タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part7 (760) 【現行スレ】

このスレは、誰かが書いたタイトルからSSを書くスレです。

(例:タイトル「○○○○」)

誰がタイトルを投下しても、SSを書いてもOKです。

たった一文のあらすじ程度のものでも、数レスにわたる短編SSのようなものでも、何でもお書きください。書ける内容に制限はありません。

ただし、板のローカルルールに則って、R-18内容を含むものを書くことはタイトル・SS共にご遠慮ください。

他の人とタイトルが被ってしまっても大丈夫です。気軽に書き込みましょう。

前スレ↓
タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part6
タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part6 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1522054323/)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1573460059

タイトル「冬が来る」

前スレ>>979
タイトル「魔王の正体」

勇者「ついに追い詰めたぞ!魔王!」

魔王「魔王か……問おう勇者よ」

勇者「命乞いなら魔王になる前にするんだったな!」ジャキン

魔王「そう気が短いと、何も見えぬであろう。聞こえぬであろう。世界の破滅が」

ガキィィン!

勇者「させないためにここに来た!俺はこの世界の平和を築く!」

キィィィィィン!

魔王「平和……何をもって平和だ?様々な国を持ち、領土を奪い合い戦争を起こし、資源を枯渇させ、また奪う……」

勇者「戦争など過去の出来事!今はお前から世界を取り戻すためにみんなで結託しているんだ!」
 
カァァァァン!

魔王「絆?協力?笑止。所詮は体のいい言葉遊び……善意に見せる悪意の隠れ蓑よ」

魔王「ならばどうだ?魔王はいなくなった。そして人々は平和に協力し合うか?言葉も文化も違う国々が手を取り合うか?」

勇者「俺がその架け橋になるんだぁぁぁ!」

ガッキィィィィィィィィィィィィン!

魔王「勇者よ、魔王城に万里眼という万里先の事象を見る球がある。人間の悪意を止めたくば、それで見よ」

勇者「何を言っているんだお前は!」

魔王「勇者よ、魔王城に魔導扇という魔物どもを操る扇がある。もし戦争を目論む国があるならそれで力を奪え」

勇者「き、貴様……」

魔王「勇者よ、ここは人間界から離れた果ての果ての魔王城だ。人間が領土拡大(せんそう)するために邪魔な魔王(ゆうしゃ)となるならここで世界を敵にしろ」

勇者「な……まさか……」

魔王「勇者(まおう)よ、恐怖を知らない勇ましい者よ。世界の破滅の音がとまったぞ」

勇者「お前は一体……何者なんだ!」



魔王「余は、魔王。恐怖(せかい)を知った意気地なしだ」

終わり

タイトル「家庭的仮定の過程」

タイトル「とぎとぎ」

タイトル「THE TSUNDOKU」

タイトル「二番目のファーストスリー」

本を買って満足してしまう現象、あれはなんだろうか。
どうしても欲しかったはずなのに?安かったからまとめ買っただけ?
流行りでみんな持っているから?コレクターとして?
その行為はいつしか"買い専"や"積読"と称された。

ーここ日本に、世界一の積読が存在した。

日本電波塔に及ばず通信鉄塔を凌いだ高さまで天へ頁を綴っていた。

過去この塔が建った時、メディアや研究家たちがこぞって調べたものだ。
研究はなおもつづいている様子だが膨大な図書を前に困難を極めているようである。


わたしは論文のために積読の塔を徹底的に調べ上げ、ここに記した。

幅182mm,奥行128mmと所謂B6判、単行本のサイズで高さは240m。

驚いたことに本の重複はないがこの全ては一人の著者が書いていることに気がついた。

わたしは全く同じ本を図書館で借り、ネットで買い読み更けた……
全てを読み終え、一抹の感動を繰り返し、そして論文にまとめた。

冊数12,310冊、225万頁。字数はなんと10億字を超えた。

わたしは知ってしまった。
この本の最古のもので42年前……この本を作り上げるためには寝る間を惜しみ、書いたとしても秒間百幾十字以上を綴らねばならないことに……
作者はもしかしたら、人智を超えた存在なのかもしれない……


教授はわたしの書き上げた論文を読み終え、
「ふむ……実に、いや実に興味深い内容だ。僕もあの積読塔には興味を持っていたのでね」
とおっしゃった。ありがとうございます。



教授「だが君、卒論を6ヶ月で書き上げたようだが、休みもせず秒間8ページも見たのかね?」

わたしは人智を超えた存在なのかもしれない。

↑忘れてた
>>9
タイトル 「THE TSUNDOKU」

タイトル「陣地を越えた存在」

タイトル「パッシング・ザ・センターライン」

タイトル「FINAL ANSWER」

タイトル「時を超えた川島」

>>2「冬が来る」
お月様が真っ青に照っている夜、僕は点々と灯る街灯の下を歩いていた。数匹の蛾がその周りを飛んで、残像を残しては消えて移動する影が足許にぱらぱらと落ちる。
目の前は幅の広い坂道である。梶井基次郎が滑り落ちるサラリーマンを見たような坂だ。凍りついた日には雪ダルマになった子供が下ってくるかもしれない。赤いニット帽をかぶった童顔がのぞいているのは実に面白い想像だった。あとは塀から飛び降りて雪に埋まる三毛猫とか。
笑いを抑えながら下っていくと、右側の灰色のブロック塀からニョッキリと中折れ帽をかぶった紳士がすり抜けてきた。
「オヤ、遂にコンクリートを透過できる時代になったか」面白くなって僕は彼に会いに向かった。紳士は明治時代の男爵みたいに立派なカイゼル髭だった。
彼は僕を見て中折れ帽を押し上げた。つぶらな緑色の瞳である。
「ああ、ああ、君は私を見つけられたのだな」と言って、右手の杖をカツンとアスファルトの上に鳴らせた。彼の晦渋さに満ちたしわくちゃの顔が妙に笑いを誘うので、派手な失笑が漏れて僕は顔を伏せた。その先には頑丈なオオバコが座っている。
私を見たのは初めてかね、と老紳士が訊いても、僕は笑ったままであった。紳士は目すら合わなかったにもかかわらず顎に手をやって満足そうに二、三度頷き、
「そうとも、そうとも。私を二度見ることができるものは、この世に二人といないのだからね……」
ふっふっふっと、不敵さの欠けた滑稽な笑いをして、
「じゃあそういうことで、後のことは頼んだぞ。今年は君が役割を担うのだ」彼はぴょーん、ぴょーんと坂を下り、また塀の中に消えていった。
人影が消えた坂道に凍えるような風が吹いた。撃ち落とされたように蛾がよろよろと去っていき、その影を夜闇の中へ溶かした。
日が昇った頃に窓を、まだ化粧いらずの愛らしさを保っている少女が開け、腕を抱えて縮こまって震え、
「寒っ、いきなり寒くなったなあ」と、白い息を外に吐き出した。「まだ秋っぽいことやりきってないのに」
これから坂道に霜が降り始める季節だ。そして路面は凍り、獲物を飲み込むようないい滑りをした罠に様変わりするのだ。
この道を通る人間は誰もがそのようなイメージを持って日々共生している。

>>18「FINAL ANSWER」
二回目の見直しを済ませて、自信のない一問を睨みつける。これが間違っているという確証も、これが間違っていないという自認もない。
答えを変えても変えなくても頭を抱えて後悔しそうである。

「なあ、どうすればいいかな」と鉛筆に話しかける。

「俺に訊かれても困るよ、考える脳がないんだから。尻の消しゴムを使いきるたぁ、大したもんだね」

「迷ったんなら変えちまえ、変えちまえ! どうせお前ごときが一個正解を上乗せしたからって、誰も影響を受けやしないんだよ! そんだから、俺を消費しろい。俺の存在理由を満たしてしまえ、オタンチン!」消しゴムが怒鳴る。

「相も変わらずガラの悪いやっちゃのう」と筆箱。「へなちょこフグリの軟体動物が」

「貴様、偉そうなこと言いやがって、ただじゃ置かねえぞ! 叩き潰してやる!」

「できるものならやってみたまえよ、むしろ君が潰されて、飲み込まれるんだから」

「ねえ、どうすれば……」

「やかましいね、たかが持ち主のくせに」異口同音だった。「君のテストなんか、こっちに取っちゃどうだっていいんだ」
冷酷な態度で僕を突き放すと、侃々諤々の騒々しく喧しい激論が机の上で繰り広げられた。

結局答えは何に確定させればいいんだ? 最終的な判断は僕には下しかねるぞ。

そこに試験官がやってきて僕を見下ろしてきた。威圧感が背中から滲んできている。
「どうかしましたか。僕何もやってませんよ」

いいや、と机の上を指さし、「お前が持ち主なら、こいつらを黙らせろ」消しゴムと筆箱がルール無用の取っ組み合いをしている。

「これは僕の責任ですか」
「そりゃそうだ、お前の持ち物だからな」他のクラスメイトも気になっていたのか、八十の瞳が僕の机を注視している。
「しかしながらですね、彼らは自分たちの自由意思で闘争を始めたわけです。しかもそれは彼らの実存にかかわっている。これは非常に重大な問題です。どうして僕にそれが邪魔できるのでしょう? 僕ができることは、彼らの意志に従うだけです」

反論を行うことで、僕はこの実存問題に自覚的になることができた。彼らが導くこの大問題の答えを妨げられないようにしなくてはならないのだ。

「そうか」と試験官は言い、筆箱たちを一手に机の上から薙いだ! 呆然とした面持ちで筆箱たちは宙を舞い、トマトを磨り潰したような声を立てて動かなくなった。
「そういうことならば、俺はお前を排除しなければならん」試験官は毅然とした態度で言った。

「それならば僕も彼らのために抵抗しなくてはなりません」

「やかましい」それが聞こえると同時に試験官の右手が僕の頭に乗せられるとそれはだんだん下がっていき同時に僕も縦に縮んでいった。
座高が半分くらいになると脚に反対の手を持っていき僕を三つ折りにして、そのあとは小枝を折る要領で掌にすべてが収まるように縮め、ぎゅっと強く握った。

それを開くとクシャクシャの茶色っぽい塊になり、試験官はそれを教室に備えつけられたごみ箱に捨てた。

「さあ済んだぞ、みんな安心してくれ」
それを聞いた生徒たちはあはは、ととても平和な笑いを振りまいた。

>>20 >>21
すみません色々忘れました……

前スレ>>963「青い家」
美しく真っ赤な鯉が手に入ったので、旧友の青山氏にプレゼントしようと彼の家を訪れた。

そこはなんというか、言葉に表しがたいほどの青で埋め尽くされていた。いったい何があったのだろうと思いつつ開け放しの門扉を抜けると、突然池から真っ青な河童が飛び上がって、
「やあやあここをどこと心得る、かの青色大臣青山氏の邸宅であるぞ」

そんなに彼は偉くなっていたのかと思い、「ならばこれで錦の御旗代わりに」

「そんなものが許されるか! 青色大臣に赤い鯉など、ふざけるんじゃない」歯ぎしりの音がここまで聞こえてきて、尋常でない憤怒のようだ。

「こうしてやる、えい!」と河童が腕を振ると鯉は舞い上がって膨張して立派な鯉幟になって隣家の庭に雄々しくたなびき、私は凝縮して変形して固い肌が生み出され、アメリカ式の青いポストとなって青山氏の邸宅の目の前に据えつけられた。

五歳くらいの一枚のはがきを持った女の子がそれを見つけて不思議そうな目で二、三度つつくと、ちがーう! と泣きながら走り去った。

前スレ>>964「チキンレース」
「もう逃げたりはしないな」と髪の逆立った青年が言い、「もちろん、この期に及んで逃げたりしないさ」と金髪の青年は言った。

「じゃあ取り決め通り、俺たちはあの崖に向かって走る。それは俺たちがブレーキを引くのではなく、メーターに進む距離を設定して、よりギリギリで止まることができた方を勝ちとする。正確な距離はわからない。一キロ以上あるからかなり難しい。が、それでもどれだけ攻めることができるか、試してやろうじゃないか!」
「あたぼうよ!」


「設定できたか?」「ああ、完璧だ。何キロくらいにした?」「バカ、言うわけないだろう。それも秘密にしておくのが醍醐味ってもんだ」「それもそうだな」「よし、じゃあ行くぞ! アイマスクをして暗闇の恐怖にも耐えるんだ!」

彼らは出発した。砂埃を上げて、崖へと驀進していく。果たしてどちらが勝つのだろう。いずれにせよ、終われば彼らはがっちりと、漢の握手を交わすだろう。

ところで、彼らが進む距離を入力して設定したメーター、その片隅には「Mile」と書かれていたという。

前スレ>>966「初めての夜」

「お前、初めてじゃないだろ」少年は少女の胴に両腕を回したまま言った。
「どうして?」少女は誘うような甘い声で訊いた。「どこが違うっていうの」

「いやに手馴れているんだよ、どうして初めて同士がこんなにうまく実行できるんだ。反応も喜ばせようとしてるのが自然な形で織り込まれているし」
「だったら君もそうじゃない? スムーズに本命に入りすぎ。準備もすごく上手だった」
「何を、俺のことまで疑うか。今浮上した疑惑はお前のことだ。俺じゃない」
「あれ? 答えたくない理由でもあるのかな? んふふ、君も初めてだから緊張する、って言ってたよね。あっれれー、おかしいなあ」
ケタケタと笑いながら少女は言った。先ほどと同じ態勢のまま少年は言い返せずに並行しながら彼女を睥睨し、少女は流し目で彼の強い律動を誘っている。

