【艦これ安価】電「間違えないのです」【たまにコンマ】 (189)

注意

基本的に安価やコンマで展開を決めていきます

よろしくお願いします

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電「司令官さん、今日は新しい艦娘さんが着任する日なのです!」


提督「新人だが訓練所でも優秀な成績だったそうだな」


電「この鎮守府には強い艦娘さんが沢山いるのです。でも皆に負けないくらい活躍して欲しいのです」


提督「ここには各地から配属された猛者の艦娘が大勢いる。それはこの鎮守府が最前線であるというのもあるが、艦娘の強さを見せつける為でもある」


電「この鎮守府の第一艦隊は艦娘の花形と呼ばれているらしいのです!」


提督「誇らしいと同時に気が引き締まるな。その名声に負けぬよう精進していこう」


電「なのです!」


下2 着任してくる艦娘を

コンコン


電「あっ、話をしてたら来てくれたのですよ!」


提督「入ってきてくれ、アトランタ」


ガチャ


アトランタ「あたしはアトランタ級軽巡、その一番艦のアトランタよ」


提督「海の向こうからご苦労だった、君の着任を歓迎しよう」


電「アトランタさんは防空巡洋艦なのです!凄く強そうなのですよ!」


アトランタ「……」


提督「どうした?この部屋に入ってから急に表情が暗くなったように見えるが…」


アトランタ「…提督さん、ここってハナガタと呼ばれるエリート部隊がある鎮守府なのよね?」


提督「その認識で間違ってはいないな」


アトランタ「その鎮守府の秘書艦が…これ?」


電「なのです?」

アトランタ「あたし、鎮守府を間違えて無いわよね」


電「間違ってなんか無いのです!アトランタさんは今日ここに着任する予定になっているのです!」


提督「納得できないのか?」


アトランタ「納得も何もこの子は戦えないでしょう?だって…」


電「戦闘だけが秘書艦の仕事じゃないのです!それに電だってやるときはやるのですよ!」


アトランタ「ねぇ…こんな子が最前線に出るなんて何かの冗談よね?」


提督「冗談なんかじゃない、電は…」


電「司令官さん、アトランタさんにこの鎮守府を案内してくるのです!」


提督「…分かった、頼む。アトランタは電の話をよく聞いてくれよ」


アトランタ「…」


下2 次の展開など




電「鎮守府の案内は一通り終わったのです!アトランタさんは何か気になった所はあるのですか?」


アトランタ「そうね、演習場にもう一度行きたいわ」


電「やっぱり気になりますよね!最新鋭の設備が揃った演習場は電達の自慢なのです!」


アトランタ「それもあるけど貴女と演習がしたいのよ」


電「電と、なのですか?」


アトランタ「本当に戦えるというならその実力を直接見せて。勿論手加減はいらないわよ」


電「なのです…」

アトランタ「乗り気じゃないみたいだけど、何か理由があるの?言っておくけど調子が悪いとかそんな言い訳は聞きたくないわよ」


電「なのです…」


アトランタ「態度が大きいと思うかもしれないけど当然よ。あたしは向こうの訓練所で誰にだって負けなかったの」


アトランタ「空母だって戦艦だってあたしの敵じゃ無かった。最後の方なんてあたしに勝てる教官や練習艦が居なくなったのよ」


電「アトランタさんは凄く強いのですね…」


アトランタ「あたしは自分より強い艦娘しか従わない。あ、提督さんは上司だから別よ」


アトランタ「あんたがあたしに勝てば貴女を秘書艦として認める。それなら文句はないでしょう?」


電「電は…演習は無理なのです……」


アトランタ「そうでしょうね、そんな体じゃ出撃どころか演習だって無理だわよね」

アトランタ「貴女の片眼は潰れてるし腕も足も片方無い。ここは障害者施設か何かかと思ったわよ」


電「違うのです、ここは鎮守府なのです…」


アトランタ「あたしが戦うのに相応しい鎮守府だと思ったのに、ガッカリだわ。異動手続きを取らせてもらうわよ」


電「そんな、着任したばっかりなのに!そんなの嫌なのです!」ガシッ


アトランタ「手を離しなさ…ちょ…!貴女!耳も片方無いの!?」


電「なの…です」


アトランタ「…もう貴女と話すことは何も無いわ。後は提督と異動について話すから着いてこないで」


電「…なのです」


下2 次の展開とか

執務室


アトランタ「提督さん、いくつか聞きたいことがあるのだけど」


提督「それよりも電はどうしたんだ?」


アトランタ「置いてきたわよ。彼女は歩くのが遅いから仕方ないわ」


提督「…」


アトランタ「まずは一つ。ここは最前線だとは聞いているけど、艦娘が修復材で治らないような怪我を負うような所なの?」


提督「それは無い、余程のことがない限りは全ての怪我は完治する」


アトランタ「怪我が治りきる前に出撃させられるようなことも無いのね?」


提督「それは無い。そんなことはあり得ない」


アトランタ「二つ目の質問だった艦娘を酷使しているかの答えになってるわね。いいわ、今の所は信じてあげる」

アトランタ「じゃあ三つ目。秘書艦はどうしてあんな怪我をしているの?目や腕は理解できても、耳まで片方無いのは異常よ」


提督「…」


アトランタ「詳細を言わないというならここから異動させてもらうわ。あたしは看護師じゃないからあんなの世話できないわよ」


提督「分かった…遅かれ早かれ知ることだ。自分と一緒に工廠まで来てもらえるか?」


アトランタ「それであたしが納得できるというの?」


提督「アトランタからしてくれる。間違いない」


アトランタ「…いいわ、一緒に行きましょう」   


下2 工廠での出来事とか

地下、研究所


アトランタ「な、なによこれ…」


提督「ここは工廠兼科学研究所だ。それなりの広さがある」


アトランタ「それなりって…こんなのプラントレベルじゃない。とても鎮守府にあるような研究所じゃないわ」


提督「もしかしたら上の鎮守府よりこの研究所の方が広いかもしれないな」


アトランタ「こんな…こんな事になっているだなんて…」


提督「言っておくがこの研究所の事は鎮守府の艦娘全員が知っている。一部の関係者も知ってるからな」

アトランタ「…理解したわ。秘書艦はこの研究所の実験台になったのね」


提督「…」


アトランタ「演習ができないと言っていたのは気になるけど、実験で破格の強さを手に入れたというなら納得だわ」


アトランタ「あと貴方達に人の心が無いというのも分かったわ。この鎮守府の提督ということはそれなりに偉いんでしょうけど、どれたけの艦娘を犠牲にした結果なのかしらね」


提督「アトランタ…話を聞いてくれるか?」


アトランタ「言い訳なんか聞きたくないわね」  


提督「言い訳なんかじゃない。そもそも俺は優秀な提督なんかでも無いんだ」


アトランタ「…話しなさい」

提督「今から数ヶ月前、大本営はある兵器を完成させたんだ」


アトランタ「艤装じゃなくて?」


提督「あれは艤装という名前の兵器だ。あんなものを作って大本営は何を考えているんだ…」


提督「…話しを戻そう。その兵器を完成させたのはいいが適応する艦娘が居なかったんだ」


アトランタ「そんなの簡単に見つかるわけ無いわよ」


提督「最初は戦艦や練度が高かったりする艦娘を優先的に検査した。だがいつまで経っても適応者は表れなかった」


提督「そして次は重巡や軽巡。そして次は…駆逐艦だ」


アトランタ「あの電はその艤装に適応したというのね」


提督「俺は電の指揮官だった。だからこの鎮守府の提督になってしまったんだ」


アトランタ「…そういう事情があったのね」


下2 次の展開とか

アトランタ「秘書艦がああなったのはその艤装の影響なの?」 


提督「…電は目と腕と脚、そして耳が片方無いがそれだけじゃない。体の中も片方無いものがある」


アトランタ「体の中?」  


提督「臓器だ。電には肺と腎臓も片方しかない」


アトランタ「…」


提督「肋骨や卵管もだ。綺麗に片側だけが無くなったんだ」


アトランタ「彼女は納得しているの?」


提督「…大本営は艤装の適応者が出て大いに喜んだ。そしてその強さを見せつける為にこの鎮守府を作ったんだ」


アトランタ「貴方は答えたくない質問には答えない主義なのね」


提督「…」

提督「電についての話はここまでだ。もう十分だろう」


アトランタ「あたしは納得してないけど、そういうことにしてあげるわ」


提督「ありがとう…」


アトランタ「はぁ…本当にもう。期待してやってきた鎮守府がまさかこんな所だなんて思いもしなかったわ」


提督「事情は特殊だが各地の猛者が集まっていることには変わりは無い。その強さは保証する」


アトランタ「今の話を聞いて全部を信じることはできないわ。けどすぐにここから出ていくのは止めておいた方が良さそうね」


提督「そうして貰えると助かる」


アトランタ「これから中々ベビーな展開になりそうね…」


下2 次の展開とか



アトランタ「…ここには色んなものがあるみたいね。何をしているのかはまるで分からないけど、提督の話を聞けばなんとなく分かるわ」


アトランタ「これなんか…まるで何かの内臓みたいな」スッ


明石「どかーーん!」


アトランタ「っ!!」


明石「なんちゃって、冗談ですよ」


アトランタ「…貴方ねぇ」


明石「おやおや、誰かと思えば噂のアトランタさんでしたか。提督は一緒じゃなかったですか?」


アトランタ「彼は先に執務室に戻ったわ。そろそろ電が戻ってくる頃だって」


明石「成る程~そういうことでしたか。見学でしたら好きなだけ見ていって下さい」


アトランタ「隅々まで見てもいいのね?」


明石「はい!あ、でもあちこち触るのは勘弁して下さいね?パンデミックでも起きたらシャレになりませんからね!」


アトランタ(パンデミックになりそうなものがあると言っているようなものじゃない)

