【ガルパン】×【古畑任三郎】 零距離射撃 (17)

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【ガルパン】×【古畑任三郎】 VSあんこうチーム - SSまとめ速報
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※1クール分くらいできたので今回で最終回、他の人に先を越されたけどVSまほです。

古畑『えー、ご無沙汰しております古畑です。射撃と格闘技は警察官の必修技能なんですが、
私、どちらも大の苦手です。特に射撃は普段持ち歩かないものですから銃の使い方も忘れ
ちゃったくらいで…。でも、世の中には私なんかには想像もつかないような射撃の名人も
いらっしゃるようで…」

熊本県某所・精神療養施設

みほ「お姉ちゃん、また来てくれたんだ。ありがとう、でもいいの?忙しいのに…」

まほ「いいんだ、気にするな。みほこそいいのか?具合はいいのか?」

みほ「うん、私は大丈夫だよ?昨夜はわね、またボコがお見舞いに来てくれたんだ。
カレーを作ってあげようと思ったんだけどお姉ちゃんみたいに上手くいかなくって…」

まほ「みほ…」

みほ「お姉ちゃん、どうしたの?そんなに強く抱いたら痛いよ」

まほ「すまない…、でも、もうしばらくこうさせてくれ…」

みほ「泣いてるの?変なお姉ちゃんだなあ」

まほ「…」

菊代「…」

まほ「菊代さん、みほの具合は…」

菊代「あまり良くありません…、先日はひどく暴れてしまって鎮静剤を打たなければなりませんでしたし…。
先生の話では、やはりこの間と同じでこれ以上の回復は難しいと…」

まほ「母はどうです?」

菊代「奥様もみほお嬢さまのために動いてらっしゃいますがそれでも…」

まほ「家元の仕事のついでにですか…」

菊代「お嬢さま!それは違います!奥様もみほお嬢さまのために…!」

まほ「菊代さん、試合があります、当分戻ってこられません。その間、みほのことをお願いします」

菊代「お嬢さま!バカなことは考えないでください!あれは本当に誰が悪かったわけでもないんです!」

まほ「…みほを頼みます」

東京港・知波単学園の学園艦

絹代「いやあ、非公式の交流試合とはいえ、再び大洗のみなさんと轡を並べて戦える日が来るとはなあ」

細見「西隊長、黒森峰女学園は我々2校に対して1校で相手をしようというのですが、数の上では互角
とはいえ、正直なめられているような気がしてあまりいい気分ではありませんな」

絹代「まあそう言うな。あれはやはり王者の余裕とでも言うべきものなのだろうな」

福田「それにしても、西住隊長殿のことが心配であります」

絹代「ああ、お加減が悪くて入院しておられるとのことだが大丈夫だろうか。大洗のみなさんにも
面会謝絶とのことだが」

玉田「そんなにお加減が悪いのですか?」

絹代「うん、全く情報が入ってこなくてな。おや?あれは…、やあ、秋山殿ではありませんか。どうなさったんですか?」

優花里「西隊長、ちょっと整備を手伝うついでに見学させてもらってたところです。じゃあこれで
失礼します。明日はよろしくお願いします」

絹代「ええ、こちらこそよろしくお願いします」

福田「相変わらず研究熱心な人ですなあ」

絹代「本当に戦車が好きなんだろうなあ、我々も見習わねばならんな」


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戦車格納庫の近く・公衆電話

優花里「もしもし、秋山です。完了しました」

まほ「ああ、こちらでも確認した。だが、自分でやらせておいてこんなことを言うのはなんだが、
君は本当にこれでよかったのか?」

優花里「どうなんでしょう…、おそらく死ぬまで苦しむと思います…。でも、これが私に与えられた
罰なんだと思います…。近くにいながら西住殿を…妹さんを助けることが出来なかった私への…」

まほ「…ありがとう、君や武部さんたちは本当にみほに良くしてくれた。心から礼を言うよ。
だがもう十分だ。後は私1人でやる」

つづく

エリカ「隊長、準備完了です」

まほ「エリカ、隊長はよせ。今はもうお前が隊長なんだから」

エリカ「申し訳ありません、まだ自覚が足りませんね…」

まほ「それよりも済まなかったな、私の我儘に付き合わせてしまって」

エリカ「気にしないでください。指示通り、中等部で教練用に使ってたⅣ号D型を用意しました。
搭乗員も1年生の2軍の中から使えそうな者を選抜してあります」

まほ「ありがとう、助かる」

エリカ「でも、装填手、操縦士、通信手の3人だけで本当によかったんですか?」

まほ「ああ、私が車長と砲手を兼任する」

エリカ「それと、なぜD型なんですか?D型は火力支援用の初期型で、火力も装甲もⅣ号のシリーズの中
では最低のクラスです。後期型のF2型やG型もありますが…」

まほ「つまらない感傷だと思われるかもしれないが、D型はみほが大洗に転校してから最初に乗った戦車だからな。
みほがどんな気持ちであのD型に乗ったのか…」

エリカ「…」

まほ「エリカ、今度の試合では頼んだぞ。指揮官としての活躍を楽しみにしてる」

エリカ「はい!任せてください!」

まほ「私はちょっと我儘させてもらう。おそらくこれが最後の試合になるだろうからな」


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柚子「あっ…、あれ…」

杏「あっ…」

まほ「…」

桃「おっ…おい!あれは仕方なかったんだ!学園艦と生徒や住民を…」

杏「河嶋、やめて」

桃「でも…」

まほ「大儀のためか?正しい目的のためなら何をやっても許されるのか?私の妹を犠牲にすることもか?」

桃「もういい、お前たちもお母さまと同類だな。お前らみんな地獄に落ちろ。それだけだ」

柚子「あっ!待って!」

杏「小山、河嶋、もういいよ…。あたしらみんな西住ちゃんにもその身内にも恨まれても仕方ないことしちゃったんだから…」


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操縦士「西住先輩!今日はよろしくお願いします!操縦士の佐藤です!」

装填手「装填手の田中です!」

通信手「通信手の鈴木です!」

まほ「西住だ、こちらこそよろしく頼む」

操縦士「あの西住先輩と一緒に戦えるなんて夢みたいです!足を引っ張らないよう頑張ります!」

まほ「まあそう硬くならないでくれ、普段通りに頼む。君たちの腕前はエリカから聞いている、期待しているぞ」

まほ(済まない…、こんなことに利用してしまって…。私もあいつらのことを言えないな…)

『試合開始!』

装填手「あれ?西住先輩、それは…」

まほ「ああ、作戦確認用のタブレット端末だ」

操縦士「西住先輩がその手の機材を使われるのってちょっと意外です」

まほ「おいおい、そんなことでは知波単の連中を笑えないな。大学選抜チームや社会人チームでも使用されているからな、
ルール上も問題ない。まあ無線傍受なんてのは論外だが、新しいやり方はどんどん取り入れるべきだと思う」

通信手「我々なんかよりもずっと柔軟な考えを持ってらっしゃるんですね」

装填手「勉強になります」

まほ「操縦士、えーっと佐藤だったな、図上A-20地点へ移動。あそこは待ち伏せには絶好の場所だ、
上手くいけば敵の裏を掛けるかもしれない。通信手、鈴木、エリカにその旨を伝達。最初に言った通り、
我々はサッカーやバレーボールで言うところのリベロ、つまり自由ポジションだ。先行しての威力偵察と
敵の攪乱が主な任務となる。各自注意を怠らないように。期待している」

操縦士「はい!」

装填手「はい!」

通信手「了解しました!」

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