【ラブライブ!】果林「バースデイ涙にかすみ」 (27)

かすみ「果林せんぱーい」

果林「ん?」

かすみ「はい、これ」

果林「あら……なーに?」

かすみ「もー、忘れたんですかー? 今日は果林先輩の誕生日じゃないですか」

果林「ひょっとして……私へのプレゼント?」

かすみ「はい」

果林「かすみちゃんが用意してくれたの?」

かすみ「はい」

果林「へー」

かすみ「な、なんですか?」

果林「いやー、別に」

果林(……怪しい。あからさまにパカッと開けるやつだし)

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かすみ「もー、もうちょっと嬉しそうにするとか、感謝するとか、ないんですか?」

果林「へっ? あっ、そうね、ありがとう」

かすみ「なーんか心がこもってないような」ジト-

果林「そ、そんなことないわー。嬉しい嬉しい!」

果林(だって絶対何か仕掛けてるもの)

かすみ「もー……かすみん、結構考えて選んだんですからね?」

果林「そ、そんなんだー」

かすみ「そうなんです」

果林「そっかそっかー……」

かすみ「……」

果林「……」

かすみ「えっ?」

果林「ん?」

かすみ「いや、開けないんですか?」

果林「へっ? 今?」

かすみ「そうですよ! えっ、そんなに興味ないです? かすみんからのプレゼント……」

果林「いやっ、そんなことないない! そうね! 今開けましょうか」

果林(どうしたものかしら。いつもみたくからかってみてもいいのだけれど)

かすみ「」ドキドキ

果林(……すごく期待されている)

かすみ「」チラッチラッ

果林(びっくり系のリアクションとか苦手なんだけどなあ)

かすみ「」ソワソワ

果林(……ええい、ままよ!)

パカッ

果林「わ、わぁ~~~……って、ん? あれ?」

かすみ「???」

果林「えーと、これって……ネックレス?」

果林(えーーー!?!? まさかの普通に普通のプレゼントー!?)