「うるさいなあ、アバズレ」
「強がっちゃ弱く見えるゾ、チェリーボーイ」

小馬鹿にしたように彼女は莞爾した。

この一瞬を切り取った写真は、平穏な日常の温かい一コマになるはずだったろう。

しかし間の悪いことに、彼女はあえて事実を外したこと、つまり彼の主張を認める旨を口にした。
つまりは彼をからかって自身の下に据えたのである。

「いい加減にしろ、もともとお前のは伸びて緩かったんだ、おかしいと思ったんだよ!」
彼は激しく罵って彼女を撃った。その後彼女の核に重大な一撃を加えたという。


>>976「さよならエデン」

腹が減った、一枚の穴だらけの襤褸を着た二人の男女が荒漠な草原の真ん中に一本の木を見つけた。そこには真っ赤な実が二つなっている。
太陽のような、狂気的に鮮やかな赤だ。

「果物があるな」
「あるね、それもすごくおいしそうに熟れている」
「どうする? 腹が減ってしょうがないんだ、俺たちは。あれを食べなきゃまたひもじい思いをして歩かなきゃいけなくなる」
「でもあの変な天の声はこう言ってた。気になる赤い実は食べてはならぬ。それはお前たちを縛ってしまう悪魔の実だ。お前たちには永続する罰を受けてもらわねばならなくなる」
「だがそういったところでだね、食べなきゃ死んでしまうんだよ。あれを手に取るしかもう生きる術は」

彼女は考える仕草をした。右腋に抱えられた左腕に、破れた襤褸からこぼれた乳房が乗る。外性器は両者ともにまだ残る襤褸が隠してくれていた。
「罰は怖いね。でも、この感情はどういったことだろう……」

ぐう、と鳴ったのに二人が気づいたのはそれが響いてから数秒経ってからだった。
「何だ今のは」
「訊かれても困る。私だってわかんない」
二人して見つめあい、首をひねった。

さあ、どうするか、その話題に戻った時には、二人の両手にはその身の残骸の芯が握られていた。
「あれ、いつの間に」
「おかしいな、手に取った覚えもないよね」
「どうして食べてしまったのだろう」
「気づいたけど、空腹が紛れてるよ。厭なゴロゴロ具合がなくなってる」
「ああ、そうだな。しかしこの格好はひどいな。誘っているようなもんじゃないか」
「そうしてもいいのよ」

敏感なところに触手を伸ばしあって堪能すると、彼らには翌日への憂鬱が肩に積もった。

>>20-24
怒涛のタイトル回収、素晴らしい
この調子で他のも頼む

>>981「悪魔のささやき」

「はずむから、ね?」と、ちょび髭を生やしたモーニングの男が僕の袖を引っ張って言った。

あからさまな怪しさが人の形をとったような男だ。ペタンと張りついたいやに滑らかで細い癖っ毛、ヒマワリの種のような面長な顔、いずれも奇妙な装いを補強してやまない。足元の真っ黒なビジネスバッグは膨れていて、ファスナーがミシミシと軋んでいそうだった。

「ただこれを運んでくれればいいんだ。それさえ承諾してくれればいくらでも払う。もちろん僕が出せる範囲で、だけども」
「帰ります」そんな怪しい稼業に手を出してたまるか。僕には僕の事情がある。
「ちょっと待ってよ、こんなおいしい話はないよ。どこかにこれを運んで渡してくれってわけでもないんだしさ」
「じゃあどっかに置いておけってことですか? それでも嫌ですよ、リスクがある」

男はイトミミズのように薄い唇を曲げ、
「そんなもんじゃ、ないんだけどなあ」と幼げにつぶやいた。見た目との乖離が、おぞましさを増幅させる。

「誰に渡すのでも、どこに持っていくとかでもないんだよ。ただ持って行ってくれさえすればいいんだ」
「それというのは、つまり?」僕は彼に尋ねた。
「なーんもひねりはないんだ、ただこれをもってどこかに行ってくれればいい。飽きたらその辺にほっぽっといてもらって構わないよ」
「捨てちゃって構わないんですか? その中身は大事なものなのでは」
「いや、大丈夫だよ。中見るかい?」

返事を聞く前に彼は足元の茶色い革のスーツケースを引っ張り出し、錠を開けて僕に示した。
「ほらね、カラッポでしょう。君の手でも確かめてごらん」探ると、確かに空である。上げ底の仕掛けもない。

「いくらです?」
「おっ、やってくれるか。ありがたいねえ。これだけ弾んでやる! 大奮発だ」彼はひと月生活できるほどの金を僕に渡した。



裏通りを抜けて一時間ほど歩くとそこには谷があり、大きな鉄筋の橋が架かっている。街は比較的田舎だったのだ。
その上から下をのぞき込むと川が一本流れていて、そこには枝葉が左右からしなりつつ覆いかぶさっていて、川原はほとんど見えなくなっている。
もうここらでいいかな、と思ってスーツケースを放り投げようとした時、後ろから「おじさん何してるの」という幼げな声がした。
振り向くと五、六歳の赤いスカートの幼女が立っていて、その胸にはクマのぬいぐるみが抱かれている。

「おじさん何してるの」ともう一度幼女は言った。
「何してると思う?」
「それ捨てようとしてる」
「そうだね、それの何が悪いのかな。君にそれを咎める力があるのかな」
「あるよ」
「へえ、大層な子だね。でもこっちは……」
そこで幼女は遮って、

「子どもだと思って舐めちゃだめだよ」

すると彼女はクマをしっかり、より強くぎゅっと抱き、一瞬のうちに僕の視界は真っ暗くなった。

どうしたと思ってもがこうとするが、壁のようなものに阻まれてもがくにもがけない。しかもそれは柔らかく、押すと変形するものの破れる気配はない。まったく徒労感を抱かせる様式の壁だった。

「バイバイ」

最後にそう聞こえた気がした。



>>985「光なき世界」

背後で高く鋭い音がしたのでそちらを見ると、涼しげな白いワンピースを着た、長い黒髪の女が立っていた。

「由美子?」由美子というのは半年前に死んだ妻である。そこに立つ女は彼女にそっくりだ。

「ええ、やっと会えた」と女は言った。その足元には写真立てが落ちていて、ガラスの破片が飛び散っている。

「久しぶりだなあ、ずいぶん痩せちゃって」懐かしさにつられて立ち上がり、スリッパを擦りながら手を上げた。彼女はガラスに気を付けるように、と忠告してくれたので、ありがとうと僕は言った。

「私、寂しかったの。友達もいなくて、たった一人で……」両目の尻に光るものが流れて落ち、床に着く前に気化していった。月の光が青く窓に差して、どこか遠い北欧の世界に誘おうとしているようでもあった。

「寂しかったな、辛かったろうに」僕は彼女を抱きしめた。少し冷たかったが、確かに彼女の感覚が僕の元に帰ってきたのだと、閉じた目の奥に涙が落ちた。

「もう離さない」

「ありがとう」と妻は言った。
妻の眦を舐める。かつて折り重なって寝るとき、しばしばこうすることがあったのだ。

「ありがとう」改めて妻は言い、
「これからはずっと一緒ね」

「もちろんだ」僕は返事をした。

身を焦がすような冷たさが僕らの間を駆け巡り、不愛想に座り込む土に囲まれて僕らは眠った。

>>25 ありがとうございます。感想か論評か何かを投じていただけると作者は喜びます。

タイトル「私の中の悪魔」

タイトル「代理屋」

タイトル「ディス イズ ア ペン」
タイトル「KORE WA PEN DESU」

タイトル「線引き家族」

タイトル「FUDE-AORINGO-RINGO-FUDE」

タイトル「ホ☆シ」

タイトル「STAR☆DUST」

タイトル「フォーアウト」

タイトル「トウナンですか?」

タイトル「忘れ去られた村」

タイトル「愛の薔薇」

タイトル「どす恋」

タイトル「校長先生絶好調」

タイトル「アメリカン昔話」

タイトル「ホモ太郎」

タイトル「海底の花火」

タイトル「大人の対応」

タイトル「停止した惑星」

タイトル「モノ太郎」

タイトル「聖剣と巫女」

タイトル「寂れた街」

タイトル「死を待つ天使」

タイトル「血塗られた手紙」

タイトル「監獄に咲く花」

タイトル「矛盾解決します」

タイトル「孫虚空」

タイトル「天才たちの野望」

>>40「私の中の悪魔」

 息子が積み木をうず高く重ねて、褒めて欲しそうな目で私を見た。くろぐろとした丸い瞳がガラスのように光っている。
「あら、こんなに高くできるなんて、すごいね」
 息子は小さな歯を見せて笑った。目の下に小さな皺ができ、床に散らばった積み木で新しい建造物を組み立てようと背を向けた。四つん這いになった背中にシャツがずり上がり、パンツがチラとのぞいている。カラフルな縞模様。その上には、まだ瑞々しい肌が露出している。私はそれに羨望の眼差しを向けずにはいられなかった。私も昔はあんな肌をしていたのに……。息子はそうとも知らず、土台になる大き目な直方体の積み木を探している。

 六年前に結婚してから、平穏の中に私はいた。三年前に生まれた息子は丸っこく、撫でまわしたくなるくらい可愛かった。激務に追われていた夫も長めに育休を取って精力的に手伝ってくれたし、今も土日には家事を手伝ってくれる。金を稼いできているのをいいことに、偉そうな評論家気取りで文句をつける腑抜けた男どもに比べたら、倍数で表すのもバカらしいくらいいい夫だ。家事が下手でないのもいい。三年たっても相変わらず仕事は忙しくて目も回りそうだったから、体をどうにかしてしまわないか、ちょっと心配だったりする。

 うず高く積まれた積み木の塔は、よく見るとかなり安定したつくりだ。一番下の土台が一番大きくなっていて、弱い衝撃では崩れない。それをうっかり蹴飛ばさないような場所で、息子は新しく家を作っている。積み木は二階建てで、屋根は赤い三角だった。居住スペースの、四個の直方体の各辺は几帳面にそろえられている。三歳児が積み木をそろえられる器用さを持っているとは思っていなかったから、これにはちょっと驚かされた。

 ふと、あれが我が家か、と思った。きれいにそろった、安定した空間。絵本に出てくるような赤い屋根。確かに読み聞かせている絵本に出てくる家の屋根はどれも赤かった。塔の屋根も赤い。きっと息子の頭には屋根=赤というイメージが作られているのだろう。それにしても、自由に組み立てられるのにもかかわらず赤い積み木を使ってくれたのは、母親ながら嬉しかった。きっとあの中では私と夫、そして息子自身が睦まじく過ごしているに違いない。夫は働きに出ているが、息子の積み木遊びを見守っているこの瞬間が、私の描く息子との時間の理想に相違なかった。

 積み木を集めるたびに息子の小さな尻が揺れる。可愛らしい桃尻である。つねって、叩いてやりたい気持ちがうずうずと沸き立つ。
 
 ダメ、そんなこと……バレたらこの理想の時間が壊れてしまう……息子は泣くか、あるいは信じられないといった目で私を見上げるはず……。
 
 それは私には耐えられない。ならあの人に対してならどうだろう。誘えば同じ布団で抱き合ってくれる。が、きっとはたかせてはくれない。むしろ私は責められる方なのだ。数度叩いて私が嬌声を立てると、そのまま手を滑らせて下腹の方へ……そして彼のなすがままだ。受けるのは私、責めるのは彼。私が責めて、彼が受けるのではない。
 
 箪笥の上を見ると、スーパーボールがたくさん入ったプラスチックの瓶がある。独身の頃、私はそれでひとり壁当てをして遊んでいた。仕事の愚痴を言ったり、夫(当時はまだ彼氏だった)について惚気たり、推しの尊さを語ったり。学生の頃は息抜きによく泳ぎにっていたものだが、社会人になると時間と体力の関係でめっきり行く機会が減っていたから、それが水泳の代わりになった。

 そして私は一人で酒を飲むと、いつも棚の上の写真立てに向かってしゃべっていた。机の上の写真立てではない、壁を背にした写真立てに向かってだ。写真は黙って私の話を聞いてくれる。頷きもしない代わりに否定もしない。それは実に貞淑に、私を受け止めていた。うっかり熱が入るといつの間にか潰れて、朝になっていたりする。そういう時は頭痛がつきもので、シャワーを浴びると布団に横になって昼過ぎまで眠った。

 それに比べると、息子が言葉を話すようになってからはずいぶん大人しくて暖かい日々だ。イヤイヤ期で骨は折れるけれど、だいぶ物分かりがよくなってきた。保育園にも行かせてみたが、息子は楽しそうにゴムボールを追いかけたり、絵本を先生のところに持って行って差し出したりしていた。
 
 プールに行こうかしら。息子が本格的に保育園に行き出したら、日中に暇な時間もできるだろう。おしゃれなカフェに行くことだってできるかもしれない。誰かと会うこともできる気がする。そうしよう。

