【シャニマス】樹里「…理想のP?」智代子「一緒に考えよう!」カッ! (39)

放クラSS。
浅まし枠は西城さん。
荒ぶる枠は園田さん。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1541327607

(事務所)

果穂「えーとここはこうして…と♪」カキカキカキ

樹里「…」

果穂「これはいい。これはいいプロデューサーさんです…♪」カキカキカキ

樹里「…」

樹里「なあ。果穂」

果穂「はい。何ですか。樹里ちゃん?」

樹里「さっきから画用紙に何描いてるんだ? すげー楽しそうだけど」

果穂「ふっふっふっ…よくぞ聞いてくれました! これはあたしの理想のプロデューサーさんを描いたものです!」バ-ン!

樹里「理想のプロデューサー?」

果穂「はい! 見てください!」ペラッ

【果穂の理想のP】テテ-ン!
・レンジャーの1人(赤)!
・SASUKEを全ステージクリアできる!
・強い! 正義の味方!
・いつも剣を隠し持ってる!
・ベルトは変身用!
・足がすごく早い!
・ほの暗い過去を持っている!

樹里「(…あー、こういう設定考えるやつ小さい頃やったなぁ)」

樹里「うん。すげーカッコいいプロデューサーだな」フムフム

果穂「えへへ、ありがとうございますっ♪」

樹里「でも、ほの暗い過去って何?」

果穂「プロデューサーさんは小さい頃に両親を亡くしてスラム街で1人で生きてきた過去があるんですよ!」

樹里「思ってたより重いな!? スラム街日本にねぇし!」

果穂「あります!」バ-ン!

樹里「お、おう。そっか。そう言われちゃ何も言えねえよ…」

果穂「うーん。でもこれだとまだ闇の力に負けてしまうかもしれないです…」ムムム

樹里「目からビームとか出させてみたら?」

果穂「嫌ですよ。そんなのヒーローじゃありません」

樹里「だよな」

カチャ

智代子「おっはようございまーす。おろ? 果穂と樹里ちゃん。何してるの?」

樹里「おはよチョコ。いや果穂が『理想のプロデューサー』の設定を作ってんだよ」

智代子「理想のプロデューサー?」

果穂「はい! これです!」フンス!

スッ

智代子「へぇ…どれどれ…レッドに正義の味方で…スラム街出身…わっ、面白いね♪」

果穂「面白いじゃなくてカッコいいですよ〜」ブ-!

智代子「あ、ごめんごめん。かっこいいよ」

樹里「果穂は今のプロデューサーに不満でもあるのか?」

果穂「そういうわけじゃないですよ。でもこんな風だったらもっといいかなって」

智代子「うんうん。その気持ちはよくわかるよ。果穂。不満があるとかじゃないんだよね」

樹里「そうなの?」

果穂「そうです! これはロマンです!」カッ!

智代子「うん! ロマンだよ! そして侘び寂びだね!」カッ!

樹里「侘び寂びぃ?」

果穂「そうです! わびさび? です!」

樹里「(あ、果穂はよくわかってねぇな)」

智代子「まったくもう。侘び寂びもわからないだなんて、樹里ちゃんおっくれってるぅ〜♪」ヤ-イ

樹里「…」ガシッ!

智代子「ぐぅぅ! ギブギブゥ! 無言でチョークスリーパーをかけないでェ! 決まってる! 決まってるからァー!」ギリギリギリ

樹里「悪い。つい」パッ

智代子「ぐふっ」パタリ

果穂「ちょこ先輩。せっかくだから樹里ちゃんにわびさびを教えてあげたらどうですか?」

智代子「…私が?」

果穂「はい!」

智代子「できるかな?」

果穂「できます!」カッ!

智代子「…」

智代子「ふふふ…果穂に言われたら仕方がない。このもちもち肌のちょこ先輩がひと肌脱ごうじゃありませんか」キラ-ン

樹里「別に教えてもらわなくてもいいんだけど」

智代子「シャーラップ! 私も理想のプロデューサーを描くよ! 樹里ちゃんはこれを見て乙女心を取り戻しなさい!」バ-ン!

