【安価】不良「てめえ、どこ見て歩いてんだ」 (18)

不良「靴踏みやがってよぉ。汚れついたぞどうしてくれんだ」

男「……」

不良「ビビッて声も出ねえか? なんか言え!」

男「>>2

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いや、テディベア抱きながら言われても…

男「いや、テディベア抱きながら言われても……」

不良「あ?」

男「怖くないっていうか……ある意味怖いですけど……」

不良「なんだコラ? オレのクマちゃんに文句つけんのかコラ?」

男「決してそういうわけでは」

不良「とにかくよぉ、靴の代金払えよ。新品買うからよ」

男「なんでそうなるんですか!?」

不良「てめえのせいで汚れちまったからだよ。なあクマちゃん」

不良「うん! 不良くんが大事にしてる靴を汚すなんて許せないよ!(裏声)」

男(うわ……)

不良「おら、早くしろ! 気の長いほうじゃねえんだ!」

男「>>4

そういわれても怖くないですよ、あなた俺より背が低いしどう見ても女の子だし

男「そういわれても怖くないですよ、あなた俺より背が低いしどう見ても女の子だし」

不良「怖いか怖くないかじゃねえ! 金を出せっつってんだ!」

不良「そうだそうだ!(裏声)」

男「出しませんよ」

不良「へえ、そうか……そういう態度とるんなら、」

不良「クマちゃんパンチ!(裏声)」ドカッ

男「うごッ!?」

不良「おいおいクマちゃん、やりすぎだろ」

不良「だってコイツ許せないんだもん! 不良くんの大切な靴を汚すなんて!(裏声)」

男(や、やばいな……この子マジでやばい……)

不良「で、どうすんだてめえ? これでも出さねえか?」

>>7 どうするか

飴ちゃんあげる

男「……」スッ

不良「ああ? なんだこれ」

男「飴ちゃんあげる」

不良「……」

不良「チッ、仕方ねえな。これで勘弁してやるよ」

男(え、いいの? ポケットにいつ入れたか分からないやつだけど)

不良「運がよかったなぁ。クマちゃんは飴が大好きなんだ」

不良「本当に運のいい奴だね!(裏声)」

ヒョイパクッ

不良「……」コロコロ

男(こっそり口の中に入れて転がしてる)

不良「なんか変な味だけどまあいいか。じゃあな、もう二度と人の靴を踏むんじゃねえぞ」

男「は、はい」

男(ふぅ……難が去ったか)

翌日

不良「おいてめえ!」

男(げっ! もう二度と会いたくなかったのに!)

不良「昨日はよくも変な味の飴をくれやがったな!? あれのせいで嘔吐が止まらない上に腹を下したんだぞ!」

不良「本気で死ぬかと思ったよ!(裏声)」

男「す、すみません。偶然ポケットに入ってたやつだったので」

不良「んなモンよこすな!! 許さねえからな!! クマちゃんいけ!!」

男「ま、待ってください! この飴をあげますから!」

不良「!」

男(こんなこともあろうかとカバンに忍ばせておいたんだ。助かった)

不良「……ダメだ」

男「え?」

不良「これ薄荷じゃねえか。クマちゃんは薄荷だけ食べられないんだ」

男「そんな! 美味しいのに!」

不良「てめえの好みなんかどうでもいいんだよ!! クマちゃん頼む!!」

男(ど、どうしよう)

>>11

安価ミスった、↑のレスで

不良「ダメだよ不良ちゃん! そうやって憎しみを振りまくだけじゃ後で後悔するよ!(裏声)」

不良「え?」

男「……?」

不良「あ、あれ……なんだ? 今オレ……何を……」

不良「ごめん、驚かせちゃったね。ボクはずっとキミを見てきたんだ。生まれてからずっと(裏声)」

不良「信じられないかもしれないけど、ボクは生きてるんだよ。こうしてキミの口を借りることでしか話せないけど(裏声)」

不良「な、なんだ? なんだよこれ……!?」

男(俺も知りたいよ。何がどうなってるんだ)

