タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part7 (999)

このスレは、誰かが書いたタイトルからSSを書くスレです。

(例:タイトル「○○○○」)

誰がタイトルを投下しても、SSを書いてもOKです。

たった一文のあらすじ程度のものでも、数レスにわたる短編SSのようなものでも、何でもお書きください。書ける内容に制限はありません。

ただし、板のローカルルールに則って、R-18内容を含むものを書くことはタイトル・SS共にご遠慮ください。

他の人とタイトルが被ってしまっても大丈夫です。気軽に書き込みましょう。

前スレ↓
タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part6
タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part6 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1522054323/)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1573460059

タイトル「冬が来る」

タイトル「佐賀のやばいばあちゃん」

前スレ>>979
タイトル「魔王の正体」

勇者「ついに追い詰めたぞ!魔王!」

魔王「魔王か……問おう勇者よ」

勇者「命乞いなら魔王になる前にするんだったな!」ジャキン

魔王「そう気が短いと、何も見えぬであろう。聞こえぬであろう。世界の破滅が」

ガキィィン!

勇者「させないためにここに来た!俺はこの世界の平和を築く!」

キィィィィィン!

魔王「平和……何をもって平和だ?様々な国を持ち、領土を奪い合い戦争を起こし、資源を枯渇させ、また奪う……」

勇者「戦争など過去の出来事!今はお前から世界を取り戻すためにみんなで結託しているんだ!」
 
カァァァァン!

魔王「絆?協力?笑止。所詮は体のいい言葉遊び……善意に見せる悪意の隠れ蓑よ」

魔王「ならばどうだ?魔王はいなくなった。そして人々は平和に協力し合うか?言葉も文化も違う国々が手を取り合うか?」

勇者「俺がその架け橋になるんだぁぁぁ!」

ガッキィィィィィィィィィィィィン!

魔王「勇者よ、魔王城に万里眼という万里先の事象を見る球がある。人間の悪意を止めたくば、それで見よ」

勇者「何を言っているんだお前は!」

魔王「勇者よ、魔王城に魔導扇という魔物どもを操る扇がある。もし戦争を目論む国があるならそれで力を奪え」

勇者「き、貴様……」

魔王「勇者よ、ここは人間界から離れた果ての果ての魔王城だ。人間が領土拡大(せんそう)するために邪魔な魔王(ゆうしゃ)となるならここで世界を敵にしろ」

勇者「な……まさか……」

魔王「勇者(まおう)よ、恐怖を知らない勇ましい者よ。世界の破滅の音がとまったぞ」

勇者「お前は一体……何者なんだ!」



魔王「余は、魔王。恐怖(せかい)を知った意気地なしだ」

終わり

タイトル「家庭の味付け格差」

タイトル「家庭的仮定の過程」

タイトル「とぎとぎ」

タイトル「THE TSUNDOKU」

タイトル「二番目のファーストスリー」

本を買って満足してしまう現象、あれはなんだろうか。
どうしても欲しかったはずなのに?安かったからまとめ買っただけ?
流行りでみんな持っているから?コレクターとして?
その行為はいつしか"買い専"や"積読"と称された。

ーここ日本に、世界一の積読が存在した。

日本電波塔に及ばず通信鉄塔を凌いだ高さまで天へ頁を綴っていた。

過去この塔が建った時、メディアや研究家たちがこぞって調べたものだ。
研究はなおもつづいている様子だが膨大な図書を前に困難を極めているようである。


わたしは論文のために積読の塔を徹底的に調べ上げ、ここに記した。

幅182mm,奥行128mmと所謂B6判、単行本のサイズで高さは240m。

驚いたことに本の重複はないがこの全ては一人の著者が書いていることに気がついた。

わたしは全く同じ本を図書館で借り、ネットで買い読み更けた……
全てを読み終え、一抹の感動を繰り返し、そして論文にまとめた。

冊数12,310冊、225万頁。字数はなんと10億字を超えた。

わたしは知ってしまった。
この本の最古のもので42年前……この本を作り上げるためには寝る間を惜しみ、書いたとしても秒間百幾十字以上を綴らねばならないことに……
作者はもしかしたら、人智を超えた存在なのかもしれない……


教授はわたしの書き上げた論文を読み終え、
「ふむ……実に、いや実に興味深い内容だ。僕もあの積読塔には興味を持っていたのでね」
とおっしゃった。ありがとうございます。



教授「だが君、卒論を6ヶ月で書き上げたようだが、休みもせず秒間8ページも見たのかね?」

わたしは人智を超えた存在なのかもしれない。

↑忘れてた
>>9
タイトル 「THE TSUNDOKU」

タイトル「陣地を越えた存在」

タイトル「パッシング・ザ・センターライン」

タイトル「罪喰イ」

タイトル「KITASAN BLACK」

タイトル「オリキャラがオリキャラに召喚されました」

タイトル「FINAL ANSWER」

タイトル「時を超えた川島」

>>2「冬が来る」
お月様が真っ青に照っている夜、僕は点々と灯る街灯の下を歩いていた。数匹の蛾がその周りを飛んで、残像を残しては消えて移動する影が足許にぱらぱらと落ちる。
目の前は幅の広い坂道である。梶井基次郎が滑り落ちるサラリーマンを見たような坂だ。凍りついた日には雪ダルマになった子供が下ってくるかもしれない。赤いニット帽をかぶった童顔がのぞいているのは実に面白い想像だった。あとは塀から飛び降りて雪に埋まる三毛猫とか。
笑いを抑えながら下っていくと、右側の灰色のブロック塀からニョッキリと中折れ帽をかぶった紳士がすり抜けてきた。
「オヤ、遂にコンクリートを透過できる時代になったか」面白くなって僕は彼に会いに向かった。紳士は明治時代の男爵みたいに立派なカイゼル髭だった。
彼は僕を見て中折れ帽を押し上げた。つぶらな緑色の瞳である。
「ああ、ああ、君は私を見つけられたのだな」と言って、右手の杖をカツンとアスファルトの上に鳴らせた。彼の晦渋さに満ちたしわくちゃの顔が妙に笑いを誘うので、派手な失笑が漏れて僕は顔を伏せた。その先には頑丈なオオバコが座っている。
私を見たのは初めてかね、と老紳士が訊いても、僕は笑ったままであった。紳士は目すら合わなかったにもかかわらず顎に手をやって満足そうに二、三度頷き、
「そうとも、そうとも。私を二度見ることができるものは、この世に二人といないのだからね……」
ふっふっふっと、不敵さの欠けた滑稽な笑いをして、
「じゃあそういうことで、後のことは頼んだぞ。今年は君が役割を担うのだ」彼はぴょーん、ぴょーんと坂を下り、また塀の中に消えていった。
人影が消えた坂道に凍えるような風が吹いた。撃ち落とされたように蛾がよろよろと去っていき、その影を夜闇の中へ溶かした。
日が昇った頃に窓を、まだ化粧いらずの愛らしさを保っている少女が開け、腕を抱えて縮こまって震え、
「寒っ、いきなり寒くなったなあ」と、白い息を外に吐き出した。「まだ秋っぽいことやりきってないのに」
これから坂道に霜が降り始める季節だ。そして路面は凍り、獲物を飲み込むようないい滑りをした罠に様変わりするのだ。
この道を通る人間は誰もがそのようなイメージを持って日々共生している。

>>18「FINAL ANSWER」
二回目の見直しを済ませて、自信のない一問を睨みつける。これが間違っているという確証も、これが間違っていないという自認もない。
答えを変えても変えなくても頭を抱えて後悔しそうである。

「なあ、どうすればいいかな」と鉛筆に話しかける。

「俺に訊かれても困るよ、考える脳がないんだから。尻の消しゴムを使いきるたぁ、大したもんだね」

「迷ったんなら変えちまえ、変えちまえ! どうせお前ごときが一個正解を上乗せしたからって、誰も影響を受けやしないんだよ! そんだから、俺を消費しろい。俺の存在理由を満たしてしまえ、オタンチン!」消しゴムが怒鳴る。

「相も変わらずガラの悪いやっちゃのう」と筆箱。「へなちょこフグリの軟体動物が」

「貴様、偉そうなこと言いやがって、ただじゃ置かねえぞ! 叩き潰してやる!」

「できるものならやってみたまえよ、むしろ君が潰されて、飲み込まれるんだから」

「ねえ、どうすれば……」

「やかましいね、たかが持ち主のくせに」異口同音だった。「君のテストなんか、こっちに取っちゃどうだっていいんだ」
冷酷な態度で僕を突き放すと、侃々諤々の騒々しく喧しい激論が机の上で繰り広げられた。

結局答えは何に確定させればいいんだ? 最終的な判断は僕には下しかねるぞ。

そこに試験官がやってきて僕を見下ろしてきた。威圧感が背中から滲んできている。
「どうかしましたか。僕何もやってませんよ」

いいや、と机の上を指さし、「お前が持ち主なら、こいつらを黙らせろ」消しゴムと筆箱がルール無用の取っ組み合いをしている。

「これは僕の責任ですか」
「そりゃそうだ、お前の持ち物だからな」他のクラスメイトも気になっていたのか、八十の瞳が僕の机を注視している。
「しかしながらですね、彼らは自分たちの自由意思で闘争を始めたわけです。しかもそれは彼らの実存にかかわっている。これは非常に重大な問題です。どうして僕にそれが邪魔できるのでしょう? 僕ができることは、彼らの意志に従うだけです」

反論を行うことで、僕はこの実存問題に自覚的になることができた。彼らが導くこの大問題の答えを妨げられないようにしなくてはならないのだ。

「そうか」と試験官は言い、筆箱たちを一手に机の上から薙いだ! 呆然とした面持ちで筆箱たちは宙を舞い、トマトを磨り潰したような声を立てて動かなくなった。
「そういうことならば、俺はお前を排除しなければならん」試験官は毅然とした態度で言った。

「それならば僕も彼らのために抵抗しなくてはなりません」

「やかましい」それが聞こえると同時に試験官の右手が僕の頭に乗せられるとそれはだんだん下がっていき同時に僕も縦に縮んでいった。
座高が半分くらいになると脚に反対の手を持っていき僕を三つ折りにして、そのあとは小枝を折る要領で掌にすべてが収まるように縮め、ぎゅっと強く握った。

それを開くとクシャクシャの茶色っぽい塊になり、試験官はそれを教室に備えつけられたごみ箱に捨てた。

「さあ済んだぞ、みんな安心してくれ」
それを聞いた生徒たちはあはは、ととても平和な笑いを振りまいた。

>>20 >>21
すみません色々忘れました……

前スレ>>963「青い家」
美しく真っ赤な鯉が手に入ったので、旧友の青山氏にプレゼントしようと彼の家を訪れた。

そこはなんというか、言葉に表しがたいほどの青で埋め尽くされていた。いったい何があったのだろうと思いつつ開け放しの門扉を抜けると、突然池から真っ青な河童が飛び上がって、
「やあやあここをどこと心得る、かの青色大臣青山氏の邸宅であるぞ」

そんなに彼は偉くなっていたのかと思い、「ならばこれで錦の御旗代わりに」

「そんなものが許されるか! 青色大臣に赤い鯉など、ふざけるんじゃない」歯ぎしりの音がここまで聞こえてきて、尋常でない憤怒のようだ。

「こうしてやる、えい!」と河童が腕を振ると鯉は舞い上がって膨張して立派な鯉幟になって隣家の庭に雄々しくたなびき、私は凝縮して変形して固い肌が生み出され、アメリカ式の青いポストとなって青山氏の邸宅の目の前に据えつけられた。

五歳くらいの一枚のはがきを持った女の子がそれを見つけて不思議そうな目で二、三度つつくと、ちがーう! と泣きながら走り去った。

前スレ>>964「チキンレース」
「もう逃げたりはしないな」と髪の逆立った青年が言い、「もちろん、この期に及んで逃げたりしないさ」と金髪の青年は言った。

「じゃあ取り決め通り、俺たちはあの崖に向かって走る。それは俺たちがブレーキを引くのではなく、メーターに進む距離を設定して、よりギリギリで止まることができた方を勝ちとする。正確な距離はわからない。一キロ以上あるからかなり難しい。が、それでもどれだけ攻めることができるか、試してやろうじゃないか!」
「あたぼうよ!」


「設定できたか?」「ああ、完璧だ。何キロくらいにした?」「バカ、言うわけないだろう。それも秘密にしておくのが醍醐味ってもんだ」「それもそうだな」「よし、じゃあ行くぞ! アイマスクをして暗闇の恐怖にも耐えるんだ!」

彼らは出発した。砂埃を上げて、崖へと驀進していく。果たしてどちらが勝つのだろう。いずれにせよ、終われば彼らはがっちりと、漢の握手を交わすだろう。

ところで、彼らが進む距離を入力して設定したメーター、その片隅には「Mile」と書かれていたという。

前スレ>>966「初めての夜」

「お前、初めてじゃないだろ」少年は少女の胴に両腕を回したまま言った。
「どうして?」少女は誘うような甘い声で訊いた。「どこが違うっていうの」

「いやに手馴れているんだよ、どうして初めて同士がこんなにうまく実行できるんだ。反応も喜ばせようとしてるのが自然な形で織り込まれているし」
「だったら君もそうじゃない? スムーズに本命に入りすぎ。準備もすごく上手だった」
「何を、俺のことまで疑うか。今浮上した疑惑はお前のことだ。俺じゃない」
「あれ? 答えたくない理由でもあるのかな? んふふ、君も初めてだから緊張する、って言ってたよね。あっれれー、おかしいなあ」
ケタケタと笑いながら少女は言った。先ほどと同じ態勢のまま少年は言い返せずに並行しながら彼女を睥睨し、少女は流し目で彼の強い律動を誘っている。

「うるさいなあ、アバズレ」
「強がっちゃ弱く見えるゾ、チェリーボーイ」

小馬鹿にしたように彼女は莞爾した。

この一瞬を切り取った写真は、平穏な日常の温かい一コマになるはずだったろう。

しかし間の悪いことに、彼女はあえて事実を外したこと、つまり彼の主張を認める旨を口にした。
つまりは彼をからかって自身の下に据えたのである。

「いい加減にしろ、もともとお前のは伸びて緩かったんだ、おかしいと思ったんだよ!」
彼は激しく罵って彼女を撃った。その後彼女の核に重大な一撃を加えたという。


>>976「さよならエデン」

腹が減った、一枚の穴だらけの襤褸を着た二人の男女が荒漠な草原の真ん中に一本の木を見つけた。そこには真っ赤な実が二つなっている。
太陽のような、狂気的に鮮やかな赤だ。

「果物があるな」
「あるね、それもすごくおいしそうに熟れている」
「どうする? 腹が減ってしょうがないんだ、俺たちは。あれを食べなきゃまたひもじい思いをして歩かなきゃいけなくなる」
「でもあの変な天の声はこう言ってた。気になる赤い実は食べてはならぬ。それはお前たちを縛ってしまう悪魔の実だ。お前たちには永続する罰を受けてもらわねばならなくなる」
「だがそういったところでだね、食べなきゃ死んでしまうんだよ。あれを手に取るしかもう生きる術は」

彼女は考える仕草をした。右腋に抱えられた左腕に、破れた襤褸からこぼれた乳房が乗る。外性器は両者ともにまだ残る襤褸が隠してくれていた。
「罰は怖いね。でも、この感情はどういったことだろう……」

ぐう、と鳴ったのに二人が気づいたのはそれが響いてから数秒経ってからだった。
「何だ今のは」
「訊かれても困る。私だってわかんない」
二人して見つめあい、首をひねった。

さあ、どうするか、その話題に戻った時には、二人の両手にはその身の残骸の芯が握られていた。
「あれ、いつの間に」
「おかしいな、手に取った覚えもないよね」
「どうして食べてしまったのだろう」
「気づいたけど、空腹が紛れてるよ。厭なゴロゴロ具合がなくなってる」
「ああ、そうだな。しかしこの格好はひどいな。誘っているようなもんじゃないか」
「そうしてもいいのよ」

敏感なところに触手を伸ばしあって堪能すると、彼らには翌日への憂鬱が肩に積もった。

>>20-24
怒涛のタイトル回収、素晴らしい
この調子で他のも頼む

>>981「悪魔のささやき」

「はずむから、ね?」と、ちょび髭を生やしたモーニングの男が僕の袖を引っ張って言った。

あからさまな怪しさが人の形をとったような男だ。ペタンと張りついたいやに滑らかで細い癖っ毛、ヒマワリの種のような面長な顔、いずれも奇妙な装いを補強してやまない。足元の真っ黒なビジネスバッグは膨れていて、ファスナーがミシミシと軋んでいそうだった。

「ただこれを運んでくれればいいんだ。それさえ承諾してくれればいくらでも払う。もちろん僕が出せる範囲で、だけども」
「帰ります」そんな怪しい稼業に手を出してたまるか。僕には僕の事情がある。
「ちょっと待ってよ、こんなおいしい話はないよ。どこかにこれを運んで渡してくれってわけでもないんだしさ」
「じゃあどっかに置いておけってことですか? それでも嫌ですよ、リスクがある」

男はイトミミズのように薄い唇を曲げ、
「そんなもんじゃ、ないんだけどなあ」と幼げにつぶやいた。見た目との乖離が、おぞましさを増幅させる。

「誰に渡すのでも、どこに持っていくとかでもないんだよ。ただ持って行ってくれさえすればいいんだ」
「それというのは、つまり?」僕は彼に尋ねた。
「なーんもひねりはないんだ、ただこれをもってどこかに行ってくれればいい。飽きたらその辺にほっぽっといてもらって構わないよ」
「捨てちゃって構わないんですか? その中身は大事なものなのでは」
「いや、大丈夫だよ。中見るかい?」

返事を聞く前に彼は足元の茶色い革のスーツケースを引っ張り出し、錠を開けて僕に示した。
「ほらね、カラッポでしょう。君の手でも確かめてごらん」探ると、確かに空である。上げ底の仕掛けもない。

「いくらです?」
「おっ、やってくれるか。ありがたいねえ。これだけ弾んでやる! 大奮発だ」彼はひと月生活できるほどの金を僕に渡した。



裏通りを抜けて一時間ほど歩くとそこには谷があり、大きな鉄筋の橋が架かっている。街は比較的田舎だったのだ。
その上から下をのぞき込むと川が一本流れていて、そこには枝葉が左右からしなりつつ覆いかぶさっていて、川原はほとんど見えなくなっている。
もうここらでいいかな、と思ってスーツケースを放り投げようとした時、後ろから「おじさん何してるの」という幼げな声がした。
振り向くと五、六歳の赤いスカートの幼女が立っていて、その胸にはクマのぬいぐるみが抱かれている。

「おじさん何してるの」ともう一度幼女は言った。
「何してると思う?」
「それ捨てようとしてる」
「そうだね、それの何が悪いのかな。君にそれを咎める力があるのかな」
「あるよ」
「へえ、大層な子だね。でもこっちは……」
そこで幼女は遮って、

「子どもだと思って舐めちゃだめだよ」

すると彼女はクマをしっかり、より強くぎゅっと抱き、一瞬のうちに僕の視界は真っ暗くなった。

どうしたと思ってもがこうとするが、壁のようなものに阻まれてもがくにもがけない。しかもそれは柔らかく、押すと変形するものの破れる気配はない。まったく徒労感を抱かせる様式の壁だった。

「バイバイ」

最後にそう聞こえた気がした。



>>985「光なき世界」

背後で高く鋭い音がしたのでそちらを見ると、涼しげな白いワンピースを着た、長い黒髪の女が立っていた。

「由美子?」由美子というのは半年前に死んだ妻である。そこに立つ女は彼女にそっくりだ。

「ええ、やっと会えた」と女は言った。その足元には写真立てが落ちていて、ガラスの破片が飛び散っている。

「久しぶりだなあ、ずいぶん痩せちゃって」懐かしさにつられて立ち上がり、スリッパを擦りながら手を上げた。彼女はガラスに気を付けるように、と忠告してくれたので、ありがとうと僕は言った。

「私、寂しかったの。友達もいなくて、たった一人で……」両目の尻に光るものが流れて落ち、床に着く前に気化していった。月の光が青く窓に差して、どこか遠い北欧の世界に誘おうとしているようでもあった。

「寂しかったな、辛かったろうに」僕は彼女を抱きしめた。少し冷たかったが、確かに彼女の感覚が僕の元に帰ってきたのだと、閉じた目の奥に涙が落ちた。

「もう離さない」

「ありがとう」と妻は言った。
妻の眦を舐める。かつて折り重なって寝るとき、しばしばこうすることがあったのだ。

「ありがとう」改めて妻は言い、
「これからはずっと一緒ね」

「もちろんだ」僕は返事をした。

身を焦がすような冷たさが僕らの間を駆け巡り、不愛想に座り込む土に囲まれて僕らは眠った。

>>25 ありがとうございます。感想か論評か何かを投じていただけると作者は喜びます。

>>26
すまん、読んだんだが読解力がないのか…
解説頼む

前スレ>>995「私が選択しなかった未来」

随分と体が軽いな、と思ってホップ、ステップ、ジャンプして前方宙返りひねりをしてみた。すべて成功。
久々に気分のいい日だな! こんな日は一度たりともなかったのだ。楽しくってしょうがない。

さてそのために高笑いを繰り返した。その時に自然と顎があがって空を見上げることになるのだが、どうしたことか青空に鱗雲が、沸騰しているチーズのように漂っている。それにいやに距離が近い。

怪訝に思って足元をのぞくと、そこにあったのは中空であって、遥か下方には細い路地とやや太い町道が交わる丁字路に数台の車と野次馬が集まっている。
その中心には、ぐったりと体を横たえた青年がいた。

その時に初めて、いつもと違う道を通り、大急ぎで路地を駆け回っていたのを思い出したのである。
死体の前には数枚の、ビニールでパッケージされたプラスチック製の薄い掌くらいの大きさの箱が散らばっていた。



>>26 実をいうと僕もどういうことだかよくわかっていないんです。
何せすべてタイトルからの思いつきで書いているので、ハッキリとした示唆とか特定の暗喩とか盛り込むことができる書き方をしていないのです。
基本ナンセンスなものと思ってくだされば。

>>27
わかってないんかい!
まあ作風は好きだからどんどん投下していって欲しい

>>15「罪喰イ」

 拘置所の壁は鼠色で取りつく島もなく、一つしかない窓には鉄格子がはまり薄ぼんやりとした光しか入ってこない。

 送検されてからずいぶん経つが、この広い部屋にただ一人ぶち込まれ、退屈しのぎできるものもなくただ格子の隙間を流れる雲ばかり見ている。

 鼠がたまに出入りをして哀れむような眼で見つめてくるだけでもいくらか違ったかもしれない。その時には彼を同じ空間に生きる仲間として、一種の連帯感を抱いて溌溂としていたかもしれないのだ。

 だが実際にはそこには何もあらず、閑散としたコンクリートが広がっているだけである。

 看守がやってきて扉の前に立ち止まりったかと思うとカチリと音がして、
「立て。出ろ。そして付いてこい」

 僕はそれに従うことにした。



「これからどこへ行くんです」と尋ねたのはこれで六回目だ。
しかしいずれにしても看守は反応を示さず、ひたすらに見た目の変わらない殺風景な廊下を下り続けた。僕は不安になった。

「本当に僕をどこに連れて行くんです。取り調べですか? しかしそれならばそういうことだと仰って然るべきでしょう。それなのに、なぜ具体的な予定を伝えてくれないのですか。これはとても奇妙なことだ。厳密には僕はまだ罪のない、真っ新な無辜の民であるはず、だが何も知らされず、不安なまま曳かれて行かれるだけの道理はどこに? 答えてください!」

看守はそれを無視してしばらく行くと、いくらか妥協したように息を吐いて肩の力を抜いた。そこはまだ殺風景な廊下で、終わりも見えてこないところである。彼は手首に巻いた時計を見て、そして、
「お前にはもう用はないんだよ」と言った。

 体は微動だにせず、背後に立っている僕には彼が筋肉を動かして言葉を発したことも信じられない。それくらい恐ろしく平板で、感情のない声だった。

「用がないって何です」
「すぐ終わらせる」彼はしゅる、とごく自然に、川底から小石を掬い取るみたいに顔を剥がした。

 いや、取ったという方が正確かもしれない。それを見て僕は彼は果たしてスカーフをしていただろうかと錯覚したくらいなのである。

 彼は嘯くように、
「いくら推定無罪だといってもな、世間は誰も信じちゃくれないんだよ。今回はお前がやったのは確かだけどな。そうだろ?」
「……」
「たまに本当に怪しいのもあるけどな、大概は正しい判断が下される。有罪にできなきゃお前はとっくに保釈されているだろう」
 黙って続きを待つ。
「そこでなんだけどな、俺はある特権を得ている。無作為の有罪が決定的な拘留者に関する一切が俺の掌の上にあるわけだ。だからな」
 看守は振り向いた。
「グッド・バイ」
 後にはべたついた臭い液体だけが残り、それは駆けつけた清掃員たちが手際よく洗浄して元通りにされ、塩化ビニルの床がぬめるように光っている。



>>29 ありがとうございます。現実においてもかなりの励みになります。

タイトル「Secret・Symphony」

タイトル「太陽の国」

タイトル「夜の女王」

タイトル「花咲ハナは離れ離れ」

タイトル「ようこそ異世界引っ越しサービスセンターへ!」

>>32 「太陽の国」

 未明の国土は明かりも消えてしんとしている。厳冬の盆地にあるこの国では、夜間屋外に生命の名残というのはさっぱり見当たらない。東端の山脈を吹き下ろす風が時々細々と寒さに耐えている枝を揺らす音、それがたった一つの息づいたざわめきである。

 昼間までこんこんと降り続いた雪はやみ、半年前には青々としたイネ科の植物が栽培されていた田は真っ白い絨毯をかぶり、急な傾斜の家々の屋根には掌の全長と同じくらいの厚さの真っ新な冠を戴き、それらが青い暗闇に沈んで光っていた。冬の奥地というのは、往々にして静かに黙っているものである。

 山の麓には古風な集落があり、クラシカルな佇まいである。

雨が多く林業も盛んなこの国では多くの伝統的な家屋は木で作られていて、蒸し暑い夏には湿気を吸い、凍える冬には熱の伝導を邪魔していくらか寒さを和らげた。都市部の建物はコンクリートや石造りのものも増えたが、それでもなお一般家屋の多くは木造なことから、この地では木が建材として適していると世間で広く知られているのだ。

 その雪をかぶった村落の家同士の間には広く空いたスペースがあった。
そこは田畑と農道や公道があって、それらがゆとりある空間設計を実現している。開けていて昼間には清々しい晴天が頭上一面に横たわり、小石を空に投げ込んで同心円状の波紋が見れるんじゃないかと錯覚するほどだ。その二つの漠洋とした風景の連携が、この村をいっそう際立って象徴的な姿にしていた。

都市部の家とは異なり、立派な敷地とそれを取り囲む塀がいささかの格調を与えている。どっしりとした軒、威圧的な面構えの門、そして塀の奥にそびえる新木のような大木。どの家も、同じように立派な風格を湛えていた。

 都市部では急激な人口増加により、すし詰めの生活を余儀なくされていた。ますます道は狭く、一棟が占める土地面積も小さくなり、それまで横に大きくなっていた建物は上に伸びた。道幅も制限されていったせいか、路側帯も引かれなくなっていたのだ。

 都市の中心部は針山のように立ち並ぶ高層ビルがその発展具合を誇示していた。それらはガラス張りで、その内側をビジネスマンが慌ただしく駆け回るのはまるで透明な棚に陳列されたミニカーを眺めるのにも似て慈愛心を掻き立てた。しかし活気あふれるオフィスも、深夜になり抜け殻となって凍えている。
ビルの鏡面には蒼く澄んだ月がぽっかりと浮かぶ。


 日の出が近づくと、東の山脈の背後にクリーム色の雲がたなびく。それが見え始めるころに、全土の主婦たちが起き出して一日の始まりを、子どもや夫の弁当の準備で実感するのだ。

 ああ、また今日が始まってしまった、寒い寒い、冬真っ盛りの手先足先が疲れる一日が――
あかぎれた手を撫でて温めながら、彼女らはそう考えながらも家族のために作るのである。

 あとでハンドクリームをたっぷり塗ってやろう。

なくなればあの甲斐性なしに買わせればいい。
それぐらい許されなければならないだろう。

これだけ日々働いているのだから。



 山脈から太陽の頭がのぞくと、その光は瞬く間に国中を駆け巡る。

外れの農村から、地方の小都市から、中枢の大都市まで、一挙に薄黄色の朝日が伸び、氷のような夜から蜂蜜のような朝への大転換を遂げるのだ。

その時、白い雪を撫でる最初の朝風が、東の空を一緒に吹いてまだ闇に沈んでいる雪の影をさらっていく。

木陰も蝶の鱗粉のような爽やかな光にあてられて目を覚ますと、いよいよ子供も夫も瞬く目をこすって起き上がる。
その頃には雪は冷徹さを失って柔らかい表情に変わっている。太陽は山脈を脱し、全身を青空に晒して煌々と輝いている。

タイトル「ズシレンジャーvsハヤママン」

>>36

前スレの未回収タイトルもどんどん回収してほしい

タイトル「絶対弐度」

タイトル「私の中の悪魔」

タイトル「勇者の亡骸」

タイトル「サイキックブンドド」

タイトル「やはり君の青春ラブコメはまちがっている。」

タイトル「オーソドックスな日常を送る君たちへ」

タイトル「タイトルトイタ」

タイトル「THE ANCHOR SS」

タイトル「代理屋」

タイトル「1年の計は大晦日にあり」

タイトル「ディス イズ ア ペン」
タイトル「KORE WA PEN DESU」

タイトル「自殺保険」

タイトル「線引き家族」

タイトル「FUDE-AORINGO-RINGO-FUDE」

タイトル「球体生命ペット(´・ω・`)」

>>41「勇者の亡骸」

ようこそ帝国大監獄、最下層へ!新入り、お前は何したってんだ?いや誤魔化したってそうはいかねぇよ。ここは政治犯、重罪犯しか入れられねぇとこだからな。

こっちのネズミ顔は放火を20件やってるしこっちのクマ顔は4人殺してんだぜ?

