戸山香澄 美竹蘭「「ボーカルシャッフル?」」 (123)

※初のバンドリ! ガールズバンドパーティ!のSSです。

※個人的な解釈、妄想含みます。

※時系列は一応「ツナグ、ソラモヨウ」「有咲の悪くない休日」より後ですが、
各キャラの関係、呼称、一人称などに違和感を感じるかもしれません。

※香澄がネガティブ気味です。

※ギスギスしてると感じるかもしれない描写があります。

※かす蘭、たえかす、少しだけモカ蘭要素がありますが
一応百合SSではありません。

※このSSを読み不愉快な思いをしても>>1は一切責任をとりません。


以上のことが納得できる人のみお進みください。




ライブハウス CiRCLE ロビー


かすらん「「ボーカルシャッフル?」」


月島まりな「うん。Poppin'PartyとAfterglowでね」


戸山香澄「それってつまり・・・私がAfterglowのギターボーカルをやって
 
     蘭ちゃんがポピパのギターボーカルをやるってことですか!?」


まりな「そういうこと♪」


香澄「すごいすごーい!楽しそう!」ピョンピョン


美竹蘭「ちょ、香澄!落ち着いて!・・・詳しく聞かせてください」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1561738786


まりな「えっと、この前のガールズバンドパーティで

    お客さんにアンケートを書いてもらったんだけど、

    希望要望の欄に、混成バンドをもっと見たいって書いてくれた

    人が結構いてね、オーナーに相談してみたら

    やってみたら良いんじゃないか?と了承してくれたの」


香澄「おお・・・そんなあっさりと・・・」


まりな「でも、流石に最初から全パートを入れ換えるのは

    無理があるし、下手をすれば計画倒れしかねないでしょ?」


蘭「まあ想像に難くないですね」


まりな「そこで、まずボーカルだけをシャッフルさせることにしたの

    偶然にもPoppin'PartyとAfterglowは編成も学年も一緒。

    しかもCiRCLEで二人しかいないギターボーカル!

    第一弾としてはもってこいだと思ったわけ!」


蘭「ちょ、ちょっと待ってください!
  
  ポピパとAfterglowじゃ方向性が・・・」


まりな「でもPoppin'Partyもロックな曲歌うでしょ?」


蘭「でも・・・」

香澄「シャッフルってどういう場面でやるんですか?」


まりな「ごめんごめん。まだ話してなかったね

    ギターボーカルを入れ替えた2つのバンドで

    CiRCLEでライブをしてほしいの

    準備期間は2ヶ月くらいかな」


蘭「結構長い・・・」


まりな「いつもと違う状況やメンバーに慣れないといけないからね

    そしてライブ当日のセットリストはみんなに任せるよ

    出来れば2週間前までには伝えてほしいな」


蘭「・・・まだやるって言ってませんけど?」


まりな「も、勿論強制じゃないよ!
    
    各バンドメンバーと話し合って決めてくれば・・・」アセアセ


蘭「言われなくてもそうしますよ」ハア

香澄「でも実現できたら本当に楽しそうだよね!

   あのロックでカッコいいAfterglowと・・・!!」ワクワク


蘭「そりゃ香澄はそうだろうけど」


香澄「?」


蘭「いや、あたしが人と話すの得意じゃないこと知ってるでしょ・・・?」


香澄「ポピパでも?」


蘭「ていうかAfterglow以外なら誰でも」


香澄「そっか~・・・でも大丈夫!ポピパはみんな優しいから!
  
   きっと蘭ちゃんを歓迎してくれるよ!」


蘭「だと良いんだけどね・・・」


香澄「心配性だな~」

蘭「香澄は不安じゃないの?たった一人で他のバンドと組むなんて」


香澄「楽しみのほうが勝っちゃうもん!

   同い年だしAfterglowのみんなと仲良くなりたいって思ってたんだ!」




香澄(・・・・・・・・ん?ちょっと待って・・・


   Afterglowって確か・・・・・・・・・・・・・・)




蘭「・・・香澄?」



香澄「・・・そっか、私がAfterglowに、かぁ・・・」ボソ


蘭「?何か言った?」


香澄「な、なんでもない。ただ、ちょっと不安が・・・」


蘭「?」


ヴーヴーヴー


まりな「おっとメールが・・・

   ・・・いけない!もうそんな時間!?

   ごめん!香澄ちゃん蘭ちゃん!詳しいことはメールするから!

   とりあえず受けるか受けないか決めておいてね~!」バタバタ


蘭「あ、ちょっと!」


香澄「行っちゃった・・・」

蘭「とにかく皆と話し合うのが先だね」


香澄「だね。私はこれから蔵練に戻るから丁度よかったよ」


蘭「くら・・・なに?」


香澄「蔵練だよ、蔵練。有咲の家の蔵で練習するから蔵練!」


蘭「へ、へえ・・・」


香澄「蘭ちゃんはどうするの?」


蘭「あたし達今日はOFFだから、真っ直ぐ帰るつもり」


香澄「そうなんだ。
   
   ・・・ねえ、よければ蔵練来ない?」


蘭「え?」


香澄「折角だし、ポピパの練習風景を見るのはどうかなーって」


蘭「い、いいよ別に」


香澄「そうか~・・・無理強いしてごめんね」


蘭「・・・」


香澄「じゃあまたn」ガタ


蘭「・・・あ、待って香澄!」


香澄「ん?」


蘭「その、練習見るわけじゃないけどさ・・・」

~その後 市ヶ谷家 蔵~




香澄「みんなお待たせ~!」


牛込りみ「あ、香澄ちゃん。おかえり」ニコ


市ヶ谷有咲「思ったより早かったな」


香澄「そうかな。みんな何してたの?」


山吹沙綾「休憩中だよ。パン食べる?

    ちょうど香澄が好きな具を載せたパンがあるよ」


香澄「ほんと!?食べる食べる!

   ・・・っておたえに食べられてるううううううう!?」


花園たえ「ふぁいほーふ、はんふんおこしてほいたから♪」スッ


有咲「半分って食いかけじゃねーか!」


香澄「わー、ありがとう♪」


有咲「いいのかよ!?」


香澄「ん~♪おいひ~♪」


たえ「おいひーね、香澄♪」ナデナデ



沙綾「ところで、まりなさんからの呼び出しって何だったの?」


りみ「急に呼ばれたからって出ていったときはビックリしたよ」


香澄「あ、そうだったそうだった!みんなに話さないと!

   ちょっと待ってね」バタバタ


一同「?」


香澄「ほら、いつまでそこにいるの?入ってきてよー!」

???<う、うるさいな!分かってるよ!


