にこ「でね、そのアイドルってのが~」
花陽「そうなんだ。私も見たかったなぁ」
にこ「録画したから今度見せてあげるわよ」
花陽「本当?」
にこ「感謝しなさいよ。凛も見たい?」
凛「ラーメン食べたいにゃ~」
にこ「あっそ」
花陽「あれ?」
にこ「何よ?」
花陽「部室の前に…絵里ちゃんと海未ちゃん?」
凛「本当だ。部室に入らないのかな?」
にこ「何してるのかしらね?」
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海未「穂乃果ー!開けて下さい!」ドンドン
絵里「穂乃果ーー!!」ドンドンドン
花陽「あの~…何してるの?」
海未「あなた達…実は…」
にこ「実は?」
絵里「穂乃果が拗ねちゃったのよ」
にこ「へ?拗ねちゃった?」
凛「部室の中に閉じこもってるの?」
海未「そう言う事です」
凛「なんで穂乃果ちゃんは拗ねちゃったの?」
海未「それは…」
にこ「どうせくだらない事して海未に怒られたんでしょ?穂乃果も学習しないからね」
海未「…」
絵里「…」
にこ「え?違うの?」
海未「違うと言うか…」
絵里「まあ…半分は合ってるわよね」
花陽「半分?」
絵里「そう…半分は…」
海未「実は…」
穂乃果『ふふ~ん』
ガチャ
穂乃果『誰も居ない…。おかしいなあ。海未ちゃんもことりちゃんも来てないのかなぁ。ふぁ~…いい天気だなぁ。皆んなが来るまでお昼寝でもしてようかなぁ』
ガチャ
穂乃果『ZZZ』
海未『穂乃果…』
穂乃果『ZZZ』
海未『穂乃果ぁ!!!』
穂乃果『ん?んん…海未ちゃん?どうしたの?』
海未『どうしたのではありません。昼寝などして。今日の放課後は生徒会の仕事があると言ったでしょう?』
穂乃果『え?え?』
海未『なのに…』
ガチャ
絵里『なあに?大声で。外まで丸聞こえよ?』
海未『絵里…。聞いてください。穂乃果がまた生徒会の仕事をサボって』
穂乃果『いや…』
絵里『穂乃果…あなたね。生徒会長なのよ?少しは自覚しなさいよ。私は穂乃果だから出来ると思って推薦したんだから』
海未『そうです。穂乃果は自覚が足りません。だらしないですよ』
穂乃果『ちょっと待ってよ。本当に知らないんだけど』
海未『では、何故私とことりは知ってるのです?』
穂乃果『そんな事言われても。なんの仕事?』
海未『昼休みに先生に頼まれたじゃないですか』
穂乃果『え?昼休み?』
海未『忘れたのですか?お昼を食べてる時に先生に』
穂乃果『いや…本当に知らない…』
絵里『穂乃果?忘れた事はしょうがないのよ?でも、意固地になって言い張っても仕方ないじゃない。素直に謝るのが…』
穂乃果『だって、穂乃果は用事があって昼休み絵里ちゃんの所に言ってたじゃん』
絵里『え?』
海未『あっ…』
穂乃果『なのに。なのに…頭ごなしに怒って酷いよ。部室で待ってても誰も来ないし。遅れるなら連絡してよ』
海未「という事がありまして。穂乃果が部室から出て行こうとしたので引き止めようとしたら」
絵里「私達が部室から出た隙に部室に閉じこもっちゃったのよ」
花陽「な、なるほど」
にこ「く、くだらないわね」
凛「でも、穂乃果ちゃん少し可哀想だにゃ」
海未「そ、そうですね…」
絵里「ほ、穂乃果?私達が悪かったから。ね?開けて?」
海未「謝りますから。お願いします」
ガチャ
穂乃果「……」
海未「穂乃果!」
絵里「やっと開けてくれたのね」
穂乃果「……」
