【ガルパン】カルパッチョ「ドゥーチェ、哺乳瓶の時間ですよー」 (45)

アンチョビ「ふぅーお風呂も入ったことだし寝る前に恋愛小説でも読むかぁ」

アンチョビ「誰もいないよな?」キョロキョロ

アンチョビ「よし! それじゃ金庫の扉を開けてーー」ジリリ

小梅「ででーん!」パッパラー!

アンチョビ「う、うわ! なんだなんだ!?」

アンチョビ「金庫の中から人が……」

まほ「金庫の暗証番号が自分の誕生日だとは安直だな安斉」

まほ「それでは人に入られてしまうぞ」

アンチョビ「普通金庫に人は入んないだろ!」

アンチョビ「というかなんでまほたちがここにいるんだ!?」

まほ「私たちがここにいる理由?」

まほ「そんなのは愚問だな」

小梅「愚問ですね!」

まほ「単刀直入に言おう。安斉、私はお前を」

小梅「私は貴方を……」

まほ&小梅「「ママにしにきた!」」デデドーン!


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アンチョビ「……え?」

まほ「聞こえなかったのか仕方ない」

小梅「仕方ないですね! もう一度やりましょう!」

アンチョビ「いや、やらなくていいからな? 聞こえていたから! 意味を理解できなかっただけで」

まほ「昨今では母性の少ない母親が多い傾向にあるらしい」

まほ「それは母親が子供に厳しい教育を強制し続けたせいで子供もまた誰かに優しく出来なくなっているのだと聞く」

小梅「このままでは人類全体が優しさを失い人々は争うことになってしまう」デデン

まほ「そうなれば戦車道が競技ではなく戦争になるかも知れない」

まほ「そこで考えたんだ」

小梅「全人類がママになれば世界は平和になると!」デデドーン!

まほ「というわけでお前をママにしにきた」ドカーン

アンチョビ「な、なあ……とりあえず爆竹を鳴らすのを止めてくれないか」

アンチョビ「部屋が煙臭くなっちゃうだろ?」

まほ「ああ。すまなかったなママ?」

アンチョビ「いや私はママじゃないからな?」

小梅「ごめんなさいママ」

アンチョビ「だから私はママじゃないって! というか誰だお前?」

小梅「ママの娘だよ」

アンチョビ「えぇ……」

アンチョビ「とにかく甘えたいなら自分の母親に甘えればいいじゃないか!」

まほ「自分の母親」ズーン

小梅「た、隊長! 元気を出してください!」

まほ「うぅ……もう嫌だ。嫌だよ……」

まほ「母性が……哺乳瓶が欲しい……」

小梅「誰か! 誰か! ママはいませんか!」

小梅「早く手当てをしないと隊長が……母性欠乏症で……死んじゃう」ポロポロ

アンチョビ「母性欠乏症ってなんだよ!?」

小梅「おお! こんなところにバブみ力の高い人がいますよー」(棒読み)