一同「???」



蘭「えっと、どうも・・・」オソルオソル


有咲「!?」


りみ「え、蘭ちゃん?」


沙綾「へー、珍しいお客さんだね」


たえ「なんだ、人間か」


有咲「何だと思ったんだよ!?」



有咲「つーか、なに勝手に入れてんだよ!許可取れ!」


香澄「ちゃんと取ったよ!おばあちゃんから!」


有咲「私からも取れええええええ!!」


蘭「ごめん。香澄を責めないで。あたしが頼んだの」


りみ「え?どういうこと?」


香澄「実は、まりなさんにね」




        ~説明後~




蘭「・・・で、香澄がこれから練習に行くって聞いて

  だったら一緒にポピパの皆と話し合いたいって思ったんだ」


香澄「だから私が案内したの」


りみ「そうだったんだ」


沙綾「にしてもボーカルシャッフルね~」


有咲「また突拍子も無いこと言い出したな・・・」




たえ「・・・・・・」


香澄「おたえ?どうしたの?」




たえ「・・・香澄は、受けたい?」



香澄「・・・うん。出来ればね」




りみ「・・・?」


沙綾「出来ればって?」


香澄「いや、その、凄く楽しい企画だとは思うんだよ?」アタフタ


沙綾「・・・香澄?」


たえ「・・・・・・」



有咲「んだよ。はっきりしろよ」


りみ「意外だね・・・やるって即答するかと思ったのに・・・」


香澄「いや、受けるよ!やりたいよ!?うん!やる!」


有咲「お、おう」


沙綾「やりたいんだね?だったら」




たえ「待って」




香澄「え?」


たえ「香澄。本当に受けたいの?」





香澄「う、うん!勿論だy」


たえ「目が泳いでる」




香澄「っ!」



たえ「香澄がキラキラドキドキしてないなら意味ない」



香澄「う・・・」



たえ「応えて。本当に受けたいの?」


りみ「香澄ちゃん・・・どうしたの?」


有咲「悪いもんでも食ったのか?」


沙綾「有咲!」


有咲「じょ、冗談だって!」



一同「・・・・・・・・」








蘭「・・・ねえ。CiRCLEで言ってた不安ってなに?」





香澄「・・・」




沙綾「不安?」


有咲「なんの話だよ」


蘭「まりなさんからボーカルシャッフルのことを聞いた後のことだよ

  香澄は楽しそうだけど少し不安って言ってさ、

  香澄の様子がおかしいのは多分そのときから」


たえ「そうだったんだ」


りみ「香澄ちゃん。なにが不安なの・・・?」



香澄「・・・あー・・・いや、大したことじゃないと思いたいんだけどね」


一同「・・・」




香澄「ねえ蘭ちゃん」


蘭「?」


香澄「Afterglowのみんなって幼馴染みなんだよね?」


蘭「そうだけど?」



香澄「私がね、蘭ちゃんやつぐたちと
   
   個人的に会って遊んだりするとかは問題ないと思うんだ」


   
有咲「?そりゃそーだろ。知り合いだし」


蘭「なにが言いたいの?」







香澄「・・・でもね、幼馴染みグループがほぼ全員集まってるところに、

   私みたいな他所の子が入るのはどうなのかなーと・・・」






ポピパ一同「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」


蘭「はあ?」




香澄「な、なに?」


蘭「らしく無さすぎでしょ」


沙綾「全くもって同感」


香澄「そうかな・・・?」


蘭「うん。はっきり言ってキモい」


有咲「本当に香澄かてめー」


香澄「そこまで言う!?」




蘭「まあキモいは冗談だけど、マジでらしくないよ

  今更気を遣うような仲じゃないでしょ」


りみ「私もそう思うよ」


沙綾「驚いたな~そういうこと気にするんだね・・・」


香澄「驚きすぎだよ~」



沙綾「・・・でもね、本当にらしくないよ香澄」


香澄「そんなに・・・?」

 
 



沙綾「だって香澄はどんだけ突き離しても隣にいてくれたじゃん」



香澄「!」





沙綾「大丈夫だって。香澄は人と仲良くなるの大得意だもん

   Afterglowでも絶対上手くいく!」



香澄「・・・」




りみ「うん!・・・それに、私は、面白いと思うんだ

   ボーカルシャッフル」


有咲「マジかよりみ!?」


りみ「うん。ちょっと不安だけど・・・

   ガールズバンドパーティみたいに他の人と

   組んでみたい、やってみたい。いつもと違う音を奏でたい


   
   香澄ちゃんもそう思ったんでしょ?」



香澄「りみりん・・・」



沙綾「それに、香澄がAfterglowで

   どんな音を奏でるのかも見てみたいかな~」



香澄「さーや・・・おたえは?」



たえ「・・・香澄が乗り気ならの話だけど・・・

   良い経験になると思うんだ

  ポピパのための、なにより、香澄自身のための」




香澄「私の、ため?」


たえ「うん。そろそろ香澄は周りのバンドから学ぶのも

   ありかなって思ってたんだ。ポピパだけじゃない

   ポピパに出来ないことをやってるバンドから、ね」


香澄「ポピパに出来ないこと・・・」


たえ「ボーカルシャッフルなんて絶好の機会だよ

   音楽を間近で聞けるどころか一部になれるんだもん」


香澄「・・・」


えたえ「だから、私はやってみてほしい

   香澄とギターをやれない日が増えるのは寂しいけど」


香澄「で、でも、蘭ちゃんのポジションに私が入ると思うと

   つぐたちは納得するのかなーって・・・」


有咲「うっぜーな!いつものように直球で行きゃいいだろ!」


香澄「でも~」





蘭「・・・そのつぐみたちが香澄を邪険にすると思う?」



香澄「・・・?」



蘭「香澄はつぐみたちのことを意地悪するやつだと
  
  思ってるのかって聞いてんの」ジロ



香澄「お、思わないよ!

   だってつぐもひまりちゃんも巴ちゃんも優しいもん!

   モカちゃんはよく分からないけど・・・」





蘭「・・・そう思ってるなら心配ないじゃん」


沙綾「だね」


りみ「うん」



香澄「え・・・?」




蘭「それに、香澄言ってたじゃん

  
  Afterglow のみんなと仲良くなりたいって」


香澄「あ・・・」


有咲「んだよ、そんなこと言ってたのかよ!」


たえ「ということは、香澄の不安って杞憂中の杞憂?」


有咲「それ以前だよ!無駄な時間取らせやがって~・・・」


香澄「え、えっと・・・ごめんなさい?」



蘭「ふふ」



香澄「?」





蘭「大丈夫。香澄ならきっと上手くやれるよ」



香澄「蘭ちゃん・・・」



蘭「もし香澄にひどいことする奴がいたら

  そいつの頭に拳骨喰らわしてあげる」ニコ



香澄「蘭ちゃん・・・ありがと~!!」ギュー



蘭「ちょ、香澄!///抱きつかないで!!///」



沙綾「あはは。仲良いんだね♪」


蘭「べ、別にそういうわけじゃ・・・!///」





たえ「で、香澄。結論は?」





香澄「私は・・・私はやりたい!!

   Afterglowのみんなと演奏したい!歌いたい!

   あのカッコよくてロックなステージに立ちたい!

