優等生「留学生の指導係だと...?」 (80)

男「女ー!一緒に帰ろうぜ!」女「」コクン

男「女ァ!貴様俺のパンツ盗っただろ!!」女「」コクン

老人「『爺クフリート』とはワシのことじゃあぁぁーーっ!!」

男「恋のキューピッド?俺たちが?」女「」コクン


こっちもよろしく

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優等生「....ん」パチッ

チュンチュン

優等生「朝、か....」


優等生「おはようございます」

母「あら、おはよう。今日から新学期ね」

優等生「....父さんは?」

母「今日は大事な用があるって。さっき出たわ」

優等生「....そうですか」ファァ

ワイワイ ガヤガヤ

優等生「ふぅ....」

不良「オッス優等生!いきなりなんだけどよぉー」

優等生「宿題なら見せんぞ。自分でやれ」

不良「!?」

優等生「ろくに努力もしなかった奴に助力する気はない。自分で何とかしろ」

不良「んだよー、ケチんぼめ!!」ブスー

委員長「いや、自分でやろうよ」

女教師「よぉーお前らぁ。席につけー」

一同「「「おはよーございまーす」」」

女教師「良いニュースと悪いニュース、どっちから聞きたい?」

モブ「悪いニュースで」

女教師「よぉーし良いだろう。実は先生なぁ......」

女教師「3日前に彼氏に振られちまったよぉ.....」ズーン

優等生「で、良いニュースとは?」

女教師「慰めも興味も無しか!!」

優等生「すこぶるどうでもいい」

女教師「ん、ではコホン。実はな....」

女教師「二学期、即ち今日から!!このクラスに新しい仲間が増える!」

「「「な、なんだってーーー!!??」」」ガタン

優等生(.....また始まった)

不良「ククク....!!待ってたぜェこの瞬間(とき)をよォ!!」

中二男「予知夢で先視(み)た通りだ....。紅色の祭典(ブラッディ・カーニバル)が幕を開けようとしている....」

中二女「夏休み(バーニング・バケィション)に磨き上げた、我が魂の調べを轟かせる時が来たようね....」

委員長「どんな人だろう、仲良くしなくっちゃ!」

優等生「というかお前ら、席が一つ増えている時点で気付け」

女教師「良い反応だぁ。うっし、じゃー入ってくれー」

ガラッ


留学生「Good morning everyone!!」ニコッ

「「「外人キタ―――――!!!」」」

優等生「貴様ら静かにしろぉぉぉ!!!」

留学生「エト、ハジメマシテ!!My name is 留学生 と、言いマス!」

「「「日本語うめぇーーーー!!!」」」

優等生「静かにしろと言っているだろうがぁぁぁぁ!!」

委員長「優等生くん、空気読んで」

優等生「」

女教師「留学生さんはなー、外国の姉妹校から縁あって2ヵ月間の留学に来たワケだ。お前ら仲良くしろよー」

「「「イェス、マム!!」」」

優等生(....新学期早々、頭が痛い)

女教師「じゃあ留学生。あそこの空いているのがお前の席な」

留学生「ハイ!」

優等生「.......」ジロー

留学生「....!」

留学生「♪」ニコッ

優等生「?」

不良「よォ、なんかテメーの方見て笑ってなかったか?」

優等生「知らん」

校長「え~、生徒諸君。え~、夏休みはどのように過ごしていたでしょうか。え~.....」

不良「開始30秒を待たずに8回も『え~』が出やがった....。あ~、超ダリィ」

優等生「まったく、相変わらず要点の纏まっていない不毛な話だ」

不良「不毛といやぁ、校長のヤロー夏休み中に植毛したって聞いてたけどケド結局ヅラに戻ってんな...。抜けたのか?」

優等生「どうでもいい」

優等生(....あの留学生の態度、少し気掛かりだな)

女教師「さーてお前らぁ。クッソだるい始業式を終えたところで、一つ大事な話がある」

優等生「アンタは本当に教師か」

委員長「校長先生が聞いたら泣きますよ」

女教師「留学生はこっちの暮らしに全然慣れていないから、トーゼン助けが必要だ。そこで.....」

女教師「優等生!お前が指導係やれ」

優等生「.....何、だと.....?」

「ちょっ、正気ですか先生!?」「鬼ヶ島にチワワを送るようなものですよ!?」

優等生「誰が鬼ヶ島だ」

委員長「そうですよ!ここはクラス委員であるこの私が.....」

女教師「英語2の小娘は黙っていろ」

委員長「」

女教師「幸い、優等生は1学期に『国連公認バイリンガル検定2級』を取得しているからな。うってつけだ」

優等生「留学生の指導係だと...?勝手に話を進めないで貰いたいな!俺は....」

女教師「命令だ、やれ」

クラス一同「「「」」」ジロリ

優等生「」

留学生「??」キョトン

優等生「....はぁーっ、分かりましたよ」

--放課後

優等生「...改めて。俺がアンタの指導係だ。せいぜいよろしく頼む」

留学生「ハイ!フツツカものデスが、よしなに!!」ニコニコ

優等生「...日本語の勉強はある程度しているようだな」

留学生「ハイ!ワタシ、ニッポンに来るのがトッテモ楽しみでいっぱいベンキョーして来やがりまシタ!!」ニコッ

優等生(....まぁ、多少の間違いはまだ容認するとしよう)

留学生「ダカラ、どんどんニホン語で話してクレルと嬉しいデス!!」

優等生「....そうか、ならそうしよう」

優等生「では、手始めに学校の案内でも....」

留学生「アー、ゴメンナサイ。ワタシ、今日はモウ帰らナイト.....」

優等生「?何か用事か」

留学生「ハイ、引っ越しガまだゼンブ終わってナイので....」

優等生「....そうか、ならば仕方が無い。また明日にでも」

留学生「ハイ!では、マタ後デ!!」タタタ....