にこ「もう…あんたねぇ。子供じゃないんだから…くだらない事で拗ねるんじゃないわよ」
絵里「ちょ…にこ…」
穂乃果「……」
バタン
海未「ああ…穂乃果…」
絵里「ちょっと、にこ。せっかく開けてくれたのになんて事言うのよ」
にこ「いや…だって」
花陽「穂乃果ちゃーん。あの…」
凛「穂乃果ちゃん。開けるにゃ~」
ガチャ
穂乃果「……」
花陽「穂乃果ちゃん!」
凛「開けてくれたにゃ」
穂乃果「……」チョイチョイ
花陽「え?私?」
穂乃果「…」コソコソ
海未「ほ、穂乃果?あの」
穂乃果「…」コソコソ
花陽「う、うん。そうなんだ…」
穂乃果「……」
バタン
海未「穂乃果!」
絵里「花陽?穂乃果はなんて?」
花陽「えっとね。穂乃果ちゃんは傷ついちゃったんだって」
海未「穂乃果…」
にこ「あんたさっきから穂乃果しか言ってないわよ?」
花陽「海未ちゃんと絵里ちゃんは穂乃果ちゃんの事を…あの…お馬鹿だと思ってるんだって言ってました」
絵里「そんな事…」
海未「そんな事ないです。穂乃果の事を馬鹿などと思った事は…思った事は…」
にこ「思った事はなんなのよ…?」
花陽「でね、にこちゃんは穂乃果ちゃんの気持ちを分かってくれる仲間だと思ってたのにあんな事言われて傷ついたって」
にこ「はあ?私?」
絵里「にこがあんな事言うから」
にこ「いや、知らないわよ。だいたい、元々の原因はあんた達なんだから」
絵里「穂乃果?聞いて?あの…ごめんなさい。私、そんなつもりじゃなかったのよ。穂乃果の事は信じてるのよ?」
ガチャ
穂乃果「……」
絵里「穂乃果!」
穂乃果「……」チョイチョイ
花陽「え?」
穂乃果「……」コソコソ
花陽「う、うん。えっと…信じてるのに何で話を聞いてくれなかったのって言ってます」
穂乃果「……」
絵里「それは…穂乃果は普段から忘れっぽいから…てっきり今回も…」
バタン
にこ「あんた馬鹿じゃないの?あんな事言ったら閉められるに決まってるでしょ」
絵里「だって。でも、穂乃果の事を信じてるのは本当なのよ?じゃなかったら、穂乃果を生徒会長に推薦なんかしないわよ」
にこ「ったく…どうすんのよ?余計拗ねさせちゃって」
海未「はあ…困りましたね」
希「まるで天の岩戸状態やな」
海未「そうですね。って…希?」
絵里「いつから居たのよ?」
希「今来た所やけど。穂乃果ちゃんが拗ねて閉じこもってしまったんやろ?」
海未「そうなんです。私達が何を言っても出て来てくれなくて。どうしましょう」
希「う~ん。そうやなぁ…穂乃果ちゃんが出て来たくなる様にするって言うのはどう?」
凛「出て来たくなる様に?」
にこ「それが出来ないから困ってるんでしょ?」
絵里「あっ!そっか。天の岩戸か…」
海未「なるほど。やってみる価値はありそうですね」
希「そうやろ?」
にこ「ちょっと待ちなさいよ。何あんた達だけで納得してんのよ」
希「まあ、難しい話は割愛するけど…。要は穂乃果ちゃんの気を引いて部室の外に誘い出すって事」
凛「穂乃果ちゃんの気を引くってどう言う事?」
絵里「要するに私達が楽しそうにしてれば穂乃果も気になって外に出て来るかもしれないでしょ?」
花陽「そ、そんなに上手くいくかな?」
海未「手をこまねいて居ても仕方ありません。やってみましょう」
凛「にゃーんにゃーんにゃーん」シャカシャカ
絵里「凛。マラカス上手じゃない」
海未「うふふ。楽しいですね」
にこ「そうね。楽しいわね」