 息子が保育園に、平日毎日行くようになったら、おめかしをして、プールに行こう。それでお迎えの時間まで、思う存分沈むのだ。


 

 どうでもいいですが『プールサイド小景』なかなかいいですよね。『静物』もしかり。

タイトル「のび太。をプロデュース」

タイトル「鈴ヶ谷ハルカの憂鬱」

>>47「代理屋」

「はい、承りました」

 今日十一件目の依頼を受け取って、Fは自分の机に戻った。そして、机に貼った予定のメモを確認する。それはディスプレイにまで進出し、一部を隠していた。
 
 大した盛況ぶりだな、と彼はほくそ笑んだ。初めは退職代行サービス業として始め、今ではあらゆる依頼に対してそれを代わりに遂行する、いわゆる何でも屋のようになった。今では業界でも指折りである。かつては代理人の代理人を務めたこともあるし、草野球の大会に出られなくなった選手の代理としてサードを守ったことだってある。

 その他依頼の中にはかなりの難易度のものもあったが、それらもほぼやり遂げた。成功率が彼の会社の最大の売りである。

「Dさん、来てないですね」
 
 若手のMが言った。確かに、Dの席には誰も座っておらず、せわしなく駆け回るオフィスにあって一つだけぽっかりと空いてそこだけ時間が停滞しているようだった。

 このところ、失踪する社員が多い。AにG、先々週に至っては直属の上司のJが消えた。もともと社員の入れ替わりが激しいから、さほど気にすることではないと思っていたものの、指摘されるとさすがに怖くなってくる。
 
「またバックレだろう、よくあることだ」
 
 Mは首を傾げて不服そうな顔をしたが、予定されていた電話がかかってきた、と呼び出されて行ってしまった。


 次の日Mは来なかった。その時は依頼を実行しに行ったのだろうと思った。

 しかし次の日もMはやって来なかった。二日、三日、一週間たっても、Mは帰ってこなかったのである。


 ある日、Fは残業をして、日付の変わった人通り寂しい路地を歩いていた。乾いた空気が骨身に染み、小さく縮こまって躓きだけはしないように用心していた。左右のフェンスや壁の足元には煙草の吸い殻や雨ざらしの漫画雑誌が落ちている。

 正面から襟を立てたコートに中折れ帽を深くかぶった男が歩いてきた。顔が見えず、明らかに怪しい風体であったが、足元を見ていたFは気づかない。

 二人の距離は一メートル、また一メートルと近づき、すれ違うと、襟を立てたコートの男は踵を返してFにぶつかっていった。

 Fは背中に熱いものを感じた。それと同時に足の力が抜け、アスファルトの路面に倒れ伏した。Fははじめ何が起こったがわからなかったが、男が誰かと話している声を聴いて合点がいった。

「はい、現在代行中です。まだたぶん死んでないので、ちゃんととどめを刺しておきます……えっ、死体処理も僕らの代行なんですか……はい……それは別の担当者が代理でやる、と……了解です……」

タイトル「Another Book」
タイトル「Last Message」

タイトル「音尾算数一致」

タイトル「ATARIMAE Exercise」

>>68
タイトル「忘れ去られた村」

父「今回の葉物野菜は王都では間違いなく高く売れるぞぉ」

父「この前の瓜は海辺の街では全く相手にもしてもらえなかったけどな」

父「……あの街の商人は物を見る目がない」

父「人が丹精込めて育てたかわいい野菜だというのに、所詮、あの街は場末の掃き溜めよ」

子「…………」

父「でも、王都は違う」

子「…………」

父「何だ、さっきから黙っているけど、言いたいことがあるなら言ったらどうだ?」

子「…………」

父「王都での売れ行きが心配か? それなら他所の村の出荷状況もしっかりリサーチ……」

子「うるせえよ!」

父「えっ……!?」

子「どうしてもと言うから仕方なく付いてきたのに、野菜の売れ行きとかグダグダと……」

子「知らねえよそんなこと!」

父「いや、王都の商人と取り引きが決まったら、青果店への出荷とか色々と作業がだな」

子「そんなくだらねえことに子供を使うんじゃねーよ!」

父「くだらないって……うちの家計を支える誇らしい作物だぞ」

子「泥だらけになって商人に頭下げる奴のどこが誇らしいんだよ!」

子「周囲を見てみろよ! 荒廃した街道、廃墟と化した集落、労働に追われる人々……」

子「そんな状況を見て見ぬふりをして、『すいません商人様、野菜買って下せえ』って、小せえんだよ」

父「……っと、ここはあの村のあった所か」

子「俺はなあ、この世界を変えるための仕事に就きてえんだよ! 野菜なんて……」

父「すまん、ちょっとあの村に寄ってくる。お前は馬車の中で待っててくれ」

子「おい! 俺の話はまだ終わってねえだろ」

子「……って、おーい、どこに行っちゃったんだ?」

子「村? あれのことか? えらく高い城壁のような壁が一部に残るだけの不気味な廃墟だけど……?」

子「こんなところで頭を下げて何してんだよ」

父「ああ、お前か。馬車の中で待っていろと言っただろ」

子「いきなり馬車から飛び出していったら気になるだろうが。一体何なんだよ、この墓標は。いや、それよりこの廃墟は何なんだよ」

父「ここはな、勇者の村だ」

子「勇者……?」

子「勇者って、俺が産まれる前にこの王国が魔物に襲われたとき、魔界に乗り込んで魔王を封印したと言われているあれのことか?」

父「ああ」

子「でも確か、その後闇に落ちたか何かで王様に刃を向け、処刑されたとかいう残念なやつだろ」

父「……ここに来てしまったんだ。お前も真実を知るべきなのかもな」

父「かつて、勇者たちが魔物を追って魔界に乗り込んだ頃、魔物たちによる王国への攻撃は最も激しくてな」

父「王都のすぐそばにあるこの村にも魔物が大挙して押し寄せたらしい」

父「勇者出身の村とはいえ、勇者が不在だったため村人は逃げ惑うしかなかった」

父「この遺跡には高い壁があるだろ?」

子「ああ、確かに」

父「かつてこの王国では、村から王都まですべての集落はああいう壁で覆われていたんだ」

父「さて、この村から逃げ出した村人たちは、隣の王都に助けを求めて駆け込もうとした」

子「そりゃ、王都だから護りの兵士も多いだろうしな」

父「ところが、王宮は魔物の襲来を目の前にして、王都の市門を固く閉ざした」

子「は? じゃあ逃げてきた村人たちは?」

父「王都の門の外側で、魔物にされるがままの状態だった」

父「王都は、門の外に兵士一人たりとも出さなかったらしい」

子「いやいや、魔界に乗り込んでいる最中の勇者が産まれた村だろ? 全力で守るってのが筋ってもんだろ?」

父「当時の王宮としては王族たちを全力で守るのが筋ってもんだろ?」

子「いやいや……、で、その結果この村はこんな廃墟になったと?」

父「いや、話にはまだ続きがあってな。ごく少数の村人はまだ遺っていたんだ」

父「魔王の封印を済ませて帰ってきた勇者隊は、変わり果てた故郷の惨状を見て愕然とした」

父「そして、遺った村人から事情を訊き、王宮に対して立ち上がることにした」

子「ま、当然だろうな」

父「ところが、王宮は『用済みの勇者を討ち取る絶好の機会』とばかりに勇者たちに総攻撃を仕掛けた」

子「いやいやさっきから色々おかしいんだけどさ、そんな話王都の民が納得するわけないだろ?」

父「じゃあ訊くが、お前の知ってる勇者の物語はどうなってるんだ?」

子「そりゃ、勇者は悪の手先となって王様に刃を……・って、あれ?」

父「そういうことだ。魔王戦線を経て絶対的な権力を手にした王宮は、情報をすべて自分たちに都合の良いように発信した」

父「で、勇者隊プラス遺された村人数十人 対 王国の精鋭部隊プラス王国の民約百万の戦いが始まった」

子「おっ、異世界転生勇者チート無双の展開だな」

父「何の話だ?勇者はこの村の出身だと言ったろ」

父「勇者隊は圧倒的少数をカバーするため、対象を当時の国王一人に絞った作戦を立てた結果、当時の国王を討ち取ることに成功した」

子「はい出たチート無双」

父「ところが敵将を討てばいいなんて作戦は誰でも考えつくことだ」

父「勇者と当時の国王は相討ち死した」

父「そして、王国の精鋭部隊はこの村を村人もろとも徹底的に破壊した」

子「…………」

子「いやいやいや、おかしいだろ! 狂ってるだろこの王国は!」

父「でもな、最後に遺った勇者隊の仲間は、王宮と交渉を続けて王国の改革を約束させた」

父「勇者の命と引き換えに約束させた改革はいくつもあるが、その一つが城壁の撤廃だ」

父「これでようやく、もう誰も、王宮の保身の犠牲にはならなくて済む世の中になったんだ」

子「それは確かに大きい一歩なのかも知れないけどさ……」

子「あんたもそこまで知ってるなら、なんで真実をもっと発信しないんだよ!」

子「勇者に着せられた汚名をそそいでやれよ!」

父「勇者隊は、結果的にこの村を殲滅させたんだぞ」

子「じゃあ何で、こんな廃墟に立ち寄って、こんな墓標に頭を下げてんだよ!」

父「真実を知っている人間が勇者の功績に思いを巡らせるくらい許してくれ」

子「だから、真実を真実として……」

子「そういえばあんた、何でそんなに詳しいんだよ」

父「そりゃあな……」

父「俺は3人いる勇者隊の生き遺りの一人だからな」

父「この村を忘れ去られた村にした俺たちには、そそぐべき汚名も回復すべき名誉もありはしない」

父「でもな、誰も王宮の都合に振り回されることなく、のんびり農業ができるような世の中を作ることが、俺たち勇者隊に遺された使命なんだ」

【完】

タイトル「原小学校の原翔くんはハラショー」

タイトル「HANEDA EXPRESS FOR HANEDA AIRPORT」

タイトル「たそがれ、さみだれ、きみだれ」

タイトル「黄昏時に君は誰」

タイトル「苦情ネギ」

>>51「線引き家族」


居間につながる襖を引くと、何者かがキッチンに引っ込む気配がした。
炬燵机の上には、ミカンの皮が数枚、筋が置かれたティッシュペーパー。居間から抜け出したのは母らしい。

「ただいま」

 キッチンからおかえり、と声がした。遅れて二回からも同じ言葉。弟だ。バックグラウンド再生みたいに気のない声である。
ミカンを一つ手に持って僕は自室へと上がっていった。家はひっそりと静まっている。階段を踏みしめるぎい、ぎいという音が嫌に大きく響いた。
母はキッチンに潜んだままで物音を立てなかった。微かな息遣いの雰囲気が、沈滞する家の空気に伝播して感じられるような気がする。
掌中のミカンはひんやりと冷めていて心地よかった。幾度か手で冷たさを楽しんだ後、徐に頬につけてみる。快い感触であった。

 部屋に入ると、西側にある弟のベッドが慌ただしく暴れ、布団が立ち上がって冷徹な紅葉柄の壁を作った。
表情はなく、頑として受け入れないといったような格好である。
 僕は荷物を自分の机の足元に置くと、部屋の中央のカーテンを引いた。
兄弟共用の部屋が、これで二つに分けられたことになる。
弟のベッドに直立した布団の壁が崩壊する音がして、小麦粉が満載された袋が爆ぜるような衝撃がカーテン越しに届いた。
 鬼滅の16巻ある、と弟が僕に呼び掛けた。
ある、と返事をすると
「じゃあ読ませて」
 そう言って布団の中で背を向けたようだ。
 本棚から16,17,18巻を抜き出してカーテンの隙間から差し入れてやった。机に向かって座りなおしたころに、慎重な足取りで『鬼滅の刃』は回収された。

 夕飯に呼ばれて弟がベッドから立つ気配がしたので、階段のきしむ音がしなくなるのを待ってからカーテンをくぐって一階に降りた。
居間の炬燵の上には八宝菜とサラダ、ご飯がお盆に乗って置いてあった。八宝菜に手をかざすと、温いものが感じられる。
階段がぎち、ぎちとなった。弟が上がっているらしい。
少し待って、弟と同じ道をたどって僕も部屋に戻った。部屋に入るとき、弟が再び布団の壁を作ったことは言うまでもない。

 翌朝も同じようにまず弟がとって、入れ替わりで僕が居間にある自分の分を持って部屋に戻る。母親はそのあとで最後に残ったのを食べる。父親は弟よりもさらに早く食べ、まだ兄弟が目を覚まさないうちに出て行ってしまう。帰宅するのも遅いから、あまり僕たちは気にかけていない。

 その日に帰ると、弟は部屋に彼女を連れ込んでいるようだった。ドアノブに手をかけてひねって中に入り、僕は宿題をしようと思った。
朝って提出の数学の宿題で、量が多いうえにまだ手を付けていなかった。
弟は僕の雰囲気が侵入してくるのを感じるや否や布団にくるまって彼女を抱いた。
きっと後押しが足りなかったのだろう、二人は脱いではいなかった。ただ微妙に視線を合わせたり外したりし、恥ずかしそうにうつむいた雰囲気だった。
机に座って問題集を開いたちょうどその時に、くぐもったような押し込めたような、短い上気した高い声が聞こえた。僕は音をたてないようにカーテンのほうを見た。
弟と彼の彼女のシルエットが映っている。二人の顔は接近し、くっついているようだった。弟の手は彼女の胸のあたりにある。

彼女が両腕を背中側で引き合わせるように上半身をよじると肩から大き目の何かが滑り落ちた。弟はそれを確認するとさっきまで落ちた何かがあったところに顔を近づけ、シルエットの中に融合されていった。おそらく体の前面だろう。彼女は天を仰いでのけぞった。血が集中し始めていた。
 
 肉がぶつかる音がする。我慢するような声が漏れてくる。彼女の豊満なものが揺れる。直接は見えないが顔は赤くなっていそうだ。弟よ、それでいいのだ。
僕たちは君らになんだって言いやしないからな! ただ、影と空気を見るだけだ。そこから十分な情報を目に引き受けて融合させてやる。
それがどうなっているのか君はたぶん知らないだろうが、心配することはない、このことは僕たち家族の心裡にだけ保存されて、不外出の一次資料だ。
いかなる令状によっても出されないのだ。僕たちは僕たちの秘密を共有する代わりに、その秘密を秘匿する義務を相互に課している。
そうしないとたちまち我が家の在り方は瓦解してしまう。こうするしかないのだ。

 だから。

 彼女はまたがって体を上下に振る。

 君はこのように間接的に。

 唇は半開きになっているだろうか?