そう怖い顔すんなって、ここじゃ俺たち全員『地獄の穴』兄弟なんだぜ?ギャハハハ!

そう震えんなって、俺たちがこっちの作法をたっぷり教えてやらぁ。

あん?そっちの檻に吊るされてる奴?

あー、新入り。そっちが気になって震えてたってわけな。別に大した話じゃねぇよ。何なら俺が話してやる。なにせこいつは俺を救ってくれた奴なんだからよ。

勇者っているだろ?ほら、十年前に魔王を倒した奴だ。

魔王をどうやって勇者が倒せたか知っているか?勇者はな、何度死んでも生き返って魔王に立ち向かうことができる能力を持ってたんだ。

流れとしちゃあこうだ。勇者が死ぬ。死んだらそこに亡骸だけが残り、奴は記憶をそのままに『リスポーン地点』とやらから『新しい身体で』生き返ってくるんだ。

俺たち1度でも死んだら終わりだってのにアイツだけ何度も生き返れんだぜ?不公平だよなぁ。

そりゃあもうイカした魔王のおっさんなんかすぐイカされちまうわぁな。だって記憶もそのまま体力も状態異常も戻るんだもんな。

魔王のおっさんが短期間で死んじまうのもしょうがねぇよ。

だがな、魔王がいなくなった途端、魔王っつー脅威に一致団結してた人間の国々はそれぞれ魔王に奪われてた領土の奪い合い、戦争を始めた。

まあ殺し合いさぁね。それがこの前の大戦よ。土地は焼かれ、人がいっぺえおっ死んじまった。

平和な世の中はすぐ終わった。で、この世界の一大事に勇者はどうしてたか。

そっから先はお前さんがどんな事情通だろうと知らねぇだろ?まあ落ち着け、いきりたつな。

あれだけ勇者は戦いを続けて、疲れちまったんだろうな、寂れた小国に引っ込んじまいやがった。

大戦のあおりを受けて飢えかけだった小国へ。そう、この帝国さ。ついこの間まで潰れかけだったんだぜ?

ただ勇者は知らなかった。自分の能力がどんなものか。この国の本性がどんなものか。

勇者が来た時、あいつがリスポーン地点をこの国に再設定しちまったのが運の尽きよ。

勇者は寝ている間に捕らえられ、その日のうちに工事が始まった。

リスポーン地点を大きく囲うよう、国営の食品工場ができたんだ。ここまで言えば大体予想はつくわな。

この国のクソ帝王はな、工事完成とともに勇者を殺した。すると囲われたリスポーン地点から勇者がまた出てくる。落ちるところはまた裁断場よ。

勇者の生き返り能力を利用した人肉加工場の完成よ。殺して殺して、勇者の亡骸を無限に生産する。永久機関だ。

このシステムのおかげで飢えかけだった帝国は生き返り、過酷な兵糧攻めも耐え大戦を生き延び、大国になった。

え?ああ、大丈夫だ。加工した肉はハンバーグにしたり缶詰の固形肉にしたりするから人だなんて誰も気づきやしねぇよ。

なんでそんなとこまで知ってんのかって?俺がその工場で働いてたからだよ。おかげで気が狂って、性根も腐りに腐りきっちまったがな。

気に食わねぇ従業員5人殺して、工場のラインにブチ込んでもなんとも思わねぇイカレポンチに仕上がっちまったよ。

そいでな、そっちの檻の奴はな、勇者の仲間だったんだ。魔法使いでよ。檻の中から勇者を救い出して逃がしたせいで凌遅刑って奴にされてんだ。

動けないようにしといてちょっとずつ体を切り刻んで殺してく刑なんだと。今じゃ虫の息で、全然原型留めてねぇっての。

べっぴんさんだったのによお。胸なんてもう両方切り取られてペッタンコだぜ?目の保養も台無しだぁよ。

そんなことしてももう勇者は戻ってこねぇけどなあ。今頃いつ復讐されるかってぇクソ帝王、泡吹いてるぜ。ギャハハハハ!

ま、さっきも言ったけど俺は感謝してんだぜ?コイツのおかげでもう工場は潰れたし、二度とあのクソみてぇなとこへ戻らなくて済むようになったんだからな。

それで、お前さんは……あん?罪人のふりしてるだけ?『魔法使いを助けに来た賢者』だぁ?面白ぇ冗談だな。罪人でもなきゃここまで来れねぇっつぅの。

ま、ジョークの一つとして受け取っておくぜ。

新入り、とりあえず一つ忠告しておくぜ。缶詰の『マルユーの健康ミート』だけはメシで出てきても食わねぇ方がいい。意地でもな。

そいつは勇者の亡骸だったものだからよ。

ええ、私も遠慮しておきます。

タイトル「ホ☆シ」

タイトル「STAR☆DUST」

タイトル「CIRCLE SQUARE」

タイトル「 うんぬんむ  あるかんむばは  めんぐるぷ 」

タイトル「この文は俳句であると言っている」

タイトル「死神なのに、死にそうです。」

タイトル「人を襲わないゾンビの作り方」

タイトル「1・いち・ichi」

タイトル「>>>>>>>>>>1

タイトル「フォーアウト」

タイトル「わっしょい山田とえいさー鈴木」

タイトル「トウナンですか?」

タイトル「忘れ去られた村」

タイトル「愛の薔薇」

タイトル「どす恋」

タイトル「校長先生絶好調」

タイトル「アメリカン昔話」

タイトル「ホモ太郎」

タイトル「海底の花火」

タイトル「戦争狂詩曲」

タイトル「大人の対応」

タイトル「停止した惑星」

タイトル「モノ太郎」

タイトル「聖剣と巫女」

タイトル「寂れた街」

タイトル「死を待つ天使」

タイトル「血塗られた手紙」

タイトル「監獄に咲く花」

タイトル「妖狐と賢者と魔術師と」

タイトル「浦宮さんちは怨み屋さん」

タイトル「矛盾解決します」

タイトル「孫虚空」

タイトル「天才たちの野望」

タイトル「ワンウィークラプソディー」

>>40「私の中の悪魔」

 息子が積み木をうず高く重ねて、褒めて欲しそうな目で私を見た。くろぐろとした丸い瞳がガラスのように光っている。
「あら、こんなに高くできるなんて、すごいね」
 息子は小さな歯を見せて笑った。目の下に小さな皺ができ、床に散らばった積み木で新しい建造物を組み立てようと背を向けた。四つん這いになった背中にシャツがずり上がり、パンツがチラとのぞいている。カラフルな縞模様。その上には、まだ瑞々しい肌が露出している。私はそれに羨望の眼差しを向けずにはいられなかった。私も昔はあんな肌をしていたのに……。息子はそうとも知らず、土台になる大き目な直方体の積み木を探している。

 六年前に結婚してから、平穏の中に私はいた。三年前に生まれた息子は丸っこく、撫でまわしたくなるくらい可愛かった。激務に追われていた夫も長めに育休を取って精力的に手伝ってくれたし、今も土日には家事を手伝ってくれる。金を稼いできているのをいいことに、偉そうな評論家気取りで文句をつける腑抜けた男どもに比べたら、倍数で表すのもバカらしいくらいいい夫だ。家事が下手でないのもいい。三年たっても相変わらず仕事は忙しくて目も回りそうだったから、体をどうにかしてしまわないか、ちょっと心配だったりする。

 うず高く積まれた積み木の塔は、よく見るとかなり安定したつくりだ。一番下の土台が一番大きくなっていて、弱い衝撃では崩れない。それをうっかり蹴飛ばさないような場所で、息子は新しく家を作っている。積み木は二階建てで、屋根は赤い三角だった。居住スペースの、四個の直方体の各辺は几帳面にそろえられている。三歳児が積み木をそろえられる器用さを持っているとは思っていなかったから、これにはちょっと驚かされた。

 ふと、あれが我が家か、と思った。きれいにそろった、安定した空間。絵本に出てくるような赤い屋根。確かに読み聞かせている絵本に出てくる家の屋根はどれも赤かった。塔の屋根も赤い。きっと息子の頭には屋根=赤というイメージが作られているのだろう。それにしても、自由に組み立てられるのにもかかわらず赤い積み木を使ってくれたのは、母親ながら嬉しかった。きっとあの中では私と夫、そして息子自身が睦まじく過ごしているに違いない。夫は働きに出ているが、息子の積み木遊びを見守っているこの瞬間が、私の描く息子との時間の理想に相違なかった。

 積み木を集めるたびに息子の小さな尻が揺れる。可愛らしい桃尻である。つねって、叩いてやりたい気持ちがうずうずと沸き立つ。
 
 ダメ、そんなこと……バレたらこの理想の時間が壊れてしまう……息子は泣くか、あるいは信じられないといった目で私を見上げるはず……。
 
 それは私には耐えられない。ならあの人に対してならどうだろう。誘えば同じ布団で抱き合ってくれる。が、きっとはたかせてはくれない。むしろ私は責められる方なのだ。数度叩いて私が嬌声を立てると、そのまま手を滑らせて下腹の方へ……そして彼のなすがままだ。受けるのは私、責めるのは彼。私が責めて、彼が受けるのではない。
 
 箪笥の上を見ると、スーパーボールがたくさん入ったプラスチックの瓶がある。独身の頃、私はそれでひとり壁当てをして遊んでいた。仕事の愚痴を言ったり、夫(当時はまだ彼氏だった)について惚気たり、推しの尊さを語ったり。学生の頃は息抜きによく泳ぎにっていたものだが、社会人になると時間と体力の関係でめっきり行く機会が減っていたから、それが水泳の代わりになった。

 そして私は一人で酒を飲むと、いつも棚の上の写真立てに向かってしゃべっていた。机の上の写真立てではない、壁を背にした写真立てに向かってだ。写真は黙って私の話を聞いてくれる。頷きもしない代わりに否定もしない。それは実に貞淑に、私を受け止めていた。うっかり熱が入るといつの間にか潰れて、朝になっていたりする。そういう時は頭痛がつきもので、シャワーを浴びると布団に横になって昼過ぎまで眠った。

 それに比べると、息子が言葉を話すようになってからはずいぶん大人しくて暖かい日々だ。イヤイヤ期で骨は折れるけれど、だいぶ物分かりがよくなってきた。保育園にも行かせてみたが、息子は楽しそうにゴムボールを追いかけたり、絵本を先生のところに持って行って差し出したりしていた。
 
 プールに行こうかしら。息子が本格的に保育園に行き出したら、日中に暇な時間もできるだろう。おしゃれなカフェに行くことだってできるかもしれない。誰かと会うこともできる気がする。そうしよう。

 息子が保育園に、平日毎日行くようになったら、おめかしをして、プールに行こう。それでお迎えの時間まで、思う存分沈むのだ。


 

 どうでもいいですが『プールサイド小景』なかなかいいですよね。『静物』もしかり。

タイトル「のび太。をプロデュース」

タイトル「鈴ヶ谷ハルカの憂鬱」

>>47「代理屋」

「はい、承りました」

 今日十一件目の依頼を受け取って、Fは自分の机に戻った。そして、机に貼った予定のメモを確認する。それはディスプレイにまで進出し、一部を隠していた。
 
 大した盛況ぶりだな、と彼はほくそ笑んだ。初めは退職代行サービス業として始め、今ではあらゆる依頼に対してそれを代わりに遂行する、いわゆる何でも屋のようになった。今では業界でも指折りである。かつては代理人の代理人を務めたこともあるし、草野球の大会に出られなくなった選手の代理としてサードを守ったことだってある。

 その他依頼の中にはかなりの難易度のものもあったが、それらもほぼやり遂げた。成功率が彼の会社の最大の売りである。

「Dさん、来てないですね」
 
 若手のMが言った。確かに、Dの席には誰も座っておらず、せわしなく駆け回るオフィスにあって一つだけぽっかりと空いてそこだけ時間が停滞しているようだった。

 このところ、失踪する社員が多い。AにG、先々週に至っては直属の上司のJが消えた。もともと社員の入れ替わりが激しいから、さほど気にすることではないと思っていたものの、指摘されるとさすがに怖くなってくる。
 
「またバックレだろう、よくあることだ」
 
 Mは首を傾げて不服そうな顔をしたが、予定されていた電話がかかってきた、と呼び出されて行ってしまった。


 次の日Mは来なかった。その時は依頼を実行しに行ったのだろうと思った。

 しかし次の日もMはやって来なかった。二日、三日、一週間たっても、Mは帰ってこなかったのである。


 ある日、Fは残業をして、日付の変わった人通り寂しい路地を歩いていた。乾いた空気が骨身に染み、小さく縮こまって躓きだけはしないように用心していた。左右のフェンスや壁の足元には煙草の吸い殻や雨ざらしの漫画雑誌が落ちている。

 正面から襟を立てたコートに中折れ帽を深くかぶった男が歩いてきた。顔が見えず、明らかに怪しい風体であったが、足元を見ていたFは気づかない。

 二人の距離は一メートル、また一メートルと近づき、すれ違うと、襟を立てたコートの男は踵を返してFにぶつかっていった。

 Fは背中に熱いものを感じた。それと同時に足の力が抜け、アスファルトの路面に倒れ伏した。Fははじめ何が起こったがわからなかったが、男が誰かと話している声を聴いて合点がいった。

「はい、現在代行中です。まだたぶん死んでないので、ちゃんととどめを刺しておきます……えっ、死体処理も僕らの代行なんですか……はい……それは別の担当者が代理でやる、と……了解です……」

>>90
読んだのだが、タイトルとの関連性がわからん…
解説を頼む

タイトル「Another Book」
タイトル「Last Message」

タイトル「囲中に止まろう!」

タイトル「かみながや」

タイトル「音尾算数一致」

タイトル「ATARIMAE Exercise」

タイトル「俺の家にサキュバスがいる件」

>>68
タイトル「忘れ去られた村」

父「今回の葉物野菜は王都では間違いなく高く売れるぞぉ」

父「この前の瓜は海辺の街では全く相手にもしてもらえなかったけどな」

父「……あの街の商人は物を見る目がない」

父「人が丹精込めて育てたかわいい野菜だというのに、所詮、あの街は場末の掃き溜めよ」

子「…………」

父「でも、王都は違う」

子「…………」

父「何だ、さっきから黙っているけど、言いたいことがあるなら言ったらどうだ?」

子「…………」

父「王都での売れ行きが心配か? それなら他所の村の出荷状況もしっかりリサーチ……」

子「うるせえよ!」

父「えっ……!?」

子「どうしてもと言うから仕方なく付いてきたのに、野菜の売れ行きとかグダグダと……」

子「知らねえよそんなこと!」

父「いや、王都の商人と取り引きが決まったら、青果店への出荷とか色々と作業がだな」

子「そんなくだらねえことに子供を使うんじゃねーよ!」

父「くだらないって……うちの家計を支える誇らしい作物だぞ」

子「泥だらけになって商人に頭下げる奴のどこが誇らしいんだよ!」

子「周囲を見てみろよ! 荒廃した街道、廃墟と化した集落、労働に追われる人々……」

子「そんな状況を見て見ぬふりをして、『すいません商人様、野菜買って下せえ』って、小せえんだよ」

父「……っと、ここはあの村のあった所か」

子「俺はなあ、この世界を変えるための仕事に就きてえんだよ! 野菜なんて……」

父「すまん、ちょっとあの村に寄ってくる。お前は馬車の中で待っててくれ」

子「おい! 俺の話はまだ終わってねえだろ」

子「……って、おーい、どこに行っちゃったんだ?」

子「村? あれのことか? えらく高い城壁のような壁が一部に残るだけの不気味な廃墟だけど……?」

子「こんなところで頭を下げて何してんだよ」

父「ああ、お前か。馬車の中で待っていろと言っただろ」

子「いきなり馬車から飛び出していったら気になるだろうが。一体何なんだよ、この墓標は。いや、それよりこの廃墟は何なんだよ」

父「ここはな、勇者の村だ」

子「勇者……?」

子「勇者って、俺が産まれる前にこの王国が魔物に襲われたとき、魔界に乗り込んで魔王を封印したと言われているあれのことか?」

父「ああ」

子「でも確か、その後闇に落ちたか何かで王様に刃を向け、処刑されたとかいう残念なやつだろ」

父「……ここに来てしまったんだ。お前も真実を知るべきなのかもな」

父「かつて、勇者たちが魔物を追って魔界に乗り込んだ頃、魔物たちによる王国への攻撃は最も激しくてな」

父「王都のすぐそばにあるこの村にも魔物が大挙して押し寄せたらしい」

父「勇者出身の村とはいえ、勇者が不在だったため村人は逃げ惑うしかなかった」

父「この遺跡には高い壁があるだろ?」

子「ああ、確かに」

父「かつてこの王国では、村から王都まですべての集落はああいう壁で覆われていたんだ」

父「さて、この村から逃げ出した村人たちは、隣の王都に助けを求めて駆け込もうとした」

子「そりゃ、王都だから護りの兵士も多いだろうしな」

父「ところが、王宮は魔物の襲来を目の前にして、王都の市門を固く閉ざした」

子「は? じゃあ逃げてきた村人たちは?」

父「王都の門の外側で、魔物にされるがままの状態だった」

父「王都は、門の外に兵士一人たりとも出さなかったらしい」

子「いやいや、魔界に乗り込んでいる最中の勇者が産まれた村だろ? 全力で守るってのが筋ってもんだろ?」

父「当時の王宮としては王族たちを全力で守るのが筋ってもんだろ?」

子「いやいや……、で、その結果この村はこんな廃墟になったと?」

父「いや、話にはまだ続きがあってな。ごく少数の村人はまだ遺っていたんだ」

父「魔王の封印を済ませて帰ってきた勇者隊は、変わり果てた故郷の惨状を見て愕然とした」

父「そして、遺った村人から事情を訊き、王宮に対して立ち上がることにした」

子「ま、当然だろうな」

父「ところが、王宮は『用済みの勇者を討ち取る絶好の機会』とばかりに勇者たちに総攻撃を仕掛けた」

子「いやいやさっきから色々おかしいんだけどさ、そんな話王都の民が納得するわけないだろ?」

父「じゃあ訊くが、お前の知ってる勇者の物語はどうなってるんだ?」

子「そりゃ、勇者は悪の手先となって王様に刃を……・って、あれ?」

父「そういうことだ。魔王戦線を経て絶対的な権力を手にした王宮は、情報をすべて自分たちに都合の良いように発信した」

父「で、勇者隊プラス遺された村人数十人 対 王国の精鋭部隊プラス王国の民約百万の戦いが始まった」

子「おっ、異世界転生勇者チート無双の展開だな」

父「何の話だ?勇者はこの村の出身だと言ったろ」

父「勇者隊は圧倒的少数をカバーするため、対象を当時の国王一人に絞った作戦を立てた結果、当時の国王を討ち取ることに成功した」

子「はい出たチート無双」

父「ところが敵将を討てばいいなんて作戦は誰でも考えつくことだ」

父「勇者と当時の国王は相討ち死した」

父「そして、王国の精鋭部隊はこの村を村人もろとも徹底的に破壊した」

子「…………」

子「いやいやいや、おかしいだろ! 狂ってるだろこの王国は!」

父「でもな、最後に遺った勇者隊の仲間は、王宮と交渉を続けて王国の改革を約束させた」

父「勇者の命と引き換えに約束させた改革はいくつもあるが、その一つが城壁の撤廃だ」

父「これでようやく、もう誰も、王宮の保身の犠牲にはならなくて済む世の中になったんだ」

子「それは確かに大きい一歩なのかも知れないけどさ……」

子「あんたもそこまで知ってるなら、なんで真実をもっと発信しないんだよ!」

子「勇者に着せられた汚名をそそいでやれよ!」

父「勇者隊は、結果的にこの村を殲滅させたんだぞ」

子「じゃあ何で、こんな廃墟に立ち寄って、こんな墓標に頭を下げてんだよ!」

父「真実を知っている人間が勇者の功績に思いを巡らせるくらい許してくれ」

子「だから、真実を真実として……」

子「そういえばあんた、何でそんなに詳しいんだよ」

父「そりゃあな……」

父「俺は3人いる勇者隊の生き遺りの一人だからな」

父「この村を忘れ去られた村にした俺たちには、そそぐべき汚名も回復すべき名誉もありはしない」

父「でもな、誰も王宮の都合に振り回されることなく、のんびり農業ができるような世の中を作ることが、俺たち勇者隊に遺された使命なんだ」

【完】

タイトル「We are aliens」

タイトル「それが大切 大切Wowanシスターズバンド」

タイトル「黒猫狂詩曲」

タイトル「原小学校、略してハラショー」

タイトル「原小学校の原翔くんはハラショー」

タイトル「HANEDA EXPRESS FOR HANEDA AIRPORT」

>>「自殺保険」

叔父が死んだ翌日、真っ黒な男が来た。スーツ、ネクタイ、革靴はおろか、靴下、髪、果てはワイシャツ、肌まで黒かった。それは人種的な黒い肌ではなく、人工的な黒い肌である。日焼けサロンに足繁く通ったかのようだ。

「田川寿彦さんのことで参りました」と男は言った。田川寿彦というのが叔父の名前である。

「あなたは誰ですか。初めて見ますが」

「こういうものでございます」遅くなりましたともいわずに一枚の名刺が二人の間に置かれた。明海保険自殺保険部・藤村操二。

 自殺保険?

「田川さんが自殺なされましたので、受取人のあなたをお伺いした次第です。保険金の受取については後程お話いたします」

「受取人にされていること自体、初耳なのですが」

「もちろんです。自殺保険ではご本人からの自発的な申し込みがない限り、契約を売り込むなどいたしませんからね」

「その自殺保険というのはいったい何なんですか?」

「自殺にかかる保険です。自殺のみにしかかからないのですが、手厚いですよ」

 ぼんやりと頷いた。独り身だった叔父が私を受取人にするほど信用していた、そのことは私をわずかに上気させた。

「しかしあなた、自殺保険についてわかっているはずではないでしょうか。……」

「そうですね。しかし叔父が入っていたことにやや動転してしまって……」

 垂れてきた鼻をすする。花粉のせいか、このところ調子が悪い。

「叔父の最後はどうだったのですか」

「詰めが甘かったんですかね、彼は首吊りの縄を締めたはいいものの、いざぶら下がるとそれが抜けてしまったんですね。可哀そうに、痛みでのたうち回っていました。だからね、僕ではないんですが担当者がきっちりと絞めてあげましたよ。僕が彼の体を支えてね」

>>94 それは僕のミスです。あんまりにも隠しすぎました。

タイトル「さっきの地震、ビビったな……」

タイトル「震度1の大地震」

タイトル「カミサマパラダイス」

タイトル「欲深な盗賊と無欲な少女~徒然二人旅~」

タイトル「嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼嗚呼」

タイトル「呪われた家族」

タイトル「銀河に願いを」

タイトル「シューティングスター」

タイトル「たそがれ、さみだれ、きみだれ」

タイトル「黄昏時に君は誰」

タイトル「BIG TSUNAMI ALERT」

タイトル「Last Japanese Human」

タイトル「拳銃と少女」

上方から街灯の光がわずかに射し込んでいるのみで、辺りはほぼ真っ暗だ。
俺は独りでここにいる。体は、動かない。
しかし、俺にはエモノがいる。諦めるわけにはいかない。


「誰でもいい!誰か!俺を見つけてくれ!俺はここにいる!」


精一杯呼びかけてみるが、いつも通り誰も応えない。
俺が完全に朽ちる前に、なんとしてもエモノを見つけなければならないのに。

日々、俺の体は……実にゆっくりと……朽ちていき、それを実感する度に焦る気持ちが募っていく。
「誰かいないのか。誰か、俺の声を聴いてくれるやつは……」と。
昼も夜も、俺はただ見上げながら助けを呼び続けることしかできない。


……


ここに来てから……たぶん……数年経ったある日の夜。
ギリギリの体で、いつものように呼びかけていた。


「助けてくれ!ここにいるんだ!ここから出してくれ!」


そうしていると突然、辺りが真っ暗になった。
いや違う。誰かがこちらを覗き込んでいる。あれは女……か?暗くてよくわからん。


「聞こえたのか!?」


女は俺の声を聞いて目と動かし、疑問の表情を浮かべた。


「ここにいる!俺をここから出してくれ!お前なら簡単だろう!」


そいつは頷くと、何も言わずにたやすく天井をどけてみせた。
腕を伸ばし、俺の身の丈よりも大きい手で俺を持ち上げる。
明るくなってわかったが、どうもまだ子供のようだ。十五、六ってところか?なるほど、学校の制服を着てるな。

ようやく得物が手に入ったが、子供か。まあ贅沢は言ってられんな……


……


「俺の声が聞こえたってことは、お前には才能があるってことだ。きっとヒーローになれる!」

「それに、お前のような才能を持ったやつは遅かれ早かれこの戦いに巻き込まれんだ。そら、後ろを見てみな」


手の中から聞こえてくる声に従って振り向くと、スーツを着た男が立って、私の手元を見ている。
血のついたナイフを持っているのはまだしも、翼まで生えている。
しかしそんな中で一番不思議なのは、声の主やナイフの男に対する恐怖が湧き上がってこないことだ。


「俺を構えろ!」


声が聞こえると、私の体が動く。知らない金属の塊を、箸やペンを持つように自然に構えた。
視界の中ですぐに、金属の突起と男の頭が重なった。その突起は走り出した男の頭にくっついて離れない。


「撃て!」


声が導くまま、驚くほどあっさりと、私は引き金を引いた。



>>123のタイトル「拳銃と少女」
このタイトルだと拳銃が主体なんじゃ?と思ったので……

タイトル「ハジメシャチョウ」

タイトル「苦情ネギ」

タイトル「おまえらは勉強ができない」

タイトル「パラドックスボックス」

タイトル「5京年ボタン」

タイトル「後悔と懺悔」

>>51「線引き家族」


居間につながる襖を引くと、何者かがキッチンに引っ込む気配がした。
炬燵机の上には、ミカンの皮が数枚、筋が置かれたティッシュペーパー。居間から抜け出したのは母らしい。

「ただいま」

 キッチンからおかえり、と声がした。遅れて二回からも同じ言葉。弟だ。バックグラウンド再生みたいに気のない声である。
ミカンを一つ手に持って僕は自室へと上がっていった。家はひっそりと静まっている。階段を踏みしめるぎい、ぎいという音が嫌に大きく響いた。
母はキッチンに潜んだままで物音を立てなかった。微かな息遣いの雰囲気が、沈滞する家の空気に伝播して感じられるような気がする。
掌中のミカンはひんやりと冷めていて心地よかった。幾度か手で冷たさを楽しんだ後、徐に頬につけてみる。快い感触であった。

 部屋に入ると、西側にある弟のベッドが慌ただしく暴れ、布団が立ち上がって冷徹な紅葉柄の壁を作った。
表情はなく、頑として受け入れないといったような格好である。
 僕は荷物を自分の机の足元に置くと、部屋の中央のカーテンを引いた。
兄弟共用の部屋が、これで二つに分けられたことになる。
弟のベッドに直立した布団の壁が崩壊する音がして、小麦粉が満載された袋が爆ぜるような衝撃がカーテン越しに届いた。
 鬼滅の16巻ある、と弟が僕に呼び掛けた。
ある、と返事をすると
「じゃあ読ませて」
 そう言って布団の中で背を向けたようだ。
 本棚から16,17,18巻を抜き出してカーテンの隙間から差し入れてやった。机に向かって座りなおしたころに、慎重な足取りで『鬼滅の刃』は回収された。

 夕飯に呼ばれて弟がベッドから立つ気配がしたので、階段のきしむ音がしなくなるのを待ってからカーテンをくぐって一階に降りた。
居間の炬燵の上には八宝菜とサラダ、ご飯がお盆に乗って置いてあった。八宝菜に手をかざすと、温いものが感じられる。
階段がぎち、ぎちとなった。弟が上がっているらしい。
少し待って、弟と同じ道をたどって僕も部屋に戻った。部屋に入るとき、弟が再び布団の壁を作ったことは言うまでもない。

 翌朝も同じようにまず弟がとって、入れ替わりで僕が居間にある自分の分を持って部屋に戻る。母親はそのあとで最後に残ったのを食べる。父親は弟よりもさらに早く食べ、まだ兄弟が目を覚まさないうちに出て行ってしまう。帰宅するのも遅いから、あまり僕たちは気にかけていない。

 その日に帰ると、弟は部屋に彼女を連れ込んでいるようだった。ドアノブに手をかけてひねって中に入り、僕は宿題をしようと思った。
朝って提出の数学の宿題で、量が多いうえにまだ手を付けていなかった。
弟は僕の雰囲気が侵入してくるのを感じるや否や布団にくるまって彼女を抱いた。
きっと後押しが足りなかったのだろう、二人は脱いではいなかった。ただ微妙に視線を合わせたり外したりし、恥ずかしそうにうつむいた雰囲気だった。
机に座って問題集を開いたちょうどその時に、くぐもったような押し込めたような、短い上気した高い声が聞こえた。僕は音をたてないようにカーテンのほうを見た。
弟と彼の彼女のシルエットが映っている。二人の顔は接近し、くっついているようだった。弟の手は彼女の胸のあたりにある。

彼女が両腕を背中側で引き合わせるように上半身をよじると肩から大き目の何かが滑り落ちた。弟はそれを確認するとさっきまで落ちた何かがあったところに顔を近づけ、シルエットの中に融合されていった。おそらく体の前面だろう。彼女は天を仰いでのけぞった。血が集中し始めていた。
 
 肉がぶつかる音がする。我慢するような声が漏れてくる。彼女の豊満なものが揺れる。直接は見えないが顔は赤くなっていそうだ。弟よ、それでいいのだ。
僕たちは君らになんだって言いやしないからな! ただ、影と空気を見るだけだ。そこから十分な情報を目に引き受けて融合させてやる。
それがどうなっているのか君はたぶん知らないだろうが、心配することはない、このことは僕たち家族の心裡にだけ保存されて、不外出の一次資料だ。
いかなる令状によっても出されないのだ。僕たちは僕たちの秘密を共有する代わりに、その秘密を秘匿する義務を相互に課している。
そうしないとたちまち我が家の在り方は瓦解してしまう。こうするしかないのだ。

 だから。

 彼女はまたがって体を上下に振る。

 君はこのように間接的に。

 唇は半開きになっているだろうか?