樹里「はいはい」

智代子「ほら、ちょっとは興味を持ってみなさいって。侘び寂びの極意を教えてあげるからさ…えーっと、ここはこうで、あそこはあれで…と♪」カキカキカキ

果穂「ちょこ先輩絵が上手ですね!」

智代子「ふふん。実はピカソの生まれ変わりだからね。さ、できたー♪」

【智代子の理想のP】テッテレ-
・身長180センチ
・SASUKE制覇するくらい細マッチョ
・優しい
・紳士
・王子
・イケメン
・俺様系
・パティシエ
・毎日お菓子作ってくれる
・壁ドンしてくれる

知代子「どうかな樹里ちゃん!」バ-ン!

樹里「んだよこれ。クソ野郎じゃねえか」ペッ

智代子「しどい!! 果穂と扱いが違いすぎる!!」ガ-ン!

樹里「いやだってさ、こんなやつにプロデューサーになってほしいかよ?」

智代子「ピンとこない?」

樹里「こないね」キッパリ

智代子「じゃあ、考えてみてよ。例えば、樹里ちゃんがオーディションで審査員に罵声を浴びせられ、最低評価を付けられ、がっくりきちゃってる日があるとしよう」

樹里「おう」

智代子「樹里ちゃんは落ち込みすぎて事務所のソファで体育座り。顔を膝に埋めて『自分はダメだ。もうアイドルをやめるしかない』と思いつめてしまっています。悲しいね」

樹里「深刻だな」

智代子「そこにプロデューサーだよ!」カッ!

樹里「うん?」

智代子「イケメンかつ心優しく空気が読めて思いやりのある理想オブ理想のプロデューサーがスーツの上着を脱ぎ、『ファサッ…』と樹里ちゃんの肩にかけるのです!」

智代子「そして『明日からまた一緒に頑張ろう』と缶ジュースを置いて立ち去る! かっこいい! 侘び寂びでしょう!」バ-ン!

樹里「…」

樹里「まあ、それは悪くないな」

智代子「ほうらごらんなさい」フンス!

樹里「でも王子とか紳士とか俺様とかそういう属性は別にいらないよな」

智代子「わかってないな〜。樹里ちゃんは『お前、気に入った。俺のものになれよ』壁ドン的なシチュに憧れないの?」

樹里「仮にプロデューサーにそんなこと言われたら張り倒すわ。スナップを効かせたビンタで」

智代子「顎を手でクイってやられたりするのも嫌?」

樹里「それはちょっと興味あるけど」

智代子「でしょう! …あれ?」

樹里「ん?」

智代子「興味ある?」

樹里「うん」

智代子「プロデューサーさんに顎クイされることが?」

樹里「うん?」

樹里「…」

樹里「今のは違う」

智代子「ほっほぅ〜。なるほどなるほど。樹里ちゃんは顎クイで迫られるのが好みなんだねぇ♪ いやー、浅ましいねぇ♪」ニマニマニマニマ

樹里「…」ガシッ

智代子「ギブゥ。コブラツイストを決めるのはやめてェ」ギリギリギリギリ

樹里「落とす」メリメリメリ

智代子「も、もしかして図星だっ…アベッ!」メシッ

果穂「ちょこ先輩が白目に!」

(しばらくして)

果穂「樹里ちゃん。わびさびはわかりましたか!」フンス!

樹里「もちろん。果穂のおかげだよ。ありがとな」ヨシヨシ

果穂「えへへへへ〜♪」

智代子「私のおかげじゃないの?」

樹里「お前の言葉はアタシの胸に何も届かなかったよ。へなちょこ」

智代子「へ、へなちょこぉ!?」

樹里「へなちょこ」

智代子「ひどい! 樹里ちゃんの鬼! 私の心は傷付いたよ! 深くね! 果穂への甘い態度の1割だけでも私に向けてよ!」

樹里「はっ」フン

智代子「うっわー! 鼻で笑ったー!」ギャ-!

