小梅「映画部野外活動記録10」 (29)


※ここに警告文のあるものとする



ヘレン「今回はドラえもんよ」

奈緒「ウス」

奏「観よう観ようと思って、全然観れてなかったわね」

小梅「去年の…カチコチのやつも……観れなかったもん…ね…」

文香「満を持して、と言ったところでしょうか…」

ヘレン「この頃、妙に気合が入っていると噂の劇場版ドラえもん……観ない手はないわ!」

奈緒「今回は海賊ものなんだっけ?」

文香「…のび太の南海大冒険のリメイクでしょうか」

ヘレン「あったわね、そんなやつ。ムシムシぴょんぴょん大作戦と同時上映だったのよね」

奈緒「ドラえもんズ映画でのドラえもんって、アウェー感ハンパないよね」

ヘレン「ドラえもんズのあの90年代の特有の空気感が、ドラえもんに合ってないのよ」

文香「田村ゆかり、丹下桜、林原めぐみの中に、のぶ代ですからね…90年代はなにを仕出かすかわかったものじゃありませんよ…」

小梅「90年代怖い……」



『映画部とのび太の短パンから伸びる健康的な脚、その膝裏、無防備な肌』


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1527328980

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映画館


ヘレン「チケットを発券してくるわね」スタスタスタ

奏「で、話を戻すけど。今回はリメイク?新作?」

文香「調べてみたら、どうも新作のようです……脚本に君の名はのプロデューサーだった人を起用したみたいですね…」

小梅「へぇ……」

奈緒「そんなことよりも、あたしは今作のしずかちゃんが気になるな。さいきんのしずかちゃん、めちゃくちゃ可愛くってさあ」

文香「……相容れないですね。最近のしずかちゃんは、どうも媚びすぎていて好きになれません」

奏「ちょっと萌え路線強めかもね」

文香「ドラえもん映画の見所と言えば……やはり出木杉君なのですよ。毎回はぶられる彼が、その後、どんな気持ちで過ごしているのか……語られないことで成立する物語……これはある意味哲学ですよ」

奈緒「絶対違うと思う」

奏「私はジャイアンが気になるかしらね」

小梅「映画になると…急にいい人になる……ジャイアンさん……」

奏「今回、彼がどんな雄姿を魅せてくれるのか、見ものだわ」

ヘレン「お待たせ」

小梅「お帰り…なさい…」

ヘレン「喜びなさい、あなた達。入場特典がまだ貰えるそうよ!」

奈緒「わ、わーい…」


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劇場内


子供「お姉ちゃんたちもドラえもん観るの?」

奈緒「ん?そうだよ」

子供「いい歳した若い女が揃いも揃ってドラえもんかよ。彼氏いないの?」

奈緒「ムカつくガキだなあ」

ヘレン「ヘイ、ボーイ……聞きなさい……」

ヘレン「いい歳してるから」

ヘレン「ドラえもんを観るのよ」

子供「!?」

奏「何一つ衝撃受けるようなこと言ってないわよ」

ヘレン「さあ、始まるわよ」

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上映中


奈緒(おお~!作画良いなぁ……)

ヘレン(この夏感、堪らないわね……春上映だけど……)

奏(次々と事件が起きていって、観ていて飽きないわね……)

小梅(敵キャラも……愛嬌がある……)

文香(……ああ、そうなりますか……)


一同(………………)


