不動遊星「戦姫絶唱シンフォギア?」 (91)


遊戯王5D'sと戦姫絶唱シンフォギアのクロスです。?
両作品のネタバレがあります。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1529855283


遊星「D・ホイールに乗るのも久しぶりだな…」キィーン

遊星(皆がこの町から旅立ってもう半年近く…)

遊星(町の復興は大きく進み、ネオ童実野シティも穏やかな日常を取り戻すことができた)

遊星「早く皆にもこの町を見せてやりたい。…皆は元気でやっているだろうか……ッ!?」ピカー

遊星「シグナーの痣が浮かんでいる…!?この痣はあの時消えたはず…!!」

赤き竜「アォォォン!!!」

遊星「赤き竜!?お前が再び現れたと言うことは、また世界を揺るがす何かが起こるというのか!?」

赤き竜「……」アオーン

遊星「…いいだろう!!お前が俺を呼んでいるというのならそこに俺を連れていけ!!」

赤き竜「アォォォン!!!」ピカー

遊星「うぉおおおおおおお!!」バシュン!!


遊星「ここは…いったいどこなんだ?」

遊星(赤き竜に連れてこられた場所…)

遊星(それは俺の知らない町だった)

遊星(赤き竜が俺をここに連れてきた以上、俺にはやらなくてはならない使命があるはずだ。…だが)

遊星「…これからどうする」

???「何か困りごとですか?」

遊星「…君は?」

響「私は立花響!趣味は人助けで好きな物はごはん&ごはん!!」


遊星「そ、そうか。では立花。君はこの世界が抱えている問題に何か心当たりはあるか?」

響「問題ですか?うーん…そうだなぁ。ルナアタックはもう終わったことだし…やっぱりノイズかな…」

遊星「ノイズ?それはいったい…?」

響「やだなあ、ノイズですよ!人を襲って炭に変えてしまう…ほら、ちょうどあんな感じの……って」

ノイズ「……」ズズズ

響「ノイズだ!?」ガーン!!

遊星「何だと!?」



遊星「あれがノイズ…」

響「ノイズは問答無用で人を襲います!早く逃げて下さい!!」

遊星「わかった!よし、乗れ!!」ガシッ

響「え、私は…」

遊星「行くぞ!!」ギュイイイーン!!

響「えぇぇぇぇ!!??」


~作戦発令所~

友里「ノイズ現れました!モニターに出します!!」ブォン

弦十郎「…これはノイズがこのバイクを追っているようだな」

クリス「…ちょっと待て。この2人乗りしてるバイクの後ろの方…あのバカに見えるのは私だけか?」

翼「いや、あれは間違いなく立花だ」

クリス「何やってんだ!?あのバカは…!!」


遊星「くそっ!!振りきれないっ!!何か対抗策はないのか!?」ギュイイイーン!!

響「ノイズを何とかできるのはシンフォギアだけです!!」

遊星「シンフォギア…!?」

響「はい!だから私戦います!!」

響『Balwisyall Nescell gungnir tro…ん?お兄さんの背中…何だか赤く光ってますよ…?」

遊星「!」

遊星「…そうか。お前が力を貸してくれるのか…!!」キュイーン

遊星「なら行くぜ!!俺のターン!!」


遊星「俺は手札からSp-エンジェル・バトンを発動!!デッキから2枚ドローし手札を1枚墓地へ送る!!」

遊星「そしてジャンク・シンクロンを召喚!このカードが召喚に成功した時、墓地のレベル2以下のモンスターを特殊召喚する!来い!スピード・ウォリアー!!」

遊星「レベル2スピード・ウォリアーにレベル3ジャンク・シンクロンをチューニング!!」

遊星「集いし星が新たな力を呼び起こす!光差す道となれ!!出でよ!ジャンク・ウォリアー!!」

響「えぇぇぇ!?何!?これ!?」

遊星「バトル!!ジャンク・ウォリアーでノイズに攻撃!!スクラップフィストォォオオオ!!」ドガァ

響「うっそぉ!?」


~作戦発令所~

クリス「何だあのハイカラロボットは!?ノイズをぶん殴ったぞ!?」

翼「ノイズに触れても炭素化しないのか!?」

藤尭「この波形は…シンフォギアのものと酷似しています!!」

弦十郎「何だとッ!?…彼はいったい…!?」


遊星「…何とか逃げきることができたようだな」

響「シンフォギア以外でノイズを倒すだなんて…お兄さんはいったい何者なんですか?」

遊星「…そうか。自己紹介がまだだったな」

遊星「俺は不動遊星。決闘者だ」

響「決闘者…?」


~作戦発令所~


弦十郎「それで君をここへ連れてきてもらったわけだが…君はいったい何者だ?」

遊星「俺は不動遊星。赤き竜の力によってこの町へ来た」

弦十郎「その…赤き竜というのは?」

遊星「俺の世界を守る竜のことで、俺はその赤き竜に連れられてきたんだ」

弦十郎「ふむ。では君が先程出したあのロボット…あれは何だ?」

遊星「あれはシンクロモンスター、ジャンク・ウォリアー。攻撃力は2300守備力は…」

弦十郎「待て待て!まずシンクロモンスターとは何だ!?」

遊星「…そうだな。シンクロモンスターとは…」


遊星「…ということだ」

弦十郎「なるほど。どうやら君は別の世界からやってきたのかもしれないな」

遊星「…きっと俺はノイズを倒すためにこの場所に呼ばれたはずだ」

遊星「だから教えてくれ!ノイズを倒す方法を!!」

弦十郎「ふっ…君の言葉に偽りはなさそうだな」

弦十郎「よし、お前達入ってきていいぞ!」



響「先程はありがとうございました!不動さん!」

遊星「君はさっきの…」

弦十郎「この3人がシンフォギアを纏える装者達だ」

翼「風鳴翼です」

クリス「…雪音クリスだ」

遊星「不動遊星だ。…それで結局シンフォギアというのは?」

弦十郎「ああ。シンフォギアとは…」

遊星(それから俺はシンフォギアの説明を受けた)

遊星(身に纏う者の戦意に共振・共鳴し、旋律を奏でそれを歌唱することにより力を発揮する…)

遊星(つまりは歌の力で戦うということか…)


弦十郎「さて、我々はノイズに対抗できるシンフォギアを保有しノイズの被害防止、殲滅の任についている」

弦十郎「遊星くん。君はノイズを倒すことができる力を持ち、ノイズを倒したいと言った」

弦十郎「ならば君をこの特異災害対策機動部に迎え入れようと思うのだが…どうだ?」

遊星「勿論だ。是非俺をあなた達の組織に入れてくれ!」

弦十郎「よし!よく言った!今日からよろしく頼むぞ!」

響「お願いします!不動さん!!」

翼「…新しい仲間」

クリス「……」



弦十郎「さて!ではさっさく明日の作戦について話そうと思う」

弦十郎「翼はQueens of musicのステージに全力で励んでくれ」

翼「了承しました」

弦十郎「そして響くんとクリスくんはソロモンの杖移送に伴う護衛任務についてもらう」

響「はい!」

クリス「おう」

遊星「俺はどうすればいい?」

弦十郎「そうだな…せっかくの機会だ。翼のステージを存分に楽しむといい」

翼「ちょっと叔父様!?」

弦十郎「ふっ…それでは各自明日に備えて体を休めるように!では解散!!」


翌日

~Queens of music会場~


遊星「これは凄いな…」

遊星(風鳴がステージで歌って、ここにいる全員を一つにしている)

