提督「やっぱ最強は焼き鳥だよな」 (22)
提督「焼き鳥、枝豆、生ビール」
提督「最強……まさに最強の編成だな。無敵艦隊だ」
大淀「あいかわらず庶民的ですね」
提督「いやいや、この組み合わせはマジで最強だぞ」
提督「金持ち貧乏人関係ねーよ。誰に聞いても大絶賛だ」
夕張「焼き鳥ですかー」
明石「いいですねぇ」
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明石「提督は塩とタレはどっち派ですか」
提督「どっちも好きだぞ」
夕張「えー、つまんない」
提督「何でだよ」
夕張「塩派タレ派論争は、焼き鳥を食べる時の嗜みですよ」
提督「何でそんな殺伐としてんだよ」
大淀「百年戦争ですね」
提督「ちなみにお前らは」
明石「私は塩ですね。ほとんど塩」
夕張「私はタレの方が好きかなぁ」
提督「お前ら、ホント分かりやすいな」
夕張「えー?そうですか」
大淀「それでは今日の議題を」
提督「最強のおつまみ、肉料理編だ!」
提督「といっても、今回は焼き鳥で確定してんだけどな」
大淀「強気ですねぇ」
提督「皮や砂肝、ねぎまにつくねとバリエーションも豊富だし」
提督「塩でもタレでも最高にビールに合う」
提督「今回は圧勝の予感がするな」
明石「ふむふむ」
夕張「では、鶏の唐揚げはどうでしょう」サッ
提督「あ゛ぁ゛~、唐揚げ~」グラグラ
大淀「いきなり揺れていますね」
提督「唐揚げも最強なんだよなぁ」
明石「確かに」
夕張「揚げたての唐揚げって、暴力的な美味しさですよね」
提督「ビールが止まらなくなるよな」
大淀「あと、チョイ足しも楽しみです」
明石「塩唐に柚子胡椒とか」
夕張「竜田揚げにガーリックパウダーとか」
提督「お前は本当に女子力ゼロだな」
夕張「何でですか!メチャうまですよ」
提督「ニンニクの匂いさせながら笑顔で油もの食う女子とかヤバイだろ」
夕張「いやいや、これ絶対美味しいですから。ほら、あーん」
提督「美味しいのは分かるが」
夕張「あーん!」
提督「……」パク
提督「……」モグモグ
夕張「どうですか」
提督「そりゃ旨いに決まってるだろ」
夕張「でしょー?」ニコーッ
提督「いや笑顔違うから、実質お前の負けだからね?」
◇
アイオワ「ハーイ!楽しそうな話ね」
提督「よう、アイオワ」
大和「最高のおつまみですか」
提督「肉料理限定な、魚はこないだやったから」
アイオワ「それならステーキが一番ね!」
大和「大和もステーキ好きですね」
提督「おお、流石は戦艦。ボリューム重視だな」
アイオワ「Tボーンステーキとコーラ!」
提督「酒のつまみだってんだろ」
大和「サーロインステーキにご飯で」
提督「飲み物ですらねぇ!」
◇
武蔵「あいかわらず騒がしいな」
大淀「武蔵さん」
武蔵「少しは静かに出来んものかな」ヤレヤレ
提督「武蔵は何が好きだ」
武蔵「ふむ……何でも食べるが、一番は豚の角煮と焼酎かな」
提督「おお、渋いな」
明石「トロトロの角煮いいですね」
夕張「甘辛く煮たやつですよね」
武蔵「練り辛子をな、たっぷり塗って食べるんだ」
武蔵「これが焼酎と実に合う」
提督「焼酎といえばさ」
提督「『霧島』って焼酎あるんだよな」
霧島「あら、よくご存知ですね」
提督「TVのCMで観た事がある」
霧島「種類も色々あるんですよ」
霧島「黒霧島とか白霧島とか」
提督「ほほう」
霧島「気分によって色々変えるのも楽しみです」
提督「ふむふむ、つまり普段穿いてるのは清楚な白で」
提督「時にはセクシーな黒とか、情熱的な赤とかもある訳か」ニヤニヤ
大淀「またセクハラしてますね」
明石「ホント懲りませんね」
提督「どれどれ~?今日の霧島ちゃんは何色かなぁ~」ゲッゲッ
霧島「今日は無色ですね」
提督「えっ」
霧島「透けているので。大事な所も丸見えです」
提督「えっ?えっ」
霧島「ご覧になりますか」チラッ
提督「はっ、ちょっ?いや、待っ! ///」
明石「遊ばれてますね」
大淀「肝心な所ではヘタレですから」ヤレヤレ
◇
ビスマルク「提督!飲んでる?」
提督「おう、ビスマルクか」
ビスマルク「じゃんじゃんいくわよー!」グビグビーッ
プリンツ「じゃんじゃんいきましょー!」グビーッ
提督「ドイツ艦てメチャクチャビール飲むよな」
大淀「水みたいに飲んでますね」
提督「お前ら、一番好きなつまみって何だ」
ビスマルク「そんなのヴルストに決まってるじゃない」
提督「ソーセージかぁ」
明石「また強力なのが来ましたね」
夕張「そりゃビールも進みますよ」
提督「ソーセージって、本場ではどうやって食べるんだ」
ビスマルク「レンチンね」
提督「は?」
ビスマルク「レンジでチン!よ」
提督「レンチンて」
大淀「フライパンで焼いたりは」
ビスマルク「ないわ」
明石「大鍋でボイルとか」
ビスマルク「ないわ」
提督「ええー……」
