鷹富士茄子「楓さんを超えますよ~」 (33)
モバマスより鷹富士茄子と高垣楓のSSです。
独自解釈、ファンタジー要素、一部アイドルの人外設定などありますためご注意ください。
前作です↓
塩見周子「お狐さんって怖いものとかあんの?」
塩見周子「お狐さんって怖いものとかあんの?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1524576677/)
最初のです↓
小日向美穂「こひなたぬき」
小日向美穂「こひなたぬき」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1508431385/)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1524661501
茄子「超えますよ~♪」キャッキャ
楓「あら、超えられてしまうわ♪」ウフフ
P「何してんですか二人して」
楓「あらプロデューサー。いえね、茄子ちゃんが……」
茄子「今こそ私、楓さんを超えようと思いましてー」
P「超えるっつったって、何をもってそんなの決めるんです?」
茄子「そこなんですよねぇ」
P「ノープランかい」
楓「そうだプロデューサー、審判をして頂けません?」
茄子「ですねぇ、プロデューサーの判定だったら文句はありませんから~」
P「……まあ手早く終わるんなら引き受けますけど」
P「で、何で決着をつけるんです?」
茄子「うーーん……体?」
P「体て」
茄子「でも私、身長は楓さんに負けちゃってるんですよねぇ」
楓「ふふっ。長身というのも、超しんどいところはありますけどね」
茄子「そんな、すらっとしていてとてもかっこいいです♪」
楓「だけどお胸なら茄子ちゃんの方が大きいでしょう?」
茄子「あ、確かに自信あるかもです~」ボイーン
P「(無言のサムズアップ)」
楓「茄子ちゃんスタイルが良くって羨ましいわ。それにお尻も」
茄子「もう、恥ずかしいですよぉ♪」プリーン
P「(無言のガッツポーズ)」
楓「あらプロデューサー、目にゴミが♪」ズボー
P「グワーッ目潰し!!」
楓「そうだ、じゃんけんで決着を付けるのはどうかしら?」
茄子「なるほどぉ、それならすぐに終わりますね」
P「目がーッ! 目がーッ!」ゴロゴロゴロ
茄子・楓「さいしょはぐー、じゃんけんぽんっ」
茄子・楓「あいこで、しょっ」
茄子・楓「あいこで、しょっ」
茄子・楓「あいこで、しょっ」
茄子・楓「あいこで、しょっ」
茄子・楓「あいこで、しょっ」
(以下×100回ループ)
P「無限のあいことか俺の知ってるじゃんけんじゃない……」
藍子「呼びましたか?」ヒョコ
P「無限の藍子!?」
茄子「じゃあ次はあっち向いてホイで――」
P「最初がじゃんけんなら同じ結果になるのでは……?」
楓「それなら駆けっこで――」
P「いい大人が事務所で走り回るんじゃありません!」
茄子「オセロ――」
P「うわすげえ白黒きっちり半々」
楓「将棋――」
P「千日手」
茄子「腹踊り――」
楓「しりとり――」
茄子「ババ抜き――」
楓「インディアンポーカー――」
茄子「ス〇ブラ――」
楓「バー〇ャロン――」
茄子「なかなか決着がつきませんね~」
楓「そうねぇ、困ってしまいます」
P「俺はもう怖くなってきたよ二人が」
楓「そもそも、二人で争うなんて本当にいいことなのかしら?」
楓「茄子ちゃんは私の大切な仲間……そんな子とお互い争うなんて」
楓「とても悲しいです。戦いは悲しみを呼ぶわ……シックシック、って……」
茄子「楓さん……」
モゾモゾモゾ
??「ふぉっふぉっふぉ」
楓「はっ、あなたは……!?」