まほ「うぅ……バブみ力の高い人に甘やかしてくれないと死んでしまう」チラチラッ

アンチョビ「そ、そんな目で見ても騙されないからな?」

まほ「チッ……さすがに騙されないか」

アンチョビ「今舌打ちしたよな? なぁ?!」

小梅「いやあのまま推せば行けた気がしますが」

まほ「む……だとしたら判断ミスだな」

まほ「だがもはやそれはどうだっていいことだ」

まほ「安斉は今自分がママになることに戸惑いを覚えているようだからな」

アンチョビ「いや……誰だって戸惑うだろう!」

小梅「そうですね……素直にママにするにはこれしかありませんね」スッ

アンチョビ「えっ……ちょ……注射器!?」

まほ「アッサムが作ったママ薬だ。この中には母性ホルモンが入っていてな」

まほ「注入された者はママになるらしい」

アンチョビ「聖グロはなんて恐ろしいものを作ってるんだー」アワアワ

まほ「というわけで小梅……アンチョビを抑えてくれ」

小梅「了解です! 隊長!」

アンチョビ「ぎゃー離せ! やーめーろー!」ジタバタ

小梅「大丈夫です。次期にママになりますから!」グググ

アンチョビ「いやだぁ……まだママになりたくないぃー!」ジタバタ

まほ「ふふっ……安斉は素直じゃないなぁ」

まほ「お前はママだろ」プスッ

アンチョビ「うっ…………」バタリ

まほ「よしこれでママになったな」

小梅「沢山甘えることができますね!」

まほ「ああ……哺乳瓶とオムツの用意は出来ているな?」

小梅「まっかせてくださーい! それどころかガラガラや絵本、オルゴールまで用意しています!」

まほ「でかしたぞ小梅」

小梅「お、……アンチョビさんが目を覚ましたようですよ」

まほ「ママぁ……私だ。分かるよな?」

アンチョビ「…………」

まほ「ママ?」

アンチョビ「オギャー! オギャー!」

まほ&小梅「……え?」

まほ「ど、どういうことだ? 何故泣くんだ? これじゃまるで……」

小梅「赤ちゃん……」

まほ「ど、どうなっている! 赤ちゃんは私たちのはずだ」

まほ「何故アンチョビはママになってくれない!」

小梅「も、もしかして……」

小梅「母性が……裏返った!?」

まほ「母性が裏返っただと!?」

小梅「母性とは速度の早い戦車のようなものです!」

小梅「アンチョビさんは元々バブみ力の高いママでした」

小梅「そんなママに母性ホルモンを投与したら」

小梅「戦車同士がぶつかればひっくり返るように」

小梅「母性同士が裏返り赤ちゃん状態になる!」デデーン!

まほ「そんな……」

ドゥーチェダイジョウブデスカー ナンカナキゴエガキコエルッスネ

まほ「まずい安斉の泣き声に反応して仲間が集まって来たぞ!」

小梅「ここは戦略的撤退を推進します! アンチョビさんはまた後でママにすれば良いんです!」

まほ「そうだな。アンチョビの世話は彼女たちに任せて私たちは逃げることにしよう!」タッタッタ

ペパロニ「あ! なんだお前!?」

ペパロニ「待て! 逃げずに話を聞かせるっす!」タッタッタ

カルパッチョ「とりあえず警報を鳴らして……」

カルパッチョ「皆さん! 学園艦に不届きものが現れました。見つけ次第速やかに捕獲してください」

カルパッチョ(ペパロニは追いかけて行っちゃったみたいだけど)

カルパッチョ(とりあえずドゥーチェが無事か確かめないと)

カルパッチョ(この泣き声どう聞いてもドゥーチェの声だし)

カルパッチョ「ドゥーチェ? あの……大丈夫でしょうか」

カルパッチョ「先ほど不審者がいたようですけど何がされていませんか?」

アンチョビ「…………」

カルパッチョ「あ、あのドゥーチェ?」

アンチョビ「ばぶ?」

カルパッチョ「……え?」

アンツィオ生1「待て待てー」

アンツィオ生2「てめぇら……姉さんになにしやがった!」

まほ「不味いな予想以上に大きな騒ぎになってしまった」

まほ「なんとかヘリまでたどり着ければいいが」

小梅「で、でもアンツィオの生徒たちがすぐそこまで追ってきてます」

小梅「このままでは捕まるのも時間の問題かと」

まほ「くっ……一体どうすれば」

小梅「隊長! ここは私が時間を稼ぎます!!」

まほ「時間を稼ぐって」

まほ「だがもしお前に何かあれば私は……」

小梅「大丈夫です。あの新撰組の近藤勇のように作戦を成功して見せますから」

まほ「それ最終的にバレるんじゃなかったか?」

まほ「だが小梅の言葉を信じよう。後は任せたぞ」タッタッタ

小梅「隊長……絶対に貴方のことはこの命に変えても守護って見せますから!」フンス

ペパロニ「ようやく見つけたっすよ。ええっとどっかで見たような気がするんすけどお前誰だ?」

小梅「ふふふ……どうせ私はエンドロールにすら乗せられずみんなの戦車道のみんなに含まれなかった存在」

小梅「皆さんの記憶にも残らないのは仕方のないことです」

小梅「故に私の姿から学園を探られることはない!」ビビーン

ペパロニ「確かに名前とか全然覚えてねーけど」

ペパロニ「どのみち捕まえて学生証を見れば学園が分かるはずッス」

小梅「ふふふ……ですが私をそう簡単に捕まえられますか」

ペパロニ「今はいわゆるお前は包囲されてるよ状態なんすよ。もう絶対に逃げられないっす」

アンツィオ生1~156「」ゾロゾロ

ペパロニ「さあ大人しくして姐さんに何をしたか洗いざらい吐いてもらうっすよ!」ポキポキ

小梅「未だ! 小梅忍法! 煙幕の術!」チュドーン

ペパロニ「ぎゃあ! げほっげほっ……これは爆竹の煙っすか」

ペパロニ「こんなのに狼狽えるな! すぐに敵を捕まえ……あれ?」

アンツィオ生145「き、消えてる?」

アンツィオ生157「どこに行ったんでしょうか?」

ペパロニ「くぅー! 一体どこに逃げやかったんだ!?」

ペパロニ「みんな探して捕まえるっす」バタバタ

アンツィオ生1~157「了解!」バタバタ

まほ「五分待っても小梅は来ないか……」

まほ「仕方ないこれ以上待てばこのヘリもアンツィオに見つかってしまうか」

まほ「小梅の犠牲を無駄にするわけにはいかないな」

まほ「ヘリを発進させ……」

アンツィオ生157「待ってください!」

まほ「なに! アンツィオがもう見つかったのか!」

アンツィオ生157「違います。私はアンツィオではなく」ベリベリベリ

小梅「母性マイスターの赤星小梅です!」デデーン

まほ「小梅! いつの間にそんな技術を! さすがは小梅だ」

小梅「さ、今のうちにずらがりましょう!」デデドン!