明石「あ~ちなみに今アトランタさんが触ろうとしてたのは電ちゃんの内臓ですよ!」


アトランタ「…どういうこと」


明石「新型艤装で出撃を…えーと何回でしたっけ?まぁとにかく慣らし運転が終わった後の出撃で、電ちゃんは弾けたんですよ」


アトランタ「何が?」


明石「電ちゃんの体がです!いや~あれは凄まじかったですよぉ!」


明石「ドックがあっという間に血の海になっちゃうんですから。それはそれは凄惨な光景でした!」


アトランタ「電は一度死んだの?」


明石「それがなんと生きてたんですよ!まぁ虫の息には変わりなかったですけどね」


明石「電ちゃんが生きてて大本営のお偉いさんもホッとしたらしいですよ。そりゃそうですよね~」

アトランタ「よく分かったわ。電はその時に片方ずつ失ったのね」


明石「いえいえ、その時は内臓だけで腕とか脚はその前の実験で…って話は提督から聞いてません?」


アトランタ「聞いたけど答えてはくれなかったわね」   


明石「あ……そういえばこの話口止めされてたような気が」


アトランタ「残念ね、もうあたしは知ってしまったわ」


明石「うーんと、その……私から聞いたって言わないで下さいね?」
  


アトランタ「どうかしら」

 
明石「うぇぇ…また怒られちゃいますよぉ」


下1~3低コンマ 次の展開とか




アトランタ「…」


明石「この辺りを見てみた感想はどうですか?」


アトランタ「秘書艦のモノらしき腕や脚は全て保存しているみたいね」


明石「飛び散った肉片までバッチリ培養槽に浸かってます!」


アトランタ「内臓なんかを培養液に浸けて何がしたいの?」


明石「これはある研究に使うんですよ!物凄く役に立ってますよぉ~」


アトランタ「どんな内容なの?」


明石「それはですね、電ちゃんの内臓や腕なんかを他の艦娘に移植する研究です!」


明石「この様子だと電ちゃんは長持ちしません。大本営が威信をかけて作った兵器が使えないなんて末代までの恥じゃないですか」


明石「そこで電ちゃんのナニかを移植した艦娘を次の適合者にしようっていう研究です!」


アトランタ「随分と悪趣味ね」


明石「そうですか?そういうの良く分からないんですよね」

明石「考えてみて下さいよ、たった一体の艦娘で大本営の威厳とこの辺りの平和が保たれるんです。これまでのことを考えれば破格です!」


明石「あ、せっかくだから電ちゃんの艤装見ていきますか?凄くかっこいいですよ!」   

 
アトランタ「遠慮しておくわ」


明石「そうですか…見たくなったらいつでもここに来て下さいね!」


アトランタ「これが…あたしが憧れた鎮守府。まさかこんな…」


アトランタ「こうだと知っていたら着任しなかった?でもここは艦娘のエリート部隊なのには間違いないれ


アトランタ「…狂ってるとしか言い様がないわ」


下1~3低コンマ 次の展開とか

『』で表しているのは共通語です


アイオワ『もしもしアトランタ、そっちの様子はどう?早速貴女の実力を見せてあげたの?』


アトランタ『…帰りたいわ』


アイオワ『驚いたわね、貴女がそんな弱音を吐くなんて。私の装甲をブチ破ったヤツの台詞とは思えない』


アトランタ『この鎮守府は異常よ』


アイオワ『そこまで言うってことはとんでもないことがあったのね』


アトランタ『一応機密らしいけど貴女になら教えても問題無いわよね』


アイオワ『あら、そうとは限らないわよ?』


アトランタ『電話、切るわね』


アイオワ『待って待って、冗談よ』


アトランタ『貴女の冗談はいつも笑えないのよ』



アイオワ『……それは本当なの?』


アトランタ『全部本当よ』


アイオワ『大本営が秘密兵器を作ってるのは知ってたけど、まさか実戦配備が済んでいたなんて』


アトランタ『私はそれすら知らなかったわ』


アイオワ『戦闘狂の貴女には関係の無い話ではあるわね』


アトランタ『誰が狂ってるの?また蜂の巣にしてやりましょうか?』


アイオワ『貴女のは冗談じゃ済まないから…ごめんなさい』


アトランタ『…貴女はどう思う?』


アイオワ『すぐに帰ってくるのは得策ではないとは言えるわね』


アトランタ『やっぱりそうよね…』


アイオワ『帰ってくることは直ぐにでもできる。愚痴ならいくらでも聞いてあげるからもう少し様子を伺いなさい』


アトランタ『えぇ…』


下1~3低コンマ 次の展開とか




雷「お茶の時間よ!電も司令官も休憩しましょ!」


電「ありがとうなのです!」


響「ほら司令官もこっちに来て」


提督「俺の分も用意してくれてありがとう」


暁「レディーとして当然よ!」


雷「今日のお茶はカモミールにしてみたわよ」


響「リラックス効果がある紅茶だね」


雷「電と司令官には仕事を頑張って欲しいからこれを選んだの!」

提督「電、カモミールなら飲めるか?」


電「はいなのです!」


雷「…この前はごめんなさい。ハーブティーによっては電が飲め無いものがあるのよね」


暁「だってこの前まで電は…」


響「暁、その事はもういいじゃないか」


電「電は全く気にしてないのですよ!」


提督「電すまない…お前をこんな目に合わせてしまって……俺は…」


雷「それを言うなら私だってそうよ!あの時死んででも大本営を止めるべきだった!」


響「みんな、そこまでにしよう。これ以上は良くない」


暁「そ、そうよ!こうやって第六駆逐隊でこの鎮守府に来れたんだし、感謝しなくっちゃダメよ!」


提督「すまない暁。肯定することはできてもとても感謝することはできない」


暁「あ…ぅ」


雷「大して強くない私達が皆揃ってここに来れたのは嬉しいわ。でも…」


響「感謝なんてして無いのは私も同じだよ。今のは言葉のあやなんだよね?」


暁「そうよ……そうに決まってるじゃない。可愛い妹をこんな目に遭わせた大本営なんか…!」ギリッ


電「なのです!!暗い話はここまでにしてお茶の時間なのにするのですよ!」


提督(電……本当にすまない…)

