~ある日の休日~
ラフィエル「今日は良い天気で良かったですね♩」ニコリ
ヴィーネ「そうね。久しぶりのショッピングだものね!」テクテク
サターニャ「でも、こうして4人揃って出かけるのは久しぶりよね?」テクテク
ラフィエル「そうですね♩ 今日も面白ではなく楽しい事があるといいですね。」
ヴィーネ「でも、一人だけ楽しそうじゃない人物がいるけどね…」ジトー
ガヴリール「ハァーッ。」トボトボ
サターニャ「ガヴリール、アンタっていっつも面倒くさそうにしてるけど、何とかなんないの?」
ガヴリール「無理…。ってか、ヴィーネは私を見て楽しそうじゃないって言うけどさ…そもそもお前らが私を無理矢理家から連れ出したのが悪いだろ!!」
ヴィーネ「何言ってんのよ? 休日だからって家でゴロゴロしてネトゲばっかしてもしょうがないでしょ? たまには皆と一緒に出掛けないと!」
ラフィエル「うふふ♩ まぁ、ガヴちゃんが堕落なのは今に始まったことではありませんしね!」クスクス
ガヴリール「チッ!」プイッ
~ショッピングモールのカフェで休憩中~
ガヴリール「ふぅ~、ようやく一息つけたな!」
ヴィーネ「なーに言ってるのよ。まだ服だけしか買っていないじゃないの?まだ食料品とか、雑貨屋とか寄る所はたくさんあるのよ!!」
ガヴリール「面倒くさいからお前らだけで行ってこいよ? 私はここで待ってるからさ!」
サターニャ「駄天使もここまで来ると、マジでダメダメ者ね!!」
ガヴリール「ケッ、勝手に行ってろ!」
ラフィエル「ガヴちゃん、そんな乱暴な言い方は駄目ですよ?」
ガヴリール「ほっとけよ!!」
ジィィィーー、ヒソヒソ
ガヴリール「んっ?」チラッ
男ども「」チラチラ、ヒソヒソ
ガヴリール(なんだ、変な視線と話し声がすると思ったら、そこから人間の男どもが私らを見ながらコソコソ話してただけか…。)ジィィーーッ
ガヴリール(けど、一体なんの話をしてるんだ? まぁ、どうでもいいが、一応暇つぶしになるし、試したかった能力で聞き耳立てるか…)スッ
ガヴリール(『周波耳(しゅうはじ)』!!!)
ガヴリール(前から試したかった新能力。聞き耳を立てたい人物の声を周波数として自分の耳に集中的に入れることが出来るものだ!)
ガヴリール(さぁて、ヒソヒソ話をしっかりと聞かせてもらおうか!)
男A『おい見ろよ、あの娘たち!』
男B『おっ、可愛い娘が揃ってんなぁ…。』
男C『そうだ。誰が好みか、それぞれ言い合ってみないか?』
ガヴリール(やっぱ私らの話か! でも、本当だったんだな…人間の男って、可愛い奴らを見るとついつい話し合ってしまう事が!)