まほ「よし出発するぞー」バラララ

ペパロニ「あの音はヘリの音っすか……」

カルパッチョ「逃げられたみたいですね……」

カルパッチョ「えっと……これからどうしましょうか」

ペパロニ「どうするって何がっすか? アイツラに逃げられたのは残念っすけどドゥーチェが無事で良かったっす」パンパン

アンチョビ「おぎゃー! おぎゃー!」

ペパロニ「わわっ!? どうしたんっすか? そんな赤ん坊みたいな声を出して!」

カルパッチョ「そういえばペパロニは捕縛作戦の指揮を採っていたから知らないのね」

カルパッチョ「どうやらドゥーチェはあの人たちによって赤ん坊にされたみたいなんです」

ペパロニ「え……嘘ですよね」

ペパロニ「姐さんも冗談はよしていつもの通り話してくださいよ」ガクガク

カルパッチョ「ペパロニ……そんなに揺らしたら」

アンチョビ「おぎゃー! おぎゃー!」ジタバタ

カルパッチョ「ほら泣いちゃうじゃない。よしよしドゥーチェ大丈夫ですよ? いい子いい子」

アンチョビ「おぎゃー! おぎゃー!」

ペパロニ「ドゥーチェ……本当に赤ん坊に」


アンチョビ「ショックなのは分かりますが今は泣き止む方法を見つけないと」

ペパロニ「ウチが赤ん坊の世話した時は哺乳瓶あげれば何とかなりましたけど 

アンチョビ「今泣いているのもお腹が空いているということでしょうか?」

アンチョビ「確か調理場には子持ちの方のために哺乳瓶がいくつか置いているはず」

ペパロニ「すぐに持ってくるっす」ドタバタ

カルパッチョ(何とかこの場はこれで収まるとしても)

カルパッチョ(他にもぐずりだした時のガラガラやおしゃぶり、それにオムツだって筆ようになるわ)

カルパッチョ(ミルクを飲んだらそういうのもしたくなるだろうし)

ペパロニ「哺乳瓶持ってきたっす」

カルパッチョ「ありがとう。さ、哺乳瓶の用意が出来ましたよ」

アンチョビ「きゃっきゃっ!」チュパチュパ

カルパッチョ(私のあげた哺乳瓶に吸い付いてる)