樹里「さっきから騒がしいっつの」

果穂「それじゃあ次は樹里ちゃんもわびさびのある理想のプロデューサーを考えてください!」

樹里「え?」

果穂「はい! 画用紙と色鉛筆です!」スッ

樹里「あ、いや、その。アタシはいいよ」

果穂「え…」シュ-ン

樹里「嘘。今の嘘。描くよ。めっちゃ描く。描きたいなぁ」

果穂「…はい♪」パァァァァァァァ

樹里「ああ、癒される」

智代子「…混じり気のない本音で理想のプロデューサーを描くんだよ?」ニマリ

樹里「う、うるせえな。つーか理想とかあんまり考えたことねぇんだよな。誰だって欠点があるのが普通なわけだし。プロデューサーはあのままで別にいいだろ」

智代子「そんないい子ぶった発言要りませんわ」ペッ

樹里「ああん?」ムッ

智代子「欲望を! さらけ出してみろよ! 西城ォ!」バ-ン!

樹里「おぉぅ」

智代子「誰だってあるでしょう! 妄想することくらい! すごくカッコいいイケメンに狙われちゃったり! 運命的な出会いをしちゃったり! そういう妄想くらいするでしょう!」

樹里「…」エ-ト

樹里「ごめん。マジでしたことねぇわ」

智代子「嘘だァ!」

果穂「あたしはよくしますよ。妄想。悪の組織と闘ってます!」フンス

樹里「果穂は可愛いなぁ」デレッ

智代子「はいそこデレてるんじゃないの。ていうか絶対おかしいよ! もうちょい浅ましくてほんのりアダルティーで胸がキュンキュンして恋い焦がれるような! そんな妄想を一度はしたことがあるでしょう! 女の子として! 誰でもあるでしょう!」カッ!

樹里「待て待て。決めつけんなよ。凛世と筋肉にも聞いてみようぜ。妄想したことあるかどうか」

智代子「よっし。いいでしょう。LINEで2人にメッセージ送信…と」ポチポチポチ

【夏葉ちゃんと凛世ちゃんに質問!】

【突然だけど妄想したことあるよね!】

【イケメンに壁ドンされたり!】

【放課後の教室で2人きりでイチャついたり!】

【そういうシチュエーションで妄想したこと!】

【あるよね!!!】

【ちなみに樹里ちゃんは淡白なのでないそうです!】

【思考がサッカー大好き小学4年生の男子と同じですわ!】

ピッ

智代子「これでよし、と」ウン

樹里「おい。最後の」

智代子「さーてと。あとは来るのを待つだけだね」

樹里「ちょーこ」

智代子「やめて。エッチ。怖い。にじり寄ってくるのは怖い。暴力反対断固反対」ノンノン

樹里「挑発的な態度を取るのが悪いと思うんだ」ジリッ

智代子「もうしないから許して」

樹里「チョップオアトリート」スッ

智代子「トリート。これ昨日デパ地下で買ったお高めのチョコ」スッ

樹里「ありがと」パクッ

智代子「ハロウィン限定チョコだよ」

樹里「…美味しいな。これ」モグモグ

智代子「でしょ!」

果穂「ちょこ先輩♪ あたしもトリックオアトリートです!」ガオ-!

智代子「トリート!」スッ

果穂「ありがとうございます! わぁ! 美味しい♪」モグモグ

智代子「でしょでしょ♪」ムフ-


テロリン♪

樹里「お、夏葉から返信きた」

果穂「早いですね」

智代子「さーてと。どれどれ…」

夏葉【恋愛に関してはないわね】

夏葉【でも自分よりストイックなトレーナーに煽られるような妄想は時々するわ!】

夏葉【己を奮起させるのに効果的よ! 智代子も今度やってみなさい!】

智代子「筋肉ゥ」

樹里「まごうことなき脳筋だな」

果穂「煽るってなんですか?」

智代子「…説明がちょっと難しいな」

樹里「例えばさ、ヒーローがピンチの時にライバルが現るとさ『ここで負けるのか? 情けないな』とか言うだろ。あれのことだよ。くじけそうな時にわざとひどい事を言ってやる気を出させるんだ」

果穂「なるほど!」

智代子「…」

智代子「ヴァァァァァ!」バタ-ン!