優等生(...『また明日』と言いたかったんだろうな)

優等生「...暇になったな。生徒会室に顔を出しておくか」

優等生「....ただいま帰りました」ガチャッ

母「あら、おかえり。お菓子あるわよ」

優等生「後で頂きます」

留学生「オカエリナサイマセ!おみやげ、ありますヨ」

優等生「あぁ、後で頂く」

優等生「........」


優等生「何故貴様がここにいるぅぅぅぅぅぅうぅぅ!!??」

留学生「ナゼって、ココがワタシのホームステイ先だからデス」

優等生「俺はそんなこと一言も聞いていないぞぉぉぉぉぉ!!!!」

母「そりゃあ、言ってませんでしたからねぇ」

優等生「母さんんんんんん!!!??」

優等生「....お前は父さんの仕事仲間の娘で、その縁からウチに滞在することになったと」

留学生「exactly!(そのとおりでございます)」

優等生(....成程、あの女教師はそれを知ったうえで俺を指導係に指名したワケか....!!)

優等生(さっきの『また後で』やホームルームでの態度、朝早く家を出た父さん....!全てが繋がった)

母「さて、晩ご飯の支度をしないとね」スッ

留学生「あっ、ワタシ手伝いマス!!」

母「いいからいいから!今日はおもてなしさせて?」

留学生「...ジャア、明日カラ手伝わセテ頂くでゴザル!」

優等生「ちょくちょく言葉遣いがおかしいのそれワザとじゃあないよな」

母「優等生、今のうちに留学生さんの荷物をお部屋に運んであげなさい?」

優等生「この部屋だ」ガチャッ

留学生「ワーオ、コンナにキレイなお部屋デスか...!!」キラキラ

優等生「自立した兄の部屋だからな、好き放題使って構わん」

留学生「アニ.....。brother...?オニイサン、デスか?」

優等生「あぁ、俺より遥かに出来の良い、な」

留学生「.......」

優等生「そして隣が俺の部屋だ。間違えるなよ」

留学生「.......」ソワソワ

優等生「.....そんなに面白いものはないぞ」ガチャッ

留学生「ワーオ!本がタックサンありマース」

優等生「医学に関するものが主だな」

留学生「....おイシャさん、なりたいのデスか?」

優等生「まぁな」

優等生「さて、母さんが夕飯の支度をしている間、何かしたいことはあるか?」

留学生「ンー、じゃあ....。二ホン語、教えてクダサイ!!」

優等生「貪欲な奴だな....。付き合ってやる」

父「ハッハッハ。どうだ息子よ、驚いただろう?」

優等生「ええおかげさまで」イラッ

留学生「んん~、delicious!!二ホンの料理はやっぱりステキデスっ!!」

母「遠慮しないで、じゃんじゃん食べてね?ところでお箸の使い方上手ねぇ」

留学生「エへへ、アリガトウゴザイマス!////」

優等生(....不思議なヤツだ)

--その夜

優等生「.......」zzzzz

ガチャッ バタン モゾモゾ

優等生(.....ん)パチッ

優等生(何だ?扉、の音....?)ギュムッ

優等生「えっ」

留学生「zzzzz...」

優等生「」

優等生(どういう事だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!)

優等生(イヤ、おそらくトイレに起きてうっかり部屋を間違えたとかそんなトコロだろうが....!!)

優等生「とにかく、離れろ...!!というか起きろぉぉぉ!!」

留学生「んん~~~~~!!!」ギュウウウウ

優等生「グヘェ!?」ゴキッ

優等生(ダメだ、下手に刺激すると身がもたん!!

優等生(....仕方がない、ここは冷静になって機を窺う.....)

留学生「zzzzzz...」ムニュウ

優等生(って、この状況で冷静になれるかぁぁぁぁぁぁ!!!!)