??「私は悪の科学者ドクター・エッグプラント」
楓「そんな……狙いは何なのです!?」
??「全てはシンデレラガール総選挙の為……」
??「お前達には、最後の一人となるまで争ってもらうのじゃ……」
楓「くっ……あなたは一体、何者なんですか……!?」
??「ふぉっふぉっふぉ……それはな……」
バッ
茄子「私です」
楓「あなただったのね」
茄子「まんまと騙されましたね~」
楓「まったく気付かなかったわ」
茄子「暇を持て余した」
楓「アイドルの」
茄子・楓「「遊び」」
P「仲いいね君ら」
茄子「ということで、なかなか白黒はっきりつかないことがわかりまして」
楓「一体どうしたものかと」
P「え、これ人智を超えた領域の話じゃないの? 俺が干渉できるレベルじゃなくない?」
茄子「いやですねぇ、そんな大層なお話じゃありませんよ~」
楓「その通りです。スタローンとジャン・クロード・ヴァンダムはどっちが強い? というレベルの話ですよ?」
P「えぇえ……んなこと言われてもなぁ」
P「何をやってもケリが付かないなら、もう引き分けってことでいいじゃないすか」
P「それこそ物理的にどっちがどれだけ上に行けるかなんて単純な話でもないんだし……」
茄子「あ」
楓「ほう」
P「……はい?」
―― プロダクション 屋上
P「…………どうして我々は屋上庭園に?」
楓「いえ、なかなか慧眼だなぁと思いまして」
茄子「どっちがより高いか、一番わかりやすく決める方法がありましたよね~」
P「あのー、まさかと思いますけど」
楓「茄子ちゃん自信あります?」
茄子「このあいだ成層圏までいけたんですよ~♪」
P「ウワーッ普通に空飛ぶ話してるこの人達!!」
茄子「楓さんはいけそうですか~?」
楓「うふふっ、地に足がつかないことに関しては誰にも負けませんよ」
P「えぇえぇえ……」
茄子「ということでプロデューサー、審判は難しいと思いますけど~……」
楓「私達でわかった結果をお伝えしますから、ちゃんと記録してくださいね」
P「あぁ……」
P「もう……はぁ」
P「わかりましたよ。もうあんたらのそういうのは馴れっこです」
楓「さすがです♪」
P「…………」
P「二人の成人女性が酒瓶を抱えてどんどん上昇していく……」
茄子「まままご一献~」
楓「あらありがとう♪ おっとっとっと……」
P「気にした方が負けなのか……」
P「おーーーーいっ! 審判はどうすりゃいいんですかーーーーっ!?」
茄子「後で連絡します~~~~~~~~っ」
ポツネン
P「ったく、変なこと思いついてからに……」
P「………………あ!! あれ酒盛りの口実作りたかっただけじゃねーか!!!」
>>12
※順番間違えました。こちらが先です。
茄子「さて、じゃあそろそろ……」
楓「ちょっと待って茄子ちゃん!」カッ!
茄子「あら、どうかなさいましたか?」
楓「どうせ飛ぶなら、お酒様も一緒に連れていきましょう♪」
茄子「まあ、名案ですねぇ♪」
楓「こんなこともあろうかと用意しておいた純米大吟醸がここに!」バァーン
茄子「あら偶然ですねぇ、私もちょうど良い感じのお神酒を持ってたんですよ~」ババァーン
P(今普通に懐から一升瓶出したなこの人達)
楓「ということで……」フワァ
茄子「いってきま~すっ♪」フワワァ
―― 上空
シャンシャンシャン
イヴ「あれぇ、お二人とも奇遇ですねぇ~!」
茄子「あ、イヴちゃん!」
楓「ブリッツェンちゃんのお散歩かしら?」
イヴ「そうなんですよぅ。それにこずえちゃんも、お月様が見たいって言うから~」
こずえ「もっとはやくー……もっとたかくー……とべるからとしんじろー……」
ブリッツェン「ブモモッ、ホフホフモフゥ」
楓「あらあら。一緒にどうかしら、と言いたいところだけど……」ゴクゴク