カルパッチョ(か、可愛い……)ドキドキ

カルパッチョ「あ、それとペパロニ……オムツとガラガラも買って来てくれませんか?」

ペパロニ「了解ってオムツ!?」

カルパッチョ「今のドゥーチェは完全に赤ちゃんですから」

カルパッチョ「排泄のお世話もする必要があるかも知れません」

カルパッチョ「とにかくドゥーチェの下着を汚すわけにはいきませんし」

ペパロニ「あー何か頭いたくなってきた」

カルパッチョ「あはは……私も同じような気持ちです」

ペパロニ「そのわりにカルパッチョは楽しんでいるように見えるんっすけど」

カルパッチョ「え、ええっ……そんなことはない……ですよ?」

ペパロニ「まあどうでもいいけど、とりあえずオムツとガラガラっすね? 了解っす」トタトタ

カルパッチョ「…………」

カルパッチョ「ドゥーチェ」ゾクゾク

次の日

カルパッチョ「ドゥーチェ、哺乳瓶の時間ですよー」

アンチョビ「きゃっきゃっ」

ペパロニ「ミルクもいいっすけどドゥーチェはウチらより年上なんですからちゃんとご飯も食べないとダメっすよ」

ペパロニ「というわけで鉄板ナポリタンっす!」

アンチョビ「だぁたぁ!」キャッキャ

カルパッチョ「ペパロニのナポリタン。食べたそうにはしているみたいですけど」

ペパロニ「フォークの使い方がわかんねーみたいっすね」

ペパロニ「仕方ない。私がドゥーチェに食べさせてやるっす」

ペパロニ「ほらドゥーチェ、お口開けて下さい」

アンチョビ「あーん」

ペパロニ「お、ちゃんと口を開けて偉いぞー」

アンチョビ「ばーぶ」

ペパロニ「おお美味いっすか……! 姐さんがそういってくれるなら作った甲斐があったっす!」

カルパッチョ「あ、お口にオリーブが着いてますよ」フキフキ

カルパッチョ「さてと今日もオムツを取り替えましょうね」シメシメ

ペパロニ「なんかドゥーチェのおむつを変えるのって変な気分になるっすね」

ペパロニ「親戚の赤ちゃんの面倒を見るのとはなんか違うっつーか」

カルパッチョ「やはり同じような年代のお世話をしているっていうのがあるのかも知れません」

カルパッチョ「でもこのドゥーチェもいつものドゥーチェとは違った魅力がありますね」ハァハァ

ペパロニ「それはそうなんすけど……カルパッチョ息が荒い」

カルパッチョ「だってこんなに可愛いんですし……き、キスとかしちゃっても……」

ペパロニ「ダメに決まってるっす! いくら可愛いからってドゥーチェにそんなこと」アワアワ

カルパッチョ「冗談ですよ。さすがに私もそこまで節操なしじゃありませんから」

ペパロニ「本当っすか? 目がマジだった気がするけど」

ペパロニ「とにかくこのままだとドゥーチェの貞操が色んな意味で心配っす」

カルパッチョ「そうですね。さすがにこのままにしておくことは出来ませんし」

カルパッチョ「問題はドゥーチェを赤ん坊にしたのが誰かという点ですが」

ペパロニ「あの癖っ毛どっかで見た気がするんすよねぇ」

ペパロニ「もしかしたら大学選抜の時や全国大会に出場していたかも知れないっす」

カルパッチョ「だとしたら映像で確認して見ましょう」

映像室

カルパッチョ「ここでよくドゥーチェと一緒に試合の研究をしてましたから」

ペパロニ「あーそういえばこんな場所あったっすね」

ペパロニ「ここ良く眠れるんっすよねー」

カルパッチョ「もうペパロニったら次はペパロニが隊長なんですからちゃんと学園艦に何があるか確認しておいて下さい」

ペパロニ「えーそこら辺はカルパッチョに任せるっすよ」

カルパッチョ「も、もう……」

カルパッチョ「それじゃ早速映像を確認しますね」

アンツィオVS大洗

カルパッチョ「あ、あっ……たかちゃん……たかちゃんが写ってる!」

カルパッチョ「たかちゃんがんばれーたかちゃーん!」

カルパッチョ「ずっと見てるからね! これからも一生一緒だから」

ペパロニ「またいつもの発作っすか……あっ!」

カルパッチョ「ペパロニ悪いけどたかちゃんは私のものだから……」

ペパロニ「違うっすよ! ほら見てください」

秋山『』

ペパロニ「こいつが犯人っすよ!」

カルパッチョ「そ、そうでしょうか?」

カルパッチョ「身長とか明らかに違う気がしますけど」

ペパロニ「でもこのくせっ毛は間違いないっす!」

ペパロニ「今すぐ大洗に行くっす!!」

カルパッチョ「確かに言われてみればこの人だった気がします!」

ペパロニ「ドゥーチェを赤ちゃんにしやがって!」

ペパロニ「取っ捕まえてやるー!」

※レス18 アンチョビ→カルパッチョに修正

カルパッチョ「ショックなのは分かりますが今は泣き止む方法を見つけないと」

ペパロニ「ウチが赤ん坊の世話した時は哺乳瓶あげれば何とかなりましたけど 

カルパッチョ「今泣いているのもお腹が空いているということでしょうか?」

カルパッチョ「確か調理場には子持ちの方のために哺乳瓶がいくつか置いているはず」

ペパロニ「すぐに持ってくるっす」ドタバタ

カルパッチョ(何とかこの場はこれで収まるとしても)

カルパッチョ(他にもぐずりだした時のガラガラやおしゃぶり、それにオムツだって筆ようになるわ)

カルパッチョ(ミルクを飲んだらそういうのもしたくなるだろうし)

ペパロニ「哺乳瓶持ってきたっす」

カルパッチョ「ありがとう。さ、哺乳瓶の用意が出来ましたよ」

アンチョビ「きゃっきゃっ!」チュパチュパ

カルパッチョ(私のあげた哺乳瓶に吸い付いてる)

