サトシの家
ハナコ「ご飯できたわよー」
全員「はーい!!」
ワイワイ
アセロラ「わーっ!サトシのママの料理…とっても美味しいね!」モグモグ
サトシ「へへっ!だろ?」
スイレン「でしょ?」
アセロラ「なんでスイレンがドヤるの?」モグモグ
ハナコ「こーら!スイレンちゃん、アセロラちゃん!ケンカはダメよ?」メッ
スイレン、アセロラ「ごめんなさい…」
ハナコ「ふふっ、よろしい!今日はサトシがいっぱいお客さんつれてきてくれたからご馳走よ!」
ハナコ「クチナシさん、クチナシさんも遠慮せずに食べてくださいね?」ニコッ
クチナシ「すみませんねー奥さん」モグモグ
リーリエ「ふふっ、スイレンもアセロラもサトシのお母様の前では躾の行き届いたイワンコみたいですね?」クスッ
マオ「アハハ、だねー?」
カキ「……つーか、何でアセロラもいるんだ?いや、いちゃ悪い訳じゃないが……なんていうか……」モグモグ
マーマネ「うん、まぁ……さっきあんなことあったばっかりだと……ねぇ?」モグモグ
マオ「昨日の敵は今日の友って言うでしょ?」ズイッ
リーリエ「そして……今日の友はずっと友達です!」ズイッ
カスミ「アンタたちー?そんな細かいこと言ってるとモテないわよー?」ニヤニヤ
カキ、マーマネ「!」
マオ「い、いいよ!カキはモテなくって!」
リーリエ「マーマネ!マーマネはモテる必要ないですからね?」ニコッ
カキ、マーマネ「…………………」
カスミ「おーおーアツイアツイ」ヤレヤレ
カキ、マーマネ「…………………」チラッ
アセロラ「スイレーン!アセロラ、まだサトシを諦めた訳じゃないからねー?」ジトー
スイレン「私とサトシのキズナは無敵!アセロラなんか何度でも返り討ち!ね?サトシ!」
サトシ「おう!」モグモグ
カキ、マーマネ「……………」
カキ、マーマネ(サトシ……モテモテなのにまったく羨ましいと思えないのがすごいな……)
そして月日はたち……
アローラ地方
ポケモンスクール
ククイ「今日の宿題は"将来の夢"について作文を書いてきてもらう!」
ククイ「期日は明日までだ!ま、あくまで目標みたいなモンだからな!そんなに深く考えなくてもいいぞー」
マオ「将来の夢かー」
カキ「俺は……やっぱあれかな?」
リーリエ「マーマネ!私たちはもう決まっていますよね?」ニコッ
マーマネ「もちろんだよリーリエ!」
スイレン(将来の夢……)
サトシ「俺はポケモンチャンピオンとー」
サトシ「ねぇ!スイレン!」
スイレン「な、なに!?」ビクッ
サトシ「スイレンの夢は?」ワクワク
スイレン「私の夢は……サトシとおんなじ!」ニコッ
サトシ「俺の夢はスイレンの夢……そんでさ」
スイレン「?」
サトシ「スイレンの夢は俺の夢だ!だからさ」
スイレン「え?」
サトシ「スイレンの夢を教えてよ!」ニッ
スイレン(私の……夢………)
翌日
ワイワイ
マーマネ「僕の夢はリーリエと一緒に世界中のワザを極めることです!」
マーマネ「そして…いずれ出来るエーテル財団宇宙支部でリーリエと一緒に世界…いや、全宇宙の人とポケモンの幸せを見守っていきたいです。おわり」
パチパチパチ
サトシ「マーマネー!すっげー良かったよ!」
ククイ「ああ!素晴らしい夢だ!」パチパチ
マーマネ「ま、まぁね?////」テレッ
リーリエ「うっ……うっ…」グスッ
マオ「ど、どうしたのリーリエ?」
スイレン「リーリエ、泣いてる!?大丈夫?」
リーリエ「す、すみません……今のマーマネの発表で……私、感動してしまいまして……」グスッ
マオ「こらー!マーマネー!リーリエ泣かせちゃダメでしょー!」ニヤニヤ
スイレン「マーマネ、やるぅ!」ヒューヒュー
マーマネ「えへへ////」テレッ
ククイ「よし!次はカキだ!」
カキ「はい!」ガタッ