 そのプライベートを身内に。

 表情はきっとだいぶとけてきているはずだ……。

 晒す代わりにうちに閉じ。

 彼女の裸体が痙攣した。鼠径部あたりに手を持ってきて抑えている。

 こめて外界からそのプライバシーを完全に保護しているのだ。わかっているね?

 息切れしたようで、肩で息をしている。カーテン越しの背筋が気になった。

 弟よ、我が家のルールをきちんと把握しているか?

 扉の向こうに神社の境内の隅に居ついた狐のような雰囲気があった。

 君は絶対的な澱ものに覆われているんだ。

 母もまた弟の性交を感じに来たようだ。淡い雰囲気を発して扉の向こうに潜んでいる。

 だから不満を抱いて改革を訴えてはならないのである。

 母もまた、どこか上気しているようでもあった。

>>69「愛の薔薇」

 詰襟の二人の少年が、橙色の差す坂道を下っている。西の空に一羽のカラスが飛び、夕陽をわずかに陰らせた。
背の低い方の少年が空を見上げて、

「あーあ、大学どうすっかなー。全然わかんねえや」
「まだ決めてなかったのか? センターの出願来週だろ」
「そうなんだよ、そうなんだけどさー……」

口をとがらせて大きな目をくりくりさせて歩いた。僕はその顔が好きだった。髪は柔らかくて滑らかだ。風が吹くたびに一本一本がさらさらとなびく。
瞳は色が薄く、夏になると彼はよく目の上に手を当てて影を作り、その上目を細め、
「ずいぶん眩しいね。目を開けてるのがつらいや」
 とはにかみながら言うのだ。普段白い首が強い日差しに晒されて赤くなっている。そこからあふれてくるのは彼の活きて熱く滾る血潮……。

 休み時間になると彼はよく僕の元にやってくる。小学生のころからそうだった。いつもいつも、休み時間になると僕の席にやってきて他愛もないことを話すのだ。
 流行りのアイドルのこと。
 昨日のバラエティのこと。
 勉強のこと。
 行事のこと。
 部活のこと。
 そして学校の女の子のこと。
 
 女の子の話をされると胸が締めつけられるように感じ始めたのは中学に上がった頃だろうか?
 僕はその正体を量りかねた。と同時に、可愛いと思う女の子、交わりたい子はいるのに恋愛感情が彼女らに対して湧かないのも不思議だったのだが……。
しかし彼が楽しそうに話をしているので、僕はそのことを告白することができずにいた。今でもできていない。きっとこれからも心のうちに秘め続けるだろう。どんな顔を彼がするのか本当に知ってしまうのが怖いからだ……。

「お」
 と彼は足を止めて店頭を見た。そこにあったのは花屋で、軒先に可憐な薔薇が立ててあった。いったい何輪あるだろう。百は下らないかもしれない。

「薔薇、あげてみたいよな。一生を誓った運命の人に。そのときどんな顔をしてくれるんだろう、俺のフィアンセは……どんな人なのかな」

 さあな、と僕は哀愁を心の底に沈めてから言った。膝に手をついて薔薇に見入る彼の顔は溌溂としていた。まるで将来の希望が既定の事柄であるとでも言いたげな表情だ。同意を求めるように笑いかけてきたので適切な相槌を打つ。

「出会えるといいな、そんな素敵な人に」

 無邪気な顔をして彼はまた笑った。しかし立派な薔薇だなー、ずっと見ていたいや。

 僕もそうだ、と声に出さずに言った。しかし薔薇は二の次である。薔薇に喜ぶ彼がなによりも喜ばしかった。素晴らしかった。愛らしかった!
 自然と幸福そうな笑顔に変わっているのが自分でもわかった。薔薇に目を移す。
 深紅の花弁が盛大に咲き誇り、火炎のように心の中をかき乱していた。熱く、火をつけようとしているようでもある。
 
 でも――そうするわけにはいかないんだ、わかってほしい。応援してくれるのはうれしいけどさ、それはなされてはならないんだ。僕が彼のすぐ近くに居続けるためにも。
 
 薔薇の花は立派で、深紅色、他のどんなものにも勝る純粋な深紅色であった。


五月雨さんは僕のクラスの学級委員長である。

容姿端麗、文武両道、清廉潔白、純粋無垢と彼女を言葉で現すとこれでもかと彼女を褒め称える言葉しか出てこない。
実際五月雨さんはクラス中でも人気者で先生たちとの信頼も厚く、何だったら彼女のファンクラブなるものが存在するほどの有名人だ。

同姓のクラスメイトでも彼女を嫌う人は少ない。それは彼女が自分を嫌う者であっても分け隔てなく接しようとする慈愛と献身からもたらす人徳のお陰なのかもしれない。


「…◯◯くん? ホームルーム終わってだいぶ経つだけど帰らないの?」

そう、クラスの中でも地味で目立たず友達も少ない僕に対してもそれは変わらずで、僕にはそんな彼女に眩しさを覚え気後れすらしてしまう程に。


「あっ…ごめん、花瓶の水だけ取り替えたら帰ります…」

「ふふ、同じクラスなのになんで敬語?」

小さくはにかむ彼女に心臓がキュっと締め付けられるような気持ちになる。彼女は誰に対してもこうだ。

だから変に勘違いなどしてはいけない。


「私ももう少しで帰るけど……もうすぐ夕方だし暗くなると通り魔とか出て危ないから早くに帰った方がいいよ?」

「うん、ありがとう五月雨さん」

「どういたしまして」

そう言い残して五月雨さんはニコリと笑いながら教室から去っていく、純白のセーラー服と腰まで伸びた黒髪をなびかせながら。



どうやらこれが走馬灯というものらしいが、こんな直近の思い出しか出てこない限り、なんて僕の人生は薄っぺらいものだったのだろうか。

最近この辺りで通り魔による猟奇殺人事件が多発しているのは分かっていた、だけど自分が襲われるとはつゆにも思っていなかったが。

それよりも何も、僕が恐れ戦いてるのは眼前にいる通り魔と呼ばれるものがもはや人間のカタチを成していない化け物であるということだ。
その身からは肩や背中からは棘が生えており、肌は青白く血のように染まっている眼からは理性というものを感じられない。

僕は死ぬんだろうか?

死体ははらわたがぐちゃぐちゃの状態で発見されているらしい。きっと僕も腹を裂かれ、内蔵を貪るように喰われるのだろう。
そんなのは嫌だ、死にたくない。
駄目でも無茶でも好きな娘に告白の一つもできないまま終わりたくない。

そんな僕の意思を無視するかのように目の前の化け物は鋭く血に汚れた爪を僕に振り下ろした。


「見ぃ~つけた♡」


爪は僕に届かなかった。
僕を引き裂こうとした瞬間、何かに腕を切り落とされ明後日の方向へと飛んでいった。
痛みに悶える化け物の視線を追うと一人の女の子が立っていた、手には刀を持っていてきっとあれで化け物を斬ったのだろう。


化け物が怒り狂うように女の子へと飛びかかる、女の子は軽くいなすように避け再び化け物を斬りつける。化け物が必死に女の子を捕らえようとするも地を、宙を舞うように動き回る彼女には当たらない。

彼女は化け物を斬り裂いていく、しかし致命傷を与えるような攻撃ではなく少しずつ身体を削いでいくような、じわじわといたぶるように追い詰め、純白の制服を紅く染め上げ、背中まで伸びた黒髪をたなびかせながら………そんな、嘘だ、ありえない。

だって彼女は


「あれ…? あはっ♡もうおしまいかぁ……もう少し遊びたかったんだけどしょうがないか、それよりも…」


彼女の笑顔は清楚で、眩しく太陽のようだった。
しかし今の彼女は…妖艶で、どこか恐ろしく。


「暗くなると危ないよって……わたし、言ったんだけどなぁ……◯◯くん?」

「…さ…さみだれ、さん…?」



黄昏に染まる景色の中、恍惚とした妖しい笑顔を携えたきみは……だれなんだ?



>>119「たそがれ、さみだれ、きみだれ」
>>120「黄昏時に君は誰」

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お目汚し失礼、拙い文章でごめんよ

タイトル「とある魔術の教書抜粋」

タイトル「Maleman vs Femalewoman」

タイトル「ローソンどきどき四丁目店」

タイトル「ご注文はうなぎですか?」

タイトル「テンサイ馬鹿凡」

タイトル「ご注文はうさぎですか!?」

>>74「海底の花火」

 ――聞こえるか? おい、返事ができるやつは返事をしろ。

 …………いいや、やめだ。点呼だ、点呼を取る。番号!

 ――いち!

 ――に!
 
 ――…………………………

 ――よん!

 ――…………………………

 ――…………………………

 ――…………なな。

 ――…………………………

 ――きゅう!

 そうか、半分しかいないか。みんな、艦内前方に集まってくれ。真っ暗だから、壁を伝ってな。



 明かりは全滅、計器類はほとんどダウン。動いてるのは酸素メーターと深度計、あとは酸素供給系統か……。

くそっ、通信、レーダー、発信機はことごとくだめか! ハッチもいかれてて脱出も試みられやしない!

なまじ生きられるだけあって、かえって地獄だな、これは……。

 ちくしょうめ、と手の中でライターを揉んでいる。彼は艦員の中で一番若く、短絡な男だった。整髪剤で逆立てた髪の乱れを気にしている。

 焦っても仕方ないさ、と壮年の男がたしなめるような優しい声で言った。こちらは三十代前半の整備士である。

左手の薬指にはプラチナの指輪がきらめきを待ちつつはめられている。指の背に触れるところには、Hirochika Yanaseの文字が刻まれている。

 その彼の背中にしがみついているのは髪の長い、三十路ちょうどくらいの若い女だ。

こちらも左手の薬指にリングがあって、やはりMasano Yanaseと刻印されている。二人は夫婦で、結婚してから三か月だった。

出航した直後には、二人向かい合って笑い、早く子供が欲しいな、などといちゃついて桃色の関係を披露していた。

 航海士は生存こそしているものの、全身を打って衰弱甚だしい。すでに意識はもうろうとし、へし曲がった腕はタオルで簡易的に縛られている。

舌の周りが随分と悪い。急性硬膜下血腫だろうか?

 艦長は動けない航海士の代わりに操舵を担っているが、動かないものはどうしようもないから、レンズをのぞきあたりを見回している。

見えるのは青ざめた砂である。のっぺりとした感触に思われ、おそらくはかき回す存在がまれなのだろう。

 うっすらとした影が見えた。オオグチホヤである。透明な口をばっくり開け、流れてくる微細な餌を飲み込んでいる。

近くには小さなエビ。長いひげを垂らして歩いていた。従容とした態度が艦長には気に入らなかった。

エビごときがあんなに悠々としておいて、どうしておれたちがこれほどに静かに絶望しなければいけないのか?

 明かり、使っていぞ。動ける三人の艦員はそろって顔を上げた。

闇のヴェールがかかった輪郭しかわからず、どんな表情をしているのか知ることはできない。

ただ確かなのは、Yanase夫妻が濃厚なキスをしようとしていたことだけだ。

二人は見つめ合うと、MasanoはHirochikaの首に手を回し、曖昧な香りの息をして顔を寄せた。そして吸いつくように二つの唇を重ねたのである。

 今さら愛するものたちが絡み合っても、場が華やぐということは決してなかった。

そうなるためには、機能をほとんど停止し、生殺しに処されている潜水艦内はあまりに希望がなかった。

その証拠に――Yanase夫妻は涙を流しながら舌を絡めあっている!