不良「不良ちゃん。キミは幼い頃にご両親を亡くしてから、ずっと一人だったよね。お金持ちだからお世話をしてくれる人はいたけど(裏声)」

不良「心を許せる人はいなかった。話し相手はボクだけさ(裏声)」

男「……」

不良「そんな境遇のせいか塞ぎ込んで、人前でもボクを使って話すようになって、生活が荒れちゃって。こうして悪い道に走ってしまった(裏声)」

不良「本当はもっと早く止めるべきだった。でもこうやって話すとビックリさせちゃうから、ずっと言えなかった(裏声)」

男(一人で話してるわけじゃないのか? まさかあのテディベア本当に……)

不良「う、嘘だ……こんなことあるはず……!」

不良「気味が悪いよね、本当にごめんなさい。だけどこのタイミングしかなかったんだ。ボクはもうちょっとで天国に行かなきゃいけないから(裏声)」

不良「!!」

不良「物に宿る思念も、人と同じように天へ昇ることができるんだよ(裏声)」

不良「ねえ不良ちゃん。キミは優しい女の子だから、悪いことじゃなくて良いことをしたほうがいいよ。そのほうがキミに合ってると思う(裏声)」ポウ…

男(テディベアが光った!?)

不良「まだまだ伝えたいことがあるけど、そろそろ行かなきゃ。最後にこれだけ言わせて? どれだけボロボロになっても大切にしてくれてありがとう(裏声)」

不良「不良ちゃんは素敵な子になれるよ。お父さんとお母さんが願ったように(裏声)」

ポウ…

男(光が空へ上がっていく……)

不良「……」

男(すごいものを見たな。も、もう終わったのか?)

不良「ぐすっ……んだよ、ちくしょう。なんだってんだよ……わけわかんねえよ……」

男「……」

スッ

不良「!」

男「飴ちゃんあげる」

不良「薄荷以外の味も持ってたのかよ」

ヒョイパク

不良「……」コロコロ

男「美味しいですか?」

不良「うん」

男「……よかったら話し相手になりますよ」

不良「!」

男「こんな体験をした仲だからというか、もしよかったら」

不良「いいよ、お前のことよく知らねえし」

男(まあそうか)

不良「ごめんな」

男「え」

不良「くだらねえことで突っかかって悪かった」

男「いや、別に……」

不良「じゃあな」

男「……」


男(それっきり彼女を見かけることはなくなった。テディベアの言葉がきっかけで良いことをするようになったのかもしれない)

男(不思議な体験だったので、大人になった今でもこうして思い出すことがある。優しくて素敵な女の子になったあの子に会ってみたいものだ)

女の子「ふえええん、ふええええ」

男(ん?)

男(あの子どうしたんだろう。迷子か?)

男「ねえ君、どうした…」

お嬢様「どうしたの?」

男「!」

お嬢様「どこか痛いの?」

女の子「ひっく……お、おかあさん、いなくなっちゃった……」

お嬢様「迷子になっちゃったんだ。お姉さんが一緒に探してあげるね」

女の子「いいの?」

お嬢様「うん」

女の子「ありがとう!」

男(よかった。大丈夫みたいだな)

お嬢様「あ、そうだ。よかったらこれ食べる? この飴美味しいよ」

女の子「しらないひとに、もらっちゃいけないから」

お嬢様「そっか。良い子だね」

男(……飴?)

お嬢様「その子、可愛いね。あなたのお友達?」

女の子「うん」

お嬢様「可愛いクマさん。大切にしてあげてね」

男(クマ……のぬいぐるみ? もしかして)

男(いや、そんな偶然あるわけないか)


女の子「おねえさんも、クマさんもってるの?」

お嬢様「うん。大切なクマさんをね」フフ


おわり

良い感じに終わらそうとしたら無理やりになってしまった感
安価レスありがとう

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