陽子｢綾～、スラマッパギー｣

綾｢陽子おはよう｣

陽子(スルーかよ…)

綾｢雨が降るって言ってた割には晴れてるわね｣

陽子｢日本晴れだな｣

陽子｢でもまだ分かんないよ、雹とか降ってきたりして～｣ｺﾞﾝｯ

綾｢｣

綾(こけしが…降ってきたわ)

綾｢ビックリした…｣

陽子｢まさかのこけしだったな…｣

陽子｢まあ、でも人生こけしに当たることなんて滅多にないからね｣

綾｢そりゃそうよ｣

陽子｢逆についてるのかも――｣ｺﾞｯ

陽子(ついてねー…)

綾(赤べこ…)

陽子｢陽子、大丈夫？｣

陽子｢いやまあ、でも当たったのが生物じゃなかっただけ良かったよ｣

陽子｢不幸中の幸いってヤツだな！｣ﾍﾞｯ

陽子｢｣

綾｢｣

陽子｢シャケだああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！！～｣

きんモザの2

陽子｢綾～、ノート見して～｣

綾｢陽子宿題忘れたの？｣

陽子｢いやうっかりしててさ～｣

綾(ん？…あれ？)

綾(昨日の夜宿題終わって描いた絵…)ﾄﾞｯﾄﾞｯ

陽子『俺の嫁になれ…！』

綾｢消すの忘れてた！！！｣

綾｢そ、そういえば私も宿題やるの忘れてたのよ｣

綾｢だから…｣ｸﾞｯ

陽子｢いや～今日だけだからさ、頼むよ～｣

綾(マズイ…)ﾄﾞｯﾄﾞｯ

綾(マズイわ…)ﾄﾞｯﾄﾞｯ

綾(これはマズイわ…)ﾄﾞｯﾄﾞｯﾄﾞｯ

綾(あんな絵見られたら確実にヘンな目で見られる…)

綾(しかもその絵を見るのがよりによって陽子…)

綾(合わせる顔が無くなる！！！)

綾｢ごめん、それ国語のノートだわ…数学のノートはこっちよ｣

陽子｢ん？これ数学って書いてあるけど？｣

綾｢ちっ…違うのよ！！！｣

綾｢その…痛かったのよ！！！…お腹が痛かったのよ！！！｣

綾｢｣ﾋﾞｸﾋﾞｸ

陽子｢？｣

陽子｢とにかく、すぐ写すからさ、ちょっと待って｣

綾(ここで見られたら…)

綾(私の高校生活が…)

綾(終わる！)

綾｢よ、陽子！！！そのノート…｣

綾｢1000円で買うわ！｣

綾｢｣

陽子｢｣ﾎﾟｶｰﾝ

陽子｢｣ﾀﾞｯ

綾｢なんで逃げるのよ！！？｣

綾｢違うの陽子！！！｣

綾｢そのノートは…｣

綾｢爆発するの！！！｣

陽子｢｣ﾀﾞﾀﾞｯ

綾｢もうダメ！！！｣

綾(走って陽子になんか追い付けるはずがない…)

綾(終わる、私の青春が終わる…)

綾(イケメン陽子の笑顔と共に…)

綾(終わりにするわけには…)

綾(いかない！)

綾｢命を…燃やすのよ！！！｣

綾｢｣ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

陽子｢｣ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

綾(それでも…)ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

陽子｢｣ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

綾(届かない…)ﾀﾞﾀﾞﾀﾞ

綾｢陽子！！！｣

綾｢廊下を走ったらダメ！！！｣

陽子｢え、ええーーー！？｣

綾｢｣ｶﾞｯ

綾｢｣ﾋﾞﾀｯ

陽子｢ちょ、綾っ、大丈夫か？｣

綾｢｣ﾋﾞｭｯ

綾｢｣ｷﾞｭｰﾝ

陽子｢…｣

綾(ふー、助かった…)

綾(で…)

綾(あれ？ノートは…)

綾(提出しちゃったじゃない！！！)

陽子｢？？｣