カルパッチョ(か、可愛い……)ドキドキ

カルパッチョ「あ、それとペパロニ……オムツとガラガラも買って来てくれませんか?」

ペパロニ「了解ってオムツ!?」

カルパッチョ「今のドゥーチェは完全に赤ちゃんですから」

カルパッチョ「排泄のお世話もする必要があるかも知れません」

カルパッチョ「とにかくドゥーチェの下着を汚すわけにはいきませんし」

ペパロニ「あー何か頭いたくなってきた」

カルパッチョ「あはは……私も同じような気持ちです」

ペパロニ「そのわりにカルパッチョは楽しんでいるように見えるんっすけど」

カルパッチョ「え、ええっ……そんなことはない……ですよ?」

ペパロニ「まあどうでもいいけど、とりあえずオムツとガラガラっすね? 了解っす」トタトタ

カルパッチョ「…………」

カルパッチョ「ドゥーチェ」ゾクゾク

優花里「西住殿ー! 今日も一緒に帰りましょう」

みほ「あ、優花里さん……」

優花里「どうかしたんですか? 何故か元気がないように見えますけど」

みほ「うん……お姉ちゃんと小梅さんからね連絡があったんだけど」

優花里「西住殿の姉上殿と友人の方ですね。お二人から連絡があるのは良いことなのでは?」

みほ「それはそうなんだけど……内容がね」

優花里「内容?」

みほ「ママになってほしいってしつこくメールしてくるんだ」

優花里「?」

優花里「えっとすみません西住殿。少し頭が追い付かなくて」

優花里「姉上殿と友人からはどんなメールが?」

みほ「だからね……お姉ちゃんたちは私をママにしたいみたいなの」ケイタイミセル

優花里「確かにメールではそんな内容が書かれてますね」ドンビキー

みほ「お姉ちゃんは昔からこうだから仕方ないとして赤星さんまで」

優花里「姉上殿は何をやってるのでしょうか……」

バラララララ

優花里「ん? 今ヘリの音が聞こえたような」

バラララララ バララララララ!

優花里「ちょ! ヘリがこっちに近づいて来て」

ペパロニ「とぉー」シュタ

カルパッチョ「やー」シュタ

アンチョビ「たぁ」シュタ

みほ「ヘリから人が出てきた」

優花里「あの高さから飛び降りたのに骨折しないんですね」

ペパロニ「姐さんが大変な目に合ったのに骨折なんてしてられるかよ!」

カルパッチョ「そうです! 早くドゥーチェを元に戻して下さい」

アンチョビ「おぎゃー!おぎゃー!」

みほ「え……ええっと?」

優花里「とりあえずカオスな事態ということは分かりましたが」

優花里「あの……何か私たちにご用でしょうか」

ペパロニ「おい秋山優花里しらばくれても無駄だぞ」

ペパロニ「証拠はあがってるんだ!」デデーン

カルパッチョ「貴方がドゥーチェを赤ちゃんにした犯人ですね?」

みほ「え? 優花里さんそんなことしてたの?」ドンビキー

優花里「しませんしません! 何だか良く分からないですけど誤解です!!」

優花里「大体どうして私がアンチョビ殿を赤ん坊にする必要があるんですか!?」

優花里「するならアンチョビ殿ではなく西住殿を赤ん坊にします!」

みほ「え?」

優花里「西住殿を赤ん坊にして何も出来ない状態から私の従順なペットに調教するんです」

優花里「今日だってあわよくば西住殿の部屋にあがりこんで貞操を奪う準備を……あ」

みほ「」

ペパロニ「うわぁ……コイツやばいっす!! すげぇ変態犯罪野郎っすよ!!!」

カルパッチョ「大好きな人を赤ん坊にして調教するだなんて」

カルパッチョ「正直発想として如何なものかと……」

カルパッチョ「でも確かに彼女がアンチョビさんを赤ん坊にする動機はありませんね」

カルパッチョ「それにあのくせっ毛の方はエンドロールに載らないと嘆いていました」

カルパッチョ「秋山さんはあんこうチームの装填主ですしエンドロールに載らないということはないと思います」

ペパロニ「あーそれもそうっすね」

ペパロニ「そんじゃ邪魔したっす」

バララララララー!

