ミーナ「アニが起きたら」 (45)

進撃の巨人のアニとミーナのssです。
初めてこういうものを書きます。なにかおかしなところがあったら、すみません。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1371886262

目が覚めたと思った。
しかし、私の視界に飛び込んできたのは、血が飛び散った凄惨な現場。
次いで見覚えのあるおさげ頭の死体。
それは紛れもなく、自分の身体だった。

「うそでしょ、」

異常に喉が渇いている。襲い来る吐き気。
自分はまだ夢でもみているのだろうか。
この身体が自分だとしたら、いまここにいる私は一体何なのか?

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ミーナ(意識が朦朧とする。壁に頭を打ち付けた?なんで?)
ミーナ(アルミンが屋根の上で唖然としてる。目の前には巨人・・・)

ミーナ(巨人!?)

巨人「」

ミーナ「嫌だ!!死にたくない!」

巨人「」がぶり

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ミーナ「死んだの・・・」
ミーナ(脚に力が入らない。座ってしまおう。)ストン

ミーナ(私も、外に行きたかった。エレンやアルミンに聞いたことがある。
   外にはとても美しい世界があるんだ、って)
ミーナ(アルミンは生きているのかな…
   エレンは…足を食べられていたし、死んだのかも。)

ミーナ「私は死んでしまった…」


ミーナ(涙が、空中で溶けている)

アニ「ごめんなさい……」

ミーナ「アニ!?私が見え……死体の方に謝ってるのか」

ミーナ「アニのせいじゃないよ、謝らないでよ」

ミーナ(とどくはずないけど、マスクしててもつらそうなのわかるもん。
    言葉にしたっていいよね)


上司「レオンハート、彼女の身元がわかるか」

アニ「はっ!ミーナ・カロライナかと思われます!」

ミーナ(アニ、見つけてくれてありがとう)



ミーナ「そういえば、なんで死体の処理なんてしているんだろう」

ミーナ「アニ、トロスト区の巨人はどうし…聞こえないんだった」

ミーナ「…まあ、ついていけばいっか」

ライナー「まさか穴が塞がれるなんてな」

ベルトル「うん…でもアレの正体は分かったから、もう壁を壊す必要はないよ」

アニ「やっぱり私は憲兵にするよ」

ライナー「おう、うまくやれよ」

ミーナ(なんの話だろう)

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ミーナ(どうやらトロスト区の穴は、エレンが塞いだらしい)

ミーナ(私は調査兵団志望だったので、他の同期にこっそりついていくことにした)

ミーナ(直後はみんな落ち込んでいたが、コニーやサシャがいつも通り馬鹿をしていた
   おかげで、少し元気を取り戻したように見えた。)

ミーナ(そうして今日、彼らは壁外調査に行く)

ミーナ「私も行こうと思ったのに、門の前で足すくんで動けなかった…」

ミーナ「しょうがない。せめて壁の上から見送ろう」

兵士「固定法整備するぞ!」

ミーナ「やったあ!誰かの背中につかまってこう!」

兵士「なんかさっきから肩が重いんだよなー…」

兵士「大丈夫か?さっさと整備おわらせようぜ」

ミーナ「申し訳ありませんでした!助かりました!」バッ

ミーナ(人気のなさそうなとこに行こう)

ミーナ「よかった。まだ列が見える。」

ミーナ「私もあそこにいれるはずだったんだよなあ…」

ミーナ「…グスン」


ミーナ「調査兵団が帰ってきた」

ミーナ(さすがに、みんなボロボロだなあ……)

兵士「おい!さっさとシートでくるめ!」

ミーナ(なんだろうアレ…大きな結晶…)

ミーナ(中に何か入ってる…よし!見に行こう!)

ミーナ(つい地下室までついてきてしまった)

ミーナ(まあ、バレないからいいけどね)

兵士「くそ!全然砕けない!」

ミーナ(シートがはずされたみたい…)

ミーナ「……アニ!?」

ミーナ「どういうこと…なんでアニは結晶の中に…」

ミーナ(そもそもこの中で、アニは生きているの…?)

兵士「お前のせいで!俺たちの仲間は死んだというのに!!」

ミーナ(すごく大きい声。地下室いっぱいに響いてる…)

ミーナ「騒ぎは落ち着いたみたい」

ミーナ「気になって外に出られない…せめて事情が分かるまでここに居ようかな」

ミーナ「とりあえず、アニのところで座っていよう」ストン

ミーナ(人がいなくなった)

ミーナ(結局アニについてはよくわからない)

女性兵士「これがアニ・レオンハート?」

男性兵士「はい。あの結晶体は全く壊れる様子は無いそうです」

ミーナ(だれだろう)

女性兵士「……モブリット、ちょっと出ていてくれるかな」

男性兵士「はっ!」

ミーナ(あの人、私をみている…?)

女性兵士「……」

ミーナ「……あの」

女性兵士「ええと、君はアニの友達かな?」

ミーナ「は…、はっ!私はミーナ・カロライナと申します」

ミーナ「アニ・レオンハートとは同期でした!」

ハンジ「見事な敬礼だね。私はハンジ・ゾエ」

ミーナ「ハンジ、さんは私が見えるんですね?」

ハンジ「…私達は死に一番近い兵団だからね」

ハンジ「そういう目を持ってるものも、少なからずいるってことだよ」

ハンジ「君はアニと同期なんだ。じゃあ、トロスト区で?」

ミーナ「は、はい」

ミーナ(アニのこと聞いたら、教えてくれるかな…)

ハンジ「ええ!巨人にワイヤーを引っ張られたのかい!?」

ミーナ「はい。そうですけど…」

ハンジ「でも巨人に知能は無いはずだし…偶然なのか…ブツブツ」

ミーナ(不思議な人だ…)

ミーナ「ハンジさん、お聞きしたい事があります」

ミーナ「彼女、レオンハートは何故このようになったのでしょうか」

ハンジ「……」

ミーナ(ハンジさんの顔が曇った!)