かすみ「はい……あ、ひょっとしてあまり好みじゃなかったですか……?」ウルウル

果林「へっ? あ、いや」

かすみ「やっぱりかすみんのセンスじゃ……ぐすっ、果林先輩には合わっ、合わなかったですかね?」

果林「あっ、違うの、そうじゃなくって――」

ガチャッ

せつ菜「ハッピーバースデー! 果林さーん!!!」パ-ンッ パパ-ンッ

かすみ「うわぁぁぁぁん!!!」

せつ菜「うひゃあっ!?」

かすみ「せつ菜せんぱーいっ!」ダキッ

せつ菜「わっ、ごめんなさい?? えっと、クラッカー、びっくりしちゃいました?」

果林「あっ、あのっ、えっと」アワアワ

かすみ「ぐすっ」ギュ-

せつ菜「えっ? えっ?」

果林「違うのよ! ごめん! ごめんねかすみちゃん!」

かすみ「うぅぅぅぅ」

せつ菜「果林さん? 何ですか? この状況……」

果林「あの、えーっと……何というか」

せつ菜「ひょっとして、果林さんが泣かせたんですか~?」ジト---

果林「うぅ、ごめんなさい。かすみちゃんのプレゼント、いつものイタズラかと思って……そしたら普通に用意してくれてて……」ウルウル

せつ菜「もう、果林さん……」

かすみ「ぐすっ」

せつ菜「あーよしよし、かすみさん? 泣かないでください?」

果林「ホントにごめんなさい! な、泣かないで~? ぐすっ、どぉしよぉせつ菜ぁ」

せつ菜「ちょ、果林さんまで……。と、とりあえず顔をあげてください? ね、かすみさ――」チラッ

かすみ「……」

せつ菜「……あれ?」

果林「ぐすっ……ん?」

せつ菜「かすみさん……泣いてません、よね?」

かすみ「……てへっ」

果林「へっ?」

かすみ「……いっえーい! かすみんのドキドキバースデードッキリ! だいせいこぉ~!」

果林「」ポカ-ン

かすみ「いやー果林先輩ってば見事に引っかかって―― ってイタタタッ!?」

果林「かーすーみー?」グリグリ

かすみ「いたい! こめかみが! 潰れるぅ!!!」

せつ菜「果林さんっ!?」

果林「もう! なんなのよもう!」

かすみ「い、いやぁ。普段はガードの固い果林先輩も、こういう時なら緩くなるかなあと……」

果林「当たり、前、でしょ! 本気で心配したのにぃ!」

かすみ「ま、まあ落ち着いて……先輩らしくないですよ~? ほら、誕生日じゃないですか」

果林「そうよ誕生日よ!!! なのに、もう……」

かすみ「で、でもぉ、おかげで普段は見られないような果林先輩のレアな泣き姿が~……」

果林「」ムッ

かすみ「すみませんでした」

せつ菜「はあ、これはかすみさんが悪いですよ?」

かすみ「は、はい」

せつ菜「駄目じゃないですか。主役の果林さんを泣かせるようなことしちゃあ」

かすみ「ごめんなさい……」

せつ菜「謝るのは私じゃなくて」

かすみ「果林先輩、ごめんなさい」ペコッ

果林「……ん」プイッ

かすみ「……」

果林「……」ツ-ン

せつ菜(……空気が重い!!!)

せつ菜「あ、あ~~! そうだケーキ用意してあるんですよ! みんなで食べませんかっ?」

果林「ん」

せつ菜「見てくださいほら! 美味しそうですね~~!」

果林「ん」

せつ菜「チョコプレートもありますよ! HAPPY BIRTHDAY 果林ちゃん……って!」

果林「ん」

せつ菜(……お、お祝いムードではない!!!)

せつ菜「あっ、そ、そういえばかすみさんからのプレゼントって、何だったのでしょうっ??」

果林「……ネックレス」

せつ菜「へっ、へえ~! 見てもいいですかっ?」

果林「……うん」

せつ菜「どんなのかな~? わ、わー! 綺麗じゃないですかー! 果林さん、絶対似合いますよー!」

果林「……うん」

せつ菜「あ、ムーンストーンですって! ひょっとして果林さんの誕生石なんじゃないですか?」

果林「……うん」

せつ菜「えーっと、えーっと……」

果林「……」

せつ菜(ど、どうしましょう~~??)