「あっ」と艦長が声を上げた。艦員は――航海士はわずかに首を傾けたのみだが――一斉に艦長のほうを振り向いた。「火山が揺れている」

「噴火ですか」「ああ、海底火山の噴火だ」「でも火口は」「いや……低い。かなり深いところから裾野はつながっているみたいだ」「では火山灰は我々の上に積もるのでは」「そうなるだろう」「わたしたちは移動することができないんですよね」「無論」「灰に埋まってグッド・バイですか」「そうなるな」「じゃあ、僕らは二度度発見されないというわけですか! 結婚したばかり、可憐な子供が生まれたかもしれないのに」「残念だ」「いやですよ、そんなの……」「もっと、燃えるように生きたかったぜ、馬鹿野郎が! ナナ、ちくしょう!」

 あ、と航海士が細い声を上げた。モニターが点灯していた。「外が見える……」

 マリンスノーが、彼らを葬らんばかりに美しく振っていた。桜吹雪が散るみたいに……そして奥の海底火山が二度、三度震えて火を噴いた。

 赤いマグマは瞬間的に冷えて黒くなる。そのわずかな光の繚乱さを彼らは認めないわけにはいかなかった。


タイトル「笑う男」
タイトル「Mr.Box」
タイトル「13」
タイトル「半透明人間」
タイトル「暗闇の中で」

タイトル「アヤカシゴロシ」
タイトル「ヒトゴロシ」
タイトル「ケモノゴロシ」
タイトル「アクマゴロシ」
タイトル「カミゴロシ」
タイトル「悪魔の銃」

タイトル「異世界行き特急」

タイトル「セカイノハジマリ」
タイトル「セカイノフシギ」
タイトル「セカイノルール」

タイトル「全人類蘇生計画」

タイトル「殺人列車~murder train~」
タイトル「ヒトクイレッシャ」

タイトル「その時、当たり前の事が起こった」

タイトル「鈴木戦隊サトーマン」

タイトル「蘇に愛された男」

タイトル「あの世行き特急」

タイトル「あの人への手紙」
タイトル「今は亡きあの人へ」

>>194「あの世行き特急」



ーーーーーーー



『えー、次はあの世ー、あの世ー』

『尚この列車はあの世行き特急につき、途中の――駅、――駅、――駅には止まりません』


……?

なんだ、ここ…



ガタンゴトン



電車…?

でも外は真っ暗だな…



黒髪の女「……」



女の人だ。

すごいな、ピクリともしない。

寝てるのか?

他に乗客は――







ーーーーーーー

ジリリリリ!

男「!?」バッ

ジリリリリ!

男「」ワタワタ

ガチャ

男「……びくった……」

男「目覚ましうるさすぎなー…」




>>200の続き



ーーー学校ーーー

友「へー…電車の夢ならボクもたまに見かけるよ」

男「そうなのか」

友「うん。ボクの場合は走る電車を外で眺めてることが多いけどね」

男「友、鉄道好きだっけ?」

友「夢の話だろっ。ま、嫌いじゃないけど」

友「けどきみが夢の話をしてくるなんて珍しいね」

男「うーん、なんかやけにはっきり覚えてるもんだからさ。こう、つい誰かに話したくなるというか…分かる?」

友「その記憶力をちょっとは勉強に使ったらどう?」

男「あーあー聞こえなーい」

友「また追加課題もらっても知らないよ」

男「う……精進します」



キーンコーンカーンコーン



男「ってあれ、次って体育だっけ」

友「そうだね。さ、着替えるから早く出てった出てった」

男「やべぇ体操着もジャージも何もかも忘れた…」

男「頼む!ジャージ…は無いと寒いから体操着だけ貸してくんないか!?」

友「きみ、セクハラで突き出すよ?」





>>201の続き

ーーーーーーー



『えー、次はあの世ー、あの世ー』

『尚この列車はあの世行き特急につき、途中の――駅、――駅には止まりません』



…まただ。

またこの電車。



黒髪の女「……」



あの人も同じ。

座席の端っこでマネキンみたいに座ってる。



黒髪の女「………」スッ...





ちょっと動いた…?

…彼女は何をしているんだろう。

もっと他に気になることだってあるはずなのになんでだろう。

この人のことが、気になる。





ーーー学校ーーー

友「それで?きみの好みが黒髪ストレートのやや年上のお姉さんという話の続きは?」

男「なんでだよ!いやそうじゃなくて!」

男「気になんないか普通。だってそこに乗ってるのその人だけなんだぜ?」

男「怪しい雰囲気マシマシの状況なのにさ、その人だけなぜか全然怖くないし」

友「ふーん…まぁ実を言うとボクもちょっと気になって調べてみたんだ」スマホトリダシ

友「これとか、似てるんじゃないかい?」スッ

男「"猿夢"?」

男「どれどれ……」

男「………」

男「いや、違うなぁ」

男「こんなえぐり出しだの挽肉だの物騒なアナウンスしてなかったしな」

友「でもあの世行きって言ってたんだろ?十分物騒じゃないか」

男「んー…突き詰めれば死へ向かっていることだけは共通してるのか…?」

男「っつか、俺死ぬん!?」

友「夢に殺されたら世話ないよ。迷信だよ迷信」

友「きみの夢もどうせ取り越し苦労さ」

男「他人事だからって気楽に言ってくれちゃってよー…」

男(…気になるんだよなー)

>>202の続き

ーーーーーーー



『えー、次はあの世ー、あの世ー』

『尚この列車はあの世行き特急につき、途中の――駅には止まりません』



やっぱり来れた。

間延びしたアナウンス、殺風景な車内、真っ暗な窓の外。

そして…



黒髪の女「……」



一人静かに座る、彼女。

意識すればするほどいつもより鮮明に見える気がする。

…どうしよう。

彼女に話しかけてもいいのかな。



黒髪の女「………」スッ...

黒髪の女「――、――?」



え?



黒髪の女「――、――?」



なんだ?何か、喋ってるよな?

くそっ…よく聞こえない…!



黒髪の女「――、――?」



……あの!




>>203の続き

ーーー学校ーーー

男「そこで目が覚めちまったわけよ!」

男「あぁ…せっかく話しかけてくれたのに返事どころか聞き取れもしないなんて」

友「はぁ。これは相当お熱だね」

男「だから違うって。これはほら、あれだよあれ」

男「なんていうか、遠目で見てきた憧れのミュージシャンが、手の届く距離まで来た感じ?」

友「全然分かんないよ」

男「とにかくさ、これって絶対何か神秘的で霊的なあれじゃない?もうどうしようもなくあれ過ぎるよな!?」

友「ボクはきみの頭の方がアレな気がする」

友「…で?きみはそんなにその子が気にかかるのかい?」

男「そりゃそうよ!ここまで来たら何としてもあの人と知り合いになってやる!」

友「知り合ってどうするのさ」

男「どうするって……そう、夢の中の友達、夢友になる!はっはー、これ自慢できっかな!?」

友「………」





友「きみは、その子を助けたいかい?」





男「はい?助けたい?」

友「……」ジー

男「…苦しんでるとかなら、まぁ助けるだろ、うん」

友「そ…っか」

男「でも助けるってなんだよ、友?」

友「寝れば分かるよ、きっと」

男「???」




>>204の続き

ーーー夜ーーー

男「さーて、今日もあの人に会えるかなー」ウキウキ

男「おっと楽しみ過ぎて寝らんなくなんないようにせんと」

男「この時のためにわざわざジョギングして疲れといたし!」

男「宿題もやって頭脳労働もバッチリ」

男「じゃ、寝ますか」



カチッ(消灯)



男「……」

男「……」



ーーーーー

友「――その子を助けたいかい?」

ーーーーー



男(助ける……助ける……)

男「………」

男(お客が一人で寂しいから?)

男「………」

男(よー分からん…)

男「……」ウトウト...



.........





その夢が何なのか。
彼女が何者なのか。
そして男の奥深くに眠ったままの、真実とは…





以上です。
プロローグになってしまいました。
こんな感じのフリーホラー系ゲームってないんでしょうかね?

タイトル「列車事故」
タイトル「異常気象」
タイトル「ドント・ムーヴ ~そこから、動いてはいけない~」

タイトル「気弱な少年と気弱な少女」

タイトル「13号室」
タイトル「デス・パズル」

タイトル「過去からの手紙」
タイトル「未来からの手紙」

タイトル「TAKA-KO-SAKI」

タイトル「将来の夢はノーベル賞で優勝することです」

タイトル「クトゥルフ神話の神々に好かれすぎてて困ってます」

タイトル「Another Island」
タイトル「或るYouTuberの日常」

タイトル「THE遠藤」

タイトル「3年D組斎藤先生」

タイトル「3億ジンバブエドル事件」

タイトル「シャーロック・ホームズの孫」
タイトル「泳げなくなった河童」
タイトル「パンデミックテラー」

タイトル「アメリカの首相と日本の大統領」

タイトル「学校の墓場」

タイトル「築地市場と大田市場」

タイトル「エーマンとビーマン、たまにシーマン」

タイトル「東京ディズニービー」

タイトル「飛車のソナタ」

タイトル「動く人形」
タイトル「或る老婆の話」
タイトル「666号室」

タイトル「星も見えない夜」
タイトル「何もなかった」
タイトル「遠い家路」

タイトル「黒い糸」
タイトル「クロイイト」
タイトル「廃戦」

タイトル「キラワレモノ」
タイトル「ヤッカイモノ」
タイトル「すべてが逆の世界」

タイトル「或るタイムトラベラーの日常」
タイトル「迷い列車」
タイトル「レイコさん」
タイトル「白紙の辞書」
タイトル「女神の野神さん」
タイトル「可笑しなお菓子」

結構浮かんでしまった

タイトル「或る怪談師の話」
タイトル「地球寒冷化問題」

>>279「或る怪談師の話」


「なあアンタ、怪談を話すのが仕事なんだろ? ならアンタの知ってる『一番怖い怪談』を教えてくれよ」
「『一番怖い』というのはありませんよ。どれも一番怖いですからね...『一番聞きたくない怪談』ならありますが」
「暇つぶしになるなら何だって良いよ。ここのメシ代でどうだい」
「あなたはきっと『聞きたくなかった』と思うでしょうが、本当に聞きたいですか?」
「そう言われちゃ余計聞きたくなるのが、人間ってものだろうさ」
「絶対に後悔しない?」
「しつこいな、もちろんしないとも」
「......いいでしょう」


  これは私がうんと若い頃、当時の師匠に聞いた話ですがね。大昔ある所に、ジョークを作るのが上手い男がいました。
 で、同じ街には胡散臭いと評判の霊能力者がおりまして、占いが当たるとか当たらないとかというのが人々の専らの話題だったそうです。
 男も占ってもらったわけですが、結果は見事に大外れ。「やっぱり霊能力なんてあるわけないじゃないか」と男が早速霊能力者を冷やかすようなジョークを作るのですが、
 酒場で一度話せば、瞬く間に町の人々へ広がりました。これのせいで霊能力者は大恥をかかされたわけです。
  霊能力者は何とかして男に報復しようとしました。そこで色々試行錯誤して、ついに「話を聞いた人間は死ぬ」という恐ろしい呪いを完成させました。
 もちろん彼はこの呪いを件のジョークにかけまして、とたんに街の人々は――それこそ噂が広がるような速さで――バタバタと倒れていったという話です。


「しかも『この話』にも、彼が発明した死の呪いがかかっているそうな。そして何よりも恐ろしいのは......」
「...アハハ、アハハハハハハハ!! いやあ、面白いなあ!」
「何がですか?」
「そりゃアンタ、これ自体も巧妙なジョークってことだろう? よくできた話じゃないか」
「この怪談は本物ですよ。呪いのこともね」
「そりゃあ嘘だぜ。本当なら良かったかもしれないけどな。でも、もしそうならなんでアンタやお師匠さんは死んで――――」

 「おい!車が窓際の席に突っ込んだぞ!」
 「と、取り敢えず救急車呼べ! 誰か早く!!」

「本当だから困っているんですよ」


数百年後

「しかも『この話』にも、その霊能力者の作った呪いがかかってるんだと。そんでもって一番恐ろしいのが......」
「......やっぱりそいつは三流でね。中途半端だったのさ」

>>281
酉ミスすまぬ...