 そのプライベートを身内に。

 表情はきっとだいぶとけてきているはずだ……。

 晒す代わりにうちに閉じ。

 彼女の裸体が痙攣した。鼠径部あたりに手を持ってきて抑えている。

 こめて外界からそのプライバシーを完全に保護しているのだ。わかっているね?

 息切れしたようで、肩で息をしている。カーテン越しの背筋が気になった。

 弟よ、我が家のルールをきちんと把握しているか?

 扉の向こうに神社の境内の隅に居ついた狐のような雰囲気があった。

 君は絶対的な澱ものに覆われているんだ。

 母もまた弟の性交を感じに来たようだ。淡い雰囲気を発して扉の向こうに潜んでいる。

 だから不満を抱いて改革を訴えてはならないのである。

 母もまた、どこか上気しているようでもあった。

>ただし、板のローカルルールに則って、R-18内容を含むものを書くことはタイトル・SS共にご遠慮ください。

タイトル「強肉弱食」

>>69「愛の薔薇」

 詰襟の二人の少年が、橙色の差す坂道を下っている。西の空に一羽のカラスが飛び、夕陽をわずかに陰らせた。
背の低い方の少年が空を見上げて、

「あーあ、大学どうすっかなー。全然わかんねえや」
「まだ決めてなかったのか? センターの出願来週だろ」
「そうなんだよ、そうなんだけどさー……」

口をとがらせて大きな目をくりくりさせて歩いた。僕はその顔が好きだった。髪は柔らかくて滑らかだ。風が吹くたびに一本一本がさらさらとなびく。
瞳は色が薄く、夏になると彼はよく目の上に手を当てて影を作り、その上目を細め、
「ずいぶん眩しいね。目を開けてるのがつらいや」
 とはにかみながら言うのだ。普段白い首が強い日差しに晒されて赤くなっている。そこからあふれてくるのは彼の活きて熱く滾る血潮……。

 休み時間になると彼はよく僕の元にやってくる。小学生のころからそうだった。いつもいつも、休み時間になると僕の席にやってきて他愛もないことを話すのだ。
 流行りのアイドルのこと。
 昨日のバラエティのこと。
 勉強のこと。
 行事のこと。
 部活のこと。
 そして学校の女の子のこと。
 
 女の子の話をされると胸が締めつけられるように感じ始めたのは中学に上がった頃だろうか?
 僕はその正体を量りかねた。と同時に、可愛いと思う女の子、交わりたい子はいるのに恋愛感情が彼女らに対して湧かないのも不思議だったのだが……。
しかし彼が楽しそうに話をしているので、僕はそのことを告白することができずにいた。今でもできていない。きっとこれからも心のうちに秘め続けるだろう。どんな顔を彼がするのか本当に知ってしまうのが怖いからだ……。

「お」
 と彼は足を止めて店頭を見た。そこにあったのは花屋で、軒先に可憐な薔薇が立ててあった。いったい何輪あるだろう。百は下らないかもしれない。

「薔薇、あげてみたいよな。一生を誓った運命の人に。そのときどんな顔をしてくれるんだろう、俺のフィアンセは……どんな人なのかな」

 さあな、と僕は哀愁を心の底に沈めてから言った。膝に手をついて薔薇に見入る彼の顔は溌溂としていた。まるで将来の希望が既定の事柄であるとでも言いたげな表情だ。同意を求めるように笑いかけてきたので適切な相槌を打つ。

「出会えるといいな、そんな素敵な人に」

 無邪気な顔をして彼はまた笑った。しかし立派な薔薇だなー、ずっと見ていたいや。

 僕もそうだ、と声に出さずに言った。しかし薔薇は二の次である。薔薇に喜ぶ彼がなによりも喜ばしかった。素晴らしかった。愛らしかった!
 自然と幸福そうな笑顔に変わっているのが自分でもわかった。薔薇に目を移す。
 深紅の花弁が盛大に咲き誇り、火炎のように心の中をかき乱していた。熱く、火をつけようとしているようでもある。
 
 でも――そうするわけにはいかないんだ、わかってほしい。応援してくれるのはうれしいけどさ、それはなされてはならないんだ。僕が彼のすぐ近くに居続けるためにも。
 
 薔薇の花は立派で、深紅色、他のどんなものにも勝る純粋な深紅色であった。

タイトル「花一問目」

タイトル「ボルボットボボックス」

タイトル「廃人の街」


五月雨さんは僕のクラスの学級委員長である。

容姿端麗、文武両道、清廉潔白、純粋無垢と彼女を言葉で現すとこれでもかと彼女を褒め称える言葉しか出てこない。
実際五月雨さんはクラス中でも人気者で先生たちとの信頼も厚く、何だったら彼女のファンクラブなるものが存在するほどの有名人だ。

同姓のクラスメイトでも彼女を嫌う人は少ない。それは彼女が自分を嫌う者であっても分け隔てなく接しようとする慈愛と献身からもたらす人徳のお陰なのかもしれない。


「…◯◯くん? ホームルーム終わってだいぶ経つだけど帰らないの?」

そう、クラスの中でも地味で目立たず友達も少ない僕に対してもそれは変わらずで、僕にはそんな彼女に眩しさを覚え気後れすらしてしまう程に。


「あっ…ごめん、花瓶の水だけ取り替えたら帰ります…」

「ふふ、同じクラスなのになんで敬語?」

小さくはにかむ彼女に心臓がキュっと締め付けられるような気持ちになる。彼女は誰に対してもこうだ。

だから変に勘違いなどしてはいけない。


「私ももう少しで帰るけど……もうすぐ夕方だし暗くなると通り魔とか出て危ないから早くに帰った方がいいよ?」

「うん、ありがとう五月雨さん」

「どういたしまして」

そう言い残して五月雨さんはニコリと笑いながら教室から去っていく、純白のセーラー服と腰まで伸びた黒髪をなびかせながら。



どうやらこれが走馬灯というものらしいが、こんな直近の思い出しか出てこない限り、なんて僕の人生は薄っぺらいものだったのだろうか。

最近この辺りで通り魔による猟奇殺人事件が多発しているのは分かっていた、だけど自分が襲われるとはつゆにも思っていなかったが。

それよりも何も、僕が恐れ戦いてるのは眼前にいる通り魔と呼ばれるものがもはや人間のカタチを成していない化け物であるということだ。
その身からは肩や背中からは棘が生えており、肌は青白く血のように染まっている眼からは理性というものを感じられない。

僕は死ぬんだろうか?

死体ははらわたがぐちゃぐちゃの状態で発見されているらしい。きっと僕も腹を裂かれ、内蔵を貪るように喰われるのだろう。
そんなのは嫌だ、死にたくない。
駄目でも無茶でも好きな娘に告白の一つもできないまま終わりたくない。

そんな僕の意思を無視するかのように目の前の化け物は鋭く血に汚れた爪を僕に振り下ろした。


「見ぃ~つけた♡」


爪は僕に届かなかった。
僕を引き裂こうとした瞬間、何かに腕を切り落とされ明後日の方向へと飛んでいった。
痛みに悶える化け物の視線を追うと一人の女の子が立っていた、手には刀を持っていてきっとあれで化け物を斬ったのだろう。


化け物が怒り狂うように女の子へと飛びかかる、女の子は軽くいなすように避け再び化け物を斬りつける。化け物が必死に女の子を捕らえようとするも地を、宙を舞うように動き回る彼女には当たらない。

彼女は化け物を斬り裂いていく、しかし致命傷を与えるような攻撃ではなく少しずつ身体を削いでいくような、じわじわといたぶるように追い詰め、純白の制服を紅く染め上げ、背中まで伸びた黒髪をたなびかせながら………そんな、嘘だ、ありえない。

だって彼女は


「あれ…? あはっ♡もうおしまいかぁ……もう少し遊びたかったんだけどしょうがないか、それよりも…」


彼女の笑顔は清楚で、眩しく太陽のようだった。
しかし今の彼女は…妖艶で、どこか恐ろしく。


「暗くなると危ないよって……わたし、言ったんだけどなぁ……◯◯くん?」

「…さ…さみだれ、さん…?」



黄昏に染まる景色の中、恍惚とした妖しい笑顔を携えたきみは……だれなんだ?



>>119「たそがれ、さみだれ、きみだれ」
>>120「黄昏時に君は誰」

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お目汚し失礼、拙い文章でごめんよ

>>「どす恋」

「そうは言いましてもな、わたくしは食わねばならんのであります、大きくあらねばならないのであります」
甚兵衛の巨漢は米をひたすら口に押し込んで噛みながら、不乱に口説く努力をしていた。
目の前の女もまた巨体であり、男とは異なり飲み込むまで口を開かない。

「浅香さん、箸が止まっていらしてますな。どうなさったのか? どんどん、お食べになってください。同業ですから、遠慮する必要などないのでありますよ」

「別に」浅香と呼ばれた女は噛んでいたものを嚥下して言った。
「何も遠慮しちゃあいないよ。噛んでる間に新しいものを一気呵成に詰め込むことができんだけですわ」
「そうですか」

 二人は力士であった。男は前頭で、女は女性力士として活躍していた。
男は斯波山と言い、幕下転落の危機に瀕している。斯波山がそれを自覚しているのかいないのか、それは態度からうかがうことはできない。
何しろ彼は軟派な質で、遠征する毎に女を誘い買いなどしていたので、相撲協会の人間からよくは思われていなかったのだ。
 そんな彼も三十を目前にし、身を固めたいと思うようになったのだ。

 しかし彼の性質を知る女は皆敬遠して逃げていくし、せっかく新たにまぐわえそうな女をひっかけても、彼の性的な無節操が顔を出してこれまた逃げられてしまうのだった。
 そういうわけだから、浅香に狙いを絞って食事に来ているのである。

 浅香はかつて女力士として名を馳せていたが、長い伝統とはいえ土俵に上がることができないのに我慢がいかず電撃引退し、今は斯波山の所属する部屋で働いている。
知人は、痩せれば美人に違いないと皆言う。そしてそれは浅香自身もそうだろうと思っている。相撲なんかやっていなければ、男などいくらでもとっかえひっかえできるだろう。うぶな童貞を食い荒らして彼らが泣く姿を想像すると、彼女はエクスタシーのような勝利感を味わうのだった。

 しかし女力士になってしまったのだから仕方がない、言い寄る男は少なかった。だから浅香は斯波山の誘いを受けたのだ。
彼女とて斯波山のことは嫌いではない。嫌いだったら誘いを受けていないはずだ。それに斯波山に対しては、自分と似た雰囲気を感じ取っていた。
同じ異性を誑かす人間として、同族的な連帯感を感じていたのだ。おそらく自分が結ばれるならもうこういった男しか残ってこないだろう、ともどこか確信めいた考えも心中にあった。

 それは斯波山とて同じであった。軟派物の俺が捕まえられるのはこんなの程度だろう。痩せれば美人だしな。
相互の同情も重なって、彼らの間には冷めきった恋愛の感情が横たわっていた。それは燃えない。燃えないが、一通の太い運河のようなもので、その間を確かな交流は二人に強いつながりを抱かせた。
 
 もう一押しだ、と浅香は思う。つながろう、とかそれに類することを言ってくれれば、私もすぐに手をつないでいこうと言い出せるのに。

 斯波山は言った。
「浅香さん、あなたいつになったら身を固めてやるおつもりですか」

「いつでも構わんですよ、私は。今固めてやってもいいくらいです。来年でも、再来年でも。しかし早い方がありがたい。斯波山さん、あんたの方は」
「わたくしですか、早くしないと生涯独り身ですからね、早急にお願いしたいですね」
「では私はどうですか」
「良いですね、では浅香さんわたくしは」
「ええ、いいと思いますよ」
「そうですか、ではお願いしたいですね」
「はい、そうしましょう」
「それではこの後、仲を深めるためにちょっくらホテルに参りませんか」
「大丈夫でしょう。親方が何というか心配ですが」
「そのあたりは平気です。以前にわたくしはそういった話を親方としたことがあります。自由恋愛で婚姻を進めるのはいかが思うか、と。親方は言いました。現代は見合い結婚よりも恋愛結婚が主流だ。部屋の顔とか大企業、名家の跡継ぎならともかくお前は部屋に所属する単なる一力士だから、気にする必要はない」
「それはあなた期待されてないんじゃ?」
 笑いながら朝香は言った。
「そうでしょうな。でもそれがどうしたというのでしょう。気楽に相撲を取ることができますし、好きな女を食って捨てるも自由にできるのであります。本命を捕まえるまでの間の性欲を吐き出す相手を好きにできるのもいいもんですぞ」
「それを交際を申し込んだ人の前で言いますか。私も似たような考えを持っているので、あまり強いことは言えませんが」
「そうでしょうとも! 我々は似た人間なのではないでしょうか。だからこそともにいようというのです。同じ所帯で、浮気のような恋愛を続けるのです」
「面白いですね」

 二人は静かに食事を終え、勘定を済ませた。外に出ると温い風が足許に吹きつけ、互いの首筋のにおいをかいだ。
 安心した表情で見つめあった。その脚で二人は夜を過ごすホテルへと向かった。


感想求ム

>>70

タイトル「平行世界ツアー」

タイトル「さいたまーず」

タイトル「さいたまーずvsちばーず」

タイトル「オッドアイの猫」

タイトル「瞳の中の私」

タイトル「浮上戦隊アゲルマン」

タイトル「はじめての世界」

タイトル「隅付き括弧(鍵括弧)<丸括弧>」

タイトル「月刊''アナタの秘密’’」

タイトル「とある魔術の教書抜粋」

タイトル「Maleman vs Femalewoman」

タイトル「ローソンどきどき四丁目店」

タイトル「こちら葛飾区亀有公園前セブンイレブン」

タイトル「スタンド能力関連犯罪対策捜査部」

タイトル「最果ての村」

タイトル「こちら横浜港ダイヤモンドプリンセス号派出所」

タイトル「愛され系飼い猫になりたいだけの人間だった」

タイトル「ご注文はうなぎですか?」

タイトル「沈黙戦隊サゲルマン」

タイトル「サトーマンvsスズキマン」

タイトル「てやんDAY」

タイトル「テンサイ馬鹿凡」

タイトル「ご注文はうさぎですか!?」

>>74「海底の花火」

 ――聞こえるか? おい、返事ができるやつは返事をしろ。

 …………いいや、やめだ。点呼だ、点呼を取る。番号!

 ――いち!

 ――に!
 
 ――…………………………

 ――よん!

 ――…………………………

 ――…………………………

 ――…………なな。

 ――…………………………

 ――きゅう!

 そうか、半分しかいないか。みんな、艦内前方に集まってくれ。真っ暗だから、壁を伝ってな。



 明かりは全滅、計器類はほとんどダウン。動いてるのは酸素メーターと深度計、あとは酸素供給系統か……。

くそっ、通信、レーダー、発信機はことごとくだめか! ハッチもいかれてて脱出も試みられやしない!

なまじ生きられるだけあって、かえって地獄だな、これは……。

 ちくしょうめ、と手の中でライターを揉んでいる。彼は艦員の中で一番若く、短絡な男だった。整髪剤で逆立てた髪の乱れを気にしている。

 焦っても仕方ないさ、と壮年の男がたしなめるような優しい声で言った。こちらは三十代前半の整備士である。

左手の薬指にはプラチナの指輪がきらめきを待ちつつはめられている。指の背に触れるところには、Hirochika Yanaseの文字が刻まれている。

 その彼の背中にしがみついているのは髪の長い、三十路ちょうどくらいの若い女だ。

こちらも左手の薬指にリングがあって、やはりMasano Yanaseと刻印されている。二人は夫婦で、結婚してから三か月だった。

出航した直後には、二人向かい合って笑い、早く子供が欲しいな、などといちゃついて桃色の関係を披露していた。

 航海士は生存こそしているものの、全身を打って衰弱甚だしい。すでに意識はもうろうとし、へし曲がった腕はタオルで簡易的に縛られている。

舌の周りが随分と悪い。急性硬膜下血腫だろうか?

 艦長は動けない航海士の代わりに操舵を担っているが、動かないものはどうしようもないから、レンズをのぞきあたりを見回している。

見えるのは青ざめた砂である。のっぺりとした感触に思われ、おそらくはかき回す存在がまれなのだろう。

 うっすらとした影が見えた。オオグチホヤである。透明な口をばっくり開け、流れてくる微細な餌を飲み込んでいる。

近くには小さなエビ。長いひげを垂らして歩いていた。従容とした態度が艦長には気に入らなかった。

エビごときがあんなに悠々としておいて、どうしておれたちがこれほどに静かに絶望しなければいけないのか?

 明かり、使っていぞ。動ける三人の艦員はそろって顔を上げた。

闇のヴェールがかかった輪郭しかわからず、どんな表情をしているのか知ることはできない。

ただ確かなのは、Yanase夫妻が濃厚なキスをしようとしていたことだけだ。

二人は見つめ合うと、MasanoはHirochikaの首に手を回し、曖昧な香りの息をして顔を寄せた。そして吸いつくように二つの唇を重ねたのである。

 今さら愛するものたちが絡み合っても、場が華やぐということは決してなかった。

そうなるためには、機能をほとんど停止し、生殺しに処されている潜水艦内はあまりに希望がなかった。

その証拠に――Yanase夫妻は涙を流しながら舌を絡めあっている!

「あっ」と艦長が声を上げた。艦員は――航海士はわずかに首を傾けたのみだが――一斉に艦長のほうを振り向いた。「火山が揺れている」

「噴火ですか」「ああ、海底火山の噴火だ」「でも火口は」「いや……低い。かなり深いところから裾野はつながっているみたいだ」「では火山灰は我々の上に積もるのでは」「そうなるだろう」「わたしたちは移動することができないんですよね」「無論」「灰に埋まってグッド・バイですか」「そうなるな」「じゃあ、僕らは二度度発見されないというわけですか! 結婚したばかり、可憐な子供が生まれたかもしれないのに」「残念だ」「いやですよ、そんなの……」「もっと、燃えるように生きたかったぜ、馬鹿野郎が! ナナ、ちくしょう!」

 あ、と航海士が細い声を上げた。モニターが点灯していた。「外が見える……」

 マリンスノーが、彼らを葬らんばかりに美しく振っていた。桜吹雪が散るみたいに……そして奥の海底火山が二度、三度震えて火を噴いた。

 赤いマグマは瞬間的に冷えて黒くなる。そのわずかな光の繚乱さを彼らは認めないわけにはいかなかった。


タイトル「笑う男」
タイトル「Mr.Box」
タイトル「13」
タイトル「半透明人間」
タイトル「暗闇の中で」

タイトル「死神と少女」

>>123の少女視点バージョンも見たいかな

タイトル「高輪ゲートウェイ駅一番乗り男」

タイトル「矢野がうつになりまして。」

タイトル「アヤカシゴロシ」
タイトル「ヒトゴロシ」
タイトル「ケモノゴロシ」
タイトル「アクマゴロシ」
タイトル「カミゴロシ」
タイトル「悪魔の銃」

タイトル「異世界行き特急」

タイトル「ハートに火をつける簡単なお仕事」

タイトル「熱湯甲子園」

タイトル「癒しの実」

タイトル「FORCE OUT」

タイトル「セカイノハジマリ」
タイトル「セカイノフシギ」
タイトル「セカイノルール」

タイトル「全人類蘇生計画」

タイトル「殺人列車~murder train~」
タイトル「ヒトクイレッシャ」

タイトル「その時、当たり前の事が起こった」

SSって書き手も読み手も悪い意味での「大人」になったら成り立たない文化だと思う

タイトル「THIS IS 蘇」

>>165
乙です。雰囲気好き

タイトル「異形姫」

タイトル「鈴木戦隊サトーマン」

タイトル「蘇に愛された男」

タイトル「100手後に死ぬ黒石」

>>77「停止した惑星」

北方――これはあくまで便宜的な呼び名ではあるが――に、爛々と太陽が燃えている。
その場所に北中してから、同じ箇所を延々と照らし続け、杏子色の空には南へとたなびいていく雲があった。

 周辺は嫌というほど荒涼としている。かつて青かったこの地も、夜が来ず強烈な日差しにやられ、強風も手伝って植物の痕跡は骨粗しょう症になった骨のように穴が開いた黒い樹木の幹のみだ。移動ができる生物は皆ここから離れ、昼と夜の(すでにその二元的な概念は消滅している)境目に盛んに集まって過ごしていた。
 扁平な生物が太陽に向かって飛んでいく。コシライである。昼半球にずっと生息しているのはこの生物くらいのものである。コシライは風に乗って飛来するプランクトンを、網目状の大きな口で漉しとるようにして食べる。地球の生物でいったら、最も近いのはジンベエザメだろうか? 少なくとも食事に関しては近似するものとして考えてもいい。そして地上を移動する機構というものを持っていないために、ずっと空中に留まっていなければならないのだが、夜半球には風が少ないために、そこでは生存が困難になってしまう。だからコシライは昼半球の強風に向かってプランクトンがやってくるのをひたすら食う生活を行っているのである。
 
 昼半球と夜半球の間。砂埃がもうもうと舞うところに、のっぺりとした肌の生物がうずくまっている。扁平な頭、短い手足、その手足と胴を結ぶ膜、目を覆う瞼のようなもの。ハレイノーだ。後ろ足で立つことが可能になり、全体的にいっそう扁平に、鰓の張り出しがより極端になったブラキオプス類のような見た目?
 一匹だけ取り残されている。砂埃に巻き込まれるとハレイノーはぷよぷよした肌が砂にまみれて身動きが取れなくなる。水分が吸い取られて強張ってしまうのだ。仲間は逃げ出せたが、ふるふる一匹だけうつぶせたままだ。
 
 それを狙う大きな生物。鋭角的な作りの頭部、細い体、薄い翼、無駄のないひょろりとして締まった脚、その先には鋭い爪と細かい棘がある。エッキノーダーという。この惑星最大の捕食者である。普段は流れる砂の中で体を縮めて動かない。そして腹が減った頃になって首を伸ばして獲物を探し、それめがけて一気にとびかかって仕留める。不意打ち、そしてスピード勝負だ。

 エッキノーダーはしばし取り残されたハレイノーを見つめていた。同情しているような見方ではなく、どの角度から襲おうか見分している、残酷な目つきである。
 あッ……と息をつく暇もなく、可哀そうなハレイノーはエッキノーダーの口で背骨を砕かれてぐったりしていた。目にもとまらぬ早業。砂埃の引いた岩の上にハレイノーをいったん落とすと、爪でその体を抑えて弾力のある肌を裂こうと尽力し始めた。脂肪が豊富にあって、エネルギーには困るまい……。

 
 どれだけ時間が流れようと、夜は来ないし昼もまた同様に来ない。一方はずっと昼であり、一方はずっと夜である。太陽は地軸の真上にあって変わらない。影は常に、最も近い状態だ。その光を直に受ける極地は、冷酷な表情をしたクレーター状に大地が削れていて、そこからオニヒトデの触手のように幾筋かがそこから伸び、流れていく雲と同じく強い風の存在を示している。

 星は止まっている。それでも、この星に適応した生き物が生きている。

>>80「寂れた街」

一番小高いところに続く、コンクリートの階段を駆け上がって振り返る。蔦の這った壁が消えて、のろのろと漁船がやってくる細い湾港と、仄かに揺らぐ更紗のような雲が水平線の彼方までを覆っているのが、初夏の植物の青臭さと潮の香りが混じった風と共に届いた。

「ほら見てみい、ヤッちゃんとこのおじちゃんがかえってきとるが!」真っ白いランニングに白いラインの入った短パンを身に着けた褐色の少年が声を上げた。安物のサンダルは酷使されて足裏が擦れて溝はほとんどなくなっている。

「ちょっと待ってぇな、登るの早いんよ、カッツンは」一つ下の踊り場をようやく越した辺りから、大柄な少年が息を切らせて褐色の少年を見上げていた。白い靴下に青いスニーカー。アイボリーのポロシャツに鉄紺の半ズボン。「そない走られたら、おれはどうやったって追いつけんよ」

 カッツンと呼ばれた少年は縁に設置された手すりに肘を乗せ、口をとがらせて彼を見ていた。まるで対戦カードゲームのカードの交換を断られた時みたいに。「そんなでっかい体しといて、すぐ疲れたとか情けないことやで! ぐちゃぐちゃ言わんと、早よきい!」



 彼らは町に二人だけの中学三年生で、来年には島を出て高校に通う公算である。過疎が進んで高校がなくなって十年以上が経ち、それを当然のこととして受け入れていた。彼らの下の学年はおらず、島を出ていくと同時に中学校には一人だけが入学する。その下の三学年にそれぞれ一人、二人、一人。限界集落として国の資料には記載されていたりもする、そんな町で彼らは育ってきた。

「けーちゃんはええな、勉強ができて! 大学にも行かせてくれるんやろ? そないなったらずっと自慢でけるわ、けーちゃんのこと」
 けーちゃんと呼ばれた大柄な少年は、肩をすぼめてうつむいて少し恥ずかしそうに手を揉んだ。声が大きく活発なカッツンとは反対に気が弱く物静かだったため、二人が並んでいると身長差が縮まったか、あるいはないような感じがする。
「そうでもないで、おれくらいのやつはそこら中におるし、むしろおれは追っかける側やと思う。全然知らんことが山ほどあってな、不安で不安でしょうがないんや。いつここが帰られへん場所になってまうかもわからんしな」
「そない考える必要がどこにあってん、けーちゃん! 悪いことばっか考えとってもあかんで、楽しないやろ! ええこと考え、ええこと!」
「いや、それはおれもわかってん。でも見てみ、おれらが知っとんのはこの島ん中だけやろ? 外にはな、もっとぎょうさん人がおんのや! 望月さんとかな、そんな人がいてん、おれには理解が追いつかんのやよ、どうやったらあないな人がいることができるんかっちゅうことが!」

 カッツンは黙って聞いていた。何か思うところがあったのかもしれないし、あるいは言っていることを理解できる頭がなかったのかもしれない。だがいずれにせよ、無理に説得する姿勢はその場では見せなかった。これまでに身に着けた人付き合いについての学習から、ここは余計な励ましをするべきではないと、意識的にせよ無意識にせよ判断したことは確かだった。

「それにな、見てみい、カッツン。こっから見下ろしたら結構な数の家が見えるやろ? 高台からの景色で言ったら栄えているように見えるやんな? でもな、この家の中で人が住んどる家がどれほどあるっちゅう話や!」                                     一旦中絶

タイトル「盤取」

>>189の続き

 とけーちゃんは家の並びを指さし、町の縁の斜面に沿うようにして示した。窓の中身は真っ黒く、ガラスが破れているのもちらほら見える。
あるいは外壁を蔓が這って覆い、玄関わきの柱が濃緑色に隠されてしまっている。
「見えたやろ。どうや、そう思わんか。あれが悲しうてたまらんのや、ちっさいころに可愛がってもろたかもわからんのに、いつの間にかいなくなってもうとんねん。お礼も何も言われへんねやぞ!」
「そないに空いてるんばっかやったか? そのうち帰ってきよるかも知らんで」
「帰ってくるもんか! 年々人が減っとるのに気づかへんの、カッツン? 現実見い」
 
 カッツンは黙り込んだ。現実見い、この言葉が引っかかって考えざるを得なかったのだ。
 俺がおったんは、現実ちゃうかったんか?――けーちゃんのオヤジさんにアイスクリームおごってもらったんとか、ヤッちゃん家の漁船の排気のうるさい響きとか、また今度な、と言ってサヨナラした矢壁の秀おじさんとか、あれはみんな嘘やったん? ……やや、混乱が来ていた。現実と現状とをない交ぜにしてしまったのが原因ではあるが、それをきっぱり見分けることができるほど彼は諦めがよい性格ではなかった。できる限り自分が抱く感触と近いように、現実を認識する質だったのである。

「カッツン」けーちゃんはウミネコが鳴く沖のほうを見て、
「俺は高校を出たら、もうこの島には戻って来ん。外で億万長者になれるような人間でないんはわかっとるけどな、ここにずっといるほうがあかん、というのはほとんど確信しとる」
 なにゆうとん、と言おうとしたが出てこなかった。カッツン自身は高校卒業後に島に戻って漁師になるつもりでいた。そしていつでもけーちゃんに会うことができると、いかにも当然のように思っていたから、けーちゃんと将来顔を合わせることが二度となくなるかもしれないという、たった今告げられた告白が明らかにした事実をうまく自分の発言と紐つけることができなかったのである。数拍待って、彼はなして、と絞り出した。

「なして、ってな、今ここで物買えるとこがどんだけある? おれは田端さんとこの八百屋と楡おばちゃんのお店しか知らんで。ほんであとは工事屋の行木さんやろ。こんなとこで、どうやって生きて行けばええんや!」
「魚や、魚を取るんや! それを冷やしたり干したりしてな、山ほど売ってやるんよ。それでな、いいもん食ってな、それで十分やんか」
「いや、」とけーちゃんは頑強な、断固とした声音で、
「それじゃあかん。魚じゃあ今どきどうにもならへん。いくらうちが漁師町やというてもな、そもそも規模がちっさいもんで、懐が潤ってしゃあないということにはならへんのよ。悲しいけどな。それに、外に出てって帰ってきたんは何人おるん? おれは二、三人しか知らんで。毎年二人くらい外に出ていくのを、十年近く見とったんによ!」

 カッツンは驚きつつけーちゃんの顔に見入っていた。彼はけーちゃんがこれほど強く自分の気持ちを述べることを見たことがなかった。いつも彼が訊かれもしないうちに自分からべらべらと公開して、その流れでけーちゃんに言わせていた。それが自然であった。常にけーちゃんが彼の後ろについてくるような状態だったので、彼が自分の影響下から外れてしまった気分になっていたのかもしれない。それをわかってはおらずに呆然と反論を探している。

「わかったか、カッツン? おれが戻っても、ここじゃいかんのや。いくら勉強ができたって、体を動かせなここでは生きてけん。はっきり言って、もう二度と船には乗りたないし、かといってそれを助ける裏方の役も勉強がまったく意味ないもんや。せっかく効率いい方法探しても聞き入れてもらえんような気がするしな」
「気がするだけやろ、そんなことないで」

 けーちゃんはカッツンの無邪気な顔を見た。「そんなことないで」明るく、無垢な希望の言葉。彼は根本的にカッツンと違うことを再度思い知らされた。
おれはこいつにはかなわない、この街の論理にはカッツンの方があっている。おれとは違って……。

「なあカッツン、降りようよ」感じた劣等感を完全に隠してけーちゃんは言った。かまへんけど早ないか、とカッツンは少し不服そうだ。
「早やないで」噛みしめる表情を見せないようにして、カッツンに止められる前に階段を一段一弾降り始めた。
 ちょい待ってな、まだ降りるとか言ってへんやろ、と抵抗するような言葉を口にしながらもカッツンはけーちゃんの後をついて行った。
沖に出る漁船はなく、帰ってくる漁船も当然なかった。止まっている船は水揚げを全て済ませ、海水に使った網の絡まった部分をほどきながら点検している最中であった。

>>81「死を待つ天使」

重い、鈍色の錠に繋がれながら、けば立ち汚くなった翼に涙して考えた。おれが女と交わることが、いったいどうしてそんなに甚大なことなんだ。
ああ、確かに良いことではないさ。それでもだ、それでも、だ……両方の性器を破壊した上に首を切り落とすって、あまりに残酷じゃないか。しかも天使が手を下す。名目では正義の下での裁断は構わぬ、ということ。いうには、父なる存在の思し召しの通り、だとよ。そりゃもちろん知ってはいるんだがな、だからといって全員が全員、父なるを骨の髄まで信奉し心酔せねばならない、というのには違和感があるんだ。何故かって、父なるが必ず真理を透徹していると、誰が保証できるというんだ?

