ゴルゴ13「用件を聞こうか…」 将軍さま「あの屏風の虎を倒してみせよ」 (13)

新右衛門さん「寺社奉行の蜷川新右衛門でござる」

ゴルゴ13「用件を聞こうか…」

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新右衛門さん「ターゲットはこれでござる」

ゴルゴ13「屏風に描かれた虎…」

新右衛門さん「そうでござる、こいつを倒して欲しいのでござる!」

新右衛門さん「このような依頼が貴殿に受けていただけるかどうか、拙者にもわかりませぬ。
ですが、一休さんが生意気なことを言って上様に処刑され、とんち小坊主からミンチ小坊主に
なってしまった今、このような無理難題を解決できるのは貴殿しかおりませぬ!伏してお頼み
申し上げるでござる!」

ゴルゴ13「…」

ゴルゴ13「一つ聞かせてくれ、それは三代将軍足利義満の依頼なのか?」

新右衛門さん「いえ、これは寺社奉行としての拙者の一存でござる。なにか不始末があれば
拙者一人で責めを負う覚悟にござる!」

ゴルゴ13「わかった、やってみよう…」

新右衛門さん「おおっ、かたじけない!」

ゴルゴ13「口座への入金を確認次第行動を開始する…」

弥生さん「お父さま!新右衛門さんがゴルゴ13を雇ったそうよ!」

桔梗屋さん「心配するな、誰であろうと屏風に描かれた虎を倒すなんてできるわけがない。新右衛門さんが
失脚すれば、わしらは将軍さまと組んでさらに儲けることができるんだ」

弥生さん「でも、お父さま…」

桔梗屋さん「大丈夫だ、万一に備えて保険も掛けてある」

金閣寺に向かうゴルゴ13。

ゴルゴ13「…!」


『このはしわたるべからず』

ゴルゴ13「…」

桔梗屋さん(そう書いてあれば橋の真ん中を渡るしかあるまい、橋の真ん中には高性能爆薬が
仕掛けてある。真ん中を渡った時が貴様の最期だ…)

ゴルゴ13「…」

川に飛び込んで泳いで渡るゴルゴ13。

桔梗屋さん(なんだと!?ここまでの展開を見ておきながらとんちでの解決を避けるとは…。
なんて用心深い男なんだ…)

将軍さま「そなたがゴルゴ13か。余が三代将軍足利義満じゃ」

ゴルゴ13「…」

将軍さま「では、あの屏風に描かれた虎を倒してみせよ」

ゴルゴ13「(水田わさびか大山のぶ代の声マネで)とりよせトリモチ~」

将軍さま「おおっ、なんじゃあれは?」

~1週間前~

未来の国のネコ型ロボット「これがとりよせトリモチだよ、本来ならテレビの画面に映ってるものを
実体化させる道具なんだけど、絵や写真などの2次元にも使えるはずだよ。わかってると思うけど…」

ゴルゴ13「ああ、わかっている。今回の仕事以外には使用しないし、終われば直ちに返却する。受け取って
くれ、報酬だ…」

未来の国のネコ型ロボット「悪いねえ、放送時間がゴールデンから夕方に変わってからこっち景気が悪くって」

将軍さま「おおっ!屏風から虎が飛び出したぞ!」

ゴルゴ13「…」

ズギューン

冷静に虎を射殺するゴルゴ13。

将軍さま「おおっ!見事じゃ!」

新右衛門さん「やってくれた…、ありがとう、ゴルゴ13殿…」

桔梗屋さん「なに!?ゴルゴ13が屏風に描かれた虎を倒しただと!?」

弥生さん「お父さま!早く逃げないと!」

ズギューン

遠距離からの狙撃で射殺される桔梗屋さんと弥生さん。

ゴルゴ13「慌てない慌てない…、一休み一休み…」


           THE END

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