タイトル「芸人探偵山田さん」
タイトル「ミツドモエ」

タイトル「ストレイ・ガールズ」
タイトル「ストレイ・ボーイズ」

タイトル「Dead Eyes」
タイトル「死のサイコロ ~Die Dies~」

タイトル「赤息吐息」

タイトル「仮面ライダーモハ」

タイトル「宝があった島」
タイトル「或るセールスマンの話」
タイトル「或る探偵の話」

>>153「ローソンどきどき四丁目店」

(舞台には、コンビニだとわかるように会計、おにぎり・弁当の棚、パンと雑誌の棚を並べておくこと。隅には段ボール箱を、いかにも整理途中というふうにいくつか積んでおく。それと店員を二人ほど。二人は特徴的だが、人ごみに溶けてしまいそうな没個性感を持ち合わさせておきたい。彼らがいることをずっと印象づけられたし。店内には店員二人と棚を物色する客が一人。)

店員A:……(黙ってレジの中で立ち、客が来るのを待っている。小柄でもじゃもじゃ頭。性別はどちらでも構わない)
店員B:……(品出しを一人で行っている。Aがレジに立っているのをとがめないで黙々と。客が質問をしに来ないかと多少気を張ってはいるが、あえて考えないようにしている。)
(客、何も買わず出て行く。上手に消える。)
A・B:ありがとうございました、またお越しください!
(沈黙)
B:なあ、手が空いてるなら手伝ってくれ。お客もいないし、暇だろう?
A:ううん……もう何分かしたら、揚げ物を作らなきゃいけないんだ……ほら、あと4分で10時だよ(と、時計の方を見やる。Bはそれにつられかけるも、それを振り払う)。
B:4分もあるじゃないか。それだけあれば、ちょっとはできるだろう。
A:それは、怪しいんじゃないかな。案外、時間がかかってしまうものだよ。早まる分にはいいけど、遅くなるのはなんとかして避けなきゃ。
B:なら、今から作り始めてしまえばいいじゃないか。終わったら品出しやってくれよ。
A:ああ、そうすればいいな……。

続く

>>312続き

(客がやって来る。上手から、店内を伺うように。派手なワンピース。絵本の中でしか存在しなさそうな、メルヘンチックな女だ。)
客A:……(背をこごめ、下手に出て店員を見つめる。A、B両氏はそれに気づいて同じような挙動で彼女を見る。)
A、B:いらっしゃいませ!
(客A、会釈して店内へ。棚を物色。)
A:来ちゃったな……揚げ物、揚げ物。
B:(Aを見て憮然とする。品出しを実質押しつけられた上にレジ対応も任されたも同然なのが理由だが、それは舞台上では明らかにしない。)
(しばらく個々の作業を続けること。自然な擦過音はかき消さないように)
客A:あの……(Bに話しかける)
B:はい、何でしょう(まるで気にせずにこやかに努めるが、それは彼自身の本性ではないことに注意されたし。)
客A:すみません、牛乳は置いてないでしょうか。
B:牛乳ならありますよ、ほら、そこです。(と、おにぎりの棚の隣の棚の下手側を指さす。)
客A:いえ、あれじゃないんです。
B:あれじゃないって? 銘柄にこだわりでもおありですか。
客A:そうでもありません。ただ、あの……ここって、牛乳屋さんではないんですか。
B:はい?(A、振り返る。気になり始めて、揚げ物をしながら聞き耳を立てる。)
客A:え……だって、表にはおっきく牛乳の絵があるじゃないですか……看板に偽りありですか……。
B:ああ、あれですか……ただのロゴマークですよ、それはとんだ勘違いです。(B、優しい笑顔のつもりの苦笑い。)

続く?(展開が思いつかないので、どうしましょう?)

タイトル「牢村」
タイトル「老村」
タイトル「楼村」
タイトル「或る落語家の話」
タイトル「水神祭」
タイトル「或る講談師の話」

だいぶ浮かんだわ

タイトル「ここはVIPですか? - いいえ、こここはSS速報です」

タイトル「平仮名戦隊あマン」

書き直し
タイトル「平仮名戦隊あレンジャー」

タイトル「モンスターグランプリ」
タイトル「或る漫画家の話」
タイトル「或る兵士の話」
タイトル「或る料理人の話」
タイトル「或る絵師の話」
タイトル「或る画家の話」

結構浮かんだ

タイトル「サブリミナルパンデミック」
タイトル「サディストとマゾヒスト」
タイトル「最強の最弱」
タイトル「忍びの里の掟」
タイトル「プリンは何処へ?」
タイトル「或るロックスターの話」

すっごい浮かんだ

タイトル「お前はもう詰んでいる」

タイトル「固唾が飲めない」

タイトル「春はつとめて」

タイトル「遅押しクイズ」

タイトル「画像に一言ボケる会」
タイトル「井戸端会議、始めます」
タイトル「既知との遭遇」
タイトル「オーバードライバー」
タイトル「マキシマムドリンク」

結構浮かんだな

タイトル「デンタクカルキュレーター」

タイトル「万歳3章」

タイトル「INAKA」

タイトル「C'mon baby INAKAMON」

>>166「暗闇の中で」

 目が覚めても視界に一向に光が感じられなかったので、もしかするとわたしは今起きたのではなく、入眠したのではないかという錯覚に襲われた。

 というのも、まるで音が聞こえないし、何のにおいもなく、接触しているはずの床の感触が、明らかに普通のそれではなく、冷たさも暖かさも火照りもなく、また硬さも柔らかさもない。
 ただそこには触れている感触のみがあった。もっともそれは浮遊してはいなかったことから類推された、ある種のまやかしだという可能性も残っていた。

 つまりは、まあ、何もわからなかったというわけだ。

 わたしはほとほと困り果てて、とりあえず胡坐をかき腕組みをして気難しい作家風の雰囲気を出し熟慮する体制を取り繕った。
 せめて格好から入れば、いい案が勝手に湧いてくると思ったからだ。しかしそれで湧いてくるのなら、こんな気苦労は世界に存在しないのだが。

 試しに誰かを呼んでみる。「おおーい、誰かあ、いませんかあぁ……」

 しかしそれは微塵も反響することなく、吸い込まれるという言い方も不釣り合いなように、ぞくぞく希薄になって消えていく……。

>>356続き

 これは夢なのか? と仮説を立ててはみたが、それを証明するのは至難の業だ。

 夢というのは、現実でないものを総称するものだから、直接に、夢であることを証明するのはほとんど不可能である。

 だが、何々でないことを証明するのは悪魔の命題だ。ある事項から、どうやってそうでないことを証明できるというのだろう?

 ところで、立つことはできるのかな。胡坐を解いて片膝を立て、背後に手をついて腰を上げる。立てた。足踏みする。できる。
 でも、だからどうなるということもない。立つことができただけだった。結局すぐ座った。

 遠くから、幽かでもよかった、音があってほしかった。本当に何もないのがむなしくて、いっそ泣き出してしまいそうだった。

 ここが夢であるなら、と願わずにはいられない。醒めればここから離れられるのに。本当に涙が出てきた。ここは夢だ。そう思わせてくれ。

 なあ、何だか涙が止まんなくなっちゃたよ。とめどなく流れるのを拭おうともせずわたしは仰向いた。

 現実である可能性は意図的に排除したつもりだった。だのに、こんなにも涙が出続けるのは意味が分からない。夢ならば、悲観することでもないんだからさ。

タイトル「ドクター・パンデミック」
タイトル「ミスター・パンデミック」

タイトル「損太郎と得次郎」

タイトル「得太郎と損次郎」

タイトル「TOKASHIKI ISLAND」

タイトル「ス ペ ー ス を 入 れ ろ」

タイトル「或る占い師の話」
タイトル「或る会社員の話」
タイトル「或る箱の話」
タイトル「或る芸人の話」
タイトル「或る作家の話」
タイトル「或るスポーツ選手の話」

結構浮かんだな・・・

タイトル「ヒラガナとかたかな」

タイトル「名古屋妄想」

>>171「悪魔の銃」

 その奥にある武器を取れ! お前だけにこれは伝えておく。あれはまさにお前だけに取ってあるものだ。ほんとうは、出したくなかったが……。

 青年はそれを最後まで聞かずに取りに行った。彼は右手で重心を掴んでぶっきらぼうに持ってきたので、父は目を光らせて毅然と叫んだ。

「構え銃!」青年の背筋がピンと伸び、規律に忠実な一兵卒の面持ちになった。彼は一年間軍にいた。

「その銃は、我が家に代々伝わる伝説の銃でな」父は家長らしく責任を痛感するような表情で、しかし後悔の色も見せながら、
「100年前の決起のとき、お前の高祖父が多大な勲功を立てたんだ。まるで軍神が憑いたように、ばったばったと撃ち倒し、勝鬨に高く掲げたそうだ」

 ふうと一息、「それ以来、神の銃(つつ)だと崇められている。我が家が代々肉体に恵まれるのもそのためだとな」

「それをまさに使うときが来た。半ば神頼みだ。俺たちはこれから、パルチザンを掃討するのだ。我々が奴らに打ち破られてなるものか、神に見出された我が一族の下で!」

「なりません!」と青年は快活に答えた。「私はこれを使って、神の御力をいただくのですね! 身に余る光栄!」

「ああ」父は言った。「頼むぞ。我々はパルチザンに負けはしない」

 返事するが早いか、青年は外に駆け出した。舞台に合流しに行ったのだろう。父は嘆息する。

>>375続き

 その銃を使って勲功を挙げた高祖父は、当時一人の娘をひっそり愛し、互いにこっそり愛撫したりしていた。彼らは家の立場上、密会せねばならなかった。

 堂々と会いたかった。せっかく相手のことが大好きだったのに、この袋小路を抜け出したいと思った。

 彼の親友もそれを受け、ともに考えてくれた。時には娘も交えて。彼は嬉しかった。この二人がいれば、どんな心配だってないだろうになあ、と何度も思った。

 そして戦いが起こり、高祖父と親友は敵に立ち向かい、娘は後方で手伝った。衝突を繰り返し、ひときわ激しい抗争の後、彼が結果を出して称えられた。

 そして戻ると、娘と、親友の一族は不自然にきりっとしている。聞くと、親友と娘は戦いで死んでいた。娘は流れ弾に当たったらしかった。親友も同じだ。

 聞くと、親友が村娘に当ててしまったらしいことが分かった。彼はうなだれた。しかし、親友の部屋に上がると、もっとショッキングなことを見つけた。

 悪魔召喚の指南書があった。どうやら、魂を売ったであろうことは隠されたチョークやろうそくで直感した。そしてそれをヴィヴィドに脳裏に浮かべた途端、青ざめた。

 彼は一発だけ、違和感のある弾を撃ったのだった。それだけ、腹の底に響く反発がなくて、まるで、操られているような……。

 まさか、と思って指南書を見た。書いてあった。読みたくなくてすぐ閉じた。彼はそれを死ぬ間際に跡継ぎに口外厳禁だと言って伝えた。

 父もそれを伝えられた。だから青年のことが心配だった。青年のガールフレンドが、露営に応援に向かっているのだ。

タイトル「キミノウタゴエ」
タイトル「人魚と人形」
タイトル「或る名もなき詩人の本」
タイトル「廃句」
タイトル「ショウコインメツ」
タイトル「或る聖人の話」
タイトル「或る僧侶の話」

大分浮かんだ

タイトル「武器を撮れ!」

タイトル「Tax」

タイトル「Hurry to ISOGO, we've passed SUGITA」

タイトル「A German sais whose bag is this」

タイトル「ファントムランド」
タイトル「ファントムアイランド」

タイトル「引きこもり達のレクイエム」
タイトル「ソウルガーディアン」

タイトル「技ありを取られたら」

タイトル「ツーアウト・フルベース」

タイトル「パンケーキ争奪戦」
タイトル「ホットケーキ戦争」

タイトル「秘密のアッコ(和田アキ子)さん」

>>396

「秘密のアッコ(和田アキ子)さん」

和田アキ子「私以外、全員寝てる?!おらシャキッとせんかい!」

舞台にいる和田アキ子以外の、出演者(ネタ投稿者←含む)全員が地面に力尽き倒れ伏して――

和田アキ子「犯人は何処に…」

>>67「トウナンですか?」

田舎の駐在所で、おまわりさんが捕まえた相手の言った言葉を聞き間違えた事で
その物語は始まった―

そして1年後、その続編が満を持して「ソウナンですよ」と発表された
そしてそのラスト、次回予告があると知った試写会に集まった観客は皆声を合わせて言った

―「「ドウナンですか?」」と

タイトル「心が読める本」
タイトル「アインシュタインと名乗る男」
タイトル「フライング・ガール」
タイトル「フライング・ボーイ」
タイトル「映らないカメラ」
タイトル「生きている拳銃」

タイトル「アメニモ負ケズ」

タイトル「北斗市の拳」

>>159「ご注文はうなぎですか?」
>>164「ご注文はうさぎですか?!」

耳が遠いファミレス店員奮戦記が遂に書籍化。バリエーション豊かな聞き間違えが
他にも多数収録されたらしい

そして購読者がそれらを実際に真似をして、そのアルバイター達は容赦なく
解雇されていったとか…

中でも「ご注文はう〇こですか?」は、本の評判が云々以前に真似した側へ非難の目が全集中した

>>180「その時、当たり前の事が起こった」

男「ぜひ僕と結婚してください!」
男「お断りします!」

タイトル「演技力じゃがいも面接」

>>413
「演技力じゃがいも面接」

しかしナスビが邪魔をしにきた

…、……。

>>379「武器を撮れ!」
あの一部の層に熱狂的なファンをもつホラーゲーム「〇」の亜種
「ぐぅっど!」
「ふぁんたすてっく!」
「でえぇっと、〇いじぃーんぐ!」
と渋い中年(小山力也)声カメラマンがハッスルして、迫り来る魑魅魍魎を撃写撮影(物理)で
殺(と)りまくりの怪作ゲーム

しかし何故だかラストバトルはピアノの演奏になるらしい

>>65「フォーアウト」

某ゾンビロッカー「ベースボールはスリーアウトゲームセットになってからだぜェ!?ベィベ!」
某女悪魔「人生終わってるわコイツ…あ元からか。ゴメンね!」
某吸血鬼(着てる服がチャイナ服な事の方が挑発の意味としては強いな)