遊星(これがシンフォギアを纏う者の歌…)

翼「ありがとう!!皆!!」

翼「私はいつも皆からたくさんの勇気をわけて貰っている」

翼「だから今日は私の歌を聴いてくれる人達に少しでも勇気をわけてあげられたらと思っている!!」

マリア「私の歌を全部世界中にくれてあげる!!振り返らない…全力疾走だ!!」

マリア「ついてこられる奴だけついてこい!!」

マリア「…そしてもう一つ」

バシュ バシュ バシュッ

ノイズ「「……」」

翼「な…!?」

遊星「ノイズ…だと!?」



遊星(何故この会場にノイズが!?)

遊星(戦うか?…いや観客がいる以上下手に動くことはできない)

遊星(しかし何故あのノイズ達は人を襲わないんだ…?)

弦十郎『遊星くん!そちらの状況は!?』ピッ

遊星「風鳴指令…ソロモンの杖はどうなったんだ?」

弦十郎『移送は無事成功したんだが、その後ソロモンの杖は行方知らずだ……まさか!』

遊星「ああ。その無くなったソロモンの杖を使いノイズを操っている奴がこの会場にいる可能性が高い」

弦十郎『わかった。今響くんとクリスくんをそちらに向かわせている。だから遊星くんは…』

遊星「ああ。ソロモンの杖を使っている奴を見つけだす!!」


遊星「……」タッタッタッ

遊星(あのノイズの発生したタイミング…確実にこの会場のどこかにソロモンの杖を持った奴がいるはずだ…!!)

遊星「ん?あれは…?」

切歌「やっべぇ!あいつこっちに来るデスよ!!」

調「大丈夫だよ。きりちゃん。いざとなったら…」スッ

切歌「わわっ!調ってば穏やかにものを考えられないタイプデスか!?」

遊星「そこで何をしているんだ?」

切歌「え!?えーと、この子がデスね?急にトイレとか言い出してデスね?」

調「……」ジー

遊星「トイレ?そうなのか?」

切歌「はいデス!もうここいらでちゃちゃっと済ませちゃいますから大丈夫デスよ!!」

遊星「ここで…いいのか?」

切歌「もちろんデス!!」

遊星「…そうか。では君達は大きな杖様の物を持った奴をこの会場で見なかったか?」

切歌「つ、杖!?皆目見当もつかないデスよ!!」

遊星「…わかった。ではくれぐれも他の人に見つからないようにな」タッタッタッ

切歌「…はぁ。なんとかやり過ごしたデスかね…」

調「きりちゃん。私こんな所で済ませたりしないよ?」

切歌「さいデスか…」



ウェル「人質の解放…?何を考えてるんだあの女は…」

ウェル「まぁいい。この杖さえあれば僕の計画は揺るがない」

遊星「それはどうかな!」

ウェル「!?」

遊星「俺がお前から杖を取り返し、お前の計画とやらを阻止してみせる!!」

ウェル「…たかが一般人風情が僕の邪魔をできると思うなぁあああ!!」バシュバシュ

ノイズ「「……」」

遊星「くっ!ノイズか!!」

ウェル「さぁさぁ!さっさと炭になっちゃいなよ!!」

遊星「…いや!お前の思い通りにはさせないさ!俺のターン!!」



遊星「魔法カード、ワン・フォー・ワンを発動!手札からモンスターカードを墓地に送りデッキからレベル1モンスターを特殊召喚する!来い!チューニング・サポーター!!」

遊星「更に手札からモンスターカードを墓地に送ることで手札からチューナーモンスター、クイック・シンクロンを特殊召喚!また墓地のボルト・ヘッジホッグの効果発動!自分フィールドにチューナーがいる時このカードを特殊召喚する!!」

遊星「レベル1チューニング・サポーターとレベル2ボルト・ヘッジホックにレベル5クイック・シンクロンをチューニング!!」

遊星「集いし闘志が怒号の魔神を呼び覚ます!光差す道となれ!!粉砕せよ!ジャンク・デストロイヤー!!」


ウェル「うわぁ!?何だこのデカ物は!?」

遊星「ジャンク・デストロイヤーの効果発動!!ノイズを破壊する!!タイダル・エナジー!!」バーン!!

ウェル「ノイズがシンフォギア以外で倒されたぁ!?」

遊星「さぁ杖は返してもらうぞ!ジャンク・デストロイヤーでプレイヤーにダイレクトアタック!!デストロイ……っ!?」バッ

切歌「なっ!?今の攻撃をかわすデスか!?」

遊星「君はさっきの…!?」

切歌「私達の邪魔はさせないデス!!」ブンッ

遊星「くっ!」ガキン

切歌「今度はイガリマを受け止めた!?何デスか!?その腕の盾は!?」

遊星「盾じゃない…デュエルディスクだ!!」



ウェル「そのままそいつを足止めしてて下さい。こっちはまだやることがあるんでね…」

遊星「っ!!待て!!」

切歌「させないデス!!」ブンッ

遊星「教えてくれ!!君はいったい何のつもりでこんなことをするんだ!?」

切歌「お前には関係ないデス!!」

遊星「そんなことない!!君はシンフォギアを纏っている!ならば共にノイズと戦う仲間になれるはずだ!!」

切歌「…何も知らないお前なんかと仲間になれるわけないデス。そんなものただの思い上がりデス!!」バッ

遊星「ま、待ってくれ!!」

切歌「待たないデスよ!!」タッタッタッ

遊星「……」

遊星「……俺のこの考えは思い上がりなのか」


~作戦発令所~


響「……」

弦十郎「…響くん大丈夫か?」

響「へ?勿論です!平気、へっちゃらですよ!!」

翼「…まだあの子に言われたことを気にしているのか?」

響「やだなあ、そんなわけないじゃないですか!」

クリス「…」

響「えへへ…」

遊星「……」



遊星「立花」

響「不動さん?…何ですか?」

遊星「何か悩んでることがあるのなら言ってくれ。俺にできることがあれば力になる」

響「……」

響「…私あの子達に話し合おうって言ったんです。そしたら私の言ってることが偽善だって言われちゃって…」

響「どうして装者同士が戦わなくちゃいけないのかな…」

遊星「…俺も同じことを言われた」

響「え?」

遊星「仲間になれるはずだと呼び掛けたが、そんなものは俺の思い上がりだと…そう言われた」

響「思い上がり…」



遊星「だが俺は信じたい。きっと、あの子達ともわかりあえるはずだ」

響「不動さん…」

遊星「だから立花もあの子達に手を差し伸べることを諦めないでくれ」

響「…そうですね。わかりました。私諦めません!」

響「絶対にあの子達と手を取り合ってみせます!」

遊星「フッ…その意気だ」

響「それと、私のことは立花じゃなくて響で構わないですよ?」

遊星「そうか。なら俺も名前で構わない。名字で呼ばれるのはあまり慣れてないんだ」

響「わかりました!改めてこれからよろしくお願いします!遊星さん!!」


遊星(Queens of musicの日から数日が経ち俺は私立リディアン音楽院が主催する秋桜祭に来ていた)