 あの女は、天国にあって似つかわしくない、いかにも煉獄から這い上がることのない者の典型みたいな、おどおどした態度で岩陰に隠れていた。
他の住人は暢気に水辺をとことこ散歩したり、花を眺めて口笛を吹いているのによ、そいつはこっそり座り込んだまま、俯いて、時折辺りを見回しては肘を縮こませたりと、明らかに挙動が怪しいんだ。掟に触れなきゃ、誰をガイなんて与えないのに……。
 ――なぜ踏み出して歩かない? ここは天国だ、お前を捕まえて食おうなんて、とこにもいやしねえ。おれは言った。
 ――あなたがいるじゃありませんか……。驚くことに、女はそう返したんだ。
 
 まさか、と純粋におれは狼狽えたね。こいつは天使を何だと思っていやがる、そんなに見下げたものとお前の目には映っていたか、そんな憤りを隠さずに女の前に立っていた。
 新たな声は聞かれなかった。妙だな、謝罪の一つもできないのか、と女に目を向けると――ここでおれは初めて女の姿をしっかり認識したわけだが――、震えて歯を鳴らせているんだな。ビビッて声が出ないくらいに腰が抜けてんだよ、情けないことにさ。しかも白衣の股間のあたりがしみになって、土もだんだん濡れていくしな。どんな顔してんだ、と興味が湧いてそっちに目を移すと、案外大きな目をしていて、睫毛も長い。そこにたっぷり涙を貯めて、唇が蜃気楼みたいに波打って曖昧な輪郭をしていた。すげえ怯えようよ、あれは。滅多なことじゃお目にかかれんぜ。あの感じだと、畏怖が先だって心を埋め尽くしていたから、漏らしていたことはちっとも気づいていなかったろう。                                     一旦ここまで

>>192の続き

 目の形を見ていて気が付いたんだが――結構きれいな顔をしていたんだよな。しっとりとした柔らかい黒髪が肩に触れて、更紗みたいに流れている。長い前髪が右目を覆い隠していて、――おれが見ていたのは左目だった――一本一本の隙間から潤んだ瞳が上目遣いで見つめている。小ぶりな唇が統御を失って震えていたのは先に言ったとおりだ。引きつった口角の両横にある頬は蒼白で、リンゴのような赤らんだ様子はない。精力は伝わらなかった。女なら、そういうのはあってほしいもんだがよ……。

 黙って女の体の検分をしていた。ほっそりとした首から、白衣の隙間に顔を出した、窪みが明瞭な鎖骨、その真下、ハッキリとしたことはわからないが、大きいわけではないものの形のよさそうな乳房。細身の腰。小ぶりな尻、痩せぎすな太ももとうって変わって弾力のありそうなふくらはぎ。おれはそれが何だか気に入って、一度試してみたい、そう思ったんだ。掟には触れるが、信条からしてそれが拷問のち死刑に匹敵する重罪とは認めることができないから……。

 幾周期か経って同じ場所に出向くと、女は同じ姿勢で座っていた。そのときは周りに誰もいなくって、おれのなかに茶目っ気というか、イタズラ心が芽生えたんだよ。どうしてそんな答えだったのか知らんが、――ここで襲うような仕草を見せたら――その想像はおれを力強くさせた。体の一部がみなぎって、さあこれを放出してやろう。そう思って足音を殺して抜き足、差し足、忍び足で女の死角を縫い背後に立った。女は気づいているようにはおれには見えなかった。あの柔らかそうな髪が背中に沿って、美麗な滝のような印象を与えていた。うなじが髪の一本一本が生み出す間隙の中に自己主張を押し込めていた。滑らかそうな、砂浜のように手触りと想像されるうなじ。色は白くて雪を思い起こさせる。では滾った体で荒らしてやったらこの女は存在ごと消し飛んでしまうのではなかろうか……。

 肩を叩いて不思議そうな、とぼけた顔で振り向いた瞬間に、唐突に押し倒してやろう。これから自分がどんな目に遭うのか想像の俎上に及ぶこともなく、ただ降りかかった出来事を理解しようと精一杯の、クエスチョンマークたっぷりの顔で女はおれの顔を見上げるだろう。
 いよいよ、いよいよだ……手を肩に伸ばしたその瞬間、女はおれを振り返って見、……幸せそうな笑顔を見せた! ……おれはこれまでただ一度も、あんな笑顔を見たことはなかった。天国の奴らはみんな幸福そうな顔をして跳ねまわっているんだが、それはあくまで幸福の発現であって、幸せの表現ではなかったんだ。つまりは、幸福に満たされているがために幸せを自発的に表すことができなくなっているんだな。それが良いことなのか悪いことなのか、この口では断言できんのだが。

 それを向けられたおれは激しく動揺した――さっき言った考えは、おれが捕えられてからまとめた内容だから、そのときは気づいていなかった――。慌てて引きずり倒して服をはぎ、顕わになった胸の頂の突起を強く摘まんだ。あっ、と悲鳴を上げてのけぞった女は痙攣し、白い顔を上気させている。馬乗りになって執拗にいじくり、喘ぐたびにおれは濡れ、……あとはもうそっちで想像してくれ。すべて終わると、女はぜいぜい喘いで火照った顔をとろけさせていた。白いものが流れ出てもいて、唇の縁には泡がついて女が胸部を上下させて呼吸をするごとに小さな粒が爆ぜ、また新しい気泡が湧いてきていたのだ。放出した器官は萎えつつあったが、おれ自身はかえって力があふれていて、まだしたりなかった。もう一度、とまたがりなおそうとしたとき、後頭部に赤い何かが散って暗転した。そして、気づいたら繋がれて、陰嚢、陰茎、陰唇を使用不可になるまで破壊したあと斬首だって……自己弁護の間もなくそう決められた。

 なあ、おれは悲しいんだ。どうしてあんな不幸をため込んでいたような女を襲っちまったんだ? どうせなら互いに幸せな気分がよりよいだろうに。おれは何かに急かされ追い立てられ、尊厳を破壊されそうな焦燥に駆られて……あのとき、どうして周りに誰もいなかったんだ? どうしておれを殺す前に、おれを止めるような何かが存在していてくれなかったんだ?

タイトル「あの世行き特急」

タイトル「THE LOCAL THREAD」

タイトル「竜の巫女」

タイトル「あの人への手紙」
タイトル「今は亡きあの人へ」

>>82「血塗られた手紙」

三か月ぶりにポストを開けると、小さな横型封筒が一つ、横たわっていた。各辺に、棕櫚のような植物の模様が、やや赤みを帯びて描かれている。
差出人の名前はなく、宛名だけの飾り気のないものであったが、消印はきちんと押されていて、母の住所に近い郵便局の消印だった。

 四か月間もの長きにわたり、母からの手紙は途絶えていたのだった。それまではひと月からひと月半に一通程度、欠かさず届いていたのだ。母は一人で暮らしていたから、手紙を書く余裕もないような大病を患ってしまったか、アルツハイマー病や認知症といった記憶障害を伴う何かになったのか、と考えていた。
そのためか、差出人不明の怪文書(?)であることにも気づかず、毫の逡巡もなく開封してしまった。中身は一枚の、罫線が十行前後ある便箋だった。いつも母が寄越す手紙はいつもこのシンプルな便箋なのだ。自室に戻り、炬燵机でそれを読んだ。

 「こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。しっかり三食食べて、健康でいますか。母は心配です。お前が死にゆきつつある時を想像すると、恐ろしくて寿命が日々加速しながら縮んでいく思いです。返信の一つでも、電話の一つでも寄越してください。そしてお前の声を聴かせてください。それだけでも、母は幸せな気持ちになります。お願いです。」

 ところどころ震えていたが、母の字で、安心感を抱かせる文面だった。変わらない母の手紙。

 しかしその次の行からは小筆の、なぜか赤い文字で、中心が大きくぶれた文章が連なっていた。稚拙な文体で、下手な文字で。

「おまえの母おやはずいぶんいい人みたいだ、むす子のようすをこんなに心配して、しあわせをねがっていて、ぼくはとてもうらやましい。こんなお母さんがほしくってたまんなかったなあ。だからもらおうとしたんだけど、だれあんた、やめてやめて、ってうるさかったのでだまってほしかったからべしってたたいたらぐったりしちゃった。たぶん殺しちゃったんだろうな、と感じて、とりあえずこまったからばらばらにして血を全部ぬきとってみた。どす黒い血もあったけど、きれいなピンク色の血もあったから、そっちをつかってみた。ためしにそれで字を書いてみたらすごく、太ようみたいにあかるかったから、書いてたと中のてがみのつづきを書いてみました。これがそれです。あなたのお母さんの血で、ぼくは文しょうを書いてみました。どうでしょうか?」

タイトル「スピン$」

>>194「あの世行き特急」



ーーーーーーー



『えー、次はあの世ー、あの世ー』

『尚この列車はあの世行き特急につき、途中の――駅、――駅、――駅には止まりません』


……?

なんだ、ここ…



ガタンゴトン



電車…?

でも外は真っ暗だな…



黒髪の女「……」



女の人だ。

すごいな、ピクリともしない。

寝てるのか?

他に乗客は――







ーーーーーーー

ジリリリリ!

男「!?」バッ

ジリリリリ!

男「」ワタワタ

ガチャ

男「……びくった……」

男「目覚ましうるさすぎなー…」




>>200の続き



ーーー学校ーーー

友「へー…電車の夢ならボクもたまに見かけるよ」

男「そうなのか」

友「うん。ボクの場合は走る電車を外で眺めてることが多いけどね」

男「友、鉄道好きだっけ?」

友「夢の話だろっ。ま、嫌いじゃないけど」

友「けどきみが夢の話をしてくるなんて珍しいね」

男「うーん、なんかやけにはっきり覚えてるもんだからさ。こう、つい誰かに話したくなるというか…分かる?」

友「その記憶力をちょっとは勉強に使ったらどう?」

男「あーあー聞こえなーい」

友「また追加課題もらっても知らないよ」

男「う……精進します」



キーンコーンカーンコーン



男「ってあれ、次って体育だっけ」

友「そうだね。さ、着替えるから早く出てった出てった」

男「やべぇ体操着もジャージも何もかも忘れた…」

男「頼む!ジャージ…は無いと寒いから体操着だけ貸してくんないか!?」

友「きみ、セクハラで突き出すよ?」





>>201の続き

ーーーーーーー



『えー、次はあの世ー、あの世ー』

『尚この列車はあの世行き特急につき、途中の――駅、――駅には止まりません』



…まただ。

またこの電車。



黒髪の女「……」



あの人も同じ。

座席の端っこでマネキンみたいに座ってる。



黒髪の女「………」スッ...





ちょっと動いた…?

…彼女は何をしているんだろう。

もっと他に気になることだってあるはずなのになんでだろう。

この人のことが、気になる。





ーーー学校ーーー

友「それで?きみの好みが黒髪ストレートのやや年上のお姉さんという話の続きは?」

男「なんでだよ!いやそうじゃなくて!」

男「気になんないか普通。だってそこに乗ってるのその人だけなんだぜ?」

男「怪しい雰囲気マシマシの状況なのにさ、その人だけなぜか全然怖くないし」

友「ふーん…まぁ実を言うとボクもちょっと気になって調べてみたんだ」スマホトリダシ

友「これとか、似てるんじゃないかい?」スッ

男「"猿夢"?」

男「どれどれ……」

男「………」

男「いや、違うなぁ」

男「こんなえぐり出しだの挽肉だの物騒なアナウンスしてなかったしな」

友「でもあの世行きって言ってたんだろ?十分物騒じゃないか」

男「んー…突き詰めれば死へ向かっていることだけは共通してるのか…?」

男「っつか、俺死ぬん!?」

友「夢に殺されたら世話ないよ。迷信だよ迷信」

友「きみの夢もどうせ取り越し苦労さ」

男「他人事だからって気楽に言ってくれちゃってよー…」

男(…気になるんだよなー)

>>202の続き

ーーーーーーー



『えー、次はあの世ー、あの世ー』

『尚この列車はあの世行き特急につき、途中の――駅には止まりません』



やっぱり来れた。

間延びしたアナウンス、殺風景な車内、真っ暗な窓の外。

そして…



黒髪の女「……」



一人静かに座る、彼女。

意識すればするほどいつもより鮮明に見える気がする。

…どうしよう。

彼女に話しかけてもいいのかな。



黒髪の女「………」スッ...

黒髪の女「――、――?」



え?



黒髪の女「――、――?」



なんだ?何か、喋ってるよな?

くそっ…よく聞こえない…!



黒髪の女「――、――?」



……あの!




>>203の続き

ーーー学校ーーー

男「そこで目が覚めちまったわけよ!」

男「あぁ…せっかく話しかけてくれたのに返事どころか聞き取れもしないなんて」

友「はぁ。これは相当お熱だね」

男「だから違うって。これはほら、あれだよあれ」

男「なんていうか、遠目で見てきた憧れのミュージシャンが、手の届く距離まで来た感じ?」

友「全然分かんないよ」

男「とにかくさ、これって絶対何か神秘的で霊的なあれじゃない?もうどうしようもなくあれ過ぎるよな!?」

友「ボクはきみの頭の方がアレな気がする」

友「…で?きみはそんなにその子が気にかかるのかい?」

男「そりゃそうよ!ここまで来たら何としてもあの人と知り合いになってやる!」

友「知り合ってどうするのさ」

男「どうするって……そう、夢の中の友達、夢友になる!はっはー、これ自慢できっかな!?」

友「………」





友「きみは、その子を助けたいかい?」





男「はい?助けたい?」

友「……」ジー

男「…苦しんでるとかなら、まぁ助けるだろ、うん」

友「そ…っか」

男「でも助けるってなんだよ、友?」

友「寝れば分かるよ、きっと」

男「???」




>>204の続き

ーーー夜ーーー

男「さーて、今日もあの人に会えるかなー」ウキウキ

男「おっと楽しみ過ぎて寝らんなくなんないようにせんと」

男「この時のためにわざわざジョギングして疲れといたし!」

男「宿題もやって頭脳労働もバッチリ」

男「じゃ、寝ますか」



カチッ(消灯)



男「……」

男「……」



ーーーーー

友「――その子を助けたいかい?」

ーーーーー



男(助ける……助ける……)

男「………」

男(お客が一人で寂しいから?)

男「………」

男(よー分からん…)

男「……」ウトウト...



.........





その夢が何なのか。
彼女が何者なのか。
そして男の奥深くに眠ったままの、真実とは…





以上です。
プロローグになってしまいました。
こんな感じのフリーホラー系ゲームってないんでしょうかね?

タイトル「刀と剣と拳銃と」

>>83「監獄に咲く花」

 ママが死んだから、私は家に火をつけた。赤い火と黒煙が立ち上って最寄りの路線からも異変がわかるほどになってようやく消防が来て、家の土塀の前でうずくまっていた私を保護したのだ。そして事情を聴かれ、家を燃やしました、と第一声。目の前で狼狽の色を見せた消防士の姿が、私にはなんだか滑稽に映った。
 警察は、おそらく放火だ、と言い、二階から高齢の女性の黒焦げの遺体が見つかった、とも話した。それは母です、と警察に伝え、火も私がつけました、と。予期していなかった様子で、ではあの遺体はどういうことですか。私は、母は病気で死にました。だから放火したんです。何といったって、母が死んだのですからね。それが理由になりますか、と警官が少し怒ったような口ぶりで、問いかけるふうに糾弾しにかかった。ええ、理由、と言ったらちょっと違う気もしますけれど、それが理由であるということしか確かなことは言えません。母が死んだから火を放ったというふうにお伝えするしか術は私にはなくて、なぜ母が死んだから火をつけたか、ということはどうやっても答えられません。ともあれ私は放火魔ですね。ではさっさと連れて行ってください!


 死体遺棄・死体損壊・非現住建造物放火等罪で起訴され、第一審判決のまま控訴せずに刑が確定し、服役中。のろのろと刑務作業をし、ひっそりと房で座り続ける日々。私は自らの手で放った火のことを思った――暖かかったな。あんなに暖かいものを受けたのは、ひょっとして人生なかったんじゃなかろうか……。あとは細い竹の枝を折るような高い音とともに舞い降りてくる火花、立ち上がる赤い舌。炎は盛んで、桜吹雪のような儚さと可憐さ。硬直している壁の向こうでうねる熱気が、生き生きした活力を私に少しずつ伝播させていた。あのときの、生命の胎動をもはや私は知っていない……。
 
 狭い窓からそれを見てみる。暗く、しかし視界に入らない年の明りが影響して、殊に明るい一等星、二等星がかろうじて見える程度。それでも、その一粒一粒の小さなつぼみが、ちょっぴり愛らしく見えた。遠くでサイレンの音がする。細いたなびくものが、星にかかってぼやけたような気がした。あのたなびきの足元で、また活力を持った赤い華が、物を食らわんと咲いているのだ、と感じた。私がそうしたように――。

>>200
>>207
すき

タイトル「数字と真実」

タイトル「列車事故」
タイトル「異常気象」
タイトル「ドント・ムーヴ ~そこから、動いてはいけない~」

タイトル「ニート探偵」

タイトル「ゲーミングジャージ」

タイトル「気弱な少年と気弱な少女」

タイトル「13号室」
タイトル「デス・パズル」

タイトル「売るセールの猫」

タイトル「Buffalo buffalo buffalo buffalo buffalo buffalo buffalo buffalo」

タイトル「イヒッと」

タイトル「ヘタレな彼氏と奥手な彼女」

タイトル「異世界行き特急」

タイトル「A canner cannot can a can」

タイトル「過去からの手紙」
タイトル「未来からの手紙」

タイトル「被告人を懲役1年6月に処す」

タイトル「IQがカンストした男」

タイトル「TAKA-KO-SAKI」

タイトル「将来の夢はノーベル賞で優勝することです」

タイトル「クトゥルフ神話の神々に好かれすぎてて困ってます」

タイトル「Another Island」
タイトル「或るYouTuberの日常」

タイトル「THE遠藤」

タイトル「マーダーグランプリ」

タイトル「3年D組斎藤先生」

タイトル「3億ジンバブエドル事件」

タイトル「a new career in a new town」

タイトル「おれドラえもん」「僕はジャイアン」

「"バカには見えない服"ってあるだろ。裸の王様のさ。あれ、もし仕立て屋が本物を作ってたとして、なんでそんなものを作るんだろうって、思ったことないか?」
「だってそうだろ、裸に見えたって、何の役にも立ちゃしないじゃないか。だからおれ、思ったんだ、"バカには見えない"って、ひょっとして――」


……


夜。天気は曇り。街の明かりに照らされて、あちこちで赤い水たまりが光っている。
ビルがびっしりのオフィス街も、もはや見る影もない。砲弾が抉り、その上に瓦礫をトッピングした車道を突き進むのは、国が所有する正規の戦車たちだ。
それに随伴するのもまた、正規の隊員たち。しかし不思議なことに、彼らは狙いもないようなめくら撃ちを繰り返している。
割れる音、叩く音がこやかましい。

「"J"はまだ見つからないのか!」

誰かを探す彼らのそばに、歩み寄る者が一人。高校生くらいの少年だ。武器は持っていない。
装いも、何の変哲もないジャージを上下に着ているだけだ。……七色に光っていること以外は。

「こちら西ハ班、制圧続行中です、どうぞ」

『こちら東イ班、同じく制圧続行中。"J"の痕跡なし、どうぞ』

全身を光らせながら、隊員のそばまで近付くが、彼らの誰一人として少年の存在に反応しない。
少年は、無線機を持った隊員の前でぴたりと止まり、右拳をゆっくり引く。

「"高トルク"パンチ!」

少年が宣言した瞬間だけ、ジャージの光が一際強くなった。
放たれたのは、喧嘩慣れした様子もない、構えもコースも素人のパンチ。それが隊員に当たると、彼を向かいのビルに叩きつけた。ビルの壁にヒビが走る。彼の胴体は二つにちぎれながら、ずるりと地面に落ちた。

この時、他の隊員たちが見たのは、吹き飛ばされる隊員だけだったが、それによって全く別のことを確信した。

「"J"と接敵!随時掃射せよ!」

隊長格の男の号令で、小銃が一斉に火を吹く。先と同様、めくら撃ちだ。
号令を聞いたところで少年はジャンプし、空中でジャンプし、また空中でジャンプし……虹色で軌跡を描きながら宙を舞い、戦車の上に着地した。空中でキャッチした弾丸を放り捨て、拳を握り、振り上げる。

「"金属化"・"ハンマー"・"高トルク"パンチ!」

銀色に変化した拳が足元の装甲に触れると穴は開かず、戦車全体にヒビが走る。少年が跳躍してその場を離れると、戦車は爆発大破した。

「後ろだ!戦車がやられた!」

「こちら西ハ班!"J"と交戦中!応援を――」

無線機に向かって叫ぶ隊員の前に、少年が着地する。

「"高トルク"パンチ!」


……


多勢に無勢が逆一方の戦いも終わり、燃える街の真ん中で、少年が座り込んでいる。ポケットからスマホを取り出し、イヤホンを繋いで耳にはめた。
SNSのチャット履歴を見れば、通話の不在着信がずらりと並んでいる。通話ボタンを押した。

「gekkohくん!オペレートするって言ったでしょ!なんで通話切るの!」

かけるなり甲高い声が飛び出す。

「すみません、待てませんでした。市街地ステージで民間人がいたんで、動転してしまって」

「だーから、ステージにいるのは旧人類で、わたしたち人間とは違うって、何べん言わせるのよ!」

「どうみても同じなので、つい」

「ついじゃない!っていうか、あんな知能指数の低いサルどもが、わたしたちと同じなわけないでしょ!」

「はい……すみません……」

少年の声に力がないのは、立場の上下よりも、疲れと落胆の方が大きかった。

「それで?今日のスコア、どうするの?きみの取り分は30kくらいあるけど」

「次のマッチングは50時間後でしたっけ。適当に食料と日用品補充して、ジャージの修理まではsuper_dryさんの方でやっといてください。残りは帰ってからで」

「はいはい、いつもどおりね。迎えはいらないの?」

「月曜で輸送ヘリの燃費がすんごい下方修正されましたし、ちょくちょく節約しないと。じゃ、お疲れ様です」

「はーい、気をつけてね」

通話を切って立ち上がった少年は、街を去る前に、火の手に向かって少しだけ手を合わせた。


タイトル:「ゲーミングジャージ」「IQがカンストした男」

タイトル「シャーロック・ホームズの孫」
タイトル「泳げなくなった河童」
タイトル「パンデミックテラー」

タイトル「或るバンドグループの話」

>>155の者
もうちょっとそれっぽくしてみた

タイトル「警視庁特殊犯罪捜査班~スタンド能力関連犯罪対策捜査部~」

タイトル「放課後の魔術師」

タイトル「ヘイセイマンvsレイワマン」

タイトル「湯婆婆ー婆・婆ー婆婆」

タイトル「偏差値マイナス1.0」

タイトル「デザインゑ」

タイトル「パラパラレルレル」

タイトル「デザインゐ」

タイトル「エイエイウラー」

タイトル「コエガキコエル」

タイトル「わゐうゑを」

>>120「黄昏時に君は誰」

 田園は快く錆びたみたいに光っていて、それはどこまでもを包含するかのように瀰漫した光だ。僕の影もまた手を伸ばしても届きそうにないくらい遠くまで延長されてしまって、輪郭が曖昧に溶けてしまいそうだった。
 君は僕よりも前に出ないまま、「夕暮れって、好き?」と闊達な印象の、かたちのある声で言った。ふふっ、ごく短い笑いが耳に届く。君はある限りまで話し終わると、いつも決まってはにかみ、そのような声を上げる。僕はそれに魅了されつつあったうちの一人だった。その君と、僕は夕日の背後に歩いている。
「嫌いじゃないよ、全然。むしろ好きだ。」
 慣れない口つきで送り出されたその言葉は、どうやら逆光にあてられて一瞬のうちに風化し切り、空中へと消えていったようで、続けて言われた「僕を含めて、みんなが君を好きなくらい」をまったく受けつけない感じで君は、「好きな人と感動しながら歩けたらな」と感慨を込めてぼやいている。
 だからぼ、ぼ、ぼぼぼぼくは、す、あ、ああ、うれし、い、うん、うれしい、よ、吃音にかかったようにひどく唇を強張らせて僕は伝えようとした。今度こそ、聞こえただろうか、しかし聞こえてきたのは逆光つええな、という若く青っぽい、しかし頼りがいのあるきれいに通る声。
 一旦ここまで
 

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タイトル「アメリカの首相と日本の大統領」

タイトル「学校の墓場」

タイトル「築地市場と大田市場」

タイトル「エーマンとビーマン、たまにシーマン」

タイトル「東京ディズニービー」

タイトル「飛車のソナタ」

タイトル「動く人形」
タイトル「或る老婆の話」
タイトル「666号室」

タイトル「泥団子の絆」

タイトル「星も見えない夜」
タイトル「何もなかった」
タイトル「遠い家路」

タイトル「パラレルフィーバー」

タイトル「黒い糸」
タイトル「クロイイト」
タイトル「廃戦」

タイトル「ジェンガリングジャングル」

タイトル「精神世界探索ロボ」

タイトル「キラワレモノ」
タイトル「ヤッカイモノ」
タイトル「すべてが逆の世界」

タイトル「角は斜めに縦横無尽」

タイトル「ドラエモソvsアソパソマソ」

タイトル「ドラフト2位の即戦力」

>>250
「学校の墓場」

ここは学校の墓場。ボロボロの建物のようなものが地平線の彼方まで延々と敷き詰められている。
今日もまた、役割を終えて廃校となった学校が落ちてくる。
最近は特に多い......

ある日、一つの学校が光に包まれながら天に昇っていった。
その学校は、どこか嬉しそうな表情をしているようだった。




こんなのしか書けなくてスマンソ

>>259
「黒い糸」

私はあるときから黒い糸が見えるようになった。
それが何かは分からないけど他の人には見えないらしく、それはいわゆる赤い糸のように人の薬指についていて、どこか遠いところ繋がっているようだ。
私の指にも繋がっていて、どこかに伸びている。
この世界は黒い糸で一杯だ。
あっちこっちに張り巡らされていて、触れることはできないけど動きづらい。
これがいわゆる運命の糸、とかだったら良いんだけどね。


ある日の朝出勤した時に、お隣の仲良し夫婦の指の間に黒い糸が繋がっているのが見えた。
それに、夫婦だけじゃなくて夫さんの指から子供の指にも繋がっている。
両端を見たのは初めてだ......

その日、会社の帰り道でバスに乗り込んでからネットニュースを見ると、私は衝撃的な物を見つけた。
お隣の仲良し夫婦の家で、奥さんと子供が亡くなっているのが発見されたらしい。
犯人は.........夫。
なんで.........あんなに仲が良かったのに.........
その時、私は朝仲良し夫婦の指の間に黒い糸が繋がっていたのを思い出した。
あれは、あの黒い糸は、もしかして本当に運命の糸で、その運命って、もしかして........

『次、止まります』

ふと、私は指に繋がっている黒い糸の先を見てみた。
その糸はバスの運転手さんに繋がっていて、バスの運転手さんの指にはたくさんの黒い糸が結び付けられていた。
その黒い糸は、乗客のみんなにまっすぐ、ピンと繋がっていた。

バスが停留所を通り過ぎた。

>>259
「黒い糸」

私はあるときから黒い糸が見えるようになった。
それが何かは分からないけど他の人には見えないらしく、それはいわゆる赤い糸のように人の薬指についていて、どこか遠いところ繋がっているようだ。
私の指にも繋がっていて、どこかに伸びている。
この世界は黒い糸で一杯だ。
あっちこっちに張り巡らされていて、触れることはできないけど動きづらい。
これがいわゆる運命の糸、とかだったら良いんだけどね。


ある日の朝出勤した時に、お隣の仲良し夫婦の指の間に黒い糸が繋がっているのが見えた。
それに、夫婦だけじゃなくて夫さんの指から子供の指にも繋がっている。
両端を見たのは初めてだ......