   新しいキラキラドキドキを見つけたい!!」



たえ「・・・・・・」



香澄「・・・・・・っ!」



たえ「・・・本気なんだね」


香澄「うん!」


たえ「分かった。私も賛成」


香澄「!」



たえ「いっぱい学んで影響受けて、

   一皮、二皮・・・ううん。全部剥けて脱皮して帰ってきてね」ニコ



香澄「うん!!約束する!!」



有咲「脱皮って・・・」


りみ「あはは・・・」




沙綾「さて、私達ポピパは受けることにしたけど、どうする?」


有咲「いや待て!!私の意見も聞けよ!?」


香澄「有咲はやりたくないの?」


有咲「別にやりたくないとは言ってねー!!」


沙綾「じゃあ別にいいじゃん」


有咲「つーか4対1の時点で私に拒否権ねーだろ」ハア


沙綾「はい決定♪」




蘭「でも、どっちにしろあたしもひまり達と話し合わないと・・・

  ポピパがよくてもあたし達がダメじゃ無意味だし」


香澄「じゃあ私も行く!!」


蘭「はいはい落ち着いて。あたし達は今日OFF」


香澄「そうだった!じゃあ話し合える日が決まったら連絡してね!」


蘭「うん。分かった

  ・・・えっと、じゃあまたね」スタスタ



        
         バタン



香澄「よーし!練習始めよ!燃えてきたあああああ!!」


りみ「ま、待って香澄ちゃん!まだ食べ終わってないよ~」


沙綾「あはは。じゃあもうちょっと休憩しようか」


香澄「うー早く弾きたい」ジャカジャカ


有咲「止まると死ぬマグロか!」


たえ「香澄ってお魚だったの?」


有咲「んなわけねーだろ!!」






香澄「うーん・・・」



りみ「どうしたの?」


香澄「ボーカルシャッフルをやることが決まったとして、

   そしたらAfterglowと練習することになるわけじゃん?」


沙綾「そうだね」


香澄「その日までに私に出来ることは無いかな~って」


有咲「ロックな曲に慣れることじゃねーか?

   Afterglowって王道ロックバンドってイメージだし」


沙綾「ポピパで言うとティアドロップス、Time Lapse、

   Light Delightあたりかな」


りみ「じゃあそのあたりを重点的に練習すれば・・・」


たえ「それだけじゃ不十分。あのパワフルな音を出す

   演奏も学ばなきゃ」


有咲「いや、さすがに時間足りねーだろ」


  

  アーダコーダ ジャードウスル チガウソウジャナイ 




香澄「ロック・・・Afterglow・・・演奏・・・」


沙綾「香澄?」


香澄「・・・ねえ、だったらいっそのことさ」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



香澄「どう?どう?」


沙綾「うん。悪くないんじゃないかな」


有咲「香澄の案にしちゃまともだな」


りみ「私も普通にありだと思うな」


たえ「そうだね。良いと思う」


香澄「やった!」


有咲「あとは、蘭ちゃんの許可が降りるかだな」


香澄「うん!ちょっと電話してみる!」ピポパ




      
     ~一方その頃~




蘭(ポピパ、結構乗り気だったな・・・

  うちも多分大丈夫だろうけど、どうなるかな)


   


蘭「・・・・・・・・・・・・・・」








蘭(あたしは、どうしたいんだろう)




蘭(思えば、なんで断らなかったのかな・・・

  ・・・いや、別にどうしても嫌なわけじゃないし、

  いい勉強になるかもしれないし・・・)




蘭(なんでだろう・・・分からない・・・)




蘭(でも、だからっていい加減な理由で引き受けちゃダメだ)




蘭(やるからには建前なしで全力でやりたい)




蘭「切っ掛け、か・・・」



   
   
   ヴーヴーヴー





蘭(着信?香澄から?)


  ピ


蘭「なに?」


香澄『あ、繋がった!蘭ちゃん、今大丈夫?』


蘭「別にいいよ。どうしたの?」


香澄『えっと、ちょっとお願いがあって・・・』





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




青葉モカ「うんうん。今日もやまぶきベーカリーのパンは絶品ですなー」モグモグ


モカ「ん?あれは・・・」




蘭「・・・なら・・・・が・・・・いと・・・・」




モカ「蘭?電話中かー」




蘭「分かった・・・用意す・・・任せ・・・」




モカ「用意・・・?なんの話だろー?」


蘭「気にしないで。お互い様でしょ?」


モカ「・・・」


蘭「あはは。そんな張り切らなくてもいいって」


モカ「・・・」


蘭「うん。じゃあまたね」ニコ


モカ「・・・」


   ピッ


蘭「さて、どうするかな」


モカ「誰からだったのー?」ヒョコ


蘭「うわあ!?」



モカ「ありゃりゃ本当に気付いてなかったか」


蘭「急に出てこないでよ!」


モカ「ごめんごめん。で、誰からだったの?」


蘭「まったく・・・香澄からだよ」


モカ「ふーん。用意って聞こえたけどなんのこと?」



蘭「・・・立ち聞きとは趣味悪いね」



モカ「そんなつもりは無かったんだよー信じてー」ヨヨヨ


蘭「はあ・・・もういいよ。それじゃ」


モカ「あれ、もう行くの?」


蘭「香澄からの頼まれ事したいから。

  モカはこれからバイトでしょ?じゃあね」スタスタ


モカ「あ、蘭」




モカ「・・・・・・」



モカ(・・・モカちゃん、今日は珍しく非番なんだけどなー)



モカ(それにしても・・・楽しそうに電話してたなあ)





モカ(あんな笑顔、あたし達以外にもするようになったんだ・・・)





          ~数日後~




蘭(結局どうしたいか決めれなかった・・・)ズーン


蘭(まずいどうしよう。適当な理由でやりたくないのに)


蘭(切っ掛け、切っ掛けは・・・ダメだ、無理に作っても意味が無い)


蘭(どうする、どうする・・・)





香澄「あ、蘭ちゃーん!やっほー!」ブンブン




蘭「香澄。声でかい」


香澄「えへへ、ごめんごめん」


蘭「じゃあ早速行こうよ。

  メールで言ったけど今日の練習はCiRCLEとは別のスタジオだから」


香澄「りょーかい!」ビシッ


蘭(なんで朝からこんなに元気なんだろ・・・)




     ~道中~





香澄「~♪~~♪~♪♪~」


蘭「上機嫌だね」


香澄「だってAfterglowの皆と会うの久しぶりなんだもん!」


蘭「そうだっけ?」


香澄「つぐとは商店街でときどき会うし

   巴ちゃんとは前に一緒に和太鼓やったけど

   こうやってAfterglow全員と会うのは久しぶりなんだ!」


蘭「あー、言われてみれば」


香澄「そういえば蘭ちゃんとこうやってじっくり話すことも

   そんなに無かったね~」


蘭「まあね。学校が違うし」


香澄「距離的にはそんなに離れて無いのにね」


蘭「きっかけが無いとね」




香澄「だからね」クル


蘭「ん?」


香澄「あのクリスマスライブに来てくれたときは本当に嬉しかった!」


蘭「あ、あれはたまたま暇だったから///」


香澄「それでも嬉しかったんだよ!」


蘭「ど、どうも///」


香澄「あれ?もしかして照れてる?」


蘭「照れてない!!///」


香澄「あはははは!」




蘭(全く・・・調子狂うな・・・)




蘭(・・・そういえば、初めて会ったときからこんな感じだったな)




蘭(なんだろう。どうしても嫌いになれないというか、

  目が離せなくなるというか、気になるというか・・・)




蘭(はっきりとは分からないけど、)




蘭(香澄は、あたし達とは違う何かを持っている・・・?)




香澄「蘭ちゃん?どうしたのボーッとして」


蘭「え?いや、なんでもない」


香澄「そう?」


蘭「うん」


蘭(いけない、道案内しないと)


香澄「ところで、ボーカルシャッフルは

   Afterglowのみんなは受けてくれるかな?」


蘭「多分大丈夫だよ。みんなこういう企画好きだろうし

  特にひまりあたりが真っ先に食いつくと思う」


香澄「でも、この企画が実現したら

   蘭ちゃんと話す機会は減っちゃうかもね~・・・」


蘭「それは別にいいじゃん。あたしと話しても面白くないでしょ?」



香澄「そんなことないよ!!」ズイ!