優花里「…………」

みほ「…………」

優花里「あ、あの……西住殿? 今言ったことはぜーんぶその場しのぎのデタラメですよ?」

みほ「そ、そうなんだ……良かった」

みほ「じゃあね秋山さん……私おうちに帰るから」

優花里「ちょ、なんか呼び方変わってません!? というか一緒に帰る約束では?」

みほ「え……ええっとちょっと用事思い出しちゃって」タタタッ

優花里「絶対避けてるじゃないですか! というか待って下さいぃ西住殿ぉ~」タッタッタ

映像室

カルパッチョ「秋山さんは犯人じゃなかったみたいですね」

ペパロニ「犯人じゃなくても変態だったっすけどね」

カルパッチョ「それじゃ気を取り治して映像を……」

アンチョビ「おぎゃー! おぎゃー!」ジョバー

カルパッチョ「ふふっ……ドゥーチェってばまたお漏らししたんですね」

カルパッチョ「大丈夫ですよ。すぐにオムツを取り替えますから」ペリベリペリ

カルパッチョ「どうですか? これでスッキリしましたか?」

アンチョビ「きゃっきゃっ!」

カルパッチョ「ああっ……ドゥーチェ可愛い!」

ペパロニ「なんつーか大分と母親が板についてきましたね」

カルパッチョ「元々誰かのお世話をするのは好きでしたから」

カルパッチョ「保育士とかそういうのも悪くないのかも知れませんね」

ペパロニ「それじゃ映像再開するっすよ」

大洗VS黒森峰

小梅「あのときはありがとう」

ペパロニ「ああっ! コイツっす! 今度こそ間違いないっす!」

カルパッチョ「テロップに名前は表示されてませんがどうやら黒森峰の生徒のようですね」

ペパロニ「チッチッチ。カルパッチョは甘いっすねー」

ペパロニ「確かに一見すると黒森峰の試合に出てるんで黒森峰の生徒に見えるかも知れないっすけど」

ペパロニ「私の目は誤魔化されないっすよ」

ペパロニ「このテロップの表示を見るっす」

カルパッチョ「これは……プラウダの生徒になっていますね」

カルパッチョ「ペパロニさすがです!!」

カルパッチョ「つまりこの生徒はプラウダのスパイだったということですね!」

ペパロニ「そういうことっす」

カルパッチョ「そうと決まれば善は急げね。プラウダへ行っちゃいましょう!」

カチューシャ「ノンナ……なんだか最近ね私」

カチューシャ「身長が縮んでいるみたいなの」

カチューシャ「何か心当たりあるかしら」

ノンナ「さぁ……私にはさっぱり」

ノンナ「確かに最近アッサムと呼ばれる客人から成長逆行薬を買いましたが」

ノンナ「それとカチューシャの身長とはまったく関係がありません」

カチューシャ「いや関係があるでしょそれ!」

カチューシャ「っていうかなんてもの買ってるのよ!」プンスカ

ブロロロロロロ!

