モバP「実家の私物が事務所に届いてしまった」 (34)

・書き溜めをどんどん投下していきます
・誤字脱字がありましたらすみません

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モバP(以下、P)「参ったな・・・」

未央「どうしたのプロデューサー?」

卯月「大きな段ボールがたくさんありますね」

凛「プロデューサー宛の荷物?」

P「うん、まぁ・・・俺の実家から届いたものなんだけどさ」

未央「へぇ~! なになに、お土産とか?」

P「いや俺の私物」

未央「へ?」

P「前々から実家にある私物を持って行けって言われてたんだけど中々実家の方に帰れなくてさ。それでお袋が業を煮やして直接送ってきたんだろうな」

凛「でも何でプロデューサーの私物が事務所に届くの?」

P「俺最近引っ越したろ? 親に住所教えるの忘れてたんだよね」アハハ・・・

未央「えぇ・・・しっかりしなよ」
卯月「あはは・・・」

P「こんなにたくさん一気に持って帰れないし・・・仕方ない分割して持って帰るか」

未央「結構色々あるねー・・・・あ、中学の卒業アルバムだって!」
卯月「あ、本当ですね!」

P「こらこら、人の物を勝手に漁るんじゃない」

未央「ちょっとだけ見せてよ! ね!?」

P「・・・別に面白い物なんかないぞ」

未央「いやいや~、中学生のプロデューサーとか激レアでしょ~・・・何組?」ペラッ、ペラッ

P「もう忘れたよ」

卯月「あっ! この人じゃないですか!?」
未央「おぉ!・・・・ぷふっ! あはは! プロデューサーちっちゃい!」

P「わ、笑うな! 中学生の頃なんだから小さくて当たり前だろ!」

卯月「わぁ可愛い~♪」
凛「うん・・・///」

未央「ゴメンって~、でも見慣れた大人の子供の頃の写真ってなんか面白いじゃん?」プププ

P「見せるんじゃなかったよ」

未央「さて、他にプロデューサーが映ってるのはないかな~」

パサッ

未央「ん? 何か落ちた・・・」

卯月「お手紙みたいですね・・・P君へ    ○○より?」

P「そ、それは!」

卯月「あれ、これってもしかして・・・」

未央「ラブレターだぁ!!!」

未央「○○さんだって! どのクラス!?」ペラペラッ

P「ほらもういいだろ! 返しなさい!」

凛「いたよ○○さん」

未央「しぶりん早い!」

卯月「すごく綺麗な人ですよ!」
未央「こんな可愛い元カノがいたなんてプロデューサーも中々隅に置けませんなぁ~」ニヤニヤ
凛「・・・」


P「・・・元カノなんかじゃないって」ハァ・・・

未央「あ、そうなの?」

P「隣の席の人に自己紹介の手紙を書くっていうのがあって、それで貰っただけだ」

未央「なーんだ」
凛「」ホッ

卯月「でも手紙を残してるという事は・・・」

P「・・・」

P「昔の話だ」

未央「おやおや~?」ニヤニヤ

P「もういいだろ」

未央「告白とかはしなかったの?」

P「」ハァ・・・

P「してない、というかできなかったな。○○さんはみんなの人気者でいわゆる高嶺の花ってやつだったから。俺みたいな平凡な男子なんかじゃとてもとても」ペラッ、ペラッ…

P「それで結局サッカー部のキャプテンと付き合ったんだっけかな」

未央「サッカー部のキャプテン。う~ん、あるあるですなぁ」

P「まぁ、これも良い思い出だよ」フフッ

未央・卯月・凛「・・・」

未央「プロデューサーもっと詰めて!」グイグイ

P「・・・な、なんだなんだ? 狭いって!」

未央「だって私達も見たいんだもん」
凛「だからもっと寄らないとね」
卯月「四人で仲良く見ましょう!」
P「あ、暑い・・・」

未央「そんなプロデューサーも今ではこうやって現役高嶺の花3人に囲まれてるんだね。 よっ、この幸せ者」

P「それ自分で言うのか」

未央「えへへ♪」
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― 翌日 ―

P「ふぅ。今日はどれを持ち帰るか」

ガチャ

みく・李衣菜「おはようございまーす」

P「おう、おはよう」ガサガサ

みく「Pチャン何してるの?」

