女の子な鈴谷はおしゃれがしたい (14)
鈴谷「よくよく冷やして~……」
鈴谷「うあ~結構ドキドキするじゃん、コレ」ゴクリ
鈴谷「よ、よ~し……えいっ」パチッ
鈴谷「いたぁ!わりと痛いじゃんコレ。痛くないって書いてあったのにぃ~」
鈴谷「でもでも、あんまし血も出てないしぃ~。……んふっ」
鈴谷「穴開けたばっかはホントは良くないんだけど……いいや、付けちゃえ」
鈴谷「ふ~んふんふんふ~~ん♪……っと」チャリッ
鈴谷「いいじゃんいいじゃん。似合ってるじゃん、このピアス」
鈴谷「このニュー鈴谷様なら提督だってイチコロだね!」クフフフ
鈴谷「あ、いっけな。血が付いちゃうから外さなきゃ…」
鈴谷「ん~、明日が楽しみじゃん」
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提督「それでは今日の出撃メンバーは……」
鈴谷(鈴谷だよね?鈴谷だよね?)そわそわ
提督「第一艦隊は以上だ。続けて第二艦隊旗艦に……」
鈴谷(呼ばれて出て行って~、んふふ。ちょっとだけ可愛くなった鈴谷様を見て驚くかな?)
鈴谷(あでも、みんなの前じゃあさすがに何か言ったりは出来ないかもしんないから……終わった後に……)む~
提督「……ずや!……鈴谷!」
熊野「鈴谷!」コソッ
鈴谷「……えへへ~……ってうわちゃっ!」
熊野「呼ばれてますわよ!」
鈴谷「やだっ、マジ!?」
提督「ぼさっとしてないで早く来い!」
鈴谷「ごめんごめん!」
提督「おい鈴谷!鈴谷!」
提督「鈴谷のヤツ、何ボケっとしてんだ?」
大淀「戦闘前なのに気になりますね」
提督「だな。風邪とか体調悪い……ああ、熊野に小突かれて気付いたみたいだな」
大淀「気になるのならば外しますか?」
提督「う~む……いや、様子を見てからにしよう」
大淀「はい」
鈴谷「ごめんごめん!」
提督「具合でも悪いのか?なんだったら……」
鈴谷「ち、違うし!そんなわけないし!鈴谷は今日もサイコーだし!」ワタワタ
提督「……そうか。なら三式弾を積んでおいてくれ」
鈴谷「りょうかいっ…………」
提督「…………」
鈴谷「…………」
提督「…………」
鈴谷「…………」
提督「……なんだ?」
大淀「あら……」
提督「ん?どうした、大淀」
大淀「……いえ」
提督「鈴谷もどうした?」
鈴谷「……べっつにぃ」むすっ
提督「…………」
提督「……おい鈴谷。ちょっとこっちを向いてくれ」
鈴谷「うひゅんっ!」
提督「どうした、変な声をあげて」
鈴谷「い、いや、なんでもないし?鈴谷いつも通りだし」
提督「そうか?ん~……」
鈴谷「…………」ドキドキ
提督「やっぱりいつもより顔が赤いな。やっぱり風邪か?なんだったら……」
鈴谷「も~、違うしぃ!」
提督「違う?と言う事は別の何か病気にでも……」
鈴谷「そんなんじゃないし!いいっ!も~~テンション下がるぅ!」ツンっ
提督「あ、おい、鈴谷?なんだアイツ……」
大淀「……はぁ」
鈴谷「艦隊が帰投しましたー。お疲れ~……」
提督「随分お疲れの様だな」
鈴谷「ん~、まあ結局突破できなかったしね~」
提督「加賀が魚雷でのワンパン大破だったな。まあ、戦力が少なくなった状態で無理に攻めるよりは一旦撤退する方が正しいだろ」
鈴谷「ま、少し休憩したらまた出撃っしょ?」
提督「ああ、頼む」
鈴谷「おっけ~。ほかのみんなにも伝えた方が良い?」
提督「ついでに加賀のヤツにも気落ちしない様にと言っておいてくれ」
鈴谷「ほいほ~い。…………」
提督「…………」
鈴谷「…………」
提督「…………どうした?」
鈴谷「……べっつにぃ」
提督「いや、その態度は何かあるだろ……」
鈴谷「ないも~ん。鈴谷は普通だも~ん」
提督「も~んて子どもかお前は…………」
提督「……鈴谷、ちょっと待て」
鈴谷「な、何……?///」ドキドキ
提督「しっかりこっちを見ろ」
鈴谷「い、いきなりなんだしぃ……。顔、近いしぃ……///」ドックンドックン
提督「鈴谷……」
鈴谷「提督///」
コツン
提督「う~ん、やっぱり風邪か?少し熱い上に顔も赤いし……」
鈴谷「……」
提督「体調が悪いのならそう言えって」
鈴谷「……こっんのにぶちん」
提督「あっ、おい、鈴谷!おい?」
鈴谷「…………」バタン
提督「鈍いって……一応気を使ってるつもりなんだが……。足りないのか……?」