ペパロニ「てい」シュタ

カルパッチョ「えいっ」シュタ

アンチョビ「おぎゃー! おぎゃー!」シュタ

カルパッチョ「よしよしドゥーチェ。大丈夫ですからね」ナデナデ

アンチョビ「きゃっきゃっ!」

カチューシャ「え……何? なんなのこのカオスな光景は」

ノンナ「あれはアンツィオの隊長と副隊長二人のようですが」

ノンナ「隊長の方は幼児退行を起こしているようですね」

ペパロニ「しらばくれても無駄っす! ドゥーチェを赤ん坊にしたのはプラウダの生徒だって証拠はあがってるんっすよ!!」

ノンナ「はい?」

カチューシャ「ノンナ……何やってるの」ドンビキー

ノンナ「いえ……それは本当に見覚えがないのですが」

カチューシャ「それはって何!? やっぱり私の身長が縮んでるのはノンナのせいなんじゃない!」

ノンナ「う……」オロオロ

ペパロニ「どうせドゥーチェを赤ん坊にしたのもコイツですよ!!!!」

カルパッチョ「証拠もあります。ほらここのテロップにプラウダの生徒と」

カチューシャ「確かにプラウダの生徒って書かれてるけど」

カチューシャ「この娘プラウダの生徒じゃないわよ」

ペパロニ「仲間を庇おうとしても無駄っすよ!!」

ペパロニ「そんな嘘で騙されないっす!!!」

カルパッチョ「責任の追求は問いません。私はただ……ドゥーチェを治す方法を知りたいだけなんです」

カチューシャ「そんなこと言われても知らないんだから仕方ないじゃない」プンスカ

ペパロニ「やいやい! 映像は上がってるんだー」

小梅『あの時はありがとう』

ペパロニ「ほらここにしっかりと」

カチューシャ「それは……そうだけど」

???「…………」

???「ちょっとその映像見せて貰える?」

カルパッチョ「はい構いませんよ……って貴方は……」

黒森峰

まほ「みほからメールの返信が来ない何故だ」ポチポチ

小梅「私のメールにも返信が来ないです」

小梅「ちょっと赤ちゃんプレイさせてくれるよう頼んだだけなのに!」

まほ「みほも随分と冷たくなってしまった」

まほ「最初はあんなになついていたのに」

まほ「赤ちゃんプレイが趣味だと分かった途端にゴミを見るような目で見られるようになってしまった」

小梅「私もみほさんは大切なお友達だと思っていたのに」

小梅「哺乳瓶を持って襲って以来距離を置かれるようになってしまいました」

小梅「一体どうして私たちに対してよそよそしくなってしまったのでしょうか」

まほ「きっと反抗期なのだろうな。だから本当は私たちのママになりたいのに素直になれないでいるんだ」

小梅「なるほど!! それなら素直にする必要がありますね!!!」ジャキ

まほ「私も同じことを考えていたところだ」

まほ「この母性薬を使ってみほをママにすればいい」

小梅「でもどうやってこの薬をみほさんに投入しましょうか」

まほ「私にいい考えがある」

小梅「いい考えとは?」

まほ「小梅がまずみほに襲い掛かり羽交い締めにする」

まほ「そして私がその間に腕に注射をするんだ」

小梅「なるほど! それならみほさんが抵抗しても注射を打つことが出来ますね!」

小梅「さすがです隊長!」

まほ「ふふっ……伊達に黒森峰の隊長をやっていないよ」

まほ「そうと決まればヘリの手配をしよう。善は急げというしな」

直下「隊長! エリカさんが帰ってきましたよ」

まほ&小梅「エリカママが!?」

屋上

まほ「エリカ! ずっと視察に行っていて寂しかったんだ」

まほ「今すぐ赤ちゃんプレイの準備をしてくれ」

小梅「エリカさん! 今日は子宮型赤ちゃんプレイの準備を所望します!!!」

小梅「ずっと甘えることが出来なかったから胎児になりたいんです!!!」

まほ「小梅だけずるいぞ。私だって赤ん坊だけではなくその……胎児になりたい」カァー

小梅「だったら私たちは双子です」

まほ「はっ……! その手があったか!」

まほ「二人でエリカの胎児になるんだな」

小梅「はい! 一緒に胎児になって甘えてやりましょう!!!」

まほ「小梅……私は良い部下を持ったな」ジーン

まほ「というわけだ。今日も一日ママとしてよろしく頼……」

エリカ「…………はぁ」アキレル

カルパッチョ「…………」

ペパロニ「…………」

まほ「ごほん……まさかアンツィオの生徒が来ていたとはな」

まほ「それで私たち黒森峰に何か用だろうか」

エリカ「もういいです。無理に格好付けなくとも」ハァー

エリカ「それよりどうしてアンツィオの皆さんがここに来たのか分かっていますよね」

まほ「そ、それは」

ペパロニ「このくせっ毛間違いないっす! コイツが犯人っす!」

カルパッチョ「私もこの小梅さんという方が部屋から出ていくのを見ました」

まほ「何てやつだ小梅!! 安斉を赤ん坊にするなんて」

まほ「同じ黒森峰の仲間として見損なったぞ!!!!」

小梅「ええっ!?」

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まほ「アンツィオの皆さん。これは全て小梅がやったことなんだ!!!!!」