母「二人とも、いってらっしゃーい♪」

留学生「....あの、ホントにゴメンナサイ」

優等生「......失敗は誰にでもあることだ、今回は許す」

優等生「だが次は無いと思えよ貴様。俺は学習しない奴には一切容赦しない」

留学生「ハイ....」シュン

優等生「....フン、とにかくこの話はもう終わりだ。学校へ向かうぞ...」

不良「オーッス優等生!迎えに来てやったぜ!!早く学校に行って俺と夏休みの宿題を....」

留学生「Oh!アナタは同じクラスの.....」

不良「」

優等生「」

不良「.....」

優等生「......オイ、待て」

不良「....このっ、裏切りもんがぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ダッ

優等生「待てぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

留学生「???」キョトン

「優等生のヤツがヤらかしやがっただと!?」「ムッツリスケベめ!!」「メガネ割れろ!!」

優等生「違うと言っているだろうが!!」

不良「うっせーしらばっくれんな!!DTの絆で結ばれた俺たちを裏切っておきながら!!』

中二男「我らを差し置いて、彼女の躰に宿りし双頭龍(アルトロン)を手懐けるとは....。背徳者(ユダ)は死すべし」

留学生「ミナサン、誤解デス!ワタシが寝ボケテお部屋ヲ違えてシマッたんデス』

「留学生さんがそう言うなら....」「まぁ、うん.....」

不良「クッ、疑っちまって悪かったな兄弟!!」

中二男「我が真実の眼は丑三つ時にしか使えんのでな.....」

優等生「」ブチッ

男「よぉ、『初日に初夜を迎えた』とほんの一瞬話題沸騰した優等生くん」

男友「やぁ、『初日に初夜を迎えた』とほんの一瞬話題沸騰した優等生くん」

オタク「留学生と一つ屋根の下とはwwwwテンプレ乙ですぞwwww」

優等生「....冷やかしなら帰れ」

男「...大分疲労コンパイみたいだな」

優等生「....精神的にな」

不良「宿題....。宿題....」ゲホッ

男友「....何で不良くんは天井に張り付けられてるの」

優等生「制裁だ」

優等生「それで?別のクラスの連中がわざわざ何の用だ」

男「ウワサの留学生さんを拝みにね。うぉお、取り巻きがあんなに」

中二女「貴女、中々の素質があるようね。我が軍門に下るというのならば、悪いようにはしないわよ?」

留学生「グンモン....?って、ドウイウ意味デスか??」

中二女「えっ?あぁ、それはホラ、あれよええと、チームというか軍団というかつまりあのそのえええっと」

オタク「キャラ作りが大甘ですな」

優等生「....留学生よりも周囲のバカどもの方が気掛かりかもしれん」

男「まぁまぁ、馴染めているみたいで良かったじゃん?」

優等生「......」

男「....何だよ、その不服そうな顔」

優等生「....気のせいだ」

優等生「では今日こそ、学校を案内してやる」

留学生「ハイっ、楽しみデス!!」ニコニコ


優等生「ここが図書室。教室がやかましいことが多いので、俺はよくここに避難して読書に耽っている」

留学生「おイシャさんのお勉強、デスか?」

優等生「イヤ、ここでは主に小説...。ノベルだな」

留学生「ジャア、優等生のオススメ本ヲ教エテ欲しいデス!」

優等生「フム...。最近はそうだな、かの有名作家『シェイク・スピアー3世Jr.』の...」

図書委員「てめーら、神聖なる図書室で何イチャついてんだ、あん?公務執行妨害でお縄に頂戴すんぞコラ」

留学生「???」

優等生「アレは病気だ、無視していい」

留学生「ソンナ....。何ていうビョーキデスか!?治らないモノなのデスか!?」

優等生「....イヤ、何でもない。次に行くぞ」

図書委員「あん!?シカト決め込んでんじゃねーぞあん!!??」

留学生「!何だか、トッテモいい匂いがしマス!!」クンクン

優等生「あぁ、この辺りには....」


料理部部長「見学?いいわよ、さぁ入って!」

優等生「家庭科室と料理部だ」

留学生「クンクン、あそこでクッキングしてるヒトからすごいオーラを感じマス!!」

女「」テキパキ

部長「フッ、お目が高いわね。そう、彼女こそが『沈黙の魔女(サイレント・ウイッチィ)』の異名を持つ我が料理部のエースよ!!」

優等生「料理部にエースとは滑稽な」

留学生「んん~、デリシャス!!」モグモグ

優等生「む....美味いな」

女「////」テレテレ

留学生「感激シマシタ!!アナタ、ステキなお嫁サンになるにチガイありまセーン!」ダキッ

女「....おかわり、まだありますから///」モグモグ

優等生「自分の料理をつまみ食いするか普通」

部長「破壊と創造は表裏一体、という訳よ」

優等生「本当こんなのばっかりだなこの学校」

優等生「外では部活の真っ最中だ」

留学生「ミナサン、イッショーケンメイデスねっ」

男「おっ、優等生に留学生さん」

男友「我らがテニス部を見学したいと!?いいでしょう!」

優等生「話が早くて助かる」

男「根岸、山本!エキシビジョンだ」

根岸「滅びよ....」バゴォォォン

山本「残像だ」ズギュゥゥゥン

留学生「ワーオ!超エキサイティング!!!」

優等生「お前ら人間じゃねぇ」

優等生「...どうだ、ウチの学校は。相当カオスだろう」

留学生「ミンナ、とってもノビノビしていて楽しそうデス!ステキなガッコーデスねっ」

優等生「....ものすごく好意的な解釈だな。まぁ、それくらいしか誇れるところが無いしな」

留学生「ココでナラ、ワタシ....」

優等生「...そういえば、まだ聞いていなかったな。お前は何故留学をしようと思ったんだ?」

留学生「.....ソレハ....」

留学生「ジブンに、自信ナイからデス」

優等生「...自信、か」

留学生「ワタシには2人のシスター、オネイさんがいマス。ワタシなんかより、ずっとずっとユウシュウでムネも大きい」

優等生(....今はツッコむなよ自分)