蘭「!?」




香澄「蘭ちゃんと話すの楽しいよ!!

   ギターのこと、歌作りのこと、バンドのこと!

   私が出来ないこと知らないこと

   楽しそうに沢山話してくれるじゃん!!」



蘭「あ、あたしが、楽しそうに?」



香澄「そうだよ!それに、嬉しかったんだ。

   私と同じ、ギターボーカルをやってる

   同い年の女の子がいたなんて!」



蘭「ま、まあこんな偶然あるんだなって思ったけど・・・」


香澄「それにね!」ズイ


蘭「う、うん」






香澄「蘭ちゃんは私の星の鼓動のこと分かってくれたもん!」







蘭「・・・天体観測のときのこと?」





香澄「うん。蘭ちゃんたちが初めてだったんだ

   さーやまで苦笑いしてた星の鼓動を

   最初から受け入れてくれたのって」








蘭「・・・・・・」







蘭「星の、鼓動・・・」







香澄「?」





蘭(そうか・・・)




蘭(分かった・・・

  あたしが、ボーカルシャッフルを断らなかった理由)




香澄「蘭ちゃん・・・?」


蘭「香澄、ありがとう」


香澄「え?」




蘭(やっと見つけた。切っ掛け)





    ~その後 某スタジオ~




蘭「おはよう、みんな」


上原ひまり「あ、きたきた!おはよう、らー・・・ん?」


宇田川巴「どうしたひまり。・・・お?」


羽沢つぐみ「おはよう蘭ちゃ・・・あれ?」


モカ「なになにーどうしたのー・・・ほう?」




香澄「えへへ。おじゃましまーす!」




ひまり「香澄ー!ひさしぶりー!珍しー!

    いつ以来だー!でもどしたの?」


巴「そりゃあれだよ!

  ついに和太鼓に目覚めてアタシに弟子入りしにきたんだよ!」


つぐみ「それは巴ちゃんの願望じゃ・・・

    でも本当に珍しいね!急に来たからビックリしちゃった!」


モカ「悪いな香澄。このスタジオは5人用なんだ」




香澄「・・・あれ?もしかして、蘭ちゃん話してないの?」


蘭「あれ・・・?言ってなかったっけ・・・」


Afterglow一同「?」





     ~説明後~




香澄「・・・というわけなんだけど」


ひまり「なにそれ!?すごく面白そうじゃん!!」


巴「だな!ワクワクするよ!」


つぐみ「楽しそうだね!」


モカ「へーマジっすかー」



蘭「ほらね?言ったでしょ?」(モカはよく分からないけど)


香澄「う、うん。」(モカちゃんはよく分からないけど)




香澄「えーっと、みんな本当にいいの?そんなにあっさり」


ひまり「こんな面白そうな話乗らないわけないよ~!」


つぐみ「私もしばらくお店のお手伝いは少な目だから大丈夫だよ」


巴「アタシも問題なしだ!」


香澄「そっか。よかった~」ホッ




モカ「・・・・・・・・・・」



香澄「あ、ごめんね!モカちゃんの意見も聞かないとだね!」アセアセ


モカ「・・・うーん、あたしよりさー」クルリ





モカ「蘭はどうしたいのー?」


蘭「あたし?」


モカ「そりゃそーだよ。ボーカルシャッフルでしょ?

   蘭がやりたくないなら意味ないじゃん」







一同「・・・」







蘭「あたしはやるよ」


モカ「ほらこう言ってるじゃ・・・え?」





Afterglow一同「ええ!?」





巴「どうした!?何かあったか!?」


ひまり「いつもなら渋るじゃん!」


つぐみ「即答なんて意外すぎるよ!」


蘭「みんなは大袈裟すぎ!!」



モカ「いやいや~そりゃ驚くのも無理ないでしょー

   積極的に他バンドと絡むキャラじゃないじゃん」


蘭「別に大したことじゃないよ

 ポピパで色々学びたいって思っただけ」


香澄「えへへ、なんか嬉しいな♪

   おたえのギターとか凄く勉強になると思うよ!」


蘭「うん、それもそう思うけど・・・」


香澄「けど、なに?」


蘭「ううん。なんでもない」



蘭「とにかく、あたしはやりたい」


ひまり「まあ、蘭がそう言うなら・・・ね?」


つぐみ「うん。なにごともチャレンジだね!」


巴「で、どうすんだよモカ?」






モカ「うーん、ようするにさー」クルリ



香澄「?」






モカ「一時的とはいえ香澄があたし達のギタボになるわけだよねー?」






香澄「う、うん」コク





モカ「・・・・・・・・・・・・・・」ジー





香澄「・・・」ゴク




モカ「・・・蘭がやりたいならいいかー。よろしくー」ヒラヒラ


香澄「うん!よろしくね!」


モカ「ま、ほどほどに頑張りますよー」


ひまり「もう!そんな適当な返事して~!」


蘭「モカ、あたし達はとっくの昔に慣れたからいいけどさ、

  香澄に迷惑かけないでよ?」



モカ「・・・はーい」



巴「・・・・・・」






巴(モカの奴・・・まさか・・・)






巴「・・・気にしすぎか」


つぐみ「巴ちゃん、どうかしたの?」


巴「いや、なんでもない」



ひまり「よし!そろそろ練習始めようか!」ガタッ


蘭「あ、待ってひまり」


ひまり「ん?」


香澄「蘭ちゃん。私から言うよ」


巴「なんだ?」



香澄「あのね。このまま練習を見学していいかな?」



つぐみ「私たちの?」


香澄「うん。一緒に練習する前に

   Afterglowの音楽を改めて聞いておきたいんだ」


巴「なるほど。そういうことか」


ひまり「だったら、かっこ悪い演奏は見せれないね!」


つぐみ「そうだね!頑張ろ!」


モカ「しょーがないなーもう」




蘭「よし、じゃあ前回の」






ひまり「ちょっと待った!いっそのことライブしようよ!」






蘭「ライブ?」


モカ「また、ひーちゃんがおかしなこと言い始めた」


ひまり「もう!最後まで聞いてよ!

    香澄ちゃんは「私たち」の音楽を聞きたいんでしょ?

    だったらリハをするのが手っ取り早くない?」


つぐみ「た、確かに!」


モカ「一理ある、かも?」


蘭「最初からそう言ってよ・・・」


ひまり「だってリハとはちょっと違うし」


蘭「なんで?」


ひまり「だって」クルリ




ひまり「今日はお客さんがいるもん!ね、香澄♪」




香澄「え・・・私?」


巴「ははは!他に誰がいるんだよ!」



ひまり「どうかな?やる価値はあると思うよ」


蘭「分かった。それでいこう」


モカ「しかたないなー」


つぐみ「香澄ちゃん。ちょっと待っててね」


香澄「う、うん」



蘭「セットリストどうする?」


モカ「前のライブのやつで良いんじゃない?」


ひまり「ツナグ、ソラモヨウがトリだった奴だね」


香澄「ツグノ、コイモヨウ?」


つぐみ「違うよ~///これは私たちのムグ」


ひまり「おっと、これ以上は秘密だよ!