希「こうして楽しく歌って踊っていれば穂乃果ちゃんも気になって出て来るはず」
ガチャ
穂乃果「……」
希「ほらな?」
穂乃果「……」チョイチョイ
花陽「え?私?」
穂乃果「……」コソコソ
花陽「う、うん。えっと…そんな事はないよ?」
穂乃果「……」
バタン
絵里「ああ…閉めちゃった」
海未「花陽?穂乃果は何と?」
花陽「えっと…穂乃果ちゃんは怒ってるのに海未ちゃん達が楽しそうにしてるのが気に入らないって…」
にこ「希…ダメじゃない」
希「え~、アカンかった?」
絵里「よく考えたら扉を少しは開けてくれるんだものね」
にこ「そうよ。もう、穂乃果が扉を開けた時に無理矢理入っちゃえばいいのよ。簡単な話じゃない」
絵里「それはダメよ。あくまで穂乃果の機嫌が直ってくれなきゃ」
海未「そうです。力任せはダメです」
にこ「よく言うわね」
>>2
>にこ「どうせくだらない事して海未に怒られたんでしょ?穂乃果も学習しないからね」
>海未「…」
>絵里「…」
お前だよの沈黙
凛「しょうがないにゃ。奥の手を出すにゃ」
にこ「奥の手?何よそれ?」
凛「穂乃果ちゃんの気を引く奥の手にゃ」
海未「そ、それはいったい…」
凛「ランチパックにゃ」
凛「ランチパックをここに置いておけば穂乃果ちゃんは必ず食いつくはずにゃ」
海未「いや…凛。それはいくらなんでも…」
凛「取り敢えずやってみるにゃ
にこ「穂乃果の食い意地が張ってる事に賭けるしかないわね」
凛「おーい。穂乃果ちゃーん」
ガチャ
穂乃果「……」
凛「あっ、開けてくれたにゃ」
穂乃果「……」チョイチョイ
花陽「は、はい。……うん…」
穂乃果「……」
バタン
凛「あれ?穂乃果ちゃん?」
海未「花陽?」
花陽「あの…いくらなんでも馬鹿にし過ぎだって怒ってます」
希「あの穂乃果ちゃんがランチパックに釣られないなんて…」
凛「これは相当怒ってるにゃ」
海未「だから言ってたじゃないですか」
凛「ん~じゃあどうすれば」
真姫「何やってるのよ」
海未「真姫っ!?」
凛「真姫ちゃん!?」
にこ「あんたこそ随分のんびりと来たわね」
真姫「日直の仕事があったのよ。仕方ないでしょ?それより、何してるのよ?」
絵里「実はかくかくしかじかで…」
真姫「なるほど。何やってるんだか…」
にこ「何よ?じゃあ、あんたがどうにかしなさいよ」
真姫「大丈夫よ。穂乃果だってそこまで子供じゃないでしょ?引っ込みがつかなくなっちゃっただけよ。そうでしょ、穂乃果?聞こえてるでしょ?」
ガチャ
穂乃果「……」
真姫「ほらね?」
穂乃果「……」チョイチョイ
花陽「は、はい。…うん。うん」
穂乃果「……」
バタン
真姫「あれ?穂乃果?」
にこ「何よ?ダメじゃない」
花陽「あの…」
真姫「穂乃果はなんて言ってたの?」
花陽「え?言って良いのかな?」
真姫「大丈夫よ。なんて言ってたの?」
花陽「あの…真姫ちゃんにはしょっちゅう海未ちゃんに怒られる穂乃果ちゃんの気持ちは分からないって…」
真姫「はあ?なんですってぇ」
真姫「穂乃果っ!拗ねて閉じこもるなんてどんだけ子供なのよ。出て来なさいよ!聞こえてるんでしょ!」ドンドンドン
凛「真姫ちゃん…さっきと言ってる事が違うにゃ」
にこ「あんたも十分子供よ…」
真姫「何ですって?にこちゃんに言われたくない」
にこ「はあ?にこのどこが子供なのよ?」
真姫「どこもかしこもよ」
にこ「何ですってぇ?」