遊星(そして俺はそこで知っている顔をみつけた)

遊星「凄い賑わいだな」

翼「不動…いや、遊星さんか」

遊星「…どうしたんだ?」

翼「いや、立花からお前が名字で呼ばれることに違和感を覚えているという話を聞いてな」

翼「私としては年長者を名前で呼ぶというのはどうも落ち着かないものではあるのだが…」

遊星「気を遣わせてすまない」

翼「そうだ。この際、私のことも名前で呼んでくれないか?私も自分の名字はあまり好きではないのだ」

遊星「…そうか。では翼。この前のステージは感動した。あまり歌には詳しくないが心に響くいい歌だった」

翼「…あ、ありがとう。そう言ってもらえると…励みになる」

遊星「ああ」


翼「ところで遊星が乗っていたバイク…あれは普通のバイクとは違うようだが…?」

遊星「ああ。あれはD・ホイールと言ってデュエルをするためのバイクだ」

翼「あれに乗りながら戦うのか!?」

遊星「ライディング・デュエルと言って、風を切りスピードを感じながらするデュエルは…とてもいいものだ」

翼「なるほど…バイクに乗りながら…」

遊星「…今度D・ホイールに乗ってみるか?」

翼「いいのか!!…しかし私の運転は少々荒々しいかもしれないぞ…?」

遊星「フッ…俺のD・ホイールは手作りでね。多少のクラッシュでは壊れないさ」

翼「そうなのか!ではまたの休日に乗せてくれ!!」

遊星「ああ。勿論だ」



クリス「うわぁ!?」ドン

翼「…っとまた雪音か。そんなに急いでどうしたんだ?」

クリス「私は今追われてんだ!!」

遊星「追われている…?敵か!?」

クリス「ちげぇよ!クラスの連中だよ!」

遊星「クラスの?…何故追われてるんだ?」

クリス「あいつら私にステージで歌わせようとしてきやがるんだ!」

遊星「別にいいんじゃないか?音痴なのか?」

クリス「シンフォギア装者が音痴なわけないだろ!!」

翼「では、恥ずかしいのか?」

クリス「はぁ!?そ、それは…」

遊星「俺も何回か大勢の観客の前でデュエルをした経験があるが、やってしまえば意外に気にならないものだ」

クリス「……」

遊星「それに俺は雪音の歌を聴いたことがないからな。個人的には是非聴いてみたい」

クリス「なっ!?私は…」

翼「雪音は歌が嫌いなのか?」

クリス「…私は」


未来「響!あれって…」

響「うそぉ!?」

翼「ああ。雪音だ」

遊星「……」

遊星(雪音の歌は翼の歌とは違ったものであった)

遊星(しかし、とても暖かく…心に届くいい歌だった)

遊星「フッ…」


司会「勝ち抜きステージ!新チャンピオン誕生!!さあ次なる挑戦者は…!?」

切歌「やるデス!!」

クリス「な!あいつらは…!!」

遊星「あの子は…!!」

調「チャンピオンに…」

切歌「挑戦デェス!!」


遊星(彼女達が歌い終わった後、帰ろうとする彼女達を俺達は学校の正門前でを引き止めた)


響「切歌ちゃんと調ちゃん…だよね」

調「……」

翼「話をしないか?何故お前達は世界に反旗を翻している?」

切歌「例え悪いことだとわかっていても…ままならない思いは力尽くで押し通すしかないんデスよ!」

クリス「何でだよ!さっきはあんなに楽しそうに歌ってたじゃねえか!!」

切歌「そ、それは…」

遊星「ああ。きっと俺達はわかりあえるはずだ!!」

切歌「またそれデスか!」

調「それこそが偽善…あなた達と話すことは何もない」

切歌「…そうデス!!決闘デス!!然るべき決闘を申し込むのデス!!」


遊星「決闘…?決闘でいいのか?」ピクッ

響「あれ?遊星さん…?」

クリス「何だかこいつすげぇ嬉しそうじゃねぇか?」

翼「ああ。今までで一番いい顔をしている」

調「決闘の時はこちらが告げる。だから…今日はもう帰る…」テクテク

遊星「待て!待ってくれ!!俺と…俺とデュエルしろぉおおおおお!!!」

響「ちょっと!?どうしちゃったの!?」ガーン!!

クリス「ちょ!うるせぇんだよこのデュエルバカ!!」

翼「遊星さんにこんな一面があるとはな…」フム

クリス「そんな突っ立ってないでこいつを止めるの手伝ってくれ!!」

翼「…不承不承ながら了承しましょう」ハァ


~作戦発令所~


遊星「…先程はすまなかった。少し冷静さを欠いていたみたいだ」

クリス「全くだ。お前デュエルのことになるといつもああなのか?」

遊星「いや、いつもああなるわけではないと思うんだが…」

響「本当に遊星さんはデュエルが好きなんですね!」

弦十郎「遊星くん。そのデュエルについてだが少し話がある」


弦十郎「君が初めてシンクロ召喚をした時、我々はあるエネルギーパターンを検知した」

弦十郎「そしてそのエネルギーパターンが聖遺物の放つそれと酷似していることがわかった」

弦十郎「更にその波形はシンフォギアのものに近い」

遊星「シンフォギアと?」

響「…そう言えば遊星さんシンクロモンスターを出すときに何か言ってましたよね?」

クリス「ああ…あの集いしなんちゃらがって奴か?」

遊星「あれはシンクロモンスターを召喚する時に自然と頭に浮かんでくるんだ」

響「それって…」

翼「ああ。我々がギアを纏う時と同じ…聖詠だ」

弦十郎「つまり、遊星くんのシンクロ召喚は我々の知るシンフォギアと同様な物であると考えていい」

遊星「シンクロ召喚が…俺にとってのシンフォギア…」




友里「ノイズの反応を検知!!場所は…カ・ディンギル跡地です!!」

翼「古風な真似を…決闘の合図の狼煙をあげるとは…!」

弦十郎「相手は何をしてくるかわからない。絶対に油断はするな!」

クリス「ったりめーだ!!ちゃちゃっと片付けてやるぜ」

響「今度こそ…わかりあってみせる…!」

遊星「よし!行くぞ!!」



~カ・ディンギル跡地~


ウェル「やっと来ましたか」

遊星「お前はあの時の…!!」

響「調ちゃんと切歌ちゃんは!?」

ウェル「あの子達は謹慎中です。だから私がこうやって決闘の代役として来たわけですよ」バシュバシュ

ノイズ「「……」」

クリス「上等だ!!全部まとめてぶっ倒してやる!!」

翼「ああ…やるぞ!」

響「はい!!」

遊星「これで終わらせてやる!俺のターン!!」




遊星「俺は手札のモンスターカードを2枚墓地へ送り、魔法カード希望の転生を発動!発動後2ターン目の自分のスタンバイフェイズ時にデッキからモンスターカード1枚を選択し手札に加える!」