    ていうか香澄がこの話を聞いちゃだめ!」


巴「香澄はお客さんだからな。セットリストは内緒だ」



香澄「は~い。じゃあちょっとトイレ行ってくるね」トトト



        バタン



蘭「よし、じゃあ次は・・・」


モカ「なんか蘭、張り切ってない?」


蘭「そう?」


つぐみ「うん。まるで本番前みたい」


巴「そういうつぐもだけどな」


ひまり「巴もだよ♪」


蘭「いや、ひまりもでしょ」


ひまり「だって私言い出しっぺだし!」


蘭「全くだよ、もう」


モカ「と言いつつ張り切るんだよねー」


蘭「うるさい」





モカ「香澄のために」




蘭「・・・うるさい」




モカ「・・・」





    ~10分後~




香澄<もういいかーい?


ひまり「もういいよー!」


    
     ガチャ



香澄「わ~!なにこれ、ライブハウスみたい!」


つぐみ「えへへ。ちょっと照明をいじってみたんだ♪」


巴「香澄!今日はお前の歓迎ライブだ!!楽しんでくれよな!!」


ひまり「ひまりちゃん、貴女のために頑張ります!ってね♪」



香澄(Afterglowのみんなが、私のために・・・)キラキラ


香澄(つまり独り占めってことだよね

   ただでさえ、Afterglowのライブ見るの久しぶりなのに

   ・・・凄いどうしようニヤけてきた・・・)ドキドキ


蘭「香澄。あくまでボーカルシャッフルのためだからね?」


香澄「わ、分かってます!」シャキッ





蘭「・・・でも、全力で演奏するのに変わりはないから」スッ


   

     ジャーン



ひまり「・・・」スッ



巴「・・・」スッ



つぐみ「・・・」スッ



モカ「・・・」スッ





香澄(みんなの目付きが、変わった・・・)







蘭「見てて、あたし達の本気」





香澄「・・・っ!!」ゾワッ




蘭「Scarlet Sky」







香澄(すごい・・・)




香澄(・・・分かってた・・・分かってたはずなのに・・・)




香澄(サウンドが・・・ビリビリ響いてくる・・・!!)




香澄(和太鼓仕込みのパワフルなドラム。

   それに呼応するように弾むベース。

   器用さと底知れなさが滲み出るようなギター。

   リズム隊とギターを纏めて調和を作る健気なキーボード。
 


   そして、遠くまで届くような

   力強く、でも透き通るボーカル・・・・)






香澄(・・・そうだ・・・これがAfterglowなんだ・・・)






巴「続いて、Y.O.L.O!!!!!」





香澄(でも、違う・・・私が初めて見たときと全然・・・)




香澄(あの頃は、誰かに訴えるみたいに、叫ぶみたいな感じだった

   音を聞いてほしい、自分たちを見てほしいみたいな・・)




香澄(でも今は、あの頃よりも楽しそう・・・

   蘭ちゃんの笑顔も増えた気がする・・・)



香澄(あ、ひまりちゃんがウインクしてくれた・・・

   ファンサービス?なのかな・・・)



香澄(気のせい、かな?みんな私を意識してる気がする・・・)





蘭「最後は、あたし達の新曲。」



香澄「!」ゴクリ





蘭「聞いて。ツナグ、ソラモヨウ」





香澄(・・・・・・・・・・・・・・・・・・)




香澄(・・・これが、蘭ちゃんたちの・・・)




香澄(なんだろう、パワフルなサウンドはそのままなのに)





香澄(爽やかで、聞いてて凄く心地いい・・・)





香澄(まるで朝焼けの空みたい・・・)





香澄(本当に・・・凄い・・・)







香澄(甘かった・・・Afterglowのステージで歌いたいだなんて・・・)




香澄(私、とんでもないこと引き受けちゃったかも・・・)





香澄(今の私じゃ、とても・・・)





    ~演奏終了~




蘭「ふう・・・」


巴「なかなか良かったな!」


つぐみ「うんうん!いい感じだったね!」


モカ「このくらい、よゆーですよー」


ひまり「香澄!どうだった!?」





香澄「・・・・・・・・・」




ひまり「ありゃ?」


巴「おーい。香澄ー!」


つぐみ「香澄ちゃーん!」




香澄「・・・はっ!!え、なに!?」キョロキョロ


ひまり「なにじゃないよーもう!

    拍手が無いどころか無反応なんだもん!」プクー


蘭「どうしたの一体?」


香澄「ごめんごめん!

   その・・・聞き惚れちゃって・・・」


巴「おお!そうかそうか!そんなに感動してくれたのか!」


つぐみ「えへへ。嬉しいなあ。頑張った甲斐があったよ!」


ひまり「香澄が黙り込んじゃうほどだったなんて・・・

    私たちってやっぱ凄いよ!!イエイ イエイ イエーイ!!」


蘭「ひまりうるさい。気持ちはわかるけど」


モカ「だねー」




モカ「香澄がリアクションすら取れなかったなんてねー」チラ



香澄「っ」ビクッ




モカ「ねー香澄」


香澄「な、なに?」






モカ「・・・・・その顔、自覚してる顔だね」


香澄「・・・・・・」





ひまり「?」


つぐみ「モカちゃん?」



モカ「・・・なら言うまでも無いかー」スタスタ



巴「おいモカ。どこに行くんだよ」


モカ「お花摘みに行ってくるー」スタスタ




       クルリ




モカ「暫くよろしくね。Afterglowの臨時ギタボさん」ガチャ





       バタン




香澄「・・・・・・」



巴「なんだよあいつ・・・」


蘭「香澄、大丈夫?」


香澄「・・・え、なにが?」


蘭「いや、気にしなくていいよっていうか・・・」


ひまり「そうそう!モカが変なこと言うのなんていつもの事だし!」


巴「悪かったな。気に障ったならアタシからガツンと・・・」


香澄「ううん!大丈夫大丈夫!何も気にしてないよ!」


つぐみ「ほんと?」


香澄「ていうか何を言ってるのかよく分からなかったし!あははは!」




一同「・・・」



ひまり(ねえ。香澄なんかおかしくない?)ヒソヒソ


巴(ひまりも気付いてたか)ヒソヒソ


つぐみ(やっぱり変だよね・・・)ヒソヒソ


ひまり(モカのせいだよきっと)ヒソヒソ


巴(いや、そういや演奏が終わったときから・・・)ヒソヒソ



蘭「・・・はあ」スタスタ


つぐみ「蘭ちゃん?」





香澄(自覚、か・・・)



香澄(役不足ってことだよね・・・?)



香澄(やっぱり、今の私じゃ・・・)





蘭「ふんっ」ブン


香澄「いたっ!?」ポカッ


アフロ一同「!?」


蘭「・・・」ポンポン


香澄「な、なにするの蘭ちゃん!」


蘭「驚いた。こんな紙でも束ねると良い音出るんだ」スルスル


香澄「へ?」



蘭「はいこれ」バサッ



香澄「これって・・・Afterglow の楽譜!」



蘭「そ。前に香澄があたしに頼んだやつ」



香澄「わー、ありがとう!」


蘭「よかった。忘れてたらどうしようかと思った・・・」


香澄「そんなことしないよ~!」


巴「へー、こんなの用意してたのか」



ひまり「・・・そうか!そうだったんだ!」ピーン


つぐみ「え?どうしたの?」


ひまり「えーと、えーと・・・あった、これだ!!」ガサゴソ


巴「なんだなんだ?」


ひまり「香澄!これもあげる!」


香澄「わ!CD!ライブ映像まで!?」


ひまり「BDに焼いちゃいました♪」ドヤッ



蘭「ひまり。急な頼みだったのにありがと」


ひまり「なんのなんの!