絵里「やめなさい。あなた達まで喧嘩してどうするの」
海未「そうです。これ以上ややこしくしないで下さい」
真姫「分かってるわよ」
絵里「穂乃果?あの…どうすれば許してくれるの?」
海未「私達が悪かったです。開けて下さい。この通りです」
ガチャ
穂乃果「……」チョイチョイ
花陽「え?うん。うん」
にこ「どうして花陽に話すのかしら?」
凛「かよちん優しいから」
花陽「えっと…海未ちゃんはどうせ穂乃果の事はどうでもいいんだ。と言ってます」
穂乃果「……」
海未「そ、そんな事ありません」
穂乃果「……」コソコソ
花陽「じゃあ、証拠を見せて欲しい。と言ってます」
にこ「うわっ。面倒くさっ。割と面倒臭い性格してんのね。付き合ったら面倒臭いタイプかも」
絵里「にこっ!!」
にこ「わ、分かってるわよ」
海未「証拠って…そんなもの…いったいどうやって…」
穂乃果「……」コソコソ
花陽「穂乃果ちゃんは…ほら、証拠がないじゃん。って言ってます」
ことり「証拠ならあるよ」
海未「ことり!?」
花陽「ことりちゃん?」
絵里「いつの間に…」
ことり「海未ちゃんが穂乃果ちゃんの事をどうでも思ってるなんてそんな事は絶対にないよ」
海未「ことり?あの…」
穂乃果「…」
ことり「小さい頃からずっと見て来た。穂乃果ちゃんと海未ちゃんの事。海未ちゃんは子供の頃からずっと一瞬だって穂乃果ちゃんの事をどうでもいいなんて思った事はないよ。私が証拠だよ」
穂乃果「……」
ことり「穂乃果ちゃんだって本当は分かってるでしょ?ね?」
穂乃果「………うっ…ううっ…ごめんなざい。本当はわがってだ。でも…グスッ…ちょっとムッとなっで…それで…それで…うぁぁぁぁん。ごめんなさーーい」
海未「穂乃果。もう、いいです。これで涙を拭いて下さい」
穂乃果「海未ぢゃーーーん」
海未「穂乃果…私の方こそごめんなさい」
穂乃果「うぁぁぁぁん。海未ぢゃん、これからも…グスッ…これからも穂乃果と一緒にいでください」
海未「勿論です」
にこ「まっ、雨降って地固まるね」
真姫「そうね」
凛「めでたしめでたしで良かったにゃ」
絵里「ことり。助かったわ。ありがとう」
ことり「ふふっ」
希「所でことりちゃんはどこに居たん?」
ことり「え?海未ちゃんが穂乃果ちゃんを呼びに行ってから全然帰って来ないから様子を見に来たら」
希「なるほど。そういう事なんやね」
ことり「所でなんでこんな事になっちゃったのかな?」
絵里「実はね…かくかくしかじかで…」
ことり「なるほど~。あれ?でも、私…穂乃果ちゃんに伝えたよね?」
穂乃果「え?………あっ!?そう言えばなんか言ってたような…」
海未「え?」
絵里「ええ?」
海未「穂乃果?」
穂乃果「あ、あの…」
ことり「え?あっ…穂乃果ちゃん…ごめん」
ドンドンドンドン
海未「穂乃果!出て来なさい」
ドンドンドンドン
海未「穂乃果ーーーっ!?開けなさい。あなたと言う人は!」
絵里「はあ…頭痛いわ…」
希「見事なフリやったなぁ。穂乃果ちゃん…」
凛「穂乃果ちゃん…。これは同情出来ないにゃ」
にこ「アホらしっ。先に屋上に行ってましょう」
真姫「そうね」
海未「穂乃果ーーー!!!!」
ドンドン
ことり「穂乃果ちゃん、ごめーーーん」
花陽「あの…穂乃果ちゃん、怖くて部室から出て来れないって…」
完
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