留学生「ワタシは2人のコトとてもソンケイしてマス。でも、ソレは同時にプレッシャーでもありまシタ」

留学生「『ユウシュウな彼女たちの妹』だとマワリの人に比べられテ、ずっとオネイさんたちに引け目を持ってキタ....」

留学生「ソンナみじめな自分を変えたくて、パパにオネガイして留学にナッタ、という訳デス」

留学生「デモもしかしたらそれはタテマエで、ホントはあそこから逃げたかったダケなのかもしれまセン.....」

優等生「.......」

留学生「アハハ、ゴメンナサイ!なんだかクライお話ヲしてシマッテ.....」

優等生「....留学、というのは」

留学生「ハイ?」

優等生「留学というのは、易々と誰にでもできることではない」

優等生「家族や教師など周囲の人々の理解と助け....。つまり信頼が必要な訳だ」

留学生「...?」

優等生「そして何より必要なのは、見ず知らずの国にたった一人で飛び込む勇気だ....と思う」

留学生「....???」

優等生「....つまりだな!」

優等生「こうして留学しに来ている時点で、お前は十分にできる奴だということだ!」

留学生「.....!」

優等生「....とにかく、そういう事だ。くだらないことでウジウジ悩むのは大概にしておけよ」ザッ

留学生「優等生?ドコに....」

優等生「...30分ほど時間を潰していろ。生徒会の仕事を片付けてくる」

優等生「.........終わったら、一緒に帰るぞ」

留学生「....!!ハイっ!ガンバってきてクダサイ!!」ノシ

優等生「.....立ち聞きとは趣味が悪いな」

女教師「あ~らバレてた?いやいや、似たもの同士仲良くやってるじゃないか」

優等生「....勘違いしないで貰いたい。見ているこっちがイライラするからああ言ったまでだ」

女教師「昔の自分を見ているみたいで、か?」

優等生「....チッ」スタスタスタ

女教師「やれやれ、青春だねぇ」

-- 一週間後

留学生「助っ人、デスか?」

バスケ部「そうなの!今週末が試合なのに、人数が足らなくなっちゃってさぁ」

優等生「あぁ、そういえば。闇鍋をして部員の大半が腹を壊したと言っていたな」

不良「まだ9月だってのに鍋たぁ、気合い入った連中じゃねーか!!」

優等生「気合いの入れどころを完全に間違えているがな。というか本当にバカばかりだなこの学校」

留学生「デモ、大丈夫なのデスか?バスケットボールをシタことのないワタシなんかで....」

バスケ部「何言ってんの!留学生ちゃん、すっごく運動神経いいじゃん!!あたし知ってるんだからねっ」

バスケ部「思い出づくりの一環だと思ってさ、お願いっ!」

留学生「.....」チラ

優等生「?」

留学生「....ワカリマシタ!ぜひ、やらせて頂きマス!!」

バスケ部「本当!?ありがとぉ!!今度お礼に闇鍋ご馳走するね!!」

優等生「懲りろ」

バスケ部「留学生ちゃん、フリー!」パス

留学生「ハイっ!」シュートッ

ガスン

留学生「あっ...!!」

バスケ部「あははっ、ドンマイドンマイ!初めてなのによく動けてるよっ、うん」

留学生「...アノっ、もっとキビシク指導してください!!」

バスケ部「へっ?イヤイヤ、初心者相手にそんな....」

留学生「お願いシマスっ!やるからニハ、全力で....!!ミナサンの役に立ちたいんデス!」

部員A「なっ、なんて凄まじい気迫なの....!!」

部員B「熱い...!熱いわこの子!!」

バスケ部「...分かったわ、本気でやるから覚悟してよねっ!」

留学生「ハイっ!!」

????「ククク...。精が出ますね先輩たち」

???「...おちおち寝ても居られません」

部員A「そっ、その声は!!」

部員B「我がバスケ部のダブルエース、古川と久良木!!」

留学生「....!!!すごいオーラを感じマス」

久良木「天才バスケットガールであるこの私が、いつまでも腹痛如きに後れを取るとでも?」

古川「次の試合...。キングマウンテン高校のドあほう共を叩き潰さないとなりませんからね」

バスケ部「でもあんたたち、体調が....」

久良木「そんなモノ、屁でもないっすよ!そこの助っ人さんの頑張りを見てたら、ね」

留学生「ワタシ???」

古川「お腹にテーピングしました。これでいけます」

部員A「なっ、なんて凄まじい気迫なの....!!」

部員B「熱い...!熱いわこの部!!」

バスケ部「あんたたちっ...!!よぉぉし、留学生ちゃんのためにも次の試合絶対勝つわよぉ!!」

「「「「オ―――ッ!!!」」」」

留学生「わっ、ワタシのことは別にいいデスよ!?」


優等生「...まさかあの留学生がツッコミに回る日が来ようとは」コソコソ

不良「何だか俺も猛烈にバスケがしたくなって来たぜ....!!きらめく瞬間にとらわれちまったぜ!!ヤバいハイテンションだぜ!!」

男「凍りついてく時間をぶち壊したいよな!!この熱い想いを受け止めてほしいよな!!!」

優等生「永久の眠りにたどり着いていろお前ら」

--試合当日

バスケ部「いやーっ、負けた負けた!!」

部員A「まさか試合開始直後にダブルエース共倒れとはね」