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上映終了


奈緒「…………」

奏「…………」

小梅「…………」

文香「…………」

ヘレン「……移動しましょう。近くに世界レベルの異世界食堂があるわ」

子供「お姉ちゃんたち、さっきはごめんね。僕が間違ってたよ」

奈緒「ん?ああ、いいんだよ」

子供「ドラえもんがこんなにも素晴らしいものだなんて思ってもいなかったよ。僕、日テレ版からドラえもんを観直してみるよ」

奈緒「苦労しそうだなあ」

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異世界居酒屋


ヘレン「感想戦よ」

奈緒「いやぁ、よく動くなぁ」

文香「…とても気合の入ったアニメーションでしたよね」

奏「テレビ版では見れない表情や仕草をしてくれるから、新鮮な気持ちで観れたわ」

ヘレン「本当、テレビ版だとやらない動きとか多かったわよね。汗の掻き方ひとつとってもそうだけど」

小梅「みんな…生き生きと…動くよ…ね…」

奈緒「あと思ったんだけど、ちょっとジブリを意識してるとこなかった?」

小梅「あー……料理のシーンとか……そんな感じかも…」

奈緒「あー、料理ね!確かに料理シーン多かったかも。だからなんかジブリっぽく感じたのかな」

奏「しずかちゃんとヒロインの娘がフレンチトーストを食べるシーンとか、それっぽかったわよね」

ヘレン「いいフレンチトーストだったわね」

文香「はい…いいフレンチトーストでした」

奏「なんか画面内の小ネタも多かったわよね。ドラえもんの自画像とか、水曜どうでしょう風のポスターとか」

奈緒「あれ、なんでどうでしょう風のポスターが貼ってあんの?」

ヘレン「今回の敵キャラの声が大泉洋だからよ」

奈緒「アニメ映画によく出てくんなぁ、大泉洋」

小梅「上手だからね……」

文香「……ジブリのお墨付きまで貰ってますからね」


ヘレン「ストーリーはどうだった?」

文香「……悪くはなかったと思います。次々と起こる事件と、しずかちゃん視点・のび太くん視点を交互に切り替えることで、飽きることなく展開されていました」

奏「秘密道具の使い方も上手かったわよね。伏線として日常シーン内でさらっと紹介しておいて、ここぞという時に……っていう」

ヘレン「ドラえもんに関しては、道具の紹介シーンだけで結構尺を取るものね。今回はそれがほとんどなかったからストレスレスで観れたわ」

文香「お話は面白かったのですが……ラスト付近は少々雑でしたね」

奈緒「急に雑にまとめ始めたよね。えっ、そんなまとめ方する?みたいな」

文香「説明が足りない部分が多かったように感じました。尺の問題でしょうか……」

ヘレン「なんとなく、そんな感じがするわね」

小梅「上映時間は……1時間4~50分くらい…?」

奏「結構あるわね……削るのも難しそうね」


ヘレン「さあ、そろそろ評価に移りましょうか」

奈緒「うーん……Aかな。楽しかったよ」

奏「私もAね」

小梅「私も…A…かな…」

文香「…私はA-ですね」

ヘレン「私はA。それでは、総評価Aランク!」

奈緒「星野源のエンディングテーマ良かったよね」

小梅「かわいい曲…だった…ね…」

奏「あの人、熱烈なみくファンらしいわね」

奈緒「ほぉ~ん、買うかぁ、星野源のCD」

ヘレン「初回限定版にはライブDVDもついてくるみたいよ。星野源と友人によるコメンタリー付きですって」

小梅「友人って…誰…だろう…」

文香「……どうせハマケンですよ、きっと」



『映画部とクッソ気持ち悪い犬』に続く


奈緒「ピクサーが来たぞー!」

ヘレン「リメンバー・ミー、どんな作品なのかしら」

奏「今回はミュージカル要素が強いみたいね」

奈緒「おっ、アナ雪の轍を踏もうってか~?」

文香「流石にそれは……」
 
小梅「こ、今回は…死者の世界が舞台なんだ……よね…」

文香「小梅さんの好きそうな題材ですね……」

小梅「えへへ……楽しみ……♪」


『映画部とクッソ気持ち悪い犬』


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映画館


ヘレン「舞台はメキシコだったかしら」

文香「メキシコですね」

奈緒「メキシコっていまいちどういう国なのかわかんないんだよな」

小梅「メキシコ・オブ・デスみたいな国だよ」

奈緒「絶対語弊があるだろ」

文香「文化も違うでしょうし、少々分かりづらい表現もでてくるかもしれませんね……」

奏「その辺りは分かりやすくしてくれるんじゃないかしら。世界を相手にしている訳だし」

ヘレン「世界レベルだものね!」

奈緒「わかったわかった」

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劇場内


ヘレン「さあ、始まるわよ……って、ンーフン?」

奈緒「えっ……なんかアナ雪始まったんだけど……」

小梅「えっ……ま、間違えちゃったかな……」

文香「ディズニー系はたまに短編映画が同時上映されますし……これもその類なのでは?」

奏「えっ……何分やるのこれ……何分やるの……何分やるの…」

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上映中


奏(結局20分くらいアナ雪観させられたわ……)