その日、会社の帰り道でバスに乗り込んでからネットニュースを見ると、私は衝撃的な物を見つけた。
お隣の仲良し夫婦の家で、奥さんと子供が殺されているのが発見されたらしい。
犯人は.........夫。
なんで.........あんなに仲が良かったのに.........
その時、私は朝仲良し夫婦の指の間に黒い糸が繋がっていたのを思い出した。
あれは、あの黒い糸は、もしかして本当に運命の糸で、その運命って、もしかして........

『次、止まります』

バスのボタンが押された音で、私は顔をあげた。
私はふと、指に繋がっている黒い糸の先を見てみた。
その糸はバスの運転手さんに繋がっていて、バスの運転手さんの指にはたくさんの黒い糸が結び付けられていた。
その黒い糸は、乗客のみんなにまっすぐ、ピンと繋がっていた。

バスが停留所を通り過ぎた。

>>266
何か、考えさせられるものがありますね。

タイトル「推定寿命測定機」

タイトル「警察戦隊タイホマン」

タイトル「角道を開けないで、飛車先を突かないで」

タイトル「将来の夢は日本の大統領になることです」

タイトル「或るタイムトラベラーの日常」
タイトル「迷い列車」
タイトル「レイコさん」
タイトル「白紙の辞書」
タイトル「女神の野神さん」
タイトル「可笑しなお菓子」

結構浮かんでしまった

タイトル「千葉県出身の福島さん」

>>274
「白紙の辞書」


やあ。僕は詩人...いや、見習い...志望......もどき......まあ、詩人ということにしておこう。
とにかく詩を書いて食っていきたいんだけど、いかんせん全然売れない。今回も編集さんに言われちゃったよ。

「君ねぇ、感性は悪くないが......いかんせんボキャブラリが足りんよ!ボキャブラリが!」ってね。

なんとかして語彙を増やしたいんだけど、これがなかなか上手くいかない。
色んな本を読んだり、辞書を端から端まで読んでみたりしたけどやっぱりダメだ。
そうやって古書店でいつもどおり古本漁りをしていたある日、僕はそいつと出会ったんだ。


「なんだこれ? 『白紙の辞書』......?」

「『これは普通の辞書ではありません。あなたが言葉を書き、意味を書くことで完成していく世界にひとつだけの辞書です』......へえ、面白そうじゃん」

そいつは表紙まで真っ白で、表紙と背表紙には金字で題名が入っていた。これに知った言葉を書き込んでいけば「ボキャブラリ」って奴も身につくかな。
レジに行くと、店主のおじいさんは何も言わずに会計してくれた。でもいざ本を僕に渡すというときに、ただひとことだけ言った。絞り出すように。

「お客さん。それに正しくないことを書いてはなりませんよ」

家の近くの筈なのに、僕はその店の存在を知らなかった。


四畳半の自宅に帰ると、いつもと変わらない物書き机が僕を迎えてくれる。それ以外何もないって?そうともいうかもね。
買ったばかりの辞書はサラサラして、そのページはまるで絹のように見えた。これを見て何も書かなきゃ詩人が廃るさ。
取り出したるは愛用の万年筆。どうせならやっぱり辞書風にと、こう筆を走らせた。

  いのち【命】 一瞬の煌めき。

「ふふっ、なーんて――――――」

えっ、まさか、一瞬で終わるようになっちゃったのか?(汗
しかし、人基準じゃなくて宇宙基準なら、まだ間違ってないからワンチャンある、かな?

タイトル「じぇじぇじぇの鬼太郎」

タイトル「或る怪談師の話」
タイトル「地球寒冷化問題」

タイトル「黒ギャル天王」

>>279「或る怪談師の話」


「なあアンタ、怪談を話すのが仕事なんだろ? ならアンタの知ってる『一番怖い怪談』を教えてくれよ」
「『一番怖い』というのはありませんよ。どれも一番怖いですからね...『一番聞きたくない怪談』ならありますが」
「暇つぶしになるなら何だって良いよ。ここのメシ代でどうだい」
「あなたはきっと『聞きたくなかった』と思うでしょうが、本当に聞きたいですか?」
「そう言われちゃ余計聞きたくなるのが、人間ってものだろうさ」
「絶対に後悔しない?」
「しつこいな、もちろんしないとも」
「......いいでしょう」


  これは私がうんと若い頃、当時の師匠に聞いた話ですがね。大昔ある所に、ジョークを作るのが上手い男がいました。
 で、同じ街には胡散臭いと評判の霊能力者がおりまして、占いが当たるとか当たらないとかというのが人々の専らの話題だったそうです。
 男も占ってもらったわけですが、結果は見事に大外れ。「やっぱり霊能力なんてあるわけないじゃないか」と男が早速霊能力者を冷やかすようなジョークを作るのですが、
 酒場で一度話せば、瞬く間に町の人々へ広がりました。これのせいで霊能力者は大恥をかかされたわけです。
  霊能力者は何とかして男に報復しようとしました。そこで色々試行錯誤して、ついに「話を聞いた人間は死ぬ」という恐ろしい呪いを完成させました。
 もちろん彼はこの呪いを件のジョークにかけまして、とたんに街の人々は――それこそ噂が広がるような速さで――バタバタと倒れていったという話です。


「しかも『この話』にも、彼が発明した死の呪いがかかっているそうな。そして何よりも恐ろしいのは......」
「...アハハ、アハハハハハハハ!! いやあ、面白いなあ!」
「何がですか?」
「そりゃアンタ、これ自体も巧妙なジョークってことだろう? よくできた話じゃないか」
「この怪談は本物ですよ。呪いのこともね」
「そりゃあ嘘だぜ。本当なら良かったかもしれないけどな。でも、もしそうならなんでアンタやお師匠さんは死んで――――」

 「おい!車が窓際の席に突っ込んだぞ!」
 「と、取り敢えず救急車呼べ! 誰か早く!!」

「本当だから困っているんですよ」


数百年後

「しかも『この話』にも、その霊能力者の作った呪いがかかってるんだと。そんでもって一番恐ろしいのが......」
「......やっぱりそいつは三流でね。中途半端だったのさ」

>>281
酉ミスすまぬ...

タイトル「芸人探偵山田さん」
タイトル「ミツドモエ」

>>262の者
こっちの方がいいかも↓
タイトル「界世の逆がてべす」

タイトル「あらゆる魔術の教書抜粋」

タイトル「座敷わらし、お貸しします」

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タイトル「ストレイ・ガールズ」
タイトル「ストレイ・ボーイズ」

タイトル「涼宮ハルヒの興奮」

タイトル「進撃のゴキブリ」

タイトル「目黒の斬魔」

タイトル「五反田のかつお」

タイトル「シニモノグルイ」

タイトル「Dead Eyes」
タイトル「死のサイコロ ~Die Dies~」

>>137「廃人の街」

 ピカピカの石鹸みたいなモノレールが、清潔な面持ちの労働者を乗せ、ウエハース風のビル群へとゆっくり滑っていく。その窓は浅葱色の摺りガラスで、車内から眼下を伺うことも、外部から内部をさぐることもできない。そこに乗っている彼らの姿を想像することは、モノレールを見上げるダウンタウンの人々の娯楽とはなり得なかった。すでに絶望的な状況に追い込まれているダウンタウンでは、成功者をコケにして笑うことは、あまりにも心の余裕と逼迫感を求めるものだった。ダウンタウンの人々は、逼迫した生活すら失われた頽廃的な日々を、合法の概念すらない快楽を自堕落に求めて生きていて、それ故に心の余裕などあるはずもなかった。
 彼らは頭上を走る、ほうき星のようなレールを見て、嫉妬心を抱くことを見越して建てられたと思うだろうか? 決してそんなことは考慮されていない、と彼らも、それを建てた行政府すらそう答えるだろう。そのように両者とも彼らを無視し、濁った茜色の底へ沈めているのだ。滅多に拭かれない赤塗れの体の酸っぱい異臭が充満し、ところどころで出しっぱなしで洗い流されずに残る精液の臭い、質の悪い煙草の脂と適当に混ぜ合わされた粗悪な麻薬が溶け合う唾液の臭いが、彼らの窪んだダウンタウンを猖獗し、いっそう彼らを不健康に落とし込める。
 彼らの多くは、生まれついてのDowntownerだ。ずっと、劣等地で育ち、劣位の人々の価値を内面化し、腐臭を纏い続けている。また、その空気の中に押し込まれる、ウエハース風ビル群の元労働者は、誰も彼もがひと月も経たぬ間にその雰囲気にのまれ、生まれついてのDowntownerと見分けがつかなくなる。それを知っていて、行政府は手出しをしない。頽廃したままでいてくれれば、彼らの生活支援さえしておけば文句が出ないのだから。それは誰もが知っている。誰も這い上がらない、その力のない廃人しかいないから、そのダウンタウンは廃人の街として延々瀰漫し続けるのだ。

タイトル「赤息吐息」

タイトル「仮面ライダーモハ」

>>146「瞳の中の私」

 白いブラウスに青いスカート、そしてよく磨いた大理石のように艶やかな足が、夜風をむしろ煽るようになめ豊かな美しさを保ち、ぼうと竹が内部からの発光にさらされているように闇に映えている。
 はるかに遠くにいるようでいて、その艶やかな姿はさも右手を伸ばすとすぐ届く30㎝のところにいるようだ。まるで石膏像、宝物のように取っておきたい。颯爽と彼女は自宅へと向かう。仕事終わりの夜中であるにもかかわらず、彼女は意気揚々としていた。というのも、明日明後日明々後日と仕事がないのだった。しかも祝日とも関係ない、ひと月前の休日出勤の代休である。有休を消化せずにもたらされた休み、しかもほとんど仕事をする必要がなかった休日出勤の代わりとあって、休みが一日、合法的に増えたと喜んでいたのだ。美しい彼女だが、その実かなりの出不精で、この三日は思う存分家でゴロゴロ、ダラダラするつもりである。三連休を、有意義に使わず、ひたすら怠けるというのは実は最も贅沢で、有意義ですらあると考えていた。好きなようにだらけよう。

>>299 続き

  彼はそれを知って喜んでいた。彼は彼女がお気に入りで、現在住む部屋も彼女を一方的に見られるからだった。手元には無数の写真があり、無防備な姿がさらけ出されている。ベッドに寝転がって薄着でポテトチップスを食べている姿、風呂上がりすっぴんで風に当たる姿、おもちゃを使って喘ぐ姿。中にはカメラ目線のものですら。私は当然そのことを知らなかったしどこからかのぞかれるとも思っていないから、その姿を恥知らずながら見せつけていたわけだ。私を撮っている人の眼には、誰にも見せない私の秘部が映っているはずだった。恥ずかしい、知られるなら信用している人であってほしいものだ、しかしそれでも勝手につかまれたその私が実際の姿かもしれない。俺は喜んでそれを撮っていたが、ふと、この姿を撮っているのは俺なのだろうかと思った。俺が撮っているのは俺の求めているものであって、俺の力で切りとったものではないだろう。圧倒的人工的構成。それは、カメラ目線でありながら、こちらに気づいていないあの女の不自然さにもつながる。
 あの女はおれを知らないだろう、事実前述のあの女の語りはあの女の語りではなく、形式的にこの作者があの女の語りを借りて語ったものであるからだ。一方で俺の語りはある程度俺の語りだが、あの女の語りなどは俺じゃなく作者が便宜的に俺の語りを則ったに過ぎない。話を戻そう、その自覚のないカメラ目線の前では、俺は面食らった。あのような底抜けのイノセントな目がかつてあったか? ない。あの眼には、盗撮のエロティシズムの代わりに、俺の垢だらけの酸味がかった汚い顔が投影されているのだ。だから彼女の眼が逆説的にイノセントなのだ。垢の塊があの中に入れば、そのほかは一切無垢なのだ。眼の中で、俺たちの正体が現れるのだ!

タイトル「インチキおじさんとぼく」

タイトル「適当に作った長い話」

タイトル「宝があった島」
タイトル「或るセールスマンの話」
タイトル「或る探偵の話」

タイトル「ニンゲンホイホイ」

タイトル「笑う壺」

>>148「はじめての世界」

 右を見て、上を見て、左を見た。12月のような寂しさもあるし、5月のような映ゆさもあり、また8月のような激しさもあるように思われる。
彼はあるときは佇みあるときは速足で路地を抜け、何度も振り返ったり灌木の裏や陰を覗いたりしていた。そしてこう考えた、

『ここはどこだ?』

 非常に驚き怯えて、背中じゅうを冷や汗が微細な蛇のように這っていた。盛りの季節の柿の木の隣に、板塀越しに立ち竦んだ。彼は人とすれ違うこともできなさそうな狭隘な路地に入り込んで、開けた道路に出なければならない状況に追い込まれていた。出口の左右は塀によって囲まれ、真正面しか見えないようになっている。

『おれはあの間から娑婆に躍り出て、異邦人の裁きに晒されなければならない』

 そんな不吉な予感が彼を打った。塀の陰には無数のエージェントが控えてい、俺をすぐさま攫っていけるよう万端の準備を設えているかもしれない。エージェントは画一的で、俺の右手を掴んだやつが次の瞬間には俺に猿轡をかませる役を担い、俺を運ぶ運転手が瞬く間に俺の隣でしょうもない質問をいくつも投げかけてくることだってあるだろう。
 勇気を出して、路地から出てみる。明るかった。左右にまっすぐな道が果てしなく伸びていた。地球を一周して戻って来れそうだ。
 秘密法廷はなさそうだった。彼は安堵し、どちらに行くか迷っていたが、足元に子どもが立って見上げているのに気づき探索をやめて微笑みを湛え、話しかけやすいように見つめ返してやった。
 子どもはじっと見るばかりでなかなか話そうとはしなかった。自分が悪いのかと自信を無くしかけ、沈痛な思いで俯くこうとした途端子どもが口を開いた。もっと早く話し始めてくれ、と彼は思った。
「はじめまして」彼は次の言葉を待って黙っていた。「はじめまして」子供が繰り返す。

続く

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続き

「はじめまして、って言えばいいのかな」彼は言った。「はじめまして。これでいい」やや威圧的に言い子どもを打ち負かそうとした。しかし子供は気にする様子もなく、深々とした墨のような瞳を向けた。吸い込まれそうな雰囲気に彼は飲まれ、踵を翻した子供に自然とついて行くことになった。

 しばらく行くと、心落ち着く空気が訪れた。その正体を探るままに歩いて行くとその理由に気づく瞬間が訪れる。わかったぞ! 彼は無声で叫び、そして勝鬨を挙げた。「エウレーカ!」

 「よしきみ、ありがとう! ここがどこかわかったよ。君のお蔭かもしれないな、バイバイ!」彼は去ろうとした。しかし子どもはわれ関せず歩いている。不愛想なガキだなあ、と思っていたが、子供のあとに彼はついて行っていて、それに気づくまでに時間がかかっていた。

『おかしいぞ』彼は思った。

「おかしくないさ」と子どもが唐突に、判決を言い渡すように言った。「ここにいる以上はそうせざるを得ないんだ。気づいたならちょうどいいし、しょうがないな」

続き

 固唾を飲む男に子どもははっきりと告げた。「君が自分の世界を失ったとき、この世界がはじめてつくられるんだ。僕らは〈はじめての世界〉って呼んでる。そこに来た人を回収するのが僕の役目だ」
 男は沈黙しせかせかと子供と同じペースで歩く。意志が先か、運動が先かわからなかった。「ここははじめてだと認識した状態でしか維持され続けない。君が思い出した途端にここは崩れ始め、消える。それはあまりに不憫だからね、僕らはそこにいる人を連れて行くんだ。あっでも、元の世界には戻れないよ。君が消えた時点で〈はじめての世界〉が切り出され、再構築される。もう戻る余地がないんだ。だから僕のあとについて、箱に収まっといて。身動きできないつまんないとこだけど、我慢して。そうするしかないんだよ、わかってね。拒否権はないよ。もっとも、最初からそんなものは与えてないし、だから君は心を奪われた状態で歩かされているんだけど……」

 彼は歩いている。しかし首はおかしな角度に曲がり、涎が垂れ白目をほとんど向き白痴の装いを現していた。

タイトル「I write Japanese」

タイトル「フライングチキン」

>>153「ローソンどきどき四丁目店」

(舞台には、コンビニだとわかるように会計、おにぎり・弁当の棚、パンと雑誌の棚を並べておくこと。隅には段ボール箱を、いかにも整理途中というふうにいくつか積んでおく。それと店員を二人ほど。二人は特徴的だが、人ごみに溶けてしまいそうな没個性感を持ち合わさせておきたい。彼らがいることをずっと印象づけられたし。店内には店員二人と棚を物色する客が一人。)

店員A:……(黙ってレジの中で立ち、客が来るのを待っている。小柄でもじゃもじゃ頭。性別はどちらでも構わない)
店員B:……(品出しを一人で行っている。Aがレジに立っているのをとがめないで黙々と。客が質問をしに来ないかと多少気を張ってはいるが、あえて考えないようにしている。)
(客、何も買わず出て行く。上手に消える。)
A・B:ありがとうございました、またお越しください!
(沈黙)
B:なあ、手が空いてるなら手伝ってくれ。お客もいないし、暇だろう?
A:ううん……もう何分かしたら、揚げ物を作らなきゃいけないんだ……ほら、あと4分で10時だよ(と、時計の方を見やる。Bはそれにつられかけるも、それを振り払う)。
B:4分もあるじゃないか。それだけあれば、ちょっとはできるだろう。
A:それは、怪しいんじゃないかな。案外、時間がかかってしまうものだよ。早まる分にはいいけど、遅くなるのはなんとかして避けなきゃ。
B:なら、今から作り始めてしまえばいいじゃないか。終わったら品出しやってくれよ。
A:ああ、そうすればいいな……。

続く

>>312続き

(客がやって来る。上手から、店内を伺うように。派手なワンピース。絵本の中でしか存在しなさそうな、メルヘンチックな女だ。)
客A:……(背をこごめ、下手に出て店員を見つめる。A、B両氏はそれに気づいて同じような挙動で彼女を見る。)
A、B:いらっしゃいませ!
(客A、会釈して店内へ。棚を物色。)
A:来ちゃったな……揚げ物、揚げ物。
B:(Aを見て憮然とする。品出しを実質押しつけられた上にレジ対応も任されたも同然なのが理由だが、それは舞台上では明らかにしない。)
(しばらく個々の作業を続けること。自然な擦過音はかき消さないように)
客A:あの……(Bに話しかける)
B:はい、何でしょう(まるで気にせずにこやかに努めるが、それは彼自身の本性ではないことに注意されたし。)
客A:すみません、牛乳は置いてないでしょうか。
B:牛乳ならありますよ、ほら、そこです。(と、おにぎりの棚の隣の棚の下手側を指さす。)
客A:いえ、あれじゃないんです。
B:あれじゃないって? 銘柄にこだわりでもおありですか。
客A:そうでもありません。ただ、あの……ここって、牛乳屋さんではないんですか。
B:はい?(A、振り返る。気になり始めて、揚げ物をしながら聞き耳を立てる。)
客A:え……だって、表にはおっきく牛乳の絵があるじゃないですか……看板に偽りありですか……。
B:ああ、あれですか……ただのロゴマークですよ、それはとんだ勘違いです。(B、優しい笑顔のつもりの苦笑い。)

続く?(展開が思いつかないので、どうしましょう?)

タイトル「牢村」
タイトル「老村」
タイトル「楼村」
タイトル「或る落語家の話」
タイトル「水神祭」
タイトル「或る講談師の話」

だいぶ浮かんだわ

タイトル「ここはVIPですか? - いいえ、こここはSS速報です」

タイトル「平仮名戦隊あマン」

書き直し
タイトル「平仮名戦隊あレンジャー」

タイトル「モンスターグランプリ」
タイトル「或る漫画家の話」
タイトル「或る兵士の話」
タイトル「或る料理人の話」
タイトル「或る絵師の話」
タイトル「或る画家の話」

結構浮かんだ

タイトル「サブリミナルパンデミック」
タイトル「サディストとマゾヒスト」
タイトル「最強の最弱」
タイトル「忍びの里の掟」
タイトル「プリンは何処へ?」
タイトル「或るロックスターの話」

すっごい浮かんだ

タイトル「こちら魔界立魔王城前高校」

タイトル「JO-BANーLINE!」

タイトル「お前はもう詰んでいる」

タイトル「固唾が飲めない」

タイトル「変態戦隊キモイマン」

>>313
(思いつかないなら一先ず休憩されては?そうすればもしかしたら続きが浮かぶかもしれませんよ?)

タイトル「草加学会」

>>156「最果ての村」

 TOKYO、という文字列が、いまだに頭にこびりついている。もう、そんなところはとっくに捨てたはずだ。しかし、なぜ離れていかないのだろう。

 そんなことを考えているくらいだから、彼は都会から抜け出してどこかの辺境へ旅立っているのだった。だが若くて凡庸な彼には金がない。飛行機や船を使うことはできないので、電車やバス、貸自転車、あるいは徒歩などを駆使して国内を放蕩しているのだった。

 だいぶ遠くまで来た。地名を示す看板ももはや見かけることはなく、森閑とした畑に広漠な雑木林に包まれひび割れたアスファルトがかろうじて道路の体裁を保っていた。
 ……ここはどこだ……朽ちていく風景に襲われ、不安な気持ちで立ち竦んでいた。西の角には草が絡み泥と錆が定着したトラクターが、穴だらけの幌屋根の下に置き去りである。小屋はその2、30メートル先にあるがそれもまたボロボロで、とても誰かいそうになかった。目が潤み始めた。歩き続けて疲れていた。座ることもほとんどできていなかった。

 
 礫が取り囲む寂寥な駅にたどり着いて、興味本位で降りて散歩していたら、彼はそこに着いてしまったのだった。彼は都会に嫌気がさして出てきたが、東京で生まれ東京で育ちかつ東京一円から出たことのない彼にとって、日本のほとんどは異邦だったのだ。ましてこの辺境である、何をかいわんや……。

 

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>>327続き


 道路に沿ってとぼとぼ進んだ。駅がどっちにあったのかまるで分らなかった。だから適当に歩くほかなかったし(人は一度も見かけていない)、駅の近くに人家が数件あっただけなので、この先にまた家がある可能性は十分あると踏んでいた。だがそれはますます伸びていく道路の両脇の草木に、裏切られる予感しかしないのだった。生き物が見たかった。それも動くものを。マムシでも青大将でもいいから、目の前を横切ってほしかった。一人ぼっちで怖かった、寂しかった。突然の邂逅を望んだとき、彼は自分が人の住む家にありつけない未来をあり得るものと考えていることに気づいた。ぞっとして、その考えを振り払おうとした。しかし追い出そうとすると何度でも、TOKYO、の文字が蘇るのだった。


 ついにアスファルトがなくなった。草が生えっぱなしの砂利道を分け入っていく。そう書くと絶望的じゃないか、そうだろう? と彼は誰ともなく呼び掛ける。わざわざそういうからには、絶望から彼は脱しているのだった。かれは、「砂利道」を歩いているのである。もうわかるだろう? 山頭火はこんな道を進んだだろうか? 分け入っても分け入っても青い山はこんなところだったろうか。彼はそれを知らなかった。

 

>>329続き

その後彼は別の場所に移動することができた。二両編成のガラガラの車内で呆然として座っていた。
 人の足が入っている形跡はあったものの一向に開けず、彼は疲弊してしまって曖昧な意識でいた。そのうち、人家にたどり着いたのだ。といってもそのような容態だったために、はきはきした受けごたえはできなかった。家を見つけて近寄ると、住人が鋭敏な感覚で軒廡へと迅速に表れ、驚いた表情で、どがんはってん、なんてーこだんとかあいおらあ、と言った。疲れてくらくらしていたので、ええちょっと、とか曖昧な返事で濁した。目的という高尚なものはすでに脳裏から消え失せていた。何もできないくせに、何もしたくなかったのだ。住人は慌てた様子で、いあんはっつめなばしゃあいちゃだらんべ、はいしゃーさはいおぶらら、ぎょしーきよ、と勧めてくれた。それに甘えて駅まで送ってもらった。他に住んでいる人はいるんですか、と聞くと、
そだいんがよ、もせーはっつきんいっと、もうなんけかいおるべな! と答えた。まだ奥に人が、と新鮮な気持ちだった。果てじゃないんですね、と呟いた。住人は聡くそれを聞きつけ、なな、いあんとかよりはっつめたとかいおらによ! と力強く断言したのだった。

 彼は何故会話が成立したのかわからなかった。あんなにどぎつい訛りを理解できるはずはないのだ。しかし、それはどうでもいいのかもしれない。とにかく、彼は最も辺鄙な場所へ行ったと言い切れるのだった。彼を乗せた電車は、人里の果てから遠ざかっているのだった。

タイトル「100万回殺したねこ」

タイトル「イチギガバイト」

タイトル「春はつとめて」

タイトル「遅押しクイズ」

タイトル「四面蘇我」

>>166「笑う男」

「眠いんですか?」と、黒ずくめのスーツに山高帽の男が話しかけてきた。うさん臭さを何度も何度も濾して蒸留までし、そうして取り出した液体が人間になったような男だった。これ以上ない怪しさじゃないか? 彼は警戒しようとしつつも、実際彼の言う通り眠かったから、不完全な拒み方をしてしまった。男はそれを都合よく解釈し、勝手に彼の斜め前の椅子に腰かけた。

「すみませんね、みんな立て込んでいるようでして、声がかけられなくてワタクシ悲しかったんですよ」
 男はわかりやすい軽薄さを隠しもしないでニタニタ笑っていた。両手が机の上に出て、彼が手袋までしていたことを知った。
「そこで発見しましたのがアナタ! たった一人でうとうとしてるなんて、なんて好都合な! すばらしいですよ、ホント。ありがたやありがたや」

 男は彼をあからさまに見下して堂々とのたまう。しかも肘を机について頬杖をし、足まで組んで体は斜めだ。態度も、発言も余すところなく失礼なのだが、何となくその雰囲気がごまかされているのは、不自然なほど執拗にニタニタ笑っていて、それが延々変わらないせいだろう。

 彼は睡魔のせいで男を追い払うことはできないのだった。奇妙で嫌な感じだったがどうにもできない。

 男はニタニタしながらタバコまで吸い始めた。鷹揚とした動作がここでは尋常でない腹立たしさを覚えさせる。
「あーねえ、とりあえずお伝えしましょうか――何を、というのはなしですよ。ワタクシはこれを誰かに伝えなきゃやっていけないんですから」先制して男は、勝手に滔々と話した。

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>>336続き

「このところ、皆さん余裕がなくて残念ですよ、ねえ? 同意はいりません。みんながみんな、画面だったり対面の人と何とか生産性をあげようと躍起になっていらっしゃる。
 ワタクシ、ヒマになっちゃうんですよ! もっとゆっくりしましょうよ。仕事なんかおっぽり出してさ、甘ったるいケーキと砂糖たっぷりのお茶を飲んでダラダラしましょうよお!
 みんな時間をどんどん一本化しちゃって商売あがったりですわ。もう、時間を使う方法がほとんど一個だけ。多様性の社会ですよ、まったく信じられませんね、ぷんぷん。
 さあ、そこでです、アナタ! 世の中の価値観は金銭的な生産性だけじゃないんですよ。むしろ、真の価値はそんなところにはないのですから! 唾棄すべきですよ金儲けなんて。
 ではそのために見てもらいたいものがありましてね。なあに、変なものじゃありませんよ。ちょっとしたパワーポイント資料ですから。頑張って起きててくださいね。ははは、目開いてます?
 …(中略)…見ての通り、人々からは選択肢というものが喪われているのです。センが見たら激怒するでしょうね。
 人々には無限の可能性が無限に開かれるべきであり無限の選択を人々が行えるようにしなければ! ほらほら、あそこにも、ここにも、向こうにも! より取り見取り選び放題、何でもできます。
 お好きなものを選べます、自由は無限です! 生産性何てものはその無限の未来を狭めるばっかりで何にもなりゃしない。無限に人々が主体的に選択し、行動できる世界が私らはお望みなのですよ。
 誰がそれはダメだと言えようか。ないですよね。さあ、無限に広がる自由に飛び込み、無限の進路の前でよくお考え下さい。それがいいはずですよ、むしろそれ以外に何があるでしょう。
 早くしないと、あなたはまたあの生産性の渦に取り込まれて、溺れてしまいますよ。はやく、はやく。必ずしも、待てはしませんから……。」

>>338続き なんでいっつもundefinedになるかなあ?

