僕のクラスに顔文字病という病気にかかったクラスメイトがいる
言葉が顔文字で表される謎の病気
一応言葉は発しているが何を言っているのかはわからない
会話をするときは彼女の前に漫画みたいに吹き出しが現れる
僕「おはよう」
顔文字少女「ヾ(´ω`=´ω`)ノ 」
彼女はこの病気のせいでクラスから孤立していた
僕は席が隣なこともあるけど気になって彼女に話しかけ続けた
最初は病気のせいで会話するのをいやがっていた彼女だけど、最近は普通に会話してくれる
顔文字少女「p■qω・´) (°∀°)b」
僕「昨日買った本面白かった?貸してくれるの?」
顔文字少女「d(,,?ฺ∀?ฺ,,)b」
僕は彼女から本を借りる
この間まで本は漫画すら読まなかった僕だけど、彼女のお陰で色々本を読むようになった
担任先生「席に座れ~出席を取るぞ~」
先生が入ってきた・・・また憂鬱な時間が始まる・・・
担任先生「・・・顔文字少女~」
顔文字少女「(*´∇`)ノ」
担任先生「・・・顔文字少女~」
顔文字少女「(。・ω・)ノ」
担任先生「聞こえないな~顔文字少女~」
顔文字少女「( ´;ω;`)ノ」
担任先生「何だちゃんといるじゃないか。ちゃんと返事できないと社会に出たら困るぞ~。がはははは~」
少し前ならクラスで爆笑ものだったかもしれないが彼女の病気に理解が広まった今では先生の笑い声しか響かない
委員長(女)「先生!いつまで子供のようなことをするんですか?いい加減理解できないのなら退職して頭の病院に入ってください」
担任先生「いいか、顔文字病だなんてへんてこな病気はこの世に存在しないんだよ!どうせアレだろ?自分が目立ちたいからそんなありえない病気にかかったって言ってんだ」
優等生(男)「お言葉ですが先生、現在顔文字病にかかっているのは世界中で百万人を超えたそうです」
優等生「日本だけで見ても五百人程度。これだけのデータを見ればありえない病気ではなく実在する病気ですよ」
担任先生「あぁ!?俺がありえないって言ったらありえないんだよ!」
その言葉を聞いてクラス中から非難の声が上がる
担任先生「うるせーうるせーうるせー!一時間目は移動教室だろ!さっさと準備していきやがれ!!」
先生は教室から出ていってしまう
朝礼してないじゃん・・・
顔文字少女「(*;ω人) (*;ω人)」
委員長「謝らないでもいいよ。あのゴリラハゲブタが理解できないのが悪いんだから」
優等生「そうそう、気にしない気にしない」
顔文字少女「(,,ΦωΦ,,) (ロ-ロ) (ㅅ•᎑•)」
彼女は個人名も顔文字で表示される
(,,ΦωΦ,,)が委員長、(ロ-ロ)が優等生
ちなみに僕は(´-ω-`)で表される
基準がわからない・・・
顔文字少女「ε=ε=┏( ・ω・)┛」
彼女に促されて僕達は教室を出た
放課後、僕は彼女と一緒に帰る
顔文字病は割と浸透してきたが、顔文字を解読できない人もいるため誰か一緒にいないとトラブルになることもある
顔文字少女「(›´A`‹ )」
僕「何か食べていく?」
顔文字少女「(๑•̀ㅂ•́)و✧」
僕「それじゃあ・・・クレープでも」
顔文字少女「(ㅅ*´ω`*)♡*。+」
クレープ屋店主(女)「お、いつものカップルじゃないか。下校デートか?」
僕「ち、違いますよ!」
顔文字少女「(〃ノωノ)」
クレープ屋店主「照れるな照れるな。青春だね~」
クレープ屋店主「それで、今日は何食べるんだい?」
顔文字少女「(´?`)( ³_³ )」
僕「二十三番のいちごカスタードとチョコバナナ」
クレープ屋店主「はいよ、ちょっと待ってなよ」
店主さんがクレープをあっという間に作り終える
クレープ屋店主「はい、おまちどうさん」
顔文字少女「(¥△¥)」
僕「今日は僕がおごるよ」
顔文字少女「Σ(゚∀゚ノ)ノ ┏○)) 」
クレープ屋店主「ほんと良く解読できるね」
僕「若者の特権ですよ」
クレープ屋店主「チェ、私だってまだ三十路だから若いですよ~だ」
口をとがらせても可愛くないですよ・・・などと言うと後日唐辛子入りを食べさせられるらしいので言わない
顔文字少女「(*´▽`*)ノ))」
僕「それじゃあまた・・・」
クレープ屋店主「また来てね~」
顔文字少女「Ψ( ‘ч’ ☆)」
僕「それは良かった」
顔文字少女「・・・」
僕「どうしたの?」
顔文字少女「(人´∀`).☆.。.:*」
僕「どうしたの急に」
顔文字少女「(*´▽`*)」
彼女は僕の顔を覗く
顔文字少女「(´-ω-`)」
顔文字少女「(‘ε’* ) (‘?’* )♡」
僕「・・・え?」
顔文字少女「( つ//~//⊂)」
顔文字少女「ε≡(๑ノДノ)////」
僕「え、ちょ、ちょっと待ってよ~」
顔文字セリフ考えるの疲れた・・・
もっとネタあったけどおわり
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