夕張「カレーに入れるとか」
ビスマルク「カレー?」
大淀「おでんに入れるとか」
グラーフ「おでん?」
明石「お鍋にしても美味しいですよね」
ビスマルク「何を言っているのかしら」
グラーフ「日本艦とは本当に不思議だな」
提督「なあプリンツ、ドイツって本当に茹でたりしないのか」
プリンツ「しますよ」
提督「えっ、でもさっき」
プリンツ「姉さまは料理が出来ません」
提督「いや料理って、茹でるだけ……」
プリンツ「出来ません」
提督「マジかー」
◇
提督「他にはどんな料理があるんだ」
プリンツ「アイスバインとか好きですね」
提督「ほう」
グラーフ「塩漬けの豚肉を茹でたものだ」
プリンツ「素朴で美味しいですよ。ワインにもよく合います」
グラーフ「出来たてだ」コトッ
提督「えっ、お前が作ったの」
グラーフ「いや、鳳翔に頼んだ」
夕張「鳳翔さんすごい」
大淀「あの人何でも出来ますね」
明石「こないだなんかケバブ焼いてましたよ」
提督「美人だし優しいし料理上手。鳳翔さん最高だな」
提督「控えめに言って結婚したい」キリッ
大淀「提督なんか相手にされませんよ」
提督「何でだよ」
大淀「馬鹿ですし」
提督「辛辣ぅー!」
大淀「ほら、馬鹿なこと言ってないで飲みましょう」
提督「ああ、こんなにも恋に身を焦がしているというのに」
大淀「私なんて提督にほとほと手を焼いていますけどね」
提督「何がだよ」
大淀「手の掛かる子供みたいですし」
提督「あぁん?中身は子供でも身体は大人なんだよゴラァ!」ジーッカチャカチャ
大淀「どうしてズボンを脱ぐんですか!馬鹿! ///」
提督「脱がないと見れないだろ」
大淀「何をですか!馬鹿馬鹿!」ドスッ!ゴスッ!
提督「んごふぅっ!?」
夕張「焼いてるのは世話だよね」
明石「ヤキモチもですね」
◇
提督「瑞鶴は何が好きだ」
瑞鶴「私は何でも食べるわよ。焼き鳥も大好き!」
瑞鶴「あっ、でも七面鳥だけは苦手かな」
提督「……マリアナ沖海戦か」
瑞鶴「うん……」
瑞鶴「あの海を思い出すと、今でも少し足が竦むの」
大淀「瑞鶴さん……」
提督「ま、まあ、苦手なもんを無理して食べる事もねーよな」
明石「そうですよ、ご飯は楽しくないとね」
加賀「情けない」
瑞鶴「!」
加賀「過ぎた過去に囚われて、いつまでも泣いてばかり」
加賀「これだから五航戦は」
翔鶴「か、加賀さん……!」
瑞鶴「なっ、何よ!加賀さんだって焼き鳥大嫌いじゃない!」
加賀「焼き鳥?」モグモグ
瑞鶴「そうよ!死ぬほど嫌いで見るのも嫌って言ってたじゃない」
加賀「そんなものとっくに克服したわよ」パクパク
瑞鶴「えっ」
加賀「私はあなたよりずっと先に行っているの」ムシャムシャ
加賀「五航戦なんかと一緒にしないで」ケフ
明石「わっ、すごい」
夕張「空串があんなに沢山」
瑞鶴「馬鹿にしないでよ!」バン!
瑞鶴「いつもいつもそうやって私の事見下して!」
瑞鶴「私だってその気になれば七面鳥ぐらい平気なんだから!」
瑞鶴「鳳翔さん七面鳥ちょうだい!丸焼きで!大至急!」
翔鶴「瑞鶴、落ち着いて」
提督「居酒屋にそんなもんある訳ないだろ」
鳳翔「お待たせしました」ドン!
提督「「あるんかーい!」
明石「鳳翔さんホントすごい」
瑞鶴「な、何よこんなもの、ただの鶏じゃない」ゼイゼイ
翔鶴「瑞鶴、無理しないで」
瑞鶴「見てなさいよ、アンタなんか絶対追い越してやるんだから」ハアハア
瑞鶴「トラウマがなんぼのもんじゃーい!!」バクーッ!
明石「いったーー!!」
夕張「瑞鶴さーん!!」
加賀「……ふん」
赤城(加賀さん……すごい脂汗)
◇◇◇
加賀「……ん」パチ
赤城「あっ、気が付きましたか」
加賀「そう……気を失っていたのね」
赤城「ずいぶん無茶しましたね」
加賀「赤城さんが運んでくれたの」
赤城「大丈夫ですよ。こっそり連れ出したので誰にもバレていません」
加賀「……迷惑かけたわね。ごめんなさい」
赤城「いえいえ」
加賀「あの子は」
赤城「瑞鶴さんなら、まだみなさんと飲んでいるみたいですね」
赤城「吹っ切れたようです。苦手意識も克服しましたね」
加賀「そう……」
赤城「お疲れさまでした」
加賀「あの子は強くなれるわ。私なんかよりずっと、ずっと」
赤城「いつか分かってくれますよ」
加賀「……」
赤城「そうだ!鳳翔さんがお土産を持たせてくれたんです」
加賀「お土産?」
赤城「焼きおにぎりと唐揚げです」
赤城「あとは、枝豆にソーセージなんかも。ごちそうですね」
加賀「僥倖ね」
赤城「ワインもありますよ。乾杯しましょう」
加賀「そうね、いい夜だわ」
赤城「えっと……じゃあ、そうですねぇ」
赤城「一航戦の未来と」
加賀「未来の一航戦たちに」
赤加「乾杯」チン
おしまい。
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