今日はここまでです

リハビリのつもりなので色々おかしいかもしれませんが、宜しくお願いします

のんびりと再開します


電「~~♪」


提督「いつ聞いても綺麗な歌声だな」


電「……前の鎮守府に居た時は、こうやって二人で海を見ながら歌ってたのです」


提督「沈んでいく夕陽に電の歌が溶けていくような…あの時間は幸せだった」


電「…げほっ、げほ」


提督「大丈夫か?今日はもうゆっくり休んでくれ」


電「電は知っていたのです、司令官が電の歌が好きだって。いつも隣で座って聞いてくれて嬉しかったのです」


電「腕や脚が無くなっても悲しくはなかったです。でも肺が片方無くなって、満足に歌うことができなくなってしまったのがちょっぴり悲しいのです」


提督「電…すまない」  


電「司令官さんは悪く無いのですよ」

電「明石さんも大本営も誰も悪くないのです。悪い人なんてこの世にいないのですよ」


提督「…」


電「司令官さんは先に執務室に戻っていて欲しいのです。電はこれから検査があるのです」 


提督「…頑張ってくれよ、電」


電「司令官さんの為に頑張ってくるのです!」
 

下2 次の展開とか

地下研究所


明石「今日はいつもの検査に加えて採血もやらせてもらいます!」


電「何か理由があるのですか?」


明石「科学班から報告があったんですが、電ちゃんの細胞のクローン作製に成功したそうなんです!」


明石「その細胞を動かしたりなんだりするのに電ちゃんの血液が必要になるということなんです。それじゃあ採らせてもらいますね~」


電「はいなのです」


明石「いや~このままいけば次の艤装適応者の問題もなんとかなりそうです。ほんとにひやひやしましたならねぇ」


明石「せっかく作った艤装も動かす艦娘が居ないんじゃ宝の持ち腐れです。それどころか恥ですよ!」

電「……ぅ」


明石「はいじゃあもう一本採血しますね~」


電「……ぃ…」


明石「とりあえずはこれで大丈夫です。今日はもう終わりですね」


電「ありがとうございました…」


明石「何かあったらここに降りてきて下さいね、突然死とかはデータが取れないので洒落になりません!」


電「はい…」


明石「これでまた新しい実験が…いやぁここに来てから毎日楽しいですねぇ!」


下2次の展開とか




電「この鎮守府は凄い所なのです。第六駆逐隊の皆で戦っても勝てないような艦娘さんが沢山居るのです」


電「司令官はそんな艦娘を指揮するとっても偉い人になったのです。暁ちゃん達も司令官さんの特別補佐としてここに来れてとっても良かったのです」


電「そうなのです、電の体が半分無くなっただけで皆が幸せになれたのです。この選択は間違ってなんか無かったのです」


電「そう、みんな幸せに……なってるのです…」


電「みんなの中に電が入ってないだけ…たったそれだけなのです…」


電「そんなちっぽけなこと…気にしたらダメなのです」

電「きっと電はもうすぐ死んじゃうのです。もしかしたら次の出撃が電の最期かもしれないのです」


電「あの艤装はとっても強いのです、どんな深海棲艦がきたって一人で全部やっつけられるのです」


電「跡形も無く…消しちゃえるのです。本当なら敵も助けたいと思っている電の考えとは真逆なのです」


電「敵を倒すのに大きな力を持つことは悪くないのです。でも大本営は深海棲艦を倒すためだけにあれを作ったのか分からないのです」


電「電が実験台になる必要は無かったのでしょうか…」


電「電が死んでしまった後もこの研究は実験は続くのです。そうなるともっと多くの艦娘が実験台になるのです」


電「そんなことは避けたい…です。こんな思いをするのは電一人で十分なのです」 


電「少しでも長く生きること。これが電にできる精一杯のことなのです」


下2 次の展開とか




夕張「明石さん何をしてるんですか?」


明石「電ちゃんの血液を使ってクローン細胞を活発にさせようとしてるんです!」


夕張「クローン細胞…作れたみたいですね」


明石「かなり難しかったそうですが大本営の面子がかかってるんです。皆さん必死になって研究してたみたいですよ」


夕張「私達がやってる研究って、全部大本営の為なのよね…」


明石「それだけじゃなくてこの国の平和の為でもありますよ」


夕張「…納得できないわ」


明石「またそのお話ですか?何度言われても私の考えは変わりませんよ」


夕張「それでもやっぱりおかしいものはおかしいって言いたいの!」

明石「夕張さんは感情移入し過ぎです。たった一体の艦娘でどれだけの人が得をしているのかをよく考えて下さい」


明石「大本営はもちろん一般の人だって大喜びですよ?この調子でいけば深海棲艦を根絶やしにすることだって可能です」


明石「科学と発展には犠牲がつきものなんですよ。人が宇宙に行く為にどれだけ死んだか知ってますか?」


夕張「それでも私は認められないわね」


明石「うーん夕張さんとは話が合わないみたいですね。でも別に気にしませんけど」


明石「それじゃあ私は研究室に戻ります。夕張さんも頑張って下さいね~」 


夕張「…大本営の連中はともかく明石さんには悪気は無いし、言ってることはある程度理解できる」


夕張「でも私みたいなのが居なくなっちゃいけない。そうしたらここの人達は行く所まで行ってしまう」


夕張「私にとっては深海棲艦より人間の方が怖いわ…」


下1~3低コンマ 次の展開とか




提督「クローン細胞を使って電の欠損を補う?」


夕張「大本営には電ちゃんの見映えを良くする為にと申請を出したんですが、それが通ったんです!」


提督「そうか、大本営が電を表に出そうとしなかったのは電の見た目が理由だったな」


夕張「大本営の誇りとまでいった兵器を使うのが駆逐艦でしかもあんな状態に。マスコミに向けた記者会見を中止したのはそれが理由ですからね」


提督「現在公開されているのはあの艤装での攻撃の動画だけだ。電の姿は一つも映ってない」