大淀「作戦、終了したようです」
提督「そうか、それで結果は?」
大淀「敵、姫級撃破しました!そのかわり、多くの大破者も出たようですが、幸い轟沈したものは0との事です」
提督「良かった……。それで……その……」
大淀「鈴谷さんは小破です」
提督「す、すまない」
大淀「いえ、いいんですよ。好きな相手を思いやるのは当然の事でしょうから」
提督「し、しかし贔屓をしているようで悪い気がしてな……」
大淀「そう言えば鈴谷さんは今回のMVPだそうですから、存分にいちゃついてきてください」
提督「い、いちゃついてって……」
大淀「他人の眼前で額付き合わせるのとかおすすめしますよ」
提督「ぶっ!み、見てたのか?」
大淀「さあ?どうでしょう?」
提督「次からは自重する……」
大淀「……鈴谷さんはもっと積極的になって欲しそうですけどね」
提督「俺の心臓が持たないから今の言葉は聞かなかったことにする……」
大淀「それでは、あと数十分で帰投予定だそうです」
提督「それではってなんだよ、それではって」
大淀「報告は鈴谷さんが、他の娘たちは入渠でよろしいですね?」
提督「あ、ああ」
大淀「ちなみに高速修復材を順番に使っていくと、鈴谷さん以外が全員修復完了するまでには10分強の時間がかかると思います」
提督「なんでその情報を寄越す」
大淀「駆逐艦の娘たちの教育に悪い事はしないでくださいね」
提督「し、しねえよっ!」
大淀「……心の準備をするのに残された時間は僅かですよ?」
提督「~~~!」
大淀「ああ、そうだ。鈴谷さんのいつもと違うところ、気づいてあげて下さい。応援していますから」
提督「///わ、分かった!」
提督「鈴谷、お帰り」
鈴谷「ふふ~ん、どうよ?」
提督「ああ、よくやった。さすが鈴谷だ」
鈴谷「ま、まあ鈴谷なら当然の結果じゃん?鈴谷がスナイプ役なんだし」
提督「それでも、だ。一番大切な役目を任せられるのはお前だと、いや、お前にしか任せられないと思ったしな」
鈴谷「ふ、ふ~ん」
提督「そしてお前はその信頼に応えてくれた。ありがとう」
鈴谷「ま、まあね~///」
提督「……鈴谷は褒められて伸びるタイプだもんな」
鈴谷「む、だから褒めたの?打算的だと素直に喜べないなぁ~」
提督「いいや、そもそも俺は全員褒める予定だぞ」
鈴谷「……そう」
提督「……だが鈴谷を一番始めにしたのは、個人的な感情からだ」
鈴谷「へ、へ~~///ど、どんな感情?」
提督「///……言わなきゃダメか?///」
鈴谷「言わなきゃ分かんないし///」
提督「……んんっ、ごほん……そりゃあ……な、うん。分かるだろ?その、あれだよ」
鈴谷「うん、うん」
提督「ってか分かってるだろ、鈴谷。耳まで真っ赤じゃないか」
鈴谷「そんなことないし、鈴谷ぜんっぜん分かんない///」
提督「…………あ……」
提督「そっか、そっか……」
鈴谷「なに?いきなり」
提督「いや、その、な。……すー……はー……」
鈴谷「?」
提督「似合ってる、綺麗だ」
鈴谷「…………!///」
鈴谷「で、でしょ!?ちょっと、その、普段よりオシャレしてみたんだ!」
鈴谷「いつもより気合入れようと思ってさ」
提督「なかなか気付かなくてごめんな」
鈴谷「ううん、提督が鈍感なのは知ってるし……」
鈴谷「……それこみで好きになったんだし///」ごにょごにょ
提督「うっ///」
鈴谷「て、てかさ、よく気付いたね///」
提督「あ、ああ。実は大淀がヒントをくれてな。それもあって気づけたんだ」
鈴谷「はぁ、やっぱりそうなんだ。このにぶちん」
提督「すまんな、鈍くて」
鈴谷「いいヨ、許す」
提督「…………ん、ありがとう」
鈴谷「…………」もじもじ
提督「…………」
鈴谷「……でさ」
提督「ああ……」
鈴谷「……話の続きだけどさ」
提督「う、うん」
鈴谷「…………ど、どんな感情なの?」
提督「…………あ~……」ぽりぽり
鈴谷「…………」もじもじ
提督「……う~~……えっと……だな」
鈴谷「…………うん」
提督「……い……」
鈴谷「い?」
提督「……一番に想ってる……」
鈴谷「ふ、ふ~ん。それで?」
提督「俺の中にある感情の内、一番大きいのがお前に対する感情だ」
鈴谷「それで?」
提督「それでって……えっとだな……どうすればいいんだ?」
鈴谷「聞いてないもん、まだ」
提督「聞いてないって……分かるだろ?」