部員B「あのタイミングで腹痛再発とはね」

留学生「....ゴメンナサイ、皆さん。ワタシ全然役に立てなくて...」

バスケ部「そんなコトないよっ!留学生、相手のエース相手に凄く頑張ってくれてたじゃん!!」

部員A「あの『ミス・視線誘導(ミスディレクション)』の異名を持つエース相手に良く奮戦してたわ」

部員B「あたしたちなんか、あの奇抜な髪型に気を取られっぱなしだったからね」

バスケ部「それにあたしねっ、留学生と一緒にバスケができてすっごく楽しかった!!」

留学生「えっ....」

バスケ部「だから、もし良ければまたやろう?ホントにありがとう!!」

留学生「.....ハイっ!!」

バスケ部「じゃー、帰りに何か食べていきますか!」

留学生「あっ...。スミマセン、ミナサンお先に行っててクダサイ!」

バスケ部「うんっ、待ってるねー!」


優等生「...お疲れ様」

留学生「...チャンと、観に来てくれたんデスね」

優等生「指導係だからな、当然だ」

留学生「...アハハ、カッコ悪いとこ見られちゃいマシタね」

優等生「まぁ確かに、お世辞にも格好良いとは言えなかったな」

優等生「...だがな、俺にはお前が一番輝いて見えていたぞ」

留学生「......えっ?」

優等生「コートの上に立っていた誰より、お前ががむしゃらに頑張っていたからだ」

優等生「そしてそれは少なからず、周りの奴らに伝染していた....」

留学生「....ジョークは、やめてください!ワタシなんかが、そんな....」

優等生「俺がそんなふざけた冗談を言うワケないだろう」

留学生「......」

優等生「お前の良いところは、どんなことにも貪欲かつ熱心に取り組めるその真っ直ぐさだ。俺もそこは見習うべきだと思っている」

優等生「自分で分かっていないだけで、お前には他の人間を変えていけるような力があるんだよ」

優等生「だからいい加減、その卑屈な考えを捨て.....」

留学生「........」グスッ

優等生「」

留学生「うぅ....!うっ、うぇぇぇぇんん....!!!」ボロボロ

優等生「おっ、オイ!貴様なぜ泣く!?なぜだ!!??」

留学生「ゴメンナサイっ、ワタシ...!!何だか、胸につかえていたモノが、取れたみたい、でっ....!!」ゴシゴシ

優等生「母乳か!母乳が出たのか!?救急車呼ぶか!!」

留学生「...チョット何言っているのかワカリマセーン」

留学生「きっとワタシ...。誰かに褒めてモライたかっただけだったんだと思いマス」

優等生「....その気持ち、分からなくもないな」

留学生「優等生?」

優等生「俺も以前まで、出来の良い兄に劣等感を抱いていたんだ。お前と同じようにな」

留学生「.....!!」

優等生「しかしまぁ、色々あってだな....。『兄は兄、自分は自分』と割り切ることが出来た」

優等生「他人の価値を誰かと比較して決めるような人間の言うことなんて、無視してしまえばいい」

優等生「本当の自分の良さを見てくれる、一握りの理解者が居てくれればいい。そう思えるようになった」

留学生「.....ホントの、自分」

優等生「あぁ。だからまぁ何だ、その.....」

留学生「?」

優等生「こっちにいる間は、俺がお前の理解者でいてやる。だから、好き放題自分のやりたいことをやれ」

留学生「...!あっ、アリガトウ、ゴザイマス...」

優等生「.....礼には及ばん。俺は指導係としての義務を果たす、それだけだ」フッ

留学生「...あっ」

優等生「どうした?」

留学生「優等生、ワタシの前でハジメて笑ってくれまシタ!!」

優等生「....そうだったか」

留学生「....ふふっ///」

優等生「何が可笑しい」

留学生「優等生、アナタってブッキラボーだけど本当はとっても優しい人デスよねっ♪」

優等生「...勝手にほざいていろ」

留学生「いつも自分にショウジキで、言いたいコトをハッキリと言える....。ワタシも、アナタのそういうトコロを見習いたいデス」

優等生「....好きなだけ盗めばいいさ。俺はお前の指導係だからな」

留学生「さぁ、召し上がれ!!デス」

優等生「ほう、これがお前の国の料理か」

母「では早速.....。まぁ、美味しい!」

父「よく出来ているじゃないか!大したものだよ」

留学生「ありがとうゴザイマス!あのっ、優等生はドウですか...?」

優等生「.....変わった味だな」モグモグ

留学生「もー、そこはオセジでも『美味しい』と言うのが二ホンのマナーではないのデスか?」ムスッ

優等生「そんなことをしてもお前のためにはならんだろう。しかし、まぁ....」モグモグ

留学生「?」

優等生「素人の俺でも、この料理が丁寧に作られていることくらいは分かる。料理の味よりお前の気持ちの方が嬉しい、と言うべきか」モグモグ

留学生「」

優等生「...ん?どうした変な顔をして」モグモグ

留学生「へっ!?あっ、イエ、別に、何でも...////」アタフタ

優等生「そうか。というかこの味クセになるな箸が止まらん」モグモグ

留学生「???/////」グルグル

父(良いぞ息子)

母(攻略順調ね)