ヘレン(いつもながらスラスラと話が進んでいくわね…見事だわ……)

奈緒(ミュージカル要素多いなぁ…楽しい……)

小梅(死者の国……楽しそうな場所だな……)

文香(…………)


一同(…………)

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上映終了後


奈緒「…………」

奏「…………」

小梅「…………」

文香「…………」

ヘレン「………移動しましょう。近くに世界レベルの叙々苑があるわ」


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叙々苑


ヘレン「感想戦よ」

奈緒「面白かったな」

奏「ええ、面白かったわね」

小梅「面白かった…ね…」

文香「……面白かったですね」

ヘレン「面白かったわ」

奈緒「なんだろう……それしか出てこないや」

奏「今回はあんまり尖ってなかったわね」

文香「……テーマもいつも通りな感じでしたね。原点回帰したような印象です」

奏「ちょっと肩透かし食らった気分ね」

奈緒「な~」

ヘレン「私はむしろ褒め称えたいくらいだわ」

奈緒「ほぉーん?」

ヘレン「最近の映画業界は社会的問題をテーマに上げることが多かった。これは確かに素晴らしいことなんだけれど、何も知らない子供たちは楽しめているのかと不安だったのよね」

文香「ほう……」

ヘレン「だから私は、トイストーリーのような子供のための純粋な映画が戻ってきてくれて嬉しいの…素敵だわ……!」


小梅「死者の国……可愛らしかった…ね……」

文香「……ああいうポップな表現はいいですよね。亡くなった人はどうなってしまうんだろう、という子供なら誰しもが抱く不安感を払拭してくれるような……」

奏「ただ、同時に恐怖感も与えるという、ね」

文香「ちゃんと教育的・道徳的な内容になっているんですよね。それも、子供の理解の範疇うを超えないように調整されていますし」

ヘレン「見事ね」

文香「見事ですね…」

奈緒「そういえば、あの死後の世界の聖獣みたいなやつって、なんであんな薬物キマったような色してんの?」

ヘレン「あの聖獣を作った人が高熱でうなされてたからよ」

奈緒「キマってんなぁ」




ヘレン「さあ、評価に移りましょう」

奈緒「うーん……A-かな。面白かったけど、変な期待をした分、ちょっと肩透かし食らったかな」

奏「私はAかしらね」

小梅「A…です…」

文香「Aですね…」

ヘレン「私はA+。では、総評価Aということで」

奈緒「うーっす」

奏「アナ雪長かったわね」

小梅「長かったね…」

奏「本当に長かったわ」

奈緒「わかったわかった」


『映画部とイッダズンマターワッチューゴリラ』に続く

奈緒「最近さ、大きいもの見るだけで笑っちゃうんだよね」

小梅「例えば?」

奈緒「この前、ワードで文章打ってる時に間違えてフォントサイズを72にしちゃったんだよね。クッソでかい文字が出てきた訳なんだけどさ、なんか面白くって一時間笑い転げてたよ」