男A『俺は、あの銀髪のロングヘアーだな! 凄い美人だし、胸もでかくて、たまんねぇしな♩』
男B『俺は断然、赤髪の娘だな♩ 胸もいいし、顔も中々だ♩♩』
男C『俺だったら、黒紫の髪の娘だね! 顔も可愛いけど、性格も良さそうで、優しい感じに見えるしね♩』
ガヴリール(うわぁ……なんだか嫌らしい目で見られてるみたいだな!?)ヒキッ
ガヴリール(ってか、男どもがそれぞれ挙げたタイプって、一人はラフィエル、もう一人はサターニャ、最後はヴィーネって感じだな…。)
男A『ってか、最後の金髪のロングは、なんだかなぁ…。』
男B『まぁ、可愛いけど、背は低いし、まんま小学生って感じだな…。』
男C『タイプではないな、ぶっちゃけ!』
ガヴリール(………聞こえてんぞ、こらぁーーーっ!!!)ガアアァァーーッ
ラフィエル「ガヴちゃん? ガヴちゃーーん??」
ガヴリール「ハッ、な、何だっ!!?」
ヴィーネ「何だ、じゃないわよ?」
サターニャ「アンタ、さっきからボォーとしたり、急に表情が変わったりしてたから、変だと思って声を掛けたのよ?」
ガヴリール「あ、そっかぁ?! す、すまん!! 何でもない、ちょっと考え事をしてたんだ!」
ラフィエル「そうですか…?」
ヴィーネ「ふぅ~ん、アンタが考え事ねぇ……。」
サターニャ「どうせ、またネトゲの事でも考えてたんでしょ?」
ガヴリール「あ、あぁ、そうだよ!!(周波耳で聞いた事は内緒にしないとな…。)」
~その後~
男D『見ろよ? 可愛いなぁ、あの娘たち!!』
男E『確かにそうだな! けど、一人小さいのが混じってるぜ?』
男D『どうせ、他の三人の妹か、何かだろ? そういうのは対象外だ!』
ガヴリール(本当は、こいつらと同年代だけどな…。)
男F『おい、あの娘らに話掛けてこいよ?』
男G『行きたいけど、一人小学生がいるじゃねぇか…無理だよ!』
男F『チェッ! あの小学生ももう少し、背が高かったらなぁ…。』
ガヴリール「私のせいか、私のせいなのか!? ってか、小学生じゃなくてJKだっつーの!!)
男H『おい、あの娘たちをナンパしようぜ?』
男I『いいねぇーー。俺、銀髪の娘ーー!!』
男J『じゃあ、俺は赤髪の娘で!』
男K『俺は黒紫の娘で!』
男H『おい、ふざけんなっ!! それだと俺はあの金髪のチビしか、残ってねぇじゃねぇか!!?』
男IJK『『『お前はそれで十分だろ? 俺らは金髪の娘には興味ねぇからな!』』』
ガヴリール(………泣いていいかな?)
ガヴリール(ってか、周波耳の効果って一度使用したら、一時間はずっと持続するからな…。正直、男共の話し声ばっか聞こえて来て、本当に嫌になってくる!)トボトボ
ガヴリール(それにしても…)チラッ
ヴィーネ「ここ真っ直ぐ行くとおしゃれな雑貨屋があるのよ♩」ペチャクチャ
ラフィエル「へぇー、それは楽しみですね♩」ペチャクチャ
サターニャ「下等生物が建てた建造物も中々って訳じゃない! まぁ、魔界の建造物には敵わないでしょうけど…。」ペチャクチャ
ガヴリール(本当に、(私を除いた)この3人は人間の男どもにモテるっつーか、人気があるよなぁ…。)
ガヴリール(おっと、急に!!?)ブルッ
ガヴリール「あっ、ちょっといいか?」
ヴィーネ「なに、ガヴ?」クルッ
ラフィエル「なんですか?」クルッ
サターニャ「なによ、急に?」クルッ
ガヴリール「ちょっとトイレに行きたくなって来たから、少し待ってくれ?」
サターニャ「しょうがないわねぇ…。」
ヴィーネ「いいわ。ここで待ってるから、早く行って?」
ガヴリール「悪いな!!」
ラフィエル「いつまでも待ってますからね、ガヴちゃん♩」ニコリ
ガヴリール「そんなに長くねぇよ!!!」タッタッタ
……………………………………
ガヴリール「ふぅ~、スッキリしたぁ! んっ?」チラッ
ヴィーネ「あっ、でも、そういうのはっ!!?」アタフタ
男L「いいじゃん…ね? 俺らと一緒に遊びに行こうよ!!」
男M「そうそう、減るもんじゃないしさ?」ズイッ
サターニャ「ちょっとそういうのはお断りよ! 大体、なんでこの大悪魔が、アンタらのような下等生物なんかと…」