優等生「むぅ...。そろそろ10月ということもあって朝冷えるようになってきたな....」ガチャッ

優等生&留学生「「あっ」」バッタリ

優等生「おぉ、お前も今起きたのか。おはよう」

留学生「.....み」

優等生「み?」

留学生「みっ、見てはダメですっ!!!」バタン

優等生「は!?何がだ!オイ!!」ドンドン

留学生「...だっ、だって...!ワタシ今、寝グセがヒドイですし.../////」

優等生「...それがどうした?今まで気にしていなかっただろうそんなこと」

留学生「.....とっ、とにかく!!ダメったらダメなんデス!!ゼッタイ!!!」

優等生「....おかしなヤツだな」

バスケ部「...で、なぁに?相談って」モグモグ

留学生「ハイ、実は優等生のコトで.....」

女「....とりあえず、食べてください」スッ

留学生「あ、ドウモありがとう」モグモグ

女友「優等生?あの堅物ヤローに何かされた?」モグモグ

中二女「てゆーか女ちゃんの料理美味いっすね」モグモグ

委員長「中二ちゃん素に戻ってるよ」モグモグ

モブ「家庭科室で女子会やってる!?」

留学生「優等生と一緒に居るト、だんだんムネがドキドキして、苦しくナッテ....」

女友「胸が苦しいってソレ物理的な意味じゃないよね?ね?ね?」

女「」ドウドウ

バスケ部「イヤー、留学生。それはもうアレでしょう」

留学生「アレ?アレって何デス?」

バスケ部「そりゃーもちろん.....」


優等生「動悸か不整脈だろう」

男「.....は?」

優等生「留学生は『胸がドキドキする』と言っていた。自覚できるほどに心臓の鼓動が早いとなると、それが一番しっくりくる」

男友「イヤー、それは.....」

オタク「ありえないwwwwww」

根岸「愚か者めが」

山本「恥を知れ」

中二男「爆ぜろ」

不良「お前、頭良いけどバカだよな」

優等生「」

留学生「恋....デスか!?」

委員長「うん、それしかないと思うなぁ」

留学生「そっ、ソンナ!!ダメですダメですっ!!ええとええと......//////」アタフタ

女(カワイイ.....)

中二女「恋に嫉妬に....。女というのは燃える瞬間(とき)が最も美しいものなのよ」

委員長「でも、相手が彼とはね...。いばらの道じゃないかなぁ」

バスケ部「見るからに朴念仁、ってカンジだしねぇ」

女友「分かるわー、ホント分かるわー。いるよね察しの悪いバカ男」

バスケ部「とにかくっ!向こうに帰るまでにキチンと気持ちを伝えた方がいいって!!」

留学生「...そう、デスね!もう自分のキモチに、ウソはつきたくないデスから!!」

女教師「はーいというワケで、文化祭の出し物について話し合え」

不良「丸投げかよ」

バスケ部「教師の風上にも置けない」

女教師「何を言う。生徒の自主性を重んじるのがこの学校の良いところだろう」

委員長「では皆さん、意見を....」

中二男「私に良い考えがある」スッ

委員長「ハイっ、では中二男くん」

中二男「留学生(ミセス・ホライゾン)を出し物の中心人物にしてやるのは如何かな?」

留学生「...What!?」

中二女「異論は無いわ。戦友(とも)として、彼女に唯一無二の思い出(プレシャス・メモリー)を届けてあげたいもの」

不良「俺もだぜぇ!」

バスケ部「どう、みんな!?」

一同「「「異議なし!!!」」」

留学生「そっ、ソンナ嬉しいデスけど突然....!?優等生、みんなに何か言ってあげてクダサイ!!」

優等生「イヤ、名案だと思うぞ」

留学生「」

委員長「じゃ、決まりということで」

女教師(このクラスの結束力....。ひとえに、あたしの教えの賜物ね)