夕張「強さを見せつけるという意味では成功でした。でもあれじゃ物足りないんでしょう、だからこの申請が通ったんです」


提督「理由はどうあれ電が元の姿に戻れるのならそれに越したことはない」

夕張「これが私なりの答えなんです。明石さんの言うことを私は否定できませんでした」


夕張「だから考え方を変えたんです。他人を否定するんじゃなくて自分で答えを探そうって!」


提督「ありがとう…電の味方が身近に居てくれるだけでありがたい」


夕張「止めて下さい、本当に味方なら電ちゃんはあんな辛い目にあってないんです…」


提督「そんな事はないんだ、ありがとう」


夕張「…よし、あのマッド明石になんか負けてられません!早速研究してきます!」


下1~3低コンマ 次の展開とか

演習場


アトランタ「グッ…強い……!」


初月「中々やるみたいだね。新人で僕を中破させるなんて考えても無かった」


アトランタ「貴女の強さを持ってしても…第一艦隊に届かないというの?」


初月「確かに僕は今第一艦隊には居ない。けど強いだけが第一艦隊に居れる理由じゃないんだ」


アトランタ「どういうことなの…?」


初月「アトランタなら分かるんじゃないかな。僕も君も防空に特化した性能だ、でもそれは誰が見ても強いとは言いがたい」


初月「第一艦隊は花なんだ。チマチマした攻撃しかできない駆逐艦には相応しくないということなんだよ」


アトランタ「貴女はそれで満足なの?」


初月「…僕の話はしなくてもいいんじゃないかな」

アトランタ「以外だったわね、あの提督がそんな理由を持ち出して艦隊を指揮しているだなんて」


初月「艦隊のメンバーを決めるのは提督じゃない。大本営の人間さ」


初月「奴らが第一から第四までの艦隊の編成をして、提督はそれに従っているだけなんだ」


アトランタ「提督は強い立場ではないの?」


初月「むしろ弱いさ。提督が大本営に逆らうと電や第六駆逐隊を解体されてしまう恐れがあるからね」


アトランタ「大本営…」


初月「細かいことは気にしてられない。良心があるなら消しておいて方がいい」


初月「そうじゃないと出撃から帰ってきた電が弾けた所を見て…」


アトランタ「…忠告は聞いておくわ。演習の相手をしてくれて助かったわよ」


初月「僕でよければいつでも相手になるよ」


下1~3低コンマ この次の展開とか



電「ほっ…アトランタさんは第一艦隊に配属されないで済みそうなのです」


電「第一艦隊は強い艦娘さん達の集まりなのです、だから敵が強い所に多く出撃して行くのです」


電「アトランタさんは来たばっかりなのです、いきなり危ない目になんかあって欲しくないです」


電「初月ちゃんとあれだけ戦えるなら負けることはないのです。でも傷付いてしまうのは確かなのです」


電「敵も味方も…できれば誰も傷付いては欲しくないのです」


電「…あ、そろそろ第一艦隊の皆さんが帰ってくるからお迎えに行くのです」

母港


電「今日も第一艦隊の皆さんは激しい戦いだったはずなのです。あそこには姫級や鬼級が沢山なのです」


電「司令官さん達が騒がしくないから誰も大破はしてないと思うのです」


電「どうか…皆無傷で帰ってきて欲しいのです」


電「…」


電「あ…帰ってきたのです!」


下1~3低コンマ 第一艦隊の誰かの台詞やその他に起こったことなど



木曾「今日の敵は中々骨のある相手だったな」


ローマ「確かにそうかもしれなかったわね」


電「お二人ともお帰りなさいなのです!」 


木曾「電か」 


ローマ「…帰還したわ。電、いつもの」


電「はいなのです」


ローマ「……」ギュッ


電「ローマさん、ありがとうなのです」


木曾「俺もだ、こっちに来い」


ローマ「ダメよ電に歩かせないで自分で動きなさい」


電「大丈夫なのですよローマさん」


木曾「…すまない」ギュッ


電「電は全然気にしてないのです!」

ローマ「私達が結果を出せば電の出撃機会が減るのは分かり切ってるのよ」


木曾「そうに違いねぇな」


電「そんな事は電は気にしてないのです!」


ローマ「私が嫌なのよ。ただでさえ小柄な駆逐艦があんな目に遭うのはもう二度と見たくないの」


木曾「俺はあの時電が死んだと思った。仲間を二度も死なせるわけにはいかねぇからな」


電「…お二人のその気持ちが嬉しいのです」


ローマ「さぁ戦果の報告よ、執務室に行きましょう」


電「他の皆さんはどうしたのですか?」  
  

木曾「ドック行きだ、俺とローマだけが無傷だな」


電「激しい戦いだったのですね…」


ローマ「それでも勝てたのだから問題無いわ。早く行くわよ」


下1~3低コンマ 次の展開とか

第一艦隊のメンバーを募集しながら終わります

あと四人埋まるまでと、もし駆逐艦や海防艦を入れるならその強さの理由などもお願いします


それではまた次回

少しだけですが更新を


入渠ドック


赤城「先ほどの戦闘は納得がいきません」


蒼龍「確かに私達は戦闘機を出したら即大破しちゃいましたからね」


妙高「私も大破はしましたが満足していますよ。夜戦で活躍できましたから」


五十鈴「貴女は致命傷にならない攻撃をわざと当たりに行くのを止めたら?いくら体があっても足りないわよ」


妙高「そういう五十鈴さんは男遊びを控えて下さい。貴女のすぐ後ろにはフレッチャーが居るんですから」


五十鈴「あんなのに五十鈴が負けると思ってるの?」


蒼龍「それがそうも言ってられないみたいよ?最近あの子対空も頑張ってるって」


五十鈴「ふん、まだまだ五十鈴には勝てないわ」

赤城「対空と対潜が得意というのもどうでしょう。どっち付かずは成功しません」


五十鈴「あら、あれこれ手を出すのは五十鈴の十八番なの。長い彼と太くて逞しい彼、両方自分のモノよ」


蒼龍「うっわぁ…エグぅ……」