某ゾンビロッカー「ヒャッハー!(中華年増)に用はねえぜ!」


※後にICPO某刑事にて火葬済みとの報告書が作成された

タイトル「幻の都」
タイトル「虚無の果てに」
タイトル「ヤクビョウガミ」
タイトル「ラジオネーム」

タイトル「ホラー映画依存症」
タイトル「悪夢の箱」
タイトル「悪魔の箱」
タイトル「悪魔の笛」
タイトル「悪夢に囚われた男」

>>427
「悪夢の箱」(ダンジョントラベラーズ2ミミック※スマンがモンスターの絵はググってくれ)
「グッモーニン!ハッズレ~!!」

「悪魔の箱」(ダンジョントラベラーズ2ー2ミミック※すまんが以下略)
「ジャーン!プレゼントはわたしだよ~!!」

「悪夢に囚われた男」
「ミミックちゃんはあはあ」

その男(運も)凶悪につき―

その昔。
名うてのお宝ハンター業を生業としていた男が、ある日見つけて開けた宝箱から
出てきた娘(ミミック)に魅入られて以降に目的と手段が逆転(?)し
今もひたすら「アタック」を繰り返していると言う……

ミミック「しくしく…このお兄ちゃん怖いよぉ…お家帰りたいよぉ…もう寝たいよぉ」
男「家?」
ミミック「探さないでください」
男「いやそこに箱があるから」
ミミック「くっ!…」

ミミック(2ー2側)
「こんなド変態兄貴にさえ見向きもされない私…ちょっと複雑()」

タイトル「兵衛左衛門」

タイトル「I AM A PEN」

タイトル「Nintendo46」

タイトル「BKA84」

タイトル「とある所得の確定申告」

タイトル「ダンボーーーーーール」

>>212
「気弱な少年と気弱な少女」


少年「はあ…」
少女「はあ…」
二人(どうやったら相手に話かけられるんだろう?……ええい!まずきっかけを―)

少年「あ!」
少女「の!」

二人「…ッ///!!?」両者赤面

※30分経過

少年(…これ以上引きとめるのも)
少女(相手に申し訳ないわよねぇ…)

二人「「さよなら!!」」両者同時全力疾走(誤差0.001未満)

少年「ぼくの」
少女「わたしの」

二人「「小心者~~~!!」」フェードアウト

タイトル「自殺願望者保護法」

>>444

大臣「社会保障費は増加の一途を辿り、税収の要となる若者はその歳出の為の納税によって貧困にある。どうしたものか」

官僚「財務省の言う消費税は社会保障の為という建前ももう限界です。そもそも要介護者は消費しません」

大臣「最早養老税とでも銘打った方が良いのではないかね」

官僚「そうしますと世代間格差を問題視する声が激しくなります」

大臣「冗談だよ。ただでさえ年金受給額で騒がれているんだ。そんなことを言い出せばウチの党は下野することになる」

官僚「……いわゆる寝たきりという方々は、生きようとしているのでしょうか」

大臣「まだ定年前のあなたならそう思うだろうがね、親が死に、自身も老いを感じてくると、生きる欲求よりも死への恐怖の方が大きくなるものだよ」

官僚「午前中にお渡しした資料5-2の図をご覧いただけますか。統計で言えば若年の自殺者は増えていますが、自殺未遂は後期高翌齢者の方が多いのです」

大臣「……? では何故自殺者は若年の方が多いのかね」

官僚「見守りサービスや入院患者などであれば発見が早く、救命にあたり適切な処置が迅速にとれる、ということかと。さらに資料5-2別紙3をご覧ください」

大臣「延命拒否件数? あなた方もよくこんな統計をとったね」

官僚「広義の自殺とも言えますので。
 内容ですが、家族によるものではなく、本人の意思によるものが非常に高い割合となっています。
 例えば脳卒中等によって脳機能が不可逆的に著しく低下、即ち脳死状態となる場合には延命を拒否するといったことを家族に予め伝えているといった事例があります」

大臣「つまり、生きているだけの状態は嫌だ、という事だね」

官僚「生きている状態をどの様に定義するかにもよりますが、何も意思表示をしていない状態で脳死になった場合は自然死を待つ他ありません」

大臣「かといって我が国のこのご時世で脳死を全て死亡として扱うなんて法案提出は出来ないよ。マスコミも野党もうるさいからね」

官僚「であればこうすればいいのですよ」


その半年後、「自殺願望者保護法」なる内閣提出法案が議会に提出され、世論を賑わし、廃案となった。
内容は、自殺願望者や未遂となった者を専門の施設に収容し、適切な療養を行うという穏当なものであった。
これに対し、自らの生死に関わる決定を国が制限することは違憲である」と弁護士連合会が反対した。
野党は「自殺願望者を生み出さない事が政治の役割であって、国民を馬鹿にしている」と口撃した。
ワイドショーのコメンテーターは「自殺願望者と認定されると強制収容される。これはお酒を飲みながら愚痴を言ったら認定されるってことですよ」と煽り立てた。
これを受け、内閣は異例のスピード感を持って憲法に於ける幸福追求権の解釈を変え、尊厳死を認める旨閣議決定したのであった。

>>227 「THE遠藤」

とある学校の教室に同じ名字の遠藤さんたちが集結した―

担任(遠藤)「遅刻した奴は誰だ?」
生徒A(遠藤)「遠藤です」

担任「教科書忘れた奴は誰だ?」
生徒B(遠藤)「遠藤です」
担任「居眠りしてる奴は…名前で言え」
(となりの席の遠藤C)「え、おいお前!名前は?」
生徒D(遠藤)「う~ん…遠藤……」
生徒C「いや下の名前!」
生徒D「ZZZ……どう…」

担任「まあいい。出席をとる」

「遠藤」
「はい」
「遠藤」
「はい」
「遠藤」
「は~い」

――THE END.

タイトル「手動販売機」
タイトル「半自動販売機」

タイトル「吸血鬼と少女」
タイトル「仙人と少女」

タイトル「心霊探偵」
タイトル「怨霊探偵」
タイトル「不死鳥と少女」
タイトル「ドラゴンと少女」
タイトル「侍と少女」

割りと浮かんだ

タイトル「99本の髪」
タイトル「99枚の紙」
タイトル「九十九人の神」

タイトル「俳句を読む - Read the Haiku - 」

タイトル「I is a man」

タイトル「Mr.シャドウ」
タイトル「Dr.シャドウ」

タイトル「或る超能力者の話」
タイトル「ヘタレ勇者とツンデレ魔法使い(とその仲間たち)」
タイトル「鬼と少女」
タイトル「神と少女」

タイトル「アカズノトビラ」
タイトル「カクシゴト」
タイトル「オートマチックレボリューション」

タイトル「天国は地獄」
タイトル「出前配達人求む、異世界食堂」

タイトル「ドリーム・ウォッチャー」
タイトル「夢覗き」
タイトル「ユメノゾキ」

タイトル「マモノガリ」
タイトル「ケモノガリ」
タイトル「モノノケガリ」
タイトル「化物と少女」

タイトル「コワイモノミタサ」

タイトル「500レス達成しました」

タイトル「LAIN交換しようぜ!」

タイトル「うるさいねん」

タイトル「ひとりぼっちの少年とひねくれ少女」
タイトル「文字のない本」
タイトル「俺の彼女がオタクな件」

タイトル「パッシング・ザ・センターライン」

タイトル「賢者の集会」
タイトル「Mr.ベジタブル」
タイトル「ハムとゼリー」

「のっぺら坊」
「でくのぼう」
「暴れん坊」

タイトル「ライフルと少女」
タイトル「虎と猫、犬と狼、そして私」

>>513
「ライフルと少女」

少女「行ってきま~ます!」
母「気を付けてね~!」

少女の向かった先はライフ。

少女「え~と、なになに…銃?」

果たして少女は母から渡された買ってきて欲しいものリストに何を見たのか?
こうご期待!!(しないでね!)

タイトル「病は木から」
タイトル「大砲と少女」

>>518「病は木から」

古代バンドール帝国(※GB版聖剣伝説:後半ネタバレ)
「そぉ~れ!マナの樹のちからでみんな邪悪なものにそま~れ~!」


かくして、世界は邪悪なる帝国の支配する悪の時代を迎えた…

タイトル「リボルバーガール」
タイトル「リボルバーレディ」

タイトル「養老齢比」
タイトル「養老齢費」
タイトル「要老齢費」
タイトル「要老齢比」

タイトル「マケズギライ」
タイトル「クワズギライ」

タイトル「オンナギライ」
タイトル「ダイッキライ」

タイトル「オトコギライ」

タイトル「プライマリー・ウェーブ」
タイトル「セカンダリー・ウェーブ」

タイトル「セカンド・コンタクト」

タイトル「腐女子に恋は難しい」
タイトル「とある腐女子が異世界に転生した件」

タイトル「パラドックス・カラー」
タイトル「パラレル・カラー」
タイトル「だから何?」

タイトル「食戟の相馬」

タイトル「海賊王に俺はならない」

タイトル「実に、くだらない」
タイトル「六億年」
タイトル「あゝ、くだらなゐ」
タイトル「猫になりたい」
タイトル「無情、悲哀、そして・・・空虚」
タイトル「楽になる薬」
タイトル「弱虫魔王と弱虫勇者」
タイトル「泣いた仏様」
タイトル「泣いた神様」

大分浮かんだな・・・

タイトル「砂糖芋」
タイトル「佐藤芋」

タイトル「邪牙芋」

タイトル「SATSUMA-IMO」

タイトル「次は峠入口」

タイトル「マチカドテンシ」

タイトル「忠犬キュウ公」

タイトル「人間ホットドッグ」
タイトル「ドッグファイト」
タイトル「ワン!だふる」
タイトル「バウ!ンサー」
タイトル「自害せよ、ランサー」
タイトル「居ぬ」

タイトル「悲岸の果てに」
タイトル「無情の果てに」
タイトル「無情のアハテ」
タイトル「無常の果てに」
タイトル「無常のアハテ」

タイトル「しばらくお待ちください。」
タイトル「ねこTOP」
タイトル「時間内につながりませんでした」

タイトル「殺人未遂」

タイトル「盛久保乃々」

タイトル「トクベツコウムインショッケンランヨウザイ」

タイトル「緋岸の果てに」
タイトル「悲願花」
タイトル「緋眼のアハテ」

タイトル「超能力、売ります。」
タイトル「超能力、貸します。」

タイトル「リボルバー・ウォーズ」
タイトル「或るリボルバー使い」
タイトル「リボルバーマン」
タイトル「ショットガン・ウォーズ」
タイトル「スナイパー・ウォーズ」

割と浮かんだ

タイトル「テンノウペンギン」
タイトル「ジョウコウペンギン」

タイトル「HOSHIKAWA」
タイトル「星野くんはかわいい」

タイトル「I am a pen」

タイトル「ニコチン戦隊キツエンジャー」 
タイトル「煙草戦隊ニコチンジャー」

タイトル「ワン・ラスト・デイ」
タイトル「抗争中」
タイトル「戦争中」

タイトル「列車男」
タイトル「汽車男」
タイトル「気動車男」

タイトル「山車男」
タイトル「台車男」
タイトル「滑車男」

タイトル「エンジェルズ・トラップ」
タイトル「樹霊」
タイトル「

>>581の者
ミスった。修正ついでに追加
タイトル「エンジェルズ・トラップ」
タイトル「樹霊」
タイトル「混同夢」
タイトル「金堂夢」

タイトル「歯車男」
タイトル「猫車男」

タイトル「IPPANJIN」

タイトル「SAMURAI JAPAN VS SAMURAI BLUE」

タイトル「エモーショナル・エクスプレス」
タイトル「エクストリーム・エクスプレス」
タイトル「ボーイズ・アンド・パンツァー」

>>83
「監獄に咲く花」

或る男は、殺人の罪で投獄された。
動機は、彼が大切に育てていた花壇の花を踏み荒らされたからだ。
彼にとっては花こそが全てだ。

しかし、監獄内には花が無い。
花の無い人生に意味など無い。
だから彼は命を絶った。
自らの「死に花」を咲かせるために。

彼の遺体が発見された場所には、血のような真っ赤な花が咲いていた。
その花は、何度摘んでもそこに咲き続けた。

タイトル「シャチと社畜」

タイトル「罪切り」
タイトル「罪木」
タイトル「罪記」
タイトル「罪器」
タイトル「罪期」
タイトル「罪姫」
タイトル「罪鬼」
タイトル「罪機」
タイトル「罪樹」
タイトル「罪斬り」

だいぶ浮かんだ
一応ふりがな↓
最初と最後:つみきり
その間:つみき

タイトル「高校6年生」
タイトル「大学8年生」

タイトル「句点、読点。」

タイトル「誰ガ為ノコノ命」
タイトル「ロスト・デイズ」
タイトル「リバティー・リバー」
タイトル「猫の詩」
タイトル「イタチゴッコ」
タイトル「ミツリョウ」
タイトル「ギャング・ライブラリー」