男N「まぁまぁ、そう言わずに♩(大悪魔、下等生物??)」
ラフィエル「これが、俗に言う「ナンパ」というものですか?(サターニャだけ絡めば面白そうなのですがねぇ…。)」
男O「おっ、君はナンパは初めて? だったら、優しくしてあげるよ!! 特に君は一番可愛いしね♩」ニコリ
ガヴリール「なんだありゃあっ!? ヴィーネたちが別の男どもに誘われてるよ…。ってか、どんだけ!!!」
※間違えましたので、訂正します。
(誤)ラフィエル「これが、俗に言う「ナンパ」というものですか?(サターニャだけ絡めば面白そうなのですがねぇ…。)」
↓
(正)ラフィエル「これが、俗に言う「ナンパ」というものですか?(サターニャさん、だけ絡めば面白そうなのですがねぇ…。)」
ガヴリール(仕方ねぇ。とりあえず、行ってみるか!)スタスタ
ガヴリール「おーい、待たせたな!!」
ヴィーネ「あっ、ガヴ!?」
男L「何、お友達?」
ラフィエル「そうです♩」ニコリ
男M「マジで!? やけに背が低いけど、まさか小学生?」
サターニャ「あれでも高校生よ!! もちろん、私らと同年代だしね!」
男N「へ、へぇ…そうなの」
ガヴリール(サターニャの「あれでも」って言い方がなぜかムカつくが、ひとまず文句は言わずに黙っておくか…。)
男O「お、おい、どうする?」ヒソヒソ
男L「いや、どうするって…ちょうど4人で、むこうも4人で数もピッタリだから、遊ぶか?」ヒソヒソ
男M「いやいや、背が低いのと一緒だと、周りから見たら俺らがロリコンって思われるだろ!?」ヒソヒソ
男N「確かに。流石にそれは避けたいのよなぁ…。」ヒソヒソ
男O「じゃあ、もったいねぇけど、止めとくか?」ヒソヒソ
男L「そうだな! チェッ、せっかくの上玉揃いだっていうのに…。」ヒソヒソ
男M「まったくだよ…。」ヒソヒソ
男N「タイミング悪いし、それにあの金髪がもう少し背が高ければなぁ…。」ヒソヒソ
男O「まぁ、そう言うなって…。それにあんまし言ってるとむこうに聞こえるしなぁ!」ヒソヒソ
ラフィサタヴィーネ「「「???」」」
ガヴリール(いや、周波耳を使ってる私には丸聞こえだよ…。ってか、本当に泣こうかな?)
~男たちが去った後~
ヴィーネ「なんだったのかしらね? 誘ってきたと思ったら、急に去ってしまうなんて。」
ラフィエル「さぁ? 私にもさっぱり…」
サターニャ「でも、面倒な事に巻き込まれなくて良かったんじゃないの?」
ガヴリール(まぁ、私のおかげだけどな! ってか、私って、一体なんなんだろう?? ヴィーネたちのナンパ避けか?)
~それから~
男P『可愛いなぁ、あの娘たち♩』
男Q『でも、あの中にいる金髪の娘って、背が低いから小学生かな?』
男R『そうだと思うぜ! もし、同年代だったらお笑いさ!!』
ガヴリール(まだ、30分しか経ってねぇから効果が持続中で、私の悪口が聞こえるばかりだな…)
男S『あの娘たちは可愛いし、ナンパしたけど、小学生がいるんじゃなぁ…」
男T『チッ、タイミングが悪いなぁ!』
ガヴリール(また私のせいかよ……。)
男U『可愛い娘たちの中に、小学生が混じってるってありかよっ!?』
男V『どうせあの中の娘たちの親戚か、何かだろ?』
男W『もし、誘ったらロリコンだと思われそうだし、止めとこうぜ!!』
ガヴリール(ってか、本当になんなんだよ、私は!!? 普段は気にもしない癖に、能力で男どもの内緒話が聞こえるようになったら、気になるばっか!!)
ガヴリール(本当の意味で、自分がなんなのか分からなくなってきたっ!!?)
~なんだかんだで、帰り~
ガヴリール(効果は切れた…。けど、男どもの悪口が耳に入りっ放しだったから、なんだか疲れたぁ…。)ズーン
ヴィーネ「ガヴ、あれだけでもう疲れたの?」
サターニャ「フン、ざまぁないわね!」
ラフィエル「もう少しでお家ですから、ファイトですよ、ガヴちゃん♩」ニコリ
ガヴリール(ってか、本当にこいつらはお気楽でいいよなぁ…。男子の好感度が良いのは、ヴィーネ達だけだったからな!)