茄子「イヴちゃんとこずえちゃんにはお酒は早いですね~」グビグビ
イヴ「私はあと一年ですねぇ。あ、でもブリッツェンは飲めますぅ! 私よりいっこ上なので!」
茄子「あら、まさかの同い年♪」
ブリッツェン「ブモフッ!」フンス
こずえ「おさけー……ほどほどにしよー……しろよー……」
楓「こずえちゃんにもいつかわかるわ、このおいしさが」
イヴ「ジェドおじさまも毎日ウォッカを飲んでるって言ってましたぁ。アーニャちゃんもそうなるのかなぁ?」
茄子「かもしれませんね♪ ……あれ? ところで、私達どうしてここにいるんでしたっけ?」
楓「はて……どうしてだったかしら?」
イヴ「なんだか楽しそうなことしてたみたいですねぇ~。あっ、ほら見てください。あっち!」
楓「まぁ……」
茄子「地平線のずっと向こうに、太陽が隠れて……」
イヴ「この高さまで来ると、夜も昼もなくなってくるんですよね~。こずえちゃん、どうですかぁ?」
こずえ「んー……ねむねむ……」
イヴ「あらら~」
茄子「うふふ。眠るのは空中遊泳の醍醐味ですもんね♪」
イヴ「それじゃ、私達はそろそろ降りますね~」
茄子「はぁい、気を付けてくださいね~」
ブリッツェン「ブモッ!」
こずえ「くぅ……くぅ……」
イヴ「お風邪を引かないように~!」
ヒューン
楓「ほら見てください茄子ちゃん。宇宙がこんなに近い」
茄子「ほんとですねぇ。いつの間にここまで昇っちゃったのかしら」
茄子「あっちは昼で、あっちは夜で……。地球の陰にも光がたくさんで、明るくなりましたね~」
楓「ええ。きらきらしていて……」
楓「あのちーへいーせーんー♪ かーがーやくーのーはー♪」
茄子「どこかーにきみーをー♪ かくしてーいるーかーらー♪」
楓「たくさーんのーひーがー♪ なつかーしいーのーはー♪」
茄子「あのーどれーかーひとーつにー♪ きみがいるーかーらー♪」
楓「という歌詞についてどう思います?」
茄子「う~ん。私も誰かにとっての『君』なら、それは素敵なことだなぁって思います」
楓「あら、だったらもう見つけられてるんじゃないかしら?」
茄子「うふふっ、それならとっても幸せですね♪」
茄子「――あ、見てください楓さん。流れ星が一つ、二つ三つ、四つに五つに……」
楓「一つくらい落ちてこないものかしら。きっとこんぺいとうみたいな味がするわ」
プカプカ
プカプカ…
―― プロダクション 屋上
ちひろ「いたいた。こんなとこで何してるんですか、もう暗くなってますよ?」
P「いえ、楓さんと茄子さんが飛んでいっちゃいまして……」
ちひろ「あぁ~……」
ちひろ「……あぁ?」
P「いや嘘じゃないですって! 本当に二人でと・と・と・とんでいっちゃったんですから!」
ちひろ「なんで一部リズミカルなんですか」
ちひろ「まあ、確かにやりかねませんね……」
P「わかってもらえて嬉しいですよ」
ちひろ「今日のスケジュールも、とりあえず全部消化してはいますか」
P「ええ。二人はあのまま直帰でいいと思います」
ちひろ「無事帰ってくれたらいいんですけど……」
ちひろ「……飲みにでも行きます?」
P「行くかぁ……」
P「あ、流れ星」
ちひろ「多っ」
―― 後日 事務所
茄子「ごめんなさい、朝帰りになってしまって~」
P「いやいや。とにかく無事で良かったです」
P「つーか二人揃ってたらどこ行っても無事以外の何物でもないとは思うんだが」
茄子「やだなあ、買い被りすぎですよー」
楓「あ、はいこれお土産です」
P「ん? なになに、球泉洞スピリアル……ってこれこないだ行った熊本の地焼酎!?」
茄子「前から気になってたので、20年ものをちょっと買ってきたんです~♪」
