みく「ドッキリじゃなくてもはや衝撃映像にゃ」 (49)

みく「ドッキリ?みくに?」

ちひろ「いえいえ、安心してください」

みく「ほんとに?そう言って油断させてから本マグロ突っ込んだりしない?」

ちひろ「しませんて」

みく「ほんとのほんとに?」

ちひろ「ほんとのほんとに」

みく「ほんまに?」

ちひろ「ほんまですからその天地魔闘の構え解除してください」

みく「…あと1回だけちひろさんを信用するにゃ」スッ

ちひろ「あれ、私意外と信用薄い」

みく「みくにじゃないならどういう事?あ、みくが仕掛け人って事かにゃ」

ちひろ「今から説明しますね。まずはこちらのモニターをどうぞ」ピッ

みく「どこかの控室が写ってるにゃ」

ちひろ「今からここにプロデューサーさんとアイドルがやってきます」

みく「ふむふむ」

ちひろ「当然アイドルの方は部屋の中を盗さモニタリングされているとは知りません」

みく「盗撮って言いかけたよね。まぁ事実盗撮だけど」

ちひろ「収録も終わり控室に戻って一安心。部屋の中はプロデューサーさんと2人きり」

ちひろ「気が緩んだアイドルは気心の知れた相手と2人だけ。今日はもうこの後お仕事も無いので油断もとい気が緩みます」

みく「ちょいちょい言い方が不穏」

ちひろ「てな感じで、普段お茶の間では見せないアイドル達の素の姿をご覧頂こう。という企画です」

ちひろ「あ、もちろんプロデューサーさんは仕掛け人側ですので」

みく「ふむふむ…あれ?この企画にみくの必要性は?」

ちひろ「お茶の間に流してOKな絵面か否かジャッジしてください」

みく「ヒヨコのオスメス判別するみたいなノリで!」

ちひろ「ほら、普段見せない意外な一面ってグッと来るじゃないですか」

みく「永遠に隠し続けて欲しかった一面だったらどうするの」

ちひろ「あ、そろそろ最初の娘が来る頃ですね。ではよろしくお願いしますね」ガチャッ バタンッ チーヒッヒッ

みく「ちょ!みくまだ「やる」とは言ってないのに!」

みく「…仕方ないにゃあ。これもお仕事だもんね。あ、胡散臭いオッサン入ってきたにゃ…ってPチャンか」

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スタッフ『いやぁ諸星さんのお陰で大盛り上がりでしたよ!もう会場中ドッカンドッカンいってましたね!』