樹里「ほーらやっぱり」

智代子「みんなが変なんだよ!」バ-ン!

樹里「いやいや。つーかさ、妄想って自分で考えた設定でニヤついてるってことだろ?」

智代子「え? そ、それはそうだけど」

樹里「キモくね?」

智代子「!!!!」ガガ-ン!

ガクッ

智代子「おかしい…おかしいよぉ…憧れのシチュなんて話の鉄板ネタじゃんよぉ…仮にも身近さが売りのアイドルグループなのにどうしてなのさぁ…」メソメソメソ

果穂「…」ポン

智代子「ヒックヒック…ありがとう果穂ちゃん…慰めてくれーーー」

果穂「情けないですね。ちょこ先輩は。見損ないましたよ」フゥ-

智代子「」

果穂「煽りです! 元気出ましたか♪」キラ-ン

智代子「」

樹里「ちょこの奴…! ショックで気絶してる…!」

(しばらくして)

智代子「ふーん! もうみんな知らないもん! ふーん! ふんふーん! ふんだ! ふーん!」プンスカプンスカ

果穂「あ、あたし。何か変なこと言っちゃいました?」

樹里「果穂のせいじゃないよ。ほっとこう」

智代子「…ふーん」クスンクスン

樹里「はぁ…隅っこで縮こまって泣くのはやめろって。アタシも描くからさ」

智代子「欲望のままにね!」ガバッ!

樹里「立ち直りが早えな!?」

智代子「ほらほら。描いて描いて」グイグイ

樹里「急かすなっつの。大人しく待ってろ」カキカキカキ

果穂「ほー」

智代子「樹里ちゃん。絵下手だね」

樹里「ほっとけ」

樹里「…ほら、できたぞ」スッ

【樹里の理想のP】テレ-ン!
・優しい
・真面目
・機械に強い
・一緒に頑張ってくれる
・頼りになる
・スポーツの試合に興味ある
・SASUKEをクリアできるくらい運動好き
・ちゃんと自分のことを見てくれる

樹里「…こんな感じでいいだろ」

智代子「あっれ〜。何かなこれは〜。あっるぇ〜?」ジト- 

樹里「な、なんだよ」

智代子「いま現在のプロデューサーさん。SASUKE以外は全部当てはまってるよね」

樹里「!?」

智代子「あれれ〜? おっかしいなぁ! どういうことかな樹里ちゃん〜! あ! これはもしかしてプロデューサーさんが樹里ちゃんにとってすでに理想の人で、妄想する必要もないほどーーー」

樹里「ちょいや!」ペチン

智代子「へぐしっ! チョップが頭に!」

果穂「なるほど…今のプロデューサーさんが樹里ちゃんにとってのわびさびなんですね」ウンウン

樹里「ち、ちげえし!? つーか、果穂お前わびさびの意味よくわかってないだろ」

果穂「わかってます。素敵とか大好きとか。そういう意味ですよね」フンス

樹里「果穂ォ」

智代子「じゃあ嫌いなの?」

樹里「き、嫌いじゃねえよ」

智代子「顎クイされるのは?」

樹里「い、嫌ではないけど…///」

智代子「ほっほぅ♪」ニヨニヨニヨ

果穂「なるほどー♪」ニヨニヨニヨ

樹里「お前ら2人揃ってニヨニヨしてんじゃねーよ!」バ-ン!