タイトル「家走る」

>>126
「苦情ネギ」

ネギ「もしもし、こちらネギですけど」
男「はい、何でしょうか?」
ネギ「ちょっと鴨と一緒に鍋に入れるの、やめてもらっていいですかね?」
男「えー?でも鴨っていったら、ネギと一緒に食べるものじゃないですか」
ネギ「あのですね、そもそも私は玉葱なんですよ!」

タイトル「姫の悲鳴」

タイトル「日本『部首』の会」
タイトル「小説と少女」
タイトル「怪物と少女」
タイトル「漫画と少女」
タイトル「或る格闘家の話」
タイトル「館船」
タイトル「旅する少女」
タイトル「英雄の遺灰」
タイトル「笑う少女」
タイトル「殺人鬼と少女」
タイトル「ドッペルゲンガーたち」
タイトル「魔法使いと魔女見習いの少女」
タイトル「陰陽師と少女」

かなり浮かんだな・・・

タイトル「黄金寒波-ゴールデン寒イ-」
タイトル「進撃の小人」

タイトル「謎かけ屋」
タイトル「殺し屋の殺し屋」
タイトル「文字卍」
タイトル「屋根屋」
タイトル「放火屋」
タイトル「美少女、貸します」
タイトル「鍛冶場の馬鹿力」

そこそこ浮かんだ

タイトル「いとへん」

タイトル「屋良内科」

タイトル「四ッ谷サイダー」

タイトル「死亡フラグ保険」

タイトル「ざんねんなにんげん事典」

タイトル「多子低齢化」

>>659
タイトル「死亡フラグ保険」

「呪いの言葉」
そんな名前を日常会話で耳にするようになって久しい。
口にすると必ず命を失う言葉というのがあるようで、「死亡フラグ」とも言われている。

唐突になぜそんな話しをするかといえば、しばらく疎遠にしていた友人、いや、友人の友人というほぼ他人が胡散臭い話を持ちかけてきたからだ。

「死亡フラグ保険?」

「ああ、この度我が社が社運を賭けて発売開始した画期的な保険なんだ」

いやギャンブルに興じる保険会社ってどうよ。

「呪いの言葉なんてものが出回っている時代じゃない? 恐ろしいよね? だっていつ自分が口にしてしまうか解らないんだから。だからこそ、この保険を八田君にお勧めしたいんだよ」

日常生活で『おれ、この戦いが終わったら彼女と結婚するんだ』なんて口にするだろうか?
俺は軍人ではないしこの国は徴兵制でもない。
それに俺には彼女がいない。

「まあ……、内容は解ったけど、今すぐ必要なものでもなさそうだし……な」

「いやいや、いざというときに備えるのが保険だよ? いざは今じゃないかもしれない。でも明日かもしれない」

「起こりうる確率の問題なんだよ」

「あ、『私の計算では99.9%大丈夫だ』メガネクイッ とか言っちゃう系?
そういうときの残り0.1%が実質的に100%になるんだわ」

「そんな大言壮語を吐かないだろ普通は」

「でもさ、戦いで自分が負傷したときとかに『いいから先に行け、ここは俺に任せろ。あとで合流する』とか言うこともあるだろ? そういうときはもう二度と合流できなくなるぞ」

お前と二度と合流しなくても俺の人生になんの問題もないけどな。
いや、突っ込みどころが違うか。

「だから戦うシチュエーションじゃないだろうが。そんな有り得ない状況に保険を掛ける余裕はないんだよ。帰ってくれ」

「はぁ、解ったよ。ま、気が向いたらここに連絡をくれよ」

友人の友人は俺に名刺を差し出しながら席を立ち上がろうとする。
俺も帰ろう。
こんな腐ったタマネギみたいな臭いがする薄暗い喫茶店に長居したくもない。

が、友人の友人の様子がおかしい。
カバンを漁ったりポケットを漁ったりしてなかなか立ち上がらない。

「どうした?」

「財布が見あたらなくて……いや、契約を取れなかった腹いせにコーヒー代を奢ってもらおうとかじゃないんだよ、ホントに」

バカバカしい。
実にバカバカしい。

「ああもう支払いは俺がやっとくからいいよ。いいから先に行け、ここは俺に任せろ」

その瞬間、大きな轟音ともに俺の体は吹き飛んだ。
爆発か?
くっ、腐ったタマネギの臭いはガス漏れだったというのか……?


遠退く意識の中で友人の友人の声が聞こえる。

「今ここで君が死亡フラグ保険を契約してくれたら、俺が君の名前を呼びかけてやるよ。どうする?」

くそ、この期に及んでこいつはなんと言うことを……
俺の名前は八田(やった)。
『八田か?』と問いかけられれば俺は絶対に死なない。
それは生存フラグだから。

ーおわりー

タイトル「アヤカシパラダイス」
タイトル「アヤカシカーニバル」
タイトル「アヤカシカンパニー」

タイトル「全てを超えた男」

タイトル「ガンスリンガー・ウォーズ」

タイトル「ワン・ミニット・ウォーズ」
タイトル「一分戦争」

タイトル「オッドアイの少年」
タイトル「オッドアイの少女」

タイトル「アヤカシの国」
タイトル「アノヒミタタソガレ」

修正します
タイトル「貝五貫の下位互換」

タイトル「ビューティフル・デイズ」
タイトル「BEAUTIFUL DAYS」
タイトル「アンドロイド・ガールズ」
タイトル「アンドロイド・ボーイズ」

タイトル「伊勢崎市ブルース」

タイトル「これはサブタイトルである」

>>693
タイトル「貝五貫の下位互換」

初めて入った寿司屋のメニューを見たとき、見慣れない名前を見つけた
『貝五貫の下位互換』
「マグロ五貫」とかならセットとして分かる、もちろん「貝五貫」も理解できる
しかし「貝五貫の下位互換」とはどういう意味だろうか
値段を見る、普通に貝類を5貫頼むより少し安い
最近流行りの訳有り品とかだろうか、形が悪いやつとかを安く売るという
もしくは修行中の人間が握ると言うのもありそうだ

好奇心に負けて注文、大将が威勢よく返事をして握り始める
どうやら修行中の人間が握るのでは無いようだ
では、やはり貝の側の問題だろうか
大将は他の貝と一緒に置かれた所から取っていたが、寿司職人ともなるとひと目で正規の値段は取れないものを見抜くのかもしれない

あーでもないこーでもないと考えがまとまるより先に大将が「お待ち!」と『貝五貫の下位互換』が乗った皿を手渡してくる
その皿の上を見た俺は愕然とした
そこにあったのは美味しそうな貝の握りが、四貫……

タイトル「殺人木」

加賀「五航戦なんかと一緒にしないで。ん?あなた達はバーーーローー航戦でしょう?」

新一でフィルターに引っかかった……
加賀「五航戦なんかと一緒にしないで。ん?あなた達は新一航戦でしょう?」

タイトル「100日後に死ぬヒト」

>>715
タイトル「100日後に死ぬヒト」

ある朝、嘘臭いほどに天使な天使が現れて言いました。
「あなたは100日後に死にます、これがあなたの残りの寿命です!」
天使がファンキーにぶち撒けたビー玉は100個、それはそれは綺麗に透き通っていました。
男はビー玉を舐めたり噛んだり炒めたり、猫の餌に混ぜたりしてはみましたが、すぐ飽きて眠ってしまいました。
翌朝、目覚めると男の枕元には粉々に砕け散ったビー玉が一個。
「俺の寿命が一日終わってしまった」
男は人生を無駄にした後悔に苛まれ、なんか格好いいポーズで絶望しました。
寿命を無駄にしないために、男はビー玉を袋に詰めて旅を始める事にしました。
西に美女があれば口説き倒し、東に幼女があればお菓子をあげ、北におっさんがあれば一緒に酒を飲み、南に老人があれば駄弁りました。
瞬く間に十日が過ぎ、男はなんだか寿命のために走り回るのが急に馬鹿らしくなりました。
小児病棟に忍び込んだ男は寿命を節分の豆まきのようにばら撒いて、すたこらさっさと逃げました。
最後に残った寿命は1個。
男は、きらきらと太陽の光を反射する川面にそれを投げ入れると、そのままパタリと死んでしまいました。
今もそのビー玉は、川底できらきらと輝いているのでした。

>>712
タイトル「殺人木」


ある晩。毎夜飲み歩く男は、「俺の屋敷の庭には殺人木あるのだ」、と言った。

「俺はその木が恐ろしくて恐ろしくて仕方ないのだ。
 いずれあの木に俺も殺されるに違いない。そんな想像が浮かぶたび、背筋がぞっと震えるのだ。
 俺がこうして酒を飲み歩いているのは、あの木に殺されたくないがためなのだ」

普段は陽気に騒ぐ男が真剣にそう言い出すものだから、飲み仲間達も顔を見合わせて、
これはいよいよ本物の怪奇話に出会ってしまったぞと、興奮と好奇の色を浮かべたものだった。

「いや陽気な君がそこまで恐ろしがる木というのが、一体全体どんな物か、是非見てみたいものだ」

気の進まぬ様子の男を説得した一同は、これ幸いと怪奇話をつまみにしようと、酒瓶片手に屋敷へ向かった。
男に案内された庭には、確かに立派な太い幹の木が一本生えていた。
季節外れなだけあって、花はてんで咲いてはいないが、それはそれで月夜には不気味に映えているように思われた。

「昔。俺の祖父のそのまた祖父が、この木に殺されたのだ。
 その仇を討とうとした弟もまた、この木に殺されたと言う。
 それ以来我が一族では、この木には触れてはならないと言い伝えられているのだ」

それを聞いた誰かが「なるほど、つまり殺人木というわけか」と言った。
それを皮切りに、あの枝ぶりがそれらしい、いやあの葉の付き方が怪物のようだ、とそれぞれが好き勝手に騒ぎ立て、
酒の進まない屋敷の主の男を囲んで一同が飲んでいると、その中の一人がこんな事を言った。

「木といえば、我が家にもこんな話が伝わっている」
「ほうほう、どんな話だい?」
「村のある男が石に蹴躓いて、木に頭を打って死んだ。
 その弟は怒り狂い、よほど頭の硬さに自信があったのか、木に頭突きをしてまた死んだ。
 大工をやってた俺の祖父のそのまた祖父が、それだけ丈夫な木なら良い家が立つから譲ってくれ、と頼んだんだとさ。
 だがその家の連中は頑として肯かなかったそうだ。
 そこでこう思ったそうだ、『あの家の連中は、釘も打てないくらいに頭が硬い』ってな」

それはなんとも滑稽な話だ、と笑い転げる飲兵衛達の中。
酔いの覚め切った屋敷の主の男だけが苦い顔をしていたのだった。
その晩以降、男が飲みに出る姿はとんと見かけなくなったと言う。

タイトル「野良猫狂詩曲」
タイトル「文字喰イ」
タイトル「文字泥棒」
タイトル「文字強盗」
タイトル「死葬曲」
タイトル「ルトイタ」
タイトル「狂騒曲」
タイトル「るといた」

そこそこ浮かんだ

タイトル「100日後に死ぬ鰐塚さん」

タイトル「ワルツvsノクターン」

タイトル「ひぐらしの為に鐘は鳴る」
タイトル「カエルのなく頃に」

>>632
タイトル「家走る」

俺の家は走る家だ
何故なら俺の家は車だからだ
この家に乗って旅をするのが俺の日常だ

その日常が突然脆くも崩れ去る時が来た

車両泥棒に家を盗まれたのだ
なんて事だ…これで俺は今日から家無しのホームレスだ

だが、泥棒の好きにはさせないぞ
俺の家には、俺以外の人間が運転をした時
暴走スイッチが入るように仕掛けがしてあるんだ
俺の家は泥棒を乗せて暴走、どこかに衝突して犯人を地獄に送り届けてくれるだろう

タイトル「精神美容院」

タイトル「ピッグマリオン」

タイトル「ピッグマリオン」

タイトル「ビッグマクドナルド」
タイトル「マクドナルドフライドポテト」
タイトル「マクドナルドナゲット」

タイトル「シニンニクチナシ」
タイトル「コロサズノチカイ」
タイトル「永遠の町」
タイトル「ウブな僕たちは大人になれない」
タイトル「とーとつ!異世界転移」
タイトル「殺人荘~murder hotel~」

タイトル「横須賀浜」

タイトル「やっはろー政権とこんばっぱーの逆襲」

タイトル「余は猫である」

タイトル「ビー玉越しに覗いたら」

タイトル「プリズナー・プリンセス」
タイトル「プリズナー・プリンス」

タイトル「或る天才」

タイトル「忘れられた列車」
タイトル「忘却の彼方」
タイトル「破られた掟」
タイトル「MUJUN 」
タイトル「アナタトワタシ」
タイトル「タダアナタダケヲ」

寝る前に幾らか程・・・と思ったらまあまあ浮かんだ

タイトル「猫のみぞ知る真実」
タイトル「唯の暇つぶし」
タイトル「ムシノシラセ」
タイトル「ダブル・トレイン」
タイトル「ザ・ツイン」
タイトル「機械猫とアンドロイドのご主人様」
タイトル「殺し屋と猫」
タイトル「或る牧師の話」
タイトル「ウソカラデタマコト」

めっちゃ浮かんだ・・・

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