妙高「ローマさんと木曾さんは暫く安泰ね、今日もほぼ無傷という結果ですもの」


赤城「ローマさんは武蔵さん。木曾さんは那珂さんというライバルが居る状況であの活躍。目を見張るものがあります」


五十鈴「貴女と蒼龍はライバルが居ないから楽ね。当分大破してなさい」


赤城「言ってくれますね…」


蒼龍「ちょっと五十鈴、なに喧嘩売ってんの!」


五十鈴「最近溜まってるから攻撃的になってるだけよ、気にしないで」


下2 次の展開とか



電「皆さんお疲れ様なのです!」


赤城「あら…」


木曾「俺とローマの報告は済ませた、次はお前達の番だ」


電「本当なら入渠が終わるまで待っていたかったのですが、今済ませてしまえばあとは皆さんの自由時間なのです!」


木曾「俺は止めたんだが電がどうしてもと言うから抱き抱えて連れてきた」


電「皆さんには少しでもゆっくりする時間を取って欲しいのです!」


下2 入渠してる誰かの台詞などを

五十鈴「秘書艦としては気が利く発想だけど、もっと自分の事を考えなさい。貴女は一人であれこれ行動できないのよ」


電「ごめんなさい…なのです」


五十鈴「全く…木曾、電はお風呂入った後?」


木曾「薬品の匂いしかしねぇからまだ入ってないな」クンクン


電「はわわ、電のうなじを嗅がないで欲しいのです!」


五十鈴「なら序でに洗っておくから電を渡してもらえる?」


木曾「あぁ任せろ」


電「はわわわわ~!!」


木曾「電を脱がすのは楽でいいな、あっという間に裸だ」
  

電「うぅぅ…もうお嫁にいけないのです……」スッポンポン

木曾「後は頼んだ、俺は部屋に帰る」


五十鈴「任せておきなさい電は十分可愛がってあげるから」ワキワキ


電「手…手の動きが怖いのです……!」


五十鈴「覚悟しなさいよ、この、この!」


電「うひゃぁ~~!」


蒼龍「姉妹みたいでいいなぁ」 


妙高「お二人も仲間に入ったらどうですか?」  


赤城「私の力では電さんを傷付けてしまい兼ねませんから、遠慮しておきます」 


蒼龍「そういえば赤城さんこの前筋トレの機械壊したんでしたっけ?」


妙高「またですか!?」   


赤城「最近の機械は脆くていけませんね」


蒼龍「赤城さんの場合そういう話じゃないんだよなぁ…」

五十鈴「ふぅ、堪能したわ」


電「はわわわ……」


蒼龍「じゃあ次は…私の番!」


電「ふえぇぇ…もう限界なのです…」


妙高「…電ちゃんの裸は目を逸らしたくなってしまうわね」


赤城「腕や脚が片方無いだけでも壮絶なのに、電ちゃんは胸まで片方ありません」


妙高「ああなってしまったのは例の艤装の影響なのは分かっているの。私達にできることは出撃で結果を出すことだけ」


赤城「電ちゃんを守れるのは私達だけなんですからね」


下2 次の展開とか




木曾「…」


那珂「出撃、終わったの」


木曾「あぁ、俺とローマがかすり傷でMVPは妙高だ」


那珂「またわざと中破して夜戦カットイン…」


木曾「俺には真似できない芸当だな」


那珂「そうだよね、木曾はそんな事しなくても雷撃で点数稼げるもんね」


木曾「それが俺の取り柄であり長所だからな」


那珂「私だって甲標的が使えたら…!」ギリッ


木曾「無理なものは無理だ、諦めるんだな」

那珂「私は第一艦隊に選ばれる為にアイドルを辞めたの。それなのに…!」


木曾「そんな考えをしてるようじゃいつまで経っても無理だな」


那珂「何が!?」


木曾「ふ…俺が第一艦隊から落ちる日は遠そうだな」


那珂「木曾…!今に見てろぉ……!」


木曾(自分の為だけにしか戦えない奴は壁を越えられない。俺は電にそれを教えてもらったからな)

少し方向性が見えてきました

何かネタなどがあれば書き込んでみて下さい

それでは、また

久しぶりなので設定が多少違っていたらすいません


執務室


アトランタ「いよいよあたしの配属が決まるのね」


提督「これまでの演習の成績や訓練の様子などから判断した」


アトランタ「あたしが配属される可能性があるのは第二~第四艦隊の何れかか、もしくは予備要因ね」


提督「分かりやすく言うなら艦隊への配備はレギュラー、予備要因は補欠だと思ってくれて構わない」


アトランタ「この鎮守府は補欠になることすら難しいと聞いてるわ」


提督「その通りだと思ってくれて構わない」


アトランタ「流石はエースを集めている鎮守府なだけあるわね」

提督「アトランタはよく頑張っているのは知っている。初月との演習も善戦したらしいな」


アトランタ「初月の実力は相当なものよ。第一艦隊の五十鈴より強いんじゃないかしら」


提督「…色々な事情を加味してだ」


アトランタ「そうよね、配属なんかは提督じゃなく大本営が決めてるから理由なんて分からないのよね」


提督「…アトランタの配属先を知らせる」


アトランタ「とっても楽しみね」


下2 アトランタの配備先を

演習場


アトランタ「今日付けで第二艦隊に配属になったアトランタよ。何人かは面識はあるわね」


フレッチャー「ルーキーでいきなり第二艦隊…」


初月「アトランタなら納得じゃないかな。もう少しで僕が負ける所だったし」


那珂「対空で勝てないなら雷撃で…」ブツブツ


武蔵「歓迎するぞアトランタ。この鎮守府では年功序列など存在しない。強い艦娘が上にいけるんだ」


アトランタ「よーく分かってるわ。強さこそが正義なのよね」


武蔵「ハハハ!その通りだな!」

アトランタ「ところで第二艦隊のあと一人はどこに行ったのかしら?」


初月「アトランタさんがここに配属になったから、第三艦隊に落ちてしまった艦娘が存在する」


フレッチャー「その娘のケアに行ってるんじゃない?」


那珂「…アトランタ、私と演習して」


アトランタ「構わないわよ」


武蔵「威勢はいいがまた返り討ちにされるなよ」


那珂「うるさい武蔵!!」


下2 アトランタの配属により第三艦隊に落ちた艦娘は?