P「んー? 私物品の整理」

李衣菜「あ、もしかして例のやつじゃない?」

P「例の?」

みく「卯月チャン達が言ってたやつ?」

李衣菜「そうそう、Pさんの卒業アルバムとかがあるって!」

P「あいつら・・・」

李衣菜「あ、高校の卒業アルバムだってさ! これ見てもいいですか?」

P「・・・もう好きにしてくれ」

李衣菜・みく「やったー♪」

みく「Pチャンはどこかにゃ~」ペラッ、ペラッ

李衣菜「クラス多くない?」

P「マンモス校だったからな。確か15クラスまであったと思うぞ」

李衣菜「15も!?」

みく「あっ、Pチャンいたにゃ!」

李衣菜「え、ホント!? どれどれ?」

みく・李衣菜「・・・・・ぷっ!」

李衣菜「アハハ! な、何これ!? 前髪が目元まで伸びててのれんみたいになってる・・・!」プルプル
みく「Pチャン昔はストレートだったの? 似合ってないにゃ・・・ぷっ」プルプル

P「うるさい! 当時は縮毛が流行ってたんだよ!///」

李衣菜「それにしても本当にクラスが多いんだね」ペラッ、ペラッ

みく「こんなに多いと全く面識のない人達もたくさんいそうだにゃ」

P「普通にいるぞ。現に俺は同じクラスだったやつと部活仲間以外は全く面識がなかったからな」

李衣菜「Pさんは部活何やってたんですか?」

P「・・・軽音楽部」ボソッ

みく・李衣菜「け、軽音学!?」

P「何だよ、別に良いだろ!?」

李衣菜「意外ですね・・・」

みく「Pチャンは何の楽器してたの?」

P「・・・・・・・・・・・・・・ギター」

みく・李衣菜「ぎ、ぎ、ギター!?」

みく「Pチャンがギター!?」

P「良いだろ俺がギター弾いてたって!」

李衣菜「何で言ってくれなかったんですか!?」

P「別に言うほどの事じゃなかったからな。特別上手いわけでもないし」

P「多分段ボールの中に当時練習してた楽譜とかもあるんじゃないか?」

李衣菜「見たいです!」ガサガサ!

李衣菜「わっ!? このバンドって10年ぶりに復活してSNSとかでかなり話題になってた人達ですよね!? 楽譜がいっぱいある!」

P「俺の青春だ」フンス!

みく「ん~? みくは聞いた事ないバンドだにゃ」

P「10年前の話だし、そもそもインディーズの人達だからな。でも俺ら世代の音楽好きなら知らない人はいないくらい有名なバンドだよ」

みく「へぇ~!」

李衣菜「今度なつきちと三人で練習しましょうよ!」

P「えぇ~・・・だから俺そこまで上手いわけじゃないんだって」

李衣菜「でも私よりは上手いですよね?」

P「李衣菜よりは上手い」キリッ

李衣菜「なっ・・・!? そ、そこはハッキリと言うんですね~!」ピクピクッ

李衣菜「じゃあ今度私に教えて下さいよ!」

P「えぇ~」



みく「本当にギターの本ばかりだにゃ・・・ん?」ガサガサ

【窓際のキミ】

みく「これも楽譜かにゃ? 作りが雑な感じだけど・・・」ペラッ

みく「えっと・・・窓際のキミ・・・・作詞・作曲 P !?」

李衣菜「え?」

P「ちょっ!? ま、待った! それダメなやつだ!」

みく「 窓際で黄昏るキミの長い髪が風に吹かれてなびいている そんなキミの姿を見る僕の心のピースはバラバラになってしまいそうさ  これがラブ&ピース ――――   
・・・・はにゃぁ? どゆこと?」


P「キャァァァァァァァァ!!!///」

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P「」ズーン・・・

李衣菜「Pさん機嫌直して下さいよー」

P「・・・もういいから・・・・・・一人にして・・・・・」

李衣菜「あちゃー、心のピースがバラバラになっちゃったいたいだね」

P「・・・やめろ」

みく「ごめんねPチャン。もしかしてみくの事嫌いになっちゃった?」

P「・・・・・・・・そんなわけないだろ。好きだよ」

みく「Pチャン!」

李衣菜「良かったね!」

みく「うん! あ、これもある意味―――」

李衣菜・みく「ラブ&ピースだね(にゃ)!」





P「」シュババババ!
李衣菜・みく「キャー」シュババババ!