きらり『うきゃー☆みんなみんな、きゅんきゅんさせられたかにぃ?』

スタッフ『にゃっほーい☆もう会場中はぴはぴしてたにぃ☆また次回もおにゃーしゃー☆』

きらり『おにゃーしゃー☆』

ガチャッ バタンッ

モバP(以降P表記。Pさん表記とは)『おっつおっつ』

きらり『はぴはぴって何でしょう』

P『扉閉めた途端ハイライト薄めるのやめよう。怖い』

きらり『きゅんきゅんぱわーって何でしょう』

P『きらり口調、口調』

きらり『ごめんなさい…時々ふと我に返る時がありまして』

P『事務所に戻ったらしこたま杏を愛でるといい。俺が許可する』

きらり『ありがとうございます。きらりはそれだけでこの魑魅魍魎跋扈する芸能界を生きていけます』

P 『…なぁきらり。もうきらりが辛いなら今のキャラ辞めても…』

きらり『プロデューサー』

P『うん?』

きらり『もし、ショーの真っ最中に子供たちの目の前でマスコットがジッパーを下ろしたら、どうなりますか?』

P『…』

きらり『大丈夫です。元々私が自分から始めた事ですから』

きらり『さぁ帰りましょう?明日も沢山の人達をはぴはぴさせなきゃ!』

P『きらり、お前って娘は…』グスッ

P『…今日は杏持って帰っていいぞ?俺が許可する』

きらり『うきゃー☆』


みく「…」

みく「……」

みく「ドッキリじゃなくてもはや衝撃映像にゃ」

みく「…え、マジなん?ガチなん?これ」

みく「うわぁ…まぁ前から薄々「あれ、普通の良い子?」とは思ってたけどさぁ…」

みく「…これお茶の間に流したら絶対駄目じゃん」

みく「きらりチャン、アウト…と」メモメモ

みく「みくは明日からきらりちゃんの前でどんな顔すればいいのさ」

みく「…あ、目付きが腐ったオッサンが入ってきたにゃ。ってPチャンか」



スタッフ『ウェーイ!里奈さんマジお疲レーションっしたー☆』

里奈『キャハハ!何そのノリ超ウケる!』

スタッフ『キちゃったんじゃないの…キテんじゃないの!?里奈っさんの時代!いやマジパネぇ収録っしたまたヨロっすあざぁーっす!』

里奈『いやいやそのテンション社会人としてダメんちょー☆お疲れさまーっ』

ガチャッ バタンッ

P『お疲レーション』

里奈『お疲れ様でした』フッ

P『ハイライト、ハイライト』

里奈『メンゴメンゴ、ちょい気ぃ抜けちゃって』

P『いやもう仕事終わったし他に誰もいないからいいけどさ』

里奈『…ギャル語きつい』グテッ

P『はいはいお疲れさん』

里奈『それもこれも全部高校デビュー直後にスカウトしたPさんの責任ぽよー…』

P『何でこうウチの事務所ってブッ飛んだキャラの娘ほど素は真面目なのかねえ』ナデナデ

里奈『はふぅ…』

里奈『アタシももーちょい勉強しないとダメっぽいよねぇ~…美嘉ちゃんに弟子入りとかどよ?』

P「やめて差し上げろ。あっちもなんちゃってカリスマなんだから』

里奈『もーちょい派手めに攻め攻めで行くべきみたいな?』

P『今のままでいいんじゃね?』

里奈『あーもー疲れたぽよ~』ギュムッ

P『ぐぇ、やめろ昼に食べたフカヒレ炒飯が出る』

里奈『アッハハー☆お腹ぽよぽよ~』

P『まだまだ弛んでねぇでごぜーますよ!!』

里奈『そろそろアタシもキャラ路線考えた方がいいですか?』

P『突然真面目になるのやめて高低差が凄い』


みく「…」

みく「……」

みく「お前もかい!」

みく「…え、マジなん?ボケちゃうん?これ」

みく「高校デビューかぁ…里奈チャン生粋の湘南ギャルちゃうんかったんかい…」

みく「…これはどうだろ?特にマイナスイメージとは思えないし…でもPチャンに甘えすぎにゃ」

みく「里奈チャン、一旦保留…と」メモメモ

みく「意外と女子力というかオカン力高いよね里奈チャンて。年の離れた弟妹達の世話を昔からよく見てたイメージにゃ。知らないけど」

みく「…あ、北関東の辺境出身ぽいオッサンが入ってきたにゃ。ってPチャンか」



スタッフ『本日は有り難うございましたレイナサマ!いやぁ盛り上がりました!めっちゃ盛り上がりました流石レイナサマ!』

麗奈『アーッハッハッ!当たり前でしょう!どいつもこいつもアタシの前にひれ伏す姿は爽快だったわ!』

スタッフ『照明がおでこに反射してましたからねえ。それじゃあお疲れ様でした。またお願いします』

麗奈『ちょ』

ガチャッ バタンッ


P『オツカーレ』

麗奈『…』

麗奈『……』

麗奈『…ど、どうでした今日の収録!あ、あんなので良かったんでしょうか!?』

P『凄く良かったぞ?特にドヤ顔で構えたバズーカに幸子が詰まった所とか』

麗奈『で、でも芸能界の先輩方に対してあんな失礼な態度や物言いを…』