遊星「そしてシンクロン・エクスプローラーを召喚!このカードが召喚に成功した時、自分の墓地のシンクロンモンスター1体を特殊召喚する!俺はロード・シンクロンを特殊召喚!」

遊星「更に墓地のモンスターが特殊召喚に成功したことにより、手札からドッペル・ウォリアーを特殊召喚!」

遊星「レベル2シンクロン・エクスプローラーとレベル2ドッペル・ウォリアーにレベル4ロード・シンクロンをチューニング!!」

遊星「集いし希望が新たな地平へいざなう。光差す道となれ!駆け抜けろ!ロード・ウォリアー!!」

ウェル「この前のデカ物とは違うデカ物ぅ!?」

クリス「間近で見るとすげぇな…」

翼「ああ。これがシンクロ召喚か…!」




遊星「まだだ!ドッペル・ウォリアーがシンクロ召喚によって墓地に送られた時、フィールドにドッペル・トークンを2体特殊召喚する!」

遊星「更にロード・ウォリアーの効果発動!デッキからレベル2以下の戦士族・機械族モンスター1体を特殊召喚する!俺はジャンク・アンカーを特殊召喚!!」

遊星「レベル1ドッペル・トークン2体とレベル2ジャンク・アンカーをチューニング!!来い!アームズ・エイド!!」

遊星「アームズ・エイドの効果!自身をシンクロモンスターに装備する!!」ガチャン!!

響「遊星さんの出した大きな腕が…」

ウェル「あのデカ物にくっついたぁ!?」



遊星「バトルだ!行け!!ロード・ウォリアー!!」

ウェル「この男!どれだけ僕を殺す気なんだ!!」

ウェル「だが僕にも切り札はある!!来い!ネフィリム!!」

ネフィリム「!!」ドガァ

ロード・ウォリアー「!?」

遊星「何!?」

翼「あれが完全聖遺物ネフィリムなのか…!!」

ウェル「やれ!!ネフィリム!!」

ネフィリム「!!!」ガブッ

遊星「なっ!?」

響「遊星さんのシンクロモンスターが…!!」

クリス「あの化物に食べられてる!?」




ウェル「そんなガラクタより早く聖遺物であるシンフォギアを食べさせたいんですがね…」

翼「シンフォギアを食べさせるだと!?」

ウェル「このネフィリムはまだ完全ではない。より成長させるには聖遺物を食べさせる必要があるのですよ」

クリス「じゃあ今こうして私達の前に来てるってのは…!」

ウェル「そう!このネフィリムに餌を与えるためだ!!」

クリス「このクソ野郎…!!」

ネフィリム「ッッッ!!??」ピカー

響「え!ネフィリムが…?」

ウェル「ネフィリムが成長…?まさか!あのデカ物も聖遺物ぅ!?」

クリス「やばい!このままあの化物を放っておくと手がつけられなくなるぞ!!」


遊星「響!」

響「遊星さん!何ですか!?」

遊星「ロード・ウォリアーが装備しているアームズ・エイド…あれは装備モンスターの攻撃力を上げるシンクロモンスターだ」

響「!」

遊星「幸いネフィリムはアームズ・エイドまでは食べていない。だから…」

響「私が装備してネフィリムをやっつければいいんですね!!」バッ

遊星「ああ!」


遊星「アームズ・エイドの効果発動!装備を解除しフィールドに表側攻撃表示で特殊召喚!!」

遊星「更に効果発動!自身を装備する!!響!!」

響「はい!!」ガチャン!!

響「っ!?」ドクン

響「あ…あああああああ!?」

遊星「これは…?響の体が黒く…!?」

翼「ぼ、暴走だ…」

遊星「暴走…」

遊星(その後…響は弾けた…)
 
遊星(ネフィリムを力で圧倒しアームズ・エイドによって焼きつくした)

遊星(ネフィリムを倒した響は倒れ、急ぎ精密検査を実施した結果…)

遊星(響と体のガングニールの融合が大きく進んでいることが判明した)



~医療室~


翼「これが…立花…?」

弦十郎「これまで響君は翼やクリス君とは違って、体内にあるガングニールの破片を使いギアを纏って戦ってきた」

弦十郎「しかし、身に纏うシンフォギアとしてエネルギー化と再構築を繰り返した結果、ガングニールの侵食深度が進んでしまった」

遊星「…このまま侵食が進めば響はどうなるんだ?」

弦十郎「…遠からず死に至るだろう」

遊星「!」

翼「立花が…死ぬ…?」


遊星「響の体からガングニールの欠片を取り除く方法は何かないのか!?」

弦十郎「欠片は響君の心臓付近に食い込んだまま、摘出不可能な状態にある」

弦十郎「また欠片を取り除いただけでは、響君の融合は止まらないだろう」

遊星「…俺が何も考えず響にアームズ・エイドを使わせたから響は暴走を…」

弦十郎「皮肉な話だが、その暴走によって得たデータから響君の体の異変を知ることができたんだ」

弦十郎「それにあの時遊星君は君の考える最善を尽くしたんだろう?なら気にやむ必要はない」

遊星「……」

弦十郎「響君の体は俺達が絶対に何とかする。だから翼や遊星君は響君がこれ以上無理をしないよう気にかけてやってくれ」

遊星「…わかった」




~病室~


遊星「入ってもいいか?」

響「あっ遊星さん。いいですよ」

遊星「…調子はどうだ?」スタスタ

響「もう元気も元気!さっきから力がみなぎりっぱなしですよ!!」ガルーン

遊星「そうか…」

響「はい!ご心配おかけしました!!」

遊星「……」

響「…あれ?遊星さん?何だか元気ないですよ?」

遊星「すまない」

響「え?」

遊星「俺がアームズ・エイドを使わせたから響はあんなことに…」

響「いやいや!前にも暴走することはありましたし、すぐに暴走する私が悪いんです!だから遊星さんは何も悪くないですよ!!」

遊星「いや、本来アームズ・エイドはモンスターに装備するカードだ。それを人である響に装備するなんて元々無理があったんだ」

遊星「だから、本当にすまない」

響「……」



響「それなら一つ、私のお願いを聞いてもらってもいいですか?」

遊星「ああ。俺に出来ることなら何でもしよう」

響「じゃあ、私にデュエルを教えてくれませんか?」

遊星「デュエルを?」

響「はい。実はずっと気になっていたんです。遊星さんが夢中になっているデュエルっていったい何なのかなーって」

遊星「だが、それは…」

響「…ダメですか?」

遊星「…いや、ダメじゃない」

響「やった!それじゃあ…」

遊星「ああ。では、まずルールからだな…」

響「はい!お願いします!!」

遊星(それから俺は響にデュエルを教えた)

遊星(響を元気づけるつもりが逆に元気づけられてしまった)

遊星(自分の体が大変な状況にあっても響は他人を思いやっている…)

遊星(あいつをこんなところで死なせる訳にはいかない!絶対に響を救いだしてみせる…!!)