智代子「樹里ちゃんの顔真っ赤だね」

果穂「ですね!」

樹里「もうやめてェェェ」

(しばらくして)

樹里「もう2度と絵は描かない」ツ-ン

智代子「ごめんて。ほらコーヒー淹れてきてあげたから機嫌直して」コトリ

果穂「ミルクもたくさんいれました!」

樹里「…サンキュ」ズズズ

智代子「しっかし、まさか樹里ちゃんがね〜♪」ニマニマ

樹里「これ以上言ったら」スッ

智代子「ノー。やめてください」

果穂「樹里さん! アタックしましょう!」バ-ン!

樹里「よし!」ペチン!

智代子「私への物理的なアタックじゃない!」

果穂「プロデューサーさんへアタックしましょう!」バ-ン!

樹里「果穂。やめてくれ。『純真な心のボディブロー』は回避が出来ないんだ。反応に困る」

智代子「樹里ちゃんの男の趣味はさておきさ」

樹里「んだよ?」

智代子「プロデューサーさんって、ちょいちょいゲスじゃない?」

樹里「は? そんなことないだーーー」

樹里「…」

樹里「ちょっとはあるな」

(回想)

P「今度の水着撮影で使うのビキニだぞー」

樹里「…」

P「ほれ。樹里。試着してみ?」

樹里「あのさ」

P「おう」

樹里「なにこの布面積」

【マイクロビキニ】テテ-ン

P「は、流行りのデザインなんだ」

樹里「『クラッカーサイズ』の布切れで何を隠せっつーんだよ。ああん!?」ゴゴゴゴゴ

P「大丈夫。手のひらサイズの樹里ならピッタリーーー」

樹里「コロス」

ギャァァァァァァァァァァ!

(現在)

樹里「ま、まあ時々な。時々、変なとこはあるけど」

智代子「私。夏の撮影でスク水着せられたんだけど」

樹里「それアタシもだな」

智代子「ほーら! やっぱりゲスじゃん! 惚れる要素ないじゃん!」ギャ-!

樹里「惚れてねえし! つーか! 人間誰だって欠点くらいあるだろ!」ギャ-!

智代子「惚れてないとか言ってるわりにはかばってるじゃん! 『クラッカー水着』も何だかんだ着てたし!」ギャ-!

樹里「い、いや、それは…その…いいところもあるっつーか…着てほしいって頼まれたら断れねーっつーか…/// そ、それより果穂は変な格好で撮影とかしなかったか?」

智代子「あ、誤魔化した!」

果穂「あたしはジャスティスレッドのコスチュームで撮影してもらいましたよ!」

樹里「プロデューサーのやつ。果穂にはゲロ甘だよなぁ」

智代子「樹里ちゃんが言う?」

カチャ

夏葉「おはよう」

凛世「おはよう、ございます」ペコリ

樹里「おーっす。2人とも来たのか」

果穂「あたしが呼びました!」

智代子「いつの間に」

果穂「夏葉さん! 凛世さんも『理想のプロデューサーさん』を描いてください!」バ-ン!

夏葉・凛世「「理想のプロデューサー?」」

智代子「実はかくかくじかじかでして」

樹里「そういうわけ。ほれ、画用紙と色鉛筆」スッ

夏葉「話はわかったわ…私に任せなさい! 誰よりも素敵な理想のプロデューサーを描いてみせてあげるわ! 勝負よ!」バ-ン!

樹里「勝負とかじゃねーよ。馬鹿」

凛世「アイアム、ナンバーワン…」キラ-ン

樹里「何で乗ってんだよ!?」

夏葉「ふふふ。見てなさい。匠は細部までこだわるの」カキカキカキ

智代子「…夏葉ちゃんも絵下手だね」

樹里「アタシの方が上手くね?」

夏葉「そこ! うるさいわよ外野!」カッ!

カキカキカキ...

夏葉「出来たわ!」バ-ン!