鈴谷「ううん。だってそれがどんな感情か私には分かんないし?」
提督「顔真っ赤にして分かってるだろ!もう勘弁してくれ」
鈴谷「分かんない!分かんないよ!……きちんと言葉にして聞きたい///」
提督「くっ……」
鈴谷「…………」
提督「~~~~!」
提督「……………………愛してる」ボソッ
鈴谷「っ!!」
提督「//////」
鈴谷「私もっ!」ギュッ
提督「鈴谷、そろそろ離れないか?」
鈴谷「なに?嫌なの?」
提督「いや、その、な。嫌ではないしむしろご褒美だしもっとやってたいんだが……///」
鈴谷「じゃあいいじゃん」むぎゅっ
提督「あ゛あ゛~~!」ぐぎぎぎ
鈴谷「んふ~~、ゴロゴロゴロ~~……」
提督「だーー、ほら、あれだ。もうすぐ他の娘たちが来ちゃうだろ」
鈴谷「む~~」
提督「ほら、お前も入渠してこい」
鈴谷「……やだ」
提督「わがまま言うなって小破してるんだろ?」
鈴谷「そうだけど……」
提督「あのな、こういう時間が欲しいならまた作るからさ。……俺も、こうしてたいし」
鈴谷「ち~が~うっ。入渠がやなの」
提督「ん?お前風呂大好きだろ?」
鈴谷「そだけど……今は嫌なの」
提督「だから、二人の時間が……」
鈴谷「違うって言ったじゃん!もー、頭にそれしかないの?エッチ!淫獣!童貞!」
提督「どどど、童貞ちゃうわい!」
鈴谷「そんなに声震わせてて、嘘ってバレバレじゃん」
提督「い、いや違うね。お、俺はもう色んな女に言い寄られて……」
鈴谷「そっか……鈴谷が最初じゃないんだ……」
提督「童貞ですごめんなさい。俺が本気で好きになったのは人生で鈴谷だけだ」
鈴谷「///そなんだ」
提督「え~……ごほんっ。それで、なんでなんだ?」
鈴谷「分かんないの?」
提督「うむ」
鈴谷「……まあ、にぶちん提督に気づけって方が酷だよね~……」
提督「……言い返したいが言い返せないな、この体たらくじゃ……」
鈴谷「ヒント、貴方が気づいてくれたもの」
提督「耳……イヤリングか?」
鈴谷「ピアス!」
提督「すまん、そっち方面には疎くて……違いがあんまり分からんのだが」
鈴谷「イヤリングは耳たぶに挟んで着けるの。秋津洲がやってるでしょ。そんでピアスは耳に穴開けてつけるの」
提督「ふ~ん……耳に穴……あっ」
鈴谷「分かった?……せっかく褒めてくれたのに、もっと着けてたいじゃん///」
提督「あ~あ~……。鈍いなぁ、俺って」
鈴谷「ようやくわかった?」
提督「ああ」
鈴谷「ばぁか」
提督「……なあ」
鈴谷「どったの?」
提督「入渠の度にそれ着けられなくなるのって、手間だろ?」
鈴谷「まあ、そうだけどさ。でも提督に綺麗だって思われたいじゃん」
提督「……別の装飾品とか着けないのか?」
鈴谷「ん~、たまにネイルとかするけど……ネックレスはちょっち危ないし……ホントはピアスとかも良くないんだけど……」
提督「そ、そうだよな。うん。だからだな、鈴谷」
鈴谷「うん」
提督「公然と着けられる物とか、着けてみないか?」
鈴谷「そういうのがあったらいい……ん……だけ…………え?」
提督「ゆ、指輪とか……似合うと思うんだが?」
鈴谷「~~~」バッ
提督「鈴谷?」
鈴谷「顔見ないで欲しいじゃん///」
提督「嫌か?」
鈴谷「ん~~、そのさ///女の子に装飾品送るとか、今の状態で可愛くないってメッセージだから、女の子に対する侮辱なんだよね」
提督「うっ、そ、そうなのか……」
鈴谷「そうなの!鈍感にぶちん提督は頷いてればいいの!」
提督「ぐぬぬ……」
鈴谷「ほんっと、提督は女の子の気持ちが全然分かってないんだから!」
提督「面目ない……」
鈴谷「鈴谷の気持ち分かってないよね///」
提督「すまん」
鈴谷「もっと、鈴谷の気持ち、気付け、ばぁ~~かっ///」
以上で終わりです。さいごまで読んで下さりありがとうございました。
良かったと思われた方はアへ顔をしてくださると一層励みになりますのでよろしくお願いします。
それでは皆様もよい駆逐ライフを~
アカツキチャンノアヘガオガミタイ
あなたそれ
ジャパリパークでも同じ事
言えるフレンズなんだね?
すごーい!
ハ ハ
∧Y∧
/ |||∧
|ミ|||ミ|
V|||ミ/
/ ̄ ̄ ̄\
/ (人人) \
// 人 人ヽヽヽ
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