~作戦発令所~


遊星「風鳴指令。今ある聖遺物のデータを俺に見せてくれないか?」

弦十郎「…それは響君のためか?」

遊星「ああ。物理的にガングニールを摘出できないのなら、他の方法を探せばいい」

遊星「そしてガングニールに対抗できるのはガングニールと同じ聖遺物しかないはずだ」

弦十郎「しかし、そんな都合のいい聖遺物が果たして存在するのか?」

遊星「俺の持っているデュエルモンスターズに無数のカードがあるように伝承や伝説を起源にしている聖遺物も同じく無数に種類があるはずだ」

弦十郎「……」フム

遊星「俺は仲間の窮地に何もせず黙って指を咥えていることなんてできない!」

遊星「仲間を…響を救いたいんだ!!」



弦十郎「……」

遊星「……」

弦十郎「…君はクールな様に見えて実際はとても熱い男だな」フッ

弦十郎「気持ちはわかった!すぐにデータを用意しよう!!」

遊星「本当か!?」

弦十郎「響君を助けたいのは俺も同じだ!!期待してるぞ遊星君!」

遊星「ありがとう…ございます!」


~資料室~


遊星「……」カタカタ

遊星(ガングニールとの融合をこれ以上進めなければ響は死ぬことはない…)

遊星(しかしそれでは根本的な解決にはならない)

遊星「融合症例第一号…立花響」

遊星(融合…融合か…)

遊星(融合解除を使えば響とガングニールを分離させることができるか…?)

遊星(いや響は融合モンスターではないからそれは出来ないか…)

遊星(ならばシンクロキャンセルならあるいは…)


遊星「……」

クリス「なんだよ。こんな所にいたのか」スタスタ

遊星「……」

クリス「探したぞ全く!おい!デュエルバカ!」

遊星「……」

クリス「おい!おいってば!!…何だこいつ?聞こえてないのか?」

遊星「……」

クリス「…せいっ!!」ドガァ

遊星「っ!?何だ!?」

クリス「何だじゃねーよ!!何度も声をかけてるのに何だんまり決め込んでんだよ!!」

遊星「すまない。少し考えごとをしていたんだ」

クリス「考えごと?何を…ってこれあのバカのデータか?」


遊星「ああ。雪音は響の体のことは聞いているか?」

クリス「…ガングニールとの融合のことか」

遊星「そうだ。俺は響を助けたい。だからその方法を調べている」

クリス「…あいつを助けたいのは私も同じだ。でも方法なんてあるのか?」

遊星「聖遺物を何とか出来るのは同じ聖遺物だと思って調べているんだが…」

クリス「そういや昔フィーネが魔を祓う聖遺物があるとか言ってたような…」

遊星「魔を祓う聖遺物…」

弦十郎『遊星君!!クリス君を知らないか!?』ピピッ

クリス「ん?おっさんか?」

遊星「雪音ならここにいるが、どうしたんだ?」

弦十郎『状況が大きく変わった!!すぐに彼女を連れてこっちに来てくれ!!』



~作戦発令所~


遊星「指令!」タッタッタッ

弦十郎「来たか!」

響「クリスちゃん…遊星さん…」

クリス「何だこの状況は!?何であいつがあんな格好してんだよ!!」

弦十郎「ここ数日行方不明になっていた未来君はF.I.S.に捕らえられていたらしく、今こうして我々の前に現れたというわけだ」

弦十郎「翼にはすでに他の装者の動きを封じてもらっている。クリス君には今すぐ彼女を止めてもらいたい」

クリス「…そうだな。こういうのは私の仕事だな」スッ

弦十郎「彼女のギアは神獣鏡という鏡の聖遺物から作られているものだ。どういう能力かはわからない。油断するなよ!」

遊星「待て!!神獣鏡と言ったか!?」

弦十郎「それがどうかしたのか?」

クリス「おい、それって…」

遊星「ああ。あのギアの力を使えば響を救うことができるかもしれない」

響「…え?」


遊星「あの神獣鏡という聖遺物は魔を祓う力がある。そして聖遺物の力を中和することができるらしい」

遊星「ならばその力を使えば響の中のガングニールを中和することができるかもしれない」

遊星「ガングニールとの融合が進んでしまっている響が彼女の攻撃を受ければどうなるかはわからない」

遊星「もしかしたらお前の体ごと消えてしまうかもしれない。だが…」

響「大丈夫ですよ」

遊星「何?」

響「遊星さんが必死に考えてくれた。そしてあのギアを纏っているのは私の親友ですよ?」

響「それなら絶対に死ぬはずありません!」

遊星「…そうか」フッ

響「はい!!」

遊星「なら行ってこい!!」

響「行ってきます!!」ダッ



遊星(響は小日向未来と共に神獣鏡の光を浴びた)

遊星(響自身は消えることなく、狙い通りに響の中のガングニールを消し去ることに成功した)

遊星(しかし、その神獣鏡の光によって海底からフロンティアが浮上してしまった)