伊勢

ポーラ、青葉の部屋


青葉「ぐぅぁぁぁぁぁ…!!」


ポーラ「青葉さんどうか落ち着いて~…」


青葉「負けた…!あの新入りに、青葉は……!!」


ポーラ「負けてなんかないですぅ、きっと他に理由があるんですよ~」


青葉「その方が嫌ですよ!!」


ポーラ「あ…うぅ……」


青葉「あともう少しで第一艦隊だと思ったのに!ぎぃぃぃーー!!」


ポーラ「青葉さん……」

青葉「はぁ…はぁ……分かってますよ。青葉は一刻も早くこの部屋から出ていかないといけないんですよね!」


ポーラ「そんなこと…」


青葉「たかが第三艦隊の青葉がこんな所に居たらいけませんもんね!!」


ポーラ「誰も…何も言ってないです…」


青葉「ここには青葉の代わりにアトランタが来るんですよ!そんなことくらいこの鎮守府に居たら分かります!」


ポーラ「あの…」


青葉「やってやる…どんな手を使ってでもここに戻ってきてやりますからね!!」


下1から3高コンマ この次の展開など

アトランタと顔合わせのポーラ
彼女もギラついてるのでは…とおっかなびっくり



青葉「誰よりも訓練して…誰よりも頑張ったのに……!」


明石「青葉さーん!」


青葉「なんですか…」


明石「掲示、見ましたよ!今回は残念でしたねぇ」


青葉「なんですか青葉を笑いに来たんですか」


明石「笑うだなんてとんでも無い!私は今回の異動はおかしいと思ってるんです」


明石「他の艦娘よりも懸命に訓練をしてた青葉さんが第三艦隊に落ちるなんておかしいですよ!」


青葉「そうです……青葉が落ちるはずなんか無いんです!!」


明石「そうです、そうですよね!」

明石「大本営…いえ、提督に青葉さんが戦えるって所を見せつけてやれば第二艦隊に戻れるどころか、第一艦隊に所属できますよ!」


青葉「…そんな簡単にはいきません。第一艦隊には妙高さんとローマさんが居ます。単純な火力でいえば勝てません」


青葉「だから青葉は色々頑張ったんです!回避術に雷撃戦術…!」


明石「いえいえ、青葉さんならローマさんにだって勝てます!」


青葉「話…聞いてましたか?」


明石「勿論です!私が協力すれば戦艦なんか粉砕できますよ!」


青葉「明石さんが…?」


明石「これ、何か分かりますか?」スッ


青葉「薬とかが入ってるカプセル……?」


明石「その通りですよ!」

明石「これは私が調合したオクスリです。これを飲めば火力に雷装マシマシですよ!」


青葉「クスリ…」


明石「あ、ここだけの秘密ですよ?何せ提督にも大本営にも知らせてませんからね」


青葉「…」


明石「副作用はきっとありません。とりあえず飲んでみて武蔵さん辺りと演習してみれば、その効果が分かりますよ!」


青葉「そうすれば青葉は……」


明石「青葉さん。頑張ったならその報いはあるんです。正当に評価しない提督さんに目に物見せてやりましょうよ!」


青葉「…」



下1から3低コンマ この次の展開とか

青葉「これを…飲めば……」


明石「お水は必要ありません。さぁ飲み込んで下さい!」


青葉「……」ゴクリ


明石(飲んだ飲んだ!飲みましたねぇーー!)


青葉「ぁ……これ…」


明石「どうです、早速効き目出てきましたか?」


青葉「……はい。今ならなんでもできそうな気がします!」


明石(万能感に酔いしれ高揚感でテンションも上がる。バッチリですね)