P『麗奈はそういうキャラで売ってるって向こうも承知してるから大丈夫だよ。へーきへーき』

麗奈『スタッフさん達の事も下僕だのコマだの言って…』

P『一部「ありがとうございます!」って言ってたし大丈夫大丈夫』

麗奈『あばばばばばばばばばばば』ブルブルブル

P『大丈夫だってば!』

麗奈『生意気な事言ってごめんなさい偉そうな態度取ってすみません毎回高笑いで咽て申し訳ございません…』ガクガク

P『大丈夫だから!たとえ怒られてもマッチポンプだから!』

麗奈『Pの家の冷蔵庫の歌舞伎揚げをぬれせんにすり替えてごめんなさい』

P『うん、それは謝りなさい』

麗奈『取り合えず時子さんの真似していればいいかって思ったりしててごめんなさい』

P『うん、時子に謝りなさい』

麗奈『生まれてきてごめんなさい』

P『お前という命がこの世に生を受けた事がご両親に取ってどれほどの宝だと』


みく「…」

みく「……」

みく「マジか!えっマジかこれほんまか!?」

みく「うっわ麗奈チャンのアレって全部キャラ!?今年最大のショックにゃ!」

みく「…確かにイタズラはするけど規模がしょぼいというか実害が出ないように配慮してやってるとは思ってたけど」

みく「…これ見せていいの?逆にファン増えそうだけども」

みく「麗奈チャン、アウト…と」メモメモ

みく「同僚の隠された一面を強制視聴させられるって中々無い経験だよね」

みく「…あ、性根歪んでそうなオッサンが入ってきたにゃ。ってPチャンか」



スタッフ『ハラショー!!今日はありがとうございました!!お陰様で番組も大盛り上がりでした!!』

茜『ボンバー!!お役に立てて私も嬉しいです!!』

スタッフ『またよろしくお願いします!!うおおおおお熱くなれよぉおおおおおおおおおおお!!』

茜『お疲れさまでしたー!!!!』

ガチャッ バタンッ


P『お疲れ様ッス』

茜『ぼんば』

P『のど飴いる?』

茜『あむっ』

P『今日も全力投球だったな。ご苦労様』

茜『ぼんば』コクコク

P『ハハッ、もう今日は1日分の声量使い果たしちゃったか?』

茜『んあっ』

P「ん?ああ、飴ちゃんもう1個?』

茜『あむっ』

P『今日はこれで終わりだから。帰ったらゆっくり休みなさいな』

茜『はぁい』

P『明日も朝から収録入ってるけど、頑張ろうな』

茜『おー』

P『声小っさ』

トントンッ

スタッフ『すいませーん!伝え忘れた事がありましてー!!今お時間よろしいでしょうかー!!』

茜『あっはい!!大丈夫です!!!!』

P『鼓膜がだいじょばない!!』キーンッ

みく「…」

みく「……」

みく「もう何も信じられないっ!!」ダンッ!

みく「みくが普段見ている世界はこれほどまでに虚構に溢れているの!?人間不信になるよこの企画!!」

みく「茜チャンのあの屈託のない元気ハツラツぶりもキャラだと!?何なのにゃ!何なのなのにゃ!まともなのはみくだけか!!」

みく「…物静かで大人しい茜チャン……アカン、変なファン出来そう」

みく「茜チャン、アウト…と」メモメモ

みく「…もう、世の中信じられるのは自分自身だけなのかな」

みく「…あ、両手に狭山茶携えたオッサンが入ってきたにゃ。ってPチャンか」

あと2人ほどやって〆たいところだけど寒眠いので人選考えながら冬眠するっすオヤスミー
誤爆マジすんません水炊き作ったから許して

ユッキとほたるのあれか

とりあえず誤爆は許すから、「めんどくさい酒飲み橘さん」の続きを作れ

>歌舞伎揚げをぬれせん


?「ぎるてぃでしてー」



スタッフ『お疲れさまでした。いやぁ今日は本当にすいません。何故か収録時間が押しに押して…なんでやろ』

藍子『いえいえ、お気になさらないでください。またよろしかったらお声を掛けてくださいね?』

スタッフ「ええ、それはもう。今度は是非特番でもっとじっくりと腰を据えて…っていっけねぇ編集作業も押してるんだったァー!』

藍子『お疲れさまでしたー』フリフリ

ガチャッ パタンッ


P『お疲れゆるふわ』

藍子『あっプロデューサーさんお疲れさまでしたすいみせんお待たせしてしまいましたかごめんなさいちょっとだけ番組の収録が押してしまったようであっでもスタッフさん達のせいではありませんよもう少し私がはきはきと喋れたらもっとスムーズに収録も進んでいたと思います反省して次はこんなことが無いようにしないといけませんねあっ控室のお菓子今日はアルフォートなんですね私これ好きなんです知ってますかこういうお菓子って時々スーパーやコンビニよりドラッグストアの方が安かったりするんですよね美味しい♪』モキュモキュ