ミーナ「申し訳ありません!簡単に公開できることではありませんよね!」

ミーナ「忘れて下さい」

ハンジ「ううん、君が情報を漏らす事はないと思っている」

ハンジ「そもそも、こうやって君と話せるものは少ないだろう」

ハンジ「それに、ここまでついて来ているのを見ると、
    きみとアニは仲が良かったのがわかるよ」

ミーナ「じゃ、じゃあ…」

ハンジ「あのね、」

ハンジ「君が彼女の友人だからこそ、私は迷っている」

ハンジ「君は私の話を聞いて後悔するよ。それでもいいかい?」

ミーナ(後悔…)

ミーナ(アニのせいで多くの仲間が死んだと言っていた人がいた)

ミーナ(きっとアニは何か悪い事をしたんだ)

ミーナ「死体の処理のとき、アニが『ごめんなさい』って言ったんです」

ミーナ「彼女とても優しい子なんです」

ミーナ「…うまく言えないんですけど、私は彼女が悪だとは思えないんですよ」

ミーナ「だから何を聞いても、私はアニの友達でいようと思います」

ハンジ「………そっか」

ハンジ「アニは良い友達を持ったね」

ミーナ「い、いえ…」

ハンジ「私達にとって、アニは脅威だ。憎むべき存在でもある」

ハンジ「多くの仲間が殺された」

ハンジ「でも今のアニを見ると、おかしなことに私は少し、彼女が可哀想だと思っている」

ハンジ「なんて、こんなこと他の人にばれたらやばいけど」

ハンジ「…あはは」

ハンジ「長い話になるから、座ろうか」

ミーナ「はい」


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ハンジ「…というわけだ」

ミーナ「………」

ハンジ「…!!!やっべえ長居しすぎた!!!」

ミーナ「!?」ビクッ

ハンジ「っと、ごめん!私はもう出るけど、君はどうする?」

ミーナ「も、もうすこしここに居ます」

ハンジ「そっか…じゃあ、また会ったら話そう!君と話すのは楽しかったよ!」

ミーナ「はっ!」

ミーナ(また一人になった)

ミーナ(ハンジさんの話は、多くがハンジさんの仲間の思い出話だった)

ミーナ(アニは、とても強い巨人だったらしい)

ミーナ(…だから謝ったんだね、あの時)

ミーナ「アニは私の友達だよね」

ミーナ「アニがしたことは簡単に許されて良い事じゃない」

ミーナ「多くの人が死んだもの」

ミーナ「けどね、さっきも言った通り、私はアニが悪なんだって思えない」

ミーナ「……私は、アニの友達だもん」

ミーナ「アニが起きたら」

ミーナ「真っ先に私がひっぱたこう」

ミーナ「そのために、私はここにいるよ」

ミーナ「やることもないしね」ニコ

ミーナ「それにアニが起きないとさ、私成仏できないと思うんだ」

ミーナ「悪霊にはなりたくないから、はやく出てきてよね」クスクス

ミーナ(…結晶がとても冷たい)

これで終わりです。
ミーナがアニと仲良かったらいいなあ、と思って書きました。
ありがとうございました。

以下おまけで、ミーナとハンジさんの会話です

ハンジ「そうそう、そのオルオとペトラってやつが超面白くってさ」

ハンジ「オルオがリヴァイの真似して、ペトラがいつもそれを咎めるんだ」

ハンジ「ペトラはリヴァイ大好きだから」

ミーナ「あはは。私も会ってみたかったです」

ハンジ「君がいまここに居ることを考えたら、案外それも可能かもね」

ミーナ「確かに」

ミーナ「じゃあハンジさんは、リヴァイ兵長に『奇行種』だと言われたんですか?」

ハンジ「そうなんだよ!酷くない?」

ミーナ「ハンジさん女性ですもんね…さすがに酷いと思います」

ミーナ「ところで、ハンジさんに心当たりはあるんですか?」

ハンジ「うーん…この間奇行種に会ったときに超可愛い!つって飛び込んだら怒られた」

ミーナ(それはちょっとおかしい)

ミーナ「ええっ!エレンが居るんですか!?」

ハンジ「そっか、ミーナはエレンとも同期か」

ミーナ「はい。エレンは元気ですか?」

ハンジ「うん。たまにリヴァイに殴られるけど、まあ元気だよ」

ミーナ「そうですか…エレンってちょっと空気読めないところあるんです」

ミーナ「ハンジさんも、あまり叱らないで上げて下さい」

ハンジ「オッケー。それにしてもミーナはよく周りを見てるんだね」

ミーナ「ええまあ…いろんな人と友達になりたいんです」

ハンジ「そっか。いいことだと思うよ」

ミーナ「エレンがいるってことは、ミカサもですか?」

ハンジ「ああ、彼女はリヴァイ班じゃないけどね、よくエレンと話しにきたよ」

ミーナ「ミカサは相変わらずなんですねえ…」

ハンジ「たまに金髪の子も連れてきてたな。アルミンだっけ」

ミーナ「あ!私アルミンとも同じ班だったんです!元気ですか?」

ハンジ「うん。彼はとても頭の良い子だよね。私は結構気に入ってる」

ミーナ「アルミンは座学トップだったんです」

ハンジ「納得」

これでほんとにおわり。
ミーナちゃんのss増えてほしいです。

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