 やっぱり眠かった。頑張って顔を上げて彼の方を向いたが限界で、ガクッと頭を垂れてしまった。
「おっ、首が縦に! いいですね、承諾と受け取ります。はい完了、契約お終い!」
 
 違う、違うよ、僕は眠いだけなんだ、そう言おうとしたが、もはや体の自由が利かなかった。眠気を晴らすために、まずどれをすべきかがわからなかった。首を振るか頬をはたくか、その場合にどの筋肉を先行して動かすかも判断できないほど僕の意識は混迷していた。

タイトル「画像に一言ボケる会」
タイトル「井戸端会議、始めます」
タイトル「既知との遭遇」
タイトル「オーバードライバー」
タイトル「マキシマムドリンク」

結構浮かんだな

タイトル「エイトイレブン」

タイトル「ヤホーでググれ」

>>166「Mr.Box」

 今日もまたあの家に大量の箱が運び込まれていった。しかも今日とて小型トラックの荷台に、段ボールを中心としてわんさか積まれている。

 誰が住んでいるのか、近所の人々は誰も知らない。そもそも、表立って知ろうとする人だっていないのだ。何しろその家は砂に塗れたようにくすんだペールオレンジの肌をし、破れている窓すらある。
そして蔦が外壁を駆け上がっているし、門扉が開け放たれているにもかかわらず侵入を拒む異様な佇まいなのだ。

 かつて子どもたちが好奇心でこの家に入り、怯えた顔つきで戻ってきたことがある。その詳細は語られず、謎は解けないばかり。全員戻ってきたけれど、ますます恐ろしい建物になったのである。

 そしてその極めつけがホームレス失踪事件である。

 公園で眠っていたホームレスがこの家の門扉をくぐり入っていったという証言がそれだ。それ以降ホームレスは姿を見なくなった。どこかに行ったのだろうと皆々噂したが、結局誰も探そうとはしなかった。
 ホームレスに対する人々の関心など、そんなものだ。

>>343続き

 ところでその家のことに移ろう。その家に住んでいるのはただ一人ではなかった。とはいってもそれは同一の人物が住み続けていることを意味しはしない。

 その家に住む人間は襲名制なのだった。そこに入った人間を連れ込んで自分の後継にしなければ、決して抜け出せない。
その家の中ですることは、ひたすら箱を作ることだった。箱を作り、ひっそりと運ばれてくるものを詰める。それで一日が終わる。
また、食事もない。その理由については後述する。楽しみなどない、無間地獄だ。かれは囚われているのだ。次の人間が来るまでの、ひたすらのつなぎ役になることが要求される。……

 その食事が要らないわけというのは、囚われているから想像できた読者もいるだろうが、寄生というか、憑依されるためである。
それはMr.Boxと名乗る。彼は人に取り憑き、延々と箱を作りものを詰める作業を強いる。詰めるものに制限はない。あえて言えば、物理的に可能なものというくらいだ。
ただ、体の自由は奪われても、意識は残っているので、汚物などを扱うときの嫌悪感は想像に難くない。それが一生涯続く拷問生活。

それゆえ、日々衰える憑依先の体力を補うために新しい人間を求めるのである。Mr.Boxは箱状の場所にならどこにだって行ける。肉体を持たないなら、壁を伝って素早い移動ができる。
ただし単体ではあまり長く活動できないので、基本は憑依した人間の肉体で移動し閉じこめ、壁に張りつくことになる。
そのように部屋を丸々多い、だんだん部屋の中心に追い込み、取り憑く。これがMr.Boxの寄生方法である。ただし前面に広がる前だと簡単に突破されるから、なるべく狭いところに追い込むのだ。
一度取り憑いたのち切り離された肉体は大概もう使えないくらいボロボロだから、失敗は許されない。

>>344続き
 
 その点、子どもたちのときはむしろ危なかったのである。肉体を切り離そうとした途端に突破され、大慌てでそれを取りやめた。それ以来、安全志向にMr.Boxはなった。

 次々運び込まれてくる箱は何か? それはもちろんある業者である。彼らについては明かすことはしないが、少なくとも事業者届を出した合法法人ではないだろう。闇稼業の担い手だ。

 Mr.Boxは彼らが言外に頼む仕事をひたすらこなし続ける。すでにどのようにして発生したかの記憶はない。もしかすると、自然に生まれたのではなく、人工的にできたのかもしれないのだ。
たぶん失敗作なのだろう、だからこんなところに閉じこめられているのだ。ああMr.Box、君は延々とその家で箱を作るのだ。そして秘密裏に搬入されるものを暗莫のうちに葬るのだ。

 孤独に朽ちていく建物の中で、生き物を寄せつけないままに、ずっと箱を作るのだ。

タイトル「永久機関の作り方」

お菓子な家

タイトル「デンタクカルキュレーター」

タイトル「万歳3章」

タイトル「INAKA」

タイトル「C'mon baby INAKAMON」

タイトル「身代わり屋」

>>166「半透明人間」

 明らかにおかしかった。

 まるで交差点を行き交う人々が、ぼくをじろじろ、敵意を持った瞳で睨みつけてくるのだ。離れたところからでも、こちらをわざわざ見つけて、ぎょっとしたように厭な目をする。

 どうして、こんなに見られるのだろう? たまたますぐわきを通り抜けようとした人に手を伸ばすと、素早く身を引かれて速足で去っていってしまった。
そんなに汚いか! 怒りがふつふつと湧き立ってくる。ずんずんと、人波を突き進んで、あえてぶつかるくらいの気持ちで分け入ってやると、人々はさーっと道を開けた。
ある意味、モーセみたいだ。

 信号機のたもとに、足の止まっている若い女性が一人。竦んで、身動きが取れないだろうことがわかった。
 彼女なら、ぼくを避けることはできやしない。つかつかと歩み寄っていく。

 彼女を助ける正義漢はいなかった。みんな、自分を優先して距離を取る。女性が一人、哀れにも取り残された。鞄を盾みたいに胸の前に構えて怯えている。
 
 その姿がとても健気で好感が持てた。そして手が届く距離にまで詰めた。手を伸ばした。肩をむんずとつかんだ。女性に緊張が走る。より小さく縮こまる。

 一拍おいて、みんなが避ける理由を問い詰めようと口を開く。

 そこで女性が先制して言った。「離れてください、気持ち悪い、気味悪い、キモい、幽霊!」

>>353続き

 幽霊? ぼくが動揺する間に、女性はさらに続けた。

「なんで気づかないんですか、自分がおかしいことに。それで大丈夫だと思ったんですか。

 それ自体は、あなたにとって不都合はなかったかもしれません。

 ですが、それを見た人たちが、どう思うかちっとも考えないんですか? 気づかないんですか?

 もしかして、自分を見ないんですか。それが他の人にどれだけ不快感を与えるか、考えても見なかったんですか、ひとでなし!

 透けてるんです、バカ、ド腐れ、粗大ごみ!」

 はっとして胴体を見た。本当に透けていた。しかし色はわかったし、輪郭もあってちゃんとぼくは存在していた。ただ、向こう側がまるで色つきガラスみたいに透けて見えるのだ。

 女性が鞄でぼくを叩いて走り出した。それをぼくは呆然としてみていた。意識が曖昧になってきた。視界も輪郭を失ってきた。音と光と温度とにおいがそれぞれの独立を失って混ざりつつあった。

 そしていつしか、全部がおなじ状態になりついには何もなくなった。すでにぼくはなくなって、空気の中へ溶け込んだ。

タイトル「座間あみろ」

>>166「暗闇の中で」

 目が覚めても視界に一向に光が感じられなかったので、もしかするとわたしは今起きたのではなく、入眠したのではないかという錯覚に襲われた。

 というのも、まるで音が聞こえないし、何のにおいもなく、接触しているはずの床の感触が、明らかに普通のそれではなく、冷たさも暖かさも火照りもなく、また硬さも柔らかさもない。
 ただそこには触れている感触のみがあった。もっともそれは浮遊してはいなかったことから類推された、ある種のまやかしだという可能性も残っていた。

 つまりは、まあ、何もわからなかったというわけだ。

 わたしはほとほと困り果てて、とりあえず胡坐をかき腕組みをして気難しい作家風の雰囲気を出し熟慮する体制を取り繕った。
 せめて格好から入れば、いい案が勝手に湧いてくると思ったからだ。しかしそれで湧いてくるのなら、こんな気苦労は世界に存在しないのだが。

 試しに誰かを呼んでみる。「おおーい、誰かあ、いませんかあぁ……」

 しかしそれは微塵も反響することなく、吸い込まれるという言い方も不釣り合いなように、ぞくぞく希薄になって消えていく……。

>>356続き

 これは夢なのか? と仮説を立ててはみたが、それを証明するのは至難の業だ。

 夢というのは、現実でないものを総称するものだから、直接に、夢であることを証明するのはほとんど不可能である。

 だが、何々でないことを証明するのは悪魔の命題だ。ある事項から、どうやってそうでないことを証明できるというのだろう?

 ところで、立つことはできるのかな。胡坐を解いて片膝を立て、背後に手をついて腰を上げる。立てた。足踏みする。できる。
 でも、だからどうなるということもない。立つことができただけだった。結局すぐ座った。

 遠くから、幽かでもよかった、音があってほしかった。本当に何もないのがむなしくて、いっそ泣き出してしまいそうだった。

 ここが夢であるなら、と願わずにはいられない。醒めればここから離れられるのに。本当に涙が出てきた。ここは夢だ。そう思わせてくれ。

 なあ、何だか涙が止まんなくなっちゃたよ。とめどなく流れるのを拭おうともせずわたしは仰向いた。

 現実である可能性は意図的に排除したつもりだった。だのに、こんなにも涙が出続けるのは意味が分からない。夢ならば、悲観することでもないんだからさ。

タイトル「蜘蛛の意図」

タイトル「ドクター・パンデミック」
タイトル「ミスター・パンデミック」

タイトル「損太郎と得次郎」

タイトル「得太郎と損次郎」

タイトル「次郎と二郎とたまに治郎」

タイトル「鬼の忍耐」

タイトル「TOKASHIKI ISLAND」

タイトル「ス ペ ー ス を 入 れ ろ」

タイトル「或る占い師の話」
タイトル「或る会社員の話」
タイトル「或る箱の話」
タイトル「或る芸人の話」
タイトル「或る作家の話」
タイトル「或るスポーツ選手の話」

結構浮かんだな・・・

タイトル「ヒラガナとかたかな」

タイトル「名古屋妄想」

>>167「死神と少女」

 猫を抱えて撫でている、白ずくめの少女が一人、そして彼女を数歩後ろから見つめている男一人。

「おじさん、見てるだけじゃただキモいだけだよ? なんか言わないとさ、通報待ったなしだからね。ほら、ほら」

 男は一瞬躊躇ったのちぎくりとして、踵を返して少女に背を向けた。左手には各辺が定規で引いたみたいに美しい直線のアタッシュケース。

 そうじゃない、そうじゃないんだなあと少女は明らかに男の背中に向けて嘆息し、猫を首に巻き立ち上がった。

「あんなにあたしを見てたんならさ、改めて見なよ。なんたって凝視してたんだからね。視るならはっきり見ないと。何なら視姦でいいからさ」

 男は腹が立って、少女を怒りたっぷりに睨みつけてやった。少女は臆せずににやにやしている。ガードレールのグラフィックがひしゃげるくらい強烈な歯軋りを男はした。

 おじさんさあ、とからかうように男に投げかけると少女はすんと、真面目で深刻な顔になって、

「自分が一介のサラリーマンに過ぎないと思い込んでるの、おかしいと思わないの」

>>369続き

「さっぱり言ってることがわからんな」と男は嘲り、「ただの営業のサラリーマンだよ俺は、証拠を見せてやろうか。名刺がちゃあんとここにあるんだからな」

「ほんとーにい?」嬉しそうに少女は微笑んだ。猫が少女を駆け下り、男に寄ってきた。黒猫である。

「あなた、サラリーマンなんかじゃないって。あんたにうっかり殺されたあたしが保証する」

 取り出した名刺には、逝去実務処理係の文字がはっきり書かれていた。いつの間にか真っ黒な装束に男は包まれていた。

タイトル「4番ファースト中村さん」

タイトル「有限ループ」

タイトル「Dr.Box」

タイトル「グレー企業」

>>171「悪魔の銃」

 その奥にある武器を取れ! お前だけにこれは伝えておく。あれはまさにお前だけに取ってあるものだ。ほんとうは、出したくなかったが……。

 青年はそれを最後まで聞かずに取りに行った。彼は右手で重心を掴んでぶっきらぼうに持ってきたので、父は目を光らせて毅然と叫んだ。

「構え銃!」青年の背筋がピンと伸び、規律に忠実な一兵卒の面持ちになった。彼は一年間軍にいた。

「その銃は、我が家に代々伝わる伝説の銃でな」父は家長らしく責任を痛感するような表情で、しかし後悔の色も見せながら、
「100年前の決起のとき、お前の高祖父が多大な勲功を立てたんだ。まるで軍神が憑いたように、ばったばったと撃ち倒し、勝鬨に高く掲げたそうだ」

 ふうと一息、「それ以来、神の銃(つつ)だと崇められている。我が家が代々肉体に恵まれるのもそのためだとな」

「それをまさに使うときが来た。半ば神頼みだ。俺たちはこれから、パルチザンを掃討するのだ。我々が奴らに打ち破られてなるものか、神に見出された我が一族の下で!」

「なりません!」と青年は快活に答えた。「私はこれを使って、神の御力をいただくのですね! 身に余る光栄!」

「ああ」父は言った。「頼むぞ。我々はパルチザンに負けはしない」

 返事するが早いか、青年は外に駆け出した。舞台に合流しに行ったのだろう。父は嘆息する。

>>375続き

 その銃を使って勲功を挙げた高祖父は、当時一人の娘をひっそり愛し、互いにこっそり愛撫したりしていた。彼らは家の立場上、密会せねばならなかった。

 堂々と会いたかった。せっかく相手のことが大好きだったのに、この袋小路を抜け出したいと思った。

 彼の親友もそれを受け、ともに考えてくれた。時には娘も交えて。彼は嬉しかった。この二人がいれば、どんな心配だってないだろうになあ、と何度も思った。

 そして戦いが起こり、高祖父と親友は敵に立ち向かい、娘は後方で手伝った。衝突を繰り返し、ひときわ激しい抗争の後、彼が結果を出して称えられた。

 そして戻ると、娘と、親友の一族は不自然にきりっとしている。聞くと、親友と娘は戦いで死んでいた。娘は流れ弾に当たったらしかった。親友も同じだ。

 聞くと、親友が村娘に当ててしまったらしいことが分かった。彼はうなだれた。しかし、親友の部屋に上がると、もっとショッキングなことを見つけた。

 悪魔召喚の指南書があった。どうやら、魂を売ったであろうことは隠されたチョークやろうそくで直感した。そしてそれをヴィヴィドに脳裏に浮かべた途端、青ざめた。

 彼は一発だけ、違和感のある弾を撃ったのだった。それだけ、腹の底に響く反発がなくて、まるで、操られているような……。

 まさか、と思って指南書を見た。書いてあった。読みたくなくてすぐ閉じた。彼はそれを死ぬ間際に跡継ぎに口外厳禁だと言って伝えた。

 父もそれを伝えられた。だから青年のことが心配だった。青年のガールフレンドが、露営に応援に向かっているのだ。

タイトル「結転承起」

タイトル「キミノウタゴエ」
タイトル「人魚と人形」
タイトル「或る名もなき詩人の本」
タイトル「廃句」
タイトル「ショウコインメツ」
タイトル「或る聖人の話」
タイトル「或る僧侶の話」

大分浮かんだ

タイトル「武器を撮れ!」

タイトル「Tax」

タイトル「空の夢と、虹の泉で」

これタイトルと内容の思いつきの量の差が激しすぎて笑う

タイトル「Hurry to ISOGO, we've passed SUGITA」

タイトル「A German sais whose bag is this」

タイトル「ファントムランド」
タイトル「ファントムアイランド」

タイトル「引きこもり達のレクイエム」
タイトル「ソウルガーディアン」

タイトル「技ありを取られたら」

タイトル「ツーアウト・フルベース」

タイトル「イノチガケ」

タイトル「ショートケーキは誰の手に」

タイトル「e-Taxi」

タイトル「パンケーキ争奪戦」
タイトル「ホットケーキ戦争」

タイトル「栄螺さん」

タイトル「新世紀ゑう゛ぁんげりをん」

タイトル「只今爆走中」

>>391

極上の味の各種ケーキをめぐり、壮絶な争奪戦が今幕を開ける!!

―かくして世界中の猛者たちがケーキを求め争い、戦い、殺し合い…世界から景気が消えた。

タイトル「秘密のアッコ(和田アキ子)さん」

>>396

「秘密のアッコ(和田アキ子)さん」

和田アキ子「私以外、全員寝てる?!おらシャキッとせんかい!」

舞台にいる和田アキ子以外の、出演者(ネタ投稿者←含む)全員が地面に力尽き倒れ伏して――

和田アキ子「犯人は何処に…」

>>67「トウナンですか?」

田舎の駐在所で、おまわりさんが捕まえた相手の言った言葉を聞き間違えた事で
その物語は始まった―

そして1年後、その続編が満を持して「ソウナンですよ」と発表された
そしてそのラスト、次回予告があると知った試写会に集まった観客は皆声を合わせて言った

―「「ドウナンですか?」」と

タイトル「TO-SOーCHU」

タイトル「ココア味のコーヒー」

>>13 「陣地を越えた存在」

将棋における桂馬の駒の有用さ、その存在の特異さをこれでもかと解説した指南書
珍奇タイトルが目をひき、将棋指南書てしては異例の大ヒット作となる
が、印税の儲けに目がくらみ、著者が脱税した金で国外逃亡し高飛びする寸前に
政府の警察につかまり、自身が身をもって「桂の高飛び(政)府の餌食」
の見出しで新聞記事になった

タイトル「白球の記憶」

>>112
「震度1の大地震」

アイドルマスター 某ヒロイン・千早「誰がの胸が揺れない震源地だあああああああぁぁッッ!!」(魂の雄叫び)
その日、日本全土に伝わる震撼があったそうな

タイトル「心が読める本」
タイトル「アインシュタインと名乗る男」
タイトル「フライング・ガール」
タイトル「フライング・ボーイ」
タイトル「映らないカメラ」
タイトル「生きている拳銃」

タイトル「アメニモ負ケズ」

>>257「      」

※タイトル準拠ネタ

タイトル「北斗市の拳」

タイトル「燃え盛るゴキブリ」

タイトル「Cookieを削除しますか?」

>>159「ご注文はうなぎですか?」
>>164「ご注文はうさぎですか?!」

耳が遠いファミレス店員奮戦記が遂に書籍化。バリエーション豊かな聞き間違えが
他にも多数収録されたらしい

そして購読者がそれらを実際に真似をして、そのアルバイター達は容赦なく
解雇されていったとか…

中でも「ご注文はう〇こですか?」は、本の評判が云々以前に真似した側へ非難の目が全集中した

タイトル「青空の彼方」

>>180「その時、当たり前の事が起こった」

男「ぜひ僕と結婚してください!」
男「お断りします!」

タイトル「演技力じゃがいも面接」

>>413
「演技力じゃがいも面接」

しかしナスビが邪魔をしにきた

…、……。

「噛めやへんねんどう」

タイトル「VS荒らし」

「VS追跡ストーカー」

>>379「武器を撮れ!」
あの一部の層に熱狂的なファンをもつホラーゲーム「〇」の亜種
「ぐぅっど!」
「ふぁんたすてっく!」
「でえぇっと、〇いじぃーんぐ!」
と渋い中年(小山力也)声カメラマンがハッスルして、迫り来る魑魅魍魎を撃写撮影(物理)で
殺(と)りまくりの怪作ゲーム

しかし何故だかラストバトルはピアノの演奏になるらしい

タイトル「銅鑼衛門」

タイトル「進撃のジャイアンツ」

>>245「コエガキコエル」
「ウシロニイルヨ」と

タイトル「鮭は呑んでも呑まれるな」

タイトル「ボエェミアンラプソディ」

>>65「フォーアウト」

某ゾンビロッカー「ベースボールはスリーアウトゲームセットになってからだぜェ!?ベィベ!」
某女悪魔「人生終わってるわコイツ…あ元からか。ゴメンね!」
某吸血鬼(着てる服がチャイナ服な事の方が挑発の意味としては強いな)

某ゾンビロッカー「ヒャッハー!(中華年増)に用はねえぜ!」


※後にICPO某刑事にて火葬済みとの報告書が作成された

タイトル「幻の都」
タイトル「虚無の果てに」
タイトル「ヤクビョウガミ」
タイトル「ラジオネーム」

タイトル「100銭ショップ」

タイトル「ホラー映画依存症」
タイトル「悪夢の箱」
タイトル「悪魔の箱」
タイトル「悪魔の笛」
タイトル「悪夢に囚われた男」

>>427
「悪夢の箱」(ダンジョントラベラーズ2ミミック※スマンがモンスターの絵はググってくれ)
「グッモーニン!ハッズレ~!!」

「悪魔の箱」(ダンジョントラベラーズ2ー2ミミック※すまんが以下略)
「ジャーン!プレゼントはわたしだよ~!!」

「悪夢に囚われた男」
「ミミックちゃんはあはあ」

その男(運も)凶悪につき―

その昔。
名うてのお宝ハンター業を生業としていた男が、ある日見つけて開けた宝箱から
出てきた娘(ミミック)に魅入られて以降に目的と手段が逆転(?)し
今もひたすら「アタック」を繰り返していると言う……

ミミック「しくしく…このお兄ちゃん怖いよぉ…お家帰りたいよぉ…もう寝たいよぉ」
男「家?」
ミミック「探さないでください」
男「いやそこに箱があるから」
ミミック「くっ!…」

ミミック(2ー2側)
「こんなド変態兄貴にさえ見向きもされない私…ちょっと複雑()」

タイトル「100ジンバブエドルショップ」

>>355「座間あみろ」

新開発されたボーカロイド娘の名前。「座間 あみろ」
当初は名字と名前の間に空白があり気づかれてなかったが罵倒文句のアレと気づかれてから
ネット上で再生回数が爆増、MMD杯に出た作品が優勝殿堂入り、果ては流行語大賞入りしかけて落選
するもその出来事さえ話題の種と化していき、中の人がロック風に決め台詞として言い放った「ザマアミロ!」は
デーモン〇暮閣下、某春閣下からも絶賛されるに至った

タイトル「兵衛左衛門」

タイトル「I AM A PEN」

タイトル「Nintendo46」

タイトル「BKA84」

タイトル「とある所得の確定申告」

タイトル「ダンボーーーーーール」

「思い込みが激しい」

タイトル「渡る世間に鬼がいる」

>>212
「気弱な少年と気弱な少女」


少年「はあ…」
少女「はあ…」
二人(どうやったら相手に話かけられるんだろう?……ええい!まずきっかけを―)

少年「あ!」
少女「の!」

二人「…ッ///!!?」両者赤面

※30分経過

少年(…これ以上引きとめるのも)
少女(相手に申し訳ないわよねぇ…)

二人「「さよなら!!」」両者同時全力疾走(誤差0.001未満)

少年「ぼくの」
少女「わたしの」

二人「「小心者~~~!!」」フェードアウト


うーん良い、実に良いムズきゅん系のラブストーリーですな~

タイトル「ズェルディアの伝説」

タイトル「勇者パンイッチ」

タイトル「99mの壁」

タイトル「自殺願望者保護法」

>>444

大臣「社会保障費は増加の一途を辿り、税収の要となる若者はその歳出の為の納税によって貧困にある。どうしたものか」

官僚「財務省の言う消費税は社会保障の為という建前ももう限界です。そもそも要介護者は消費しません」

大臣「最早養老税とでも銘打った方が良いのではないかね」

官僚「そうしますと世代間格差を問題視する声が激しくなります」

大臣「冗談だよ。ただでさえ年金受給額で騒がれているんだ。そんなことを言い出せばウチの党は下野することになる」

官僚「……いわゆる寝たきりという方々は、生きようとしているのでしょうか」

大臣「まだ定年前のあなたならそう思うだろうがね、親が死に、自身も老いを感じてくると、生きる欲求よりも死への恐怖の方が大きくなるものだよ」

官僚「午前中にお渡しした資料5-2の図をご覧いただけますか。統計で言えば若年の自殺者は増えていますが、自殺未遂は後期高翌齢者の方が多いのです」

大臣「……? では何故自殺者は若年の方が多いのかね」

官僚「見守りサービスや入院患者などであれば発見が早く、救命にあたり適切な処置が迅速にとれる、ということかと。さらに資料5-2別紙3をご覧ください」

大臣「延命拒否件数? あなた方もよくこんな統計をとったね」

官僚「広義の自殺とも言えますので。
 内容ですが、家族によるものではなく、本人の意思によるものが非常に高い割合となっています。
 例えば脳卒中等によって脳機能が不可逆的に著しく低下、即ち脳死状態となる場合には延命を拒否するといったことを家族に予め伝えているといった事例があります」

大臣「つまり、生きているだけの状態は嫌だ、という事だね」

官僚「生きている状態をどの様に定義するかにもよりますが、何も意思表示をしていない状態で脳死になった場合は自然死を待つ他ありません」

大臣「かといって我が国のこのご時世で脳死を全て死亡として扱うなんて法案提出は出来ないよ。マスコミも野党もうるさいからね」

官僚「であればこうすればいいのですよ」


その半年後、「自殺願望者保護法」なる内閣提出法案が議会に提出され、世論を賑わし、廃案となった。
内容は、自殺願望者や未遂となった者を専門の施設に収容し、適切な療養を行うという穏当なものであった。
これに対し、自らの生死に関わる決定を国が制限することは違憲である」と弁護士連合会が反対した。
野党は「自殺願望者を生み出さない事が政治の役割であって、国民を馬鹿にしている」と口撃した。
ワイドショーのコメンテーターは「自殺願望者と認定されると強制収容される。これはお酒を飲みながら愚痴を言ったら認定されるってことですよ」と煽り立てた。
これを受け、内閣は異例のスピード感を持って憲法に於ける幸福追求権の解釈を変え、尊厳死を認める旨閣議決定したのであった。

タイトル「The mister of PowerPoint」

タイトル「スマターアイドル」

タイトル「或る惑星での出来事」

>>227 「THE遠藤」

とある学校の教室に同じ名字の遠藤さんたちが集結した―

担任(遠藤)「遅刻した奴は誰だ?」
生徒A(遠藤)「遠藤です」

担任「教科書忘れた奴は誰だ?」
生徒B(遠藤)「遠藤です」
担任「居眠りしてる奴は…名前で言え」
(となりの席の遠藤C)「え、おいお前!名前は?」
生徒D(遠藤)「う~ん…遠藤……」
生徒C「いや下の名前!」
生徒D「ZZZ……どう…」

担任「まあいい。出席をとる」

「遠藤」
「はい」
「遠藤」
「はい」
「遠藤」
「は~い」

――THE END.

タイトル「チート式基礎からの数学Ⅰ」

タイトル「肩重い」

タイトル「手動販売機」
タイトル「半自動販売機」

タイトル「藤山」

タイトル「来ただけ」

タイトル「Mr. PowerPoint」

タイトル「KEION!」

タイトル「吸血鬼と少女」
タイトル「仙人と少女」

タイトル「O型自動車」

タイトル「Mr. Fuji」

タイトル「幽霊選挙カー」

タイトル「心霊探偵」
タイトル「怨霊探偵」
タイトル「不死鳥と少女」
タイトル「ドラゴンと少女」
タイトル「侍と少女」

割りと浮かんだ

タイトル「99本の髪」
タイトル「99枚の紙」
タイトル「九十九人の神」

タイトル「ファウルボールにご注意ください」

>>458 「O型自動車」

 昭和XX年 戦後の自動車会社統廃合の流れに逆らった一つの企業があった。
 『大萱織機工業』 南兵庫に拠点を持つ彼らは、戦後の重工業化を読んでいた。
 織機の技術を応用し、国民が買える自動車というコンセプトのもとにK型自動車を開発するも、
 目標金額よりケタが3ケタほど高額になり、Kオーバーと国に見放されたのだ。
 そこで彼らは藁にもすがる思いで海外の学府、ミスカトニック大学に協力を依頼する。
 海に沈んだアトランティスで使われた、O型の金属から放つ力を無限動力とする乗り物。
 かつて1000万人都市を滅ぼす原因となったそれを自動車に転用することを決断。
 こうして開発されたO型自動車は最高時速マッハ7.8・無限動力・制御不能になると自爆という、
 斬新な性能で無軌道な若者たちの間で大人気。アメリカにも輸出されることになった。
 この事態についにCIAが大萱社長を抹殺に動く。しかし、彼らを待ち受けていたのは社長率いる大萱ニンジャ軍団の巣だった!
 はたしてCIA工作員は大萱流の忍び里から生きて出られるのか? 大萱社長の忍術と女性工作員との恋の行方は!?

タイトル「俳句を読む - Read the Haiku - 」

タイトル「I is a man」

タイトル「19歳の高校生」

タイトル「Mr.シャドウ」
タイトル「Dr.シャドウ」

タイトル「NO GAME!」

タイトル「ピンクダイヤモンドの剣」

タイトル「徒歩風神録」

タイトル「魔剣6(シックス)」

タイトル「或る超能力者の話」
タイトル「ヘタレ勇者とツンデレ魔法使い(とその仲間たち)」
タイトル「鬼と少女」
タイトル「神と少女」

タイトル「ヌコニン」

タイトル「アカズノトビラ」
タイトル「カクシゴト」
タイトル「オートマチックレボリューション」

タイトル「実体持たぬ闇の宝石」

タイトル「チカチンチロ」

タイトル「或るSCPの報告書」

タイトル「私ノクターン」

タイトル「あんぱんまんとバイキンマン」

>>175『癒しの実』

  男が拾った実はとても綺麗なしずく型をしていて、それを見つけた男も、持ち帰られたそれを見た家族もまた見惚れ、ことごとくため息をつき恍惚になった。
 その噂を聞いた近所の人々がやって来て、またしても目を奪われ快楽を味わった。
 その噂を聞く人々の範囲はどんどん広がって人山ができ、ついに厳重な管理がなされるようになった。
 ある日、実を眺めて美しく癒される人々のもとへ正装の男がやって来た。彼は商人で、その実を買いたいと交渉に来たのだ。しかし人々は実の魔力に取り憑かれ、交渉の席にはつけなかった。そのまま一方的に買い叩かれ、実は持っていかれてしまった。人々にはまだ実の癒しの力の残滓があったから、反抗もできず、されるがまま残されてしまったのだった。
 

タイトル「スカイツリーの魔女」

タイトル「上野駅13番線」

タイトル「転機の子」

タイトル「朝に駆ける」

タイトル「或る日の昼下がり・・・」

タイトル「ナイスバルクやる夫板」

タイトル「天国は地獄」
タイトル「出前配達人求む、異世界食堂」

タイトル「ドリーム・ウォッチャー」
タイトル「夢覗き」
タイトル「ユメノゾキ」

タイトル「それゆけ!しょくぱんまん」

タイトル「或る裁判の話」

タイトル「うるせえわ」

タイトル「だまらっしゃい」

タイトル「マモノガリ」
タイトル「ケモノガリ」
タイトル「モノノケガリ」
タイトル「化物と少女」

タイトル「コワイモノミタサ」

タイトル「人類の退化」

タイトル「地を這う血」

タイトル「転生したら触手だった件」

タイトル「ケイセイタカサゴ」

タイトル「記憶の箱」

タイトル「500レス達成しました」

タイトル「LAIN交換しようぜ!」

タイトル「復活祭」

タイトル「うるさいねん」

タイトル「ひとりぼっちの少年とひねくれ少女」
タイトル「文字のない本」
タイトル「俺の彼女がオタクな件」

タイトル「パッシング・ザ・センターライン」

タイトル「発射オーライ」

タイトル「寝て起きたら世界がループしていた件」

タイトル「出発振興発射オーライ」

タイトル「賢者の集会」
タイトル「Mr.ベジタブル」
タイトル「ハムとゼリー」

タイトル「檜の棒」

「のっぺら坊」
「でくのぼう」
「暴れん坊」

タイトル「ライフルと少女」
タイトル「虎と猫、犬と狼、そして私」

>>513
「ライフルと少女」

少女「行ってきま~ます!」
母「気を付けてね~!」

少女の向かった先はライフ。

少女「え~と、なになに…銃?」

果たして少女は母から渡された買ってきて欲しいものリストに何を見たのか?
こうご期待!!(しないでね!)