P『ハハッ、藍子の滑舌と肺活量凄ぇ』

藍子『そんなことありませんよのんびりした喋り方しか出来ないだけですからそういえばプロデューサーさん今日はもうこの後私オフなんですよね最近新しいカメラを買ったんですほら見てくださいこれなんですどうですか可愛いですよね椿さんに選んで貰ったんです以前光ちゃんに勧められたトイカメラもちゃんと持ってますよ確かこのスタジオの近くに大きな公園がありましたよね良かったらプロデューサーさんと少しのんびりとお散歩出来たらいいなぁなんて』

P『一呼吸でよく言えるね。あとスマン、俺この後まだ仕事残ってるんだよ』

藍子『そうなんですかそれは残念です』シュンッ

藍子『あっすみません私だけお菓子食べちゃったりしていて今お茶用意しますね?』ヒュンッ

藍子『スタッフさんが綾鷹と伊右衛門とピルクル用意してくれていますけどプロデューサーさんはどれにしますか?』シュバッ

藍子『えっと湯呑み湯飲みあっありましたありましたあれでもアルフォートと緑茶じゃあちょっと合わないでしょうかでもピルクルとチョコもどうなんでしょう』ヒュッ

P『動きが俊敏すぎて藍子が何人もいるように見えるですよ』

藍子『はい呼びましたか?』ヒュッ

P『猛スピードで目の前にきた藍子が急停止した途端衝撃波が俺を襲う!』ブワッ


みく「…」

みく「……」

みく「速ぇ!!」

みく「普段のゆるふわのんびり森ガールは何!?擬態!?ラディカルグッドスピードアイドルにゃ!」

みく「ゆるふわすぎて時の流れを歪めたり5秒だけ時間停止させたりしてた通称「346のクロノス」の面影は今や何処に!?」

みく「…これテレビに流したら確実に駄目でしょ。もはやここまでいったら詐欺にゃ。キャラ詐欺にゃ」

みく「藍子チャン、アウト…と」メモメモ

みく「…本来あれだけのスピードを出せるならもしかしたらみくの知らないうちに色々と……うん、考えないようにしよう」ブルブル

みく「…あ、ジャンプと間違えて赤丸ジャンプ買ってきそうなオッサンが入ってきたにゃ。ってPチャンか」



スタッフ『コーホー』

アナスタシア『バリショーエ スパシーバ。ありがとうございました』

スタッフ『コーホー』

アナスタシア『ニェート、こちらこそ、です。またお願いします。闇に飲まれよ、です』

スタッフ『アワワ…』

ガチャッ バタンッ


P『クカカカカ、お疲れ様』

アナスタシア『お疲れ様です。…ロシア語、間違えていませんでしたか?』

P『見てた限りは大丈夫だと思うぞ。俺もそんなロシア語詳しくないけども』

アナスタシア『ふぅ…。あ、もう今日はこれで終わりなんですよね?外しても平気ですか?』

P『いいよー』

アナスタシア『……んしょ、っと』ゴソゴソ

アナスタシア(黒目黒髪)『最近のカラコンとウィッグ、よく出来ていますね。本当に外国人タレントさんみたいに見えます』

P『まさかロシア人ハーフアイドルのアナスタシアが稚内出身の阿那須田さんだとは誰も夢にも思わないだろうなぁ』

アナスタシア『最初はすぐにバレるんじゃあ、と思っていましたが…』

P『案外こんなんでもイケるもんなんだなぁ…』

アナスタシア『…凄いです、芸能界』

P『色んな意味でな』

アナスタシア『ところで』

P『ん?』

アナスタシア『プラヂューセル…プロデューサーは、どっちの私が好みですか?』

P『アワワ…』


みく「…」

みく「……」

みく「夢にゃあ!!これはきっと夢にゃああああああ!!」

みく「何あの黒髪美少女!阿那須田さん!?もうヤダみくはこの世界で何をだれをどれを信じて生きていけばいいの!?」

みく「…まさかライラーチャンとか菲菲チャンとかヘレンさんとかも……いやいやいやいや!あ、でもヘレンさんは怪しいかも」

みく「…これはどう考えてもアウトでしかないでしょ。むしろただのスキャンダルにゃ。経歴詐称にゃ。何てバクダン抱えてのほほんとしてるのさウチの事務所は」

みく「アーニャチャン、ゲームセット…と。あ、阿那須田さんなんだっけ」メモメモ