P「軽いノリで東京―熊本間往復すんのやめてくださいよ……で、どうだったんです?」
茄子「はい?」
P「高さ比べ。どっちの方が上だったんで?」
茄子「あぁ~、それは……」
楓「覚えてませんねぇ」
P「結局そうなるのかよ!」
ちひろ「何を競ってたんですかそもそも……」
茄子「いや~、なんといいますか」
楓「みんな特別なオンリーワン、的な?」
茄子「考えてみたら、比べる意味があんまりなかったというか~……」
楓「お酒がおいしくて景色が綺麗なら、まあいいかなぁって♪」
P「見事なまでに酔っ払いのテキトーな決着だな!」
楓「てへへ」
P「褒めてないかんな!」
P「……まあいいや。今日も二人はがっつり仕事ありますからね」
楓「ええ、承知の上です」キリッ
茄子「私も微力ながらお力添えしますよ~」キリッ
P「えーっと揃って雑誌インタビューの後、バラエティの収録と……」
楓「インタビュー」
茄子「バラエティ」
P「……ん?」
茄子「どっちが面白いことを言えるか……」
楓「勝負……ということですね?」
P「あのー二人とも? ねえ? おいこら?」
茄子「次こそは超えてみせますよ~♪」キャッキャ
楓「あらぁ、超えられてしまうわ~♪」ウフフ
P「茄子さん、楓さんと一緒にいるとやたらはしゃぐんだよなぁ」
ちひろ「うちだと茄子さんより年上のアイドルは楓さんだけですからね」
ちひろ「そうだ。今度四人で飲みのセッティングでもしてみます?」
P「それ俺かちひろさんか両方がくたばる奴でしょ。やめとこやめとこ」
~オワリ~
〇オマケ
??「うぅ……水、水が欲しい……」
楓「お困りですか」
??「はっ! あなたは……」
楓「私はアイドルです」
楓「あなたの望みを、叶えて差し上げましょう……」
??「うぅ……お水を……いや、お湯を、温泉を出してください……!」
楓「いいでしょう……全てのアイドルよ、そして全てのプロデューサー達よ……」ムニャムニャムニャ
楓「この者に温泉をもたらしたまえー」
??「ああっ、熱い間欠泉が湧いて! ああ、ああ……っ!」
バッ
茄子「私です」
楓「あなただったのね」
茄子「また騙されましたね~」
楓「まったく気付かなかったわ」
茄子「暇を持て余した」
楓「アイドル達の」
茄子・楓「「遊び」」
P「おーい、遊んでないで行きますよー」
茄子・楓「「はあーい♪」」
P「テンション高いなぁ。ていうか何ごっこだったのさっきの」
楓「それでプロデューサー、今日は箱根のどこの温泉で撮影なんです?」ウキウキ
P「えーっと確か〇〇××温泉だったかな」
茄子「楽しみですね~。温泉はいつ入っても良いものです♪」ワクワク
P「言っときますけどロケ中は飲酒NGですからね」
楓「」
P「チベットスナギツネみたいな顔してもダメ」
茄子「」
P「楳図かずお漫画みたいな顔してもダメ。ていうかアイドルが顔芸すんな!」
楓「ぶうぶう」
茄子「つんつん」
P「ブーイングしてもつっついてもダメ」
P「あーほら、美穂達も来たから」
楓「では行きましょうか、茄子ちゃん」シュタッ
茄子「参りましょう、楓さん」キリッ
P(……いつもこうだったらいいんだけどなぁ)
ちなみにこの後二人は「日本酒が来るまで温泉を出ません」と変則的入浴ストライキをかましたのだが……
それはまた別のお話。
~オワリ~
以上となります。お付き合いありがとうございました。
総選挙後半戦は茄子さんも応援していく所存です。
(はしゃぐお姉さん達が書きたかっただけとも言う)
※捕捉
一部ネタの元はモンスターエンジンです
ぴよぴよ「ぴっ」
れーか「ぷっぷか」
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