タイトル「ネオプラントのプリン」

>>505
「文字のない本」

「ふ~ん、そんな本があるんだ?」
なにげなくタイトルに惹かれて、とある男が道端に落ちていた雑誌らしきその本を拾う。
そして適当にパラパラとページをめくり、確かにタイトル以外の「文字は無かった」

「…グラビア、かなこれ?確かに文字はない、な」

しかし。
「それにしても、何だかいまいち被写体に統一性と言うのか華が無いというか…」

その本に写っていたのは確かに人の写真ばかりだが、グラビアアイドルとも言えず、
かといってジャニーズみたいなイケメンでもない、いわば「自分と同じ」素人みたいな人が
いくらも掲載されていた。

「な、なんだ……これ?…」

その最後のページ。

「あれ?何かここ見覚えがある、場所だ…な………え?」

バサッ。

そこにまた、一冊の本が落ちた。

タイトル「或る猫の一生」

タイトル「病は木から」
タイトル「大砲と少女」

>>518「病は木から」

古代バンドール帝国(※GB版聖剣伝説:後半ネタバレ)
「そぉ~れ!マナの樹のちからでみんな邪悪なものにそま~れ~!」


かくして、世界は邪悪なる帝国の支配する悪の時代を迎えた…

タイトル「リボルバーガール」
タイトル「リボルバーレディ」

「ピストルガール」
「火縄銃レディ」
「マシンガンウーマン」
「光線銃マミー」
「ニューナンブシスター」

>>521
全部あたまに「タイトル」と入れるのを忘れました…すいません

タイトル「養老齢比」
タイトル「養老齢費」
タイトル「要老齢費」
タイトル「要老齢比」

タイトル「拳銃と少年」

タイトル「火葬パーティー」

タイトル「出発振興発射往来」

タイトル「賢者の医師」

タイトル「恋禁術詩」

タイトル「病は木から」

タイトル「マケズギライ」
タイトル「クワズギライ」

タイトル「オンナギライ」
タイトル「ダイッキライ」

タイトル「オトコギライ」

タイトル「機雷」

タイトル「野比田のび」

タイトル「プライマリー・ウェーブ」
タイトル「セカンダリー・ウェーブ」

タイトル「セカンド・コンタクト」

タイトル「腐女子に恋は難しい」
タイトル「とある腐女子が異世界に転生した件」

タイトル「パラドックス・カラー」
タイトル「パラレル・カラー」
タイトル「だから何?」

タイトル「食戟の相馬」

タイトル「海賊王に俺はならない」

タイトル「うっぜえわ」

タイトル「実に、くだらない」
タイトル「六億年」
タイトル「あゝ、くだらなゐ」
タイトル「猫になりたい」
タイトル「無情、悲哀、そして・・・空虚」
タイトル「楽になる薬」
タイトル「弱虫魔王と弱虫勇者」
タイトル「泣いた仏様」
タイトル「泣いた神様」

大分浮かんだな・・・

タイトル「病芋(やまいも)」

タイトル「天下桃一」

タイトル「砂糖芋」
タイトル「佐藤芋」

タイトル「邪牙芋」

タイトル「SATSUMA-IMO」

タイトル「次は峠入口」

タイトル「マチカドマゾクタル」

タイトル「マチカドテンシ」

タイトル「忠犬キュウ公」

タイトル「宙剣八光」

タイトル「人間ホットドッグ」
タイトル「ドッグファイト」
タイトル「ワン!だふる」
タイトル「バウ!ンサー」
タイトル「自害せよ、ランサー」
タイトル「居ぬ」

タイトル「派遣切り地蔵」

タイトル「悲岸の果てに」
タイトル「無情の果てに」
タイトル「無情のアハテ」
タイトル「無常の果てに」
タイトル「無常のアハテ」

タイトル「しばらくお待ちください。」
タイトル「ねこTOP」
タイトル「時間内につながりませんでした」

タイトル「殺人未遂」

タイトル「盛久保乃々」

タイトル「トクベツコウムインショッケンランヨウザイ」

タイトル「世界はそれをクマ×熊×べアーと言うんだぜ」

タイトル「緋岸の果てに」
タイトル「悲願花」
タイトル「緋眼のアハテ」

タイトル「ラスト・ライフ」

タイトル「超能力、売ります。」
タイトル「超能力、貸します。」

タイトル「経堂組合」

タイトル「次の世界へ」

タイトル「リボルバー・ウォーズ」
タイトル「或るリボルバー使い」
タイトル「リボルバーマン」
タイトル「ショットガン・ウォーズ」
タイトル「スナイパー・ウォーズ」

割と浮かんだ

タイトル「アメリカ星人」

タイトル「テンノウペンギン」
タイトル「ジョウコウペンギン」

>>562

「ラスト・ライフ」

――いちどきりの人生、大切に使いなさい。

 母親にそう言われて育ってきた。学校でも品行方正に、自分自身が信奉する「正しい生き方」を送ってきたし、それが俺にとって最も楽しく、そして安全な生活だった。
 ああ、でも……冷静に考えてみれば――そもそも一度きりの人生を薬物で棒に振った母親が言う事を信じる方が愚かなのではないのだろうか?
 つまりそれは、母親の言う事は嘘であり……ということは、人生はそもそもいちどきりではない、という事だ。

 何ということだ。俺はこの世の真理にたどり着いてしまった。

 という事は、だ。あのような母親のもとでは俺は万全に羽搏けない。
 人生が一度きりではないのなら――そもそもこの生に意味などなかったのだ!
 さぁリセットしよう。俺の人生を! さようなら! また会う日まで!


last lust 過ぎたるは猶及ばざるが如し

タイトル「HOSHIKAWA」
タイトル「星野くんはかわいい」

タイトル「I am a pen」

タイトル「ニコチン戦隊キツエンジャー」 
タイトル「煙草戦隊ニコチンジャー」

タイトル「平仮名戦隊あレンジャー」

>>572の者
>>572に一つ追加(?)
タイトル「喫煙戦隊ニコチンジャー」

タイトル「ワン・ラスト・デイ」
タイトル「抗争中」
タイトル「戦争中」

タイトル「星ほしホシstar」

タイトル「星☆ほし☆ホシ☆star」

タイトル「逃走中学校」

タイトル「列車男」
タイトル「汽車男」
タイトル「気動車男」

タイトル「山車男」
タイトル「台車男」
タイトル「滑車男」

タイトル「エンジェルズ・トラップ」
タイトル「樹霊」
タイトル「

タイトル「JRハチ公線」

>>581の者
ミスった。修正ついでに追加
タイトル「エンジェルズ・トラップ」
タイトル「樹霊」
タイトル「混同夢」
タイトル「金堂夢」

タイトル「チョコミントテロ」

タイトル「パートタイマーフルタイム」

タイトル「袖ヶ浦ドッグアイ」

タイトル「歯車男」
タイトル「猫車男」

タイトル「IPPANJIN」

タイトル「SAMURAI JAPAN VS SAMURAI BLUE」

タイトル「100年後に死ぬヒト」

タイトル「10000年と2000年まえまでは愛してる」

タイトル「エモーショナル・エクスプレス」
タイトル「エクストリーム・エクスプレス」
タイトル「ボーイズ・アンド・パンツァー」

タイトル「千一夜落語語り」

タイトル「キュウコウエクスプレス」

>>572
>>574

「喫煙戦隊ニコチンジャー」

2015年―
世界的な禁煙ブームによりこの世から煙草が消えた。
煙草が消えたことにより平和が訪れたかに思われたが・・・
世界はたった一ヶ月で崩壊した。

一部の元喫煙者(モトキン)による傷害事件や薬物の乱用などの犯罪が横行する一方
非喫煙者(ヒキン)によるモトキンへの差別や強制隔離が始まったのだ。

人類はこのままこの星から消えてしまうのか・・・

誰もが希望を失いかけた時・・・彼らは現れた!

喫煙戦隊ニコチンジャー

暴れるモトキンにニコチンを注入し鎮静化させ
暴徒化するヒキンには必殺・浄化ビームでその心を清めた

果たして彼らは正義の味方なのか?

それとも喫煙の悪魔か――

>>83
「監獄に咲く花」

或る男は、殺人の罪で投獄された。
動機は、彼が大切に育てていた花壇の花を踏み荒らされたからだ。
彼にとっては花こそが全てだ。

しかし、監獄内には花が無い。
花の無い人生に意味など無い。
だから彼は命を絶った。
自らの「死に花」を咲かせるために。

彼の遺体が発見された場所には、血のような真っ赤な花が咲いていた。
その花は、何度摘んでもそこに咲き続けた。

タイトル「シャチと社畜」

タイトル「リボルバーボーイ」

>>597

タイトル「シャチと社畜」

由緒正しい社畜 空山海人 はパワハラ部長から新人教育を命じられた。
自分のことで手いっぱいの海人だったが、部長に逆らうことが出来ず泣く泣く新人に会う。

そこにいたのは、シャチだった。

比喩表現じゃない。リクルートスーツを着たシャチだ。

「空山先輩。よろしくお願いします」という新人。だが、シャチだ。

だが周りのみんなは普通に接している。誰も疑問に思っていない。シャチなのに・・・
もしかしたら俺がおかしくなってしまったのかもしれない。
精神科で診断書貰って来た方がいいと思ったが業務時間外に開いている病院などない。

海人は、現実逃避をする。とりあえず仕事を教えよう。そうしよう。

だが、シャチだ。海のギャングだ。正直引くほど怖い。

最初こそ戸惑っていたもの、仕事を教えていくとシャチはどんどん成長する
そして海人も、どんどん成長していった。

パワハラだと思っていた部長の小言は、部下をいわれのない責任押し付けから守るためだったことや
無理して働く必要がないこと、休むことも必要な事など・・・シャチへの教育を通して色んなことを学んでいく

いつしかシャチと海人の間に不思議な絆が芽生え、部長の海人の間に信頼関係が芽生えた。

そしてシャチは言う

「海人先輩のことが・・・好きです!付き合ってください!」

海人は答えた。

「シャチ、お前メスだったのか」と

タイトル「100秒後に逮捕される犯人」

>>600

タイトル「100秒後に逮捕される犯人」

完全犯罪“のはずだった”
高校生探偵と名乗るチャラけた男があの目になるまでは・・・

あの男は、俺の発言の矛盾をどんどんと指摘し俺は論破されていった
気が付けば、警察に手錠をハメられていた。

悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。悔しい。

俺は目を閉じて親指を強く握った。

次に目を開けるとあの男が目の前にいた。俺に何か言っている。
これは・・・推理を披露されているところだ!

探偵×犯人のタイムリミット論破バトル!
過去の失敗を覆せるのか!?

“あと100秒後に俺は・・・逮捕されてしまう”

タイトル「殺魔芋」

>>525
「火葬パーティー」

死んだ爺ちゃんはとにかく祭りが大好きなパリピな爺ちゃんだった
そりゃもう、死ぬ時まで死亡パーティなんて開くくらいにはな!
自分が葬式も、とにかく派手で、盛大な火葬をしてくれなんて遺言を残していたんだ

だから俺達は考えうる限り最も派手な火葬パーティを開く事にした
最も派手な火葬パーティとは何か?
そう、それは…

この町全体を火の海にする事だ!
この町に住む人間も纏めて火葬してやる!
それこそが最高の火葬パーティだ!

そうすりゃ巻き込まれた人間共も地獄に行くし
地獄の爺ちゃんと派手にパーティを開くに違いない!
爺ちゃん楽しんでくれると嬉しいなぁ

タイトル「中島、野球やめるってよ」

>>599
良い話だ 感動的だな だがシャチだ。

>>601
とにかく時間が足りなさ過ぎるw

>>603
飛躍が過ぎるw
そこは邦子RPG的な川越かとw

タイトル「罪切り」
タイトル「罪木」
タイトル「罪記」
タイトル「罪器」
タイトル「罪期」
タイトル「罪姫」
タイトル「罪鬼」
タイトル「罪機」
タイトル「罪樹」
タイトル「罪斬り」

だいぶ浮かんだ
一応ふりがな↓
最初と最後:つみきり
その間:つみき

タイトル「マシュ麻呂」

>>578
「逃走中学校」

俺は中学校!どこにでもいる普通の中学校だ
突然だが、今俺は中学生達から逃げている!
何故、中学校である俺が中学生から逃げているのか

あいつらは中学校を大切に扱わない
机に落書きはするし、キレて窓ガラスを破壊するし
トイレは流さないし掃除もサボるしカッターで柱を切り刻む!
俺はもうこんな奴らに使われるのは嫌だ!

俺は今、親戚の高校くんの所で御厄介になっている

タイトル「高校6年生」
タイトル「大学8年生」

タイトル「句点、読点。」

タイトル「『お約束』が存在しない世界」

タイトル「全部、白い。」

タイトル「転生したら一夫多妻制の世界だったのでハーレムを頑張って作る」

タイトル「閻魔(ヤマ)アラシ」

タイトル「グッピーラムネ」

>>565
「次の世界へ」

今度の俺はニートか、駄目だな
はい自殺、次の世界へ

今度は障碍者か、はい自殺
次の世界へ

今度は殺人犯か、はい次の世界へ

次の世界へ 次の世界へ 次の世界へ

タイトル「5000円の命」

タイトル「草生え戦隊ワロタマン」

タイトル「埋葬戦隊コピペマン」

タイトル「えすえすそくほうびっぷ」

タイトル「誰ガ為ノコノ命」
タイトル「ロスト・デイズ」
タイトル「リバティー・リバー」
タイトル「猫の詩」
タイトル「イタチゴッコ」
タイトル「ミツリョウ」
タイトル「ギャング・ライブラリー」

タイトル「他力本願アンカマン」

タイトル「原減った」

>>458
「O型自動車」

高速道路で自動車の事故が発生してしまった
被害者の自動車はガソリンの出血多量で今にも死にそうだ
早くガソリンを輸血しなければ死んでしまう
被害者の血液型はO型だ、誰かO型自動車はいないか!?

>>542
タイトル「楽になる薬」

ここはある街の中の寂れた精神科
交通の便がいい場所でもなく、医者も名のある名医というわけでもない
しかし、そんな医者の元にも、もう辛い、何もかもが嫌だ、楽になりたい、そう思う患者が救いを求めてくるものだ

「先生、何かいい方法はありませんか?私はもう人生を続けていく気すら失せてしまいましたよ」
患者がボソボソと訴えると、医者は一つの錠剤が詰まった薬ビンを取り出した
「ふむ、ならばこの薬を試してみるかね?楽になる薬だよ」
その言葉を聞いた患者は、しかし訝しげに聞き返す
「楽になるって、向精神薬ですか?それとも睡眠薬の類?」
「いや、どちらでもないな。楽になる薬だ」
「そんな曖昧な……まさか毒薬で[ピーーー]ば楽になる、なんて言いませんよね?」
「そんな訳がなかろう、体に害を与えるような物じゃない」
「まぁ……楽になるなら何でも良いですよ、それ下さい」
「では、処方しておこう」
結局、患者は詳しく問い詰めるのも疲れると、薬を受け取り、診察代と薬代を支払って帰っていった

患者が帰ると、傍に控えていた看護師が医者に聞いた
「結局、あの薬はどういう薬だったんですか?」
すると医者は一瞬迷ってから素直に答えた
「なに、ただ小麦粉を固めただけのものだ。あれで薬として高値が取れるんだから、当院の経営も少しは楽になるよ」

>>626
車が生物の世界だとありそうな事態だね。

>>627
わぁブラック……落語かなにかにありそう。

タイトル「円楽になる薬」

タイトル「宇宙間を破るヒット」

タイトル「家走る」

>>126
「苦情ネギ」

ネギ「もしもし、こちらネギですけど」
男「はい、何でしょうか?」
ネギ「ちょっと鴨と一緒に鍋に入れるの、やめてもらっていいですかね?」
男「えー?でも鴨っていったら、ネギと一緒に食べるものじゃないですか」
ネギ「あのですね、そもそも私は玉葱なんですよ!」

タイトル「姫の悲鳴」

>>633
なんと!

タイトル「日本『部首』の会」
タイトル「小説と少女」
タイトル「怪物と少女」
タイトル「漫画と少女」
タイトル「或る格闘家の話」
タイトル「館船」
タイトル「旅する少女」
タイトル「英雄の遺灰」
タイトル「笑う少女」
タイトル「殺人鬼と少女」
タイトル「ドッペルゲンガーたち」
タイトル「魔法使いと魔女見習いの少女」
タイトル「陰陽師と少女」

かなり浮かんだな・・・

>>593
タイトル「千一夜落語語り」

ペルシャの王は妻の不貞に狂ってしまった
王は夜な夜な女を床に呼んでは、一晩の後首をはねてしまう
その日はついに大臣の娘が床に呼ばれた

そこで娘は一計を案じることにした
一夜の終わりに王に面白い話を語り、それが佳境に入ると「続きはまた明日」と話を切ってしまうのである
うまく行けば、王は話を聞きたいがために[ピーーー]ことを躊躇うだろう
そして次の夜には、昨日の話の続きに加えて、また新しい話を語り、しかし佳境に入ると「続きはまた明日」と話を切る
これを繰り返していけば、殺されないで済むのではないかと

夜までの短い時間に娘は考える。面白い話と言えば何だろうか
面白い話と言うからにはやはり落ちが必要だろう、そこで娘は日本から伝え聞いた落語を話すことにした

はたして試みは上手くはまり、王はその夜娘を[ピーーー]ことは無かった

翌夜、これは上手くいくと思った娘は昨日の話の続きと、今日の新しい話を頭に入れつつ王の寝所へと向かった
しかし、娘は新しい話をする事なく殺されてしまった
次の朝、娘の死を知った大臣が何故殺したと問い詰めると、王は一言
「メグロとやらのサンマが旨くて何が面白いと言うのか、きっと特産なのだろう」

タイトル「凍ったサンマ」

タイトル「黄金寒波-ゴールデン寒イ-」
タイトル「進撃の小人」

タイトル「小女子校」

>>637
あー、そりゃ理解出来るベース(基底)が違っちゃえば、そりゃあねぇ。
とても残念です事で。

タイトル「イソノ鰹」

タイトル「鯉に恋する鯛焼き」

タイトル「五槓子」

タイトル「進撃のジャイアン」

タイトル「期末をかりばああああああああああああああああああああ」


タイトル「謎かけ屋」
タイトル「殺し屋の殺し屋」
タイトル「文字卍」
タイトル「屋根屋」
タイトル「放火屋」
タイトル「美少女、貸します」
タイトル「鍛冶場の馬鹿力」

そこそこ浮かんだ

タイトル「VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな」

タイトル「いとへん」

タイトル「屋良内科」

タイトル「御琴割四升」

タイトル「四ッ谷サイダー」

タイトル「琴割る」

タイトル「Mr.ASMR」

タイトル「魔人ブースカ」

タイトル「強くてダ・カーポ(始めから)」

タイトル「強くて千日手指し直し」

タイトル「強くて繰り上げスタート」

タイトル「死亡フラグ保険」

タイトル「鈴鹿サーキット異能」

タイトル

「呪術先輩-ジュジュツパイセン-」
「転生したらスライムナイトのナイトの方だった件」
「魔法幼女育成計画」
シモヘイヘ「シモ!wwwwヘイ!wwwwヘーイ!!wwwwwwwwwwwwww」銃パーン 敵兵「グフッ…」

タイトル「ざんねんなにんげん事典」

タイトル「多子低齢化」

タイトル「銃砲刀剣類取締法」

タイトル「重症不貞無銭淫職」

タイトル「孝行野球」

タイトル「蛾ードマン」

>>659
タイトル「死亡フラグ保険」

「呪いの言葉」
そんな名前を日常会話で耳にするようになって久しい。
口にすると必ず命を失う言葉というのがあるようで、「死亡フラグ」とも言われている。

唐突になぜそんな話しをするかといえば、しばらく疎遠にしていた友人、いや、友人の友人というほぼ他人が胡散臭い話を持ちかけてきたからだ。

「死亡フラグ保険?」

「ああ、この度我が社が社運を賭けて発売開始した画期的な保険なんだ」

いやギャンブルに興じる保険会社ってどうよ。

「呪いの言葉なんてものが出回っている時代じゃない? 恐ろしいよね? だっていつ自分が口にしてしまうか解らないんだから。だからこそ、この保険を八田君にお勧めしたいんだよ」

日常生活で『おれ、この戦いが終わったら彼女と結婚するんだ』なんて口にするだろうか?
俺は軍人ではないしこの国は徴兵制でもない。
それに俺には彼女がいない。

「まあ……、内容は解ったけど、今すぐ必要なものでもなさそうだし……な」

「いやいや、いざというときに備えるのが保険だよ? いざは今じゃないかもしれない。でも明日かもしれない」

「起こりうる確率の問題なんだよ」

「あ、『私の計算では99.9%大丈夫だ』メガネクイッ とか言っちゃう系?
そういうときの残り0.1%が実質的に100%になるんだわ」

「そんな大言壮語を吐かないだろ普通は」

「でもさ、戦いで自分が負傷したときとかに『いいから先に行け、ここは俺に任せろ。あとで合流する』とか言うこともあるだろ? そういうときはもう二度と合流できなくなるぞ」

お前と二度と合流しなくても俺の人生になんの問題もないけどな。
いや、突っ込みどころが違うか。

「だから戦うシチュエーションじゃないだろうが。そんな有り得ない状況に保険を掛ける余裕はないんだよ。帰ってくれ」

「はぁ、解ったよ。ま、気が向いたらここに連絡をくれよ」

友人の友人は俺に名刺を差し出しながら席を立ち上がろうとする。
俺も帰ろう。
こんな腐ったタマネギみたいな臭いがする薄暗い喫茶店に長居したくもない。

が、友人の友人の様子がおかしい。
カバンを漁ったりポケットを漁ったりしてなかなか立ち上がらない。

「どうした?」

「財布が見あたらなくて……いや、契約を取れなかった腹いせにコーヒー代を奢ってもらおうとかじゃないんだよ、ホントに」

バカバカしい。
実にバカバカしい。

「ああもう支払いは俺がやっとくからいいよ。いいから先に行け、ここは俺に任せろ」

その瞬間、大きな轟音ともに俺の体は吹き飛んだ。
爆発か?
くっ、腐ったタマネギの臭いはガス漏れだったというのか……?


遠退く意識の中で友人の友人の声が聞こえる。

「今ここで君が死亡フラグ保険を契約してくれたら、俺が君の名前を呼びかけてやるよ。どうする?」

くそ、この期に及んでこいつはなんと言うことを……
俺の名前は八田(やった)。
『八田か?』と問いかけられれば俺は絶対に死なない。
それは生存フラグだから。

ーおわりー

>>668
上手い! 座布団一枚!

タイトル「アヤカシクリニック」

タイトル「アヤカシパラダイス」
タイトル「アヤカシカーニバル」
タイトル「アヤカシカンパニー」

タイトル「THE YOKOHAMA」

タイトル「ティーオーケーワイオー」

タイトル「全てを超えた男」

タイトル「ガンスリンガー・ウォーズ」

タイトル「※※倶楽部」

タイトル「猫の気持ち

タイトル「I AM NY」

タイトル「惨めなミジンコ」

タイトル「45日で何ができる?」

タイトル「ワン・ミニット・ウォーズ」
タイトル「一分戦争」

タイトル「SHUPPATSU-SHINKO」

タイトル「オッドアイの少年」
タイトル「オッドアイの少女」

タイトル「平成ブラジル羊羮」

タイトル「アヤカシの国」
タイトル「アノヒミタタソガレ」

タイトル「東洋大王」

タイトル「アイアムハンバーガー」

>>687
タイトル「アイアムハンバーガー」

俺はハンバーガー、どこにでもいる普通のハンバーガーだ
突然だが、俺は今怒っている!
製造者の野郎、コスト削減のために牛肉を使わずに安価なゾンビの肉で俺を作りやがった!
おかげで俺は生前のゾンビの意思が宿った、ゾンビバーガーになってしまった!
ゾンビバーガーになった俺は、ゾンビの本能のままに人間共を食らうモンスターになっちまった!
この恨みを晴らすために、俺は製造者をゾンビにしてひき肉に加工して同じ苦しみを味わわせてやろうと思う

タイトル「アヤカシクライシス」

タイトル「タイトル」

>>688
ジョン・デ・ベロ氏の新作かな?w

タイトル「貝五貫」

修正します
タイトル「貝五貫の下位互換」

タイトル「至高の科学調味料」

タイトル「ビューティフル・デイズ」
タイトル「BEAUTIFUL DAYS」
タイトル「アンドロイド・ガールズ」
タイトル「アンドロイド・ボーイズ」

タイトル「伊勢崎市ブルース」

タイトル「これはサブタイトルである」

タイトル「ベロ出しファンタスティック」

>>693
タイトル「貝五貫の下位互換」

初めて入った寿司屋のメニューを見たとき、見慣れない名前を見つけた
『貝五貫の下位互換』
「マグロ五貫」とかならセットとして分かる、もちろん「貝五貫」も理解できる
しかし「貝五貫の下位互換」とはどういう意味だろうか
値段を見る、普通に貝類を5貫頼むより少し安い
最近流行りの訳有り品とかだろうか、形が悪いやつとかを安く売るという
もしくは修行中の人間が握ると言うのもありそうだ

好奇心に負けて注文、大将が威勢よく返事をして握り始める
どうやら修行中の人間が握るのでは無いようだ
では、やはり貝の側の問題だろうか
大将は他の貝と一緒に置かれた所から取っていたが、寿司職人ともなるとひと目で正規の値段は取れないものを見抜くのかもしれない

あーでもないこーでもないと考えがまとまるより先に大将が「お待ち!」と『貝五貫の下位互換』が乗った皿を手渡してくる
その皿の上を見た俺は愕然とした
そこにあったのは美味しそうな貝の握りが、四貫……

タイトル「おまえらン家」

タイトル「山田くん座布団0.8枚」

>>701
タイトル「山田くん座布団0.8枚」

俺は座布団職人
俺は今、山田くん座布団を作るために、山田くんの死体を解体している
やっと座布団の中に0.8枚分の山田くんを詰めたところだ
さて、後の0.1枚分の山田くんはどうやって詰めようかな?

タイトル「俺と少女とリボルバー」

タイトル「菅 壁男(かん ぺきお)の完全に完璧なる日常」

タイトル「一色高池」

タイトル「デスリーグ」

タイトル「意識だけは高い奴」

>>707
タイトル「意識だけは高い奴」

俺の意識は今、高い所にある

俺の意識は、俺の体から抜け出して
俺の体を高い所から見下ろしているんだ
いわゆる幽体離脱みたいなもんか?

意識の抜けた俺の体は今、無意識に動いている
無意識に動く俺の体を俺の意識が観察しているが
俺は今、意識だけの存在だ
俺には俺を止める事が出来ない

無意識に動く俺の体は、常日頃抑えていた殺人欲求に従い
出刃包丁を持ち出して母親を刺殺しやがった!!
母親の臓物を取り出して生き胆を食らった後は、父親を火炎放射器で焼殺した!!

その後、外に出た俺の体は町の人々を次々とあらゆるやり方で殺して回った
意識だけは高い俺は、俺の体に戻るのが怖い
俺はこのまま、意識だけは高い奴でい続けるぜ!

うん。そりゃ誰だって戻りたくないんじゃないかと思うわ(汗

タイトル「マジパンマン」

タイトル「温かい冷奴」

タイトル「殺人木」

加賀「五航戦なんかと一緒にしないで。ん?あなた達はバーーーローー航戦でしょう?」

新一でフィルターに引っかかった……
加賀「五航戦なんかと一緒にしないで。ん?あなた達は新一航戦でしょう?」

タイトル「100日後に死ぬヒト」

>>677
タイトル「猫の気持ち」

俺は猫が好きだ
だが俺の飼い猫は俺に懐こうとしやがらない
何故なんだ…

俺は猫の気持ちを知りたい
猫の気持ちを知るにはどうすればいい?
俺は考えに考えた
そしてある答えに辿り着いた

それは

猫の気持ちを知るには猫を食べればいい!
猫を食う事で俺は、猫と一つとなり猫の気持ちを知る事が出来るのだ!