まほ「私は悪くない!!」

まほ「小梅ならどうしたって構わない!」

まほ「だから私のことは見逃してもらえないだろうか!!!」

小梅「隊長酷いです! そもそも隊長がエリカママがいないから寂しいって言い始めて」

小梅「それでじゃあ母性の高そうなアンチョビさんをママにしようってことになったんじゃないですかっ!!!」

まほ「ま、待て……あまり大声で言うな。ブラックサンダーをあげるから」

小梅「そんなので説得されると思ってるんですか!」

小梅「私の怒りがサンダーしますよ!!!」

エリカ「はぁ……二人とも悪いってことでいいかしら」

エリカ「ほらアンツィオのみんなに迷惑かけてるんだから謝りなさい!」グググ

小梅「うわーん。ちゃんと謝るから耳をつねらないでー」

まほ「エリカママごめんなさーい!」

エリカ「謝るのは私じゃなくアンツィオの人たちでしょう」

まほ&小梅「アンツィオの皆さんごめんなさーい」キャービーン

カルパッチョ「い、いえ謝って下さるのは別に良いのですが」

カルパッチョ「ドゥーチェがこのままだと困ってしまいます」

カルパッチョ「それでどうすればドゥーチェを元の状態に戻せるのでしょうか」

まほ「ああ……それなら問題ない」

まほ「この母性薬の効果は長くても10日だ」

まほ「それを過ぎれば効果は自然と切れて元の状態に戻る」

カルパッチョ「このピンク色の液体が母性薬?」

小梅「そうです。本来この薬は対象をママに変える働きがあるのですが」

小梅「アンチョビさんは元々母性が高かったようで注射を打つことで母性が裏返ったみたいですよ?」

エリカ「はぁ……なんて恐ろしいものを作ってるのよ」

エリカ「とにかく隊長もこの薬を処分して下さい!」

エリカ「他人をママにするとか怖すぎるでしょ」

まほ「これはエリカがいない間代わりのママが必要だったので急遽作らせたものだ」

まほ「ママが帰ってきたなら必要ないさ」ギュー

小梅「アンチョビさんやみほさんをママにするのもいいけど」

小梅「やっぱり黒森峰のママはエリカさんですから」ギュー

エリカ「はぁ……どうしてこうなったんだか」

エリカ「まったく二人ともどうしようもない甘えん坊ね」ナデナデ

エリカ「これからは勝手に他人をママにしちゃダメよ?」

まほ&小梅「「はーい」」

エリカ「ふふっ、それじゃ今日は久しぶりに二人の大好物を作ってあげる」

まほ「私はカレーがいいな」

小梅「私の大好物は何なんでしょうか!!! とりあえずチキンライスでお願いします!!」

エリカ「はいはい」

ペパロニ「なんかよくわかんねーけどハッピーエンドみたいで良かったっす」

カルパッチョ「やっぱり実の母親に甘えるのが一番ってことですね!」

アンチョビ「ばぁぶ!」

倉庫

小梅「やっぱりエリカママの手料理は最高でしたね」

まほ「ああ……さすがはエリカだ。ご飯だけではなくガラガラやオムツの取り替えだってしてくれる」

まほ「エリカが私たちのママでいてくれる以上もうこの薬に用はないな」

まほ「ママに言われた通り処分することにし……あれ?」

小梅「どうかされましたか」

まほ「いや……数が足りない気がしてな」

小梅「それってバレたらまたエリカママに怒られるんじゃ」

まほ「こんな言葉を知っているか?」

まほ「バレなければ問題ない」

小梅「第21代大統領ニーチェの言葉ですね」ペコーン

数日後

アンチョビ「うー……頭がくらくらする」

ペパロニ「ドゥーチェ戻ったんっすね!」ギュー

アンチョビ「わわっ……どうしたんだペパロニ。そんなに抱きついてきて」ナデナデ

アンチョビ「何かあったのか? どうしてか分からないがここ数日の記憶があんまりなくて」

ペパロニ「覚えてないんすか? ドゥーチェは赤ん坊にされてたんすよ」

アンチョビ「はぁ? いやいや薬で赤ん坊になんてならないだろ」

ペパロニ「そりゃ見た目は変わんなかったすけど心は完璧に赤ちゃんでした!」

アンチョビ「おい待てそっちの方がよほどまずくないか?」

アンチョビ「あ、あれパンツがぐっしょり……これって」

ペパロニ「勿論オムツっすよ」

アンチョビ「うあぁぁああぁぁ……なんて恥ずかしい状態で私はいるんだぁぁぁ」

アンチョビ「もういっそ殺してくれぇぇぇえぇ」

ペパロニ「落ち着いてくださいドゥーチェ。見られたのは精々、大洗とプラウダと黒森峰ぐらいっすから」

アンチョビ「滅茶苦茶いるじゃないか! というかなんでそんなに見られてるんだ!」

ペパロニ「それは犯人探しに手間取っちゃいまして……すんません」

アンチョビ「はぁ……もういいよ。見られちゃったもんは仕方ないしなぁ」

アンチョビ「とりあえずお風呂の用意をしてくれないか」

アンチョビ「さすがに身体を綺麗にしたいからな」

ペパロニ「了解っす」

アンチョビ「あ、それとカルパッチョはどこに行ったんだ?」

ペパロニ「カルパッチョなら何でも用事があるってことで大洗に行ったみたいっすよ」

大洗

カエサル「さてと今日も半額セールのお総菜が買えたな」

カエサル「とはいえ日も大分と暗くなってしまったな」

カエサル「これだから買い出し当番は嫌なんだよなぁ」

カルパッチョ「たかちゃん見ぃーつけた」

カエサル「うわっびっくりした! ってひなちゃん!?」

カエサル「どうしてひなちゃんがこんなところに?」

カルパッチョ「ふふっ……実はねたかちゃんを赤ちゃんにしに来たの」

カエサル「……はい?」

カルパッチョ「大丈夫よ。何も分からなくてもいいの」

カルパッチョ「だって何も出来ない何も分からないのが赤ちゃんだから」グググ

カエサル「え……ちょ……ひなちゃん近いってば」

カルパッチョ「さ、私がたかちゃんを何も出来ないようにしてあげる」プスッ

カエサル「うっ……注射!?」

カエサル(あれ? なんだろう。急にひなちゃんを甘やかしたくなってきた)

カルパッチョ「たかちゃーん」ギュー

カエサル「ひなちゃん……私でよければ沢山甘えていいんだよ」ナデナデ

カルパッチョ「ありがとう。でも言ったよね?」

カルパッチョ「ーー私はたかちゃんを赤ちゃんにしに来たって」プスッ

カエサル「うっ……」バタリ

カエサル「おぎゃー! おぎゃー!」

カルパッチョ「ああ! 赤ちゃんになった。たかちゃんも可愛いわ!」

カルパッチョ「さ、お家に帰りましょう?」

カルパッチョ「たっぷり甘やかして」

カルパッチョ「何も出来ないようにしてあげるから」ズルズル

オギャー ズルズル オギャー ズルズル 

オギャー ズルズル オギャー ズル……ズル



これにてこのssは終わりです! ここまで読んでくださりありがとうございます。
それではHTML依頼出しときます!!

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