【夏葉の理想のP】テ-ン!
・食事メニューの提案、準備をしてくれる
・筋肉の追求者
・SASUKEを楽勝でクリア
・引き締まったボディ
・趣味は筋トレグッズ集めと自家製プロテイン作り
・ドS
・プロレスにも時々出る
・ライザップの社員

樹里「これ『理想のトレーナー』じゃねえかァ!」スパ-ン!

夏葉「!」ハッ!

智代子「ていうかさ。ライザップの社員って指定をしてる時点でプロデューサーじゃないよね」

夏葉「さ、最後のは消すわよ! でもこういう人、欲しいでしょ!?」

樹里「いらねぇよ」

智代子「プロデューサーの要素ゼロだもんね。ただの『棚橋弘至』だよ」

夏葉「…美しい筋肉は欲しくないの?」

樹里「アイドルに必要なもんでもないだろ」

夏葉「…」

夏葉「もういいわよ!」プイ-

智代子「あ、拗ねた」

夏葉「ふん!」ムス-

樹里「ほっとけ。つーか全員ここまで『SASUKE』が条件になってるのは何なんだよ。示し合わせたわけでもねーのに」

果穂「最近、テレビでやってましたからね」

(しばらくして)

果穂「最後は凛世さんですね!」

凛世「ええ、凛世にご期待を」キラ-ン

樹里「凛世も描き終わったのか」

凛世「はい、こちらが理想の、プロデューサー様です」スッ

【凛世の理想のプロデューサー】テ-ン!
・指示が具体的
・命令をしてくれる
・束縛してくれる
・器が大きい
・NARUTO

樹里「SASUKEはどこいった!?」ガ-ン!

凛世「私、ナルト派なんだってばよ…」

樹里「知らねえよ」

【NARUTO】
週刊少年ジャンプで連載していた漫画。木の葉隠れの里の忍者・うずまきナルトの成長物語。同期であり友人でありライバルであるうちはサスケとの因縁が物語の軸の1つ。
SASUKEとは何の関係もない。
現在は続編であるBORUTOが月1連載中。

智代子「あの…そんな小ボケは置いておいて、全体的にほんのりと危険な香りがするんだけど」

果穂「指示が具体的?」

樹里「命令をしてくれる?」

智代子「そして束縛」

凛世「凛世は、プロデューサー様の欲望のままに、命令をされたいのです」キラ-ン

樹里「…例えば?」

凛世「脱げ、とか」

樹里「アウトじゃねぇかァ!」バ-ン!

智代子「果穂もいるんだから話の内容の対象年齢は考えよう?」

果穂「凛世さん。和服が嫌なんですか?」

凛世「いえ、そうではなく、殿方の前で羞恥心を抱きながら、肌を見せることが興ーーー」

樹里「うらァ」ガシッ

凛世「口を塞がれ…むぐぅ…」モゴモゴ

智代子「1番危ないよ。この子。キュンキュンどころかハラハラする」

果穂「凛世さんの理想のプロデューサーさんは…よくわからないですね」ウ-ン

樹里「わかんなくていいんだよ」

(しばらくして)

ペラペラペラ...

智代子「なーんか。こうして見返してみるとみんなバラバラだよね」ウ-ン

樹里「ま、アタシたちらしくていいんじゃねーか」

果穂「はい! みなさんの理想のプロデューサーもよかったです!」

樹里「果穂のもな」ヨシヨシ

果穂「えへへへへへ♪」

凛世「あの、ところで、私のは冗談だったのですが…」

智代子・樹里「「言うタイミングが遅い!!」」

夏葉「…」ムス-

樹里「おい」

夏葉「…何よ」

樹里「機嫌直せって。果穂、お前の描いたやつも気に入ってるぞ」

夏葉「!」

果穂「みなさんの絵! 貰っていいですか! これは宝物にします!」ニコ-♪

夏葉「…」

夏葉「そうね。少し…大人げなかったわね。果穂。それなら私も残しておきたいわ。写真だけ撮らせて頂戴!」

果穂「もちろんです!」

樹里「じゃ、アタシも」

智代子「私も!」

凛世「…私も」

カシャカシャ!
ワイワイ
キャッキャッ♪

(しばらくして)