男X「ねぇ、君たち?」
ヴィーネ「えっ?」
男Y「俺たちと一緒に遊ばない?」
サターニャ「またっ!!?」
男Z「いいじゃん、減るもんじゃなしさ?」
ラフィエル「二回目のナンパですね…。」
ガヴリール(はいはい…。どうせまた、背が低いとか、小学生がいてロリコンに見えるからって私に対する悪口を言いながら、断るんだろ…)ジィィィィーーッ
男X「僕は君なんかがタイプ、なんだよね?」ビシッ
ガヴリール「………えっ!?」
ラフィエル「おぉー、ガヴちゃんを選ぶとは!!。ガヴちゃん、モテますね♩」ニコニコ
ガヴリール「え、えぇと…(マジかよっ、ここに来てまさか、私をタイプって人間が来るとは!?)」
男Y「そうか? 俺なら、そこの銀髪の娘とか…」ビシッ
ラフィエル「えっ?」
男Y「もしくは、そこの黒紫の娘がいいけどな!」ビシッ
ヴィーネ「私、ですかっ!?」
男Z「ちなみに俺は赤髪の娘だな!」
サターニャ「っ!?」
男Z「けど、好みは人それぞれだし、別にそれだったらそれでも構わないしな!!」
男Y「まぁ、そうだな!」
男X「分かってるねぇ!」
ヴィーネ「え、えぇと…」
ラフィサタ「「……」」
ガヴリール(「別にそれだったらそれでも構わない」……か、そうだよな!! 私はなんで、自分の事について考えていたんだろう…)
ガヴリール(別に自分がそれなら構わないじゃないか!! そうだよ、私は一体なんなんだ=私は私なんだよ!! 私らしくすればいいんだ!!!)
男Y「という訳で、どうかな、俺達と?」
男Z「遠慮しなくていいからさ?」
ヴィーネ「あっ、えぇと、私たちは別n
ガヴリール「もちろん、行こうぜ!!」
ヴィーネ「ガヴ!!?」
男X「あっ、OKしてくれるんだね!」
ガヴリール「しょうがねぇ。たまにだしな!」
サターニャ「えっ、たまにって…アンタ、なんで急に?!」
ガヴリール「うるせぇな。なんでもいいだろ?」
男Y「よっしゃあ!!!」
男Z「よろしくな、可愛いちゃん達♩」
ヴィーネ「うぅ…。」
ラフィエル「まぁ、ガヴちゃんが行くというのなら私もご一緒させてもらいましょうか!」
サターニャ「チェッ、しょうがないわね。この大悪魔が付き合ってあげているんだから、ちゃんと楽しませなさいよ、下等生物!」
ヴィーネ「はぁ、しょうがないわね。これも勉強の一環として、男の人との触れ合いと思えばいいかしらね…。」
男Y「それじゃあ、決まりだね! 可愛い娘ちゃん達、まずはゲームセンターにでも行こうか?」
ガヴリール「キターーー、ゲームだ!!(たまにはネトゲから離れて普通のゲームも悪くないだろ。)」
男X「あはは、テンションが高いようだね…。」
ヴィーネ「なんか、すみません?! 代わりに謝ります!!」ペコリ
男Z「さぁ、行こうか…大悪魔さん??」ポンポン
サターニャ「ふっふっふ、下等生物の癖に分かっているじゃないの♩ いいわ、とことん付き合ってあげるから、とことん楽しませなさい!」ニヤニヤ
男Y「銀髪の可愛い娘ちゃんに黒紫の可愛い娘ちゃん、しっかりと楽しもうぜ?」ガシッ
ラフィエル「うふふっ♩(たまには人をいじめたくなってきました♩ では、そのゲームでコテンパンにして、どのような反応を見せるか、楽しみましょう♩♩)」ワクワク
ヴィーネ「うっ…。けど、男の人に肩を触れられると若干抵抗があるような…」ビクッ
男X「えぇと、お手柔らかに。」
ガヴリール「おぅ。楽しもうか…。」
ガヴリール(今日は人に教わったなぁ…「私は私だ」って事を!)
ガヴリール(今回、ナンパをOKしたのもその礼だ……人間の男どもっ!!)
おしまい
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