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― そのまた翌日 ―

P「卒アルは全部持って帰ったぞ! これでもう馬鹿にされることはないな」フッフッフ

ガチャ

奈緒・比奈・菜々「おはようございまーす!」

P「おはよう」

菜々「あれ、それって例のやつですか?」

P「もう完全に広まってるんだな」

奈緒「Pさんの卒アル見たいな! 見せてよ!」

P「ふっふっふ、残念! 卒アルは全部持ち帰りました! もう俺を笑い物にはさせないからな!」

奈緒「い、いや・・・そんなつもりはなかったけど」
比奈「どんな事されたんスか」

奈緒「でもないのか~・・・見たかったなぁ」

菜々「・・・あれ!? Pさん、これってもしかして!」

P・比奈・奈緒「?」

菜々「魔法少女アニメの変身グッズですよね! Pさんも好きだったんですか!?」

P「何だこれ・・・・もしかして妹のやつかもしれないな」

比奈「これって確か20年くらい前にやってたアニメっスよね」

菜々「!」ドキッ

奈緒「20年ってあたし達が産まれる前のアニメか~、菜々さんそんなのよく知ってたね」

比奈「なかなかマニアックな所を突くっスね」

菜々「す、好きな声優さんが出てたので借りた事があったんですよ!」アハハ・・・

奈緒「なんか他にも色々あるな・・・あ、これ見た事ある!」

菜々「たまごっち!」

比奈「これもそれ系っぽくないっスか?」

菜々「ポケットピカチュウ!!」

P「うわっ、これ懐かしいな~」

菜々「ゲームボーイアドバンスSP!!!!!」

奈緒「すごいね菜々さん。結構レトロ系が好きなの?」

菜々「はっ!・・・そ、そうなんですよ~」

P「レトロて」

比奈「あ、面白い物見つけたっスよ~」

奈緒「なになに?」

比奈「じゃ~ん、ドラえもんの録画DVDっス」

奈緒・菜々・P「ドラえもん?」

P(ドラえもんなんて録画した事あったかな・・・?)

奈緒「なんだ、ドラえもんくらいあたしだって観た事あるよ」

比奈「フッフッフ・・・それは今の声優さんの話じゃないっスか?」

奈緒「へ?」

比奈「ドラえもんは2005年に声優陣が一斉に変更してるんスよ」

奈緒「えっ、そうなの!?」

菜々「ナナも知ってますよー♪」

比奈「日付が2004年になってるので多分前の声優さんのだと思うんスよね」

奈緒「え、観たい!」キラキラ

比奈「今観てもいいっスか?」

P「まぁ、別に構わないけど」

奈緒「どんな声なんだろう。想像つかないな~」
比奈「なかなか味のある声っスよ」
菜々「懐かしいですね~♪」

P(しかし本当に思い出せん・・・俺ドラえもんにハマってた時期なんてあったかな?)



比奈「再生!」ポチッ



男『猫耳似合ってて可愛いね~、××ちゃん♪』
女『も~っ!』


奈緒・菜々・比奈「・・・ん?」

P「・・・あっ!?」

比奈「ドラマっスかね?」

奈緒「Pさん上書きしちゃったんだな~」アハハ

P「ちょ、ちょっと止めろ! 今すぐにっ!!!」


男『じゃあ猫耳以外脱いでみようか』
女『いや~ん♪』ヌギヌギ


奈緒・菜々・比奈「!?」

P「ダメダメ! 本当にダメだから!!!」


奈緒「こ、こ、これって・・・!?///」

菜々「あわわわ!///」

男『じゃあ俺も脱いじゃおっかな~』ヌギヌギ

奈緒「わぁぁぁぁ!!!/// 停止! 停止!」ポチッ! ポチッ!

【スキップ】ピッ!



女『―――!/// ―――――!!!』
男『―――! ――!』


奈緒「わぁぁぁぁ!?///」
菜々「きゃぁぁ!///」
比奈「は、早く消して下さい!///」

P「おい!? 何してるんだ!」

奈緒「~~~っ!///」ポチポチポチポチ!