みく「うん?何かカンペが…え、今ので終わり?この中からオンエア出来そうなアイドルをチョイス?」

みく「…」

みく「……」

みく「………」

みく「いるかぁぁぁああ!!」

みく「全員もれなく事故案件にゃ!ハズレしかない選択肢を突き付けられる気分にもなって欲しい!!」

みく「…ギリギリ里奈チャン茜チャン…きらりチャン麗奈チャンは波紋が大きそうだし…間違ってもアーニャチャンはダメ。アーニャチャン絶対ダメ」

みく「うぐぐぐぐぐぐぐ…!みくのこのか細い肩に何て重く厚い重圧を乗せてくれるのさ!!」

みく「…藍子チャンもギリセーフ…いやいや限りなくアウトなセーフだし…これ選択肢じゃなくて妥協の線引きだよね」

コンコンッ

みく「ヒィッ!」

ちひろ「みくちゃん、もう全員分終わりましたけど大丈夫ですか?」ガチャッ

みく「もうちょい待って!一旦家に持ち帰らせて家族一同踏まえてじっくり吟味させて!」

ちひろ「怪しい契約書じゃないんですから」

ちひろ「困りましたねぇ…スケジュールの都合上あと3分以内にディレクターさんに渡さないといけないんですよ」

みく「タイムリミット近ぇ!サスペンス番組の時限爆弾だってもうちょい心の準備させてくれるのに!」

ちひろ「はいあと1分ー」

みく「ウルトラマンの活動時間だってもうちょっと余裕があるにゃ!!」

ちひろ「はい、こちらの用紙に選んだアイドルの名前を記入してくださいね?」スッ

みく「だから待ってもうちょい待って!この中から何を選べと!選択の自由があるようで無いんだけども!?」

ちひろ「10-、9-、8-、5-」

みく「鬼!!悪魔!!葛城巧ィ!!」

みく「あーもう!こうなりゃヤケにゃあ!!書けばいいんでしょ書けば!」ピラッ

みく「…」

みく「……」

みく

みく「…………は?」









『ドッキリ大成功っ☆』







ちひろ「うふっ♪」

みく「…」





みく「……は?」

ちひろ「困りましたねぇ…スケジュールの都合上あと3分以内にディレクターさんに渡さないといけないんですよ」

みく「タイムリミット近ぇ!サスペンス番組の時限爆弾だってもうちょい心の準備させてくれるのに!」

ちひろ「はいあと1分ー」

みく「ウルトラマンの活動時間だってもうちょっと余裕があるにゃ!!」

ちひろ「はい、こちらの用紙に選んだアイドルの名前を記入してくださいね?」スッ

みく「だから待ってもうちょい待って!この中から何を選べと!選択の自由があるようで無いんだけども!?」

ちひろ「10-、9-、8-、5-」

みく「鬼!!悪魔!!葛城巧ィ!!」

みく「あーもう!こうなりゃヤケにゃあ!!書けばいいんでしょ書けば!」ピラッ

みく「…」

みく「……」

みく「………」

みく「…………は?」









『ドッキリ大成功っ☆』








ちひろ「うふっ♪」

みく「…」





みく「……は?」

ガチャッ


里奈「ウェーイ!ネタバラシぽよ~♪」パァン

きらり「うきゃー☆驚いた?驚いたかにぃ?」

みく「」

麗奈「アーッハッハッハッ!鳩が鉛玉食らったようなマヌケ面ね!」

茜「騙してごめんなさい!!でも上手くできたら叙々苑に連れて行ってくれると言われたので!!つい!!」

みく「」

藍子「み、みくちゃん…大丈夫?」

アナスタシア「イズヴィニーチェ、白目は怖いです」ツンツン

みく「」

みく「」

みく「…ハッ!」

ちひろ「あ、生き返った」

みく「ちひろさんっ!!やっぱりみくへのドッキリだったんじゃないの!!嘘つき!!人でなし!!千川っ!!」

ちひろ「はい千川です。私は一言も「みくちゃんへのドッキリではありませんよ」なんて言ってないですよ?」

みく「闇金の手口にゃ!」

ちひろ「失礼な。金銭関わっていたらもっとしっかりやりますよ」

みく「…え、じゃあ何?さっきのあの光景は全部…」

ちひろ「はい。打合せ通りです♪」

みく「…まじ?」

きらり「頑張ったにぃ♪」

みく「マジか」

里奈「高校デビューじゃなくて中学デビューだし♪」

みく「マジか」