せつ菜「うーん……ってあれ? これはお手紙でしょうか?」

かすみ「あっ!!!」

せつ菜「えーっと、なになに?」ペラッ

かすみ「って! 勝手に読まないで下さいよ! それ果林先輩宛てなんですから!」

せつ菜「へっ? あ、ごめんなさい!」

かすみ「も、もう……」

せつ菜「か、果林さん? ほら、お手紙ですって! 読んでみませんか??」

果林「……ん」

かすみ「……」モジモジ

果林『……尊敬する果林先ぱ――』

かすみ「だぁぁぁぁぁぁ!? ちょっと! 音読はダメですってば!!!///」

果林「……ん」

せつ菜「」ドキドキ

かすみ「」ムズムズ

果林「……」ペラッ

かすみ「」ソワソワ

果林「!」

かすみ「……」

果林「……///」

かすみ「っ///」カァァ

果林「……ぐすっ」

せつかす「「!!!」」

果林「……あっ、いや、今のはなんでも///」ウルウル

せつ菜「今、ぐすって」

果林「い、言ってない言ってない」ブンブンッ

せつ菜「えー! でも目がうるんでるじゃないですかー! ……なんて書いてあったんです!?」チラッ

果林「ちょっ、ダメよ! これは私のなんだからっ///」バッ

かすみ「そ、そうですよ! せつ菜先輩が見るのはマナー違反ですっ///」

せつ菜「えぇ~! でも気になる~!」

かすみ「絶対ダメです!」

せつ菜「……どうしてもですかー?」

果林「せつ菜のお願いでもっ、ぐすっ、だーめ♪」ニコッ

せつ菜「あらあら……もうかすみさんったら~、駄目じゃないですか~。果林さんを泣かせちゃあ」ウリウリ

かすみ「ちょっ、なんですかもう!///」

せつ菜「うふふっ」

果林「ね、ねえ、かすみちゃん」

かすみ「は、はいっ」

果林「ネックレス……付けてみてもいいかしら」

かすみ「ど、どうぞ!」

果林「その……自分じゃ付けにくいから、付けてもらっても……いい?」

かすみ「……はいっ!」

果林「」スッ

かすみ「よいしょっと……あ、あの果林先輩? もうちょい屈んで貰えます?」

果林「え? も~、かすみちゃんったら、ちっちゃいんだから」

かすみ「果林先輩がおっきいんですよ!!!」

果林「え~?」

せつ菜「くすくす」

果林「ふう……ど、どうかしら」

かすみ「んー、まあまあ―― せつ菜『とってもお似合いですよ果林先輩!』

かすみ「ちょっと!!!」

果林「ふふっ、ありがとう」

かすみ「……///」プイッ

果林「~♪」ルンルン

かすみ「……とても似合ってますっ」ボソッ

果林「!!! ……えへへ、嬉しい///」

せつ菜(あらあらあら~~~!)

せつ菜「さっ、それじゃあみんなでケーキ食べませんか?」 

果林「そうね」

かすみ「はい」

せつ菜「ちょっと待ってくださいねー、今ろうそく用意しますから」

果林「えっ、それはいいわよ……子どもじゃないんだし」

せつ菜「何言ってるんですか~! 誕生日のケーキと言ったら年齢の数のろうそく! これは外せません!」

果林「もう、せつ菜ったら……」クスクス

かすみ「ほんと、お子様ですねー」

せつ菜「なっ!? いいじゃないですかー!」

かすみ「ま、せつ菜先輩らしいですけど」

果林「ね」

せつ菜「もう……よし、これで準備完了です。それじゃあ行きますよ! せーのっ」



「「果林さん(果林先輩)! お誕生日、おめでとうございます!」」

おまけ

せつ菜「そういえばですね」

果林「ん~?」モグモグ♪

せつ菜「私からもプレゼントがありまして」

果林「? このケーキじゃなくって?」

せつ菜「これはかすみさんとふたりで用意したものなので……私からのプレゼントは別に用意してあるんです♪」ゴソゴソ

果林「あら、そうなのっ?」

せつ菜「はい! お小遣いが少なくて、お金はかけられなかったのですが……」

果林「いいのよ、せつ菜の気持ちが何よりも嬉しいんだから♪」

せつ菜「そう言ってくださると私も嬉しいです! ではそんな果林さんに、私から――」

果林「うんうん!」

せつ菜「――せつ菜特製、手作りお菓子の詰め合わせを!」

果林「……」

せつ菜「」フフン

果林「……へ、へー! せつ菜の手作りお菓子……」

せつ菜「……あれ? なんか反応薄くないですか?」

果林「い、いやっ、そんなことないない!」

せつ菜「そりゃあ、かすみさんの愛情たっぷりプレゼントの後じゃ見劣りしちゃうかもしれませんけど」

かすみ「やめてくださいその言い方っ!」

せつ菜「どうぞ! 果林さん!」スッ

果林「あ、ありがとー」

せつ菜「……」ニコニコ

果林「……」

せつ菜「……えっ?」

果林「ん?」

せつ菜「いや、開けないんですか?」

果林「え? あ、あーでもほら、今みんなでケーキ食べてるところだし……こっちは持ち帰ろっかなーって」

せつ菜「いやでも、せっかくだから見てみてくださいよー!」

果林「そ、そうねー……見て見てかすみちゃん! この箱のリボン可愛いわね!」

かすみ「へっ? そ、そうですねー!」

せつ菜「もー、そこじゃなくって!」

果林「……この包装紙の柄なんかも!」

かすみ「赤と白のバランスが絶妙ですよねっ!」

せつ菜「中身です! 中身を見てくださいって!」

果林「い、いやー……」

果林(だってせつ菜の場合は……)チラッ

かすみ(マジモンのビックリ箱ですもんね……」チラッ

せつ菜「かすみさん!?」

かすみ「やばっ声に出てました??」

果林「だ、大丈夫よせつ菜! これなら心からビックリできるから!」

せつ菜「どんなフォローですか! もーふたりともー!」

おわり

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