弦十郎「これがF.I.S.の求めていたフロンティア…」

クリス「すげぇ大きさだな…」

遊星「……」スタスタ

弦十郎「遊星君!どこに行くつもりだ?」

遊星「決まっている。あれを止めるんだ」

翼「そうだな。立花が戦えない今、私と雪音と遊星さんでどうにかするしかない」

響「いいえ。戦えるのはもう1人いますよ」スタスタ

未来「……」スタスタ

弦十郎「響君!?未来君!?まだ安静にしてなければダメじゃないか!!」

響「ごめんなさい。でも居ても立ってもいられなくて」

クリス「それで戦えるもう1人っていうのは自分のことじゃないだろうな…?」

響「うん。私じゃないよ」

緒方「まさか、先ほど捕らえた…」

響「はい。調ちゃんに出撃してもらいます」



調「…捕虜に出撃要請ってどこまで本気なの?」

響「もちろん全部」

調「あなたのそういう正しさを振りかざす偽善…好きじゃない」

響「…私は自分のやってることが正しいとは思ってないよ」

響「私は皆と手を繋ぎたい。この気持ちは嘘じゃない」

響「そして、そのためには何度でも手を差し伸ばすって決めたんだ」

調「手を繋げるって本気で言ってるの?」

響「うん。だから私は調ちゃんにも何度でも手を差し伸ばすよ」

調「……」

遊星「君の本当にやりたいことは何なんだ?」

調「私はきりちゃんを…皆を止めたい。だから…」

調「皆を助けるためなら手伝ってもいい」プイッ

響「本当!?ありがとう!!」

クリス「やれやれ…」

翼「さすが立花だな」

遊星「フッ…」



翼「それでは行ってきます!」ブーン

調「…いってきます」ウィーン

クリス「ちょ!!私もどっちかに乗せてくれよ!?」

翼「雪音はロケットに乗っていけばいいだろう?」

クリス「馬鹿か!そんなの出来るわけないだろ!!」

クリス「……」

クリス「…あれ?出来るかも…」

遊星「さて…俺も行くか」

響「遊星さん!!」

遊星「…ん?」




弦十郎「な!遊星君!?何をやっているんだ!?響君を戦わせるつもりはないと言ったはずだぞ!!」

響『戦いじゃありません!人助けです!!』

弦十郎「減らず口の上手い映画を見せた覚えはないぞ!」

未来「行かせてあげてください。人助けは一番響らしいことですから」

弦十郎「ったく…」

未来「ただ…」

弦十郎「ん?」

未来「不動遊星…響と仲良く二人乗りするなんてちょっと許せないかも」

弦十郎「…え?」


~フロンティア内部~


ウェル「有史以来、数多の英雄が人類支配をなし得なかったのは人の数がその手に余るからだ!!」

ウェル「だったら支配可能なまでに減らせばいい!!」

マリア「そんな訳のわからない考えで…よくもマムを!!」

ウェル「手にかけるのか!?この僕を!?僕を殺すことは全人類を殺すことだぞ!!」

マリア「殺す!!」

ウェル「えぇー!?」

遊星「させない!!」ギュイーン!!

マリア「何!?バイク!?」

響「マリアさん!!」

マリア「お前は…融合症例第一号…!!」

響「違う!私は立花響16歳!!」

遊星「俺は不動遊星!決闘者だ!!」



響「どんな理由があっても人を殺すなんてダメだよ!」

マリア「うるさい!うるさい!マムはこの男に殺されたんだ!!ならば私もこいつを殺す!!」

マリア「世界を守れないのなら私も生きる意味はない!!」ブンッ

遊星「ふっ!!」ガキン

マリア「なっ!?腕の盾で私のガングニールを!?」

響「意味なんて…後から探せばいいじゃないですか。だから…」ガシッ

響「生きるのを諦めないで!!」

響『Balwisyall Nescell gungnir tron』ピカー

マリア「これは何!?何が起きているの!?」

マリア「融合者は適合者ではないはず…!!なのにこれはあなたの胸の歌がしてみせたこと!?」

響「……」

遊星「行け!!響!!ハートの全部で!!」

マリア「あなたの歌って何!?何なの!?」

響「撃槍・ガングニールだぁあああああ!!!!」


マリア「ガングニールを適合させただと!?そんな…こんなことって!?」

遊星「響の歌にガングニールが応えたみたいだな」フッ

ウェル「…うぉおおお!!こんなところで終われるものかぁあああ!!」ダンッ

響「ウェル博士!?何を!?」

遊星「これは…フロンティアが上昇しているのか!?」

マリア「今のウェルは左手をフロンティアに繋げることでフロンティアを意のままに操れる…」

響「そんな!?じゃあ早くウェル博士を止めないと…」

ウェル「それだけじゃない!!僕にはまだこれがある!!」スッ

響「あれは…!!」

遊星「ソロモンの杖…!!」



ウェル「そう!!僕のマイフェイバリット・アイテムのソロモンの杖さ!!」

ウェル「さらに!!この僕の左手でソロモンの杖を使えば…!!」バシュバシュバシュバシュバシュ

響「ノイズがこんなにたくさん…!!」

マリア「ネフィリムの力を使ってソロモンの杖の力を最大値まで高めているんだわ!!」

ウェル「小型中型大型全てをありったけ出してやる!!これで終わりだぁあああ!!」

翼「それは…!!」ギュイーン!!

クリス「どうだろうな!!」ドゴーン!!

ウェル「な!?バイクとロケットが突っ込んできた!?」

遊星「あれは…!!」

響「翼さんにクリスちゃん!!」



翼「立花!無事か?」

響「はい!」

クリス「お前その格好は…?」

響「マリアさんのガングニールが私の歌に応えてくれたんです!」

クリス「…それってあいつからギアをぶん取ったってことか?」

翼「どこまでも立花らしいな」フッ

ウェル「ここに来てシンフォギア装者が3人だと…!?」

クリス「おい!私は言ったよな?そのソロモンの杖は簡単に使っていいもんじゃないって…!!」

響「もうこんなこと終わらせましょう!」

翼「ああ。これで幕を引くとしようか…!!」



ウェル「何度も何度も何度も何度も!!僕の邪魔ばかりしやがって!!」

ウェル「来い!!ネフィリム!!」ダンッ

ネフィリム「オオオオオッッッッ!!!!」

クリス「こいつはあの時の…!?」

翼「ネフィリムは立花が倒したはずでは!?」

ウェル「確かにあの時ネフィリムの体はバラバラのステーキにされちゃいましたが、幸い心臓だけは無事だったんですよ」

響「そんな…!!」

ウェル「さあ、フロンティアを喰らって同化したネフィリムの力を思い知るがいい!!」

ネフィリム「グォオオオオオ!!!!!」


遊星「…ここは俺にやらせてくれないか?」

クリス「バカ!あの化物はこの前よりも強くなってんだぞ!!」

翼「一人では危険だ!!」

遊星「俺は赤き竜によってこの世界に呼び出され響達に出会い、人々を脅かすノイズの存在を知った」

遊星「そして今、そのノイズとを使いこの世界の平和を乱す元凶が目の前にいる」

遊星「俺はノイズに怯えている人々を守りたい。だから俺はこの世界を守るために持てる力を全て出して戦いたいんだ!!」


響「…それじゃあ遊星さんのことは私達が守らないとですね」

遊星「え?」

翼「そうだな。露払いは私達が引き受けよう」

クリス「ったく、私の周りにはバカしかいないみたいだな」

遊星「響…翼…雪音…」

響「ノイズは私達が倒します!だから遊星さんはネフィリムをやっつけてください!!」ダッ

クリス「任せたぜ!!」ガチャン!!

