【艦これ】翔鶴「赤城流学習指導要領」 (27)
キャラ崩壊注意
弓道場――
翔鶴「こんにちは」ペコリ
瑞鶴「こんにちは」ペコリ
赤城「はい、こんにちは」ペコリ
加賀「こちらが鎮守府一の空母、赤城さんよ」
加賀「彼女にはこれから空母としてのノウハウを教えてもらうわ」
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加賀「赤城さん。この2人が、今日着任してきた新人さんよ」
赤城「はい、話は伺ってます」
赤城「翔鶴さんに、瑞鶴さんね?」
赤城「これからお2人には、空母に必要な技術を教えていきます」
赤城「まだ着任したばかりで、きっと厳しい訓練になるでしょう」
赤城「でも、私が立派な艦娘に育ててみせますので、最後まで着いて来てくださいね」
翔鶴「よろしくお願いします」ペコリ
瑞鶴「よろしくお願いします」ペコリ
翔鶴(正規空母・赤城――)
翔鶴(この近海の平和を取り戻したと噂の、最強の艦娘の1人……!)
翔鶴(その伝説の艦娘から、直接指導してもらえるなんて、これ以上の名誉はそうそう無いわ)
翔鶴(1人前の艦娘になれるよう、全てを吸収しなくちゃ……!)グッ
赤城「では、さっそく講義に入りましょう」
翔鶴「よろしくお願いします」ペコリ
瑞鶴「よろしくお願いします」ペコリ
赤城「今日はまず、発艦のコツをお教えしますね」
赤城「空母の要、弓の引き方ですが――」
赤城「クッと構えてシュッと腕を伸ばしたらそのままグイッと引き、ンッと放てばシュンッからのドーンッといきますが、このとき肘をクッとした状態でグッとしてもウッてなるだけなので、肘はココの奥にヴッと力入れて、入れて、入れながら肘をキュッとしてグイッとしましょう」グイッ
翔鶴「!?」
翔鶴「えっ」
翔鶴「……」
翔鶴「えっ」
赤城「そうですね、はじめは慣れませんよね」
赤城「では、難しい部分をゆっくり説明します」
翔鶴「あ、はい」ホッ
赤城「空母は安定して艦載機を発艦させることが大事です」
赤城「なので、よりシュバッとさせることでグイーンのドーンッすることが大切ですね」
赤城「この時必要なのが、ココをググッとしてシュンとすることです」
赤城「そうすればズンとグイッてできますからね」
赤城「ようはしっかりグイッとする、ここが最重要ポイントなんです」
赤城「ただ、そのままグイッとしようとしてもグッか精々グィッとしかならないので、ヴッとするのがコツです」
赤城「人によってはヴッでアッてなるので、いつでもヴウゥッと出来るようになりましょう」
赤城「しかし、たとえヴウウウ~と出来ても、クッてなってしまうと力がこもらないので、気を付けてくださいね」
翔鶴「?!?!?!?!?!」
翔鶴「えっと……」
翔鶴(どうしよう、全然分からない)
翔鶴(でも教えてもらってる手前、言い出しにくいですし……)
翔鶴(だからといって、このままだと何も学べません)
翔鶴(うぅっ……!)ポロ
翔鶴(誤算っ……なんという誤算っ……!)
翔鶴(指導者の言うことを理解できないなんてっ……!)
翔鶴(こんなハズではっ……!)
翔鶴(うぅ……)ポロ
翔鶴(……)
翔鶴(!!)ハッ
翔鶴(そうだ! 加賀さんなら――!)チラッ
加賀「……」ウンウン
翔鶴(納得されてらっしゃるー!!)ガビーン
翔鶴(加賀さんの訂正が無い限り、このまま講義が続いてしまう……)
翔鶴(誰か……この淀んだ空気を変えてください……!)
翔鶴(誰でも良いんです……!)
翔鶴(悪魔でも――!!)