    なるほどね~香澄のためだったのか~」ニヤ


蘭「・・・う、うん。つぐみたちと練習する前に、
 
  Afterglowの曲を自主練したいから楽譜を貸してくれないかって」


巴「おお!マジか!」


つぐみ「そうか!だから、ひまりちゃんもCDやBDを?」


ひまり「そうそう!いきなりどうしたのかと思ったよ!」


蘭「ごめん。

  うち、そういうこと出来るパソコンとか無いから・・・」




香澄「蘭ちゃん・・・!ひまりちゃん・・・!

   ここまでしてくれるなんて・・・ありがとおおお!」ギュー


ひまり「ひゃあ!?///ちょ、ちょっと~大袈裟だよ~」


巴「ひまり。ニヤけてるぞ♪」


ひまり「うるさーい!///」


つぐみ「あはは!でも事前にやれることをやりたいだなんて

   香澄ちゃんって努力家なんだね」


香澄「いやいやそんな!つぐと比べたら全然だよ~!」




蘭「ふふ」クス


香澄「?」


蘭「やっと顔を上げたね」


香澄「え?」


蘭「さっきからずっと下向いてたよ」


香澄「あ・・・」


つぐみ「調子が戻ってきたね♪」


巴「だな。よく知ってる香澄だ」


蘭「まったく、この前らしくないって言ったばかりなのに」


蘭「少しは目が覚めた?」




香澄(そうか・・・さっき頭を叩いたのは・・・)


香澄(気合いを入れるために・・・)



蘭「花園さんと約束したんでしょ?」


香澄「!!」




たえ『いっぱい学んで影響受けて、

   一皮、二皮・・・ううん。全部剥けて脱皮して帰ってきてね』






香澄(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)



ひまり「香澄?」



香澄「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フーンッ!!」バシーンッ!!!


一同「!?」



香澄「フンッ!フンッ!フンッ!!」バシッ!バシッ!バシンッ!!


つぐみ「ど、どうしたの!?急に自分の頬を叩いて・・・!」


香澄「ふー・・・ごめんごめん、ちょっと自分に渇入れてた」ジンジン


巴「いや、やりすぎだろ!頬真っ赤だぞ!?」


ひまり「女の子なんだから自分の顔は大切にして~!」


香澄「大丈夫!ツバつけとけば治るよ!」ジンジン


ひまり「そういう問題じゃなーい!」



香澄「・・・蘭ちゃん」クルリ


蘭「な、なに?」


香澄「そうだよね。友達の・・・

   ううん、師匠との約束を破るなんて駄目だよね!!」




巴「師匠って?」


つぐみ「た、多分花園さんのことだと思う」




香澄「さっきはありがとう。完全に目が覚めた」


蘭「・・・うん」





香澄「戸山香澄!脱皮します!!」



蘭「・・・うん!」





ひまり「だ、脱皮?」


巴「なんかアタシらだけ置いてけぼりだな・・・」




香澄「みんな!」クルリ



香澄「私、Afterglowが普段どんな練習してるのか

   そもそも、どんな風に過ごしてるかもよく知らないし

   迷惑かけちゃうかもしれないけど・・・」


一同「・・・」



香澄「でも、私頑張るから!!

   根拠なんてなにも無いけど、全力でやるから!!

   きっと、ロックでカッコいいAfterglowらしいギターボーカルに・・・

   蘭ちゃんみたいになるから!!だから・・・」



香澄「よろしくお願いします!!!」バッ!!!



巴「か、香澄!頭上げてくれ!アタシらはそんな大層なもんじゃないよ!」


つぐみ「そうだよ!もっと気楽に、ね?やり辛いよ~」オロオロ


香澄「はっ!ごめん!」シュバッ



巴「へへ、でも嬉しいよ。

  Afterglowのことをそんな風に思ってくれてたなんてさ」


ひまり「ロックでカッコいいか~えへへ♪」クネクネ


つぐみ「ありがとう香澄ちゃん!一緒にがんばろうね!」


巴「ほら、見ろよ!蘭なんてさっきから照れて俯いてるぞ!」


蘭「別に、照れてないし!!//////」


ひまり「あはは!」

    

ひまり「まあ、それは置いておいて~・・・香澄!」



香澄「?」




ひまり「この通り、

    私たちは香澄と一緒にバンドやるのを楽しみにしてるよ!」



ひまり「だからね、さっきみたいに身構えないでほしいな」



ひまり「折角の機会だもん!香澄ともっと仲良くなりたいし!」



ひまり「だから!リーダーとして一言!」





ひまり「ようこそAfterglow へ!私たちはあなたを歓迎します!」スッ





香澄「ひまりちゃん・・・!」スッ



ガシッ



香澄「ありがとおおおおおおおおお!!」ギュー!


ひまり「ひゃあ!?///ま、また!?///」


香澄「巴ちゃんもー!」ギュー!


巴「うお!?」


香澄「つぐもー!」ギュー!


つぐみ「え?え!?///」



キャーキャー! ハズカシイヨー! アマエンボウダナー! ムネハダメ!



蘭(もう、安心したからって吹っ切れすぎだって・・・)



蘭「でも、香澄のその勢い。嫌いじゃないよ」クス



香澄「蘭ちゃん何か言った?」


蘭「う、ううん。ただの独り言」アセアセ


香澄「ウソだ~何か言ったでしょ~?」ズイ


蘭「い、言ってない///」



香澄「・・・ウソつきには~こうだ~!!」ギュギュー


蘭「ちょっと・・・もう!抱きつかないでってば!//////」




     
    




    ~スタジオ 廊下~






  <ギャーギャー イチャイチャ アハハハ!





モカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





モカ「・・・・・・ふん」





   ~その後 夕方 スタジオ前~



香澄「今日はありがとう!」


巴「良いってことよ!これからよろしくな!」


ひまり「練習の予定は決まり次第連絡するからね!」


つぐみ「楽しみにしてるよ!」


香澄「ありがとう!こちらこそよろしく!」





香澄「・・・あれ?そういえばモカちゃんは?」



モカ「ここにいるよー」ヒョコ


蘭「うわあ!?」


モカ「デジャブ?」


蘭「自分で言うんだ・・・」


ひまり「モカー!急にいなくならないでよー!」


モカ「ごめんごめーん」


ひまり「・・・悪いと思ってないでしょ」


モカ「割とー」


巴「お前なあ・・・」


つぐみ「まあまあ二人共・・・」



蘭「・・・ていうかいつまで肩に顎乗せてるの?重いから降りて」


モカ「むー酷いなーレディーに向かって重いだなんてー」




香澄「と、とにかくモカちゃんもこれからよろしくね!」


モカ「・・・はいはーい」




巴「・・・」


モカ「どしたのともちん?」


巴「・・・別に」



香澄「じゃあ、今日はほんとにありがとう!次は練習で会おうね!」


ひまり「えー!帰っちゃうの!?
   