青葉「早速演習してきます!武蔵くらい余裕で倒せそうです!」


明石「頑張って下さいね青葉さん応援してます!」


青葉「やってやりますよーー!」ドタドタ


明石「…思い込みというのは凄い力です。本来の力以上のものを引き出したりします」


明石「私が渡したのは覚醒剤やコカインなどをブレンドして更にキツーーくしたものです」


明石「あんなの一回でも飲んだら副作用で廃人確定ですよ。それをまぁ…よく飲めたもんですよ」


明石「クスリを使って未知の力を引き出す。これって大本営が秘密裏に進めてるプロジェクトなんですよねぇ」


明石「ヘロインだって麻薬だって大本営が用意してくれます。なんて素晴らしいんでしょうか!」


明石「あのクスリには名前が必要ですね…そうだ、Θ(シータ)とでも名付けましょう!」


明石「さぁΘを飲んだ青葉さんはどうなったでしょうか~?」


下1から3低コンマ 次の展開とか

演習場


武蔵「期待通りの実力だな」


アトランタ「そう言ってもらえると嬉しいわね」


那珂「クソ…!何が足りない、何が……!」 


ポーラ「那珂さんもいい動きしてましたよ~」


那珂「うるさい!勝たないといい動きしても意味なんて無いの!!」


武蔵「確かにそうかもしれないな」


初月「次は僕とやるかい?」


アトランタ「まだ貴女に勝てるとは思えないから遠慮しておくわ」

青葉「武蔵ーー!青葉と演習しろ!」


武蔵「青葉か?」


ポーラ「青葉さん……?」


青葉「今の青葉なら武蔵くらい捻り潰せます!さぁ早く演習しろ!!」


武蔵「随分と気合いが入っているな。よし、軽く揉んでやろう」


ポーラ「…武蔵さん。ポーラにやらせて下さい」


武蔵「青葉は私を指名しているぞ?」


ポーラ「青葉さん、武蔵さんに勝てるなら当然私にも勝てますよね?」


青葉「勿論です!ボコボコにしてやるからな!!」


初月「なんだか青葉の様子がおかしい気がするけど…」


ポーラ「大丈夫です。だからここは任せて下さい」


初月「…分かった、ポーラに任せるよ」




青葉「ぎひひひぃ……ぶっ殺……」ブツブツ


ポーラ「青葉さんとはずっと同じ部屋でした。一番青葉さんのことを知っているんです」


ポーラ「今の青葉さんはおかしい。どうしてそうなったか分かりませんけど止められるのはポーラだけです」


青葉「殺……殺す……相手…!」


ポーラ「青葉を止めてあげられるのは…ポーラだけ」ジャキッ


下1から3低コンマ 次の展開とか

工廠地下


明石「ふんふふ~ん」


ポーラ「明石さん」


明石「どうかされましたかポーラさん?」


ポーラ「明石さん…貴女は何を考えているんですか?」 


明石「何って…そりゃあ色々ですよ。皆さんのバックアップとかやることは沢山です」


ポーラ「あんなものを作るのにも意味があるんですか?」


明石「あんなもの?はて、何を言ってるのか分かりません」


ポーラ「とぼけないで下さい!青葉さんが全部話したんです!」


明石「あの役立たず……」ボソッ


ポーラ「明石さんから薬をもらって飲んだって!一体何を…!」


明石「まぁまぁ落ち着いて下さいよ」

明石「青葉さんが飲んだのはこちらのΘというものです」


ポーラ「こんなことをして良いと思ってるんですか?!」


明石「良いも何も、これを推してきたのは大本営ですからね」


ポーラ「な……!」


明石「違法薬物を使った能力限界の突破。これを調査してるんですよ」


明石「大本営は電ちゃんごときが切り札となっているのが嫌で嫌で仕方ないんですよ。あんなカタワに頼らなくて良いようにしたいって言ってました!」


ポーラ「最低……」


明石「Θは既に量産してます!この鎮守府にも愛用者が沢山できるでしょうね~!」


下1から3低コンマ 次の展開とか

ポーラ「服用した青葉さんはポーラにも勝てなかったんですっそんな薬に頼る人なんて出ません!」

ポーラ「違う…」


明石「何も違いませ~ん!これが現実なんですよぉ!」


ポーラ「違う…明石さんと初めて会った時…こうじゃなかった…」


明石「はぁ?」
 

ポーラ「電の事を心配して…もっと思いやりのある艦娘でした。こんなの…違う…」


明石「…」


ポーラ「…偽者だ。明石さんは前と違う!」


明石「一体何を言ってるんでしょうね」


ポーラ「顔だってきっとマスクか何かで変えてるんだ!」ガバッ


明石「あ、ちょ……!やめて下さいよ!」ブンッ


ポーラ「……やっぱりだ」

ポーラ「明石さん、今ポーラのこと振り払いましたよね」


明石「そりゃそうですよ!重巡艦に襲いかかられて抵抗しないとどうなるか…」


ポーラ「工作艦が重巡を振り払ったんですね?」


明石「……が…っ!」


ポーラ「少なくとも貴女は『明石』じゃない。これだけ分かれば十分です」


明石「ま……待て!!」


ポーラ「…」


明石「無視してるんじゃないですよぉ!!」


下1から3低コンマ 次の展開とか

工廠に退散した明石
ヤバいヤバいヤバいヤバい(ブツブツ

工廠


明石「ヤバいヤバいヤバいヤバい……」ブツブツ


明石「全部知られた…全部……」