みく「…麗奈チャンも?」

麗奈「このアタシがあんなへっぽこビビりな訳ないでしょ。どう?レイナサマの演技力は」フフーン

みく「…茜チャンも?」

茜「頑張りました!!すっっっごくウズウズしましたけど我慢しました!!!!」

みく「……藍子チャンも?」

藍子「うぅ…あんなに早口で喋ったのも激しく動いたのも生まれて初めてだよ…頬っぺたと膝が痛いよぅ」クスン

みく「…アーニャチャン?」

アナスタシア「ダー、ミクの知ってるアーニャですよ?」ニコッ

みく「……」

ちひろ「はい、皆さんお疲れさまでした。みくちゃんも、最高のリアクションありがとうございました」

ちひろ「あ、ちなみにカメラあそこにあったんですよ?気づきませんでしたか?」

みく「……」

ちひろ「最初は菜々さんかみくちゃん、どちらにお願いしようか悩んだんですけど。菜々さん先週のボブスレー大会の筋肉痛で動けないそうで」

みく「………ゃ」

ちひろ「みくちゃん?」

みく「……にゃ」

ちひろ(あ、やべ)



みく「やってられるかにゃぁぁあぁぁああああああああああああああああああああ!!!!」フシャーッ!!


きらり「にょわーっ!みくちゃんが野生化しちゃったー☆」

里奈「いやいやマジヤバでしょこれ!あっれ藍子ちゃんもう居ない逃げるの速っや!!」

茜「落ち着いてくださいみくちゃん!!一緒に叙々苑行きましょう食べ放題ですよ食べ放題!!」

みく「ヴナァーーーオ!!ァーーーーオッ!!」

麗奈「ヒィィッ!こ、こっち来るんじゃないわよ!近づいたらこのバズーカ……はさっき壊れたんだった!」

アナスタシア「ミク、落ち着いてください。どうどう」グイグイ

ちひろ「と言いながら何故私の背中を押すのアーニャちゃん!?」

みく「フシャーーー!!」バリッ

ちひろ「意外と強い!」

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ちひろ「いたたた…酷い目にあいましたよ」

P「綺麗な5本線が縦一直線に走ってますな」

ちひろ「乙女の顔に痕が残ったらどうしてくれるんですか」プンスカ

P「自業自得でしょ。だからやめとけっつったのに…。みくも溜め込んだモノ爆発すると結構アレなんですから」ナデナデ

みく「ふにゃ…」

ちひろ「…さっきまで控室の中で暴れ狂っていた野獣とは思えない可愛い寝顔ですこと」

P「まあ、みくには悪いけど良い画が撮れたのは確かですね。今度しっかり埋め合わせしてあげないと」ナデリ

みく「うにゃ」カプ

P「痛っ」

ちひろ「あ、そう言えばプロデューサーさんに1つお聞きしたい事があるんですけど」

P「乙女座です」

ちひろ「ちゃうわ」

ちひろ「今日のドッキリ企画、あの娘は当初今回のメンバーに入っていませんでしたよね」

P「ああ、あいつは偶然あのスタジオにいたんで折角だから参加してもらったんですよ」

ちひろ「そういう事ですか。それにしても咄嗟にしては凄いアドリブでしたね」

P「いや、流石にリハも無しにぶっつけ本番は無理ですよ。趣旨を伝えたのはみくにネタバラシする直前です」

ちひろ「ああ、なるほど」

ちひろ「…」

ちひろ「……え?」

みく「ふにゅぅ…」

P「はいはい寝てなさい寝てなさい。太ももに爪立てないで痛い」

ちひろ「え?」

P「ん?」

ちひろ「…え?つまり………え?」








アッキー「終わりだ」

優「どうしたのアッキー?レコーディング始まるよ?」

寒い日が続きますが皆様如何お過ごしでしょうか、紳士です。…何でしょうね。ポヤッと思い浮かんだのでポヤッとやってみたらこんなんですわ。やってみたい事幾つか出来たので個人的にはそれなりに満足です。みく膝に乗せてコタツ入りたい。
クリスマスもお正月も終わり新しい年がスタートしましたが多分今年もまたこんな感じだと思います。見逃してあげてください当県のスローガンのようなものです。


アケオーメ オツカーレ

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