夏葉「…ところで。せっかくみんなで案を出したことだし。プロデューサーに『こうして欲しい』ってひとつだけ要望を出すのはどうかしら?」

樹里「要望かぁ…セクハラすんな! とか?」

夏葉「そもそも私はセクハラなんてされないわよ」

凛世「私も、です」

樹里「あの野郎。アタシとちょこだけかよ!」

智代子「1日1回樹里ちゃんに壁ドンしろ、とかはどうかな!」

樹里「…」ガシッ

智代子「冗談です」

夏葉「どうして壁ドンなの?」

凛世「そして、どうして樹里さんなのですか?」

樹里「な、何でもねーよ。気にすんな」

夏葉「果穂。何か聞いてる?」

果穂「し、ししししりませんよ?」ピュ-ピュ-

樹里「嘘下手かァ」

凛世「(後で、話をじっくりと聞かせてもらいましょうか…)」

智代子「まあ要望を出すならみんなが求めてることがいいよね」

4人「「「「求めてること…」」」」

4人「「「「…」」」」ピコ-ン!

(しばらくして)

カチャ

P「おはよう。あれ? 何でお前ら来てんの? 仕事もレッスンも今日はないだろ」

5人「「「プロデューサー! 今度SASUKEに出ましょう! 申し込んでおきました!」」」バ-ン!

P「アイェェェ。ナンデェェェ」

【半年後、SASUKEに出て1stステージで脱落した】

終わり

おまけ

【咲夜の場合】

智代子「というわけで咲夜ちゃんにもインタビュー! どうぞ!」カッ!

樹里「嫌なら断っていいからな。咲夜」

咲夜「ふっ。せっかく来てくれたのに断るだなんて野暮なことはしないよ。理想のプロデューサーは、そうだね。互いに力を合わせて成長できるようなーーー」

智代子「ノー! 仕事じゃないんだからー! 本音で言おうよ!!」バ-ン!

咲夜「ほ、本音?」ビクッ

智代子「イエス。本音」コクリ

樹里「おい。ちょこ。あんまり圧をかけるのは」

智代子「樹里ちゃんはお黙り」キッ

樹里「おぅ」

咲夜「…」

咲夜「父性のある人」ボソッ

智代子「ほらほらほら! 樹里ちゃん! これだよこれ! 口にするのはちょっと恥ずかしさを感じるくらいが理想なんだよ! お父さんに甘えられなかった過去があるからその反動で王子様として普段は振舞ってるけど、本当はむしろ王子様みたいに支えてくれて心から安心できる相手を欲しーーー」

咲夜「智代子。そろそろやめてくれないかい?」バンッ!

智代子「壁ドンの圧が凄い! あ、顔赤っ!」

咲夜「これ以上続けるなら口を塞ぐ」ズイッ

智代子「私のファーストキスの危機! ごめんなさい!」

【真乃の場合】

真乃「焼き鳥職人さんなんていいですね♪」

樹里「何を食べる気なんだ!?」ガ-ン!

【千雪の場合】

千雪「そうね…互いの道を歩みながらも時に支え合い、時に協力し合いながら二人三脚でこの先の人生を歩んでいける…そんな人がいいかしら。仕事にはストイックで、でも2人きりになったら甘えてきてくれるような…他にはーーー」ペラペラペラペラ

智代子「(これ…理想の旦那の話だ…!)」

樹里「(ハイライト薄いし…)」

智代子「仮に浮気したら?」

千雪「…ん♪」ボキッ!!!

樹里・智代子「「(ペンを折ったーーー!!!)」」ガ-ン!

以上です。
お読みいただきありがとうございました。

一応、理想のPには似顔絵も添えて描いているという設定でした。
絵のうまさは多分

ちょこ > 凛世 > 果穂 => 樹里 > 筋肉

です。

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