奏「もうそれ病気よ」

奈緒「あたし、おかしいのかな……最近、大きいおっぱいを見ても笑えてきちゃうんだよね…」

文香「でも奏さんもこの前、TheMegのキービジュアルを見て一時間笑ってましたよね…?」

奏「だって仕方ないじゃない」

小梅「でも文香さんもこの前、浅草寺の巨大草鞋を見て一日中笑ってたよね…」

文香「思ってたよりも大きくて……なんか笑っちゃいました……」

ヘレン「心配することはないわ。世の中には、音が大きかったり、枕が大きかったりするだけで笑ってしまう人がいるのよ」

奈緒「そっか…みんな疲れてんのかな…」

ヘレン「そんなわけで、今回はランペイジを観に行くわよ!」

一同「やったーー!!!」



『映画部とイッダズンマターワッチューゴリラ』

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映画館


ヘレン「ついに来たわね、ランペイジ……ロック様と巨大ゴリラの共闘パンチ!」

奈緒「他にも巨大動物でるんでしょ?もうこれは実質けものフレンズだよ」

小梅「ジュマンジに続いて……今年はロック様主演が…多いね……」

奏「私たちはロック様の主演作品を劇場で観れるということに感謝をしなくてはいけないと思うの」

文香「同感です……ロック様は私たちの世代のシュワちゃんであり、スタローンなんですよね」

ヘレン「そのロック様が巨大なゴリラとタッグバトルでレイザスマックダウンホテルなんて最高よね」


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劇場内


奈緒「うっわ、めっちゃ混んでる!」

奏「みんな、ロック様と巨大ゴリラが観たいのね」

ヘレン「素敵なことだわ」

小梅「は、始まる…よ…」


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上映中


奈緒(ヒュー!開幕SFからのロック様とゴリラだ!)

文香(ゴリラと手話で会話……このゴリラ、かなり知能指数が高い…)

奏(すごい……私が求めていたロック様だわ……!)

小梅(ど、どんどん巨大生物が……狼かっこいい……)

ヘレン(ンー…迫力満点ね!)


一同(やっぱりロック様って最高だなぁ……)

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上映終了


奏「最高」

奈緒「最高」

奏「もう……ほんと、なんでロック様はロック様なの……最高……」

文香「…流石、ピープルズチャンピオンですね」

小梅「カッコよかったね…」

ヘレン「移動しましょう……近くに世界レベルの花やしきがあるわ」

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花やしき


ヘレン「感想戦よ」

奏「ロック様ってどうしてあんなに最高なのかしら」

奈緒「シビれるよなぁ~!立ってるだけでキマってんだもんな~」

文香「私、あのシーンが好きで……あの、敵に捕まり、腕を紐で縛られて大人しくしてるんですけど、非常事態になったら腕力で紐を引きちぎるシーンが…」

奈緒「あれ最高だったよなぁ~!」

文香「もう本当好きで……滅茶苦茶な解決策なんですけど、ロック様だから全然許せてしまうんですよね」

小梅「ロック様っていうだけで……説得力ある…よね…」

奏「ゴリラが中指立てるシーンとかも良かったわよね」

奈緒「あのゴリラ、手話で会話してたけど、ゴリラもそんなことできるの?」

ヘレン「実例があるわ。ココっていう名前のゴリラで、たしか今もまだ生きているはず」

奈緒「マジで!?」

ヘレン「今作のゴリラはココをモデルにしてるんでしょうね」

小梅「巨大生物……かっこよかった……」

奈緒「あの狼とかかっこよかったよな~!まさかの特殊能力も持ってるし」

奏「あのワニも良かったわね。わけわかんないくらい大きいのが特に最高ね」

文香「巨大生物の役割分担も素晴らしかったですね……ゴリラを最初のボス、中ボスに狼、そしてラスボスにワニという……身体の大きさもそれに合わせていますし」

ヘレン「そう考えると、最初のボスと主人公が共闘するっていう展開は死ぬほど熱いわね」

奈緒「巨大動物側だけじゃなくて、人間サイドでも熱いドラマがあるのもいいよね」

奏「いいもの観たわ」

ヘレン「では、評価に移りましょう」

奈緒「Sランクでしょ。求めていたものがそこにあったよ」

奏「私もSね。ロック様主演映画らしい作品だったわ」

小梅「私もSランク…です…」

文香「私もSランクですね……あの金曜ロードショー感が堪りません」

ヘレン「私もSランク!それでは、満場一致でSランク!世界レベル映画に認定よ!」

一同「わー!!!」パチパチパチ

奈緒「いやぁ、まだ夏前だってのに良作が多いね」

奏「シェイプ・オブ・ウォーター、アベンジャーズ、ジュマンジ、レディ・プレイヤー1…」

小梅「この前見た…ピーターラビットも……良かったよね…」

文香「…ウェス・アンダーソンの犬ヶ島も気になりますよね……」

ヘレン「またいくつかチョイスしておきましょう……では、今日は解散!」

一同「お疲れ様でしたー」


終劇

これにて終了ですー
映画部もこれで終わりですー
ピーッス!

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