一同「「「な訳ねーだろ調子乗んな」」」

女教師「やっぱりすごい結束力!!」

委員長「では、なんやかんやでクラスの出し物は『演劇』で決定ということで!!」

モブ「主人公に留学生を据えるとして、内容はどうすんの?」

バスケ部「いやー、やっぱりここは王道の『恋愛もの』じゃない?」ニタァ

留学生「」

不良「悪くねぇな!じゃあ、相手役は優等生で決まりだな」ニタァ

優等生「」

留学生「まっ、待ってクダサイ!?ワタシたちの意見ハ....」

優等生「尊重されるべきだろう!!」

委員長「えっ、イヤなの?」

留学生「あぁ、イエ...!ベツにイヤという訳では....」

優等生「嫌に決まっているだろうが!!大勢の観客の前で恋愛の真似事など....」

留学生「」ショボン

優等生「あっ」

一同「「「「..........」」」」

優等生「....やります」

--数日後

中二男「待ち侘びただろう、お二方。演劇(カーニヴァル)の台本(シナリオ)が完成(ロールアウト)したから受領(うけとり)賜え」

留学生「アリガトウございます!!ミスター・ミドルツヴァイ」

優等生「かえって安っぽいだろうその呼び名....。どれ」スッ

『喜劇 マリ男とジュリジュリ越冬=カトリーヌ』

優等生「」

中二女「かの有名な悲劇を、私たちの執筆(て)で改変(つくりかえ)たという訳よ」ドヤァ

不良「つーワケだ。頑張れよ、マリ男」ポンッ

モブ「キミならできるさ、マリ男」ポンッ

優等生「誰がマリ男だぁぁぁあ!!!」

バスケ部「じゃあ次!『ジュリジュリ越冬を抱き寄せ、カッコよくパイルバンカーを構えるマリ男』のシーン!」

優等生「この演劇、密着が多すぎるだろう!!」

モブ「そりゃあ、恋愛ものですからね」

留学生「あばばばばばば」ソワソワ

優等生「落ち着け!恥ずかしいだろうが、お前は黙って俺に身を委ねていればいい」


身を委ねる→身体を預ける→ゆうべは おたのしみ でしたね


留学生「そっ....!!それハまだダメですーーーーーっ!!!/////」ブァシィーーン

優等生「ふぉお!?」ズドーン

不良「優等生が壁に叩き付けられたァ!?」

委員長「目測で飛距離17メートル....。凄まじいよコレは」

留学生「ゴメンナサイ優等生!!どうか、お気ヲ確か二!!」ムギュウ

優等生「もががーーーーっ!!!」

中二男「母性の抱擁(パフパフ)だとけしからん....!!背徳者(ユダ)は死すべし」

留学生「....モウ、恥ずかしくて死にそうデス...」

女「♪」ヨシヨシ

バスケ部「でもまぁ、これで流石にアイツも留学生のこと放っておかないでしょ」

女友「本番、応援してるからねっ!頑張れ留学生ちゃん」

留学生「ハイ.....」

バスケ部「....不安?」

留学生「...ソレもあります、ケド....」

留学生「文化祭が終わってシマッタら、ワタシは....」

バスケ部「あっ.....」

留学生「.....」

--文化祭前日

優等生「......」

優等生(明日はいよいよ本番だ。アイツのためにも、しっかりやらねば)