瑞鶴「えー? ちょっとよく分からないんだけど?」
翔鶴(瑞鶴ゥ!!)パァァ
加賀「何、今の説明で分からなかったの?」ムッ
瑞鶴「しょうがないじゃない、よく分からなかったんだから」
赤城「まあまあ、加賀さん、落ち着いて」
赤城「生徒の質問には答えましょう?」
加賀「赤城さんの仰る通りだわ」キリッ
瑞鶴「コイツ……!」
瑞鶴「まあいいわ。それで、聞きたいのは――」
翔鶴(そう! そうよ! ハッキリ言ってあげて!)
瑞鶴「クッとしようとしてグッてなっちゃったらどうすれば良いの?」
翔鶴(瑞鶴!?!?!?!?)
赤城「それは、構えに無駄な力が入っている証拠ですね」
赤城「その時はココとココをスッとしてユラッの後にン゛ッとしてみてください」
瑞鶴「あ、そっか。つまりホワッなのね?」
赤城「そうですそうです」
瑞鶴「ン゛ッするからココがヒュッとして、それでハッとしてグッすれば良い……と」
赤城「はい、仰る通りです」
瑞鶴「つまり……こう?」グイ
赤城「すごく綺麗なフォームですよ」パチパチ
翔鶴(なにがなんだかわからない)クラクラ
赤城「瑞鶴さんは才能がありますね」
加賀「良かったわね、五航戦の挑発に乗る方」
瑞鶴「一航戦の急に歌う方は黙ってて!」
翔鶴(あ、瑞鶴褒められてる。良かったわね)ニコニコ
翔鶴(……)ホワホワ
翔鶴(……って、ほっこりしてる場合じゃないわ!)
赤城「では、次は翔鶴さんのフォームをチェックしましょうか」
加賀「そうね」
翔鶴「は、はひっ!?」
赤城「その場で弓をひいてみてください」
翔鶴(どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう)
翔鶴(え、ええいままよ!!)
翔鶴「こ……こうでしょうか?」グイ
赤城「……」
加賀「……」
瑞鶴「……」
翔鶴「……」
赤城「素晴らしいです」パチパチ
加賀「やるじゃない」パチパチ
瑞鶴「翔鶴姉ェ、かっこいい!!」パチパチ
翔鶴「あ、ありがとうございます!」
赤城「特にン゛ッを意識してますね?」
翔鶴「はい!!(よくわかってない)」
赤城「翔鶴さんはアッを回避するパターンですか……」
翔鶴「はい!!(よくわかってない)」
赤城「ではそれを前提に、ココのドッやココのボンッを教えていきましょう」
翔鶴「よろしくお願いします!!(よくわかってない)」
――指導の甲斐あって立派な艦娘になった艦娘・翔鶴
しかし赤城の言ってることは
最後まで理解できなかった――
おわり
おまけ
赤城さんの指導後――
加賀「お疲れ様」
翔鶴「あ、お疲れ様です」ペコリ
加賀「2人とも、思ったよりセンスがあるのね」
翔鶴「ありがとうございます」ペコリ
加賀「でも見たところ、あなたには少し照準がブレる癖があるようね。まずは体幹トレーニングと有酸素運動を続けて、基礎体力を上げること。私は毎朝座禅して精神統一の修行をしてるから、あなたはそれに参加しなさい。効率的な脇の締め方は、その修行の後で教えるから。あと、これからどんどん寒い季節になるわ。体が温まって視力向上にも利く生姜湯の作り方を教えてあげるから、あのじゃじゃ馬にも飲ませてあげなさい(早口)」
翔鶴「アッハイ」
おまけのおわり
おまけおかわり――
瑞鶴「赤城さん、質問いいですか?」
赤城「はい、なんでしょう?」
瑞鶴「普段はガッでバッからのグッなんですけど、あまり力が入っていないみたいで……」
赤城「そういう時はこんな感じで、思い切り……」グイ
赤城「ググッて」
瑞鶴「そっか! ありがとうございます!」
瑞鶴「ところで、引退後に行き遅れないようにするには、どうすればいいですか?」
赤城「ググッて」
瑞鶴「分かりました!」
おまけおかわりのおわり
以上です、ありがとうございました
このSSまとめへのコメント
この赤城さんは長嶋タイプかw
ワロタwww