カキ「えー……俺の夢は……いつかホシにゲットしてもら…」
マオ「カ~キ~?」ジトッ
カキ「じゃ、じゃなくて………マオと一緒にアイナ食堂を世界一の食堂にすることです!」アハハ
マオ「……まったく!」ヤレヤレ
リーリエ「とか言いつつも……マオ、なんだかんだ嬉しそうですね?」クスッ
スイレン「うん!マオちゃん、カキとラブラブ!」ニヤニヤ
マオ「そ、そんなことないって~////」テレッ
サトシ「カキー!キズナのチカラなら俺とスイレンだって負けてないぜー!」ガタッ
マーマネ「僕とリーリエだって!」ガタッ
スイレン「サトシ!今は授業中!本当のことだけど、今は押さえて!」ドードー
サトシ「わ、悪いスイレン…つい…」ヘヘヘ
リーリエ「マーマネ!今マーマネが言ったことは事実ですが……見せつけるようなことをしてはマオとスイレンに悪いです!」
マーマネ「ごめんねリーリエ?いてもたってもいられなくってさ?」エヘヘ
リーリエ「もぅ!」クスッ
ククイ(みんなお互いに最高のパートナーに巡り会えたんだな?)フッ
ククイ「よし!最後はスイレンだ!」
スイレン「は、はい!」ガタッ
スイレン(いよいよ……私の番……)ドキドキ
サトシ「スイレン」ヒソッ
スイレン「!」
サトシ「大丈夫だよ、俺がついてる」ニッ
スイレン「サトシ………」
スイレン「うん!」ニコッ
スイレン「私の夢。私の夢は………サトシや師匠みたいに……」
スイレン「世界を見てまわりたい!サトシと一緒に!」
リーリエ「世界……」
マオ「……うん、スイレンらしい夢だね?」ニコッ
サトシ「へへっ」ニッ
スイレン「行ったことのない地方をサトシと一緒に歩いて……世界中の海を見て……それで…」
スイレン「サトシと一緒に……各地方のチャンピオン!」グッ
マーマネ「世界中を旅に…チャンピオンかぁ…」
カキ「デカいな…」フッ
サトシ「だろ?」ヘヘヘ
サトシ「もちろん、夢は夢で終わらせないぜ!な?スイレン!」
スイレン「うん!当然!」グッ
リーリエ「ふふっ、あの二人なら…本当に叶えちゃいそうですね?」
マオ「うん、なんたって……常識なんて打ち砕いちゃう二人だからね!」ニコッ
スイレン「そしていずれは……」
スイレン(サトシと結婚…)チラッ
サトシ「!」
スイレン「/////」ボフン
サトシ「?」
マオ、リーリエ、カキ、マーマネ(なぜ赤くなるスイレン)
ククイ「世界……か……なぁサトシ」
サトシ「? なに?博士」
ククイ「お前……今までどんな地方を旅した?」
サトシ「えーと……まずカントーでしょ?ジョウトに……それからー……」
ククイ「………サトシ、スイレン。お前たちに一つオススメの地方がある」
スイレン、サトシ「え?」
浜辺
ザザーン
サトシ「博士が進めてくれた地方……えーっと……ガルーラ地方だっけ?」
スイレン「サトシ!ガルーラじゃなくってガラル!」
サトシ「そ、そうそう!ガラル!楽しみだなー!」
スイレン「うん」
サトシ「へへっ!ガラルには強いポケモンいっぱいいるかなー?」
スイレン「……………」
サトシ「どうしたの?スイレン?」
スイレン「……叶えられるかな?サトシと私の夢……」
ああ~ 憧れの~
スイレン「ポケモンチャンピオン」
サトシ「……なれるよ。俺とスイレンなら……いや…」
スイレン「……うん、そうだね…」
スイレン、サトシ「絶対になってやる!!」
サトシ「へへっ」ニッ
スイレン「えへへ」ニコッ
サトシ「……よし、んじゃ……家に帰……」スクッ
スイレン「ねぇサトシ」
サトシ「ん?」
スイレン「私とサトシは……」
スイレン「ずっと…一緒」ニコッ
おわり
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