シャミ子「あぁっ、ご先祖!どうして居間で転がってるんです!?」
リリス「お主が余を忘れていったからじゃろうがぁ~……!」
シャミ子「あわわ……すみません、ご先祖!今度こそはちゃんと忘れず鞄に……」
リリス「いや……良い」
シャミ子「へ?」
リリス「シャミ子も立派な女子高生、花盛り……余が日がな付きまとっていては煩わしくもあろう」
シャミ子「そんなことは……」
リリス「無理をするな。これからは余を肌身離さず持ち歩くなどせんでよい。お主だけの青春をとくと味わってくるがよい……その時の話をたまに聞くだけで、余は満足じゃ」
シャミ子「でも、それじゃご先祖は家で一人きりに……」
リリス「なに、思えば何千年の闇を見たことか。封印されていた時に比べれば、眺める日の浮き沈みがあるだけマシよ」
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シャミ子「ご先祖……」ウルッ
シャミ子(ご先祖は今までほとんどずっと暗い所に一人ぼっちで……やっと封印が緩んだ今、誰かと話したり、色んな所に行きたい気持ちでいっぱいのはずなのに……それでも私を気遣って……)
シャミ子(そんなご先祖を、私はないがしろにして……)
シャミ子「うわぁ~ん、ご先祖~っ!」ムギュッ
リリス「なっ!?どうしたシャミ子!」
シャミ子「私、ご先祖の気持ちをちっとも分かってませんでした……これからはずっと一緒です!いっぱいお喋りしたり、色んな物を見に行きましょうね、ご先祖!」
リリス「シャミ子ぉ……」ブワッ
リリス(シャミ子……お主はやはり最高のまぞくじゃ……!)
次の日
シャミ子「んっ、もんもぉ……♡」チュッチュ
桃「可愛いよ、シャミ子……♡」チュッチュ
リリス「………………」
シャミ子「はぁ~桃とのデート楽しかったなぁ~」テクテク
リリス「……シャミ子や、その、たまにはワシを置いてシャミ子だけで出かけても良いのだぞ?」
シャミ子「いいえ!もうご先祖を一人にはさせません!これからは私の行く先、ずっとご先祖を連れてってあげますからね!」
リリス「いやあの、ほんと、マジで……」
頑張れシャミ子!いかに何千年ぶりの外と言えども子孫のいちゃらぶちゅっちゅを見続けるのはキツいことに気付けるまぞくになるんだ!
以上じゃ。このSSを読んで行動を改める者が居れば余は嬉しいぞ。
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