【音量40】


女『~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!』
男『!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』


P「何で音を上げるんだよ! 早く止めろ!!!」


バーンッ!!!

ちひろ「な、な・・・何事ですかっ!?  廊下まで丸聞こえですよ!」



女『イヤ~~~~~~~ン!!!!!!!!!!』

―――――――――――――――――――――
――――――――――――――
――――――――

ちひろ「プロデューサーさん、どういう事なのか説明してください」ゴゴゴゴゴ・・・

P「昔知人から貰ったDVDだったので正直自分でも中身を覚えてなくて・・・ドラえもんなんて録画した覚えがないからおかしいなとは思ったんですが」

P「でも事務所で、ましてやアイドル達にこんな物を見せてしまった事は事実なわけで・・・本当に三人には不快な思いをさせてしまって申し訳ない!」

奈緒・比奈・菜々「・・・」

奈緒「いや、まぁ・・・事故みたいなもんだし?」
比奈「Pさんもわざとやったわけじゃないっスからね」
菜々「ナナ達は大丈夫ですよ」アハハ・・・

P「お前達・・・」

ちひろ「とにかく! 事務所にそんな物があること自体大問題なんですよ!」

P「はい、すみません・・・」

ちひろ「またこんな事が起きないように残りの荷物を今日中に全部持ち帰る事!」

P「えっ、残り全部ですか!? いや、さすがに今日中は・・・」

ちひろ「今日中に全部です! いいですね!?」ズイッ

P「は、はい・・・」

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―――――――――――――
P「どうやって持ち帰ろう・・・」

P「仕方ない今日はタクシーで帰るか」

P「はぁ・・・高くつくなぁ」テクテク

パサッ






蘭子「」テクテク

蘭子「・・・ん?」

蘭子(本が落ちてる)ヒョイ

【 冥界の書  ~禁じられし力を求める者~】

蘭子「こ、これは!?」

蘭子(一体誰の・・・!?)キョロキョロ

蘭子「・・・まさか我が魔力に惹きつけられて!?」

蘭子「禁じられし・・・力」ゴクリ・・・

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――――――――――
― 翌日 ―

P「おはようございまーす」

未央「やあ」ヌッ!

P「うおっ!?」ビクッ!

P「ビックリした・・・何でそんな物陰にいるんだよ」

未央「いや、ちょっと・・・ここに来るまでに太陽の光を浴びてしまって古傷が疼いてしまったのさ」フッ

P「は?」

加蓮「太陽の光は俺にとって毒のようなものだからな」

P「なんだ加蓮まで・・・何かのごっこ遊びか?」

未央「だがここは暗くていい。闇は俺に力をくれる」
加蓮「この冥界の右腕が暴走しなければいいんだが・・・」

P「?」

P「・・・」

P「!?」

P「おい、ちょっと待った!・・・それどこで聞いた?」ガシッ

未央「・・・おいおい、迂闊に触れると俺に纏う冥界の炎でヤケドする事になるぜ?」ニヤリ
加蓮「冥界の炎は骨まで燃やし尽くす程の力を持つからな」ニヤリ

P「」




P「リークしたのは誰だぁぁ!!!  出て来ぉいっ!!!!」




飛鳥「ここに描いてある物は何だい?」
蘭子「【ヘルフレイムファイヤーブレイド】と【ヘルバーニングガントレット】!」フンス! フンス!

飛鳥「炎への執着が凄いね」


終り

~おまけ~
― P宅 ―

P「懐かしいな~」ペラッ、ペラッ

P「軽音楽部のアイツら元気してるかな」フフッ

P「しかし本当にクラス数多いな。見たことない人ばかりだ」ペラッ

P「ん?」


【3年5組  安部菜々】


P「・・・」

P「同性同名のソックリさんだな。うん」パタン!


終り

以上になります。最後までご覧頂きありがとうございました!



過去作になります。暇な時にでも読んでくれたら嬉しいです!

モバP「仮にボックス?」 晶葉「うむ!」
モバP「仮にボックス?」 晶葉「うむ!」 - SSまとめ速報
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