    一緒につぐん家でケーキ食べようと思ったのにー!」


香澄「ご、ごめんね。また今度絶対行くから!」


つぐみ「どうしたの?用事?」


香澄「用事っていうか・・・」





香澄「早く練習したいんだよ~!Afterglowの曲!少しでもたくさん!」



ひまり「・・・そっか。うん!それじゃ仕方ないね」



香澄「ご、ごめんね!せっかく誘ってくれたのに・・・」



つぐみ「ううん。香澄ちゃんが一生懸命なのが嬉しいよ!」



巴「だな!成果を見せてくれよ!」ニカッ



香澄「みんな・・・」




蘭「香澄」


香澄「ん?」





蘭「頑張ろうね。お互い」グッ(拳を突き出す)




香澄「・・・っ!うん!!」グッ





      コツン





巴「お、いいな~!夕日の前で拳を合わせる!」


ひまり「ちょっと写真撮っていい!?SNS映えしそう!!」スマホ


蘭「ちょっとやめてよ!///」


つぐみ「ふふ。モカちゃんが持ってる漫画みたいだね!」


蘭「つぐみまで・・・」




一同「あはははははは!」

 

  

   ~解散後 Afterglow 帰路~




モカ「意外だね~ひーちゃん」


ひまり「なにが?」


モカ「香澄を誘ったのをあっさり諦めたのがだよー」


巴「いつもならもうちょっと粘るよな?」


ひまり「だってさー無粋かなって思って」


つぐみ「無粋?」



ひまり「香澄って

    多分、夕日が沈んでも友達とまだ遊びたい!って強情になるタイプでしょ?」


蘭「わかる気がする・・・」


ひまり「でしょ?そんな香澄が私たちとの演奏のために

    家での自主練を優先したんだよ?」


モカ「それで?」


ひまり「つまり、バンド友達とのティータイムを我慢してまで

    努力したがってる香澄の邪魔をしたくないってこと!」


モカ「ほうほう」



巴「そこまで一生懸命になってくれてるのか・・・」


つぐみ「嬉しいよね!」


蘭「うん。あたしたちも負けてられないね」


モカ「って蘭はしばらくポピパじゃーん」





蘭「関係ないよ。正直不安はあるけど・・・

  
  どこでだっていつも通りにやるだけ。

  例えみんながいなくても、ね」



巴「へへ、言うじゃねえか!」



ひまり「こっちは任せて!香澄と一緒に5人6脚!」



つぐみ「ポピパと一緒に頑張ってね蘭ちゃん!」



蘭「うん。みんなもね」

モカ「やれやれ~みんな張り切ってますなー」


ひまり「他人事みたいに言わないの!

    香澄のリードギターはモカなんだからね!」


モカ「そうですねー」






一同「・・・・・・・・・・・」






モカ「?」




蘭「・・・モカ。リハの後に香澄に言ったあれ、どういうつもり?」



モカ「んー?」


巴「それ、アタシからも聞きたいな」


モカ「どしたの二人共ー?」



蘭「・・・次とぼけたら本気で殴る」



ひまり「ちょっと蘭!巴も!」


巴「悪いなひまり。これだけは今日中に片を付けたいんだ」


蘭「右に同じ」


ひまり「・・・分かった。でも暴力はダメだよ」


つぐみ「ひまりちゃん・・・」


ひまり「とりあえず見守ろう、つぐ」


つぐみ「・・・うん」






蘭「じゃあリーダーの許可も下りたところで、本題」






巴「なんで香澄を煽った?」


蘭「あれ、明らかに挑発でしょ」







モカ「・・・香澄にはしっかりしてもらわないと困るんだよー」







蘭「は?」






モカ「仮にもあたしたちのセンターとして立つんだよ?

   技術は兎も角、それなりのメンタルは見せてもらわないとねー」




蘭「だから煽ったの?」



モカ「そりゃ蘭の代わりだからねー

   ギターボーカルとしての覚悟を試したわけですよー」



巴「・・・てめえ何様のつもりだ」



モカ「んーモカ神様ー?」



巴「この・・・!!」






ひまり「巴っ!!!」






巴「・・・っ!」




ひまり「暴力はダメだって言ったよね?」




巴「・・・ごめん」




蘭「・・・モカ。スタジオでも言ったけど香澄には」


モカ「迷惑かけない、でしょ?分かってるよー約束する」



蘭「なら、いい」





蘭「・・・でも少しでも破ったら縁切るから」



モカ「っ」




つぐみ「蘭ちゃん・・・」オロオロ


ひまり「大丈夫だよ、つぐ」ギュ




モカ「・・・じゃあまた明日ねー」



つぐみ「え?」



ひまり「やまぶきベーカリーは?」






モカ「気分じゃなーい。じゃーねー」スタコラサッサ





一同「!?」




蘭「嘘でしょ・・・?」



つぐみ「モカちゃんが練習帰りにパンを食べないなんて・・・」



ひまり「そんなことあった今まで!?」



巴「・・・らしくないな」



ひまり「そうだよね!まさかのパンをスルーとか!」



巴「いや、それもそうなんだけどな」


ひまり「え?」


巴「香澄への挑発といい、さっきといい

  いつも飄々しててくだらない冗談はいつものことだけど・・・」



巴「あんな冗談じゃ済まないことを言うやつじゃない」



つぐみ「・・・だね」


ひまり「たしかに、らしくない、かな」




巴「・・・これはアタシの推測だけどさ、

  
  あいつ多分イラついてたと思う。ボーカルシャッフルの話になってから」



蘭「イラついてた?何に?」




巴「・・・多分、香澄に」



ひまり「え!?」



巴「いや、正確には香澄自身に対してじゃない


  あたしの考えすぎかもしれないけどモカは・・・」





        ポツ ポツ ポツ





蘭「え、これって・・・雨?」



ひまり「うそ!?さっきまで晴れてたのに~!」



つぐみ「そういえば、今朝の天気予報で

    夕方以降から雨だって言ってたような・・・」



巴「マジかよ!この感じは大雨になるぞ!」



蘭「最悪・・・!折り畳み傘持ってない・・・!」



ひまり「みんな!今日は解散!濡れる前に帰るよ!!」



一同「了解!!」








        ~その後 モカの部屋~








モカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(寝転がって天井を見上げてる)





モカ「・・・・・・・・・・・・・・・・はあ」





モカ(みんなに、八つ当たりしちゃった・・・)




モカ(香澄にも、上から目線で接した・・・)





モカ(ほんと・・・何様なんだろ、あたし・・・)




モカ(醜いよな~・・・・)








モカ「・・・嫉妬するなんて・・・」









モカ(みんなに謝らなくちゃ・・・・・・・香澄にも・・・)






モカ「追いかけるって決めたのに・・・・・」






モカ「・・・・・・あたし、何やってるんだろ・・・」ボソ







       ~その頃 香澄の部屋~





香澄「ゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔゔ・・・・」



香澄「難しそう・・・!!TAB譜なのにこんがらがってくる・・・!!」



香澄「少なくとも耳コピは無理そうだな~・・・」





香澄「・・・そういえばライブのBD貰ったんだっけ」





香澄「・・・・・・まず、イメージを掴もう。練習はそこから」







     ~ノートパソコンにてBD視聴中~




香澄「・・・・・・・」



香澄(上手いな~・・・何度見ても・・・)



香澄(分かってたけど、年季が違うよね・・・)



香澄(それに・・・)





蘭『~♪ 』





香澄(やっぱり蘭ちゃん・・・)




香澄「カッコいいなあ・・・///」ウズウズ






  ~その頃 1階 リビング~





戸山明日香「ただいまー。あれ?お姉ちゃんは?」



戸山姉妹の母「おかえり。香澄なら1時間くらい前に

       ノートパソコン持って自分の部屋に行ったわよ」



明日香「ノートパソコン?お姉ちゃんが?」



母「なんかBD見るから貸してって」



明日香「?」






      ~2階 明日香の部屋~





明日香(ほんとだ、お姉ちゃんの部屋からライブっぽい音が聞こえる)




明日香(・・・気になる)





※壁に耳を当てる





香澄『ハイッ!ハイッ!ハイッ!ハイッ!ハイッ!ハイッ!フーッ!!』




明日香「!?」




香澄『蘭ちゃーん!カッコいー!!』




明日香(お姉ちゃんがオタクみたいになってる・・・!!)