明石「服が乱れて…私の白い肌も見られた……ここまで隠し通せてたのに…!」


明石「艦娘の顔に整形する辱しめまで受けたのに!あの重巡め……!」


明石「そもそも本物の明石が死んだからって私を身代わりにする大本営がおかしいんだよ!」


明石「…」


明石「まぁ…殺したのは私なんですけど」


明石「暇潰しのつもりだったのに…!あんな所に居た明石がこんな重要艦娘だったなんて知りませんよ!」

明石「…逃げよう」


明石「Θは艦娘に配りました。最初に飲んだ青葉も禁断症状が出てるはずです」


明石「他の艦娘も絶対に飲んでます。鎮守府が混乱してるうちに逃げる!」


明石「これしか無い…どんな手を使ってでも生き延びてやる!」


明石「こんなキチガいだらけの鎮守府なんておさらばですよ!!」


下1から3低コンマ 次の展開とか

独房


明石「どうせ逃げるなら…こいつも使ってやる」


菊月「……」


明石「私が明石になる前から捕まってるらしいですね。何をしたかは知りませんけど、これだけ厳重ならとんでもないことをしてるんですよね」


菊月「…」


明石「この際だから大暴れしちゃって下さいよぉ!」


ゴウゥン…


明石「さぁ扉は開きました!貴女は自由ですよ!」


菊月「……」

ジリリリリリリリ


電「どうしたのです?!」


提督「緊急警報だと?」


独房にて封印していた菊月が脱走!繰り返す、菊月が脱走!


提督「なんだと…?!」


電「菊月ちゃんが……脱走…」


提督「あれだけ厳重にしたのに、一体どうやって…」


電「あの艤装を使って電が対処するのです!」


提督「だが…」


電「このままだと全滅なのです、司令官さん!」


提督「…」


電「沈黙は肯定なのです。電、出撃するのです!」


下1から3低コンマ 次の展開とか

鎮守府近海域


菊月「……」


電「菊月ちゃん!」ザザザッ


菊月「……」


電「この艤装じゃないと追い付けなかった…いや、明石さんを引きずってたから追い付いたんですね」


明石「」


電「明石さんを離して下さい!そして鎮守府まで戻ってきて欲しいのです!」


菊月「……」


電「菊月ちゃん、言うことを聞いて欲しいのです…」

電「菊月ちゃんへの発砲許可が出ているのです。いくら菊月ちゃんとは言えどもこの艤装からは逃れられないのです」


菊月「……」


電「お願い……味方を沈めたくなんて無いのです…」


菊月「……」ジャキン


電「あぁ…戦うしかないの……」


菊月「…消す」


電「…わぁぁぁぁぁ!!」


下1から3低コンマ 次の展開とか




アトランタ「電達はどこに行ったの?」


ローマ「あそこよ」


ドドドドドドドドドド…


アトランタ「あの音がする方向に居るというの?」


木曾「そう思うよな。普通に艤装使ってんならあんな音はしない」


五十鈴「あれが電の艤装の火力よ。確か戦車五台分だったかしら?」


赤城「それに加えてレールガンや陽電子砲。更にEMPまで搭載しているそうです」


蒼龍「ほんとに化け物よね…」

アトランタ「そんな電と互角に戦っているのはなに?」


木曾「簡単に言っちまえば失敗作だよ」


五十鈴「成功例は電っていえば分かるんじゃない?」


赤城「菊月さんは艤装ではなく体を改造されました。その結果…残念なことになったんです」


蒼龍「あれは生きる屍ね…」


アトランタ「大本営はそこまでして…」


ローマ「…まずい、電が押されてるわ!」
 

木曾「何かを庇ってんのか?」


ドォォォォン…


五十鈴「ぐっ……衝撃がここまで来てる!」ビリビリ


赤城「今の爆発は電さんの艤装の一部がやられたもののです」


蒼龍「助けになるかわかんないけど、第一艦隊行くよ!」


下1から3低コンマ 次の展開とか

追いついた第一艦隊が見たものは、お互いに砲を突き付けながら片や睨み、片や泣きながら対峙する二人の姿



アトランタ「…居た、あそこ」


菊月「……」
電「う…うぅ……!」


ローマ「電離れて!!」


五十鈴「迂闊に近寄っちゃダメよ!」


菊月「……」ヒュッ


ローマ「あぁっ……!」大破


アトランタ「今…何が起こったの…?」


蒼龍「電とお互いに主砲を向けあってたはずなのに。あの一瞬でローマが大破…」


赤城「やはり只者ではありませんね」


木曾「下手に近付くと即死だろうな」

電「主砲を下げて投降して下さい…!」


菊月「…」
 

電「菊月ちゃん…!」


菊月「こいつは返す」ブンッ


明石「」


電「明石さん!!」バッ


菊月「…沈め」ドオンッ


電「あ"ぁぁぁぁっ!!」


アトランタ「…!!」


菊月「…」ザザッ


五十鈴「待ちなさいな、どこに行くつもり?」


菊月「…どけ」ヒュッ


五十鈴「ぎゃっ……!」大破


赤城「また一撃で…」


菊月「…」


蒼龍「あんな危険な艦娘を海に放つなんて…」


木曾「止めることは無理だ。死にたくないならな」


菊月「…」ザザザッ

次回更新は未定です


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