まず手始めに飼い猫のジョニーを食う事にしたぜ!
一体どんな料理にするのがいいか、今から楽しみだ、ぐへへへ

>>715
タイトル「100日後に死ぬヒト」

ある朝、嘘臭いほどに天使な天使が現れて言いました。
「あなたは100日後に死にます、これがあなたの残りの寿命です!」
天使がファンキーにぶち撒けたビー玉は100個、それはそれは綺麗に透き通っていました。
男はビー玉を舐めたり噛んだり炒めたり、猫の餌に混ぜたりしてはみましたが、すぐ飽きて眠ってしまいました。
翌朝、目覚めると男の枕元には粉々に砕け散ったビー玉が一個。
「俺の寿命が一日終わってしまった」
男は人生を無駄にした後悔に苛まれ、なんか格好いいポーズで絶望しました。
寿命を無駄にしないために、男はビー玉を袋に詰めて旅を始める事にしました。
西に美女があれば口説き倒し、東に幼女があればお菓子をあげ、北におっさんがあれば一緒に酒を飲み、南に老人があれば駄弁りました。
瞬く間に十日が過ぎ、男はなんだか寿命のために走り回るのが急に馬鹿らしくなりました。
小児病棟に忍び込んだ男は寿命を節分の豆まきのようにばら撒いて、すたこらさっさと逃げました。
最後に残った寿命は1個。
男は、きらきらと太陽の光を反射する川面にそれを投げ入れると、そのままパタリと死んでしまいました。
今もそのビー玉は、川底できらきらと輝いているのでした。

>>712
タイトル「殺人木」


ある晩。毎夜飲み歩く男は、「俺の屋敷の庭には殺人木あるのだ」、と言った。

「俺はその木が恐ろしくて恐ろしくて仕方ないのだ。
 いずれあの木に俺も殺されるに違いない。そんな想像が浮かぶたび、背筋がぞっと震えるのだ。
 俺がこうして酒を飲み歩いているのは、あの木に殺されたくないがためなのだ」

普段は陽気に騒ぐ男が真剣にそう言い出すものだから、飲み仲間達も顔を見合わせて、
これはいよいよ本物の怪奇話に出会ってしまったぞと、興奮と好奇の色を浮かべたものだった。

「いや陽気な君がそこまで恐ろしがる木というのが、一体全体どんな物か、是非見てみたいものだ」

気の進まぬ様子の男を説得した一同は、これ幸いと怪奇話をつまみにしようと、酒瓶片手に屋敷へ向かった。
男に案内された庭には、確かに立派な太い幹の木が一本生えていた。
季節外れなだけあって、花はてんで咲いてはいないが、それはそれで月夜には不気味に映えているように思われた。

「昔。俺の祖父のそのまた祖父が、この木に殺されたのだ。
 その仇を討とうとした弟もまた、この木に殺されたと言う。
 それ以来我が一族では、この木には触れてはならないと言い伝えられているのだ」

それを聞いた誰かが「なるほど、つまり殺人木というわけか」と言った。
それを皮切りに、あの枝ぶりがそれらしい、いやあの葉の付き方が怪物のようだ、とそれぞれが好き勝手に騒ぎ立て、
酒の進まない屋敷の主の男を囲んで一同が飲んでいると、その中の一人がこんな事を言った。

「木といえば、我が家にもこんな話が伝わっている」
「ほうほう、どんな話だい?」
「村のある男が石に蹴躓いて、木に頭を打って死んだ。
 その弟は怒り狂い、よほど頭の硬さに自信があったのか、木に頭突きをしてまた死んだ。
 大工をやってた俺の祖父のそのまた祖父が、それだけ丈夫な木なら良い家が立つから譲ってくれ、と頼んだんだとさ。
 だがその家の連中は頑として肯かなかったそうだ。
 そこでこう思ったそうだ、『あの家の連中は、釘も打てないくらいに頭が硬い』ってな」

それはなんとも滑稽な話だ、と笑い転げる飲兵衛達の中。
酔いの覚め切った屋敷の主の男だけが苦い顔をしていたのだった。
その晩以降、男が飲みに出る姿はとんと見かけなくなったと言う。

タイトル「水味の飴」

タイトル「須賀義偉」

タイトル「野良猫狂詩曲」
タイトル「文字喰イ」
タイトル「文字泥棒」
タイトル「文字強盗」
タイトル「死葬曲」
タイトル「ルトイタ」
タイトル「狂騒曲」
タイトル「るといた」

そこそこ浮かんだ

タイトル「無限ループの刑」

タイトル「100日後に死ぬ鰐塚さん」

タイトル「100億年生きるワニ」

タイトル「ワルツvsノクターン」

タイトル「ひぐらしの為に鐘は鳴る」
タイトル「カエルのなく頃に」

タイトル「わたしの注意力は30000です」

>>632
タイトル「家走る」

俺の家は走る家だ
何故なら俺の家は車だからだ
この家に乗って旅をするのが俺の日常だ

その日常が突然脆くも崩れ去る時が来た

車両泥棒に家を盗まれたのだ
なんて事だ…これで俺は今日から家無しのホームレスだ

だが、泥棒の好きにはさせないぞ
俺の家には、俺以外の人間が運転をした時
暴走スイッチが入るように仕掛けがしてあるんだ
俺の家は泥棒を乗せて暴走、どこかに衝突して犯人を地獄に送り届けてくれるだろう

タイトル「精神美容院」

タイトル「郡上の空論」

タイトル「マリトッツォマン」

タイトル「すへひろがりず」

タイトル「鏡の塔」

タイトル「ピッグマリオン」

タイトル「ピッグマリオン」

タイトル「セミの天ぷら」

タイトル「ルパンアルカリ性」

タイトル「ビッグマクドナルド」
タイトル「マクドナルドフライドポテト」
タイトル「マクドナルドナゲット」

タイトル「シニンニクチナシ」
タイトル「コロサズノチカイ」
タイトル「永遠の町」
タイトル「ウブな僕たちは大人になれない」
タイトル「とーとつ!異世界転移」
タイトル「殺人荘~murder hotel~」

タイトル「横須賀浜」

タイトル「やっはろー政権とこんばっぱーの逆襲」

タイトル「機長の空論」

タイトル「余は猫である」

タイトル「ビー玉越しに覗いたら」

タイトル「アナタノツミ」

タイトル「二つ折りの白い地図」

タイトル「微塵湖」

タイトル「アナタニアエテヨカッタ」

タイトル「久曽井中」

タイトル「kusoinala-boshi-hitorijime-sumikko」

タイトル「スーパー1UP毒キノコ」

タイトル「プリズナー・プリンセス」
タイトル「プリズナー・プリンス」

タイトル「或る天才」

タイトル「禿物語-ハゲモノガタリ-」

タイトル「ツルの恩返し~Giving back by the bald~」

タイトル「忘れられた列車」
タイトル「忘却の彼方」
タイトル「破られた掟」
タイトル「MUJUN 」
タイトル「アナタトワタシ」
タイトル「タダアナタダケヲ」

寝る前に幾らか程・・・と思ったらまあまあ浮かんだ

タイトル「チョコレート・カーニバル」

タイトル「猫のみぞ知る真実」
タイトル「唯の暇つぶし」
タイトル「ムシノシラセ」
タイトル「ダブル・トレイン」
タイトル「ザ・ツイン」
タイトル「機械猫とアンドロイドのご主人様」
タイトル「殺し屋と猫」
タイトル「或る牧師の話」
タイトル「ウソカラデタマコト」

めっちゃ浮かんだ・・・

タイトル「オニメツノヤイバ」

タイトル「スガタ鷹野三四郎」

タイトル「猫は吾輩である」

タイトル「走るなメロス」

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タイトル「人間合格」
タイトル「猫失格」

タイトル「人間修理箱」

タイトル「其れ行け!餡面包男」

>>762
タイトル「走るなメロス」

メロスは激怒した。また、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。あの抱擁は何だったのか、メロスは約束を守り友を救った、王と抱擁し、事態は解決を迎えたのだ。けれどもやはり邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。しかし、メロスは村を出ることはなかった。足が動かないのである。野を越え山越え、十里はなれたシラクスの市に行き、走り帰り、また走り行き、ついには倒れ野垂れ死ぬ寸前まで到達したのだ。足が限界を迎えたるのも当然であろう。
「おどろいた、国王は未だ乱心か」
寝床に横たわり、上半身だけを立たせたまま、メロスは問うた。
「いや、乱心ではない。人を信じ始めた矢先、裏切りを受けたのだ。疑心暗鬼にもなろうて。またメロス。君は何をする気だい?」
セリヌンティウスは答える。そして寝床から立ち上がらんとするメロスに問うた。
「その足で何ができるか。言え!」
まさに暴君ディオニスのような気迫でメロスに怒鳴りつける。
「市を暴君の手から救うのだ。」とメロスは悪びれずに答えた。
「やめろメロス。さすがにその足では無理だ。次は本当に私は殺されてしまう。そんなことになれば私は君を殴ってでも止めるぞ。」
「ならば私は、殴ってでも行く。」
「やめろメロス。行くな、止まれ。走るなメロス!」
そうしてメロスは限界の足でシラクスの市に走っていった。

タイトル「墓石の破壊神」

>>511
タイトル「檜の棒」

俺は勇者
俺の使命は世界を脅かす魔王を倒し、平和をもたらす事だ

ある日、俺は王様の呼び出され魔王討伐を命令された
その時渡されたのが、この檜の棒だ
王様はこれで俺に何をしろって言うんだ…?

最初渡された時はそう思ったが、その考えはすぐに変わった
この棒にはとんでもない魔法が掛かっていたのだ
この棒を装備すると、目の前の物全てを破壊し尽くすまで止まらないバーサクが掛かっていやがった!
こいつで魔王軍を皆殺しにさせるのが目的だったのだろう

王様に檜の棒をもらってすぐに装備したから、王様を始めとした城の奴ら全員ぶっ殺しちまったよ!
指名手配された俺は、祖国にも魔王軍にも居場所が無い
こうなったら人間も魔物も全員ぶっ殺して俺が世界を支配するしかない!

タイトル「鶴瓶の恩返し」

タイトル「湯掛け論」

タイトル「東京カオスストーリー」

タイトル「北斗の剣」
タイトル「北斗の件」
タイトル「北斗の県」

タイトル「東京オフィスワーカーズ」

タイトル「ミカヅキモ 僕を見てた」

タイトル「新函館北斗の拳」

タイトル「ウィルス対策ソフトクリーム」

タイトル「鼻逆じいさん」

タイトル「花坂さん」

タイトル「サークルスクエア」

タイトル「Center Exam」

タイトル「中央セントラルど真ん中」

タイトル「シン・ニホンバシ」

タイトル「モノマネキングダム」
タイトル「モノマネノクニ」

タイトル「腐女子なワタシとインキュバスのカレ」

タイトル「傷だらけのマーメイド」

タイトル「ミッドナイト・シティ」
タイトル「魂入れ」
タイトル「霊入れ」

タイトル「FALL THE 単位」

新人投稿者「あっさり解説」です!よろしくお願いします!
>>sm39663816
>>sm39655470
>>sm39655441
マイリス登録おねがいします
https://www.nicovideo.jp/user/121826461

タイトル「殺し屋はサンタクロース」

タイトル「アンデッド・ガール」
タイトル「不死少女」

タイトル「快速特急泉岳寺行き」

タイトル「Cookieを削除しました」

タイトル「日野君の棒」
タイトル「日野君風呂」

タイトル「田井中に泊まろう!」

タイトル「堕天使たちの鎮魂歌」
タイトル「俺と小悪魔なカノジョ」
タイトル「素っ頓狂ラプソディー」
タイトル「素っ頓狂ブルース」

タイトル「マルノウチカイシャインズ」

タイトル「布団ぞ吹き飛びたる」

タイトル「クソみたいな人生」
タイトル「くそみそラプソディ」
タイトル「トラッシュ・カーニバル」
タイトル「トラッシュ・ライフ」

タイトル「伊達市の堕天使」

寝る前に幾つか程↓

タイトル「ダーティー・ドリーム」
タイトル「ダーティー・ルール」

タイトル「伊勢界転生」

タイトル「東京ディズニーアンダーワールド」

寝る前に一つ・・・

タイトル「陰陽省」

タイトル「14日の土曜日」

タイトル「コトバアソビ」

タイトル「激突激」

タイトル「コトダマツカイ」
タイトル「言霊使い」

タイトル「労働厚生省」

>>809
タイトル「労働厚生省」


首相「さて、恒例の閣議を始めたいと思うがその前に……」

首相「今朝の新聞に厚生労働省が名称を変える旨の記事が載っていたが、どういうことだね?」

厚労相「いえ、それは決して我が省が発表した情報ではなく……」

首相「そんなことはわかっておる。検討している事実があるのか否かを訊ねておるのだ」

厚労相「はっ、具体的な検討には入っておりませんが、我が省が力を入れるべき施策を考えると労働厚生省の方が良いのではという声が省内から上がっているのは事実です」

首相「ほう、それは一体どういうことかね?」

厚労相「社会保障費は我が国の歳出の三分の一を超えており、対策が急務となっていますが、高翌齢者が増加している中で年金を大幅に削減するわけにはいきません」

厚労相「一方で社会保障費の約三分の一を占める医療費は、ガンなどの先進医療を除けば病気の予防に力を入れることで削減が可能です」

首相「ほう」

厚労相「しかし、予防可能なはずの生活習慣病患者は決して減少していません」

厚労相「これはわが国が抱える労働環境によるところが大きいのです」

厚労相「日を跨ぐような長時間労働、昼食時間すら満足に取れない勤務形態、取引先や親会社を酒漬けにするような接待攻勢……このような労働環境が常識となっている状況では病気になれと言っているようなものです」

厚労相「医療費を削減するには、労働環境の改善に力を入れなければならないのです」

厚労相「そこで、労働面に力を入れるのなら省名は厚生と労働を入れ替えて労働厚生省にすべきという意見が上がっているのです」

首相「なるほど。中身は理解した」

首相「しかし、省名の変更というのは簡単ではないぞ。他の省も名称を変えたいとか言い出したら収集が付かなくなる」

経産相「我が省でも旧出身母体の駆け引きで経済と産業を逆にしようという発想はくすぶっていますな」

国交相「あんたのところは逆にして略すと新聞社みたいな名前になるぞ」

経産相「お前のとこだって逆にして略したら変になるだろ。交国省(こうこくしょう)って、広告代理店主催の賞かよ」

首相「まあまあ……、だが省名の変更は斯様に難しい問題を孕んでいるのだ」

総務相「今朝の労働厚生省の記事を目にして、早速『俺達も名前を逆にしたい変えたい』と言っているところがありますよ」

首相「何だねそれは」

総務相「『ろうどきんようしょう』です」

首相「ろうどきんようしょう……??」

首相「いや、金曜ロードショーではないか! そんなの入れ替えて何の意味があるのかね? そもそも閣議で検討できることじゃないだろ!」

>>810
お後がよろしいなwww

タイトル「有馬線はありますか」

タイトル「鹿島線を貸しますか」

タイトル「北井葉擦」(きたいはずれ)

タイトル「ロックンロールは鳴りやむっ」

タイトル「タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレpart1000000」

タイトル「3-2-8のダブルプレー」

タイトル「おお味噌かーにばる」

タイトル「はじめてのさつじん」


新年早々物騒なタイトルが浮んでしまった

タイトル「ハカイノハテニアルモノ」

タイトル「ホクリクテイオー」

タイトル「さつじんのたつじん」

タイトル「東京ディズニーエービーシー」

タイトル「ファースト・ライフ」

タイトル「血まみれの男」
タイトル「知りすぎた男」
タイトル「心が読める本」
タイトル「未来が見える眼鏡」

タイトル「カツオくん」

タイトル 少女「読めたぞ、この事件の犯人は!」

タイトル「自称作者の負け犬くん」

タイトル「ちゃおラジ以下の屑」

タイトル「rasson golle-lie」

タイトル「ラストイヤー駅伝」

タイトル「けんおん!」

タイトル「赤い鳩」

タイトル「或る登山家の話」

タイトル「中仙台の乱」

タイトル「進撃のチンチンオバケ」

タイトル「ボクの名前はエンポリオです…45才独身です」

>>826
タイトル「カツオくん」


カツオ「……はあはあはあはあ」

カツオ「もう少し……あと少し」

カツオ「耐えてくれ……僕の……」

カツオ「目的地は目の前だ……」

カツオ「うおおおおおおお……」

カツオ「……」

カツオ「あ」

カツオ(股間に微かな温もりと湿り気を感じる……そうか……)

カツオ(僕は……トイレの前で漏らしてしまったのか)

サザエ「……ん?」カツオの股間を見つめる

サザエ「うわああああああああああああああああああああ!カツオが漏らしやがったwwww」

カツオ「しまった!バレた!」

おわり

タイトル「シニタガリ」
タイトル「シニゾコナイ」

タイトル「SHIBETSU」

タイトル「東京の首都は何県ですか」

タイトル「福田サザエさん」

タイトル「ドラゑもん」

タイトル「SATSURIKU」
タイトル「サツリク」

タイトル「大きな株式会社」

タイトル「JR南日本」

タイトル 阿笠博士「うんこの時間じゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

タイトル「社長になりたい」

SS速報避難所
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タイトル「ヤンキーな俺が県一番の進学校に入っちまった」

タイトル「旧制第一高等学校」

タイトル「ただひたすらにメタい世界」

タイトル「KAMAKURA」

タイトル「鎌倉に雪が積もったのでかまくらを作りたい」

タイトル「けつ子の部屋」

神様「寒いから地球温暖化させるか」

タイトル「去りゆく者達のラプソディ」

タイトル「カフェオレ詐欺」

タイトル「JR北日本」

タイトル「秒速10,000メートルの恋」

タイトル「JR南アフリカ」

タイトル「鬼滅の刃牙」

タイトル「うっかりキュウべえ」

タイトル「脱走中」

タイトル「フォレスト・ダンプ松本」

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タイトル「激昂噛めん」

タイトル「HAZAMA」
タイトル「夢罪放免」
タイトル「藻に服す」

タイトル「十戒の書」
タイトル「パンドラの書」
タイトル「パンドラの壺」

タイトル「小前田怜也」

タイトル「南田猫科」

タイトル「いざ横須賀」

タイトル「オワコンに群がる乞食」

タイトル「茅場町の外」

タイトル「JR幻想郷」

タイトル「拘束道路」

タイトル「もしも明日、僕が死んだなら。」

タイトル「女とヤッターマン」

タイトル「雪が谷大塚に雪が積もった」

タイトル「ぱあまん」
タイトル「すうぱあまん」
タイトル「やつたあまん」

タイトル「卜゛力べソ」

タイトル「正当防衛省」

タイトル「惨酷」
タイトル「トラワレノミ」
タイトル「アナタガワタシニクレタモノ」
タイトル「生贄の生き残り」
タイトル「アナタトイキタイ」

>>832 (タイトル「けんおん!」)
「36.2」「よし」

「36.8」「よし」


……。

「37.5」「帰れ」

「42.0」「よくぞここまでたどり着いた!勇者コ〇ナよ!ワシが直々に引導を渡してやる!!」

↑紛う事なき時事ネタ乙

タイトル「幻想売り」

タイトル「岸辺露伴は捕まらない」

タイトル「ホントウノシアワセ」

タイトル「異世界高校」

タイトル「Chuが臭え!」

タイトル「暴in暴Shock」

タイトル「偽TAI住宅」

タイトル「暴走半島」
タイトル「房総族」

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タイトル「祖したらば」

タイトル「障害車」

タイトル「3000m傷害」

タイトル「障害減益」

タイトル「障害学習」

タイトル「のんびり農業アニメ化」

タイトル「談志トイレと助詞トイレ」

タイトル「オーガストフール」

タイトル「冬の其方」

タイトル「熱湯甲子園」

タイトル「罪の色」

タイトル「あらゆる魔術の教書抜粋」

タイトル「オトーフガール」

タイトル「名探偵港南」

タイトル「魔法少女やまだ☆マギカ」

>>825 タイトル「未来が見える眼鏡」

ある男が「私の作ったこの眼鏡は未来を見る事が出来る」と言った
そばにいた女は「それで何が見えたの?」と聞いた
すると男はその質問を待っていたとばかりに話し始めた

この宇宙は膨張している、あらゆる天体・惑星間の距離はゆっくりと開いていき、やがて互いの光や熱は届かなくなる
そして真っ暗闇の世界に成るのだ、これはそうなった未来を見ることができるのだと

素晴らしいだろうと自慢気にする男に、女は近くにあった普通の眼鏡を手に取ると
「そんな物なら私にも作れるわ」と言って、レンズをマジックで真っ黒に塗って見せた

>>909
お後が暗いようでw

タイトル「ダーティー・ガール」
タイトル「ダーティー・ボーイ」

タイトル「ぼくたちは友達が少ない」

タイトル「出須之音」

タイトル「すまいりんぐ営業職」

タイトル「101万匹のワンちゃん大交信」

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タイトル「吸血木」
タイトル「吸血姫」

タイトル「魔法少女大統領」

タイトル「FARWAY(ファーウェイ)」

タイトル「針居保太と賢者の石」

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タイトル「生禿」

タイトル「ふりにげ!」

タイトル「THE演乙」

タイトル「キャッシュを表示しています。」

タイトル「THE END 乙」

タイトル「BBxed!!のはじまり乙」

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タイトル「ドラ見ちゃん」

タイトル「カスまんじゅう」

タイトル「口噛み避け」

タイトル「あっこニオマカセ!」

タイトル「須ー羽ー真理雄兄弟」

タイトル「東京?リベッチオーズ」

↑?んとこは、錨マークを入れたつもりだった……。

タイトル「橘氏と立花氏が立ち話」

タイトル「ですます口調で済ます区長」

タイトル「嘘から出た菊地真」

タイトル「ナットォーバードーズ」

タイトル「水戸ナットーズ」

タイトル「この度「タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ」を商標登録しました」

タイトル「存在賠償」
タイトル「損しない人生」
タイトル「得する人生、損する人生」

タイトル「シン・SS速報VIP」

>>942

タイトル「損しない人生」

「損しない人生を過ごすには、どうすればいいだろうか」
飲み屋で、男はふと思い立った疑問を友人にぶつけてみた
「損しない人生なんて無理さ、損を抑えるなら少しでも早く自[ピーーー]るのが最適解か?」
友人は苦笑いをしながら答える
「自殺は駄目だ。する時に苦しいし、楽に死ぬために安楽死出来る国に行って死なせてもらうんじゃ金がかかりすぎる。大損だ」
「なら生まれないのが答えか?」
「そう出来るなら、一つの答えかもしれない。しかし、生まれる側に選択権はない。運に左右されるものを選べるのなら、思いつく限りの幸運に与れる人生を選べてしまう」
「ふむ、あくまで自身で選択できる範囲でと言う事か……これは、難しいな」
最初こそ、すぐに思いつきを口にした友人だが、次が思いつかず黙ってしまった

それからしばらく二人は黙り込んでいたが、友人はハッ気づいたように顔を上げると
「損しない人生の最適解は分からないが、そんなものを考えているこの時間が無駄なことはわかる。私達は今、損しない人生のために損しているんだ!こうしては居られない!」
とまくしたてると、一方的に席を立ち、何か損しない行動をせねばと足早に立ち去っていった
男はしばらく唖然としていたが、結局一人で飲んでもつまらないと店を出ることにした

店を出ると男は憮然としながら一人つぶやいた
「損をしない人生については分からなかったが、損をする人生については分かった。一人先に立ち去った友人の飲み代まで払わされた、この人生だ」

タイトル「寝る寝る寝るね」

>>922
タイトル「生禿」

俺はさ、髪の毛が無いくらいで嘆いてる奴は甘いと思うんだ
奴等は本当の禿じゃない
皮があるからな
俺は本当の禿が見てみたいんだよ

だから俺は禿親父の剝ぎ取って見てみたんだ
本当の生禿っていうのは、結構赤いもんなんだな

タイトル「星のマリオ」
タイトル「スーパーカービィブラザーズ」

タイトル「トゲネズミ」

タイトル「僕の考えた最強のサーヴァント」

タイトル「ホラームービーシンドローム」

タイトル「モウナニモシンジラレナイ」
タイトル「人の為の偽り」

タイトル「僕が誰かと仲良くなりたいと思うことは、それ自体が悪いことである」

タイトル「古端任一朗」

タイトル「振り込め鷺」

タイトル「松潤ブライド」

タイトル「金髪碧南の美少女」

タイトル「嗤う幽霊画」

タイトル「バトミントンの試合中にアボガドを食べるシュミレーション」

タイトル「かぐや姫は告らせたい」

タイトル「ファンタスティック・ファミリー」

>>6
タイトル「家庭の味付け格差」

男「俺さ、夏休みの自由研究で家庭の味付けの調査をしてるんだ」
友「家庭の味?」
男「あぁ、家庭の味付けってさ、同じ料理でも各家庭毎に全然違ったりするだろ?
  味噌汁一つ取っても全然違った味になるんだよな」
友「確かになぁ」
男「で、友達の家とか親戚の家とかにお邪魔して
  ご馳走してもらってメモを取ったりしてるわけ」
友「面白そうな事してんな」
男「で、今度お前ん家にお邪魔しても良い?」
友「おう、良いぜ」


男「うーん、友の家庭の味付けはいまいちだな」
友「お、お前…何して…」
男「お前の母ちゃんの脳味噌、ちょっとぶよぶよ不味かったぞ
  もう少し脳トレして脳を鍛えておくべきだったな」
男「あっ、友の脳味噌はどうだろう?」

グサッ

タイトル「つぎはとべ」

タイトル「松本潤と松本純」

タイトル「第一サード」

タイトル「こちら江東区亀戸水神前駐在所」

タイトル「とびだせ慰霊の森」

タイトル「あつまれにんげんの町」

タイトル「針独活雑魚師匠」

>>961
怖っ。悍ましすぎるだろ……。

タイトル「噛み応えのないガム」

タイトル「札幌vs那覇」

タイトル「人工痘」

タイトル「一乙」

タイトル「九捨十入」

タイトル「異世界転生警報」

タイトル「臀部咀嚼虫」

タイトル「殺人事典」
タイトル「シナナイアナタノコロシカタ」

タイトル「とんこつラーメンマン」

タイトル「伯爵は月夜にて」

タイトル「震度0」

次スレ立てました
タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part8 - SSまとめ速報
(https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1657890120/)

タイトル「東京中央駅から福岡市駅まで」

タイトル「スイカの種」

タイトル「最後の一本」

タイトル「引き分けヒロインが少なすぎる!」

タイトル「粗挽きウインナーコーヒー」

タイトル「上野の森の西郷さん、皇居外苑の楠木さん」

タイトル「星屑クレパス」

タイトル「虚空の塔」
タイトル「物言えぬ人々」

タイトル「究極伝説~D O U T E I~」

タイトル「猫の墓」

タイトル「オゾン層に保存」

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>>991
「猫の墓」


久しぶりに兄貴の家に泊まりに行った。
兄貴の家は山奥にあって、ここで夫婦できのこの栽培をしている。

「いらっしゃーい!夕飯はきのこ鍋でいいよな」

兄貴はおたま片手に笑顔で出迎えてくれた。陰気で恋愛に奥手な兄貴でも、嫁ができたらこうも変わるのかと驚いた。

「随分デカい家だな。高かったんじゃないか」
「そうでもないよ。こう人里離れたとこだと格安で買えるんだ。東京の土地代くらいの値段で土地と家両方買えるんだよ」
「それでも大きいよ。三階建てって……」
「儲かるからね。作ってるきのこ、漢方にも使うから」


三階に客間があって、私は重い荷物をやっとこさ運びいれた。ここ最近続いた日照りのせいか汗が玉のようになっていた。
ふと二階から庭を見ると庭に山があった。

気になって階段を降りて見る。山、というよりは小さな砂山といった方がいいだろう。人の背丈の四分の一ほどの高さだ。材質は砂ではなく、湿った土だった。

「何してるんだ?」
「ああ、何があるのか気になって…」
「それね、猫の墓なんだ」

私は驚いた。猫嫌いで、小学生の頃は道端で猫を見かける度に石を投げてた兄である。その兄が猫を飼うなんて。

「猫嫌いじゃなかったか?」
「嫁の影響でね。平気になったんだがすぐ病気にかかってね。ぽっくりいったよ。そろそろご飯にしよう」

夕飯は豪華なきのこ鍋だった。きのこだけでなく、鯛やカニ、ホタテなど海の幸が沢山入っていた。
しかし兄貴の奥さんはいなかった。兄貴と二人きりだった。

「せっかく兄貴との馴れ初めを聞こうと思ったのに」
「今度にしてくれよ。あいにく最近病気がちなんだ」
「猫といい奥さんといい、何か良くないものでも食べてるんじゃないか?それか水が悪いとか……」
「まさか。たまたまだよ。大体猫が死んだのは1年前だしさ」
「ふぅん」


夜、私は兄貴が寝静まった頃布団を這い出た。どうしても気になったのだ。
庭に出て、物置から拝借したスコップで猫の墓を掘り進める。

猫が死んだのは一年前。なのになんであの猫の墓は「湿った土」なんだろう。最近日照り続きなのに。
そして猫が死んだ墓にしてはどうしてあんなにも「高さ」があるんだろう。

コツ、と何かに当たったのでスコップを置いて手で掘り進めた。
私が女の人の手のようなものを見つけたのと、頭を殴り付けられたのはほぼ同時だった。私は薄れゆく意識の中で兄の声を聞いた。

「育ててるのは進化した冬虫夏草でね。哺乳類じゃなきゃ育たないから猫や人をエサにしてるんだ。知られたからには仕方ない。エサにするか」

もう一度頭に衝撃があり、私の意識は溶けていった。

タイトル「日曜の鶏の日」

タイトル「THE NEXT THREAD」

タイトル「1000getを覗く者」

タイトル「刹那を捉える」

このSSまとめへのコメント

1 :  MilitaryGirl   2022年04月20日 (水) 23:46:44   ID: S:TzgBW8

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