     ~しばらくして 香澄の部屋~





香澄「いけないいけない・・・普通にライブを堪能しちゃった・・・」



香澄「・・・でも、なんとなくだけど、イメージは掴めたかな」




香澄「よし!ゆっくりでもいいから弾いてみよう!!」フンス








        ~1時間後~





香澄「はあ・・・はあ・・・・」



香澄(やばい予想以上にしんどい・・・)



香澄(指つりそう・・・一回休憩を・・・)




香澄「・・・だめだめ!こんなところで弱気になちゃだめ!!」



香澄「紗夜先輩も言ってたじゃん、ギターが上手くなる近道なんてないって!」



香澄「弾こう・・・弾くしかないんだ・・・!!」






    ~さらに1時間後 明日香の部屋~






明日香(さっきのあれは何だったんだろう・・・)



明日香(思わず聞かなかったことにしたけど・・・)




明日香「やっぱり気になる・・・!」




※再び壁に耳を当てる






香澄『はあ・・・やばい・・・もう無理・・・しんどい・・・』




明日香(お姉ちゃんが語彙力の無いオタクみたいになってる・・・!!)





         ~翌日~




香澄「うう・・・ここがどうしても出来ない!」


たえ「なるほど・・・ここはこうしたほうが・・・」





        ~三日後~





氷川紗夜「戸山さん!また肩に力が入ってますよ!」


香澄「は、はいぃ!!」


紗夜「・・・少し休憩にしましょうか」


香澄「はあ・・・はあ・・・

   すみません。急にギターを教えてほしいだなんて言って・・・」


紗夜「いえ、いつも生徒会の仕事を手伝ってもらってるお礼です」ニコ


香澄「・・・紗夜せんぱーい!ぎゅ~~~~~~~~っ!」ギュー


紗夜「ちょ、ちょっと戸山さん!///」





        ~一週間後~





香澄「蘭ちゃん。ちょっと相談が・・・」スマホ



蘭『ちょうどよかった。実はあたしも・・・』





        ~しばらくして~





香澄『私は、蘭ちゃん。私は、蘭ちゃん。クールでカッコいい美声で・・・』ジャカジャカ




明日香「・・・病院連れて行ったほうがいいのかな?」カベニミミ





     ~練習当日 Afterglow練習スタジオ前~







香澄「ついにこの日が来てしまった・・・!!」カチンコチン




香澄「なんとか、粗削りとはいえ形にはなったけど・・・どうなるのかな~・・・」





         ヴーヴーヴー



香澄「ん?着信・・・蘭ちゃんからだ!」



香澄「も、もしもし!」



蘭『おはよう。香澄』



香澄「お、おはようございます!」



蘭『・・・どうしたの?』



香澄「ごめん・・・これからAfterglowとの練習で緊張してて・・・」



蘭『練習なのに緊張してどうするの・・・』



香澄「うぐ・・・!」グサ





蘭『大丈夫だよ。あたしたちの曲、弾けるようにはなったんでしょ?』



香澄「・・・え?なんで知ってるの?」



蘭『日菜さんから聞いた。多分紗夜さんが話したんだと思う』



香澄「紗夜先輩が・・・?」



蘭『香澄の努力を凄く褒めてたって言ってたよ』



香澄「そ、そうなんだ・・・///」



蘭『大丈夫。今日から香澄はしばらくAfterglowのギターボーカルなんだから

  堂々としていればいいんだよ。努力は絶対裏切らないから』



香澄「蘭ちゃん・・・」


   . . .
蘭『みんなも、そう言ってるよ』



香澄「え?」



蘭『はい』


沙綾『おはよう香澄ー!聞こえるー?』


香澄「さーや!?」


りみ『香澄ちゃん!頑張ってね!』


有咲『ウジウジすんなよー!らしくねーから!』


たえ『あれ?さっきみたいに心配だって言わないの?』


有咲『い、言ってねー!!////』


香澄「みんなまで!?ど、どうして!?」



蘭『ふふ。実はあたしたちも今から練習なんだ。もう蔵の中だよ』


香澄「そうだったんだ・・・」



たえ『香澄』


香澄「おたえ?」


たえ『大丈夫。今の香澄はさなぎ級だから』


香澄「・・・」


たえ『脱皮の準備はしてきた!あとは羽化だけ!』


香澄「・・・うん!!頑張るよ!!」




有咲『いや、脱皮と羽化はちげーだろ』


沙綾『有咲~空気読みなよ~』


有咲『いや、だっておかしいだろ!?』


りみ『ご、ごめんね香澄ちゃん!気にしないでね!』


有咲『え?私か!?私が悪いのか!?』



       ギャーギャー



蘭『・・・えっと、ポピパっていつもこんな感じなの?』


香澄「あはははは!そうだよ!」


蘭『緊張、取れたみたいだね』ニコ


香澄「うん!ありがとう蘭ちゃん!みんな!行ってくる!」


蘭『どういたしまして。・・・ちょっと有咲、いい加減落ち着きなって

  ・・・ごめん。後ろの騒ぎ抑えるから切るね!それじゃ!』


     


        プツ







香澄「・・・ありがとう」









香澄「よし!」グッ









香澄「戸山香澄!今日からお世話になります!!」ビシッ

















                        つづく



     ~あとがきという名の言い訳~



Q、香澄のメンタル弱すぎない?

A、ちょっとやり過ぎたかなとは思ってます・・・


Q、香澄の語彙力高すぎない?

A、ポピパの歌詞を見る限り、実は高いんじゃないかなーって・・・


Q、有咲が香澄に、蘭を蔵に入れたことを怒ったのはなんで?
  蘭はエリア会話で流星堂に来たことあるでしょ?

A、流星堂はあくまでお店。裏にある蔵は完全に敷地なのでNGだと思います。
  >>1の記憶が正しければですが・・・



と、言い訳すればキリがないほどの駄文でしたかが如何でしたでしょうか?

バンドリのSSは初めてでしたが、せめて皆さまの暇つぶしになれば幸いです。

思った以上に長くなりそうなので続きものにしました。



香澄はAfterglowのギターボーカルとして相応しくなれるのか?

蘭が見つけた「切っ掛け」とは?

蘭はポピパの環境に適応できるのか?

モカは何にイラついてたのか?嫉妬とは?


そして、ボーカルシャッフルは成功するのか?


一応次で完結する予定です。まだ文は出来てませんが・・・

時間はかかると思いますが書き上げます!!



よろしければ次も読んでくれると嬉しいです!



それでは!


凄い面白い
めっちゃ続きよみたい

>>90
ありがとうございます!続きが早く完成できるよう頑張ります!

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