~神社~
狐姉「ぶぁぁぁ・・・ひまじゃぁぁぁ・・・」
狐妹「そんなこと言わないでちゃんと掃除してよ。いっつも私しか掃除しないんだから」
狐姉「そうはいっても毎日毎日ずーーーっと同じ日々をすごしとるだけじゃしな」
狐妹「しょうがないでしょ?私達神様なんだから」
狐姉「ふつうの神様はこんなことしないと思うがのう・・・ふわぁぁぁぁ」
狐妹「・・・もう」
狐姉「なんか面白いことでもないかのー・・・」
狐妹「面白いって・・・例えば?」
狐姉「例えば・・・んー・・・男を作って・・・遊んで・・・」
狐妹「お姉ちゃん不潔。神様失格だよそんなの」
狐姉「妹はおぼこじゃのー。そんなんだから行き遅れるんじゃ」
狐妹「お姉ちゃんには彼氏いるの?」
狐姉「いたらこんなところにこもっとらんわい」
狐妹「じゃあお姉ちゃんも行き遅れじゃない」
狐姉「・・・」
狐妹「なに?その勝ち誇った顔は」
狐姉「いやな?わしのようなできた女は周りの男どもがほっておかないのじゃ」
狐妹「まぁ、話は聞いてあげましょう」
狐姉「じゃからわしは行き遅れるということがないんじゃ!」
狐妹「そんなこと言いながらもう何年生きてるんです?もうかれこれ100年以上・・・」
狐姉「ふーむ・・・高貴すぎて声をかけるのをためらうほどということか。にくい女じゃのわし!」
狐妹「・・・まぁそれでいいなら良しとしましょうか」
狐姉「ん?」
狐姉「んあー・・・ひまじゃなー」
狐妹「そういうのは掃除を終わらせてから言ってよー」
狐姉「んー・・・風呂にでも行くかの」
狐妹「こんな時間から?」
狐姉「こんな時間だからこそじゃい。この時間から露天で酒を一杯というのも乙じゃぞ?」
狐妹「お姉ちゃんて本当に神様なの?邪神とかじゃないの?」
狐姉「神だって酒は飲むし、風呂にだって入る」
狐妹(世俗に染まってるって言いたいんだよ)
狐妹「ていうかそれなら私も行きたいんだけど」
狐姉「ん?くればいいじゃろ?」
狐妹「掃除を会わらせてから行こうって言ってるの!」
狐姉「そんなもん今日やらなければ明日まとめてやればいいんじゃ。ほれ、さっさといくぞ」
狐妹「あ、ちょっとお姉ちゃん!服引っ張らないで!?」
~露天風呂~
狐姉「お酒はぬるめの~」スルスル
狐妹「お姉ちゃん、お酒飲むことしか考えてないんじゃない?」スルスル
狐姉「そんなことはないぞ?肴のことも考えてるぞ?」
狐妹「はぁ・・・もういいです」
狐姉「そういうな、妹にも分けてやるから。じゃあ先に行くぞー」
狐妹「・・・はぁ」
狐妹(ん?服?他にも誰かいるのかな?)
狐姉「きゃっほぉぉぉぉおおおおおおおおおおお!?」ザブーン
男「・・・・・・」
狐妹「お姉ちゃんなにやって・・・え!?」
男「・・・・・・二人!?」
狐姉「ぶへっ!な、なん、なななななんで!?」
狐妹「いやーーー!なんで人間がいるのーー!?しかも男ーーー!?」
男「いいから君たち、前を隠して!早く!」
狐姉妹「・・・み、見たな(見たの)!?」
男「そりゃタオルすら持ってなければ・・・割と・・・しっかりと」
~10分後~
狐姉「ふぃぃ~」グィィ
狐妹「お、お姉ちゃん!なんでそんなに落ち着き払ってるの!」コソコソ
狐姉「あ?」グィィィ
狐妹「だ、だって人間の男の人が同じお風呂にいるんだよ!?なんでそんなに・・・」
狐姉「いいか妹。だからお前はおぼこじゃというんじゃ」グィィィ
狐妹「へ?」
狐姉「齢100年を超えたわしらが人間の男一人のなにを恐れる必要がある」グィィ
狐妹「う・・・ま、まぁそれはそうだけど」
狐姉「それに・・・お前はまだいいほうじゃ」
狐妹「な、なにが?」
狐姉「わし・・・飛び込んだ時にモロで全部見られた・・・」グィィィ
狐妹「・・・え?」
狐姉「全部・・・見られた・・・!こんなのもう飲むしかないじゃろ!」
狐妹「・・・お姉ちゃん、そんなに気にしてるの?」
狐妹(いつもは偉そうに言ってるくせに)
狐姉「見られ損じゃい!ええぃくそ・・・!こうなったら・・・」
狐妹「え?何をする気!?」
男「・・・」
男(なんだったんだあの二人は・・・)
男(変な耳としっぽがあったし・・・)
男「でもまぁ・・・眼福眼福」
狐姉「そりゃそうじゃろ。わしの裸を見れたらそりゃ眼福じゃな」
男「うぇっ!?な、なんでこっちに!?」
狐姉「まぁまぁ、そう固くなるな、ほれ、お前さんも呑め呑め」トクトクトク
男「あぁ、これはどうも・・・ってそうじゃなくて!」
狐姉「進められた酒を断るほど無粋なことはないぞ」トクトクトク
男「う・・・」
狐姉「ところで~・・・女子の裸を見たということについてお主はどう思っておるのかのう」
男「は、はい?」
狐姉「眼福眼福言うとったってことはばっちり見たってことじゃろ?」
男「・・・」
狐姉「裸見られたわしとしてはもう嫁にいけんくらいの辱めを受けたのと変わらんのじゃ」
男(見られたというかあれは不可抗力だろ)
狐妹「・・・」
狐姉「きひひ、ちなみにわしの妹はおぼこじゃからわし以上に辱めを受けたと感じておるぞ?」
男「・・・」
狐姉「じゃから・・・のう?」ピトッ
男・狐妹「・・・!?」
狐姉「ここはひとつ男らしく責任を取ってもらうのはいかがかのう?」
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