翼「推して参る!!」ダッ

遊星「…ありがとう。皆」

ウェル「はっ!!お前のデカ物なんざネフィリムの餌になるのが目に見えてますよ!!」

遊星「…それはどうかな」

ウェル「何!?」

遊星「行くぜ、ウェル博士!!俺の本気を見せてやる!!」

遊星「俺のターン!!」



遊星「俺は魔法カード調律を発動!!デッキからアンノウン・シンクロンを手札に加え、その後自分のデッキの一番上のカードを墓地へ送る!!」

遊星「そしてデブリ・ドラゴンを召喚!!このカードが召喚に成功した時、自分の墓地の攻撃力500以下のモンスター1体を攻撃表示で特殊召喚する!来い!ネクロ・ディフェンダー!!」

遊星「更に墓地のモンスターが特殊召喚に成功したことにより、手札からドッペル・ウォリアーを特殊召喚!!」

遊星「レベル2ネクロ・ディフェンダーとレベル2ドッペル・ウォリアーにレベル4デブリ・ドラゴンをチューニング!!」

遊星「集いし願いが、新たに輝く星となる。光差す道となれ!!飛翔せよ!!スターダスト・ドラゴン!!」


クリス「はぁ!?ドラゴン!?あのハイカラロボットじゃないのか!?」

翼「遊星さん…こんな切り札を隠し持っていたのか!!」

響「綺麗…」

ウェル「お前!出せるのはあのデカ物だけじゃないのか!?」

遊星「これが俺のエースモンスター、スターダスト・ドラゴンだ!!」

遊星「さあ、行くぞ!!スターダスト・ドラゴンでネフィリムに攻撃!!」

遊星「シューティング・ソニック!!!!」

ネフィリム「グォオオオオオ!!??」

ウェル「ネフィリィィィム!!??」



翼「ネフィリムの動きが止まった!!」

クリス「よし!そのままぶっ倒せ!!」

ウェル「させるかぁあああ!!」ピカー

遊星「何だ…?ネフィリムにノイズが集まって…」

響「まさかこれって了子さんがやった…!!」

ウェル「そうだ!ソロモンの杖でノイズを制御し、ネフィリムに纏わせた!!この力はフィーネをも凌駕する!!これでお前らはおしまいだ!!」

遊星「くっ…!!こんなことが…」

ウェル「世界を守るとか人々を守るとか散々デカイ口叩いといて結局お前は何もできないんだよ!!」

ウェル「お前は英雄の器じゃない!さっさと自分の未来に絶望して死んでいけ!!」

遊星「…俺は間違っていたのか」

遊星「俺の未来は…絶望なのか…?」


響「遊星さん。何弱気になってるんですか?」クスッ

遊星「響…?」

翼「そうだ。あんな奴に好き放題言わせてどうする」

クリス「ったく見てらんねぇつーの」

遊星「翼…雪音…」

響「遊星さん。さっき遊星さんが言ってたこの世界を守りたいって言葉は嘘じゃないですよね?」

遊星「…ああ。俺はこの世界を守りたい」

クリス「だったら下向いてんじゃねーよ」

翼「一緒に守りましょう。この世界を!」

響「そうです。だから遊星さん…」

響「生きるのを諦めないで!!」




響・翼・クリス『Gatrandis babel ziggurat edenal Emustolronzen fine el baral zizzl Gatrandis babel ziggurat edenal Emustolronzen fine el zizzl』



ウェル「ここで絶唱だと!?」

遊星「これが絶唱…!!」

ウェル「しかし、たかだか三人ぽっちの絶唱でネフィリムを止めれると思うなぁあああ!!」

調「それはどうかな…」

切歌「デス!!」

マリア「調!!切歌!!」

調「マリア。ドクターのやり方では皆を救うことなんてできない」

切歌「そうデス!!だからこんな奴さっさとやっつけるデスよ!!」

マリア「…そうね。こんな最低な男ブッ飛ばしてやりましょう!!」ピカー

ウェル「絶唱6人分…!?」

ウェル「だが出来損ない共が集まったところでこちらの優位は揺るがない!!」

遊星「それはどうかな!」カン☆コーン

ウェル「何!?」

遊星「お前は響達の絆が紡ぐ歌の可能性を理解していない!」

ウェル「絆?歌?ハッ!!たかだか6人ぽっちでネフィリムを止めれるわけないだろうが!!」

マリア「いいえ!このフロンティアを通して私達は世界と繋がっている。だから…!!」

響「そう…6人だけじゃない…!!私が束ねるこの歌は…ッ!!」

遊星「響が紡ぐこの歌は…!!」

響・遊星「70億の絶唱だぁあああああ!!!」



響『託す魂よ 繋ぐ魂よ』

翼『天を羽ばたく光』

クリス『弓に番えよう』

ウェル「…ふざけるな!こんなことあってたまるか!!」

ウェル「こんな奴ら焼き尽くしてしまえ!ネフィリム!!」

遊星「させるか!スターダスト・ドラゴンの効果発動!!自身をリリースすることにより破壊を無効にする!!ヴィクテム・サンクチュアリ!!」バシュ

ウェル「はぁぁぁ!?」ガーン!!

響・翼・クリス『何億の愛を重ね 我らは時を重ねて』

響・翼・クリス『原初の鼓動の歌へと 我らは今還る』


切歌「…お兄さんのことをずっと誤解してたデス」

切歌「あなたは出会った時から私に手を差し伸ばしてくれていた」

切歌「それなのにひどいこと言っちゃってごめんなさいデス…」

遊星「いや、今こうして世界のために戦ってくれている。それで充分だ」フッ

調「あなた達のやってること…偽善でないと信じたい」

調「だから近くで私に見せて。あなた達が世界を守るところを」

響「うん!」

―何億の愛を重ね 我らは時を重ねて―

―奇跡はやがて歴史へと―

―ここに煌めくだろう―

ウェル「くそ!くそ!くっそぉおおおお!!!」

響「響合う皆がくれた…シンフォギアでぇえええええ!!!!」ドゴーン!!

ネフィリム「オオオオオオオ!!!!」ドカーン!!



クリス「終わったな…」

翼「ああ…」

マリア「いいえ!」

調「まだ…!!」

切歌「終わってないデスよ!!」

ネフィリム「ウォオオオ!!!」ビュン

響「な!ネフィリムが宇宙に逃げた!?」

クリス「宇宙だろうが何処だろうが関係ねぇ!!エクスドライブになった私達なら何処へだって…っ!?」

翼「ネフィリムが空間に穴を…!?」

クリス「あいつバビロニアの宝物庫に逃げる気だ!!」

マリア「バビロニアに逃げられたら体力を回復したネフィリムが次いつ何処に現れるかわからない…!!」

切歌「逃げる前にあいつを倒さないとヤバいデスよ!!」


遊星「響!」ギュイィィン!!

響「遊星さん!?」

クリス「はぁ!?何でバイクが空を飛んでるんだ!?」ガーン!!

切歌「バイクに羽が生えてるデスよ…!?」

遊星「お前達のギアにも羽が生えてるだろう。きっと俺のD・ホイールにも同じことが起きたんだ」

マリア「いやいやどう考えてもバイクに羽は生えないわよね!?」ガーン!!