コンコン

優等生「?」

留学生「優等生、まだ起きてマスか?」

優等生「寝ている」

留学生「....起きてるじゃないデスか」

優等生「誰も『眠っている』とは言っていない」

留学生「....日本語って、やっぱり難しいデス」

優等生「...用があるならさっさと入れ」

留学生「...アノ」モジモジ

優等生「何だお前、枕なんか持参して....」ハッ

留学生「.....今夜だけ、お邪魔しても良いデスか?/////」

優等生「」

留学生「....../////」

優等生「....ベッドの半分なら譲渡してやる。蹴っ飛ばしたりしたらタダでは済まさんからな」

留学生「....ありがとう」

留学生「....いよいよ、明日デスね」

優等生「...そうだな」

留学生「...上手く、いくデショウか?」

優等生「練習は嘘をつかない。お前ならできるさ」

留学生「........」

優等生「....どうした?」

留学生「....帰り、たくない...!!」

優等生「お前.....」

留学生「もっと...!!みんなと一緒にいたい.....!!優等生と離れたく、ないよ....!!!」

優等生「....向こうで家族が待っているだろ。成長した姿を見せてやるんじゃなかったのか」

留学生「分かっていても、納得できないコトだってあるんデスよ....!!」

優等生「.....そうか、分かった」

優等生「今日のうちに好きなだけ泣いておけ。背中くらいなら貸してやる」

優等生「....その代わり、明日は心の底から笑えよ」

留学生「........」ギュウ

--文化祭当日

優等生「辿り着いたぞパックマン大王!!我が『蹂躙の右腕(パイルバンカー)』で貴様を惨殺し、ジュリジュリ越冬を取り返す!!」

不良「馬鹿めマリ男風情が....!しがない配管工のお主如き、我が甲羅で捻り潰してくれるわぁ!!」

女「!!」ワクワク

男「すげぇ...!!この脚本書いたやつ天才じゃね!?」

男友「うんうんそうだね」

女友「ハイハイそうだね」


留学生「あぁマリ男....。あなたはどうしてマリ男なの?」

優等生「私の親がそう名付けたからさ」

女「~~~~!!」ジーン

男「やべぇ...!!この脚本書いたやつ天才じゃね!?」

男友「うんうんそうだね」

女友「ハイハイそうだね」

留学生&優等生「二人のこの掌(て)が真紅(まっか)に燃える!!幸福(しあわせ)掴めと轟き叫ぶ!!」

留学生&優等生「しゃぁぁくねつ!!ホットフィンガーーーーーーァァァァ!!!!」

不良「オノーレェェェェ!!!」デデーン

「うぉぉぉぉぉぉ!!!」「何だ今の爆発!?」「熱い、熱いぜぇぇぇぇ!!」ワァァァァ

女「~~~~~~~~!!!////」キラキラ

男「パネェーー!!!パネェーーーー!!」

男友「うん」

女友「ハイ」

優等生「....良いのかい?しがない配管工の私なんかで」

留学生「あなただから、です!!姫としてではなく、ちっぽけな一人の女としての私を見てくれたあなただから....」

優等生「....ありがとう」ギュッ

BGM『ドゥン!エンダァァァァァ!!イヤァァァァァァ!!!』

女「.....」ウルウル

男「イイハナシダナー!!」グスッ

男友「せやな」

女友「me too」

バスケ部「いやー、大成功の大反響だったね!!みんなお疲れさま!」

中二男「全て筋書き通り....。俺の未来に死角はない」

中二女「私たちのシナリオを見事に遂行するとはね.....。貴方たちの役者魂には感服したわ」

留学生「ハイっ!みなさんの協力あってこそでシタ!!」

優等生「俺たちに掛かればあの程度造作もないさ」

委員長「後始末はやっておくから、二人で文化祭回ってきて!!」

不良「しっかりやれよ、相棒」

優等生「大きなお世話だ」

留学生「早速デスけど、行きたい場所がありマス!」ワクワク

優等生「ほう、どこだ?」

留学生「あそこ!!」

『恐怖の館 死屍累々ージマンション』

優等生「」

留学生「前にみんなで肝試ししたとき、あなた気絶しちゃったデショウ?だから、そのリベンジです!!」

優等生「」

留学生「さっ、行きましょう!!」ガシッ

優等生「ちょっっっっっっと待てぇ!!」

留学生「何事もチャレンジ!苦手なことだって、ふとしたきっかけで好きになったりするものデスよ?」

優等生「何がお化け屋敷だ馬鹿馬鹿しい!!帰るぞ!帰ろう!!帰して!!!」

留学生「大丈夫!怖かったら、ワタシの胸で受け止めてあげますからっ!///」ズルズル

優等生「オー!マイ!!ガ――――――――ッ!!!!」




留学生「皆さん、見送りにまで来ていただいて本当にありがとうございます!」

男「トーゼン!大事な友達だからね」

不良「向こうでもしっかりやれよな!何かあったら俺が助太刀に行くからよ!!」

委員長「寂しくなっちゃうケド....。お互い、頑張ろうね!」

女「....次に会う時は、もっと美味しい料理をごちそうします////」

バスケ部「うぅ....、留学生!!また、一緒にバスケしよーねっ!!」

中二男「案ずることはない....。離れていても、俺たちは心(きずな)で繋がっているのだから」

中二女「ジュリジュリ越冬のお話....!!続き、書いてるからねぇ....!!」シクシク

モブ「じゃあウチらはこの辺りでおいとまして、後は指導係さんにお任せしますか!!」

優等生「.....あぁ、任せろ」

留学生「......」

優等生「......」

留学生「優等生には、たっくさんお世話になりましたねっ。本当に、色々ありがとうございました」ペコッ

留学生「いつもいつも、ワタシのことをちゃんと見てくれてて....。とても嬉しかったデス」

留学生「ワタシ、あなたに出会えて良かったと心から思ってマス」

優等生「....俺も、そう思っている」

留学生「....そろそろ、行かなくちゃ」

優等生「........」

留学生「じゃあ、お元気で.....」ガラガラ....

優等生「........!」


優等生「.....8時間だ!!」

留学生「.....へっ?」ビクッ

優等生「日本からお前の国まで、飛行機で8時間!!たった8時間だ!!」

優等生「イヤ、飛行機の技術が発達すればもっと短くなる!!」

留学生「??」

優等生「まだだ!!!空間を自由に移動できる便利なドアが開発されて、俺の家とお前の家が直接つながる可能性だってある!!」

留学生「????」

優等生「.....つまりだな!!!」

優等生「会おうと思えばいつでも会える、ということだ!!」

留学生「.......!」

優等生「だから!そんな無理やり作った笑顔で去っていくのはやめろ!!」

優等生「いつもみたいな、底抜けに明るい笑顔を見せてみろ!!」

留学生「優等生っ.....!!」

優等生「はぁっ、はぁっ....」ゼーハー

留学生「.....」ガラガラ....

優等生「...オイ、何だわざわざ戻ってきて」

留学生「一つだけ、不安なことがありマス」

優等生「何だ、言ってみろ」

留学生「....ワタシが帰国した後、優等生が他の女の子とくっついたりしないか、デス」

優等生「はぁ!?何をバカなことを....」

留学生「.....だから!!」ガバッ

優等生「んむっ!?」

留学生「~~~~~~//////」

優等生「」

留学生「.....」プハッ

優等生「」

留学生「....ワタシの国に伝わる、『オマジナイ』を掛けマシタ」

留学生「ずっとずっと、ワタシのことを好きでいてくれるオマジナイ、デス....!//////」ニコッ

優等生「」

留学生「Good bye!優等生!!」


留学生「I love you!!」

空港アナウンス『エンダァァァァァァァァァァ!!!!』

客一同「「「「イヤァァァァァァァァァァァ!!!!!」」」」

優等生「~~~~くそっ、あの女ぁ!!!よくも....!!!」

優等生「このままで済ますものかよ....!!!」ピッピッ

機内放送『まもなく離陸いたします....』

留学生(携帯電話の電源、切らないと....)ブーッブーッ

留学生「メール?優等生から.....」

『最後に一つ言っておく。さっきおまじないがどうとか言っていたが、残念ながら俺には全く効果が無いぞ。』

留学生「えっ....?」

『何故なら』



『俺はお前以外の女は眼中に無いからだ』

留学生「!?!?!?!?!?//////////」カァァァァ


優等生「.....フンっ、これで少しはスッとした」

優等生(...留学生。『言いたいことをはっきりと言える人間』の俺が、お前に一つだけ言いそびれたことがある)

優等生(...だから次に会ったときには、ちゃんと言葉にして伝えよう)

優等生「.....お前が好きだ、と」

最近ディーふらぐ!にハマったおかげで、モブだらけのカオスな内容になってしまった
とりあえず読んでくれた人サンクス

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