遊星「話は後だ!響、乗れ!!」ガシッ

響「え!?えぇぇぇ!?」

遊星「行くぞ!!」ギュイイイーン!!



響「遊星さん!?どうするつもりですか!?」

遊星「ネフィリムを倒す!!」

響「でも私達の絶唱でも倒せなかった相手ですよ!?」

遊星「フッ…」

響「遊星さん…?どうしたんですか?」

遊星「いや、あの時と一緒だなと思ってな」

響「あの時?…あっ遊星さんと初めて会った…」

遊星「響。俺はお前に出会えて良かった」

響「きゅ、急にどうしたんですか!?」ドキッ

遊星「お前は様々な困難を仲間と絆を繋げることで乗り越えてきた」

遊星「誰よりも人を信じ、繋がろうとする響にしか出来なかったことだ」

響「…それは違いますよ。皆が私と手を繋いでくれた。だから凄いのは私じゃない。私と手を繋いでくれた皆ですよ」

遊星「やはりな…」フッ

響「え?」

遊星「お前と接していて、そしてシンフォギアというものを調べて考えついたことがある。そして今その考えは確信に変わった」

響「考えついたこと?」

遊星「ああ。響…お前はチューナーなんだ!!」クリアマインド!!


響「…は?」

遊星「そしてガングニールを纏ったお前はさながらシンクロチューナーといったところかな…」フッ

響「ちょっと?言ってること全然わかんないですけど!?」ガーン!!

遊星「行くぞ響!!これが最後の戦いだ!!俺達の…世界の希望を繋ぐんだ!!」ピカー

響「…よくわからないけど!!全然わからないけど!!わかりました!!やりましょう!!遊星さん!!」ピカー

遊星「スターダスト・ドラゴンの効果!効果を発動したエンドフェイズに墓地から自身を特殊召喚する!帰ってこい!スターダスト・ドラゴン!!」

遊星「そして俺はシンクロモンスター、スターダスト・ドラゴンに立花響をチューニング!!」シュパパパパン!!

遊星「集いし戦姫の絶唱が未来に響く歌となる!!光差す道となれ!!」

遊星「アクセルシンクロォオオオオ!!!」ギュイイイーン!!!

遊星「シンクロ召喚!行ってこい!!スターダスト・ガングニール・ウォリアー!!」

響「行ってきます!!!!」ゴォォォ!!



切歌「何デスか!?あのとんでもは!?」

翼「遊星さんのドラゴンを…」

クリス「あのバカが纏った…!?」

響『絡みつく時間振り切って!!限界までぶっ飛ばしてっ!!』

響『ギリギリの思い繋いだら行くのさmy way!!』ドガァ

ネフィリム「ウォォォォン!!」

クリス「おい…効いてるぞ!!」

翼「行け!立花ッ!!」

切歌「いいとこ持ってけデス!!」

調「未来を…!!」

マリア「あとは任せたわよ…立花響!!」


響『誰よりも速く辿り着きたい…守るべき人が居るからぁぁぁああああ!!!』ドゴーン!!

ネフィリム「ウォォォォン…」

遊星「響!お前は俺達にとっての希望なんだ!!だから、その手で未来を掴むんだ!!」

響「私は未来を切り拓く!!」

響『Crazy,Keep on Driving!!もっと激しく!!走れ振り返る事なんて出来ないOne way Road!!』

響『keep on burning soul!!熱く燃やして!!風の様に全てを蹴散らせフルスロットルでぇえええ!!』

響『行くぜ!!clear mind!!!!』スバーン!!

ネフィリム「ォォォォン…」シュウウウ…

翼「ネフィリムが…消えていく…」

クリス「あのバカやりやがった…!!」

調「やった…!!」

切歌「デース!!」



遊星「終わったな」

響「はい。ネフィリムは倒してソロモンの杖も破壊しましたから、もうノイズは現れないと思います」

遊星「…そうか」

響「そうですよ!これで世界を守ることはできました!!遊星さんのおかげです!」

遊星「俺の力じゃない。響が束ねた皆の絆の力があったからネフィリムに勝てたんだ」

響「えへへ…そう言われると照れますね」

弦十郎「やったな!!響君!遊星君!」

翼「さすがだな。二人共」

クリス「まあ、だいぶ無茶苦茶だったけどな!」

響「無茶苦茶って酷いよクリスちゃん…」



遊星「……」ピカー

切歌「およ?お兄さんの背中が光ってるデスよ?」

調「綺麗…?」

マリア「いや、別に綺麗ではないでしょって言うか何で背中が光るの!?」

遊星「…どうやら俺の役目も終わりみたいだ」

響「それって…」

弦十郎「…元の世界に帰るのか?」

遊星「…ああ」

クリス「はぁ!?急すぎんだろ!!」

翼「もうしばらくこちらにはいられないのか…?」

響「そうですよ!これから祝勝会とかやりたいですし、これでさよならなんて…そんなの嫌ですよ…」



遊星「…すまない。だが俺も元の世界でまだやり残したことがある。だから戻らなくてはならないんだ」

響「そんな…」

弦十郎「…遊星君は一度こちらの世界に来れたんだ。ならば、また来ることも可能かもしれない。そうだろ?」

弦十郎「やり残しとやらを片付けたらまたこっちに来い!!世界を救った記念に盛大なパーティを開催しようじゃないか!!」

遊星「…そうだな。それはいいな」フッ

翼「遊星さん…いや、遊星。次に会ったら約束の通りD・ホイールに乗せてくれ」

遊星「ああ。翼なら必ず気に入るはずだ」

クリス「今度会ったら飯でも奢ってやるよ。だから…また来いよ」

遊星「そうか。楽しみにしている」フッ

切歌「えっと…お兄さんのドラゴンに乗りたいデス!!」

調「確かにそれは楽しそう」

遊星「…乗れるかわからないが、今度試してみよう」

マリア「不動遊星。あなたのおかげでウェルを止めることが出来た。本当にありがとう。今度ちゃんとしたお礼をしたいからまた会いましょう」

遊星「ああ。約束だ」


響「遊星さん…」

遊星「響。お前への気持ちはさっき言った通りだ」

遊星「どんなに離れていても俺達の絆は変わらない」

響「私も…忘れません!遊星さんと出会えたこと、仲間との絆の力を…!!」

遊星「ああ!」ギュイイイーン!!



響「行っちゃいましたね…」

翼「寂しくなるな」

クリス「大丈夫だろ。また来るって言ってんだからさ」

弦十郎「そうだな。よし俺達も帰るとするか!」



遊星「……」バシュン

遊星「戻ってきたか…」

遊星(赤き竜に連れて行かれた場所はとても厳しく大変な世界だった)

遊星(だが俺は、響に…皆に出会えたことは忘れない)

遊星(少女達の歌には絆が溢れていることを…俺は忘れない)

遊星「また会おう…皆!!」



これで一応終わりです。

読んでくれた方はありがとうございました。

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